白い聖職者と銀色の侍 作者/竜吉 ◆l6j3DHrYv.

 



第三十七話「危険な事をする際には、周りに人が居ない事を確かめましょう」



「どーすんですか!?近藤さん飲まれちゃいましたよ!!」

「奴の死を無駄にするんじゃねぇ、戦いに犠牲は付き物だ。犠牲があるから救いがあんだよ新八」

「本人とは似ても似つかない白髪天パがセリフパクッてんじゃねぇぇぇぇ!!!」

「アンだとコルァ!!」


逃げながら喧嘩する二人。ってか喧嘩してばっかだなオイ

え。あ、やっぱ作者の所為?スイマセン


「って言うか、山崎はどこ行った!?この大変な時に」

「土方さん、山崎ならあそこでミニコムリンとミントンやってますぜミントン」



山崎ィィィィィ!!!! ギャアアアアアアアアアアア!!!!!!



「あぁもうソコ!さっさとしないと逃げ遅れちまうさ!!

銀さんに新八も喧嘩してる場合じゃな・・・・・ってぐあ!?」




ドガーン  パラパラパラ・・・・・・




「ええ!?爆音!?・・・・・って沖田さん何やってんのォオオオオ!!?」


新八は元凶を発見して叫んだ

沖田が逃げるのを放棄してバズーカを構えている

銀時と口ゲンカしていた新八だったが、沖田の隣まで来ると足を止めた。抜かして逃げる勇気はない

しかし沖田は新八に見向きもせず、尚もバズーカを乱射している


「ちょっ、沖田さん皆死.んじゃうゥウウ!!」

「だって邪魔なんだもん」

「だもんじゃねェェエエエ!!!!」


新八が叫ぶが沖田は眉一つ動かさない

教団は沖田のバズーカによってあちこちに穴があき煙が立ち込めている

数人(主に科学班や探索部隊)完全に倒れてる者も見える。多分死んではいないと思うが

死んで化けて出てきても悪いのはコムイさんと沖田さんです。僕じゃありません

っと倒れている人々が収容されていく姿を見て、新八は顔を青褪めさせながら心の中で復唱した


しかしこんな不意打ちには簡単にやられない、しぶとい輩も存在する



「総悟ォオオオオ!!!てんめェ覚悟しやがれェエエエエエ!!!」



一番に引き返して鬼の形相をしながら猛ダッシュでやってくるのは土方だ

髪のさきっちょが所々焼けて縮れた跡がある

そんな土方の様子を見て新八は声にもならない悲鳴をあげるが

沖田はやっと楽しくなってきたのかニヤリと笑ってみせた


「もっと焦げたら度利府の仲間に入れたのに、残念でしたねィ」

「ふざけんなァアア!!俺のマヨネーズの仇!!!」


もちろん攻撃された事自体や髪の毛に対しても怒ってるだろうが

どうやら土方の最大の怒りは自身の携帯マヨネーズが燃えて灰となったことらしい

新八はバナナの皮を踏んで滑ったかのように勢いよく後ろにすっ転んだ


「マヨネーズなんか家に置いとけェエエエエ!!!」


新八が起き上がりツッコむと、前方で闘ってる沖田と土方に蟲の様なものが飛んで来るのが見えた

沖田のバズーカ然り攻撃だと信じたくないが、二人が吹っ飛んだのが見えたから間違いないだろう



「テメェら・・・・・・・」



地獄の底から響いてくるような重低音に戦々恐々しながらも蟲が飛んで来た方向を見る


そこには神田。否、修羅がいた。逆だ。修羅。否、神田がいた



髪の毛が所々焼け縮れて無残な姿になっている上、数箇所沖田に付けられたであろう怪我がある

ゆっくりとした動作で、手には抜刀済みの六幻を所持している

うまく力が入らないのか、カラカラ・・と刃の先端を引きずっていて、足取りもどこかおぼつなかい



しかし、それが逆に怖い。恐ろしく怖い。本気で怖い



しかもちょっと目が据わっちゃってる。これには流石の新八もツッコミ出来なかった

神田はギロッと睨みを効かせると、もう一度土方と沖田に狙いを定める


「界蟲一幻!!」


トドメだと言わんばかりに放たれたソレは、標的へと真っ直ぐに飛んで行く

何度目かの爆音が響き渡ると同時に、新八は視線を逸らした




死.んだ、アレ絶対死.んだ





何人かが散っていくも、コムリンは今だ停止する気配すら見えない

それどころかますますパワーアップしている気がする


「アレンさんんんんん!!何か僕達いつの間にか全滅間近何ですけどぉぉぉ!!?」

「でもこの人数じゃ、僕らで止めるのは少し苦しいですね」


ラビは沖田のバズーカに吹っ飛ばされ撃沈

その沖田と土方は神田の攻撃により撃沈

その神田は一応大丈夫だが、多分戦力にはならない

そしてミニコムリンとミントンする山崎

事態は今ちょっとピンチに陥っている


コレはヤバイぞ・・・・・・・

しかし主力が殆ど不在の今、どうしようかと考えあぐねていると急にコムリンの動きが止まる

アレ?っと思い見上げてみれば、そこには見慣れた白髪天パー




「室長さん、どうらや年貢の納め時のようだぜ」