白い聖職者と銀色の侍 作者/竜吉 ◆l6j3DHrYv.



第三十話「元の世界へ」



気がつくと、元の場所に戻っていた

ついでに怪我も治っていたし、土方によって破壊されたゲームもいつの間にか修復されていた


「どうやら、戻ってこれたみてーだな」

「結構散々な目にあったさ・・・・」

「まあいいじゃないですか、無事に戻って来れたし。あ、桂さん。色々とありがとうございました」

「いや、例には及ばん。ちなみにスーパーヅラオブラザーズは2プレイ対応だ

もう一つのキャラクターはヅラオの相棒のギンイージだ」


白髪で天然パーマの緑の服を来たキャラがスクリーンに出てきた


「さぁ、これでもう一回スーパーヅラオブラザーズを――――」

「「「「やらねぇよ!!」」」」



「そんなにやりてぇならムショでやりな。俺も付き合うぜ?」


っとゲームクリア後の達成感漂う雰囲気のところへ、土方が現れる

よく見ると後ろからも沖田と沢山の真選組が迫ってきていた


「ここまでだな桂、お縄を頂戴するぜ。総悟、取り逃がすなよ」

「土方さんこそヘマしねぇでくだせぇよ」


ジリジリと近づいてくる真選組に二人は追い詰められていた


「銀さん、このままじゃ桂さんとエリザベスさん捕まっちゃいますよ?」

「ほっとけよ。心配ねぇって、あいつらなら」


五人は桂とエリザベスを見守った


「いや、折角だが遠慮しておこう。生憎俺はゲームは自分の家でやる派なんでな

帰ってエリザベスと一緒にやる事にしている」

「あぁお前らは一緒にムショの中に帰るんだよ」

「ふっ、残念ながら俺はまだ一度もムショには入った事はないぞ」

「そうかい、だったらこれから俺達が案内してやるよ!真選組突撃ッ!!」


土方の合図と共に真撰組がうおおおお!と叫びながら桂とエリザベスへと走ってくる

しかし、桂は冷静だ


「お前らみたいな阿呆な輩に捕まらんと何度も言ったであろうに

エリザベス!アレは持っているか!」

『はいっ!桂さん!』

「よしっ、行くぞエリザベス!!」


桂とエリザベスは懐から何かを取り出した。



「んまい棒っ!混捕駄呪ッ!!(コーンポタージュ)」

『んまい棒っ!鎖羅魅ッ!!(サラミ)』



二つのんまい棒が揃い、ものすごい大きな煙幕が起こる

その煙幕がなくなる頃には桂とエリザベスの姿も消えていた



「桂さん一体どこに・・・・・・」

「あ、新八アレ!」


見ると桂は船の先端に立ち、いつ着替えたのかキャプテンカツーラの格好をしていた


「では皆。またいつかスーパーヅラオブラザーズを一緒にやるとしよう」

「いえ、別にいいです」

「つかもう来んな」

「それではさらばだ!!スーパーヅラオブラザーズ絶賛発売中ゥゥ!!」


そう言ってパラシュートで船から二人は飛び降りる

彼らが去った後シーンとなる会場


「・・・・・・結局なんだったんでしょうねアレ」

「さぁな」

「ギンイージってあれ銀さんですよね」

「さぁな、訴えようかな」

「すいませーん、さっき紹介してたゲームが欲しいアル。お金は銀ちゃんに払って貰うネ」

「ちょ!神楽ちゃァァァん何やってんのォォォ!!」

「神楽ちゃん今のゲーム買うつもり!?あんなゲームの何がいいんだよ!!!」


注文している神楽を必死に止める銀時と新八

そんな三人を苦笑しながら眺めるアレンとラビ


「ま、とにかくイノセンスは無事回収できたさ」

「そうですね、じゃあ本部に戻りま―――――!?」


キュィィィィインとアレンの左眼が反応する

それに気付いたラビや万事屋トリオはアレンの視線の先をたどる


「アレン」

「ええ、間違いありません。それにかなりの数です」

「・・・・・新八、神楽。とりあえず一般人非難させとけ」

「銀さん。まさか、」


直後、爆発音と共に船内の壁の一部が破壊され、真選組や乗客達の視線も一斉にそこに集まる


そこから進入してきたのは――――大量のAKUMAだった