白い聖職者と銀色の侍 作者/竜吉 ◆l6j3DHrYv.



第三十二話「二度あることが三度あっても大抵ろくな事じゃない」



そして教団へと帰還した一行


「ってあれ、姉上?」

「お妙さぁぁぁぁん!!!どこにいらっしゃるんですかぁぁぁぁ!!!!」

「そーいや神楽も居ないさ・・・・・・あ、リナリー!」


二人の姿が見当たらず、辺りを見回しているとリナリーを目に捉え、呼び止めるラビ


「神楽と、あと妙って人が見つからねぇんだけど、見てないさ?」

「あら、妙さんと神楽ちゃんなら厨房に居るけど?」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・厨房?




銀時と新八は何となく嫌な予感がした


「ちょっ。厨房で何やってんの?アイツラ」

「今日皆が帰って来るって伝えたら、妙さんが私達に何か作ってくださるらしいんです」

「姉上が料理・・・・・・?」

「ええ、それを言ったら神楽ちゃんも手伝ってくれるって」





ピシャァァァアアアアン!!!!!





えっ!ちょっそれはイカン!イカンよリナリーさん!!


「リナリーさん。別に無理して姉上や神楽ちゃんに厨房を貸さなくてもいいですよ

それにほら。大きな調理場って、素人じゃ使い辛いだろうし」


あくまで平静を装っているけど、新八は内心すごく焦っている

冷や汗が出てきているし声も少し裏返っている


「別にいいのよ。私が我侭言って作って貰ってる様なものなんだし

他の料理人がサポートすれば、二人とも大丈夫だと思うわ

妙さんも、『たまには私も腕を振るわないと腕が落ちちゃうわ』って言っていたし」


ってか腕落ちゃうってもう奈落の底以上に落ちてるからぁぁぁ!!


「いやでも―――」


どうにかしてこの場を切り抜けようとしていると

突然何か後ろの方で悲鳴とかガシャンガシャンって機械的な音とかが聞こえてきた



『・・・ギャ・・・!・・室・・・・・を・・・・・しっかり・・・・・・・・こっちに・・・・』

『・・班長・・・・・今・・・・帰還・・・・・援・・・・くださ・・・・・・・・・・』

『・・・・・コムリ・・・・・走・・・・たぞ・・・・・!』

『・・・・・・が・・・・・・医療班を・・・・・・他に・・・・・・・・呼べ・・・・・・早く』

『・・・・・・・が!・・・・守れ・・・・・・・・・・を・・・・・・・・・』



アレンとラビも何と無く嫌な予感がした