二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- オリキャラと好きなキャラ劇場
- 日時: 2013/07/28 20:07
- 名前: のりは (ID: /B3FYnni)
はじめましての人ははじめまして。のりはです。
紀葉「オリキャラでっす!これはいわゆる短編集!」
ドンキー「しょうもない小ネタをつれづれとって感じだな。」
ヨッシー「どれくらいしょうもないかというと。」
ボーボボ「弁当に入ってる草みたいな奴と同じくらい。」
酷ぇ!!
ドンキー「例のごとく、キャラ崩壊注意だぜー。」
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- 寄生虫潜伏中 ( No.626 )
- 日時: 2016/06/26 19:54
- 名前: のりは (ID: e2Ia0l.i)
少し時間は経ち、場所は変わって依頼のメンバーの集合場所。
マック「…で、連れてきたのか」
杉助「うん」
アマクサ「馬鹿か貴様は」
杉助「なんで!?」
アマクサ「頭数が多ければ良いというわけではない。かえって戦力をそぐことも…。」
仗助「ワンダブルオーは多いほど強いらしいッスけどね、あの合体技」
アマクサ「…。」
杉助たちと一緒に依頼に行くのはマック、仗助、アマクサ…
希菜「あの…杉助さんの話だともう一人いるって…。」
マック「ん?…そういえばホワイトさんがいない…。」
ホワイト「拙者が何か?」ガサァ
マック「アイエエエエエ!!?」
近くの木からホワイトが登場。これで全員。マックはパーカーを着ていて、ホワイトは今は私服。
仗助「うわ、ホワイトさん…なんでそんなところにいたンスか?」
ホワイト「少々早く来てしまって…そろうまで待つことにしたのでござる」
希音「別に隠れなくてもよかったんじゃ…。」
マック「さすがニンジャ…むやみやたらと人前に姿を見せないんすね…。」
杉助「マックって忍者好きなのか?」
アマクサ「おい、そろったのなら行くぞ」
そんなこんなで出発。
今回の依頼はこれ。
『屋敷の護衛』
「私はアルテミス家の執事を務めている者です。先日、アルテミス家に脅迫状が届いたのでございます。『三日後、お前たち全員食い殺してやる』という内容でした。御主人様は放っておけと仰られていましたが、奥様やお子様たちが怯えており、私も心配でなりません。そこで、あなた方に護衛を依頼したいのです。どうかこの家を守ってください」
依頼人:リチャード・マーティン
報酬:1000万円
こういった内容なので、現在メンバーは屋敷へ向かっている。
依頼に向かうメンバーの戦闘力は以下の通り。
『エースストライカー』松田杉助
作者から与えられた武器は『ハイパーサッカーボール』。
思いっきり遠くへ蹴飛ばしてもちゃんと使用者のところに戻ってくる。
杉助のキック力があれば十分威力は発揮できる。
『お掃除お姉さん』草野希菜
作者から与えられた武器は『クリーニングセット』。
宙に浮ける箒、水の弾を発射するモップ、投げると超加速する雑巾、ものすごく硬いバケツのセット。
遠距離でも近距離でも対応できるようになっている。
『冷血無慈悲』草野希音
作者から与えられた武器は『血吸い鉈』。
使用者の体から血が流れると、その血を吸って切れ味を増す。
また、持っている間は嗅覚がするどくなる。
『不屈の闘魂』リトル・マック
ボクサーなので、武器は己の拳のみ。
地上での全力のパンチをくらえば相手はひとたまりもない。
ただし、空中戦はとても苦手。
『四代目ジョジョ』東方仗助
スタンド『クレイジーダイヤモンド』を駆使する。
承太郎の『スタープラチナ』に匹敵するほどのパワーとスピードを持つ近距離パワー型のスタンド。
壊れた物体や負傷した生物を元通りに修復する能力を持つ。
『破壊の魔力』アマクサ(天野草太)
一応爪を武器として装備しているが、超能力を使った攻撃がメイン。
灼熱、氷結、轟雷、などなど…。
アマクサの場合は攻撃スキルのレベルが高い。
『無双の神爪』ワンダ・ホワイト(百虎院百恵)
使用武器は一族に代々伝わる一対の鉄爪『断天丸』と『斬地丸』。
ユナイト・モーフで繰り出す『ユナイト・クロー』は、素早い連撃で隙無く攻撃でき、冷気を帯びているので敵を凍らせることができる。
また、壁や天井を伝って移動したり、隙間を強引にこじ開けたりもできる。
こんな感じ。
移動シーンを書いてると長くなるので到着したところまでカット。
・・・
マック「ここか」
特にトラブルもなくアルテミス邸に着いた一行。
?「ピースメイカーの方々ですか?」
杉助「お」
燕尾服を着た老年の男性が入り口で出迎えた。
リチャード「ようこそいらっしゃいました。私、この館の執事をさせていただいてます、リチャード・マーティンでございます」
仗助「あんたが依頼を出した人ッスね?」
リチャード「左様でございます。このたびは依頼を承っていただき、本当にありがとうございます」
希音「…先に中にいれてほしいんですけど」
リチャード「おや…これは失礼しました。では、中へ…。」
一行は屋敷の中へ。
♪王宮のトランペット(ドラゴンクエストV)
杉助「うおー…広いな…。」
希菜「百合さんの家とどっち広いですかね?」
マック「あー、百合も金持ちなんだっけ」
杉助「そうそう、遊びに行ったら高そうなクッキーが出てきたって紀葉が言ってた」
仗助「自分が行ったわけじゃないンスね…。」
一行がだべっていると…
?「おいリチャード!なんだそいつらは!」
ヒゲを生やした中年の男性が怒鳴ってきた。
リチャード「勝手ながら私が屋敷の護衛を依頼したのでございます。やはりあの脅迫状を無視するのは…。」
?「放っておけと言っただろう!わしの言うことも聞けんのか!?まったく…。」
そこまで言って、怒りながらどこかに行った。
希音「なんなの、あの人…。」
ホワイト「今の御仁が屋敷の主人でござるか?」
リチャード「はい、主人のクリスチャン様でございます。どうにも脅迫状を信じることが癪に障られるようでして…。」
マック「変なオッサンっすねー」
アマクサ「…。」
一行が特に変わったリアクションをしない中、アマクサは何やら考え込んでいた。
仗助「ん?アマクサさん、どうかしたンスか?」
アマクサ「…いや、なんでもない」
仗助「?」
リチャード「皆様、こちらへ…。」
一行は応接間へ通された。
続く
- 寄生虫潜伏中 ( No.627 )
- 日時: 2016/06/26 19:56
- 名前: のりは (ID: e2Ia0l.i)
リチャード「では、こちらにおかけになってください」
一行は言われた通りに椅子に座った。
(さすがに七人掛けの椅子じゃないよ、複数の椅子だよ)
リチャード「依頼の件ですが…届いた脅迫状がこれです」
そう言って差し出した紙には『三日後、お前たち全員食い殺してやる』と、大きく乱雑な文字で書かれていた。
杉助「字汚いなー…。」
直球だね。
仗助「これ、指紋とかは付いてなかったンスか?」
希菜「あ、確かに…って、付いてたら俺たちに相談しないと思いますけど…。」
リチャード「はい…少し調べてみましたが、指紋らしきものは見つかりませんでした…。」
ホワイト「さすがに証拠は残していかないでござるか」
答えを受けて仗助は『そう簡単にはいかねえか』と、希菜は『だよなぁ…。』と呟いた。
マック「で、この三日後てのは…。」
リチャード「明日でございます」
希音「…なんで日にちを書いてるんですかね…?」
杉助「特に深い意味はないんじゃねえか?」
希菜「意味ないなら書かなくてもいいんじゃ…。」
マック「まぁ意味あってもなくても関係ないだろ。俺たちがしっかり護衛すりゃいい話だし」
仗助「言えてるッスね。意味とか理由は犯人とっ捕まえて本人に直接聞きゃあよさそうだしよォ〜」
ホワイト「悪事をはたらく不埒な輩は、拙者たちで成敗せねばならぬ」
この三人、やる気満々である。
というか、犯人をフルボッコにする気満々である。
希菜「…杉助さん、この面子ちょっと怖くないですか?」
杉助「悪い奴に容赦しないってだけだから大丈夫だよ…多分」
戦う機会がなかった杉助たちにとってはなじみのない光景だろう。
アマクサ「…。」
希音「…アマクサさん、さっきから何もしゃべってませんけど…。」
アマクサ「…少し考え事をしていただけだ」
アマクサはどうしたのか。それは本人にしかわからない。
杉助「まー、オレらに任せとけ」
リチャード「頼もしい限りでございます…。」
その後、他の住人にも挨拶することに。
リチャード「ここが奥様…ジェニファー様の部屋でございます」
と、案内されたのは和室。
仗助「どこから見ても和室ッスね…グレート…。」
リチャード「奥様は日本の文化がお好きでいらっしゃいますので…。」
マック「なるほど!」
杉助「だからって和室作っちゃうのか」
?「あらリチャード、その方たちは?」
奥からふわふわした髪の中年女性が歩いてきた。
リチャード「ああ奥様。私が護衛を依頼した方々でございます」
ジェニファー「あらぁ。この家を守ってくださるの?頼もしいわぁ。あんな手紙が来て怖かったのよぉ」
希菜「その割には結構のんきしてますね」
ジェニファー「こういう性格なのよぉ」
マック「あのおっさんに比べるといい人っぽそうだな」
杉助「確かになー」
ジェニファー「あら!」
他愛のない会話をしていると、ジェニファーがホワイトを見て声をあげた。
ホワイト「む?」
ジェニファー「あらあら…もしかしてそこにいるのはお侍さん?」
マック「ニンジャっすよ」
ジェニファー「忍者!あら〜…初めて本物に会ったわ!よかったらお話を聞かせてくださらない?」
仗助「ホワイトさんが話すと長くなりますけど大丈夫ッスか?」
ジェニファー「いくらでも聴くわよぉ」
ホワイト「ふむ…拙者でよければ和雲汰風流の心得などを教えるでござるよ」
ジェニファー「あら〜感激だわ〜!」
長くなりそうというか確実に長くなるのでホワイトはジェニファーの部屋に置いて残りは別のところへ。
リチャード「ここは娘様…ローラ様の部屋でございます」
リチャードがドアを軽くノックする。
ガチャリ
ドアが開かれ、中から高校生くらいの茶髪で長髪の少女が出てきた。
ローラ「何?どうかしたの?」
リチャード「娘様、護衛を依頼した方々が到着しましたのでご挨拶を…。」
ローラ「本当!?あ〜よかった…パパったら手紙はほっとけほっとけって…ホントにきたらどうすんのって思ってたけど、これで安心ね!」
希音「それはよかったですね」
マック「他人事みたいに言うなよ…。」
ローラ「それにしてもなかなか個性的…。」
一行を見ていたローラの目が仗助で止まった。
仗助「ん?何スか?」
ローラ「やだ…かっこいい…。」
安定のモテ男。
ローラ「ちょっと部屋でお話しませんか?」
仗助「え、ちょ、ちょっと」
杉助「行ってらっしゃい」
マック「がんばれ」
仗助「えー!?」
バタン!
ローラが仗助と一緒に部屋に入ってドアは閉められた。
リチャード「では次は…。」
アマクサ「おい」
杉助「うわっ!?…急にしゃべられるとビックリするよ…。」
アマクサ「主人の部屋はどこだ?」
マック「?あのおっさんの部屋?」
リチャード「ご主人様の部屋ならあちらですが…。」
アマクサ「そうか」
アマクサはクリスチャンの部屋の場所を聞くとそっちの方向へさっさと歩いて行ってしまった。
希菜「アマクサさんどうしたんだ…?」
希音「…なんか気になることがあるのかもね」
マック「あのおっさんに?」
杉助「そういやずっと何か考えてたな」
希音「超能力者らしいし何か感じ取ったんじゃないかな」
リチャード「ご主人様から何かを?しかし…ご主人様は普段からあのような方ですが…ただ…。」
希菜「ただ?」
リチャード「…いえ、なんでもございません」
杉助「んー?…まぁオレらじゃよくわかんないから、あとでアマクサさんから聞けばいいんじゃないかな」
マック「それもそうだな」
?1「あっ!もしかして護衛の人たちですかっ?」
?2「はじめましてぇ」
今度はメイド服を着た若い二人の女性が話しかけてきた。
杉助「ん?この家のメイドさんか?」
リチャード「はい。メイドのメアリーとナタリーです」
メアリー「私が姉のメアリー・トーマスですっ」
ナタリー「私が妹のナタリー・トーマスですぅ」
希菜「姉妹なのか…どうりで似てるわけだ」
マック「メイドって二人だけっすか?」
メアリー「はいっ!二人で一生懸命働いてますっ!」
ナタリー「二人でせこせこ頑張ってますよぉ」
リチャード「二人は仕事が早いのでこれ以上雇う必要がないのです」
希音「へぇ…大変じゃないですか?」
メアリー「大丈夫ですっ!楽しいのでっ!」
ナタリー「それじゃあこれからお夕飯を作りに行くのでぇ、失礼しますぅ」
希菜「あ、ちょっと待ってください。よかったら俺も手伝いますよ」
メアリー「えっ?でもお客様にお手伝いさせるのは…。」
希菜「いや、どうせ暇だし…もしかしたら日にちを無視して犯人が来る可能性も無きにしも非ずってことも…だから護衛も兼ねて一緒にいたほうがいいんじゃないかなって」
マック「確かに…そういやちょうどよくホワイトさんも仗助もアマクサさんも家の人と一緒にいるよな」
リチャード「そういうことなら…二人とも、お言葉に甘えさせていただきなさい」
ナタリー「いいんですかぁ?じゃあ…。」
希音「待って、希菜がいくなら私も」
希菜「…だよな」
希菜と希音はトーマス姉妹に付いていった。
続く
- 寄生虫潜伏中 ( No.628 )
- 日時: 2016/06/26 19:58
- 名前: のりは (ID: e2Ia0l.i)
杉助「家の人ってまだいるのか?」
リチャード「あとは息子様…スコット様でございますね」
マック「リチャードさんとおっさんと奥さんと娘さんとメイド姉妹と息子さんで七人か…希菜たち連れてきてよかったな杉助」
杉助「確かに。こっちもちょうど七人だ」
リチャード「ここが息子様の部屋です」
リチャードがドアの前に立ち、軽くノックする。
ガチャリ
中から茶髪の青年が顔をのぞかせた。
スコット「…なんだよ」
リチャード「護衛の方々がいらしたので挨拶を…。」
スコット「二人だけ?」
杉助「いや、あと五人いるぞ。今は他の人と一緒にいる」
スコット「一人ずつ護衛についてんのか」
マック「まぁそんなところだな(今はそんな意識あまりないかもしれねえけど)」
スコット「…護衛だったらそっちのお前のほうがいい」
と言って、スコットが指差したのはマック。
マック「え、俺?」
スコット「筋肉ありそうだし」
マック「今の服(※最初のほうにも書いたけどパーカー)でそう見えんのか…。」
スコット「とにかくこっち来いよ」
マック「はいはい」
マックを部屋に入れてスコットはドアを閉じた。
杉助「なんか気難しそうな坊ちゃんだなぁ」
リチャード「最近少しやんちゃになられたのでございますよ。それと、脅迫状の件で多少気が立っているのでしょう…。」
杉助「なるほどなー。…ところでリチャードさんはこれからどうするんだ?」
リチャード「私はこれから庭の手入れに…。」
杉助「じゃあオレも手伝う!護衛も兼ねて!」
リチャード「おや…では、お言葉に甘えさせていただきましょう」
ということで、杉助はリチャードと一緒に庭へ行った。
このような感じで、一行はそれぞれ屋敷の人間と一緒にいることに。
マックに焦点を当ててみる。
♪Frank West(DEAD RISING)
マック「…。」
スコット「…。」
マックは椅子に、スコットはベッドに座っている。会話はない。
マック(気まずい…。)
スコット「…。」
マック(これ杉助が一緒のほうがよかったんじゃ…。)
スコット「なぁ」
マック「うおっ」
スコットが急に口を開いたのでちょっとびっくりするマック。
マック「な、なんだよ」
スコット「親父には会ったのか?」
マック「親父?…あぁ、おっさ…じゃなくて、主人のことか?挨拶はしてないけど見掛けたぞ」
スコット「そうか」
マック「…お前の親父がどうしたんだよ」
スコット「怒ってただろ、親父」
マック「え?」
そう言われて、マックはクリスチャンに会った時のことを思い出す。確かに機嫌が悪そうだった。
マック「…うん、不機嫌だったな」
スコット「やっぱり」
マック「さっきからなんなんだよ?」
スコット「…親父はさ、そんな手紙を信じるなんて馬鹿馬鹿しいとか言ってて」
マック「あー、なんかリチャードさんも言ってたな、手紙を信じるのが癪に障るらしいとか」
スコット「そりゃあもしかしたら来ない可能性もあるだろうけど…本当に来る可能性が否定できるわけじゃないだろ」
マック「まぁそうだな。指紋も残していかなかったらしいし」
スコット「…親父はさ…。」
マック「うん?」
ここでスコットが言葉に詰まった。言葉を探しているというよりは、言葉はあるが言いづらいという様子だ。
マック「なんだよ。そこで止まると気になるぞ」
マックが続きを催促すると、スコットは口を開いた。
スコット「…俺らのこと、どうでもいいのかな…。」
マック「…!」
マックは目を見開いた。
親が自分の子供をどうでもいいと?
これはまるで…。
スコット「…って、お前にグチっても仕方ないよな…今のは」
マック「それはッ!!」
スコット「!?」
マックは声を張り上げた。突然の大声に驚くスコット。
マック「…ッ」
スコットの言葉を聞いた途端、怒りがこみあげてきた。
子供は悪くない。お前は悪くない。俺は悪くない。
親が悪い。あいつが悪い。あいつらが悪い。
嫌いだ。大嫌いだ!あんな奴ら!!
マック「…それは、本人に聞かないとわかんないだろ」
感情にまかせてぶちまけそうになったが、どうにかこらえて別の言葉をこしらえた。
スコット「…。」
スコットは目をパチクリさせるのみ。相当驚いたようだ。
マック(別に血の繋がった親がいなくても、俺にはドックがいる…スマブラで友達もできた…それでいいだろ)
そしてマックは、一つ深呼吸した。
ところ変わって厨房。
メアリー「希菜様と希音様が手伝ってくださったおかげで早く終わりましたっ!」
ナタリー「ありがとうございますぅ」
希菜「どういたしまして」
希音「…(会釈)」
夕食の準備がすでに完了したようである。
希菜「で、もう夕食にするんですか?」
メアリー「そうですねっ、やっぱり料理は出来立てが美味しいのでっ!」
ナタリー「少し早いけど夕食にしましょうかぁ。みなさんを呼んできましょう」
希音「ですね…。」
希菜とメアリー、希音とナタリーの二組に分かれて館の人間とピースメイカーのメンバーを呼びに行く。
希音とナタリーはまずクリスチャンを呼びに行った。
希音「…そういえば、最近主人に変わったこととかは…?」
ナタリー「ご主人様ですかぁ?特にはないですよぉ?」
希音「…そうですか」
ナタリー「そういうことだったらリチャードさんに聞いたほうがいいと思いますよぉ。私と姉よりずっと長くご主人様と一緒にいますからぁ」
希音(…聞けそうで聞けなかったんだけど)
話してるうちにクリスチャンの部屋の前まで来た。
…が
希音「…あれ?」
違和感を感じたのか希音が周りの空気をクンクンと嗅ぎ始めた。
ナタリー「どうしましたぁ?」
希音(この臭いって…まさか…!)
それが何の臭いか理解した希音は、ノックをせずにドアを勢いよく開けた。
希音「…!」
ナタリー「ひぃ…!?」
そこにクリスチャンはいなかった。
いたのは、喉と腹に穴を開けて横たわっているアマクサだけだった。
希音「アマクサさん…!」
ナタリー「きゃああああああああああああ!!」
ピクッ
一瞬、わずかにアマクサの手が動いた。
希音「!…ナタリーさん、ここで待っててください。仗助さんを呼んできます」
ナタリー「あうぅ…。」
希音はすぐに仗助がいるローラの部屋に向かった。
続く
- 寄生虫潜伏中 ( No.629 )
- 日時: 2016/06/26 20:00
- 名前: のりは (ID: e2Ia0l.i)
♪EV20 緊迫(The Wonderful 101)
その後、ナタリーの悲鳴を聞いたことでクリスチャン以外のほぼ全員がクリスチャンの部屋に集まり、希音もすぐに仗助とついでにローラを連れて戻ってきた。
仗助「クレイジーダイヤモンドッ!」
すぐさま仗助がクレイジーダイヤモンドでアマクサの体を治す。
ローラ「一瞬で体が…!?どうやったんですか!?」
仗助「あー…説明するとちょっとややこしくなるから気にしないでほしいッス」
アマクサ「…む…。」
アマクサが目を覚ました。
杉助「アマクサさん、大丈夫か?」
アマクサ「…主人はどこだ」
アマクサ以外「え?」
体を起こし、険しい顔でクリスチャンの居場所を聞いたアマクサ。
その質問に答えられる者はいなかった。
ジェニファー「あら、そういえばクリスチャンがいないわ…ここはあの人の部屋なのに」
ローラ「パパの部屋にパパの代わりに大怪我した人がいるってどういうことなの?」
クリスチャンがいないことに気づき、戸惑う二人。
スコット「…。」
メアリーとナタリー「ぶるぶる…。」
スコットは何もしゃべらない。メイドの姉妹は血を見た怖さで震えている。
リチャード「アマクサ様…ご主人様に何かあったのですか…?」
アマクサ「…少し待て。おい貴様ら」
アマクサはピースメイカーの一行を呼んで隅に固まった。
ホワイト「アマクサ氏、如何様な事態が起きたのでござるか?」
アマクサ「先に言っておくが大声をあげるなよ」
希菜「そんなに驚くようなことなんですか?」
希菜に限らず、アマクサ以外全員頭に疑問符を浮かべている。
そんなことはおかまいなしにアマクサは事を述べた。
アマクサ「俺に穴を開けた奴は…あの主人だ」
マック「…は?」
アマクサ「正確に言うなら、主人に寄生している何かが主人にそうさせた」
希音「ちょ、ちょっと…ついていけないんですけど」
希音にそう言われたので、アマクサは一から説明を始めた。
アマクサ「最初に会った時から妙に感じた…普通の人間、しいては生物なら感じられる意思は一つだが、あの男からは二つ意思を感じた」
杉助「テレパシーとかそういう感じのあれか?」
アマクサ「そんなところだ。もっとも、一人の人間に集中しなければ具体的に何を考えているのかは分からんが。…とにかく、何故意思が二つあるのかを探るために俺はこの部屋に来た」
仗助「だからここにいたンスね」
希菜「あ、そういや仗助さん置いてきた後にアマクサさんが主人の部屋行ったんだっけ…。」
アマクサ「あの男に問い質してみたが否定された。考えを読もうにも二つの意思が混ざっていて上手く読み取れなかった。そして問答しているうちに隙を突かれた…というわけだ。我ながら情けない」
ホワイト「隙を突かれたと言っても普通の人間が人間の体に穴を開けるなど…。」
アマクサ「…寄生している生物だ。あの男の口から鋭利なものが突き出してきた」
希菜「うげ…。」
アマクサ「これで理解できたか?」
希音「…主人はどこに行ったんですかね…。」
杉助「誰か見てねぇのか?」
マック「見てたら言ってるだろ…で、アマクサさんは当然知らないから、今のところは行方不明か」
仗助「希音と…えーっと、メイドさんに見られそうになったから逃げた…のか?」
希音「普通はあのケガなら死にますからそりゃ放置して逃げますよね…。」
ホワイト「ところで、館の者たちにはどう説明すればよいでござるか?」
アマクサ「主人のことは言わないほうがいいだろう。それ以外は任せる」
ホワイト「承知した」
ホワイトが館の人間に説明した後、『今日は全員同じ部屋で寝たほうが良いのでは』とリチャードから提案があり、夕食を食べた後(全員あまり食欲はわかなかった)、ジェニファーの部屋で寝ることになった。
ホワイトが説明している間…
杉助「それにしても寄生か…そいつに操られちゃってるんだろうなぁ」
杉助が小声でつぶやいた。それに対して
マック「…どうなんだろうな」
マックが思わずぼそりと言った。
杉助「え?」
マック「…いや、なんでもねぇ」
翌朝。
杉助「ふあぁ〜…。」
希菜「あ、おはようございます、杉助さん」
杉助「おはよー…今何時?」
希菜「朝の7時ですよ」
杉助「みんなもう起きたのか…?」
部屋には杉助と希菜しかいない。
希菜「希音と仗助さんはさっき出て行ったばっかりですけどね」
杉助「そっか…あーねむ…。」
希菜「あーもうシャキッとしてくださいよ!」
杉助「むぐっ」
希菜が両手で杉助の顔を挟んでむぎゅーっと。いいね。
希音「(ピクッ)…?」
その時希音はよくわからない苛立ちを覚えたという。
身支度をしてダイニングに向かう二人。
杉助「朝飯ってもうできてるのか?」
希菜「今作ってるんじゃないですかね」
軽く会話を交わしながら歩いていると…
ドゴオオオオオオオオオオン…
二人「!?」
どこからか大きな破壊音がした。
杉助「な、なんだ!?」
希菜「何の音だ…!?」
二人はすぐさま音のした方へと向かった。
続く
- 寄生虫潜伏中 ( No.630 )
- 日時: 2016/08/29 14:19
- 名前: のりは (ID: HTIJ/iaZ)
♪EV06 女神像へ急げ!(The Wonderful 101)
ガシャアアン!
今度は何かが割れる音がした。
二人が着いた先はダイニング。そして
杉助「あ!」
館の人間たちが慌てて出てきた。
リチャード「あぁ、杉助様、希菜様…!」
希菜「何があったんですか!?」
見ると全員の顔が真っ青になっている。
ジェニファー「ク、クリスチャンが…クリスチャンが…!」
スコット「…。」
ローラ「パパ…どうして…。」
杉助「主人がどうしたんだよ!?」
杉助の問いに対して、リチャードがこう答えた。
リチャード「ご主人様が化け物に乗っ取られたのでございます…!」
杉助「え…。」
希菜「ま、まさか…。」
ドォン!
全員「!!」
中からまた大きな音が聞こえた。
杉助「えっと…みんな早く逃げてくれ!危ないから!」
リチャード「し、しかし…。」
希菜「主人と化け物は俺たちでどうにかしますから!」
リチャード「わ、わかりました…奥様、娘様、息子様、メアリー、ナタリー、こちらへ…。」
ジェニファー「うぅ…クリスチャン…。」
ローラ「ねぇ大丈夫よね?大丈夫なのよね…?」
スコット「…。」
メアリーとナタリー「ふえぇ…。」
館の人間たちが退避したのを確認した二人はダイニングの中へ突撃した。
♪ナノバイオ兵器 バイキ(The Wonderful 101)
希菜「う…!」
杉助「んな…!」
二人が見たものはすさまじいものだった。
クリスチャンの腹から八本の巨大な節足が生えており、蜘蛛のような姿をなしている。
クリスチャンは白目をむいて手足を力なく放り出している。
アマクサ「来たか」
杉助「アマクサさん、なんなんだよアレ…!」
杉助と希菜以外の五人がそれに対峙している。ホワイトは変身済み。
アマクサ「昨日言っただろう。何かが寄生している」
希菜「お、思ってたのと違う…。」
クリスチャン?「うじゅるるるるるるる…。」
マック「気持ち悪いな…。」
仗助「アマクサさん、アレってぶん殴っても大丈夫ッスかね?主人にダメージいったりとか…。」
アマクサ「足なら構わんだろう。仮にあの男にダメージがいってもお前が治せばいい話だ」
仗助「それもそッスね」
ホワイト「アマクサ氏、このような狭い場所ではいささか…。」
アマクサ「だろうな…杉助、希菜、館の者は全員逃げたか?」
希菜「はい!」
杉助「ちゃんと危ないから逃げたほうがいいって言ったぞ!」
希音「なら大丈夫ですね…。」
アマクサ「こいつを広い場所におびきよせるぞ」
一行が出口へ向かおうとした瞬間
クリスチャン?「ブッ」
化け物が何かを一行に向かって吐き出した。
マック「うおっと!?」
全員間一髪で避けたが…
希音「!…床の当たった所が融けてる…。」
仗助「溶解液か…?…そういや相手を融かすスタンドを持ったネズミがいたな…うげげ…。」
マック「仗助お前気を付けろよ!自分は治せないんだろ?」
仗助「それぐらいわかってるって!」
一行は一斉に出口へ。化け物もそれを追いかけていく。
途中、化け物が口から先が鋭利な触手を突き出して一行を刺そうとしてきたが、どうにか防いで玄関ホールまでたどり着いた。
アマクサ「ここならいいだろう」
希菜「このバケツ、思ったより硬かった…。」
希菜はバケツで化け物の攻撃を防いだらしい。すげえ。
クリスチャン?「ぐぎぎぎぎぎ…。」
マック「オラァかかってこい!ぶちのめしてやるよ!」
杉助「主人に当たんないようにしろよー」
マック「え、大丈夫だろ。仗助いるし」
仗助「えぇ…。」
全員やる気満々(ホワイトはすでにアシスト用意済み)で化け物の方を見る。
クリスチャン?「…。」
ホワイト「む…?何やら口を動かして…。」
クリスチャン?「お前ら…。」
全員「!?」
喋った。今、確かに口を動かして喋った。
クリスチャン?「全員…食い殺す…!!」
目玉がギョロリとこちらを向いた。
そして口の中からは七本もの触手が突き出している。
クリスチャン?「おとなしく…しろ!!」
触手が一斉に一行へ襲い掛かる!
全員かわすが、触手は絶え間なく襲い掛かってくる。
希菜「っと…!」
希菜は宙に浮く箒に乗ってかわしている。
ホワイト「せいっ!」
希音「気持ち悪いなぁ…。」
他のメンバーはそれぞれ斬ったり弾き飛ばしたりしている。
仗助「こいつ…斬っても殴っても再生してねぇか…?」
しかし仗助の言うとおり、傷口はすぐにふさがっていく。
希菜「…あ!」
少し上を飛んでいた希菜が何かに気づいた。
杉助「どうした希菜!」
希菜「主人がどんどんやつれていってる…!」
杉助「えぇ!?」
そう、正面からでは分かりづらかったが、クリスチャンの体がどんどんやせていっているのだ。
アマクサ「くっ…どうにか奴をあの男から引きはがさねばならないか…。」
クリスチャン?「俺をこいつから出すには…こいつを殺すしかないぞ…。」
希音「…なんでそう言い切れるかな」
クリスチャン?「腹を裂くなりしなけりゃ…できないからな…。」
仗助「…へぇ?(いいこと聞いたな)」
クリスチャン?「しかし…こいつなど助けなくても…良いのではないのか…。」
マック「そうはいかねぇ。全員護衛するって依頼だからな。そのおっさんも含まれてんだよ」
クリスチャン?「こいつが…どんな人間であってもか?」
マック「は?どういう意味だよ」
怪訝な顔をするマックに、そして他のメンバーにも聞こえるように化け物は言った。
クリスチャン?「こいつは…家族を邪魔な存在だと思っている奴だ」
マック「…!」
杉助「お、おい!お前何言って…!」
クリスチャン?「こいつに寄生する時に聞いた…『いっそ家族などできなければ』とぼやいているのを…邪魔だと思っていなければ…こんな言葉は出ないだろう」
アマクサ「口からでまかせか…?」
希音「でも…ここでそんな嘘を吐く必要も…。」
クリスチャン?「まぎれもない事実だ…こんな男を助ける必要など…。」
化け物が続きを言おうとしたその時
ホワイト「!マック氏!?」
マックが化け物の懐へ走って行き、そして
マック「どりゃああ!!」
化け物の体…クリスチャンの腰の辺りに、全力でアッパーカットを食らわせた。
クリスチャン?「ぐほっ…!?」
化け物は空中で一回転した後、地面に崩れた。
マック「あぁそうかい…だったら…。」
マックは化け物の方へ歩いていく。
スコット『親父はさ…俺らのこと、どうでもいいのかな…。』
マック「お前と一緒にこのクソ野郎も潰してやるよ」
そして、マックが拳を振りかぶった。
続く
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