二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- オリキャラと好きなキャラ劇場
- 日時: 2013/07/28 20:07
- 名前: のりは (ID: /B3FYnni)
はじめましての人ははじめまして。のりはです。
紀葉「オリキャラでっす!これはいわゆる短編集!」
ドンキー「しょうもない小ネタをつれづれとって感じだな。」
ヨッシー「どれくらいしょうもないかというと。」
ボーボボ「弁当に入ってる草みたいな奴と同じくらい。」
酷ぇ!!
ドンキー「例のごとく、キャラ崩壊注意だぜー。」
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- おいでよ アイカ村3 ( No.531 )
- 日時: 2015/09/28 17:13
- 名前: のりは (ID: NAPnyItZ)
その白い部屋には大量の紙が散らかっていた。真ん中にはガラスのケースに入った四つ葉のクローバーとアルバム、隅にはオルゴールが置いてある。
むらびと『またよくわかんない部屋が…。』
オルゴールを鳴らすと、『うたたねのゆめ』が流れた。
むらびと『あぁもう…これ流れるだけでちょっと身構えちゃうよ…。』
苦い顔をしながら部屋を出て、もう一つの部屋へ。
今度は廃墟のような部屋で、ピアノと卵が置いてあった。
むらびと『ピアノかぁ…。』
むらびとはピアノに手をかけて
♪ 猫ふんじゃった
猫ふんじゃったを演奏し始めた…ってオイ。
むらびと『これしか弾けないんだよ!悪いか!』
ひとしきり演奏した後、部屋を出て、今度は地下室へ向かった。
むらびと『…。』
地下室に置いてあったのはソファ、ベッド、にんぎょう、暖炉、ゆりかご…など。壁には母親らしき絵が飾られている。
ベッドを見たむらびとは顔をしかめた。
人の形の線が描かれていたからだ。まるで殺人事件の現場である。
むらびと『…監禁部屋みたいだなぁ…。』
本当に監禁部屋だとしたら、誰が監禁されていたのか?
にんぎょうやゆりかごが置いてあるのを見るに、大人ではないはず。
だったら子供…ここにいる子供は…ここにいたのは…?
むらびと『…いやいや、あくまで仮定だし、うん…。』
仮定が事実だったとしたら…そう考えるととても恐ろしくなり、自分で自分の考えを否定せざるを得なかった。
冷や汗をかきつつも地下室を出て、今度は二階へ。
むらびと『うげ!?』
二階の部屋を見たむらびとは目を疑った。
ソファ、ベッド、テーブル、のぼり、電光掲示板…ほぼすべての家具に母親らしき絵が描かれているのだ。
むらびと『今までで一番ストレートに狂気を感じたぞ…。』
顔が青くなった。ここまでくるとすごく気持ち悪い…というのがむらびとの今の心境だった。
むらびと(にしても…なんでここまで母親推しなのかな…。)
自分も母親は好きである。しかし少なくともこんな部屋中に絵を描くほどじゃない。
描いた人物は恐らくアイカだが…どうにも理解ができない。
むらびと『ホントに…不気味だなぁ』
続く
- おいでよ アイカ村3 ( No.532 )
- 日時: 2015/09/28 17:19
- 名前: のりは (ID: NAPnyItZ)
ダダダダダダ…
むらびと『ん?』
階段を駆け上ってくる音が聞こえる。
シュルク「むらびとぉ!!」
むらびと『ウオオアアアアアァァァァ!?』
いきなりシュルクが入ってきた。
シュルク「ハァ…こ、ここに…ハァ…いたんだ…ハァ…よかった…。」
むらびと『お、おまっ…しゅっ、シュルク…なんでここ来てんだよ!?つかなんで濡れてんだ!?』
むらびとの言うとおり、シュルクは全身びしょ濡れになっている。
シュルク「か、川…泳いできたから…。」
むらびと『はぁ!?』
シュルク「ていうか、大変なんだよ!穏やかじゃないんだよ!」
むらびと『全然状況つかめねーよ!ちゃんと説明しろ!』
シュルク「化け物が出た!!」
むらびと『は!?化けm…えっ?化け物?』
唐突に化け物が出たなどと言われて素っ頓狂な声を出したむらびと。
そんなむらびとにシュルクが説明を始める。
謎の声が聞こえた後、シュルクたちの前に何者かが姿を現した。
?『…。』
マック「…えっ?まさか…。」
赤い服とニット帽を身に着けた少女。
その格好は、一軒目の家にあったマネキンと同じもの。
【その真ん中のマネキンが着てる服。ダチから聞いたアイカの服の特徴と一緒だ】
シュルク「この子…。」
この少女がアイカなのか。
しかし、本人にしろそうじゃないにしろ、なぜここに?
ここで自分たちはどういう行動をすればいい?
アイカ『ねぇ』
考えにふけっていたら、アイカが話しかけてきた。
トレ子「!…えぇと、なんでしょう?」
急に話しかけられたことに少し驚きながらもトレ子が応じる。
アイカ『いっしょにあそぼうよ』
シュルク「へ?」
何を言いだすのかと思えば…見ず知らずのはずな自分たちと遊びたい?
三人とも困惑し、顔を見合わせる。
アイカ『ずっと一人だったから…わたし、さみしかったんだ』
そんな三人をよそに、アイカは話し続ける。
三人の視線も、話しているアイカのほうへ。
アイカ『それなのにみんなしあわせそうで…うらやましかったんだよ。わたしだっておかあさんがだいすきなのに、おかあさんはこっちをみてくれないの。わたしはしあわせじゃないの。なんでわたしが?どうしてわたしはしあわせになれないの?おかあさんがだいすきなのにあいしてるのにわたしはおかあさんにおかあさんおカあサんお,:kaさnだだだだだだだだだだ』
マック「な、なんだ!?」
顔を手で隠し、狂ったようにつぶやくアイカ。
そんなアイカを見て思わず後ずさりする三人。
アイカ『死んじゃえ』
アイカの後ろに黒い禍々しいものが見えた。
続く
- おいでよ アイカ村3 ( No.533 )
- 日時: 2015/09/28 17:33
- 名前: のりは (ID: NAPnyItZ)
むらびと『…で、そいつが襲ってきて、マックとトレ子ネキが応戦、お前は武器を持ってないからボクを呼びにきた…と。急いでたから橋使わなかったわけか』
シュルク「うん…。」
むらびとは自分の額を押さえた。
どうしてこんなことになってるんだ…という気持ちが9割。
残りは焦り。夢の中で死ぬと現実でも死ぬという話を聞いたことがあるからだ。
むらびと『マックはかなり強いけど…加勢したほうがいい…んだよな?』
シュルク「そのために呼びに来たんだよ!もしかしたら万が一ってことも…。」
むらびと『じゃあお前これ持っとけ』
むらびとはシュルクにスコップを渡した。
シュルク「え、これ…?」
むらびと『何もないよかマシだろ。言っとくけどオノはボクの専売特許だからな』
シュルク「う、うん」
そして、二人は駅へ向かうべく家を出た。
むらびと『よし、ショートカットするか』
シュルク「そうだね、なるべく急がないと」
二人はまっすぐ北へ向かう。
川を泳いで広場に着くと、何かを発見した。
むらびと『ん?あれは…。』
よく見ると、倒れている人のようだった。
さらによく見ると、その人物は
シュルク「トレ子さん!?」
二人は急いでトレ子に駆け寄り、容体を確認した。
シュルク「…気絶してるみたいだ…それとあちこちにケガが…。」
むらびと『あのさ、マックは…?あと、化け物とやらもいないみたいだけど』
シュルク「え…。」
シュルクもむらびとも辺りを見回したが、誰も見つからない。
シュルク「マック!!どこにいるの!!」
むらびと『…あ』
むらびとは見た。
まだ行っていない四軒目の家。
そこのドアがわずかに動くところを。
むらびと『シュルク!お前ちょっとここで待ってろ!!』
シュルク「え、ちょっとむらびと!?」
むらびとは四軒目の家に急ぐ。
川を泳いで渡って、家の前まで来た。外見は一軒目の家と同じ。
すぐさま家の中へ。
むらびと『これは…。』
一軒目の家と家具の配置は似ているが、かなり散らかっている。見ようによっては荒らされたようにも感じる。
むらびと『!奥に行ける!』
一軒目の家ではふさがれていた奥への道が、この家では開かれていた。
そこへ駆けこんでいく。
続く
- おいでよ アイカ村3 ( No.534 )
- 日時: 2015/09/28 17:39
- 名前: のりは (ID: NAPnyItZ)
少しだけ時間は戻り、奥の部屋。
壁と床にびっしりと『あいして』と書かれている。
中央にはアイカを模したマネキン、にんぎょう、オノ、それを囲むようにフェンス、そのまた外側に像が置かれている。
ガシャアン!
マック「あぐ…!」
アイカ『ねぇ、お兄さん』
アイカの周りにまとわりついている黒い瘴気のようなものが、フェンスごとマックを倒し、そのまま押さえつけた。
倒れた状態のマックに、アイカは語り始める。
アイカ『お兄さんって、わたしとにてるよね。かぞくにあいしてもらえないんだもの』
マック「は…?」
アイカ『だからさ、おともだちになれるとおもうよ。ね?おともだちに…。』
そう言うと、アイカは部屋に置いてあったオノを手にとり、不気味な笑顔を浮かべた。
マック「…ッ!?」
何をしようとしているのか、わかってしまった。
逃げようと思っても逃げられない。死ぬのか、こんなところで。
マックの頭にオノが
当たりそうになったその瞬間、アイカは網の中にいた。
アイカ『え?』
むらびと『おんどりゃああああああああああああ!!』
むらびとが網でアイカを捕まえた後、奥の壁に向かって思いっきり投げた。
マック「むらびと…!」
むらびと『おい大丈夫かマック!?アッー!なこととかされてないか!?』
マック「いや、それはされてない…。」
上の会話を交わしている間に、アイカが立ち上がった。
アイカ『じゃましないでよ』
むらびと『あ゛ぁ!?まだやんのかコラ!?』クルッ
アイカの後ろの瘴気は、部屋の半分ほどに大きくなっていた。
むらびと『…あれ?』
マック「おい…やばいぞ…。」
次の瞬間、二人は瘴気に手前の部屋へとふっ飛ばされた。
むらびと『どわっふ!?』
マック「うおぉ!?」
アイカ『…。』
二人の前へアイカが歩いてくる。
アイカ『住民さん』
むらびと『…それ、ボクのことか?』
アイカ『わたし、あなたのこときらい』
むらびと『は!?んだよいきなり!?』
アイカ『ちょっとあたまのなか見たんだけど』
むらびと『どうやって!?』
アイカ『…あなた、かぞくにあいされてるよね』
むらびと『いや話…んぇ?』
アイカの目は、まったく笑っていない。
むらびとは思わず冷や汗をかいた。
アイカ『うらやましいし、にくたらしいよ。わたしとなにがちがうのかな』
むらびと『んなこと知るかよ…。』
悪態をついてはいるが、むらびとは内心かなりビクビクしている。
こんなに真っ暗な目は見たことがない…それもこんな子供が…
とにかく、アイカが恐ろしかった。悪態をつかなきゃやってられない。
アイカ『それにくらべて…。』
マック「!」
アイカはマックをちらりと見た。
アイカ『お兄さんはわたしとにてるからけっこうすき』
むらびと『あ?どこが?』
アイカは口だけ微笑んで、こう言った。
アイカ『だって、一人ぼっちだもんね?』
続く
- おいでよ アイカ村3 ( No.535 )
- 日時: 2015/09/28 17:45
- 名前: のりは (ID: NAPnyItZ)
むらびと『…は?』
マック「…違う、俺は」
アイカ『お父さんとお母さんにすてられちゃったんだよね?かわいそう』
マックの言葉を遮って、アイカは話を続ける。
かわいそうとは言っているが、声色は嬉し気だ。
アイカ『すてられちゃうってことは、あいされてないってことだよね。わたしといっしょだよ。わたしだって、たたかれたりしたもん』
アイカは、仲間を見るような目でマックを見ている。
マック「俺は」
アイカ『でもさ、それできらいになっちゃダメだよ。ますますあいされなくなるんだから』
マックが反論しようとしても、アイカは聞く耳を持たない。
アイカ『あいされなくてあいそうともしなくて、だから一人になるんだよ!ああ、これだとわたしよりひどいねぇ』
マック「俺、は」
アイカ『かぞくをあいそうともしない人がほかのだれかにあいされるわけないじゃん』
マック「…。」
マックは、何も言えなくなった。
親は嫌いだ。自分を捨てたから。どこを見て愛しろというんだ。
…だが、血縁者を愛せなかったら他の誰からも見限られる?
だとしたら、自分は。
むらびと『さっきからグダグダうるせえんだよこのクソガキ』
アイカ『なに?あなたにははなしてないよ?』
むらびとがマックの前に立つ。顔には怒りがにじんでいた。
むらびと『まず…お前どでかい勘違いしてんだよ』
アイカ『えぇ?』
むらびと『家族ってのは何も血がつながってる奴らのことだけ言うんじゃない。血がつながってなくても、親子みたいな…いや、それ以上の絆ができることもある。マックにはそういう人がいる』
アイカ『でもたにんでしょ』
むらびと『他人なわけあるかァッ!!』
むらびとの気迫に、アイカは思わずたじろいだ。
むらびと『昔からずっと、一緒に練習したり、試合でアドバイスとかジョークとか言ったりして…おちゃらけてるけど、マックのために真剣になって…嬉しいときも辛いときも、いつも一緒にいた人が…他人なわけねぇだろッ!!』
マック「…!」
あぁそうだ。自分が一番よくわかっているはずなのに。
練習試合で一緒にボロボロになった。
チャンピオンになった時、一緒に喜んだ。
一緒にチョコバーを食べたり、話をしたり。
時にはほめて、時には叱って。
いつも一緒にいてくれた。
自分にとって、すごく大切な存在だ。
マック「他人なんかじゃない…。」
いつの間にか、マックの目に涙が浮かんでいた。
むらびと『そうだよな、マック。このクソガキに言ってやれよ!』
マックは叫んだ。
マック「俺は一人ぼっちなんかじゃない…!!俺には大事な家族がいる!!俺はその人を愛しているし、その人だって俺のことを愛してくれている!!お前とは違う!!」
アイカ『…。』
アイカは、目を見開いた。
むらびと『血なんか関係ないんだよ。家族の愛がちゃんとある。お前の言ってることは完全に的外れだ』
今のむらびとは、恐怖よりも怒りが勝っていた。
誰が一人ぼっちだ。家族ならいる。友人だっている。
少し見ただけでわかったような気になるな。ボクのダチを馬鹿にするな。
続く
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