複雑・ファジー小説

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イエスタデイ・ワンスモア【不定期更新予定】
日時: 2017/08/25 20:17
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「イエスタデイ・ワンスモアにお越し頂きありがとうございます」

大きくそれでいて全く何も存在しない舞台に蝶ネクタイを付けた少年が一人立っていた。

「それでは色んな世界への旅をどうぞお楽しみにしてください」

そして彼は何処かへ消える。その後、どこからかのスポットライトが当てられた舞台の隣に飾られた手書きの看板。その看板にはこれから行われる舞台の内容が書かれていた。

今回の舞台

題名:イエスタデイ・ワンスモア6

ジャンル:長編

キャッチコピー:近日公開

内容:近日公開

今までの舞台は>>25です。

今までの出演者は>>26です。

オリキャラを募集しています。

直、今回はスターシステムを採用しております。

ゆえに、ある舞台でキャラクターが死んでも、違う設定で他の舞台に出る事が出来ると言う事です。

オリキャラ応募宜しくお願いします。

エントリーシート(募集用紙)




名前(漢字表記の場合は振り仮名を)

性別(男か女かもしくはその他か)

年齢(舞台により年齢設定が変わるので、年齢の表記は曖昧でお願いします。例:20〜30代前半まで。年齢を特定したいのであれば、20歳のみ、で構いません)

性格(詳しくなくても構いません)

容姿(詳しくなくても構いません)

能力(超能力でも何でも良いです。直、世界観により設定に反映されないかもしれませんがご了承ください)

特技・趣味(何でもいいです)


サンプルボイス(三つ以上で性格に反映して下さい)


それ以外にもこういうキャラで設定して欲しい等の要望がある場合書きくわえても構いません。


直、と言うか必ずオリキャラは死んでしまいます。スターシステムを採用していますので死んでから一度も出ないと言う事はありませんがご了承ください。

オリキャラが来ない場合は勝手に舞台の幕を上げさせて貰います。

ちなみに、何度もオリキャラ投稿可能です!

追記

今まで失踪しまして本当に申し訳ありませんでした。不定期ながら、少しずつ更新を取り戻せたら良いなと感じております。とりあえずイエスタデイ・ワンスモアシリーズのみ執筆予定です。ただし申し訳ありませんが執筆予定だった小説は中止とさせていただきます。

Re: return world【オリキャラ募集中】 ( No.377 )
日時: 2016/11/26 16:58
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

セヴェルトは河川敷に向かい、Fランクの人々と会う。

「おお、ようこそ。此処は火葬市Fランカー住居地。何処も段ボールハウスだがね」

「……寝床があれば問題無いんで。しかし貴方達にこの生活は随分と大変じゃないか?だって」

セヴェルトは目の前にある高層ビルの数々を指差す。

「FランクはSSランクだろうが必ず通る道だ。何故なら君と同じ様にスタートが此処、Fランクだから。

しかし、この力だけの世界でも派閥と言うのがあってね。

派閥に入っている新人は、直ぐに何度も試合をしたがるんだよ。何故だかわかるかい?」

「……?」

「私達の様なクズを蹴散らす事で、ランクを上げられるからさ。私達の存在価値はそれくらいだと思われているんだよ」

「……ほほう」

「君はそんな事をしないよな?まあ、派閥に入っている奴が此処に来た事なんて一度も無いけどな」

「ん?俺の事新人って分かるの?」

「ああ、新人じゃ無い場合でFランクに下がる奴はブラックリストに載せられて晒されるんだ。合法的に差別をして良い身分の方々ですってね」

「君は何で此処に?」

「色んな理由があるよ……。上のランカーに逆らうとか。派閥ごとFランクに下げられるとか。一番多いのは逃亡だな」

「逃亡……」

「どんな所にでもいるんだよ。人を殺したくない奴が。怖いのか、底から隣人を愛しているのかは知らんが。そんな奴はずっと此処にいる。Fランクは皮肉が沢山詰まっている。そして差別に耐え切れなくなり人は自殺をするか、派閥に入った新人の肥やしになる。

しかし、派閥には入っていない新人を見るのも珍しい。大体、どんな馬鹿でも派閥には入ると思うがな」

「派閥に入るには?」

「それこそ、力による面接だよ。ただ、基本的に合格はする。雑魚もサイボーグや強化人間にすれば良いだけだから。

君は……何者だ?」

「セヴェルト・オースツジ。自分でも良く分からん存在だよ」

セヴェルトは段ボールで家を創る。その様子を少女が見ていた。

「かわったしんじんさんですね。でもここではねんれいはかんけいないです」

「君、親は?」

「おやは....こうつうじこでしにました。でもわたしはだいじょうぶです」

「……あ、ああ……ごめんな。名前は?」

「わたしは茴香 百子(ういきょう ももこ)。7さいです」

「あれ?そう言えば試合って何歳から出来るんだっけ?」

「20歳からで、親とその20年だけ一緒に過ごせます。その後は強制的に赤の他人と言った関係になるな」

「て事は二十歳からか」

「でもじっさいはなんさいからでもしあいにしゅつじょうしていいんですよ....わたしは7さいでこどもあつかいされてるからFランクだけど....わたしはもうおとななのにな」

「これは何歳まで出場して良いの?流石に高齢者が人殺すって……」

「ある程度の歳になったら引退出来る。んで、その後は……俺にも分からん。まあSSランクくらいだろうな。引退を考えてるのは。まず、他の奴等は引退する前に死ぬよ」

「……俺もこの試合に参加するのか……」

「それが義務であり幸せになる為だ。他者を殺して伸し上がる」

「……助け合いって言うのは無いのか?」

「そんなのないだろ……」

「そしたら、ストーリーとして、試合としてあまり盛り上がらないな。

超能力バトルで演説するなんて、フィクションの中で十分だろ?」

一方、高層ビルで一人の人間は呟く。

「社会的に必要無い人間を有効活用しているんだ。感謝して欲しいくらいだよ」

「……ああ」

「河川敷でホームレスになり腐って行くか。……それとも俺の元で一生実験台になるか。

考える必要何かないだろ。此処で生きたいなら良心を捨てろ」

「イエッサー。社長さん」

シャボン玉を静かに吹く茴香とポップコーンを片手に食べるセヴェルトはモニターを見る。

「これでしあいをみれるのよ」

「なるへそ、それじゃ……見ようか」

舞台は闘技場。雰囲気は近未来の様な感じであった。真っ白な壁に多くの観客。観客もまた戦う時が来るが今はどちらが勝つかで賭けている。

「さあ、やってきました。今回の試合はSランク、145勝21敗4引き分け。流星の怒髪天。星宮麗二!と……」

「相変わらずの二つ名だね。誰が考えているんだか」

「そして今回の相手は同じくSランク。23勝0敗0引き分け。わずか、23戦でFランクからSランクへ伸し上がった強者。彼こそが選ばれし最強の、独眼竜。誰がこいつを止めるのか!いいや、誰にも竜の行く道は止められない!

名乗りを上げろ!伊達 上戸(だて じょうと)!」

「お前が美男子として持て囃されている星宮か!」

「……」

「世の中は力。顔がイケメンだろうが雑魚は死ぬ運命にあるのだ!」

「……君は演説をしに来たのか?」

「お前は、確かAランク昇格と共に派閥から抜けたらしいからな。遠慮なく殺してやるよ!」

「お前はバックがいないと人も殺せないのか?」

「黙れ!お前は運と顔が良かっただけなんだよ。ちょっと不思議な能力を使えるからって舐めるな!俺様の能力を見て恐怖に戦くんだな!」

伊達は片目で星宮を見る。すると、星宮の両目が真っ黒になる。星宮の目は何も見えなくなる。

「……これは」

伊達は日本刀を手慣れたように振り回す。

「俺様の能力は妖術が使える事。端的に言えば魔法が使えるんだ。言った事に対して妥当な妖術が自然に起こる。

俺様が目が見えなくなると思えばお前は目が見えなくなる」

伊達は式神を大量に召喚する。

「残念だな。素敵な光景を目の前にしてお前は何も見れない!」

「僕には髪がある。それに君が出した素敵な光景に大きな価値を見出す事は出来ないね。それに盲目の人もSSランクにいるって噂だしね」

「……この状況で冷静とは驚きだ。本当に凄い。いやはや、凄いが。

俺はテレポート、治癒能力、式神召喚。そして人体影響。の妖術を持っている。

無謀と冷静は違うぞ。やせ我慢は止めろ。美男子君」

伊達は大量の刀をテレポートさせる。

「死ね」

伊達は大量の刀をテレポートさせ星宮の身体を貫く様に妖術を唱える。星宮は刀の刀身を伸ばした髪の毛で大量に巻き付ける。

「長い髪は切るべきだ。じゃないと女に間違われるぞ。か弱いな〜」

「……」

伊達は刀をテレポートさせ星宮の髪を光速で切り始める。星宮の髪は硬質化するが、刀のテレポートの対応出来ず、髪を切られる。

さらに式神が一斉に星宮に襲いかかる。

「終わりだ」

「僕は負けない。派閥に媚びた奴には絶対に」

星宮は天井に髪の毛を大きく伸ばし貫かせる。そして髪の毛を短くして天井に向かわせる。伊達は指示をしようとするが天井から伸びた髪の毛が伊達の首を絞める。刀は動かせる訳ではない為床に落とされる。

また天井から無数の竜の形をした髪の毛の束が現れる。

式神達は天井を見上げる。

「主人を無くした式神なんか僕の敵じゃない」

星宮の髪は式神を髪で噛みさらに、摩擦で自らの髪を燃やす。

「146勝21敗4引き分け。僕の前では23勝の妖術じゃ勝つ事は不可能と言っていい。式神のテレポート、治癒能力を他者、式神にも使える。式神の経験を増やす。信頼関係を築く。君のプライドが許さないのか分からないけど目だけじゃなくて口、鼻、心臓の動きを封じて窒息死。

基本的な戦闘技術が無くてSランクを名乗るなんて笑わせないでくれ。

Sはスペシャルじゃない。僕にとってはストラテジーだ。だからAランクもSSランクも僕の中では素材の強さに差があっても応用性に差は無いよ」

「……」

伊達は血泡を吹いて倒れる。

「殺しはしない。だが慈悲だと思うな。お前がいくら強くなろうが僕には適わない。僕にとっては殺す価値すら無いどうでも良い人間だ」

伊達は呟く。

「調子に乗るな。高校生。……この世界に優しさは無い。

お前は絶対に死ぬ。この世界に慈悲は無いからな!」

伊達は倒れる。

Re: return world【オリキャラ募集中】 ( No.378 )
日時: 2016/11/26 18:53
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

星宮は自宅で髪の毛を洗う。

「伊達の皮膚。式神の血。ちゃんと髪の手入れをしないと駄目だね」

星宮はセヴェルトを思い出す。

「まあ元から仲間と言うか協力者は不要だったんだ。僕の方が確実に強いし。20歳になった時父さんは僕に孤独の素晴らしさを教えてくれたからね」

星宮はシャワーを浴びた後、おにぎり(紅鮭)とお茶を買い食べる。

「僕は派閥で偉そうにしている馬鹿を少しでも思い知らせてやる。そしてSSクラス、SSランクになって……」

一方、茴香とセヴェルトは話し合う。

「しあい?Fランカーはしあいのようせいをするけんりすらないんですよ....」

「妖精?……ああ、要請か」

「だからEランクいじょうのファイターにようせいされるかしんじんFランカーとたいせんするしかないんですよ....」

「成程って俺、新人なんだよな〜」

「いまは、はばつにはいったFランカーがただしいとおもいますけど.....」

「てか、別に戦わなくて良いんだけどね。俺は飯食わなくても半永久に生きれるし服は身体変形させて服を着てる様に見せれば良いだけだし、まあ、生活する所は段ボールハウスも慣れたし。

今ので満足だな」

「げんじつとうひはだめですよ」

「現実逃避じゃないから。まあ戦う理由は無いね。うん、役に立ちそうなのは……」

セヴェルト・オースツジは偉大なる天使の姿になる。身体中に楽器が貼り付き、顔は優しい女神の様な美しさを持っている。

「.....わたしがげんじつとうひしてるのかな?」

セヴェルトは美しい音色で段ボールハウスを立派な家にする。

「よっと!」

セヴェルトは人間の姿に戻る。ちなみに人間の姿は主人公の姿、髪型、髪の色、服装を最初に変えられる様なゲームの一番最初の姿の様な感じに、個性を消した様な姿。結局、普通である。

「てな感じで段ボールハウス(Fクラス)を普通の会社員(Fクラス)なら60年ローンを組みざるが追えない家が完成させたね。まあ、こんな家は虚像だし無意味だから壊すけどな」

「......」

「正直、自分の力ってよく分からないんだよな。どれ程自分が凄いのか。どれ程自分が弱いのか。自分ってどう言う人物でどう言う状況でどう言う感情を出すのか。とか」

「....かんがえすぎるとだめですよ」

「分かってるよん。だから俺は何も考えない。別に世界を救おうなんて思わないし、この世界を変えようとも思えない。別に俺が差別されようがね。

人が生きる意味も死ぬ意味も哲学も何も考えない。何かを見つけようとも思わない。

ただ、楽しければ良い。そう、聖人の様に!」

「....」

茴香はシャボン玉を吹く。

「わたしもたのしくシャボン玉をふける日がくるといいな....」

「そうそう全てに意味なんか必要無いんだよ。てな訳で、俺は川で魚でも釣ろうかね」

セヴェルトは腕から竿、糸、餌を創造させる。

「百子。釣るぞー」

「うん....」

すると、Aランカーの女性が新人Fランカーの女性と共に偉そうに現れる。

「ああ、ようこそ。此処は火葬市Fランカー……」

「黙りなさい、空気が汚れますわ」

「……」

「私は君島きみしま。ご存じの通り、Aクラスに合格し派閥を創った。通り名は薔薇サイボーグ!」

セヴェルトは茴香に話す。

「……通り名?」

「そうです、だれがかんがえてるがわかりませんがかってによばれます。かえることはできないみたいです.....」

「薔薇サイボーグって……。あ、あれ、流星の怒髪天とかもそんな感じか」

「そうですね....」

「良いなー。カッコイイ通り名欲しいなー。戦おうかな!」

「Fランカーではとおりなはつきません....もっとにんきとかいろいろ.....」

君島は出迎えたホームレスを指差す。

「この薔薇サイボーグの新たな手下。たき!の相手に指名しようじゃないか!」

「そ、そんな……」

「逆らうか。なら、殺し合いだ」

君島は腕から有刺鉄線を出す。

「私は腕がサイボーグ。そして腕には有刺鉄線を仕込んでいるのよ!腕がサイボーグだから有刺鉄線の痛みを感じる事は無い。そして私の腕の装置から冷却、電撃、高熱を出す事が出来るのよ。そう、薔薇の棘の様なこの有刺鉄線で貴方を私の虜にするわ」

滝は宝塚で流れそうなBGMを流す。

「中学生で弟子並の出来の良さ!滝、貴方のデビュー戦は私が必ず美しく勝利を収めてあげるわ!」

「……わ、分かりました。……中学生?見た目、23歳に見えるけど……」

「フン、土下座してくれないと本当に分かってるのか私が分からないわ!」

滝は君島を抑えようとするが君島は人権を乱用する。

「Fランカーの雑魚がこの私と対等に喋れると思うな!私は薔薇なら貴方はススキね!ススキ!秋の代名詞にでもなってなさい!」

「駄目ですよ!私はただ貴方の弟子でありたいだけなんで!」

滝は無能力者。そろばんと雑用が得意。戦闘時にはそろばんの駒で攻撃。

君島は滝の事を少なくとも仲間だと思っていない。後で、サイボーグにでも出来ればと考えている。

しかし滝には超能力があった。

超能力を創造する事。

いつのまにか、超能力を手にいれ創り出す。どの超能力も常識が通用しないレベル。

そろばんが原子爆弾になったり、そろばんが大災害になったり。

そろばんが画期的なエネルギー装置、アダーチムーブになったり。

「そんな勝手な事が許せるわけが無い。代わりに俺、通り名、え〜と……期待の新星、セヴェルト・オースツジが相手になってやる!」

「……!ええ、良いわよ」

「やった!」

「いえ、貴方じゃないわ。そこの可愛い少女が相手ならね」

「え?さっき、俺名前名乗って、それに返事をした……え?」

茴香はシャボン玉を見る。

「いいですよ。わたしはつよいってことをしょうめいします....」

「君島さん!ちょっと可哀想じゃないですか!」

「黙らっしゃい……。デビュー戦は必ず勝たないと駄目なのよ。弱そうなホームレスや普通の男じゃ負けるかもしれないでしょ!」

「そんなに私弱いですかね!?この最大の武器、そろばんの駒があれば大丈夫!」

「……23歳で現役中学生の貴方にあれこれ言う権利は無いのよ!」

「23歳で中学生?どう言う事だ?え?え?百子……」

「しるわけないですよ....」

「……」

Re: return world【オリキャラ募集中】 ( No.379 )
日時: 2016/11/28 17:49
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

君島と滝の元に、もう一人の女性が現れる。

「君島。滝の試合は決まったのかしら?」

「ああ、あの少女だ!」

茴香は呟く。

「わたしはひとりでもだいじょうぶってことをおかあさん、おとうさんにみせないと.....」

女性の名前は暁 紅乃(あかつき あかの) 。赤髪の美女。薔薇の髪飾りが特徴。深紅の着物を着ている。刃物を入れた鞄を持ち歩いている。

暁は蔑んだ目でセヴェルト・オースツジと茴香を見る。

わたくし達、ユーレッドと闘う意味を知っているのかしら?死ぬ覚悟があるんですって……?」

「ユーレッド?」

滝は解説をする。

「はい!私達の組織名!今はEランカー30人、Dランカー16人、Bランカー4人、新人Fランカー10人で構成されているよ!」

「23歳で中学生って言う件はもう良いのか?」

暁は呟く。

「他のFランカーの地区は植民地状態で、新人狩りも始まってるみたいですのよ。私達も潰しておかないと」

君島は叫ぶ。

「……Sランカーの派閥を潰す為にはやむを得ない犠牲なのよ。だから、貴方達全員死んで頂戴ね?薔薇サイボーグのトゲに刺されて美しい薔薇に血をあげてくれるかしら?」

「この期待の新星。お前達を潰すぞ!そして俺は……名乗りを上げるんだよ。いや〜痺れるね」

「貴方ごときがAランカーの相手になる訳ないですのよ。それに、暗黙のルールとして上のランカーが下のランカーに、試合を申し込む事はタブーですの。

だって雑魚に対して一勝したのと、同レベルの相手に対しての一勝は全く別の価値ですから」

「……んー、良く分からん。とりあえず戦ってくれよ。俺にも通り名が欲しいんだよ」

すると、一人の女性が割り込む。

「初めまして。モルド・ホワイトハートです。探し物は、ありますか?」

「こ、こいつは……同じAランカーのモルドだ!」

「……だから何ですの?」

滝は解説をしようとするがモルドに止められる。

「私のご紹介はこの無意味なリンチに決着を付けてからにしましょう」

「……モルド・ホワイトハート」

「私は弱い者いじめが大嫌いなんです。私は必ず変えて見せます。この世界を」

君島は暁と滝を連れて逃げる。

「明日、朝7時に試合の予約は取ってある。遺書でも書いて待ってな!私達、ユーレッドに目を付けられた事を後悔しながら死んで行け!」

モルドはセヴェルトと茴香に話す。

「良かったです。これで私一人相手して勝てば……」

「ああ……俺、戦いたかったんだけどね」

「そうなんですか?この超能力を悪用されている世界に染まると?」

「そうじゃなくて……いや、何でも無い。通り名が欲しいとか馬鹿馬鹿しいよな……」

茴香は戦闘準備を始める。

「わたしはたたかいます。ぜ、ぜんぜん、こわくないですよ....」

「……無理しなくていいと思うけどな。Fランカーだし」

「セヴェルトもFランカーです....わたしはつよいけど....」

「俺だって……」

モルドは話す。

「自分は強いと言う自信は大切です。ただ無謀と勇気を履き違えないで下さい」

「まあ、そうだね。うん……」

茴香は不貞腐れる。

その様子を何人かのFランカーが見ていた。

「……また、此処に墓が増える」

「隠れないとまたやってくるわよ……」

「馬鹿な奴等だ……」

一人の男性は呟く。

「俺はまだ終わってないぞ」

刀根とねさん。もう終わりだよ。あー……腹減った……何も支給さえされないこのランクじゃ……」

翌日、セヴェルトと茴香は早朝に試合会場へ行く。

「百子。お前はホワイトハートに言われた通り大人しくしてろよ。その代わり、え〜と……誰かの試合を生で見せてやるから」

「.....」

「ホワイトハートにチケットをねだった甲斐があるもんだな」

実況は叫ぶ。

「さて、今回の試合はDランカーがBランカーに下剋上!この戦い、当たりか外れか大いに予想をお楽しみください!

Dクラスはイラージェス。超能力を使わないものの、戦闘能力は殺し屋並!
35勝23敗0引き分け!
現在、派閥に入っておらずフリーです。再就職先の派閥を考え中との事。

そして、Bクラスはあの、哀川博士が創り上げた怪人!ナンバー344!

通り名は、気ままな渡り鳥!230勝0敗30引き分け!

人気ランキング300位!愛くるしいキャラが動物ブーム人気に火をつける!」

ナンバー344はペリカンの姿をした生物兵器。プライベートはまんまペリカン。魚が主食。

この様に派閥以外にも科学者が生物兵器を創って活動している事もある。

ナンバー344は羽でシャドーボクシングをし始める。

「僕は君と相手をしている暇は無いんだ。それにさ、早くヒワノが創りあげた怪人シリーズを抹殺しないといけないのに……」

ダガーH88と言うダガーナイフを持つイラージェスは叫ぶ。

「イラージェスです!気軽にジェスって呼んでね!」

「……まあまあ僕は人を殺すって事は嫌いでね。イメージとか大事にしないと駄目じゃんか。最近は哀川博士のスポンサーのマスコットキャラとして大抜擢だし。しかも、僕の名前からサンシシ(344)ちゃんだなんて呼ばれてさ〜」

「はっはっは。大丈夫!今日はちょっとした実験をしたいと思って!怖いけどね。私の発現された超能力を確認したいと思って!」

「思った事を直行し、早朝で殺し合い?全く、スケジュールをマネージャーに再確認しないと駄目じゃないか!迷惑かかんだよ!お前のその訳分かんねぇ決断でよ!せめてさっきの事を共演する時に言っとけよ!どう言うスタンスで来ればいいのか分かんねーじゃねーかよ!」

ダガーナイフと言う小刀でイラージェスはナンバー344の羽を斬ろうとする。ナンバー344は飛行する。

「僕の性質は何でものみ込める事。んで、後は口の中で収納が結構出来る事。にたにた笑ってる暇があるなら命乞いしたら?早朝は僕の嫌いなカモメがうるさくてね。イライラしてんだよ」

ナンバー344は口からタイマー式の爆弾を大量に吐きだす。

「んー、面白いけど汚いね!よだれが……」

イラージェスは超能力を発動する。

彼女の超能力は不可能と可能をに入れ替える能力(例えば、1+1を解ける可能と方程式を暗算で解く不可能を入れ替える。など、反転させることができる。)

「つまり、誰も出来ない事を可能にする代わりに誰もが出来る事を不可能になってしまうって事〜恐ろしいね〜。例えば、私が空を飛べる代わりに腕の機能を失うとか」

イラージェスは靴を脱ぎ浮遊する。ダガーナイフは足で掴む。

「さらに、足の機能を失う代わりに足を腕の様にする。ははっ……超能力って恐ろしいね」

「人間の本来無い機能を可能にし、人間の本来ある機能を不可能にしたのかい。
これは御苦労だったね。これで僕は動揺し見事に負け、イラージェスの下剋上は達成される。

でも、僕はさ接待は大嫌いなんだよ。そりゃ接待出来れば僕だって好感度上がるし実際やってたし、太鼓持って上げまくったよ。

だが、そんな闘い、つまんねーんだよ。君は良いと思うけどさ。真剣勝負の醍醐味が全くねーんだよ!力と力でぶつかりあって勝てよ!

DクラスがBクラスに勝てる訳無いだろ!僕の努力を無駄にするな!モブキャラだからって……人生賭けてんなんだよ。なめんなよ」

ナンバー344はイラージェスに向かって口を開ける。口にはガトリングガンが用意されており、そのままイラージェスに撃ち込む。イラージェスは浮遊する。

「僕は勝つ。絶対に!」

「……あのさー、私は戦闘能力だけでDクラスなの。其処に超能力がプラスされてるんだよ。だったらさ、私がBクラスに勝つ事はさ、無限大なのよ。

出来ない事をやらなきゃいつ、下剋上が出来るのよ!

不可能を可能にすれば、私の出来る事は無限大よ!

出来ないって決めつけた時に貴方はもう負けてるのよ。……本当に恐ろしい超能力。

可能性を無限大に広げるからね……ふふん。私だって接待で満足する訳ないじゃーん」

ダガーナイフをナンバー344に向ける。

「ぐわっ!た、助けてー!助けてー!」

「一刀両断出来ないこの小刀もダイヤモンドも斬れる事が出来る!大丈夫、殺さないよ。だって私、動物好きだから。特に猫」

ナンバー344は一刀両断される。くちばしからは大量の武器と日用品とネタ帳とゲーム、スマートフォン、お金等が吐き出される。

「貴方のくちばしも無限大ね。敬意を表するわ。私はランクを上げて、私に超能力を与えた恐ろしい奴を探すわ。哀川博士は違った見たいだから次は……」

「……ネタキャラにしては頑張った方だろ。ぐあああ……痛い。マジで痛い……。哀川博士、万歳!」

ナンバー344は倒れる。

セヴェルトは見守る。

「……次はホワイトハートか」

Re: return world【オリキャラ募集中】 ( No.380 )
日時: 2016/11/29 17:46
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

モルドは試合にエントリーしようとしていた。

「さて私は」

「......」

その時、茴香がモルドより先に試合にエントリーし滝と闘う事になってしまった。

君島と暁は戦略を建てる。

「……安心したよ。モルドじゃなくて茴香のお譲ちゃんだから滝でも勝てるね。モルドだったらエントリーチェンジして私が出るとこだった……」

「そんな弱気じゃ私達が天下を取る日は遠いですわよ。全員、血祭りに上げてミンチにしてあげますわ」

暁はセヴェルト・オースツジを睨む。セヴェルトはモルドの元へ行く。

「百子が……試合に?」

「はい、もうすぐ試合が始まります。妨害すればどうにか」

「いや、それは駄目だ。此処の設備は……うん、ヤバい」

「具体性が無さ過ぎで信用出来ないんですけど」

「んー……ちょっと説明するから来て」

一方、茴香は滝と戦闘準備をする。

「え〜はい……。続いての試合はFランカー同士の闘いです。今後の新人をチェックしたい場合は是非見に行って下さい!

まずは、ユーレッドから滝!0勝0敗0引き分け。そろばんの駒で頑張るらしいです。頑張ってー。

んで、茴香 百子。今度の生贄は少女か……。まあ、うん、墓くらいは立派にさせようぜ……。可哀想だけど」

滝は気まずい感じで茴香に駆け寄る。

「え?……駄目だよ!」

「だいじょうぶです。ころしはしません」

「いやそう言う問題じゃないよ!」

茴香は水色のワンピースみたいな服を着ていて水色のパンプスを履いているポケットからシャボン液と二丁のバブルガンを構える。

「わたしのシャボン玉はきばくしますよ」

バブルガンから放たれた大量のシャボン玉は割れると同時に起爆する。滝は起爆に巻き込まれる。

滝はそろばんを二つ持ち振り回す。

「駄目!私は!」

「わたしのシャボン玉はなにかをうばう.....はじけてきえて、わたしはひとりで生きます」

茴香は大量のシャボン玉は空間に放出させる。

「ばくだんはえんかくそうさしき、タイマーしき等、わたしは....」

滝はいつのまにかそろばんからそろばんで出来た有害物質を創造していた。

「……と、とりあえず計算よ。計算をすれば私の気分は落ち着くわ。あー、そろばんのパチパチ音サイコー」

「.....」

茴香はバブルガンでシャボン玉を飛ばし、シャボン玉をマシンガンの様に撃つ。

滝は何時の間にか、有害物質から核シェルターの様に見えるそろばんを創造する。

「私も超能力が使いたいなー」

シャボン玉はそろばんに遮られる。

「かくじつにたおさないとおとうさん、おかあさんにひとりでもだいじょうぶということをしょうめいできない.....」

「……両親がそんな事を望んでないって!だからシャボン玉撃たないでよ!」

「わたしはかつ....」

「……なら、私も全力で戦う!これでも暗殺者の家系!見てて!」

滝はそろばんの駒を弾き、茴香に発射する。

「一円な〜り、二円な〜り……十円な〜り」

滝のデコピンで発射される駒は弾丸よりも早く、シャボン玉の中に入る。

「わたしはシャボン玉のなかにいろんなものもいれられます....」

「く……流石に年下に負けると恥ずかしい!」

「....」

茴香はシャボン玉を撃ち滝を倒そうとする。

「かった!わたしはかちました.....こわかったですけど、つよかったですけど、これでおとうさん、おかあさんも....」

すると、後ろに滝が現れ、バブルガンを奪い頭に向ける。

「私ってさ、普通だけどさ。普通の暗殺者なのよね。流石に、年上の威厳を見せないと駄目じゃん」

「バブルガンじゃわたしのあたまをうちぬけませんよ」

滝はバブルガンを投げる。

「シャボン液でも十分目くらましになりまっせ!」

バブルガンから放たれるシャボン液が茴香にかけられようとするが、茴香はシャボン液に付けた枠を取り出し大きなシャボン玉を創り出し、シャボン液をガードする。

滝は引き下がる。茴香は子供と言う事があり疲労している。

「ふぃぃ……強い」

「......おかあさん」

すると、VIP席で見ていた君島と暁は行動を開始する。

「このままだとユーレッドの品格が下がりますわ。この暁一族の名にかけて……」

君島は叫ぶ。

「んーそうだね。滝は新しい能力を身に付けた。地面から有刺鉄線を出て、シャボン玉を扱える可愛い可愛い少女にのみ追尾出来る素晴らしい超能力をね」

「……今思ったのですが茴香もスカウトするべきでしたわ……。まあ良いでしょう」

そして、空間内に有刺鉄線が突如現れる。

滝は君島達を見る。

「まさか……」

有刺鉄線は茴香に向かう。茴香は疲弊していた。

「....」

滝は有刺鉄線に突っ込む。

「滝....!」

滝は血だらけになりながらも有刺鉄線を掴む。

「ウグッ……!」

君島は叫ぶ。

「この役立たずが!何してんだよ!バーカ!クソ、会計しか出来ねえそろばんのくせして……」

君島の前にモルドとセヴェルトが現れる。

「真剣勝負に何手出してんの?」

「あ?上等だよ!この後、戦ってやるから覚悟しとけコラァ!」

「お前なんかどーでも良いんだよ。俺がイライラしてんのはお前だよ。紅乃ちゃんよ。清楚なフリして随分と色々やってるだろ。例えばこの設備のシステムを都合の良い様に変更させたりよ。有刺鉄線出しといて誰も何も言わないって言うのは全員老眼としかありえないだろ?」

君島はセヴェルトに叫ぶ。

「うるせー!お前をもやし炒めにすっぞ!」

セヴェルトは指からもやし程のトゲが現れる。

「……お前が一番うるさいよ」

トゲが君島に触れた瞬間、君島は大きく吹き飛ばされ、闘技場から飛び何処かへ消える。

「……セヴェルト」

暁はセヴェルトを見る。

「何見てんだ?お前の相手はホワイトハートだよ。紅乃が騒ぎを大きくしたんだ。お前でけじめつけろよ」

「……私を誰だと思ってるの?」

「……ん?通り名当てクイズ?」

「黙ってろ。私は今、機嫌が悪いんだよ」

「ホワイトハート……口が悪い……え?キャラが……え?」

Re: return world【オリキャラ募集中】 ( No.381 )
日時: 2016/11/30 17:09
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

セヴェルト・オースツジは茴香と滝の元へ行く。ちなみに結果は茴香の勝利。

「滝!……滝って名前の方が無いのか?俺、名前で呼ぶ派なんだけど」

「名前の方向は気にしないで……君島だって名前無いから」

「あんなのただのクズモブキャラだ。何で、イエスタデイ・ワンスモアでヒロイン候補予定になったんだよ。予定だから候補じゃないんだけどね」

「……一応、彼女はある世界では保健室の天使って呼ばれたんだよ。私、それに憧れて……」

「そんな昔の世界、誰が覚えてるんだよ。それより出血が多い。病院へ行こう」

茴香はシャボン玉を滝の中へ入れて運搬を楽にする。

「わたしのせいで....」

「百子……悪いのは薔薇サイボーグと……」

暁はセヴェルトを睨みつけ呟く。

「私の通り名は赤き死の絶対女王。囚われの籠の中で私に支配されますわよ?」

「……」

モルドはリュックから伸び縮み可能な警棒の様な鉄棒を取り出す。

「ホワイトハート。俺達Fランカーの為に戦ってくれてありがとう」

「このいい加減で矛盾だらけの世界に終止符を打つ為に私は生まれました。この行為は義務であり当然です」

「お前……まさか」

「型番mld-5712。これが私の本名です」

「……アンドロイド」

実況は叫ぶ。

「赤き死の絶対女王を呼び醒ましたのは、モルド・ホワイトハート。通り名は白き心の無冠女王。763勝0敗219引き分け。という記録ながら未だ、Sランクの試験に向かわずAランクで悪を叩き続けている!」

「Sランクになると私にも倒せない腐った権力がありますので、まずは土台から崩させて貰います」

「そして相手は、赤き死の絶対女王。暁 紅乃。110勝0敗0引き分け。不敗神話はまだ続く。ユーレッドのリーダーが直々に戦闘をする姿を見るのは何年ぶりでしょうか。この勝負。

どちらか死にます」

ある人物は試合を見る。

「ユーレッドが滅ぶかホワイトハートが滅ぶか。見ものじゃの〜」

「最近、ンコダーイ星人が試合を荒らしてるらしいっすよ」

「んな事より、拙者らは……誰と徒党を組むか、じゃろうが。SSランクの奴等を潰して我が天下取るんじゃボケェ……」

「はい。それで、午後十二時からのナンバー344、サンシシペリカン生放送TVフライング、はサンシシが負傷の為テレビ内容を変更する様です」

「あ、そう……。プロデューサーが直々に出る問題でも無いじゃろが」

「まあ視聴率の問題とテレビ局の信用の問題が……」

「うるさーい!もう、美女の殺し合いを見たいんじゃよ!あーもう嫌になっちゃうなー。畜生、まあ編集技術が無い俺でも強ければテレビ局のお偉い方になれるんだよね」

「……」

「とにかく、世界統一を目指すんだよ。その後は宇宙統一も良いかもな」

この様に、この世界をうまく生きる者、強さを求める者、弱者を救う者等、様々な考えを持っている。

暁とモルドの試合にて、一旦最終回。


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