複雑・ファジー小説

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イエスタデイ・ワンスモア【不定期更新予定】
日時: 2017/08/25 20:17
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「イエスタデイ・ワンスモアにお越し頂きありがとうございます」

大きくそれでいて全く何も存在しない舞台に蝶ネクタイを付けた少年が一人立っていた。

「それでは色んな世界への旅をどうぞお楽しみにしてください」

そして彼は何処かへ消える。その後、どこからかのスポットライトが当てられた舞台の隣に飾られた手書きの看板。その看板にはこれから行われる舞台の内容が書かれていた。

今回の舞台

題名:イエスタデイ・ワンスモア6

ジャンル:長編

キャッチコピー:近日公開

内容:近日公開

今までの舞台は>>25です。

今までの出演者は>>26です。

オリキャラを募集しています。

直、今回はスターシステムを採用しております。

ゆえに、ある舞台でキャラクターが死んでも、違う設定で他の舞台に出る事が出来ると言う事です。

オリキャラ応募宜しくお願いします。

エントリーシート(募集用紙)




名前(漢字表記の場合は振り仮名を)

性別(男か女かもしくはその他か)

年齢(舞台により年齢設定が変わるので、年齢の表記は曖昧でお願いします。例:20〜30代前半まで。年齢を特定したいのであれば、20歳のみ、で構いません)

性格(詳しくなくても構いません)

容姿(詳しくなくても構いません)

能力(超能力でも何でも良いです。直、世界観により設定に反映されないかもしれませんがご了承ください)

特技・趣味(何でもいいです)


サンプルボイス(三つ以上で性格に反映して下さい)


それ以外にもこういうキャラで設定して欲しい等の要望がある場合書きくわえても構いません。


直、と言うか必ずオリキャラは死んでしまいます。スターシステムを採用していますので死んでから一度も出ないと言う事はありませんがご了承ください。

オリキャラが来ない場合は勝手に舞台の幕を上げさせて貰います。

ちなみに、何度もオリキャラ投稿可能です!

追記

今まで失踪しまして本当に申し訳ありませんでした。不定期ながら、少しずつ更新を取り戻せたら良いなと感じております。とりあえずイエスタデイ・ワンスモアシリーズのみ執筆予定です。ただし申し訳ありませんが執筆予定だった小説は中止とさせていただきます。

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.97 )
日時: 2016/08/04 18:37
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

訓練前に企業のスカウトマンが暗殺者候補生を見ている。

「相変わらず、ネームレスは……」

「皇と水掛、不束、確か女子には……今は榊と呼ばれる子でしたっけ?まだまだ有力候補はいると思いますが施設がね……」

「それにまず卒業試験で皆、落ちてますから。今年も期待しない方が良いでしょう」

一人のスカウトマンらしき人が木村を見る。

「此処にも送り込んだ方が良いと思います。ええ、いずれ暁に対等に戦えるグループが生まれそうなので」

そう言ってロークフと言う企業のスカウトマンは去る。

「後は川崎くらいか……」

川崎はピアノを弾く。水掛と木村と皇は川崎を見る。

「……」

「待っていましたよ。木村君」

「あ、どうも……」

川崎は物凄い速さで楽譜を木村の首に向ける。

「人は見た目で判断してはいけませんよ?私は一枚の紙で人を殺せるんですよ」

「……おおっ。怖っ。でも仲間になってくれれば!」

「ええ私も仲間が欲しいのです。しかし私が果たして貴方なんかの仲間に相応しいのか確かめたいのですよ」

皇はカードを見る。

「頭の固てぇ野郎だよ……全く」

川崎は木村をピアノをさせる。水掛は歴史書を読んでいる。

「と言うか施設にピアノなんてあるのか?」

「ありますよ?他にもオカリナやギターもありますし」

普通のオカリナと特殊な色合いのギターが置かれている。

「とりあえずピアノを弾いて下さい。曲はこれです」

川崎はラジオ兼CDプレーヤーを持っていき曲を流す。木村は一通り聞く。

「なあ、いつから音楽物に変わったんだ?カンタービレ?」

「良いから弾きますよ?」

木村はピアノを弾く。

「全然駄目ですね」

「当たり前だ!初心者だ!」

「……私は別のグループへ行きますよ。全く何が悲しくてこんな事を」

川崎はその場を去る。水掛は歴史書を見ながら皇と共に去る。

「いや……無理だろ。ピアノなんて。変に期待されても困るんだが」

すると、犬山とルメールと女性と男性が現れる。

「ぐっはっはっはっは、ども、ルサンチマンです!いや〜どうして木村君がいるだ〜い!」

「木村さん、ごきげんようですの」

「あ、どうも……」

犬山は二人の男女を紹介する。

「ぼくたちって仲間ですよね?だから新しい仲間を連れてきましたー!」

「そうだっけ!?」

「仲間ですよ〜!ぼく、ちゃんと名前言えますよ。
一人目木村。
二人目望田。
三人目夜城。
四人目平。
五人目瀬戸内。
六人目梅雨明。
七人目五十嵐。
八人目成木。
九人目ルメール。
十人目不束。
十一人目皇。
十二人目水掛。
十三人目神代。
そして、犬山。細多喜。榊!16人くらいー!後、三人だよー!」

細多喜と榊は困惑する。

「俺はもう別のグループに入っている。今さら変えられない。それにどうしても寄せ集めに見えて完璧に見えない」

「そりゃ、何処のグループもそうでしょうが!」

「あたしぁ……何処のグループに入ったのか覚えて無い!多分このグループに入っても忘れる!」

「覚えてくれよ……」

犬山は踊りながら話す。

「ふふふ〜。どうでしょう!この二人!ぼくのおともだち!バンド仲間!」

「榊さんはバンドとかは覚えているんですね」

「あたしさ、崎峰にたすけられたんだ。崎峰のお陰でこんなともだちも出来たから」

細多喜は重力に反したようなギターを持つ。

「ギターはやはり奥が深い。もっと追究したいと考える」

犬山は二人に話す。

「木村君は多分良い人です。木村君は宇宙船に乗ってきっと地球を守ってくれますし、正義の味方ですし、飛行機大好きだし、白い紙にきっと美しい未来を書いてくれますし、二人もこの良さがきっときっとわかるはずです!カツサンド!」

「あ、ありがとう。うん、君にとって俺の評価が高い事だけは分かった」

「どうもどうも!」

細多喜はギターを弾きながら重力を感じさせない演奏を披露する。つまり弾きながらアクロパティック的な事をしている。

「これが俺の完璧なロックだ」

榊はオカリナを吹きながら木村を見る。

「あんた、強いのか?あたしと組むか?」

「強いって?」

「勿論、音楽の想い……」

「戦闘能力とかじゃなくて?え?」

榊は器用にピアノを弾き始める。

「手先が器用……」

その演奏を川崎がこっそり見ている。

「私より……上手いだと……」

榊は呟く。

「デュエット。音楽魂があれば問題無い!」

「魂とか死んだら終わりでは?」

細多喜は動きながら弾く。

「君は完璧では無い。だから俺が完璧にしよう。つまり君のグループに入るのだ。感謝するが良い」

「あ、ありがとう!」

犬山はドヤ顔をする。

「あたしも一人で編み物とか好きなのだが、どうにも木村といると音楽魂とかが高まるんだ!……宜しく!これで崎峰も喜んでくれるか?」

「多分、きっと、ええ!」

犬山はドヤ顔をする。

「これで後、三人くらいか?」

其処に、川崎が入って来る。

「私も入ろう。私も木村を完璧で音楽魂高まる人間にさせたいからね」

「え?……本当に音楽漫画みたいになってるじゃん。え?エイプリルフール?」

犬山はドヤ顔をする。

「そこはお前関係無いはずだろ」

「まあまあ!そっれより、一日後のライブにぼく達がエントリーしているんだよ!カツサンド!」

「え?」

細多喜は説明する。

「明日、我々はライブをする。勿論ワンマンではないがこの場でロックを見せつけるんだ」

「ん?」

川崎はピアノを磨く。

「私はソロの予定でしたが……。ええ、やりましょう。バンド名何にします?」

「あ?」

犬山は叫ぶ。

「ハーモニカ横丁!」

「それでは練習を始めましょう」

「これって暗殺の奴なんだよな?……何だよな?」

たった一日だったが木村はシンバルを頑張った。
たった一回だったが木村はシンバルを頑張った。
たった一度だったが木村はシンバルを頑張った。
たった一つだけの機会だけど、それは世界を運命を変えた日なのかもしれない。貴方の心の中にシンバルと言う認識が変わればきっとそれは貴方の人生の糧になるのです。
きっと世界はそんな単純だったはずなのに。誰かが複雑に壊してしまった訳です。
たった一日でも木村は人を変える事が出来る。
たった一回でも木村は人を憎む事が出来る。
たった一度でも木村は人を殺す事が出来る。
たった一つだけでも木村は人を愛す事が出来る。

シャーン。

「え?これ歌?」

「本当はもっと長いよ?」

「お?」

そして、ライブは終わり本格的な訓練を始めようとしているが、ライブの練習のせいでまだ二人仲間が集まっていなかった……。

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.98 )
日時: 2016/08/04 21:39
名前: siyaruden (ID: 9igayva7)

名前 ジャノック

性別 男

年齢 20~30代まで

性格 爬虫類のような冷酷で残忍な性格 常に人を馬鹿にしたような態度をとる

容姿 178cn 70㎏ 黄色いモヒカン頭が特徴で黒い瞳 左腕が機械化している

能力 大気を操る 竜巻、突風、鎌鼬、空気砲、タービュランス等と大気を操る事で様々な事が出来る

特技・趣味 戦い

サンプルボイス
「てめぇの恐怖の叫びをこの体一杯に浴びてえ!!」
「命乞いしてみろオラァ!」
「こんな楽しい殺し合いは久々だぜ!」


その他

全身がサイボークの暗殺者で俊敏な動きで大きな鋏に変形した左腕で対象を仕留める
武器は左腕の鋏で鋏から破壊光弾を打ち出せる他にも格闘術が使える
必殺技は鋏から放つ強烈な竜巻【ハリケーンデストロイ】

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.99 )
日時: 2016/08/05 15:35
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

siyarudenさん、オリキャラ投稿ありがとうございます!

これからも応援宜しくお願いします!




此処から本編になっております。





「崎峰さん!」

木村と榊は崎峰の所へ行きお願いする。

「何か……余ってる人とかいないんですか!」

「あたしは、木村をたすけたい!」

「ニシシ……。それなら今日から女性の新入りが入って来るね〜。しかも……冥西隊みょうせいたいから!」

「何ですかそれ?」

「ああ、最近出来た別の施設だっけ……。しかも小林財閥の社長が代表になっており、施設を買収してるんだったはず。一番強いのは確かジャノックと言う男。もう暁でもう大変なのに……」

「……別に他の施設なんて関係ないと思うんですけど」

「まあ後に分かる……!」

崎峰は呟く。

「後、六月か七月にある程度のメンバーが決まったら、暁とフルパワーの二つの施設と殺し合いね」

「ん?」

「遺言はちゃんと書くのよ」

「へ?」

すると、神代ともう一人の女性が現れる。

「一人連れて来たよ。ほら古武こたけさん」

古武は挨拶をする。木村は思い出す。

「水掛親衛隊でボコボコにリンチされた人だ!」

「そうです!それで神代さんと同じ様に仲間はずれにされました!」

「……良し。後一人……転校生って言って良いのか分からないが転校生に賭けるか」

木村は榊と共に崎峰についていき転校生の元へ行く。すると、転校生は望田と話していた。

「私と少しだけ話をしてくれ!お願いだ!」

さらにその様子を鼻歌交じりで歌っていたルメールが隠れながら見ている。

転校生は遠くを見ていた。転校生の名は見境 紬(みさかい つむぎ)。

「あんたって木村君だっけ?」

「あ、え?何で名前知ってんだ?」

望田は木村を睨む。

「木村……貴方は何処のハーレム主人公なんですか?何でそんなに……女性が……」

「俺に言われても困るぞ……」

見境は木村を見る。

「用件は崎峰さんから話してもらったから。勿論、入らせて頂くわ」

「やった!」

「ただし、あたしと勝負して勝てたらね」

「ギャンブル、ボクシング、少女マンガ、音楽……。今度は何だ!」

「この施設にはネズミが星の数だけいるわ。それを20分でどれだけ取れるか。でどう?」

「何のジャンルだよ……。全然分からない……」

「言っとくけど此処のネズミは人肉を食って生きているよ。だから血まみれだけど問題ないはず」

「そうなんですか?崎峰さん」

崎峰と榊は頷く。

ルメールは見境を睨み、その場を去る。

「一緒にバンドやってる分、私は有利ですわ」

すると、目の前に平と五十嵐が現れナンパする。

「ルメールさんっ!お、お、おおおれと!」

「黙れ、チェリーボーイ!!今宵、俺と共に踊りませんか?」

「……」

そして見境と木村はネズミを取り始める。

「何で、こんな所にネズミいるんだよ……。通りで夜うるせーんだよ!そりゃ、瀬戸内もストレス溜まる……」

見境は暗殺者っぽい動きでネズミを大量に取る。

「ヤバいな……。さすが、冥西隊出身。でも転校出来るなら皇や水掛さん達もすれば良いのに」

木村は見境の真似をして頑張る。望田と崎峰は数を数える。榊はネズミの数え間違いが無いように監視する。

崎峰は驚く。

「木村が見境と互角なんだ〜!かなりの才能を持ってるわね〜!」

木村は才能と言う言葉に怯える。

「……!」

木村は少しだけ昔を思い出していた。

「何でお前が勝つんだよ。ボクサーの才能も無いくせに……」

望田はニヤニヤする。

「見境さんの方ノネズミを増やしましょう!そしたら、彼女は私を好きになってくれるはず!成木さんはどうせ木村が好きなんですよ。ならば!……へへっ!」

望田は木村のネズミを見境のネズミの方に持っていく。榊はオカリナとタンバリンの練習や編み物をしている為見ていない。

すると、望田の行為に見境が気付く。

「あんた、何やってんの?」

「へへっ!決まっています!ちょっと細工を……」

見境は望田を寝技で決め、気絶させる。木村は望田の元へ行く。

「お、おい!何してんだよ!」

「そうね。この勝負はあたしの反則負け。特別に仲間にしてあげるから」

「おい!」

「……何?」

「ちゃんと勝負してくれないと、ちゃんと仲間として接する事が出来ないだろ?」

見境は倒れているネズミ達を見る。そして木村の方がネズミを取っていた事が分かる。

「はあ……いずれね」

「いやいや!今すぐ!」

見境は木村を見る。

「確かにそうね。暗殺者の世界は生きるか死ぬか。反則負けなんて笑えるわ。あたし……まだ甘いわね」

「甘いとかじゃなくて、俺は君の事を仲間として……」

「はいはい、暑苦しいのは嫌い。仲間意識とか本当に甘いわよ。……暗殺者は仲間を捨てて生きていくのよ。肝に銘じて」

「……?」

見境は何処かへ行く。そして、19人くらい集まったので人材調達期間は全て崎峰による暗殺訓練。お陰で一歩リードする事が出来た。しかし一日、腹筋千回くらい等、かなりハードな特訓をさせられる。

「ニシシ!まずは……身体づくりからだよ〜!」

瀬戸内や望田等は死にかける。成木は医務室へ直行。

「ほらほら!死にたくないなら今を生きるのよ!」

「崎峰……あたしは恩を返すんだ!」

そして、食事、風呂、トイレ以外の時間を全て暗殺へ捧げる。この地点で他のグループでは死者も出てくる。見境や経験者の不束、皇、川崎、榊、水掛細多喜、夜城、平等は疲れる事も無く淡々と練習メニューをこなす。

「いや……オリンピック行けるよ?本当に……」

「もう骨が折れる所が無い〜……崎峰さ〜ん」

「はい!麻酔!」

麻酔で日々の痛みを和らげる。もはや神経がおかしくなっている。

木村は暗殺の意味をちゃんと知る事になる。

「ライブをやってた日々が懐かしい……二日だけだったけど」

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.100 )
日時: 2016/08/05 17:35
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

木村は見境と瀬戸内と見境達の女子部屋で話す。

「あたしも結構な貧乏生活を送っていたわ。全く馬鹿な父親を持つと駄目ね」

「父親?」

「父親は冥西隊出身の暗殺者。でも暗殺に失敗して代わりにあたしが保護されたの。それが冥西隊。帝王学等を学んだわ。此処ではそう言う人を輩出しようと言う気が無いから、訓練だけで済まされているだろうけど」

「うん……何か怖い」

瀬戸内は見境が持っていたカツサンドを奪う。

「貧乏、貧乏って……。親父が暗殺者なら金持ちだろ!嘘付くな!だから、よそ者は嫌いなんだ!」

「瀬戸内?」

「あたしの返して!」

「いーやーだーねー!」

「……子供かよ。と言うか訓練中にカツサンド?」

そして19人の練習は続き、六月ヘ入る。木村は昼食中に強化ガラスで出来た窓を見る。

「外は雨か……。と言うか、思うだけど何で誰も脱獄しようと思わないんだ?」

望田と川崎と皇は応える。

「簡単だよ、木村。ほら、ボロボロの灯台があるだろ?其処から監視してるんだよ。一つ誰かのせいで壊れたけど」

「施設の環境も劣悪。本当に他の施設へ行きたいですよ」

「俺ァ……どうでも良い。環境で能力が変わるかってんだ」

皇はナイフを投げ、蛍光灯を割る。

「何をしてるんですか?」

崎峰とは違う看守が現れる。

「私の名前はトルベルア。さっきナイフで遊んでいた気か」

トルベルアは割れた蛍光灯の破片を靴で踏む。

「痛いっ!」

「痛いって靴履いているんですから……」

「私は靴を履いてません!おう!痛っいね!」

トルベルアの足は血まみれになる。

「覚えていろよ!落ちこぼれ共!……ううっ痛〜い」

「あれが憎めない悪役ですかね?」

「いや、ただの馬鹿だぜ。あれは……」

皇は蛍光灯の破片で遊びながら去る。そして木村は不束を殴った場所で神代と古武と水掛について組み手をしながら話す。

「木村。水掛ってどんな人?」

「本人に聞けよ」

「だって、木村以外無視するとかあり得ない〜」

「……水掛さんは本当はおしゃべりなんだよ」

「えっ!嘘!」

「ただ言い過ぎる事があって、友人がいなくなるんだ……」

「無口の理由はそれだったのか……」

「おい、その構えだとアッパーカットが」

「いやいや、か弱い乙女を殴るなんてばかでしょー!あほなの?ウジ虫なの?」

「……最近、皇に言われたウジ虫が流行ってんだよ。このままだと俺のあだ名ウジ虫になる……」

「ウジ虫……良いあだ名だね〜」

見境は木村を監視する。

「……あいつが本当に才能なんてあるのかしら?」

木村はこうして六月の上旬までウジ虫と呼ばれながら訓練をする。その間にグループはかなり仲良くなり、慣れが出始めていた。そしてそんな中、遂に練習試合が始まろうとしていた。

トルベルアはグループごとに数字を振り分け、相手チームと合わせる。相手はフルパワーと言う名前の施設。強豪として有名。

「ネームレスよ!くれぐれも汚い手はしないようにな!落ちこぼれ共!」

木村のグループの対してのフルパワーのリーダーは、三宅 伸生(みたく のいけ)。

「汚い手って?」

水掛は解説する。

「……此処の施設は妨害作戦が得意分野。ただ、それは試合ではタブーとされている」

「何で?」

水掛は周りを見る。すると、観客やスカウトマンが大量に熱気溢れる声援等をかけていた。

「……ん。試合は世間評価も大事。正々堂々としていればそれだけ良い企業に入れる」

「訳分かんないんだが……」

三宅は嫌味を言い続ける。

「全く、こんな奴等と殺し合いをしないといけないなんて無意味だね。本当に去年は何人卑怯な手で殺したんだ?あ?川崎く〜ん!皇く〜ん!榊さ〜ん!水掛く〜ん!」

不束は落ち着いている。

「あんな奴の言う事は聞かなくても良いんじゃ。とにかくこれは殺し合いじゃ。今までの優しい甘えを捨てる事じゃ」

瀬戸内は泣き始める。

「何で皆そんなに冷静なんだよ!嫌だ!死にたくない!」

犬山はカツサンドを食べている。トルベルアは崎峰を睨みながら木村達に話す。

「遺骨はネズミに食べさせてやるっ!せいぜい殺されるんだな!」

崎峰はトルベルアを殴ってから木村達に話す。榊は戦闘準備している。

「ニシシ。これから始まるのは楽しいリアルワールド。傷付けば血が吹き出るよ〜!それじゃ〜」

「せめて励ましてくれよ!崎峰さん!」

木村達は緊張する。

試合の内容は、互いの陣地に暗殺する標的を置いておく。木村達の陣地には
望田が標的になる。

「望田……」

「フン、これくらいやらないと私は見境さんに見捨てられます!」

「動機が不純すぎるだろ……」

そして残りの18人で相手の陣地に入り、標的を暗殺出来たら勝利。自分の陣地を守る人、相手の陣地に攻撃する人で別れ、試合の勝利を目指す。直、この試合で死んでも責任は無い。

「……フルパワーと言う施設の闘い方はオフェンスが武器でディフェンスがザルという傾向が見られる。つまり、オフェンスを抑えれば……」

そして、試合が始まる。ステージは昼の山の中。つまり、森。とはいえステージの範囲は狭い。互いの武器の使用は制限があり、銃の大きさやナイフの大きさ、銃弾の形まで決まっている。さらに補給する事は不可。暗殺に拠点等無い。今有る武器で仲間を護衛し、敵を暗殺する。フルパワーは、先陣切って13人で走るのは三宅。

「ネームレスなんてみな殺しだ!死んでしまえ!」

三宅等はS&W M5906と言う武器を装備。ちなみに、ディフェンスのみにトラップが許可されている。すると、三宅の前に不束が現れる。

「不束ッ!我々の組織にいれば良かったのにな!残念、無念、また来世!」

不束はしゃがみ木の影に隠れる。

「無駄だ!」

すると横から木村、瀬戸内、ルメール、見境、細多喜、平が銃弾を発砲。フルパワーのメンバーの数人が殺される。見境は呆れる。

「暗殺する最中に喋るなんてなめてるの?あたしも人の事言えないけど」

「黙れッ!卑怯者!こうなったら、一人でも辿り着いた奴が望田を殺せ!」

「無茶苦茶な……」

「でもこの作戦で、大きな犠牲を出しながら成功してるのよ。死ぬと言う事が簡単に見えるのかしらね。施設の評価は命よりも重い」

瀬戸内は発狂する。

「おかしい!おかしいよ!こんな事!どうして……人を殺さないと駄目なんだよ!」

細多喜と平は瀬戸内を落ち着かせる。ルメールは三宅を勝手に追いかける。

「少しでも木村さんに良い所をみせるしかありませんの」

「ルメール!」

一方、古武、神代、水掛は、相手の陣地に入っていた。相手は標的合わせて4人。

「水掛さん!うちらどうしたら良い感じ?」

「……ん」

水掛は手で指示する。

「……成程。……もう一度お願い……」

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.101 )
日時: 2016/08/05 19:15
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

一方、自身の陣地には犬山、榊、皇、川崎、梅雨明、夜城、五十嵐がいた。

皇はサバイバルナイフを持ち敵を待つ。

「次回は俺がオフェンスで頼むぜぇ……?」

「僕に言われても困るよ……!」

榊はフレンドリーに川崎に話す。

「あたしもピアノ弾きたいんだけどさ、大丈夫かい?」

「問題はありません」

五十嵐は神に祈る。

「神よ!俺に力を!」

川崎は嘲笑う。

「神……。あまりに不確かな存在だね。祈れば生き延びられる世界では無いよ」

「……誰に願えば良いんだよ!」

「仲間ですよ」

「……」

「まあ、神と言う存在を認知する者程、心が弱い証拠です。そう言う者程、仲間が救う必要があるとは思います。なので、私は貴方達を全力で守ります。折角のバンド仲間が出来た訳ですので」

すると、三宅達が特攻する。ルメールも何故か三宅達に混ざって銃を乱発する。

夜城はアサルトライフルを構え、三宅達を撃つ。

「ただ、神より悪魔の方が自分が愚かと言う事が知っているんだよ」

「どう言う事ですか?」

「夢を叶えるためなら、悪魔に魂を売るよ。それくらいの気持ちが無いと生きていけないんだ……」

五十嵐は望田の所に行き話す。

「望田……。俺、もう駄目かもしれない」

「そんな、そしたら私は殺されるんですよ!」

「別に良いじゃないか……」

「駄目ですよ!馬鹿ですか貴方!」

「……」

望田はポケットから石を出す。

「この石は願いが叶えてくれる石です!」

「……本当に?」

「本当の本当の本当ですよ!」

「よっしゃ!頑張るぜ!そして、ルメールさんとゴールイン!」

「……本当の馬鹿でしたか」

そして、ネームレスが優勢の状態。勝利も見えて来た頃。水掛達は、三人のディフェンスを殺し、ターゲットを暗殺しようとする。しかし、ターゲットは逃亡。水掛達は追いかける。

「施設の名に恥じないように、俺は特攻する!」

「……!」

ターゲットは銃を乱発する。近くには瀬戸内がおり、銃弾を受ける。木村はすぐに瀬戸内の元へ行く。

「瀬戸内!」

「ひいいい!!こんなに敵が!退却だ!死にたくない!死にたくない!」

ターゲットは逃げる。平達は銃をターゲットに向けて撃つ。見境は木村を見る。

「何やってんのよ!あんたも撃つのよ!」

「瀬戸内が!瀬戸内が!」

「味方よりもターゲット。仲間は捨てるのよ」

「何言ってんだよ!俺のわがままに付き合ってくれた良い奴なんだよ?」

「知らないわ。と言うかあんた甘いのよ!生きるか死ぬかの世界でそんなの関係無い!」

見境の目は鋭く、その目は全ての闇を見た目だった。

「見境……」

「……」

見境は舌打ちをして、ターゲットを殺す。そして試合は終結する。観客達はブーイングの嵐。結果的に、他のグループが負けた為フルパワーの勝利。しかし、木村達の試合は下剋上と言う事で他の企業にも知れ渡る。その後、瀬戸内は何とか生き延びる。しかし意識不明。見境は誰かと電話する。

「ボス。予定通り、フルパワーの銃弾の一部を回収させました」

「そうか、そうか。それは結構。ネームレスが注目浴びている間、こちらは行動に出ようか」

「はい、有力暗殺者を小林財閥の手に!」

「そうだ、お前の父も小林財閥の為に闘い、見事に散った。その事を忘れるな」

「……はい」

木村はその様子を見ていた。

「……ボス?」

皇は木村に話す。

「目の付けどころが良いなぁ。やっぱりあいつは怪しい訳よ。この施設で何企んでやがるんだか。まあ、冥西隊と小林財閥。ただの天下りだと思うがな。でも天下りなら……」

「……見境」

木村はこの施設の意味が初めて知る事が出来た。周りには死にゆく人々がネズミによって喰われている。そして、気付く。自分が居る場所がどれだけ恐ろしい所だと言う事を。

観客には、暁に配属されている文 富美(かざり ふみ)と言う女性がいた。

「三宅が負けるなんて……」

さらに、冥西隊に配属されているジャノックと言う男性が叫ぶ。

「俺ならターゲットを周りの足手纏いと共に吹き飛ばすぜぇ!!!」

そう言ってジャノックは看守を殴る。看守は殴られても何も言えない。冥西隊には資金豊富で有能な暗殺者しかいない為、看守よりも暗殺者候補生が強いと言う事態が起こっている。ゆえに誰も逆らえない。


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