複雑・ファジー小説

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イエスタデイ・ワンスモア【不定期更新予定】
日時: 2017/08/25 20:17
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「イエスタデイ・ワンスモアにお越し頂きありがとうございます」

大きくそれでいて全く何も存在しない舞台に蝶ネクタイを付けた少年が一人立っていた。

「それでは色んな世界への旅をどうぞお楽しみにしてください」

そして彼は何処かへ消える。その後、どこからかのスポットライトが当てられた舞台の隣に飾られた手書きの看板。その看板にはこれから行われる舞台の内容が書かれていた。

今回の舞台

題名:イエスタデイ・ワンスモア6

ジャンル:長編

キャッチコピー:近日公開

内容:近日公開

今までの舞台は>>25です。

今までの出演者は>>26です。

オリキャラを募集しています。

直、今回はスターシステムを採用しております。

ゆえに、ある舞台でキャラクターが死んでも、違う設定で他の舞台に出る事が出来ると言う事です。

オリキャラ応募宜しくお願いします。

エントリーシート(募集用紙)




名前(漢字表記の場合は振り仮名を)

性別(男か女かもしくはその他か)

年齢(舞台により年齢設定が変わるので、年齢の表記は曖昧でお願いします。例:20〜30代前半まで。年齢を特定したいのであれば、20歳のみ、で構いません)

性格(詳しくなくても構いません)

容姿(詳しくなくても構いません)

能力(超能力でも何でも良いです。直、世界観により設定に反映されないかもしれませんがご了承ください)

特技・趣味(何でもいいです)


サンプルボイス(三つ以上で性格に反映して下さい)


それ以外にもこういうキャラで設定して欲しい等の要望がある場合書きくわえても構いません。


直、と言うか必ずオリキャラは死んでしまいます。スターシステムを採用していますので死んでから一度も出ないと言う事はありませんがご了承ください。

オリキャラが来ない場合は勝手に舞台の幕を上げさせて貰います。

ちなみに、何度もオリキャラ投稿可能です!

追記

今まで失踪しまして本当に申し訳ありませんでした。不定期ながら、少しずつ更新を取り戻せたら良いなと感じております。とりあえずイエスタデイ・ワンスモアシリーズのみ執筆予定です。ただし申し訳ありませんが執筆予定だった小説は中止とさせていただきます。

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.282 )
日時: 2016/10/11 20:15
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第十七幕 明日は檜になろう

一【二ノマエ】の回

一人の女子高生は道路の真ん中で叫ぶ。

「私はひのき!苗字が日にちにより変わる不思議な女の子!そんな私、実はある能力があるんです!」

女子高生はバットを持って通行人を殴る。通行人は血を流して倒れ、周りは騒然とする。しかし檜の方を誰を見ない。檜がバットをその場に置くと人々はバットには反応する。

「私の能力は、私自身と身につけている物を気付かせなくする事が出来る事です。つまり、本来ある影を無くす事が出来ちゃう訳です。ノーシャドウ【神隠し】ですね。英語の意味は影が無い。直訳ね。日本語の意味は……」

女子高生は倒れている通行人に触れる。すると、通行人は消える。

「そう、他人から見えないならそれはもう、神隠しです。ただ、神が隠している訳では無く、神から罪を隠しているって意味になっちゃいますけどね。お天道様は流石に超能力者は見てませんでしたね。ぷぷぷ」

すると、檜の存在を確認する者が現れる。

「な、何してるの!?君ィィィィ!」

「私は見えない者に対しても設定を加える事が可能です。私が加えた設定は超能力者のみ私の存在に気付く。つまり彼、超能力者です。ただ、下手に刺激すると危険ですね。超能力に自覚してるかしてないかとか、超能力を発動してこのあたりの環境に有害なのか無害なのか。

はっきり言ってそんなのを考えないで超能力を出してる人って小学生レベルですね。私、高校生ですからそういうの大事にしてる系なんですよ。勿論、厨二病の一言で片づけようとする可哀想でマヌケな大人にもなりたくないんですけどね」

「え?え?何話してるの?」

「察して下さい。馬鹿なんですか?」

超能力者は絶望して倒れる。

「ふえええ……絶望したよ……最近の学生の馴れ馴れしさに絶望したよ……死んでやる……死んでやるっ」

「貴方は何処の先生なんですか?まあパロディは置いておきましょう。とりあえず、名前を確認。大学生ですか?成程、九里戸大学、端キャンパス、理学部、数学科、剣道サークルキャプテン。一 十真(にのまえ とうま)。貴方はどう言う超能力を?」

「ふえ?」

「笛?」

「超能力?僕はそんな能力ありません……」

「勿論、嘘の可能性もありますし、無自覚かもしれません。こんな時には超能力者を危険な目に合わせてみましょう、そうすれば超能力が大体発動します。まあ、漫画とかアニメのあるあるですね。危険な目に合って覚醒っ!的な?物語の第一回(冒険の始まり)と後期(出たぞ、ゴールデンウルトラスーパーキングダムミラクルボンバーコンプリートアルテメットフォーム!)でありますよね。マンネリ防止の為に」

檜はロープを持つ。

「このロープを一の首にやれば私は存在を気付かれないまま殺す事が出来ます。完全犯罪だね」

一は首を絞められ苦しむ。

「助けてっ!?ふええええええええええ!!!」

すると、一は文字通り覚醒する。しかし覚醒したからと言って力が増幅した訳でも何でもない。一は、性格が変貌する。

「テメエ、殺されてえのか?」

「性格が変わる事が超能力?まあ、超能力とはいえ、こういうあんまり強くない超能力もあるからね。マイナス能力もあるし。まあ、今まで強いのを期待していたのは超能力アニメの見過ぎだけど」

檜はロープを取る。すると、一は檜に向かって持っていた練習用の竹刀を持ち構える。

「超能力は何の為にあると思うか?世界を守る為、私利私欲に使う為、世界を壊す為、この世界を変える為……。アニメとかラノベだとこの程度か。

笑えるな。俺は違う。俺は何も使わない。お前のように変な目的も無い」

「まあね、ある程度の地位があればそれで平凡でも満足するから。そこで平凡を失った超能力なんて厄介で面倒なだけだね」

「そう、超能力なんて本来だれも使いたくないんだ。本当に人が手に入れてしまった時その力に怯え、運命を恨み、周囲の目線を気にする。まあ、そんなリアルを書けば物語アンリアルなんて書けないけどな。ただ、俺からすれば滑稽だよ」

「簡単な話、身の回りにそんな美人いねーよって事。でも、理想や心はちゃんとしないと駄目だから美人を身の回りの大量発生させる。もちろん、イケメンもね」

「まあ出来ない事を書くのが小説やアニメだから当然だ。それにそんな作品を見て楽しんでる奴や崇拝してる奴がいるのも事実。ましてや自分の考えや評価を押し付けるのは馬鹿のする事。醜いよ」

「……それが本来当然だったことなんだろうね」

「そう、俺は勇者とか魔王なんて気取らない。・・・だが、アニメと現実で同じ事がある。

それは頭の狂った奴が存在し、思考がフィクションと大差ないって事だよ」

一は檜をロープで絞める。

「俺、人殺して見たかったんだよね。あー……アニメとかで良く言う台詞。自分で言って恥ずかしいわ」

「うぐっがああ」

「さて、お前を洗脳してやるかっ!その後たっぷり殺してやる!」

一は檜に超能力を発動する。

「貴方は性格の転換が超能力じゃ……」

「俺の能力は洗脳する催眠イレイスサイコ。洗脳させて人を殺させるし、強盗させる事も出来る。まあ合法的に金を取らせる事も出来る。また、何かの情報を聞き出せる場合でも情報を吐かせる事も出来る。んで、対象は人間以外も可能。パソコンを洗脳させて自動的にハッキングさせたりとかな。

一般人は超能力を怯えて使わないが、俺は頭が狂ってるからな。

その根本的な一(いち、にのまえ、はじめ)を見逃してた君は超能力を語る資格は無い、バーカッ!死ね、カス」

一は檜を洗脳する。

洗脳する催眠イレイスサイコ。人生が全体的に上手くいかないな、と言うそんな貴方に超能力者。結構お勧めです。

一【ひとりよがり】の回 完

次回 二【θ2(零二)】の回

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.283 )
日時: 2016/10/12 14:37
名前: siyaruden (ID: ZsN0i3fl)

火葬場のオリキャラです

名前 茴香 百子(ういきょう ももこ)

性別 女性

年齢 7~14歳まで

性格 大人ぶってしっかり物

容姿 145cm 43㎏
青紫のセミロングに赤紫の瞳
水色のワンピースみたいな服を着ていて水色のパンプスを履いている

能力 シャボン玉を操る シャボン玉をマシンガンの様に飛ばしたり シャボン玉をカッターに変化して斬りつけたり
相手をシャボン玉の中に閉じ込めたり 逆にシャボン玉の中に入って中に浮いたり
シャボン玉をクッションの様にして攻撃から守ったり 割れたら爆発するといった様々なシャボン玉を作れる

特技・趣味(何でもいいです) 押し花


サンプルボイス(7~9歳までは全てひらがな表記)

「これくらいわたしひとりでもできますよ」

「ぜ、ぜんぜんこわくないですよ、こわくなんかない.........」

「シャボン玉のうたってほんとうはすごくかなしいうたっておとうさんはいっていました........」

「おかあさん.......なの?どうしてそこにいるの...........?」

「いやだ!おとうさんとおかあさんにあいにいくんだ!ひとりぼっちはもういやなの!!」


設定

両親を交通事故で早くも亡くし親戚に引き取られた少女
事故のショックで塞ぎがちになり親戚との関係も亡くしギクシャクしており常に孤独を抱えていた
ある時、フラりと立ち寄った火葬場で事故で死んだ筈の両親と再会する
それ以来、親戚には内緒で毎日、両親と会うため火葬場に訪れるようになる
しかしそれが大きな悲劇の始まりになるとは少女はまだ知るよしもなかった...........
小さいながらも強気で大人びて敬語を使うがやっぱり子供で好き嫌いがあったり雷を怖がったりする
シャボン玉を作る為にストローと枠、バブルガンを常に持ち歩いている

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.284 )
日時: 2016/10/12 19:39
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

siyarudenさん、オリキャラ投稿ありがとうございます。

これからも応援宜しくお願いします。

ココからは本編です。



二【θ=(ゼロツー)】の回

一はとある時計塔の中にいた。

「ぼ、僕は、一 十真・・・。ど、何処にでもいる普通の大学生・・・だったんだけど突如不思議なパワーに目覚めて性格が豹変したんだ。これからどうなるの!?僕ぅ?」

こうして、一の奇妙な生活なんて始まる事も無く時計塔の中に女性が現れる。

「ふええええええええ!?誰ぇ!?」

「私は、ヒワノ様によって作られましたー♪ヒワノ様は、私をθ=φと名付けました!」

「ヒワノ?誰ぇ?」

「私は見た目、普通の高校生です♪紅茶やドリンク作りに精を出すのが大好きでネームレスと言う暗殺施設じゃなくて、名も無き高校で成績が一番の陸上部のチョー美少女部員なんですよ♪イエーイ!」

「・・・し、しーた、ふぁいさん?外国人ですか?ハーフ?でも造られたって・・・」

「私はヒワノ様に作られた最高機能のアンドロイドを超えるセクサロイドです!」

「アンドロイドで理解してないのにセクサロイド?」

「あ、でも某猫型ロボットみたいに秘密の兵器なんて出しませんから!あんなご都合主義の塊なんてこっちからごめんです♪」

「ご都合主義?」

「はい、まあ子供向けアニメ、漫画やスポーツアニメ、漫画あるあるですね♪正義の味方や主人公には神の御加護があるみたいですから!」

「皮肉?僕は正義は勝つんだって事、努力、友情で全てがで好きだけど」

「そんな事を見るから人は夢を見ちゃうんですよ」

「良いじゃないか・・・」

「では貴方は人生で勝った事がありますか♪無いですね」

「何回かは勝った事あ、あるよっ!」

「まあ貴方の勝率なんてどうでもいいです!ほとんどの人はアニメの様に上手くいかなく大体挫折します。上手くいってる人もいますけどね。ただ、上手くいってる人程その後の人生の栄光を維持するのは難しいですし、栄光を維持する為ならどんな卑劣な手でも使います。……神の御加護って結局何でしょうね♪分かりません!」

「・・・あ、アニメだから自由で良いじゃん!」

「だけど、子供にはダイレクトに伝わるんですよ。必ず、サンタの様なボランティアヒーローみたいな存在がいるってね!」

「別にいいだろ!そ、それに・・・子供は大人が思う程色々考えてるよ。サンタなんていないって事も・・・」

「そうですね。ただ、それは自分が挫折を経験してないからです!まあ挫折する歳でもありませんけどね♪」

「そうだよ、君みたいに高校生になってからって……挫折=必要じゃないよ!挫折しない人生を送らないと!それに、アニメのご都合主義?なんて子供たちも知ってるよ!」

「ご都合主義が茶番って事もですか?それでよく感動出来ますね?それでよく楽しめますね?私は簡単に言うと子供騙しが嫌いなんです♪」

「子供騙しって・・・製作者に謝って!視聴者に謝って!そんな作品にも何かを感じ取れる事だってあるよ!」

「確かに子供向け作品にも素晴らしい作品はあるのも事実です♪それに本来は楽しければそれでいいんですからね!何かを伝える必要はありませんから!」

「・・・そうだよ!」

「でもあまりにも娯楽が多いですね!何でだと思います?」

「娯楽が多い?まあ遊園地とか一杯あるけど・・・」

「金がボロ儲け出来るからですよ♪」

「・・・え?え?」

「感動=金儲けと言うシステムを私は破壊したいのです……。今回の本編です。私は売れる為に安い感動で盛り上げられ、ご都合主義を発動させる。気分を損害しますよ。これで観客は無駄な金を使い迷惑な夢を持ち馬鹿を見るんです」

「みんなそうじゃない!」

「そうですかね?奇跡、奇跡、奇跡、とその一言だけで全ての物語を終わらせるんです。その方が盛り上がりますし、なんせ誰にも批判されずに都合がいいですからね。そのせいでいざ自分も圧倒的な危機感に陥った時にどうしますか?」

「え・・・?」

「神様、どうか僕を助けて下さい。どうか僕に奇跡を起こして下さい。そんな事を言いだしますよね?」

「そ、そんな事ない!」

θ =φは身体から鍵を取り出す。

「・・・ふええええええええええ!!」

「最初に言いましたけど私はセクサロイドです。この様にこの鍵を主力電源としています。これを壊されると私は起動できません……」

「こ、これこそ奇跡だよ!君と言うアンドロイドこそ奇跡じゃないか!矛盾してるよ!」

「あり得ない事=奇跡。ですか」

「そうだよ、皆が祈って信じてあり得ない事を神様が実現させるこれが奇跡だよ!」

「違います。奇跡は誰も信じられない事が起こると言う事を奇跡と呼ぶんです。信じて起こる奇跡=信じられないで起こる奇跡ではありません」

「それじゃ信じて起こる奇跡はなんて呼ぶんだ!」

「努力です」

「・・・」

「では馬鹿でも分かりやすい様に身体に刻ませてあげます……ヒヒッ!」

θ =φは自分の腕から銃弾を出す。

「私の腕は今からショットガンになります」

θ =φは高速で腕を降れば銃弾が高速で散乱する。

「ふえええええええええ!!」

θ =φは一を捕縛する。

「では、神とやらに祈って下さい」

「うあああああああああああああ!!!助けて!誰か!」

「誰も来ませんよ?って言っても誰か来るって期待してますよね?現実はご都合主義ではありません。誰かが言ってましたよ。

良い子にしても誰もサンタのように靴下にプレゼントは入れてくれない。って。

奇跡はありますが信じて起こる奇跡なんて私は奇跡と呼べませんね。もし信じて起きる奇跡を本当の奇跡とイコール(同じ)にしたいならそれなりの努力をして下さいよ。ね?祈る暇があるなら鍵を破壊すれば良いじゃないですか」

「そうだ!鍵を破壊すれば!」

一はθ =φの弱点の鍵を破壊しようとする。

「僕は奇跡を知りました!努力を知りました!だから殺さないで!」

「……ありがとう」

「それじゃ・・・!」

「でも残念です。貴方は努力不足です」

「ぐああああああああああああああああああああああ!!!」

θ =φ。奇跡の存在が本当の奇跡を教えてくれます。今までより、より刺激的な毎日を送れるでしょう。今ならお値段一億円!の所、特別サービス、9999万円!奇跡を見たいそんな貴方にセクサロイド!

二【イコール】の回 完

次回、三【terzo(テルツォ)】の回

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.285 )
日時: 2016/10/13 19:02
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

三【terzo(テルツォ)】の回

一人の高校生が駐車場が広い孤児院の前に立つ。

「私の名前はθ=φ!腕を武器に変形出来るんです♪武器と言っても架空の武器ですけどね!」

θ=φは腕から大量の爆弾を放出させる。

「この様に爆発出来ちゃいます。私?私は究極のセクサロイド!耐久性は結構あります!」

孤児院は爆発し、中にいた子供達等は吹き飛ぶ。

「ほらほら努力しないと〜いつまでそんな温室にいるつもりなのかな?」

「誰か……助けて……」

「命乞いをする前に助かる努力をしないと駄目ですよ」

「違うの。私の友達が……」

「友達ですか?なら友達は努力不足です。良い子にしてもプレゼントは貰えませんよ」

θ=φは絵本を持った少女を殺そうとする。すると、黒の短髪に黒い瞳 筋骨隆々の体形
上半身は裸で黒いロングコートを羽織っている男が現れる。

「お前、何してんだ?」

「爆弾テロです」

「警察は来ないのか?」

「この世界の名前を知って下さい」

「明日は檜になろう。成程、他者の助けを拒む世界か.....」

「そうなんです。ドゥーロさん」

ドゥーロは特注のロングコートを脱ぐ。θ=φは解説をする。

「赤コーナー。ドゥーロ!彼は地下プロレスの一代派閥、我執印プロレスのエース。過去に水牛、グリズリー、カバと戦い勝利した事があります。まさにプロレスに人生を捧げた男。それがドゥーロです!」

「....」

「では話し合いをしましょうか」

θ=φは血まみれのイスを二つ用意する。子供は助けを求める。ドゥーロはイスを破壊する。

「.....お前を処刑する」

「私はただ、皆に奇跡と努力を教えているだけですよ!」

「お前の得は何だ?」

「自己犠牲ですよ、貴方と同じです♪ダークヒーローさん」

子供は泣き叫ぶ。ドゥーロは動揺しない。

「内心は揺れ動いているんですよね。貴方が今いる環境に」

「.....」

「正義のヒーローを演じていたいけど、悪徳な組織で殺人も犯している貴方が罪を背負わずにあの子供の前でヒーローを名乗る事は出来ないと判断したんですよね?でも人殺さないと、この孤児院が経済難で潰れてしまい、子供達が悲しんでしまいます。うんうん、ヒールレスラーの悲しい悲しい心情ですね♪」

「言いたい事はそれだけか。遺書にしては物足りないな?」

「随分とお話するね?だったらイス壊さないで欲しかったなー」

するとドゥーロの身体は結晶化し始める。

「俺の能力は結晶化。結晶はダイヤモンドより固いウルツァイト窒化ホウ素以上の強度を誇り銃弾おろかミサイルさえ傷一つもつけられない...」

「分かりますよ、結晶の構造を自由自在に変えられるので腕をブレード状に変型させて斬りつけたり身体を棘だらけにして突き刺す結晶をマシンガンのように撃ち出せる。他にも拳を地面に叩きつける事で結晶を地面から無数に隆起させる事も出来る
結晶化させると同時に身体能力をも向上させるので凄まじい怪力で剛腕を振るう」

「思ったのだが俺の事を随分と調べているようだな」

「違うね、私が造られた時から知ってるんです」

「どう言う事だ?」

「だって私は貴方を破壊する為に生まれたセクサロイドですからね!」

θ=φは腕を変形させ、トゲを発生させる。ドゥーロは身体を結晶化させ動かない。

ドゥーロの能力は動作を行う場合、結晶化を部位ごとに分け無ければならない。何故なら、関節部位等を硬質化してしまうと関節を動かす事は困難になってしまう。簡単に言えば鎧を思い出すと良い。鎧は決して1枚の金属で出来ていない。関節部分に曲げられるように工夫が凝らされている。てな訳でドゥーロも部位ごとに結晶を分ける。結晶は構造を変えられる為色んな物質も作成可能。プラスチックの結晶や架空の金属の結晶も造れる。自分の身体のみだが。

「綺麗な能力ですね!ただ、肉体の構造はどうなっているのでしょう?身体自体を結晶化させてしまう場合、血液も結晶化してしまい動かす事は出来ませんよ!」

「皮膚だけを結晶化させている。それに重さは俺の体格なら耐えられる」

「人智を超えてますね♪でも皮膚だけでも……」

「....」

ドゥーロは手のひらから大量の棘型の結晶を出しまくる。ドゥーロとθ=φは交戦する。しかしθ=φはドゥーロの硬さには負け折れてしまう。

「良い能力ですね!凄いです!」

「.....」

少女は絵本を抱えながらドゥーロを見る。

「ドゥーロ......」

「.....」

「あの〜聞かないんですか?どうしてこの孤児院で爆破テロをしたんですか?とか、ドゥーロの事をなんで知ってるんですか?とか」

「頭の狂った奴に聞く意味はない」

「それじゃ自分で言っちゃいます。それは……貴方がサイボーグだからですよ」

「サイボーグ?」

「その通りです。身体の結晶化を行うと人体に大きな影響を及ぼすので身体の中の臓器を全て取り除き生命補助の装置を入れています」

ドゥーロは自分の身体を裂く。すると、機械化されていた内部を見る。少女は絵本で目をそらす。

「....」

ドゥーロは動揺しない。

「貴方は衝撃的な事実を述べられたのに動揺していないですね。何故だと思います?」

「....分かる訳も無いし知る理由も無い」

「それじゃ勝手に答えますね。それは貴方に服従回路プログラムが設定されているからです」

「服従回路?」

「貴方は悪徳組織に入り殺人を行うと言う服従回路です」

「.....」

「貴方は素晴らしい。孤児院を守ると言う人間としての良さ。服従や人の良さにより罪の重さを感じる事無くまさにプログラム通り実行出来るロボットの良さ。この二つが揃っています」

「俺は.....」

「貴方は服従回路があったからためらいも無く人を殺せたんです……」

「俺は人間だ。人間であったはずだ」

「そうかも知れませんが、今この現実を受け止める方が大切ですよ?」

ドゥーロは今まで殺した人間を思い出す。

「.....」

「貴方に対する矛盾の答えが知りたいです」

「.....俺は何も知らない」

「では選択しましょう。私のように、服従のみを行い人の良さを無くすか。こちらは随分気持ちが楽ですよ。全てプログラムですから。

それとも、その少女のように優しさで自己犠牲を繰り返すか。今の貴方のままでいるか。ただ、今まで背負っていなかった罪を大きく背負う事になります。

どっちがいいですか?」

「.....答え等無い。俺に貴様を殺すだけだ」

「その判断こそ、貴方らしいです。しかし、貴方は此処で私が殺します!ヒヒッ!楽しみですねー!」

θ=φは腕を広げ、腕から剣型の金属を大量発生させ、翼のように広げる。

「ターゲット確認、排除シマス」

ドゥーロは身体を結晶化させる。

「.....」

二人の闘いは驚異的だった。しかし、ドゥーロがθ=φを破壊する。

「貴様、何故手を緩めた」

「貴方が奇跡と言う一言で勝って欲しくないからですよ♪私の主力電源の鍵が壊れてしまいましたのでもう私は駄目だと考え、手を緩めましたー!」

ドゥーロはθ=φを見捨てそしてすぐに子供達を助ける。絵本を持った少女も手伝う。

「.....」

少女が持つ絵本のタイトルは、ピノキオ。少女は絵本を落とし最後のピノキオが人間になったシーンが見開く。

「あ、絵本が....!」

「懐かしいな。昔見ていた特撮ヒーローを思い出したよ」

ドゥーロは涙を流す。ピノキオは人間になれた事を嬉しそうにはしゃいでいた。

「ピノキオは嬉しそうだな。俺は.....分からない。俺には.....」

ドゥーロは自分の機械仕掛けの身体を見る。

「俺はあのまま服従すべきだったのか.....?俺は.....」





「作戦完了」

ドゥーロは大量の血を腹から吹きだした状態でイスに座り込んでいた。θ=φはイスに座って腕の武器である催眠薬を元の腕に戻す。

実はある所から、ドゥーロはθ=φにより催眠をされていた。武器と言っても殺傷する為の武器のみでは無く相手を混乱させる、毒状態にさせる等の武器を腕から制作可能。

「ドゥーロは辛うじて生きてますね〜!私が楽にしてあげます!」

すると、遠くから男がドゥーロを撃つ。

「……?」

男は歩きながらドゥーロに寄る。θ=φは動揺する。

「対象物、確認できません。対象物を殺害出来ません。対象物を認知出来ません。出来ません、出来ません。ドゥーロの暗殺が出来ま……せん」

θ=φが生まれた理由はドゥーロを破壊する為。その目的が果たされずさらに、目の前で自分が殺すべき対象物を殺され、機能にバグが発生する。

「出来ません!ドゥーロを暗殺、私が殺すべき対象物……?」

θ=φは暴走を始める。

「……私はどうして生きているのでしょう」

そして、θ=φは自害をする。結局はプログラムの運命だったのだろう。

男はドゥーロに向かって話す。

「ギブアップか?」

「....俺は」

三【スリーカウントフォール】の回 完

次回 死【14-4=?】の回

「四を死にするなんて……くだらねえな。だが自由で良いぜ!」

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.286 )
日時: 2016/10/14 18:39
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

十 【銃】の回

ドゥーロは紅白電波塔の展望デッキで血まみれになり寝ていた。隣にはレフュリーがいる。

「ギブアップか?」

「俺は....」

すると、展望デッキの中でレフュリーをバイクが体当たりする。

「よう、随分。ボロボロじゃねえか!オレの名前はトウ!自由を愛し自由に愛された栄光に輝く男だぜ」

「.....」

「今からお前に自由な世界を見せてやる!オレの後ろに乗れよ!」

「自由か。それで俺を乗せ、俺に人間の素晴らしさ、人間は誰でも自由になり、社会に反骨出来ると言う事を教え、俺はもう一度子供達を救いに行くと言うストーリーを考えているだろうな」

「あいにく俺はノープランだ。あるのは終点の栄光だけだ!」

トウはスマホである曲を流す。

「ロックだぜ」

「ああ、確かにロックの真骨頂だ。だがこの素晴らしいロックを何人の人が理解しているのだろうか」

「は?」

「栄光はお前にとって何だ?」

「オレにとっての栄光は最高の自由だよ。言っておくが栄光は権力じゃない!そんな腐った栄光はいらねえよ!」

「と言ってお前はカッコつけたいだけだろ。本当は皆から崇められたいんだろう」

「何言ってんだよ。俺は俺だけの道を進む。そう何も見えないあの道をな」

ドゥーロは立ち上がり呟く。

「自由の為の栄光に人生を捧げる価値はあるのか?」

「あるに決まってるだろ。オレはすぐにこの相棒と自由と言う名の世界を渡るんだよ。この曲だってそうやって前を向こうって歌だろ」

「.....栄光を掴み続けるのは大変だろうな。栄光に挫折は付き物らしいからな」

トウは過去を思い出す。

「こんな歳でバイクで何を言ってるんだ」

「トウ、悪い事は言わない。職に就くんだ」

トウは話す。

「うるせえ!オレを認めない世界が社会達が悪いんだよ!それにオレはお前と違って自由に生きてる!」

「栄光に手を伸ばしたお前の苦しみは、世界や社会が攻撃したダメージでは無い。栄光に手を伸ばそうとしたお前が自分で傷付けて苦しんでいるんだ」

「黙れ!そんな事はオレの師匠が黙って無いぞ?」

「師匠?」

「ああ、俺をロックや自由に目覚めさせたあの人だよ」

「.....」

日本は夕暮れを迎える。

「自由を知らねえお前に教えてやるんだ!良いから後ろに乗れよ!」

「お前は本当に自由か?そのガソリンのリミッターが無くなればお前は何になる」

「お前はまだ知らねえだけだぜ!この世界は自由が無い事に!」

「それは自由に向かって行くバイクに乗ってるからだろ。自由はこんなのに乗らなくても一杯あるんだよ。見えない自由に目が眩んでいるだけだ」

「オレは自由なんだよ!」

トウはドゥーロを殴り飛ばす。トウは大量の分身を出す。

「オレは悪を倒す」

「オレは栄光を掴む。お前は何も掴めない」

「オレは自由だ。自由を邪魔する者は悪だ」

「オレはこの相棒と栄光に向かって走る」

ドゥーロは呟く。

「栄光の為なら他人を傷つけて良いのか?」

「タフな野郎だぜ。血液がダラダラ流れてるくせに」

「目が眩んだから、罪悪感にもなっていないのか」

ドゥーロはエアーで銃を構える。

「どうした?何だ?」

「お前は俺の心を撃った.....だから今度は俺がお前を撃つ番だ」

「あ?」

ドゥーロは世界を展望する。

「この世界は戦場だ。誰もが銃を持つ」

「おいおい、此処は日本だぜ!銃刀法違反で逮捕されちまう!」

「お前は本当に栄光を輝き続けていたいのか?他人を傷つける栄光に」

「……黙れ、消え失せな」

トウは分身して相手を翻弄し拳や蹴りを叩き込む戦法を行う。

「ロックを身を持って知れ。そしてバイクで駆け抜けようぜ!」

ドゥーロは身体を結晶化しトウの攻撃に耐える。




此処は戦場。誰かが楽園と叫び誰かが奈落と叫ぶ。誰かが栄光を掴んだ日より私達が生きている今の方が意味がある。過去に凝り固まった偶像より、今を生きている私達がどれだけ素晴らしいのか。

本当の世界にいれば生きているだけ自由に人はなれる。

「自由、に逃げ込むなよ.....」






心が傷付いた、そんな貴方に結晶化の能力ドゥーロ。貴方のハートはガラスからステンレス、いやダイヤモンドに!お勧めです。

栄光の真実を知りたい場合は、トウがお勧め。貴方は本当の自由を知る事が出来ます!お勧めです!



四じゃなくてトウ【十人十色】の回 完

次回 五【最終回の前】の回


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