複雑・ファジー小説

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イエスタデイ・ワンスモア【不定期更新予定】
日時: 2017/08/25 20:17
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「イエスタデイ・ワンスモアにお越し頂きありがとうございます」

大きくそれでいて全く何も存在しない舞台に蝶ネクタイを付けた少年が一人立っていた。

「それでは色んな世界への旅をどうぞお楽しみにしてください」

そして彼は何処かへ消える。その後、どこからかのスポットライトが当てられた舞台の隣に飾られた手書きの看板。その看板にはこれから行われる舞台の内容が書かれていた。

今回の舞台

題名:イエスタデイ・ワンスモア6

ジャンル:長編

キャッチコピー:近日公開

内容:近日公開

今までの舞台は>>25です。

今までの出演者は>>26です。

オリキャラを募集しています。

直、今回はスターシステムを採用しております。

ゆえに、ある舞台でキャラクターが死んでも、違う設定で他の舞台に出る事が出来ると言う事です。

オリキャラ応募宜しくお願いします。

エントリーシート(募集用紙)




名前(漢字表記の場合は振り仮名を)

性別(男か女かもしくはその他か)

年齢(舞台により年齢設定が変わるので、年齢の表記は曖昧でお願いします。例:20〜30代前半まで。年齢を特定したいのであれば、20歳のみ、で構いません)

性格(詳しくなくても構いません)

容姿(詳しくなくても構いません)

能力(超能力でも何でも良いです。直、世界観により設定に反映されないかもしれませんがご了承ください)

特技・趣味(何でもいいです)


サンプルボイス(三つ以上で性格に反映して下さい)


それ以外にもこういうキャラで設定して欲しい等の要望がある場合書きくわえても構いません。


直、と言うか必ずオリキャラは死んでしまいます。スターシステムを採用していますので死んでから一度も出ないと言う事はありませんがご了承ください。

オリキャラが来ない場合は勝手に舞台の幕を上げさせて貰います。

ちなみに、何度もオリキャラ投稿可能です!

追記

今まで失踪しまして本当に申し訳ありませんでした。不定期ながら、少しずつ更新を取り戻せたら良いなと感じております。とりあえずイエスタデイ・ワンスモアシリーズのみ執筆予定です。ただし申し訳ありませんが執筆予定だった小説は中止とさせていただきます。

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.372 )
日時: 2016/11/22 16:35
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第二話 地球最初の二十日

ンコダーイ星人は再び地球に向かっていた。トイサラバ星人は大場を改造手術をし始める。

「助けて!ハツカ!ハツカ!」

「大丈夫だ。安心しろ。お前をこれからトイサラバ星人と同じ形態を持つ生物兵器になるだけだ」

「……生物兵器?」

「始めろ。実験の第二段階を開始する」

サーメルティは呟く。

「二十日で破壊されなかった惑星は、次の二十日でたった一人の星人を確実に狂わせる……。キャー、怖いわー!」

トイサラバ星人達は地球に降り立つ。

「ハツカさん達は……」

「私は実験結果だけ知れれば良い」

「早く新しい星に行きたーい!どんな楽器があるのかな?」

トイサラバ星人は大場を運ぶ。

「何で俺達がこんな事を……」

「しょうがないだろ。俺達は二十日で破壊された惑星を提供してもらってるんだから」

「……石ばっかだけどな」

数日後、大場は目覚める。目の前には一人の男性がいた。

「おっ起きやがったか。オレの名前はトウ。うざったいンコダーイ星人の命令なんて聞く筋合いはないがお前が余計な事をするとオレ達がヤバい事になるから一応保護してるぜ」

「……トイサラバ星人!?此処は何処?地球は無くなったのか?」

「此処は地球。此処は俺達の隠れ家である河川敷だぜ」

大場は逃げ出す。

「お、俺はこれから何をどうすればいいんだ……」

すると、大場の顔は割れ化け物の様な形状になる。

「うああああ……な、何だこれは!?」

「お前はンコダーイ星人によって俺達と同じ性能にされたんだぜ」

「……そんな……」

大場はその場から崩れ落ちる。

「後、余計な事をするんじゃねえぞ。自由を掴み取りたいなら俺についてこい!」

「……」

大場はトウへついていく。

「これは……人間?」

「オレ達の主食は地球人だ。これは全て川で自殺した人間が」

大場は死臭と死体を見て嘔吐する。

「……これを喰えと?」

「オレ達が食べられる食事は地球人だけだぜ」

「魚とか牛肉とか色々あるだろ!どうして人間を……」

「確かに他の生命体も食えるぜ。ただ、好きなモノを食べて何が悪いんだ?俺はただ自由に肉を食べているだけだ。地球人だって他の生命体を大量に食べているだろ?」

「……」

「まさか魚と人間の価値が違うって言いたいのか?随分と主観的な考えじゃないか!オレには死んでも分からないぜ」

「……何で俺だけこんな目に……昨日まで……いや昨日も異常だったけど」

「それより人間を捕食しようじゃねえか」

「嫌だよ。俺は人間だ……!」

トウは大場の顔を裂く。

「これでも人間か?」

「俺は……」

「人間と共存したいって言っている奴もいるが捕食者と家畜が仲良くなれる訳無いんだぜ。それにお前は捕食者だ」

「……」

大場は戸惑う。

「それに地球人でありたい理由って何だ?」

「……元の生活……」

大場は過去を思い出す。

大場の目の前にはビチャビチャで切り刻まれた運動着があった。

「……同じ吸ってるだけで吐き気するわ……」

「何、見てんだよ。気持ち悪ぃな。化け物」

大場は呟く。

「そうだな、対して俺には大差が無いかもな。どいつもこいつも無責任な馬鹿ばかり。俺はそいつ等から離れたくて、レベルの見合ってない大学に受験をしたんだっけ……」

大場の顔は割れる。

「……トウ、俺は自由になるぞ」

「人生は一度きりだぜ?俺が相棒のバイクと一緒に楽しもうじゃないか!」

大場は数日後、制服の学ランを着たまま町を歩く。

「……」

大場はコンビニで溜まっていた不良達に向かう。

「んあ?お前、大場じゃねーか?何しに来た?」

「……」

大場は不良達を切り刻む。

「うああああ……。な、何してんだよ!?ってなんだよ、そのコスプレ!何のつもりだよ!」

「俺の事を化け物って笑わないのか?おい、笑えよ。あ?」

「……だ、誰か助けて!」

「大丈夫だ。お前の事はもう恨んでない。いや、もう思い出したくも無いし関わりたくも無い」

「じゃ、何で俺の所に来たんだよ!うあああああああああ!!!」

「……腹が減ったからよ。死んでも良い人間を捕食しに来たんだよ。

憎悪とかよりもよ。食欲が抑えきれないんだ。ただ、それだけだ」

大場は不良を生で食べる。

「うげっ……クズの味がするよ。ははは……」

すると、トウはその場にいた人間を拳で頭蓋骨を確実に砕く。

「全ては自由の為に!」

しかし、数分後には警察がやってくる。

「う、うああああ!化け物……!」

警察は拳銃で大場とトウを撃つ。

トウは大場を逃がす。

「顔を変形させろんだぜ」

「トウさんも一緒に……」

「一緒に逃げたら意味無いんだぜ……大丈夫、俺は自由に愛された男だぜ?」

トウは格闘術で警察に向かう。

「撃て!こ、殺せ!」

大場は逃げ出す。

「う、うああああああ!!!」

大場の思考は停止した。トウは銃弾を受けながら呟く。

「オレにあったのは食欲と自由だけだった。でもあいつと出会ってから何かが変われると思ったんだぜ。地球人も俺達と同じ様になれば共存だって出来るかもな。長い年月が掛かりそうだけどよ。次の世代がオレの子供とかがよ……オレが求めていた自由を感じてくれるかもな……」

トウは倒れる。そして交信を始める。

「オレはこの地球と……寄り……生き……」

この後、大場の行方は不明。だが、彼は人間を辞めた。人間の時に持っていた思考を捨て、食欲と自由を愛し、行動をする。

これは地球に最初に降り立ってからわずか二十日の事だった。

第二話 地球最初の二十日 完

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.373 )
日時: 2016/11/23 16:50
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第三話 遠い星の隣人

「……この様に、悪質な化け物が我々人間を襲い始めている。なのでだ……」

「……」

「地球防衛軍を立ち上げようと考えている」

「そんな特撮じゃあるまいし……」

「……ならばこの危機を見逃せと」

「そうは言っていない。名前は……地球警備隊だ」

そして地球警備隊を結成。メンバーは窓際族の三人。

「……何でこんな事しないと駄目なんだよ」

名前は龜田かめだ。嘗ての職場では典型的な上司。上の者には犬の様に。下の者には鬼の様に。しかし、上の者のミスを押し付けられ、窓際へ。流されやすく軽い性格。

「と、とりあえず!仕事しましょう!久々に座る事以外に出来るんですから!」

名前はじん。嘗ての職場ではセクハラを強要された為に内部告発。しかし上層部に握りつぶされ窓際へ。冷静な性格。

「宇宙人は我々の敵か味方か……」

名前は貝田かいだ。嘗ての職場では上の者に口を出し過ぎた為に窓際へ。考えるのが好きな性格。

数日後、ある女性が訪れる。

「此処は地球警備隊ですか?」

「ああ、宇宙人の発見等はこちらで対処してます。何かご用件は?」

「それが最近この町、札幌で連続行方不明事件が起こっているんですよ」

「……それが宇宙人の仕業だと?」

「そうです。わ、私、見たんですもん。顔が割れて其処から化け物が出る様子を」

「……何か、酒で酔っていたとか。それとも化け物に見える程の恐怖だったとか?」

「信じてくれないんですか!?」

「いや、目撃現場には行きますよ。はい、行きまーす」

龜田と貝田と神は女性と共に宇宙人を捜索する。

「宇宙人なんて……馬鹿馬鹿しい……」

「あ、それよりスマホで特撮見ない?面白いよ」

「そうだな!」

貝田はサボらずに宇宙人を捜索する。

「宇宙人は敵か味方か……」

貝田はトウが撃たれている現場にいた。

「客観的に見ると我々が悪に見えるモノだな……」

貝田は公園へ行く。すると、顔が割れた青年がおにぎりを捕食していた。周りは逃げ出したり、警戒されていた。

「……君」

「どうしました?顔に大きな傷があるのがそんなに駄目なんですか?」

「……」

青年は口の周りからヒビが入った様な傷があった。

「我々は地球警備隊だ」

「へー、俺を宇宙人扱いして差別か。まあ慣れてるから良いよ。……何て言うと思ったか?頭湧いてんのか?地球警備隊なんて馬鹿みたいな自警団だな。消えろよ」

「ちゃんとした警察だ」

「なら警察はもう終わりだな。あ、元々終わってるか」

「……」

青年は貝田を連れて行く。

「……何をする」

「……来て欲しいんだよ。地球警備隊さんよ。本物の警察としてお前に問うぞ」

青年は古い民家に貝田を連れていく。

「何かして見ろ。撃つぞ……」

「……少し異変があるとすぐに敵と捕え排除しようとする。地球人らしいな」

「……」

青年は顔が割れ化け物のようになる。貝田は撃とうとするが手が震える。

「ほ、本当にいたのか?化け物が」

「正式には宇宙人だ。トイサラバ星人、俺の名前は大場」

「……」

「別に私は君に何もしない。ただ地球警備隊と名乗る君と話がしたいだけだ」

「……何かしたら殺すぞ」

「それはお互い様だよ。……私は君達、地球警備隊が来る事を待っていた」

「……どう言う事だ?」

大場はおにぎりを口へ放りこむ。

「私の主食は地球人だ。地球人が最も美味なのだ。好きな物を食べて何が悪い」

「……」

「私は人間を辞め、私の中で死んでも良い人間を捕食し続けた。しかし、死んでも良い人間が私の周りで消えた時に思ったのだ。

嫌いな人間を捕食する悦楽に勝る事は無いと。

つまり、さっきの行為が行えない事にストレスを感じていたんだ」

「……」

「そして私は心を取り戻してしまった。何故なら、私の中で死んでも良い人間の範囲を無理やり広げさせ、君達から見ても死刑に値しない人間さえも私は捕食してしまったからだ。

私は悩んだ。嘆いた。

人間を食べたく無い。ただ腹が減る。食欲を満たしたいと」

「な、何が言いたい」

「君に問う。君は隣人を食べる事が出来るか?」

「出来る訳無いだろ!」

「では隣人が宇宙人だったら?」

「食べる訳無いし、そんな事はあり得ない!」

「あり得ない?地球人は否定論から始める事が好きの様だな。だからこんな地球が生まれたのか。哀れだ」

「……」

「私も実際、隣人は宇宙人だったよ。では、最後の質問だ。

隣人が宇宙人だったら殺すか?」

「……」

「昨日まで普通に過ごしていた隣人が宇宙人だったら……殺しているだろうな」

貝田は妙な違和感を覚える。

「いや……殺していない」

「何故だ?」

「隣人の姿を見た事が無いからだ。隣人なんて別に興味等無い」

「それが地球警備隊の答えか。私はこの地球には何もしない。もう此処に来る事も無い。さらばだ」

夕日が二人を照らす。大場はその場を後にして夕日に向かう。

「……」

ただ美しき夕日は変わらず、地球を照らし続ける。そして大場は未来を吐き捨て、過去と共に生きる。間違っていようが。

第三話 遠い星の隣人 完

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.374 )
日時: 2016/11/23 17:50
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

修正済みですが第三話にて、貝田が途中から龜田になってました。以後、この様な事が無いように気を付けます。

此処からは本編です。


第四話 正義の味方

龜田、神、貝田はその後様々な宇宙人を殺し、宇宙人の存在が世間に知られる事無く暗躍していた。

そんな時、新しいメンバーがやってくる。

「俺はワンスモア・Ⅰだ……」

「宜しく!此処では後輩だから雑用頼むぜ!」

「龜田。優しくしてやれよ」

「ははっ……」

一方、ある山奥では正義の味方の仮面を被った少年達が少女をボコボコに殴っていた。

「死ね!宇宙人!」

少年はビームと称して泥水を少女にかけ、笑う。

「宇宙人は早く死ねよ!」

少女はその場から逃げ出す。

「はっはっは!この村の平和は守られたのだ!」

少女の名前は一条マロン。学校や放課後等でずっと少年達とヒーローごっこをしている。

学校でも、正義の味方の仮面を被った少年達にノートを破かれ、机に花を置かれ、弁当に虫等を入れていた。

先生や学校からはあくまでもヒーローごっこをしている様に見えていた。だから、イジメでは無い。そう、イジメでは無い。イジメと言う事実は存在していない。する訳が無い。事実確認が取れていない。何も分からない。本人が何も言っていない。イジメと認識出来なかった。

そう、ただのヒーローごっこ。イジメでは無い。

「地球を侵略する宇宙人め!幽霊になってもまだ死なないのか!」

一条には家族がいなかった。いるのは叔父のみ。一条は放課後、呟く。

「誰か……」

「貴様!仲間に交信をしたな!そんな奴は電気ビリビリの刑だ!」

そう言ってヒーローはスタンガンで一条を襲う。すると、ヒーロー達は顔が割れた男性に仮面を取られる。

「う、うわ!本物の化け物だ!こいつ、本当に宇宙人かよ!」

「キモッ!逃げるぞ!」

「スタンガンを持つ子供とは……」

一条は怯える。

「……」

「俺の名前は大場。君と同じ宇宙人だ……」

「ち、違うよ……私は、地球人」

「そうなのか?……なら彼等は何故……」

「……分からない。分からないよ……」

一条はヒーローごっこでいつも宇宙人の役をされる理由で泣き始める。決して、イジメられているからではない。決して。そう、決して。そんな事実はない。有るはず無い。

「少し、広い場所で落ち着こうか」

宇宙人は一条を拉致する。少女の弱みに付け込もうとは酷く醜い宇宙人だ。

数日後、人々は一条を避ける様になる。理由は当然、隣にいる宇宙人のせいだ。

「俺も……周りから宇宙人扱いされたな」

「だって宇宙人じゃん」

「ははっ……そうだな。けどさ、それでも辛いな。マロンはもっと辛いけどな」

「……」

訳の分からない日本語を話す宇宙人は少女の心を掴もうとします。恐ろしいです。

「だから俺は地球を捨てた。俺はいつか、仲間からの迎えを待っているんだ。俺の同志が此処に来て俺を宇宙へ連れて行ってくれる。

そうしたら、俺は未来へ歩けるんだ。こんな所に未来はない」

「……私も連れて行って?」

「……君の気持ちは分かる。分かるけど……」

宇宙人は少女を拉致しようとする。もはや存在してはいけない域に来ている。なので、人々は地球警備隊に話す事にした。これで、宇宙人は死ぬ。人々に害をもたらす害虫は処分される。

「……お願いしますよ!」

「はい、分かりました!宇宙人は悪です!殺しましょう!」

貝田は呟く。

「分かり合えると思うんだが……宇宙人でも」

ワンスモア・Iは貝田を見る。

「何を考えている。宇宙人はあってはならない存在だ……」

「……」

神は呟く。

「でも、貝田さんの気持ちも分かりますよ。友好的な星人もいると思いますし」

ワンスモア・Iは話す。

「俺は宇宙人が滅ぼせばそれで良い。その後の被害や影響等どうでも良い」

「それでこの前、お前は宇宙人殲滅の為に宇宙人が多い地域にミサイル飛ばしてその地域に住んでいる地球人ごと吹き飛ばそうって上層部に直談判したんだろ。ふざけるな」

「……人類滅亡よりマシだ」

遂に正義の味方は悪の宇宙人を滅ぼす。

ヒーローの仮面を被った少年達は一条を連れる。

殺傷能力が無い武器で人々は一条を殺そうと足を折り、腕を折り、顔を潰す。これで宇宙人は大人しくなり平和が戻る。小さなヒーローが町を救ったのだ。将来の夢、地球警備隊にも入隊できそうだ。

すると、化け物、害虫、有害物質がこちらに向かって来る。

「貴様等には心が無いのか……!地球人!」

一緒にいた地球警備隊の貝田は大場に気付く。

「……大場……」

「マロン……」

「消えろ!クソ宇宙人!」

「……止めろ!龜田!」

地球警備隊のワンスモア・Iは大場を撃つ。貝田は止めようとするが止まらない。

しかし大場は化け物の状態で立ちあがりくたばらない。流石害虫。ゴキブリ
並の生命力。

「オレの知ってる正義の味方はな……お前等なんかよりもずっとカッコ良かったぞ!!!」

大場はトウを思い出しながら、一条を救おうとするが地球警備隊に射殺。大場は倒れる。一条はボロボロになりながら仲間の宇宙人に駆け寄る。

「……死んじゃ駄目だよ。う、宇宙に仲間と行かないと……行かないと……」

「うるさいな。死ねよ、宇宙人」

しかし貝田が止める。

「……宇宙人よりもお前等の方が恐ろしいよ。それにこの子は地球人だろうが宇宙人だろうが子供だ……」

貝田は一条を保護する。



こうして、悪の宇宙人は滅び正義の味方の大勝利!正義は必ず勝つ!この山にも平和が訪れたのでした。めでたし。めでたし。

第四話 正義の味方 完






貝田は呟く。

「私がもし、住民の立場だったら確実に宇宙人と呼ばれた少女には少なくとも近づかないし、差別を見逃してしまうだろう。

客観的に見られたから私も彼等の行動を止められ、彼等をクズと認定出来る。

しかし主観的に見たら私も拳銃の引き金を引いていただろう。

だが、だからと言って開き直って良い訳が無い。この出来事を通じても誰も何も変わる事はない。ただ、俺は……」

貝田は目の前で行われているヒーローごっこを正面から見る。

「……表面だけで全てを決めるつもり等は絶対にない」

トウの意思を継ぎ、宇宙人を保護すると言う愚行に走った貝田は正義のヒーローを殴りました!

きっと彼は後世に最悪の地球人として名を残すでしょう。全く彼の行動の意味が……

虚像はヒビが入れば脆い。一条は地球人と誇示し、マスコミや警察に自分が受けた被害を発表する。

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.375 )
日時: 2016/11/24 18:53
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

最終話 universal unbalance zone

「なあ、お前、将来どうするんだ?」

「知らん……。そんな先の事考えてねーよ」

「そんな先って……もうすぐ高校受験だぞ。こんな河川敷で将来語ってる場合じゃないだろ。勉強しないと」

「……あいつ、元気かな。よくイジメられてたからな」

「誰だ?」

「大場だよ」

二人の高校生は夕日に沈む川を見る。

一方、地球警備隊は神、龜田、ワンスモア・Iの三人で活動をしていた。

「まだだ……まだ、害虫は腐る程いる。絶対に潰してやる」

ワンスモア・Iも同意する。

神は悩む。

「害虫って宇宙人だけなのかな?……人間にも害虫っているよね?死んだ方が良い人間とか」

死んだ方が良い人間の葬式に二人の高校生がやってくる。

「確か……中卒だっけ?」

「そうそう、宇宙人に喰われたらしいよ」

「遺骨どうすんだよ」

「なくても葬式はするだろ……。行方不明ならしないけど死んだも同然なら……ね?」

「よく分からんが……」

「大場も多少は報われたかね。イジメた奴が死んで」

「報われたってあいつ、まだ生きてるだろ。どっかで、多分……」

すると、二人の男女が二人の高校生に話す。

「大場はもう死にました」

「……だ、誰だ、あんたは!」

「私の名前はハツカ。貴方達も可哀想ですね。こんな惑星で生まれてしまうとは」

「私はサーメルティ!別に被害を被るつもりはないよ。ただ大場と友達なだけ!」

「……大場の友達?」

「大場が死んだってどう言う事だよ。自殺?事故?他殺?」

「他殺です」

「……誰が殺したんだよ。もしかして死んでも良い人間か?」

「違う違う。この地球に殺されたんだよ。彼は」

「……」

「さあ、今まで何も選択をして来なかった見物人達よ。今、『選択』する時が来たんだ」

世界は暗転し、再び光が灯った時、二人は宇宙船に乗っていた。

「う、うあああ!何だこれは!」

「う、宇宙にいる。な、何で?え?」

「慌てるな。無重力だから無闇に暴れるとコントロール出来なくなる」

「どうなっているんだ?」

「宇宙人なら大抵の事は出来る」

「もしかしてお前達は宇宙人なのか?」

「その通り!ハツカで星を滅ぼす事から私はハツカと呼ばれている」

「……」

「いやいや、君達には何もしないよ。君達はただ、『選択』をするだけだ」

「……選択?」

「そう、希望や自由を選ぶ為の選択」

ハツカは禍々しい宇宙人になる。二人の高校生は怯える。

「未知の生物に警戒をし、悪と判断する。地球人らしいな。まあその判断は非常に正しいけどね。

此処で私に殺されるか。それとも他の選択をするか」

ハツカは二人の高校生を殺そうと追う。高校生達はその場から逃げドアを開け無重力空間で足掻き、逃げようとする。

ハツカは叫ぶ。

「この物語のエンディングを見させてもらうよ」

「何で俺がこんな事を……」

ハツカは叫ぶ。

「こんな宇宙船で逃げたって捕まるのが妥当。無駄な抵抗だと思うから、逃げ道を作ってあげよう。此処には小型の緊急脱出用の宇宙船がある。

そう赤い玉の形をした宇宙船だ。これで私は大気圏を越え、大場に会いに行った。

さあ、お前等!其処へ逃げろよ!」

「そ、其処へ逃げよう!」

「馬鹿!あんな奴の言う事なんか聞けるかよ!」

「私に従えば……君達は殺されずに済むかもしれない。従わない方が今の君達には非常にまずい状況だと思わないか?行っても地獄。戻っても地獄なら行った方が良いだろ?」

「何でこんな目に遭わないと駄目なんだよ……」

「悲劇はいつでも君達の隣で眠っているぞ!宇宙人の襲来?大災害?隕石落下?食料不足?核戦争?

ゾンビウイルス?逆襲?暴走?死神?障がい?蟻?戦争?妄想?ブラック展開?ヤンデレ?文化の摩擦?戦争の英雄談?自己啓発?怨念?居場所が無い?

そいつが起きる時、お前は何をしている。

何が出来る」

一人の高校生の選択は赤い宇宙船で地球に帰る事。

彼は自分の為に自由を掴んだ。他者を見捨て、イジメを見て見ぬふりをし都合が良い時だけ大場を想う。人はそれを偽善者と呼ぶ。

「悪人よりマシだ!何もしないヒーローよりマシだ!」

こうして、彼は今日も誰かの指示を待つ。宇宙人でも。


もう一人の高校生の選択は、宇宙船の船長室。

「俺は全てをコントロールする。ははっ……!ハツカの野郎にも想定出来なかったエンディングだろうな。俺はこの宇宙船をコントロールし地球を帰り、ハツカを晒し者に」

彼は支配欲が強かった。彼女や友達にも。大場は彼を避けた。別に彼も大場が好きでも親友でも何でもない。そう、大場が俺と対等だと思っていやがる。特別何かが出来る訳の無い奴のくせに。

「支配出来ない奴、逆らう奴は虐めてやるんだよ。そうすれば、あいつは全てを失い、追放され、自分の身分を思い知らされる。

最高の気分だよ」

ハツカは彼を見る。

「選択をしたか……」

「……ああ、それがどうした?」

「大場はお前をどう思っていたんだろうな」

「……?」

「あ、第一話の部分の大場の人物紹介の時にこう書いておこう。

『君の事は名前も顔も覚えていない。元々友達と思ったことも無い。友達になろうとも思わない。

私は君の事が嫌いだ』」

「……別にそれで?何?」

「何でも無いさ。好きにすれば良い」

ハツカはサーメルティと消える。

「……」

彼の隣には悲劇があった。復讐と言う名の悲劇が。ただ、それに気付く事は無い。何処かに救いがあると思っている。今日も彼は誰かを支配しようとし、下の者を追放しようとする。





ハツカは小説を書く。

「君ならどんな結末を望むのか。是非、考えて欲しい」

「そう言って考える人なんて、いないよん」

「しかし地球人が考えるエンディングは救いが無いなー」

「てか、あの状況で希望があるエンディングってあるんですかね?」

「私を説得させるとか?」

「演説じゃん。そんな説教とか自己満足感出過ぎでしょ。喜ぶの作者だけ〜。重い話の上に自己満足、説教とか校長先生の話かよ」

「っさて、その点を踏まえて新しい話を書こうか。いや、新しい星へ行き無理やり先住民をシナリオに参加させに。次の舞台の私の名前は何にしよう。アクセルとか、そう言うカッコイイのが良いな」



この物語は一人の身勝手な宇宙人が地球と言う雄大な土地を無理やり舞台にし、小説にした物語。

あくまでも物語ですから、二十日間で地球を滅亡する宇宙人なんて居る訳ありませんし、地球人はどう足掻いても地球人。宇宙人なんかになれません。

ヒーローは皆のヒーロー。一条みたいな少女は最初からイジメられていません。だってヒーローがそんな事するはず無いじゃないですか。これは物語です。フィクションです。

宇宙人もオカルトの部位。

地球警備隊もただの窓際族。窓際族があんな拳銃振り回せる訳ありません。

全ては小説なので安心して下さい。全てはハッピーエンドです。

これまでこの小説をお読み下さってありがとうございました!

「ありがとう!」

「やったー!」

「良かった!」

「わーい!」

最終話 universal unbalance zone 完


「こんなストーリーにすれば皆が楽しめるエンターテイナーが完成するんだろ?皆、ハッピーさ。不条理でも不完全でも無い。主人公が死ぬ訳でも無い。これで皆希望の道を歩ける。うんうん、地球は素晴らしく美しい星だよ」

ハツカとサーメルティは笑いながら次の星へ行く。

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.376 )
日時: 2016/11/25 16:20
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

リターン ワールド

この世界は戦闘によって全てを決める世界。行くも地獄。逃げるも地獄。ただ、強い者が権力を持ち殺し合う。金も身分も平等もこの世界では無意味。

闘いは今、始まるのだ。



一人の博士が、ある生命体を創り始める。

「これで、ペッグに対抗出来るはずだ……」

菱刈ひしかり博士!敵の集団が来たで!」

「クルーン……。この希望の為に我々は命を投げ出そう」

菱刈は生命体を赤いカプセルに乗せて飛ばす。

「……オカルトと科学と超能力、アンドロイドの全ての技術を上げて創り上げた生物兵器。……お前がいればきっと世界は……」

「菱刈!クルーン!お前達をこの場で極刑に処する!」

カプセルは何処までも浮遊し、ある家に衝撃音等も無く着陸する。

目の前には一人の少年がいた。名前は星宮麗二(ほしみやれいじ)。

「……」

星宮は金髪のポニーテールを解き髪の毛を伸ばし、硬質化させ光速で赤いカプセルを切り刻む。

赤いカプセルは破壊されるが中にいる生命体は無傷だった。

「……この生命体の反応は何だ?どうして僕の攻撃が効かないんだ?」

生命体はモンスターの形に変化する。

「……此処って何処?俺って誰?」

「モンスターか。確かモンスターなら一緒に試合に出て良いはずだね。僕一人でも十分だけどもっと上に上がる為にこいつを手懐けておこう」

星宮はモンスターを自宅に運ぶ。モンスターは質問をする。

「此処って何処?俺って誰?」

「此処はSランク試験合格者専用のマンションだ。君の強さは分からないが僕の攻撃を耐えられるレベルなら防御としては問題はないだろう。

君に名前なんていらない。モンスターで十分だ」

モンスターはさらに質問をする。

「其処ら中で皆、殺し合いをしていたよ。あれは何?」

星宮はある紙を壁に張り付ける。

「この世界では戦績で全ての身分が決まる。顔、金、親、富等は全て無効。力だけがこの世界で権力を持てるんだ。

この世界では力のみにランク付けされており、それが全て。

SSクラス(会長クラス)。一番上のクラスの上位のみが選ばれる。このクラスの試合が一番盛り上がるよ。ただ、死ねば全てを無くすけどね。

Sクラス(社長クラス)。僕がいるクラスだね。Sクラスは社長レベルの暮らしが保証されている。ただSSクラスに挑まず此処で満足する人が多いよ。

Aクラス(専務レベル)。Sクラスになれない人、もしくはAクラスで満足する人が多い。Aクラスの上位Sクラスの下位とはあまり差は無いはず。

Bクラス(部長レベル)。このクラスが一番多いね。出世を諦めた人達が下のクラスに落ちない様に踏ん張るんだ。

Cクラス(次長レベル)。これでも強い方の部類に入るよ。家庭とか大事にしている人とかはわざわざクラスを下げて活動する事もある。

Dクラス(室長レベル)。強さが全てだけど、趣味等をしたい人とかこのクラスに入ると思う。殺し合いをたまにして後は趣味の時間に費やすとか。

Eクラス(課長レベル)。別のこのクラスも弱い訳じゃない。強くも無いけど。

Fクラス(主任・正社員・パート・新人・それ以外のレベル)。君なんかは此処に部類されるね。一生このクラスで生きる事もある。

全て、上のクラスの言う通りしないと外で反乱が起こるんだ。ストライキもあるけど、権力が無ければ意味が無いよ」

「それじゃ弱い人はどうすれば?」

「どうする事も出来ないね。ただ強化人間や怪人、生物兵器になれる可能性を考えると上のクラスも夢じゃないと思う。僕には関係ない事だけど。とりあえず、僕は髪のコンディションが悪いから高いトリートメントを付けたら寝るよ。夜更かしは髪の痛みの原因だしね」

星宮は高級ベットで寝る。モンスターはテレビで現在行われている生中継の殺し合いを見る。

「……中々の戦闘技術だ。攻撃パターンを増加。また、自分の能力を熟知せねば。身体の変形のほかに何が使えるか。変形でどのような防御、攻撃、応用を利かせるか」

星宮は高級マンションの一室の朝日で目が覚める。

すると、目の前にいたのはまるでRPGのラスボスの様な化け物がテレビを見ていた。

「……君はもしかして昨日のモンスターか。随分と格好が強くなったように見えるな。ただ見かけだけじゃ意味は無いぞ。君はFランクなんだから」

「あー……ちょっと待って。今日の食事の準備しないと」

ラスボスは自分の腕をバターナイフに変形させ、食パンにバターを塗る。

「朝に摂取するべきカロリー、味、今回は関係ないが鮮度、それに食事のバランス、和洋中、他にも色んな国の料理のアレンジ。それに好みに合わせる事。また、ビタミン、ミネラル、炭水化物、タンパク質等の栄養を壊す事無く組み合わせ、尚且つちゃんと……」

「……」

「あ、俺は確かFランクだっけ?それじゃ身分違いだから俺は此処から出て行くわ。保護してくれてあんがとさん。Fランクって何処に住めばいいの?」

「Fランクは派閥に入っていない奴や疎外されている奴、倒産した奴がいるホームレスだ。近くの河川敷で生活してるよ」

「そうか、それじゃ食事置いておくから俺は出てくね」

「お前、何者だ?」

「……自分でも分からないよ。記憶喪失だし」

「……平気なのか?」

「気にしてたら、駄目でしょ〜。後、身体、人間体に近い感じにしよ。この姿だと人間生活に不便」

「まあ僕の家だからな。後、名前はどうするんだ?」

「……セヴェルト・オースツジ。セヴェルトと呼んで欲しい。これ、一晩考えた名前でよ」

セヴェルトは人間体で世界を見る。

「河川敷って何処だ……?」


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