複雑・ファジー小説
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- イエスタデイ・ワンスモア【不定期更新予定】
- 日時: 2017/08/25 20:17
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「イエスタデイ・ワンスモアにお越し頂きありがとうございます」
大きくそれでいて全く何も存在しない舞台に蝶ネクタイを付けた少年が一人立っていた。
「それでは色んな世界への旅をどうぞお楽しみにしてください」
そして彼は何処かへ消える。その後、どこからかのスポットライトが当てられた舞台の隣に飾られた手書きの看板。その看板にはこれから行われる舞台の内容が書かれていた。
今回の舞台
題名:イエスタデイ・ワンスモア6
ジャンル:長編
キャッチコピー:近日公開
内容:近日公開
今までの舞台は>>25です。
今までの出演者は>>26です。
オリキャラを募集しています。
直、今回はスターシステムを採用しております。
ゆえに、ある舞台でキャラクターが死んでも、違う設定で他の舞台に出る事が出来ると言う事です。
オリキャラ応募宜しくお願いします。
エントリーシート(募集用紙)
名前(漢字表記の場合は振り仮名を)
性別(男か女かもしくはその他か)
年齢(舞台により年齢設定が変わるので、年齢の表記は曖昧でお願いします。例:20〜30代前半まで。年齢を特定したいのであれば、20歳のみ、で構いません)
性格(詳しくなくても構いません)
容姿(詳しくなくても構いません)
能力(超能力でも何でも良いです。直、世界観により設定に反映されないかもしれませんがご了承ください)
特技・趣味(何でもいいです)
サンプルボイス(三つ以上で性格に反映して下さい)
それ以外にもこういうキャラで設定して欲しい等の要望がある場合書きくわえても構いません。
直、と言うか必ずオリキャラは死んでしまいます。スターシステムを採用していますので死んでから一度も出ないと言う事はありませんがご了承ください。
オリキャラが来ない場合は勝手に舞台の幕を上げさせて貰います。
ちなみに、何度もオリキャラ投稿可能です!
追記
今まで失踪しまして本当に申し訳ありませんでした。不定期ながら、少しずつ更新を取り戻せたら良いなと感じております。とりあえずイエスタデイ・ワンスモアシリーズのみ執筆予定です。ただし申し訳ありませんが執筆予定だった小説は中止とさせていただきます。
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.127 )
- 日時: 2016/08/17 18:40
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「心の感情を変える事が出来る能力を持つ、栄光と挫折。これで自分の罪悪感を消し大量の殺人を犯す。
どんな人間にも姿を変えられる、もしもの物語。これで自分の姿を変え、他人に罪をなすりつけられる。
自分自身や物体を色んなガス状に変化出来る、空っぽの風船。自分をガスにして色んな家や銀行に侵入。金を瞬時にガスに変え、袋に閉じ込め保管出来る。
等々、分かるだけの超能力者でもこれだけいます。それに現在、ビリー・ブルータルの調査が日本政府が行われているらしいですし」
「日本が何故我々、アメリカに……」
「それにミディアムから同盟の件の返事が来ました」
「盗聴されているかもしれないんだぞ!言葉を慎め!」
アメリカのお偉いさんは怒り狂う。雷電・V達は森の中へ入る。
「東京要素は何処へ行ったのだ?」
「まあまあ!楽しければ何でもいいんだよ!」
雷電・Vの案内もあり料理店の中へ入る事が出来た。
「4名様ですか?」
女性店員は営業スマイルで出迎える。
「失礼」
女性店員は首に手刀を浴びされ気絶する。
「本当にこんなのあるんだ!ビックリ!」
すると異変を感じたビリーが牛刀を数本持ちながら一達を見る。
「美味しそうな食材が何をしているんだな?」
「ビリー氏貴方は超能力者では無いが人間として許せないので改心させに来たのだ」
「ミジンコを食べて何が悪いんだな?」
「ミジンコ?」
「人間はミジンコなんだな。うじゃうじゃして数だけが取り柄で、気持ち悪いんだな。でも大丈夫なんだな。人間の処理は僕がするんだな。僕が食べてあげるんだな。ミジンコも幸せなんだな」
ミスターHはベロを伸ばす。
「人間と変態や超能力者の我々は同じ存在である。其処に異常も正常も無い!」
「変態は異常だよ」
ビリーは腰に肉の入った袋を食べる。すると身体能力が上昇し骨だけになっていた津田を折る。
「骨を折っただと……」
「君達は内臓を取り除いて器や脂でキャンドルや骨でフォークやナイフも作るんだな」
「雷電・V!ビリーは……!」
「はい超能力者です。肉を食べると一時的に身体能力が上昇する能力で、二脚羊と言う称号です」
「共食いか……。HIV感染とかありそうだな」
「血抜きしてるから問題ないんだな」
すると矢城がビリーを見ながら呟く。
「しかしクロイツフェルト・ヤコブ病の原因にはなる。注意するべきだと考えるよ」
ビリーは警戒する。矢城は叫ぶ。
「困った時は僕を呼べばいい。あ〜……本当はこういう台詞は美少女高校生に言いたいんだけどな〜」
「分かったんだな。同士の言う事は聞くんだな」
「それじゃ僕は東京に戻るよ。存在を消すと全然東京からアメリカまで疲れないんだよね。宙に浮く感覚。それに存在消すと歳も取らないんだ。いやラッキー、ラッキー……本当に」
矢城は消える。
「何だったんだ?」
ビリーは尖った骨と牛刀を投げる。イズは時間を止められず、ひたすら避ける。
「食材なのに逃げちゃ駄目なんだな」
雷電・Vは反応する。
「まずいですね。超能力者がアメリカや中国、インドに頭角を現しました」
「どう言う事だ?」
「色んな超能力者組織やマフィア組織、国が抗争を始めた結果。一般人にも目に見えるレベルの争いが起こってしまったと言う事です」
「……つまり」
「この世界は壊れます。全く……真の姿を見せた東京やニューヨーク、地球は暴走を始め自滅の道を進んでいます。私がもっともおそれていた事態になっていると言えば危機感が持てますか?」
「……何となく!」
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.128 )
- 日時: 2016/08/18 18:56
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「何故、急に超能力者や国が暴走したの?」
仮面を被った少女は地獄門 裁と一 十真と水掛、皇に問う。
「知らねえ!」
地獄門は兄である地獄門 士を探す。
「....何でいねぇんだよ!兄貴は簡単に死ぬ奴じゃねぇ!」
「でも・・・・・・」
「....」
水掛と皇は矢城を出迎える。
「天淵の様子は?」
「……」
「コントロールが効かなくて焦ってるぜ?信者達からも疑問の声が上がってる」
「さて討論会でも始めようか」
矢城は天淵の元へ行く。天淵の元には道ノ里と袴田、そして捕らわれていた沢木がいた。
「....うあああああああ!!!」
天淵は刀を持ち暴れていた。
「私は世界だ!私は神だ!……神なんだ」
「……」
道ノ里は矢城に話す。
「貴方はこの世界から抑制と言う心を消しましたか?」
「流石、その通り。だから抑制心が無くなった人間達は暴走を開始した」
「これが、地球の真の姿ですか」
「がっかりしないでくれ。所詮こんな物だよ」
沢木は道ノ里に叫ぶ。
「道ノ里!私達友達のはずでしょ!」
「……?」
袴田は呟く。
「望月の時に沢木の記憶を操作して、道ノ里と同級生と言う事にしていたんだった」
「なら早く戻して下さい。不愉快です。だから式神のクローンは嫌いなんですよ」
「……」
袴田は沢木を見る。
「……袴田?私の記憶は本当なんだよね?」
「……」
「貴方は研究員で私の彼氏。そして前田や神谷が誰かに殺された事を一緒に悔やんで、傍にいてくれた」
矢城は笑う。
「神谷は君の代わりに死んだよ。今日から女神は君だ」
「……え?」
「問題無い。壊れた世界なんだから権力なんて直ぐに扱えるよ」
「……この世界は壊れるの?」
袴田は発狂する。夜の仕事をしていた時、警察官をしていた時、そして高校生の時の記憶がよみがえる。矢城は笑う。
「そうさ!このくだらない世界が終わり、新たな世界が生まれるのだよ!」
「黙れ!!」
袴田は天淵から刀を奪い矢城を切り倒す。道ノ里は口から鼓膜が破れる音を出し始め、天淵と袴田は倒れる。道ノ里は沢木を運ぶ。
「止めて!止めて!」
「100年の孤独に耐えて下さい。そして我々に飢えるのです」
道ノ里は榊に電話する。
「崎峰さんときょうりょくしてこのせかいにおおきなばくだんをつかってこのせかいをおわらせてください」
「最後の景色は大きな閃光だな」
「それも良しです」
ニューヨークではミディアムと雲井が戦っていた。
「ボクには分かるんだよ!君がジャノックと似た、いや同じ狂気を感じる事を!」
「君のデータは採取した。逆らう君は不要だ。これから必要なのはクロエと言う兵器だ」
「兵器だとそんな物を造って良いと思っているのか!」
「壊れた世界に善悪は無い。力が全てだ」
「ミディアムの目的は……」
「世界の支配だ!!!」
ミディアムは雲井を捕まえ、拷問を行う。
「さあ願え!死にたいと!」
「……あ……あ」
「願いを叶えてやるんだ。感謝してくれ」
「ボク、は、絶対に……!」
「哀れ、勇者になれなかった偽善者よ。伝説になれる勇者は一握りだ」
田舎町では小さな小屋にキャロラインと言う超能力者が閉じ込められていた。傍には母親の死体があった。ジャノックはイマジンと話す。
「奇妙な町だな?」
「超能力を持つ事に意味があると思うか」
「知らねぇな!俺は人を殺せれば良い!」
「人間がもし、猿と同じように何も考えなくていい生物ならばこんな事にならないと思わないか?」
「馬鹿らしいな」
「我々はゴミで出来ている」
機械仕掛けのイマジンは自身の身体を見る。
「ミジンコから出てくるのは燃えないゴミと汚い金だ。泣くのは地球じゃない。泣くのはミジンコだ。地球は何も望まない。何も与えない。何も考えていない」
「でも燃えないゴミや汚い金から生まれる奴等だっているんだぜ?そいつ等はどうするんだ?雲井のような馬鹿みたいな勇者もいるんだぜ?」
「……」
「お前は神じゃないんだよ!!」
ジャノックは鋏を使い、イマジンを壊す。同時にビリーが持っていた骨や牛刀が落ちる。
「....」
世界は閃光に包まれる。一は光を操作して守る。しかしナビゲートの雷電・Vとイズは自ら光の中へ入ろうとする。ミスターHは止めようとする。ビリーは叫ぶ。
「終わっちゃ駄目なんだな....!」
雷電・Vはビリーに呟く。
「方程式の答えはエラー。地球は過ちを犯し、世界は終わる。だからもう終わりです」
「バッドエンドで終わって良い訳が無い!」
ミスターHは雷電・V達を救おうとする。同時に仮面を被った少女は道ノ里と共に世界を見る。
「過ちを犯し、世界は終わるんですね」
「違うよ、始まるんだ。壊れた世界と言う名の永遠のプロローグが」
「エピローグでは?」
「それじゃエンドレスだよ。もっと希望が無いと」
「ではナビゲートを終了します」
「その前に天淵呼んできて」
「何故?」
「使えるからね」
その後、世界は終わりまた世界が始まった。命の螺旋がつなげた歴史はあっけなく終わり、奇跡等起こらずひたすら世界は自転をする。
この物語は少しだけ遠い未来の話である。超能力等は頭の中の世界。
しかし超能力が無くともミジンコは過ちを犯し、兵器を造りだしおおきなばくだんを抱えて生きている。嫌も嫌も好きのうち。それでも地球は回っている。それでも地球は悲しまない。悲しむのはミジンコのみ。
第六幕 error earth 始
そして新たなエラーが世界と共に始まる。
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.129 )
- 日時: 2016/08/18 18:03
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第七幕 無題
九里戸市と言う地域に、九里戸大学と言うかなり偏差値が高い大学があった。それにテレビ等に出演している有名な大学教授が勤務していた為、九里戸大学は定員割れも無く順風満帆であった。そんな有名な大学教授はタバコを大学内の屋上で吸いながら、一人の少女に英雄論を語る。
「英雄とはいかに他人を犠牲に出来るかが重要。さらに犠牲の仕方、犠牲にさせる訳にはいかない重要な人物をどのタイミングまで疑問視させないのかを考えるのが大切だと考える」
「その他人はどうなるの?」
「恋色羽。その他人の事は忘れる事が出来れば人生を無駄に生きる事は無い」
「香川教授?」
「ヒーローは世界を守るためならヴィラン(悪人)よりも卑劣な手を使わなければ得られるモノは少ない」
「つまり仲間を犠牲にしても敵をやっつけるって事?」
「大雑把だが大体合ってる。さて最後の講義の時間が終わる。これから有名人が見たいが為に取材やら何やら忙しくなる。手短に始めよう」
「だから、私以外に超能力者はいないの。まあ信じてもらう気は無いけど」
「全く、誰が輪廻転生を操作出来るって証明が出来るんだ」
「なら今からアンタを殺せばいい」
「な、止めろ!馬鹿!死んじゃうよ!」
香川は取り乱す。
「冗談。予測出来ない事には本当に弱いんだね。馬鹿みたい。頭が良くても性格がクズだとこんな風になるって分かるわ」
「か、簡単に死ぬとか言うな!それに私は天才だ!」
「裏返った声で騒がないで。クズ。貴方の鼻の中にどんぐりを入れて二度と鼻水を出さない様にしてやるわ」
「……超能力者のする事じゃないな」
香川は屋上に丸椅子と机を用意する。恋色羽は用意する最中に手帳を落とす。
「懐かしいな。その手帳。初めて会った時を思い出す」
「……思い出しちゃったわ。気色悪い」
数か月前。香川はテレビに出演しており大学の案内をしていた。
「超能力とか言う不可解な事はあり得ず、幽霊等もいません。まあ私も無宗教ではありますが、意識はしておりませんので大晦日に神社でおみくじは買いますよ。信じませんがね」
場は盛り上がる。
「本当に超能力とか想像力が豊かですよ。私にはそんな才能はありませんからね。光の反射で透明になれるとか。科学っぽい事を引用してはレーザー、レーザー。ハハハッ!まあアニメで楽しめる分良いんじゃないんですか。
私は、あ!どうしてこのような現象が起こるんだ!どうして身体の構造がこうも変わるんだ!何故こんなに都合が良いんだ!
とか考えてしまって。ああ、天才は苦悩するな〜」
場は盛り上がる。
「特に幽霊や輪廻転生とか信じてる人。馬鹿とは言いませんがあまりにも死後を期待しすぎて……。笑っちゃいます。霊能力者とか陰陽師とか。凄いですよね。あれで金稼いでいるんですから」
場は盛り上がる。舞台は屋上へ変わる。すると、近くにいた少女が手帳を落とす。香川は良い人ぶって手帳を拾い上げる。
「どうぞ。お嬢さん」
「……霊能力者はいる!」
「は?」
「私は霊能力者。輪廻転生を操作出来るの!」
「……はあ」
これが二人の出会い。その後4時間も渡って、輪廻転生について語り合う。
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.130 )
- 日時: 2016/08/19 15:13
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
香川と恋色羽は椅子に座る。
「その手帳の中は……」
「セクハラだ!きゃあ!」
「……」
「余計な事を話さないで」
「今回の訪問者で確実に霊能力とか言うフィクションは終わらせる」
「私は貴方の言う事もこれから来る訪問者も信じない。私だけが霊能力者。だからこんな事しないで私を調べたら良いのに!」
「私も君なんか信じる訳無いだろ。ただ権力者は話す価値だけはある」
「私は輪廻転生を操作出来るの!」
「黙れ。訪問者が来る」
「お前の頭は教科書で出来過ぎなんだよ。頭カチカチ大御所の映画監督か!」
「……別にこだわってねーよ!何処のラーメン屋の店主だよ!てかお前馴れ馴れしいわ!」
「……は?分からず屋なんかと私だって関わりたくないよ」
すると屋上に訪問者が現れる。
「今回の訪問者は、日本最大の新興宗教、マザー教の香具師 剣兎さんです」
香具師は信者達を連れて行きながら香川の元へ行く。
「今回は呼んで頂きありがとうございます……」
「こちらこそ。では話しあいましょうか。貴方のそのインチキについて」
信者達は香川を見て呟く。
「咲いた、咲いた〜♪」
信者達は不気味な笑顔で手拍子をしながら歌い出す。香具師は香川を見下だすように話す。
「私は透視、見えない物を霊的なパワーで見る事が出来るんですよ……」
信者達は拍手をする。香川は笑う。
「透視は不可能だ」
「では実践しましょう」
信者達はかけ声にあー、と奇声を上げながら持ってきた紙袋を用意する。
「我々はこの中にこの三つの物体のどれかを入れます。そして香具師様はその物体を当てて見せましょう」
「へぇ〜……いや、どうせインチキだ。見せなくて良い。とにかく話し合いをしよう」
「そうですね。私は本物ですが彼女は偽物です」
信者達は怒る。
「偽物だと!香具師様は数々の殺人事件を解決した経験があるのだぞ!」
「それがどうやったら、こんなカルト教団を生み出すんですかね〜。しかも貴方達の格好って……」
信者達の格好は、ちゃんちゃんこを着たゲゲゲの妖怪や妖怪時計に出てくる自縛猫のコスプレをしていた。
「これはマザー教を布教させる為により強いインパクトを残そうとした結果です。香具師様とは関係ありません」
「成程、私が有名人だからその有名人が霊能力を認めたら一躍、マザー教は有名になるからな」
「その通り。だからあえてこの高感度高めのオシャレなファッションをしているんです」
「逆にインチキ臭いよ。馬鹿かよ」
そして香具師は30分、透視をする。
「長ぇよ」
「……」
「……もう少し何か面白い奇声とか発しないのかな?」
「知らない。ちょっとスマホでゲームして良い?」
「飽きるなよ」
香川はタバコを吸いながら腕時計を見る。信者達は奇妙に笑いながら天を仰ぐ。
「今、霊界との通信をしています。さすがクロエ様!」
そして香具師は叫ぶ。
「中に入っているのは花だ……!」
信者達は紙袋の中から花を取り出す。
「お見事です!」
香川は驚く。
「……恋色羽。見たか?あれ、凄いぞ?」
「打ち合わせしてたに決まってるじゃん」
恋色羽は鼻で嘲笑う。信者達も花で嘲笑う。
「当たり前だ。こんなのインチキだ」
「そうですか。まあ話し合いましょう。貴方なら分かってくれると思いましてね」
「……」
香具師は席に着く。
「私は過去を透視する事が出来るのです。まあ、これをやってしまうと……個人的に嫌なので」
「何故だ?」
「私……俺は悪い、辛い過去しか見る事が出来ないから……」
信者達は焦りながら香具師を励ます。
「いやいや!貴方の能力でこの頭カチカチ山、讃岐うどんさんを見せつけましょう!そうすれば、マザー教はもっと……」
恋色羽は笑う。
「香川さん、今日から頭カチカチ山、讃岐うどんって言う名前で良いですか?」
「……心外だ。私が本気になればマザー教を批判し、お前等を社会的に抹消する事等簡単だぞ。あまり私をなめるな」
「貴様!マザー教は全ての光、全ての闇を照らす月ですぞ!」
香具師は戸惑いながら香川を見る。
「俺……私は、全てに救済を施す為に」
「はいはい。で?結局救えてんの?」
「……」
信者達は叫ぶ。
「当たり前だ!」
「それでね。今、尾崎って言う奴がマザー教に潜入してるんだ。意味分かるよな」
「……?」
「尾崎!」
屋上に狂いかけの尾崎がよだれを垂らしながら、化物を語りそうなコスプレをしながら現れる。
「明らかに酷い洗脳を受けているとしか見受けられないが?」
「……知らない」
「さらに入会金10万。月の支払い15万。大学生にはキツイな?」
香具師は戸惑う。
「俺には分からない……」
「これの何処が救済なんだ?」
香具師はその場から逃亡する。信者達も後を追いかける。
「……やっぱりインチキだったのね」
香具師は逃げる際に血まみれの紙を落としていた。香川はそれを読み上げる。
「……!」
香川は香具師の方を向く。
「……すまない。今日はもう終わりだ」
「え?何言ってんの?次のインチキが」
「……」
「分かったよ」
香川は紙を見る。紙は血でほとんど読めなかったが、あるたった4文字の単語のみで全てを理解した。そしてわずか数時間後、香具師は自殺。遺書には、『俺は何も救えてなかった』。その後マザー教は救いを失った信者達が分裂をして新たな宗教を立ち上げている。
「……インチキって言ったから」
恋色羽はさすがに責任を感じていた。
「香具師は単に人々を救いたかっただけ。それを漬け込んだのがあの信者達だったと言う事だ」
「つまり、香具師自体は本物の霊能力者で、金儲けの為に操られていただけって事?」
恋色羽は泣き始める。
「ようやく分かり合える人が現れたのに、私は……」
「……お前は孤独じゃない。私がいる」
「香川さんじゃ不安です」
「……え〜……いや、其処は……」
「それじゃ」
恋色羽はその場を立ち去る。
「……さて次の訪問者を決めないとな。その前に尾崎を元に戻さないと」
香川のポケットの中には血まみれの過去が入っていた。
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.131 )
- 日時: 2016/08/19 17:47
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
尾崎は香川に叫ぶ。
「俺が払った25万円はどうなるんですか!」
「これからの君の頑張りによって手に入れられるよ。また何処かのカルト教団の信者のフリでもすれば、給料を入れるよ」
「また借金が増えるだけですよ……」
「……代わりはいくらでもいるんだ。私に助手扱いされているだけ感謝しろ」
「この野郎……」
恋色羽は大学の講義を受けていた。
「……」
恋色羽は一人で寂しく周りの空気の中にいた。そして恋色羽と香川は屋上で椅子を机を用意する。
「さて、また君が来るとは思わなかったよ」
「貴方こそ、こんな事して暇なんですか?」
「暇な訳が無い。私はかなり多忙だ。此処はブラック大学だよ」
「全然面白くないですね」
「私なりのジョークを語っているつもりだがね」
「それに此処って雨降ったらどうなるんですか」
「傘で凌ぐ」
恋色羽は屋上で傘で凌ぐイメージをする。
「馬鹿みたいですね」
「黙らっしゃい」
香川は椅子に座る。
「で?何だ、その格好は?」
恋色羽は奇抜な格好で舞う。
「これなら超能力者にしか見えないでしょ」
「変質者には見える」
「ほら尻から尻尾も出せるし」
恋色羽から尻尾が現れる。
「えええええ!!!」
「冗談よ。本当に予測不可能な事には弱いんだね。てか、香川って何か信じやすい気がするんだけど」
「……訪問者が来る。尻尾は隠せ!私の性癖だと思われるだろ」
そして訪問者は現れる。訪問者も奇抜な格好で踊り狂っていた。
「良くこの大学に入れたな……」
「何故なら、私、キャベツ蟹と言う芸名で活動していたからです!」
すると女性達がキャ蟹様と騒ぎたてる。
「貴方の様な一発屋は腐るほどいる!だが私は!」
「キャベツ蟹ってあれだよな?あの人は今的な番組で腐る程見てるよな」
「同意」
「というか恋色羽、その服装止めてくれ。俺が逆に浮く」
「元から浮いてんだよ。自覚して」
「……はい」
一人の女性が香川に話す。
「と言う訳で私が宇宙人の桜田・ミッチェル・彩乃です」
「……キャベツ蟹は?」
「ああ、彼は私が能力を与えた超能力者です」
ミッチェルは鼻歌を歌いながらサンバのリズムに乗る。
「……何でこの人呼んだのよ」
「はあ……。え〜とまず精神科に行ってみては?」
するとミッチェルは真顔になる。
「雷電・V……じゃなくてキャベツ蟹!周りにいる女性を念で気絶させなさい!」
「アラホラサッサー!」
雷電・Vは念を送り出し、周りの女性を倒れさせる。
「……!」
「どうせ打ち合わせでしょ?」
香川は女性を調べようとする。
「まずはこの膨らみのある二つの実を」
恋色羽は香川を蹴り飛ばし、女性たちを調べる。
「確かにちゃんと気絶している……」
「これが我々、宇宙人の能力。人間に力を与える事が出来る力」
「宇宙人なんていない。いたとしても別の惑星へ行く文明が発達していないんだ。全く、ライトノベルの見過ぎか?常識と言うモノを考えてくれ。此処はファンタジーじゃない」
「香具師さんは?」
「偶然だ!偶然!ぐ、う、ぜ、ん〜!」
香川は子供のように叫ぶ。
「地球が生まれる前からお空の光は輝いています。その中の光に」
「ミッチェルさんよ。この地球と言う惑星でさえ生まれたと言うか創り出されたのは奇跡なんだよ。この地球以上の奇跡はあり得ないんだ。それが別の惑星では文明が馬鹿みたいに進んで、空飛ぶ円盤が光速で飛びますとか。
科学なめんな!人類なめんな!地球なめんな!そんな空想話を2度と話すな。どうせ金儲けが目的だろ」
すると雷電・Vは香川に手を向ける。
「貴方には分からんでしょうね!」
「何で、号泣議員の台詞言ってんだよ」
「宇宙人はいるんです。私は彼女に助けられたんですよ。私はかつて呪いに苦しめられていたんです」
「呪い?」
「そうです。子供の頃から突然けいれんを起こしたり、それで周りからも浮いて。何とか、見返そうと芸能人になって有名になったんですけど」
「そう言えば出身は?」
「端町です」
「となるとかなりの田舎だね。医者は?」
「いません。いるのは陰陽師とか、ミッチェルさんだけで」
「何で医者いなくて宇宙人いるんだよ」
「陰陽師でも取り除けなかった呪いをミッチェルさんは簡単に治したんですよ!そして今まで僕を笑ってきた、一発屋と馬鹿にした奴等をこの能力で倒れさせる事が出来たんです!」
「念で人を倒す……」
ミッチェルは不敵に笑う。
「私の能力は本物で私は宇宙人と認めてくれますね」
雷電・Vを叫ぶ。
「これで僕はまた……!」
「ミッチェル、ならば此処に来た宇宙船を見せて欲しい。それなら認めよう」
「そんな事をしなくても」
雷電・Vは頼む。
「僕も見たいですよ!見せて下さい!」
「いや、禁止事項ですし」
「なら認めません」
恋色羽はミッチェルを見る。
「て言うか、戸籍見れば一発じゃん。宇宙人なら戸籍無いでしょ」
「私には洗脳能力があるのよ!」
「ならしてみて下さいよ。ほら、今大ピンチですよ」
「え、え……」
雷電・Vはミッチェルに願う。
「早く洗脳してよ!他の奴等みたいに!」
ミッチェルは過去を思い出す。ミッチェル自身もかつて芸能人でアイドルだったが泣かず飛ばず。
「わ、私ハ、宇宙人アイドルのミッチェル〜」
「な訳ねーだろ!消えろ!馬鹿!」
元々頭が良かった為、高収入で安定する医者になる事を決意。しかし金の問題で挫折。
「身体でなら君を裏口で……」
「嫌ッ!」
ミッチェルは田舎へ引っ越しして全てをやり直そうとした。しかし端町はよそ者を疎外する傾向があった。そして同じく疎外されていた一発屋の雷電・Vに出会う。
「痙攣止めを使えば……」
ミッチェルは痙攣止めを使い、雷電・Vを治す。しかし雷電・Vはミッチェルを超能力者等に間違ってしまう。
「どんだけこの町は文明が進んでいないの?」
「もしかして宇宙人じゃ?」
少し遊びのつもりでアイドル時代の自己紹介をミッチェルは行う。すると雷電・Vはすっかり信じてしまった。さらに雷電・Vはもう一度芸能界で売れたいと言う野望が有った為、端町を抜け芸能活動を開始する。
「ただのネタキャラじゃないのか?と言うか自分で宇宙人じゃないって言ってるし」
「え?まず、だれも雷電・Vが本名に突っ込まないの?」
「……」
雷電・Vは叫ぶ。
「この世には呪いがあるんだよね!この世には宇宙人がいるんだよね!」
ミッチェルは無表情になる。
「あーもう疲れた。香川さん、私は貴方に出会えて良かった。こうして嘘を見破ってくれたから」
「……それは結構」
恋色羽は怒る。
「とはいえインチキです!私を侮辱して……悲しいですよ!」
「人は金の為なら何だって出来るのよ!」
雷電・Vは動揺する。
「僕を利用したのか!僕はただ、この超能力で僕をいじめた……奴を悪を倒したかっただけのに!」
雷電・Vは痙攣を起こし倒れる。ミッチェルは雷電・Vをひたすら見つめていた。
「おい!痙攣止め!」
「……」
「おい!」
「そうね。ただ、幸せになりたかっただけなのにね」
「おい!」
恋色羽はミッチェルのポケット等に突っ込む。
「痙攣止めは……あった!」
すると痙攣していたはずの雷電・Vは立ちあがり呟く。
「現在、地球までの距離600光年。まだまだ先です。それまでせいぜい生きて下さい、微生物共。やった!やった!まだ生きていられるね!」
「え?」
その後雷電・Vは近くの警察病院へ搬送。ミッチェルは雷電・Vに再び可能性を感じ、今度は矛盾が起きないように宇宙船等を造る予定らしい。
香川は震える。
「……ふああああああああ!!!600光年後、宇宙人来ちゃうの?何で?」
「本当に信じやすいですね。私は別に何も信じませんから。てか600光年後って確実に私達死んでますよ」
「ふあああああああ!!!」
「何で、あんなのは信じて私のは信じないんですか?」
「君は嘘をついているからね」
「どうして……そんな事を?」
「私は心理学を学んでいて、君の表情を見れば一発だ」
「一瞬だけで分かる訳無い!貴方が嘘をついているんですよ!讃岐うどんみたいな脳みそしやがって!」
「……固いんだか柔らかいんだかどちらかにしてくれよ!」
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