二次創作小説(新・総合)

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少年教師有!
日時: 2024/10/16 18:51
名前: いくちゃん (ID: E8lgSYnB)

いくちゃんです!

ナンバーズ更なるスピンオフ作品!

このお話の主役は鶴の弟・有!
あの有が帰ってきて教師になった所から始まります!
時系列は八期が絶対命令を持った生徒会長として認められた直後からです。

先にメインとなる登場人物だけを紹介します!

例えるなら魔法先生ネギま!と暗殺教室を混ぜたお話に成ります!
ぜひ、読んでください!

担任・岡田有

副担任・岡田栞

出席番号
1番・幽霊生徒・相坂冷子あいさかれいこ

2番・影主人公・石井悠馬いしいゆうま

3番・サブ主人公・石田陽斗いしだひろと

4番・人気ヒロイン・岩村江子いわむらきみこ

5番・助太刀ヒロイン・岩村小いわむらわか

6番・影ヒロイン・氏家流うじけとも

7番・メインヒロイン・大西楓おおにしかえで

8番・正ヒロイン・岡朝子おかあさこ

9番・対抗キャラ・岡崎友人おかざきゆうと

10番・禁断ヒロイン・岡田泉おかだいずみ

11番・主人公・窪一輝くぼかずき

12番・見守りヒロイン・久永春クーエイシュン

13番・百合っ子・木谷心乃枝こたにこのえ

14番・定ヒロイン・小宮春奈こみやはるな

15番・謎ヒロイン・桜咲愛さくらざきまな

16番・分析ヒロイン・佐々木歩ささきあゆむ

17番・空気ヒロイン・田中莉桜たなかりお

18番・一時期ヒロイン・谷川燕たにがわつばめ

19番・噂主人公・千葉雄樹ちばゆうき

20番・準一時期ヒロイン・長野渚ながのなぎさ

21番・準空気ヒロイン・難波千里なんばちさと

22番・隠れヒロイン・牧野恵花まきのあやか

23番・モブヒロイン・牧野恵子まきのけいこ

24番・噂ヒロイン・博士瞳はかせひとみ

25番・疑惑ヒロイン・長谷川千桜はせがわちはる

26番・悪キャラ・真鍋絵理まなべえり

27番・昇格ヒロイン・宮里刹那みやざとせつな

28番・準ヒロイン・麦田午希むぎたまき

29番・対抗ヒロイン・麦田部子むぎたもとこ

30番・肝っ玉お母さん・四葉寿美鈴よつばすみれ

31番・謎キャラ・モア・ワコール

32番・裏ヒロイン・岡村冥おかむらめい

33番・悪主人公・寺坂糸成てらさかいとな

34番・悪ヒロイン・新井蘭あらいらん

35番・未来ヒロイン・牧瀬凛まきせりん

36番・ミイラヒロイン・真中まなかルン

37番・サポーターキャラ・前田恋まえだれん

38番・サブヒロイン・前川まえかわロン

39番・お嬢様ヒロイン・高橋舞桜たかはしまお

40番・準対抗ヒロイン・佐藤愛美さとうまなみ

41番・サポートキャラ・茂本紬しげもとつむぎ

※今後増える可能性あり(随時載せる予定!)

Re: 少年教師有! ( No.121 )
日時: 2023/12/26 21:32
名前: いくちゃん (ID: ZIpXt3fk)

春奈「応援してた親友の好きな人を好きに成るって、
   どこの漫画だよ!」

江子「なぜ?あなたが惚れ薬騒動のことを?あなたは操られてた筈・・・」

春奈「うん、操られてたね、目が覚めた後に、廊下であんたが叫んでた所を見たから!最初は勘違いかなにかを疑ったけど、今日確信に変わった!」

出席番号115番・江子の葛藤(中編)

江子「いえ、あれは違・・・」

ぽん!

春奈「何も恥じること無いよ江子!
   気持ちってのはさ!
   特に誰かを好きに成る気持ちなんかは、自分じゃどうにもならないんだならさ!」

ドン!

春奈「おっと!」

江子「違うです!」

心乃枝「江子?」

春奈「あっ!コラ!バカ、江子!」

ダダダダダ・・・

刹那『あっ!』

春奈「江子!」

心乃枝「江子!」

刹那・心乃枝「あっ!?」

心乃枝「せつ・・・」

ギュウ!←心乃枝の口を押さえる

一方
有「刹那さんも皆も遅いな!このままだと他の部員の人達に怒られるよ!」

江子「違うです!違うです!」

春奈「何が違うのよ!だったらなんで逃げるのよ!」

江子「いいから1人にさせてください!」

ドン!

江子「はあああ!す、すみません!」

ゴン!パラパラ・・・←本が落ちる

有「江子さん?」

一方
心乃枝「ああっ、刹那!兎に角今は・・・、
    おおおおお、おおちちゅい・・・、ててててて・・・」

莉桜「あんたが落ち着け!」

刹那「ハッ、あわあわあわ・・・」

心乃枝「とにゅかく、ここは一旦離れて・・・」

有「刹那さん!江子さん達見つかりましたよ!」

2人『ひいい!』

トコトコトコトコ・・・

春奈『ああ、これはギスギスしてるな・・・』

心乃枝『田中ちゃん?どないしよ?』

莉桜『あたしに言うなって!』

心乃枝『き、きき、江子、有君好きやったんや!』

莉桜『まさか私も1日目に聞くまでは予想もしてなかったよ!春奈は良く気づいたな!』

心乃枝『田中ちゃん聞いてたんや!』

莉桜『ま、まあ・・・』

心乃枝『しししし、しかしそれを刹那に聞かれてもーて!』

莉桜『急展開ね!ラブコメ漫画なら面白いんとこなんだど・・・』

心乃枝『それが今はこんな状況!』

莉桜『逆に私は2人がどうするのか気になる!』

心乃枝「楽しい探検大会が5分も経たない内にトロトロの三角関係大会やん!」

莉桜「どろどろだよ!」

心乃枝「なあ?うちは何か悪い事した?」

莉桜「知らないわよ!あの2人の問題でしょ!」

刹那『江子・・・』

心乃枝『そや!朝子に電話して助けを・・・』

莉桜『止めなって、折角のデートを台無しにするつもり?後朝子が来ても何の解決にも成らないよ!』

心乃枝『だったらせめて刹那が立ち聞きしてたことを春奈だけに・・・』

有「わあ、ここは名作の小説ですね
  僕は漫画か絵本しか読んだこと無いからな・・・」

刹那「良いと思いますよ!」

江子「先生はいつ本をお読みに?」

有「修行の合間です」

春奈「どれどれ、むむっ!げっ!夏目漱石の『こころ』か!
   これはタイムリーだね!」

有「へー、どんなお話ですか?」

春奈「んー、簡単に言うと三角関係!」

有「さんかくかんけい?
  それって聞いたことあります!たしか1人の人を巡って2人の異性が取り合ってしまうって八期お兄さんが・・・」

春奈「あの会長、アクションより恋愛好きかよ!良く覚えてたねボク」

有「でも2人が1人を好きになって、その後どうなるんですか?解決策は?」

春奈「おー、9歳にしては良いところに気付いたね!
   このお話の場合は結局・・・、
   惚れちゃった片方が途中で自害する!」

有「えっ自殺?
  ヤバイじゃないですか!」

春奈「まあ、色々合ってね、後もう片方も結局死ぬよ!」

有「ええっ!」

春奈「ちなみに他の作品だと、これもあれもそれも、全部三角関係のお話!そして主人公は皆死ぬ!」

有「ひいい!三角関係って怖い!」

春奈「でしょ、だから有君も三角関係だけには気を付けるのよ!」

江子「春奈!無垢な子供に名作に対する妙な偏見を植え付けるなです!」

心乃枝『ホンマにそうなったらうちはどうすれば?』

莉桜『あの、何考えてるかは想像出来るけど、先生の場合、三角どころじゃないから!次いでにあんたの付き人の愛さん相手だと物理的だと誰も勝てっこないから!』

心乃枝『愛ちゃん!せめて平和的解決を!斬ったらアカンで!』

莉桜『あんたの桜咲さんのイメージどうなってんのよ!』

放送「皆さんお疲れ様でした!これにて本日の探検大会は終了です!よりスリルに満ちた冒険を楽しみたい方は是非我が図書館探検部へ!」

春奈「フー、やっと終わった!それより何も起きなくて良かったね?」

江子「何か起きるのは生徒会長が居る時です!そんな風に成ってしまったらこの部活も終わりです!」

ワイワイ

江子『あっ、刹那!あんなに引っ込み思案で男性恐怖症だったあなたが、そんな風に有先生と話すことで、笑って、克復して行って、それが私にとっても自分の事のように嬉しい限りです!
   だから、私は本当に・・・』

春奈「江子行かないの?」

江子「春奈勘違いしないで下さい!本当に違うのです!
   私はこれまでどおり刹那の友人として有先生との仲の応援を・・・」

春奈「本当に?」

刹那「江子!」

江子「何ですか?」

刹那「こっちこっち!」

有「江子さんが好きなマニアックなジュース売ってますよ!」

春奈「ほら、行かないと変じゃない!」

江子「ううっ・・・」

刹那「実はアーティファクトのこと話してたの!」

有「やっぱり、朝子さんや刹那さんだけでなく、他の人達もアーティファクトと言うアドバンテージは必要になってくると思います!ですから、今のうちに契約出来そうな人はやっておいた方が良いかなって?」

江子「でも、契約ってキスですよね?そんな簡単に・・・」

有「意識があるなら間接キスとかでも何とか成りますし、銀は僕の体の一部ですから、何なら手とか指でも構いませんよ!」

江子「はあ・・・、ですがしかし・・・」

有「博士さん曰く、アーティファクトはその人の性質に合ったものが出てくるんだそうです!」

刹那「江子のは何だろう?見てみたい!」

江子「しかし・・・」

春奈「そうなると、江子のはやる気はあるのにやらないうざい勉強家かな?」

莉桜「たとえばそうだったとしてアイテムなによ?」

春奈「ん?そうなると刹那の読心術は刹那の趣味ってこと?」

刹那「人聞きの悪いこと言わないでよ!」

春奈「まーたまたそんなこと言って!本当はこっそり誰かの心を覗いたりしてるんでしょ?
   怒らないからお姉さんに言ってみなさい!」

刹那「してないよ!そんないけないこと!やったとしても自分の心だけだよ!」

莉桜「まあ、宮里は悪さできない性格だから、本人が言ってることが真実っぽいね!」

心乃枝「そやろね」

春奈「本当かな?有君の心とかは?」

刹那「やってないよ」

春奈「じゃあ、あの権力者生徒会長は?」

刹那「だからしてないってば!」

江子「兎に角アーティファクトのことはもっと真剣に考えた方が良いと思います!」

刹那「うん、そうだね江子!」

有「そうですね」

江子『刹那、なんでそっち側に座るんですか?
   折角また親睦を深めるチャンスだと言うのに!
   さっきも私に先生との仮契約を勧めてきましたし、そんなこと提案するなんて、逆に困ります!
   私や春奈のことは気にせず・・・』

刹那『ううん、良いの!江子!私だけ、私1人だけ先生と仲良くし過ぎてたから!』

江子『えっ?』

刹那「ごめんね、さっき聞いちゃったの、江子が先生のこと好きだって・・・」

江子『えっ』

有「?」

春奈「!?」

江子「なっ、せ、せ、せつ・・・、な?」

刹那「きみこ・・・、なんで・・・、言ってくれなかったの?
   私・・・、嫌だよ!そんなの・・・」

江子「ち、ちが・・・」

ドン!

刹那「あっ!」

ダダダダダ・・・

刹那「江子!」

春奈「さっきの聞いてたの刹那?」

心乃枝「う、うん、そうなんよ!」

春奈「くうー、しまった!」

刹那「江子!」

心乃枝「春奈!刹那!」

有「ど、どうしたんですか?」←状況を全く理解出来てない

カン、カン、カン、カン、カン、・・・

江子『刹那にまで聞かれていた!刹那だけは絶対に知られてはいけなかったのに・・・』

有「江子さん!」

春奈「待ちなさい!」

ガシャン!←非常ボタンを押す

莉桜「あれ何?」

心乃枝「装甲防火扉や!」

莉桜「なんでそんなものが図書館にあるのよ!」

春奈「わあ、あぶねー!」

莉桜「訓練受けてて良かった!」

心乃枝「あっ!」←転ける

有「心乃枝さん!」

ガシャン!

有「あっ!」

心乃枝「アカン!閉じ込められた!」

江子「それより江子さんは急にどうしちゃったんですか?」

ドンドンドンドン・・・

刹那「江子!江子!江子!」

心乃枝「刹那」

刹那「心乃枝さん!き、江子は?」

心乃枝「先に行ってもーた!春奈と田中ちゃんが一緒や!この先滝で行き止まりな筈なんやけど・・・」

刹那「江子!」

心乃枝「有君扉開けられる?」

有「無理です!壊して良いなら何とか成りそうな・・・」

刹那『江子?どうして逃げるの?なんで今まで黙ってたの?今までどんな気持ちで私を応援してたの?ねえ、ねえ!教えてよ!江子の気持ち!江子の心!
   あっ!いや、ダメダメ!いけない!そんなことは人としてダメだよ!でも、江子・・・』

一方その頃
春奈「江子!待ちなって!あんた何しようとしてるの?早まっちゃダメだって!逃げなくていーって!
   あんたが有君好きなのは分かった!でもそれが悪いことではないんだよ!そりゃ奪ったら腹立つけど、好きに成ること事態は悪いことじゃない!仕方の無いことなんだよ!
   だったら、これからどうするのかを考えれば良いんだよ!
   勿論、あんたがどんな選択肢を選んでも私は応援する!たとえあんたが有君にモーレツアタックするって言ってもね!」

莉桜『モーレツって良いのか?』

春奈「なーに、あんたら2人ならさっきの三角関係みたいには絶対成らないからさ!
   だから、江子!戻って来なよ!」

江子「違うです春奈」

春奈「えっ?」

江子「私はもう選んでしまいました!」

春奈「ん?」

江子「刹那に対して酷い裏切りをすると言う選択を・・・」

莉桜『もしかしてあの時?』

江子「3日前私は刹那とのデートを終えた有先生に相談を受けて・・・」

春奈「どうしたの?」

江子「酷い裏切りをしたのです!」

莉桜「いや、江子!だからあれは裏切りじゃないから!ちゃんとしたアドバイスだから!」

江子「田中さんは黙って下さい!あんなこと、誰が聞いたって、批評中傷されるに決まってます!
   刹那の気持ちを知ってるかのように話して・・・」

莉桜「江子!だからあれは刹那とかじゃなく、他の人でも、何なら私でも同じ解答してたよ!むしろそれが最善の答えだから!お願いここで命を断とうとしないで!」

江子「私が恐れているのは刹那に嫌われる事なのに・・・」

莉桜「だから、話し聞いて!」

春奈「江子!良く分からないけど、あんた考えすぎよ!そんな事して刹那が喜ぶと思う?」

江子「そんなことは今はどうでも良いです!」

春奈「えっ?」

江子「私自身、もう生きてる価値など無いのです!
   心の底から刹那を応援してたのに、こんな形で裏切るなんて、愚劣でアホで汚ならしい、最低な人間です!
   出来ることなら、こんな汚ならしい感情は胸に閉まって、今まで通り刹那の友人として応援したかったのですか・・・、
   もう私にそんな資格はありません!
   私みたいな生きてる価値の無い裏切り者は、死んで詫びるしかないんです!そうすれば、刹那はもう先生にだけ集中すれば、遠慮なんてしなくて良いのだから!」

春奈・莉桜「江子!」

江子「価値の無い裏切り者の私はもうこの世から消えます!刹那言っておいて下さい!『私に構わず自分の恋をするように』って!それではサヨナラ!」←後ろ向きで飛ぶ

春奈・莉桜「江子!!!!」

Re: 少年教師有! ( No.122 )
日時: 2023/12/30 23:23
名前: いくちゃん (ID: ZIpXt3fk)

江子「サヨナラ!」

春奈・莉桜「江子!!!!」

116話・江子の葛藤(後編)

刹那「江子!」

ヒュッ!ぐるぐる、ビューン、カチャ!←ロープの突起を壁に引っ掛ける

ズシャアアア!←巻き付けたロープで降りる

莉桜「たく、ビックリさせるなよ!」

春奈「あのバカ!」

刹那『ホッ!あっ!江子!』←移動する

一方
シャアアア、ストン、シャアアア、ストン・・・

江子『刹那・・・』

ギシギシ、ギシギシ、ブキン!←金具が折れる

江子『えっ?ああ!』

ボチャン!

莉桜「何?今の音?」

春奈「もしかして落ちた?」

莉桜「水煙で何も見えない!死んでないよね?」

春奈「多分、大丈夫だと思うけど・・・、兎に角ここからは降りれないから、別ルートで降りるしかないよ!刹那の方も心配だし!」

莉桜「しかし、自殺するって聞いた時は肝が冷えたよ!」

春奈「バカね、あの子が自殺なんてするわけ無いわよ!」

莉桜「そういう春奈も若干鵜呑みにしてたんじゃないの?」

春奈「あの状況なら誰だって思うわよ!
   でも、まさか刹那があの時聞いてて、しかも話しちゃうとは・・・、これは小宮春奈、一生の不覚!」

莉桜「そんな大したこと無いわよ!」

一方
チャプチャプチャプチャプ・・・

江子『私はいつからあの人の事を?』

回想(1年前)
江子『当時の私は、親の指示で図書館探検部に強制的に入れられました!理由は勿論、本を読んで勉強すること!
   人一倍勉強に厳しい両親は100点以外を認めることも、それが普通だと言い張り、誉めてもくれませんでした。』

江子「勉強ってなんでしょう?」

春奈「そりゃ、将来困らないために勉強することじゃないの?」

江子「どちらさんですか?」

春奈「何よ!同じクラスなのに、私の名前も知らないの?」

江子「私、他人に興味ないので!」

刹那「あっ、あの・・・」

江子「何ですか?」

刹那「勉強するってことは、その人の伝えたいことを理解する事だと私は思ってます」

江子「どう言うことでしょうか?」

刹那「作者が『何を言いたいのか?』『何を後生に伝えたいのか?』『教訓』とか『失敗』とか、『価値観の違い』とか・・・」

春奈「ああ、確かにそうかもね!刹那良いこと言う!」

心乃枝「確かに、手順とか注意って、私達の先祖が失敗したからこそ気を付けなさいって教訓だもんね!」

江子「私は他人と関わりたくないのです!ほっといて下さい!」

放課後
江子「あなた達は!うるさい人、トロい人、天然な人ですね!私に何の用ですか?」

春奈「アッハッハ、言うね!それじゃあんたは根暗でデコパッチな人かな?ねえ?一緒に帰らない?」

江子「結構です!友達でもないのに馴れ馴れしい!」

心乃枝「じゃあ、今友達に成れば良いやん!」

江子「何を言って?」

刹那「私はあなたの事を知りたい!」

江子「えっ?それはどういう事ですか?」

刹那「岩村さん、表情を見てると何か悩んでる顔だったから・・・、何か困った事でもあるの?」

江子「じ、実は・・・」

江子『その後、私の本当の実力を3人は分かってくれました!だからこそ、私は刹那に感謝してるんです!でも・・・』

八期「僕が手伝おうとしたら、断って、こいつらが手伝おうとしたら了承して、何の違いがあるんだよ!僕が運んだって対して変わらないだろ!むしろ僕に任せた途中で、こいつらに頼んでも良かっただろう!何が違うんだ!言ってみろ!」

八期「お前、心変わり早すぎるだろ!すぐそこじゃねーか!」

八期「お前のやったことは差別だ!いじめだ!それが分からんのか?」

江子『本を運ぶのを断っただけで、あんな風に言われるなんて・・・、それに刹那が男性恐怖症だと主張しても・・・』

香「男性恐怖症については分かった、けれどね・・・
世の中何でも恐怖症だからって、済まされると思ったら大間違いなのよ!」

香「たとえ恐怖症であろうとも、それを言い訳には出来ない!自分に置き換えて、逆の立場になって考えてみなさい!善意を踏みにじられて、無視される、そんな世の中どう思う?」

江子『会長の担任に言われて、いじめレベル4行き・・・、あの時助けられなかったことを悔やみました・・・
   そして、その翌年私も署名を切っ掛けに同じく別教室、当時の先生もクビとなり、やってきたのが有先生でした!
   小さいながらも、私達の事を決して否定しない、私達の為に必死で頑張ろうとしてる姿!
   常に私達の味方となって無理と分かってるものでも突き掛かる姿、多分私はそんな姿が好きだったんでしょう・・・、だからあの時引っ掛からなかった・・・、でも、私よりも先に刹那が先生を好きなのは分かってました。あの時、先生自身よりも自分の事を気に掛けてくれ、メチャクチャな事を言っても怒らず、刹那を心配してくれた!だからこそ、あの時の罪滅ぼしとまでは言いませんが、あんな理不尽な仕打ちを受けた刹那だからこそ幸せに成って欲しい!なのに、私は・・・、私は・・・、有先生に好きな人が居ないと聞いてホッとしてしまうなんて!』

刹那「そうだったの?江子・・・」

江子「!!!」

刹那「有先生には好きな人が居なくて、江子は先生の事が好きだって?」

一方
春奈「好きな人は居ないか!
   まあ、9歳だから恋愛が早いのは当たり前か!
   だったらそれが妥当じゃん!」

莉桜「だから私はそれが普通だって言ったのに、あの子は・・・」

春奈「江子って生真面目なとこあるし、あんたも弄りすぎたんじゃないの?」

莉桜「そこが可愛いのよ!」

ドンドン!ドンドン!

春奈「あっ!心乃枝、刹那は?」

心乃枝「春奈!刹那1人で行ってもうた!」

春奈「マジ?」

一方
滝の下
江子「せ、刹那!わ、私は・・・」

刹那「分かってる、全部分かってるよ江子」

江子「『アーティファクト!』そうですか、ではもう全て・・・、だ、だったら私が何をしたのか分かったでしょう!私がどんなに酷い友人だったか」

刹那「そ、そんなこと無いよ!それより江子の口から言って欲しい!アベアット!
   江子?有先生の事好きなの?」

江子「・・・ハイ!
   ごめんなさいです!刹那!」

刹那「江子!」

江子「あ、謝って済む問題でないことは分かってます!あなたを応援していたのに、ミイラ取りがミイラになるなんて・・・、有先生にあんなことを言うなんて・・・」

刹那「ち、違うよ江子!」

江子「いいえ、分かってるです!嫌ですよね?こんな裏切り者の友人なんて・・・、
   で、でもわざとじゃないんです!いつの間にか、いつの間にか、気の迷いで、なぜかなんだか、もう自分でも訳分からなくて・・・、だから!」

刹那「江子落ち着いて!」

江子「いえ、こんな私は友達失格!いえ、人間失格です!すみませんごめんなさい!これ以上刹那に迷惑は・・・」

刹那「江子!だから落ち着いて!」

江子「そうです!これは思春期特有の気の迷いです!私が勝手に勘違いしたのです!時間が経てばこんな感情はいずれ薄くなって消えます!
   刹那お願いです!今日の事は全部忘れてください!そうすれば全て元通りです!
   も、もし刹那が今回の事で私が嫌なら私はもうこの世から消えるです!これでもう刹那を不愉快にする事はありません」

刹那「『何それ?』バカ!」

パチン!

江子『あっ!嫌われたのです・・・、刹那に
完全に嫌われたのです・・・、そうですよね・・・、大切な友人の事を裏切ったんですから・・・』

刹那「江子のバカ!そんなんで私が喜ぶと思ってるの?」

江子「えっ?」

刹那「大好きな人が切っ掛けで大切な親友が目の前で死ぬ姿なんて知りたくもなければ見たくもないよ!
   それにどこが裏切り者なのさ!」

江子「ですから・・・、私はあなたの気持ちを想像で勝手に・・・」

刹那「教師と生徒は禁断恋愛!愛読者ならこれくらい常識だよ!むしろそれをどう乗り越えるかのストーリーを考えるんでしょ?だったら、全く間違ってないよ!江子のアドバイスは全くもって正しかったんだよ!
   正しい解答して命を絶とうとしないで!」

江子「でも、私はあなたと同じ人を好きに・・・」

刹那「それが何よ?先生はまだ誰も選んでないんだよ?」

江子「は、はい・・・」

刹那「ただ、ライバルが増えただけで負けたわけじゃない!まだ私にも十分チャンスがあるじゃん!」

江子「私が先生を好きに成っても宜しいのですか?」

刹那「ちょっと、嫌と思う自分も居た」

江子「えっ?」

刹那「だって、江子可愛いから先生の心が揺らぎそうだから!」

江子「何を言うのですか?刹那の方が断然可愛いですよ!」

刹那「でも江子で良かったって自分も居る」

江子「えっ?」

刹那「だから、一緒に頑張ろう!」

江子「刹那?」

刹那「同じ人を好きに成っても、江子と親友であることには変わらないよ!」

江子「刹那!」

ゴン!←江子の顔を蹴る

春奈「まったく!自殺未遂なんかしちゃって!しかも聞いてみりゃ、大したこと言ってないじゃない!」

江子「何するんですか?」

春奈「あんたのアドバイスは漫画にしても何も面白くないから!」

江子「どういう意味ですか?!」

春奈「展開的に面白くならないのよ!本気で好きなら『私と付き合いましょう』とか言いなさいよ!」

江子「だ、誰が・・・」

春奈「で、刹那良いんだよね?」

刹那「うん!」

図書館のテラス
江子「な、何の真似ですか?離すです春奈!」

春奈「まあまあ」

有「ええっ?江子さんと仮契約ですか?今この場所で?!」

心乃枝「有君、さっき仮契約した方がエエって言うてたやん!」

有「言いましたけど、キスですし、いきなりするのも、ましてや江子さんの気持ちが・・・」

春奈「だからこの子は君が好きなのよ!」

江子「違います!違います!」

春奈「違うなら、さっき刹那に謝ってたのは何だったのよ?」

江子「だから勘違いだったと言ってるじゃないですか!」

春奈「兎に角観念しなさい!」

目が合う2人

有・江子←赤面

江子「やっぱり無理です!」

有「心乃枝さんいきなりは・・・」

心乃枝「有君、レディからのキスを断ることの方が失礼ちゃう?折角女の子が腹括って唇を添えてくれるのに・・・」

春奈「江子!たかが9歳の子とキスするだけでそんなに慌ててたら変な誤解されるわよ!」

江子「えっ!」

春奈「あっ!むしろされた方がいっか!」

江子「なっ!!そもそも、仮契約と言っても両思いでないと契約出来ない筈です!私の一方的な片想いだと雷に撃たれるだけです!」

心乃枝「だったら告れば?」

江子「はいっ?」

心乃枝「告ったら、誤作動で金出るらしいで?」

江子「ううっ・・・」

有「えっ?えっ?」

春奈「ほら、言っちゃいなよ!」

刹那「江子、頑張って!」

江子「有先生!」

有「はい!」

江子「私は、先生が赴任してきた辺りから、先生の事が好きでした!私と仮契約お願いします!」

有「ええっ!!!!」

春奈「そーれ!」←江子を押す

江子「あっ!」

チュッ!

パクティオー!

金のカード出現!

パタリ

刹那「江子!」

心乃枝「気絶してもうた!」

春奈「じゃあ、今度は私が・・・!」

有「ひええ!」

春奈「なんで逃げるのよ!」

有「何となく・・・」

春奈「私だって有君好きなんだから!」←キスしに行く

ピカッ!ゴロゴロ!

春奈「な、なんで・・・」←真っ黒焦げ

心乃枝「嘘の感情やったみたいやな!」

その後春奈は間接キスで銅のカードを出現させました。

Re: 少年教師有! ( No.123 )
日時: 2024/01/30 19:49
名前: いくちゃん (ID: fxhCNxuy)

時は少し遡り

心乃枝「先輩、これで良いですか?」

エル「うんうん、デートに行くならこの服が1番だよ!それよりどんな男の人とデートするのかな?」

朝子「あの、女の人なんですけど・・・」

エル「おおっ!今流行りの百合って奴だね!」

朝子『そんな興奮することか?』

エル「同性カップルも増えてきてるから頑張ってね!私応援してるよ!」

朝子「いえ、ただ思い出の人と言うか、恩人と言うか・・・」

心乃枝「朝子はどちらかと言うと渋いおじさん好きやからな!」

朝子「心乃枝!」

エル「ダンディーな男の人か!それは私も憧れちゃうな!兎に角デート頑張ってね!行ってらっしゃい!」

出席番号117番・栞と朝子

朝子「お、お待たせしました・・・」

栞「何固くなってるの?ましてや男ならともかく私も女よ!しかも知り合いなのに・・・」

朝子「いや~、憧れの人となると・・・」

栞「まあ、そうね、今日1日楽しみましょうね!」

物陰
心乃枝「初々しい朝子は珍しいで!」

舞桜「そうなんですか?」

和「私としては栞先生が格闘大会に出る程強いとは知りませんでした!」

紫「人は見かけによらないね!」

エル「そうだね!」

心乃枝「先程の先輩方!」

エル「私はエル、こっちが1年生の和ちゃん、こっちが同じ3年生の紫ちゃんだよ!」

愛美「紫って、青香のお姉さんですか?」

紫「そうだよ!」

愛美「わー!あの時のライブ見てました!サイン下さい!」

舞桜「愛美、状況を考えた下さい!そして先輩方は何を?」

紫「一緒に尾行だよ!」

エル「あの朝子ちゃんの恋が気になってね・・・」

心乃枝「恋と言うかお礼と言うか・・・」

和「どう言うことですか?」

心乃枝「実は朝子孤児で、いじめられたり、勉強付いていけなかったりと浮いてて、孤立しててん!そんな朝子に声を掛けてくれたのが栞先生やねん!」

全員「へー!」

エル「可哀想・・・」

和「信頼できる先生が出来て良かったですね」

紫「だから、お礼なんだ!」

心乃枝「3年前は突然居なくなったから、お礼1つ言えずに別れてしまったから・・・」

エル「これがリベンジか、絶対応援しなきゃ!」

舞桜「あの、良ければ余計なことはしない方が・・・」

エル「あっそっか!」

和「そーっと見守るべきですね」

栞「朝子!最近の学校はどう?」

朝子「はあ、まあぼちぼちですね・・・、楽しいと言えば楽しいですが、勉強は相変わらず、と言うか、学校自体絶対命令だし・・・」

栞「私も戻ってきて最初に言われた時は『何でですか!?』って叫んだわよ!」

朝子「そりゃ、誰だって・・・」

栞「でも、香ちゃんが丁寧に説明してくれたら納得しちゃったな・・・」

朝子「えっ?いいんですか?」

栞「良いわけではないけど、今この光景を見てみなよ!」

朝子「えっ?」

栞「皆、誰に強制される訳でもなく、自然な笑顔で文化祭を楽しんでる!」

朝子「はあ・・・」

栞「勿論、一部は除くけど、この光景を見て自由を縛られた学校と思う人はまず居ない!」

朝子「た、確かに・・・」

栞「理事長の判断は間違ってないってことよ!」

朝子「はい・・・」

栞「そう言えばあんたは苦学生だったわね、新聞配達辛くない?大丈夫?」

朝子「もう慣れましたし、私体動かすのが好きなんで!」

栞「そう!部活とかは?」

朝子「特に・・・、あっ!最近愛さん、桜咲さんと仲良くなって、剣道部に・・・」

栞「へー、心乃枝ちゃん以外にも友達出来たんだ!
  そ・れ・よ・り!」

朝子「何ですか?」

栞「朝から張り切ってやったこともない料理に挑戦するなんてね・・・」

朝子「な、何を言うんですか?」

栞「知ってるのよ!家庭科室借りてこっそり噂の彼にお弁当作ってあげてるところ!」

朝子「だ、誰も有のためにお弁当なんか作ってませんよ!」

栞「あらら?私は1度も『有先生』なんて言ってないわよ!」

朝子『しまった!』

栞「部子ちゃん達にあれ程『ショタコン!ショタコン!』って言ってる割に自分もショタコンだなんて!」

朝子「もう!からかわないで下さい!」

栞「それで実際どうなの?ねえ?」

朝子「なんでそんなに食いつくんですか!」

栞「あなたなら将来良いお嫁さんに成るから!」

朝子「そんなこと言われても・・・」

栞「私が保証する!」

朝子「だから、やめて下さい!」

ドン!

ビチャ!←栞の服にコーヒーがかかる

朝子「ああ!すみません!」

栞「いやいや、私がからかい過ぎたわ・・・」

ドゴーン!

朝子「わあ!」

ビチャ!←朝子の頭に水を入れたコップが乗る

朝子「ふえーん!」

物陰
エル「あああ・・・」

和「折角の服が台無しですね!」

紫「それより憧れの先生に迷惑かけちゃったのは痛いね・・・」

栞「もう!大丈夫?誰か!バスタオル無い?」

生徒A「すみません、今取りに行きます!」

朝子「折角のデートなのにすみません・・・」

栞「これくらいのハプニング位可愛いものよ!」

朝子「えっ?」

栞「懐かしいわ、あなたがまだ小学生の頃!」

朝子「あっ、はあ、本当にお世話に成りました・・・」

栞「その時の事を思い出せるから、私にとっては不本意だけど、こう言うのも楽しいわよ!」

生徒A「先生、バスタオルです!」

栞「ありがとう」

朝子「えっへへへ・・・」

栞「そう!あの子みたいに!」

男児「えーん、えーん!」

蓮「もう泣かないの!あなたが泣いてるとこっちまで泣きたくなるわ!」

朝子「あれ?え~っと・・・」

蓮「先生、この子迷子だそうです!」

朝子「僕、どうしたの?」

男児「ママが迷子に成った!」

朝子『それはあんたが迷子に成ってるのよ!』

栞「絢瀬さんはなぜここに?」

蓮「第二体育館に行きたかったんですけど、分からなくて・・・」

朝子『反対側じゃない!しかもこの人のライブ会場から見て第二体育館から北に向かえば良いのに・・・』

栞「まさかとは思うけど、あなたも迷子?」

蓮「迷子じゃありませんよ!私中3ですよ!」

朝子「あの、失礼ですがあなたどこから来ました?」

蓮「自分がやってたライブ会場よ!ほら、昨日軽音楽部がライブしてた・・・」

朝子「じゃあ、なんで反対側に来てるんですか?」

蓮「えっ?あっ、迷子センターを探してて・・・、もう全然見つからなくて・・・」

朝子「あなたの後ろにありますが?」

蓮「えっ?」

物陰
エル「もう、蓮ちゃんったら!」

紫「プププ、また迷子に成ってる!」

栞「確か2日前に生徒会長が迷子で揉めたからな、そのマニュアルがあった筈なんだけど・・・」

朝子「ねえ?今日は誰と来たの?」

男児「ママ!」

朝子「ママの他には?」

男児「弟」

朝子「弟って赤ちゃん?乳母車かママが抱っこかおんぶしてる?」

男児「うん!おんぶしてた」

朝子「じゃあ、あの人かな?」

男児「違う」

朝子「じゃあ、あの人?」

男児「違う」

朝子「じゃあ、ママはどんな色の服を着てた?」

男児「赤と黒」

朝子「上の服はどっち?」

男児「赤!」

朝子「じゃあ、下の服が黒かな?」

男児「うん!」

朝子『見当たらないわね』

男児「お腹空いた・・・」

朝子「ちょっと待ってて!」

数分後

朝子「ジュースで良いかな?」

男児「お姉さんありがとう!」

朝子「どういたしまして」

母親「あっ君!篤人!」

篤人「ママ!」

母親「すみません、うちの子がお世話に成って・・・」

朝子「いえいえ、見つかって良かったです!」

母親「ほら、お姉さんにお礼は?」

篤人「お姉さんありがとう!バイバイ!」

朝子「バイバイ!」

栞「どういう風の吹きまわしかな?」ニヤニヤ

朝子「何ですか?」

栞「あんなに子供嫌いだった筈なのに!」

朝子「迷子を助けるのは当たり前ですよね?」

栞「さあ、今度は綾瀬さんを目的地に連れていかなければ・・・、って居ない!」

朝子「さっきまで一緒にいた筈なのに・・・」

不良A「なんだコラ、たこコラ!」

不良B「何がコラだ!たこコラ!」

栞「コラコラ、何を喧嘩してるのよ!」

不良A「なんだ?先公か!」

不良B「喧嘩の邪魔すんじゃねーよ!」

数分後

栞「全く、相手を見てから喧嘩売りなさい!」

朝子「強!」

栞「これでも、手は抜いてる方なのよ!香ちゃんと一緒で!」

朝子「えっ?今ので手加減してたんですか?」

栞「香ちゃんもそうだけど、私達が本気を出す時は大切なものを守る時、そう自分が可愛がる子供達を守るためよ!」

朝子「先生既婚者なんですか?」

栞「バカね、あなた達生徒に決まってるじゃない!」

朝子「あっ、すみません・・・」

栞「まっ、既婚者で娘が居るのは本当よ!」

朝子「娘居たんですか?ってか、先生何歳でしたっけ?」

栞「香ちゃんと同い年だから、33よ!娘は22の時に生んだ!」

朝子「わっか!あれ?でも確か有はあなたがお母さんだって・・・」

栞「朝子、私はあの子の母親じゃないの!」

朝子「えっ?」

栞「私とあの子は無関係!何にもないわ!」

朝子「なぜ、隠すんですか?有のお母さんじゃあ・・・」

栞「直に分かるときが来るわ!それがいつに成るかは分からないけど・・・」

ダダダダダ・・・

客達「きゃーーーー!!!!!」

団員A「サーカス愛好会の動物達が脱走したぞ!」

栞「大変」

ピポパポピ

栞「もしもし、祈留さん!早く来て!」

数十分後

祈留「先生、動物全頭戻りました!」

栞「本当にあなたの動物への愛情に感謝するわ!」

朝子「本当に、皆祈留さんの前で止まって、言うこと聞いて、各々の檻に帰っていくもの・・・」

ドシン!ドシン!

朝子「えっ?」

工学部員「工学部のロボティラノが暴れだした!」

朝子「もう、毎年の事だけど、何やってるのよ!」

栞「香ちゃんからしたら、生徒飛ばすのと比べればこっちの方がマシだろうね・・・」

朝子「確かに、あっちの方が余計深刻だから・・・」

ドン!

エル「ねえ?塔にぶつかってない!」

紫「ワンちゃんが危ないよ!」

ガシッ!

栞「グヌヌヌヌ・・・」

朝子「先生!」

栞「皆離れなさい!割れたものはしょうがないから、すぐ横に避けるから!」

その場の人達「はい!」

工学部員「あっ、ロボティラノの電池が切れて、首が!」

栞『あれは流石に、これを支えるのが精一杯なのに・・・』

朝子「い、やあ!」

シャキーン!

全員「おー!」

その後
工学部員「すみません、怪我人が出なかったのが幸いです!」

栞「本当よ、気を付けなさい!」

物陰
紫「良かった、良かった・・・」

エル「もう心臓が飛び出そうだったよ!」

和「怪我人が出なくて良かったですね!」

心乃枝「今は怪我人より、いじめ認定されて矯正学校連れていかれる生徒の方が遥かに多くなったけどな!」

3人「あっ!」

心乃枝「しかも毎日100人くらい追い出されてるから、  それと比べたらどっちがマシやろな?」

3人「・・・」

夜のパレード
栞「良い眺めね!」

朝子「はい!感動です!」

栞「思い出すわね若い頃・・・」

朝子「小さい時もパレード見てたんですか?」

栞「ええっ、まだ20代の時だったかな、小さい妹を連れて!」

朝子「えっ?先生、妹が居たんですか?」

栞「ええっ、19歳下のね!」

朝子「メチャクチャ離れてますね!まさか、複雑な、もしくは大家族?」

栞「2人姉妹よ!両親も共に離婚歴無し!」

朝子「奇跡ですね、ん?ってことは年は・・・」

栞「クラスメイトと同じね!」

朝子「ええっ!!!!」

栞「話戻すけど、朝子、本当は有君の事好きなんでしょ?正直に成りなさい!」

朝子「ですから、私は子供が嫌いで・・・」

栞「子供嫌いの人が、迷子を的確にあやせることが出来るかしら?あなたはそうやって誤魔化してるんじゃないの?」

朝子「ううっ・・・」

栞「もしくは、ライバルが多すぎて、勝てっこないか?散々バカにしてた部子ちゃんに文句言われるからとかじゃないでしょうね?」

朝子「言われるわよ、委員長うるさいから、あーだこーだ!そうよ!何か知らないけどあいつは掘っとけないのよ!お母さんの事や妹の事、クラスの事、大切に思ってる姿とか、何か気になっちゃうじゃない?
   自分でもよく分からないけど、好きに成っちゃったのよ!悪い・・・、ですか・・・?」

ハグ

栞「そんなこと無いわ!人を好きに成ることに罪はない!罪なのは自分の思い通りに成らないからと言って、相手の自由を奪うことよ!その相手とは好きな人もそうだけど、ライバルも入ってるわ!」

朝子『言っちゃった、言っちゃった、本当にどうしよう・・・』

Re: 少年教師有! ( No.124 )
日時: 2024/01/30 21:58
名前: いくちゃん (ID: fxhCNxuy)

夕方
部子「さあ、この日が来ましたわ!」

千里「えらい張り切ってるわね!」

部子「当たり前ですわ!昨日は後夜祭が中止となり、夕方からですが、後夜祭が何とか延期となりましたから!」

午希「って生徒会長も二つ返事だったし、理事長だって簡単にOKしてくれたし・・・」

部子「待ってて下さい有先生!私があなたの運命の人と成ります!」

出席番号118番・後夜祭でのキス!参上!有の母!

春奈「さあ、いよいよ来たけど、あんたら分かってる?」

江子「『有先生とキスしてこい』と言うのですか?」

春奈「違う!私の今の心境よ!正直聞くよ!私はあんたらのどっちを応援すれば良い?」

2人「ええっと・・・」

刹那「どっちでも良いよね?」

江子「春奈の好きなように・・・」

春奈「たわけ!」

刹那「ヒエー!」

江子「何ですか!」

春奈「あんたらがそう言うお互い『どっちでも良いや』の考えだから進展が無いんでしょう!どうするの?委員長や朝子に取られて良いの?」

江子「それは嫌ですけど・・・」

春奈「愛さんや冥ちゃんに取られても良いの?」

刹那「その二人、勝てへん相手やん!」

心乃枝「物理的に強い愛ちゃんやと喧嘩しても勝てへんし、    
    有君と小さい時の幼馴染みの冥ちゃんやと、告白されたらほぼ一発やろうし・・・」

春奈「しかも2人とも揃って貧相だし!」

江子「どこ見て言ってるんですか!」

刹那「先生はそんなの気にしないよ!」

一方
歩「わあ、いよいよ花火の日だね!」

小「歩、頑張りや!」

流「小は残念ね、勇気さんに会えなくて!」

冷子「都合が合えば今日キスできたのにね!」

歩「そうすれば、一緒に素敵な彼氏ゲットだったのにね?」

小「す、素敵な彼氏って、歩はまだ9歳やん!流石に小さすぎるって!うちは歩の恋に理解できひんわ!」

歩「だったら、委員長とかどうなるのさ!」

小「委員長は頭良いけど、頭おかしいねん!」

流「まあ、一般的に見たらあり得ないわよね!」

歩「ええっ、有君可愛いよ!」

冷子「だからよ!」

歩「えっ?」

冷子「いくら今小さくて可愛くて無邪気でも、10歳を越えた思春期は難しい年頃!それまでずっと好きに成ってるかどうか分からないのに歩は有君を好きでいられる?」

歩「勿論!」

流「反抗期が来ても?」

歩「勿論!」

冷子「エロ本大量に持ってたり、ナンパとかしまくるダメ男でも?」

歩「勿論!」

小「他の人好きに成っても?」

歩「自分に振り向くように努力する!」

冷子「どこから来るのよ、その自信?」

流「その努力を勉強に使って欲しいわ・・・」

一方その頃
有「うわー、人がいっぱいだ!」

朝子「そりゃ、後夜祭の花火と樹木の恋愛運成就の伝説があればこんな数に成るわよ!」

愛「女子だけでなく、男子達も盛り上がってますね!」

朝子「でも、事故キスでOKなら、無理矢理したらどうなるの?」

愛「それはそれで問題ですね・・・」

栞「恋愛の他にも友情やグループ解散阻止にも使われてるわよ!」

朝子「グループ解散阻止まで?」

有「どうやるんですか?」

栞「手を繋ぐのよ!まあ、手だけでなく体のどこかに触れていたら少なからず有効よ!」

3人「マジ!怖い!」

栞「2人はまだ近くにいるから他の人と比べたら有利ね!」

愛「な、何を言ってるのですか!」

朝子「そうよ!私はあくまで保護者としての引率で一緒にいるの!」

栞「一昨日、『好き』って言ってたのは誰だったかな?」

朝子『なっ!』

栞「格闘大会終わって恋煩い発症したのはどこの誰だったかしら?」

愛「ハアアア・・・」

朝子「別にこんな奴と一緒に居たいなんて思ってないんだから!」←逃げた

愛「そんなんじゃありません!」←朝子と反対方向に逃げる

有「行っちゃった・・・」

鶴「有!」

泉「お兄ちゃん!」

有「鶴お姉ちゃん!泉」

鶴「あっちで3人で花火見よっか!」

有「いいね!」

泉「お兄ちゃん!私とキスしよ!」

有「お前とキスしたって意味ないだろ!」

鶴「そうよ!有はお姉ちゃんとキスしたいのよね!」

有「えっ?」

泉「鶴お姉ちゃんずるい!お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなの!」

鶴「何よ、有は私の可愛い弟なんだから!」

泉「お兄ちゃんはいつも私の事可愛がってくれるよ!」

鶴「私は有を毎日可愛がってあげてるのよ!」

泉「私はお兄ちゃんの誕生日プレゼントだよ!」

鶴「それを言ったら、有は私の誕生日プレゼントよ!」

栞「家族にもモテるって、大変だな・・・」

有「納得しないで助けてください!」

栞「じゃあ、ごゆっくり!」

有「栞先生!」

花火まで後15分
鶴「良い場所見付けたわね」

泉「ブー!お兄ちゃんの隣が良かった!」

鶴「あんたが勝手にどこか行かないためよ!今は私がお母さんの代わりなんだから!」

有「泉!」

泉「何?隣座ってくれるの?」

有「兄ちゃんの上座るか?」

泉「良いの?やったー!」

鶴「有大丈夫?泉も十分大きくなったわよ!」

有「まだまだ小さくて軽い方だよ!それよりお母さんもこの花火見るのかな?」

鶴「お母さんか・・・」

泉「どこに居るんだろうね?」

有「近くに居ることは確かなんだけど・・・」

鶴「仮にお母さんに会ってどうするの?」

有「一緒に暮らしたいかな?」

鶴「そうね、お姉ちゃんもそれが1番の願いよ!」

有「えっ?」

鶴「1つ屋根の下に家族皆で過ごす!これが一般家庭のあり方であり温かさなのよ!」

有・泉「へー!」

鶴『フフフ、チャンスね!ここで有にキスすれば、2世帯だけど寿命が許されるまでずっと一緒に暮らせる!しかも泉は有の上だからすぐにキスは出来ない!だったら、花火が上がる1秒前に顔を近付ければ・・・』

放送「皆さん花火打ち上げまで間も無く1分となりました!1分からカウントダウンをして行きましょう!」

全員「60、59、58、57、56、55、54、53、52、51、
50、49、48、47、46、45、44、43、42、41」

部子『さあ、先生を見付けましたが、まさかのお姉さんが居ります!ですがつべこべ言わず突入ですわ!』

全員「40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、
30、29、28、27、26、25、24、23、22、21」

歩『今だ!突撃だ!』

全員「20、19、18、17、16、15、14、13、12、11」

春奈「さあ、あんた達行きなさい!」

江子「わあ!」

刹那「キャア!」

全員「10、9、8、7、6」

朝子『一か八かよ!』

全員「5、4」

愛『先生!』

全員「3、2」

冥『有!』

全員「1!」

鶴『有・・・』

ゴチン!

ゴロゴロゴロゴロ・・・

ストン!

鶴「ちょっと!あなた達何よ!」

部子「それはこっちの台詞ですわ!皆さん、いったい何を?」

朝子「委員長が言うことではないでしょ!」

江子・刹那「あわあわあわあわ・・・」

歩「そうだよ!私は1発目の花火の瞬間に有君とキスしようと・・・」

冥「あんたもだったの!しかも、部子はともかく、朝子に刹那、江子に愛まで!」

部子「なぜ朝子さんや桜咲さんが居るのですか?!」

朝子「さ、さあね!」

愛「私はただ迷っただけです」

鶴「もう、折角姉弟水入らずで花火を楽しもうとしてたのに!」

歩「その割には弟なのに、唇を添えようとしてましたよね?」

鶴「何よ!どこの法律に『家族でキスしたらダメです!』って書いてあるのよ!結婚ならともかく・・・」

刹那「あの・・・」

江子「皆さん・・・」

部子「何ですか?私と有先生のキスを邪魔した人が!」

鶴「邪魔って、邪魔したのはあなた達でしょ!」

刹那「有先生はどこなのでしょう?」

全員「えっ?」

江子「さっきから見当たりません!」

歩「本当だ!どこに行ったんだろう?」

一方その頃
有『わあ!足早すぎるよ!腕引っ張られてるから制御が効かないよ!』

人気ひとけの無い森
仮面人間「ここまで来れば大丈夫ね!」←仮面の下にボイスチェンジャーがある

有「あなたは?一体誰ですか?」

仮面人間「無理矢理連れ出してごめん!あなたがあの子達に無理矢理キスされそうだったからね!」

有「えっ?でも女の人ばっかりでしたし・・・」

仮面人間「バカね、この世界には逆セクハラって言葉があって、あなたみたいな少年を襲う年上の女性や気持ち悪いおばさんだって居るんだから気を付けなさい!」

有「は、はい!」

仮面人間「そろそろ時間かしら?」

有「それよりも助けてくれてありがとうございます!僕に出来ることであればお礼しま・・・」

ヒューーー、ドン!

チュッ!

有「えっ?」←目を隠される

仮面人間「これでお礼は頂いたわ!」

有「待って下さい!今のは・・・」

仮面人間「訴えられるものなら訴えてみなさい!絶対無理だから!」

有「あなたの正体が分からないからですか?」

仮面人間「いいえ、私があんたの親だからよ!」

有「えっ?それって・・・」

仮面人間「私はあなたのお母さんよ!」

有「本当に?本当にお母さんなんですか?」

仮面人間「ええっ、自分で生んだ子供の顔を覚えてない母親なんて母親失格よ!」

有「何で、僕に正体を明かさないんですか?」

仮面人間「明かさない?明かせないのよ!」

有「えっ?」

仮面人間「だって、私はこの学校の教師をやってる!それに私は正体を隠しながら自分の子供を受け持ってるの!」

有「えっ?」

仮面人間「それがバレたら、私はこの学校を嫌でも直ぐに辞めないと行けないの!私は有、零、愛、泉、鶴!あなた達と1秒でも長く一緒に居たい!その為には私は正体を隠しながらこの学校の教師をして行かないといけないの!」

有「何で?辞めないといけないんですか?」

仮面人間「親が自分の子供を受け持つこと事態、贔屓目があって成績に影響するからダメなのよ!教師はどの生徒にも中立と言う立場でないと行けないのだから!」

有「じゃあ僕は一体いつお母さんとまともに話せるんですか?」

仮面人間「私だって、あなたと面と向かって話したいわよ!でも見付かったらこの学校には絶対居られない!この意味分かる?」

有「卒業式?」

仮面人間「ん?」

有「卒業式が終わったら話聞いてくれますか?」

仮面人間「ええっ、もし私が、いえこの人がお母さんだと思うなら卒業式に声を掛けなさい!もし私だったらいくらでもあなた達と話してあげる!」

有「分かりました!卒業式までにお母さんの正体を絞って当てます!その後は一緒に暮らしませんか?」

仮面人間「勿論よ!私は有も零も愛も泉も鶴も、皆大好きだから!」

有「あっ、そう言えば・・・」

仮面人間「お姉ちゃんから聞いてるわ、あの人の愛人の子でしょ!いくらでも面倒見るわよ!」

有「良かった!」

仮面人間「たとえ愛人の子だろうと、子宝は大切なもの!人権を守った上で大切に育てていかないと!」

有「もう行くんですか?」

仮面人間「当たり前よ!まだ、正体は明かせないんだから!」

鶴「有!」

朝子「どこに居るの?」

江子「返事して下さい!」

仮面人間「ほら、あなたの生徒達が待ってるわ!」

有「で、でも・・・」

仮面人間「それに・・・」←写真を出す

有「あっ!」

仮面人間「このこの事が好きなんでしょ!」

有「ち、違いますよ!ましてや生徒なのに・・・」

仮面人間「卒業」

有「えっ?」

仮面人間「卒業したら、生徒じゃなくなるんだから!」

有「どうして?」

仮面人間「お母さんだからに決まってるでしょ!子供の事は何でもお見通しなの!じゃあね!待ってるわ!」

有「あっ!お母さん!」

刹那「あっ!有先生!」

歩「皆探してたんだよ!」

朝子「あんたこんなところで何やってるの?」

有「実は・・・」

全員「ええっ!!!!!!」

鶴「お母さんに会ったの!?」

有「うん、だけど顔は分からなかったし、声は変えてたし・・・」

泉「でも、この学校の先生なんだよね?」

有「そうだよ」

鶴「誰なんだろうね?」

愛美先生「コラ!そこで何やってるの?」

志穂先生「こんな暗い時間にこんなところに居たら迷子に成るわよ!」

鶴「すみません!」

栞先生「あら?皆どうだった?キスは?」

朝子「どうもこうもじゃありませんよ!」

歩「なんか団子になって誰1人出来ませんでした」

鶴「そもそも有がね・・・」

栞先生「どうしたの?」

有「お母さんに会いました!」

栞「えっ?嘘!」

有「本当です!顔は分からず、声も変声機で変えてましたが・・・、僕の姉弟の名とか、義兄妹のことも話してました!」

萌先生「でも、それって信憑性無くないですか?」

かおる先生「そうですね、お母さんの振りをした別人とか!」

香先生「皆さん集まってどうかしましたか?」

萌先生「星田先生!有先生が生き別れのお母さんにお会いしたそうなんですけど、顔も声も分からないそうで・・・」

香先生「確かに、それだとお母さんを装った誘拐犯の可能性も否定出来ませんよね?」

志穂先生「最近は女の誘拐犯だって居ますから、本当に気を付けないと!」

栞「私は有先生の言葉は信じます!」

全員「えっ?」

栞「だって、もしかしたら生き別れのお母さんにやっと会えるかもしれないんですよ!それに家族の事まで話せるのはその家族か親戚でないと無理ですから、少なくとも親戚であることは確かでしょう!」

放送「これを持ちまして、スリーシスターズ学園文化祭の全日程を終了致します!皆さんお疲れ様でした!」

先生達はこう言っていたが、実はこの中にちゃんと僕のお母さんが存在していた!
なぜなら、キスしたことにより、将来本当に2世帯で暮らすことに成るのだから!

Re: 少年教師有! ( No.125 )
日時: 2024/02/20 21:57
名前: いくちゃん (ID: fxhCNxuy)

出席番号119番・愛と泉が欲しい物

理事長室

鶴「それで軽音楽部が、逆に施設に行ってクリスマスライブをやるんだ!まあ、助奈ちゃんも昔と違って丸くなったしね!」

零「うん、知らぬが仏!助奈さんに気づかれなければ余裕!それに学校ではバースデーパーティーの真っ最中だから気づける筈もない!」

泉「でも、泉クリスマスやりたかったな!」

愛(妹)「そうそう!それにクリスマスにはサンタのお爺さんがプレゼントくれるんだよね?」

鶴「よく知ってるわね!誰に教えてもらったの?」

愛(妹)「伯母さん!良い子にしてくれたら何でも貰えるんだよね!?」

鶴「そうよ!でも、サンタのお爺さんだって完璧超人でもエスパーでもないから、手紙に欲しい物を書いて置いた方がサンタのお爺さんも間違えないわよ!」

泉「愛姉、サンタさんに手紙書こう!」

愛(妹)「いいね!自分が願うプレゼントじゃなかったら困るもんね!」

零「紙ならここにあるいらない紙使って良いわよ!」

泉「えっ?送るんじゃないの?」

零「布団の近くに置いておくか、壁に貼って置けば間違えないわよ!サンタのお爺さんはどんな子にも対応できるように予め沢山のプレゼントを持ってきてるんだから!」

愛海「そうよね、何もプレゼントは玩具ばかりじゃないわ!」

鶴・零「愛海ちゃん!」

泉「愛海お姉さんは何を頼んだの?」

愛海「私は小さい頃は玩具や人形だったけど、服とか可愛い防寒具を頼んだら自分の好きな柄やキャラクターの書いてるあるものが届いたわ!」

愛(妹)「へえ!おもちゃ以外でも届くんだ!」

鶴「お姉ちゃんは、図鑑とか漫画、小説を頼んだら来たわよ!」

愛(妹)「凄い!サンタのお爺さんお金持ち!」

香「あら、可愛い話がすると思ったら!」

栞「サンタさんにお手紙書いてるの?」

愛(妹)「先生!」

泉「これからサンタさんに手紙を書くの!」

愛(妹)「先生も書かない?」

香「先生は大人だからサンタのお爺さんには頼まないわよ!」

泉「大人はプレゼント貰えないの?」

愛(妹)「可哀想」

栞「先生達は子供の時に沢山貰ったから!」

香「それに可哀想なわけ無いわよ!サンタクロースはプレゼントを渡してるんじゃなくて夢を与えてるのよ!」

全員「夢?」

香「子供に渡すプレゼントは健やかな成長とこれから先の未来に向かって頑張れってエールなの!」

零「深い!」

香「大人はそんなエール要らないから!自分でなんとか出来るから!」

栞「全てでは無いけどね」

鶴「それで2人は何が欲しいのかな?」←覗き込む

『サンタさんへ
  かわいいあかちゃんをください!
  (どうぶつのあかちゃんじゃないほう)
   まなより』

鶴「えっ?」

『サンタさんへ
 かわいいいもうとがほしいです
  (にんぎょうでもどうぶつでもなくにんげんの!)
   いずみより』

鶴「ねえ、2人共・・・、何を願ってるの?」

愛(妹)「出来た!」

零「何頼むの?」

愛(妹)「赤ちゃん!」

零「赤ちゃん?ああ、動物の赤ちゃんね!」

愛(妹)「違うよ!人間の赤ちゃん!」

零「えっ?ええっ!い、泉は?」

泉「私は可愛い妹が欲しいな!」

零「ああ、赤ちゃんのお世話人形の事ね!」

泉「違う違う!本物の妹!」

鶴・零「無理だから!」

愛(妹)・泉「ええっ!!!!!」

零「ってか愛は赤ちゃんが欲しいって弟が欲しいの?妹が欲しいの?」

愛(妹)「弟でも妹でもどっちでも良い兎に角赤ちゃんが欲しい!あっでも、妹の方が良いかな?」

零「だったらあんたの隣に可愛い妹居るじゃない!」

愛(妹)「えっ?どこ?」

零「右向いてみなさい!」

愛(妹)・プイ←泉を見る

愛(妹)・プイ←零を見る

愛(妹)・プイ←泉を見る

愛(妹)・プイ←零を見る

愛(妹)「もっとちっちゃい妹が良い!」

鶴「あんたらも十分小さいわ!」

愛海「いや、そもそもそんな人間を持ってくるなんてサンタさんが出来るわけないじゃない!」

鶴「そうよ!そうよ!」

愛(妹)「ええっ!お姉ちゃん達は何でも持ってくるって言ってたじゃん!」

鶴「サンタさんだってこんな希望初めて見るわよ!それに限度があるわよ!こんなの見たら引っくり返るわ!」

零「そもそも人間売ってないし、売ったら犯罪だし、サンタさんだって法律を守ってプレゼントを用意してるんだから!」

泉「妹や弟は頼めないの?」

愛海「そんなプレゼントはサンタクロースは想定していません!」

愛(妹)「泉、仕方無いよ!今度の誕生日プレゼントに赤ちゃん頼もう!」

泉「愛姉、そうだね」

鶴「無理だから!誕生日プレゼントでも無理だから!」

愛(妹)「ええっ?頂戴よ!赤ちゃん!」

泉「ちゃんと面倒見るから頂戴!頂戴!」

零「嘘つけ!あんたらが世話できるわけないでしょ!あんた達だって赤ちゃんとそんな変わらないのに!」

愛(妹)「でも愛はお姉ちゃんだもん!泉の!だからお姉さんだから良いよね?」

泉「あっ、愛姉ズルい!私だってお姉さんだもん!」

愛(妹)「泉は弟も妹も居ないじゃん!私は泉より先に生まれたからお姉さんなの!」

鶴「どっちも変わりません!絶対ダメです!」

愛海「っていうかこれは何の言い合い?ペットじゃないんだから!」

愛(妹)「赤ちゃん欲しい!」

泉「妹欲しい!」

零「もう、そう言うのはお母さんに頼みなさい!」

鶴「零!」

愛(妹)「そっか!お母さんに頼めばいいんだ!」

泉「それでお母さんはどこ?」

零「さあね?行方不明なのにどう頼めるか?」

愛(妹)「零姉騙したな!」

零「騙してはないわよ!」

愛(妹)「お母さんの居場所分からないのに勝手なこと言って!」

零「1つの手段を言ったにすぎないわ」

愛(妹)「じゃあお母さんに頼んでよ!」

零「それが無理だって言ってるのよ!私だってお母さんの居場所、知らないし!」

泉「あっ、愛姉、お母さんならあそこに居るよ!」

愛(妹)「えっ?どこ?」

泉「お母さん!妹か弟頂戴!」

栞「いやいや、私はあなた達のお母さんじゃないわよ!」

香「ツッコむところはそこじゃないわよ!」

愛(妹)「お母さんじゃないって言ってるじゃん!」

泉「お兄ちゃんはお母さんだって言ってたよ!」

栞「だから、勘違いだから!」

零「そもそもお父さん居ないんだから赤ちゃんなんて無理よ!」

鶴「零、流石にそれ以降は・・・」

零「それに出来るかどうかも分からないのに!」

愛(妹)「ううっ、そうだ!だったら鶴お姉ちゃんが赤ちゃん作って!」

鶴「えっ?ええっ?私が!!!!!」・赤面

泉「あっ、鶴お姉ちゃんも作れるよね?大人に成ったから!」

鶴「いやいや待って!待って!お姉ちゃんは赤ちゃん作れません!」・赤面

愛(妹)「無理なの?」

泉「大人なのに・・・」

零「お姉ちゃんが赤ちゃん作れるわけないでしょ!」

鶴「零、軽く私をディスってない?」

零「仮にお姉ちゃんに赤ちゃんが出来たとしても、それはもう弟でも妹でもないから!」

愛(妹)「えっ?そうなの!」

泉「じゃあ何?」

零「甥っ子か姪っ子よ!」

愛(妹)「甥っ子?」

泉「姪っ子?どういう意味?」

零「簡単に言うと、お姉ちゃんに子供が出来たら2人はその時点で叔母さんに成るの!」

愛(妹)「おばさん!」

泉「おばさんってことは・・・」

零「もっと言うと、理さんみたいになるのよ!」

愛(妹)・泉の妄想

モワモワモワ・・・

病院

ホギャー!ホギャー!ホギャー!

鶴「ほ~ら、愛!泉!可愛い甥っ子と姪っ子だよ!」←子供を抱っこして近付ける

愛(妹)「わあ、可愛い!」

泉「これが私達の甥っ子と姪っ子・・・」

ボワン!

愛(妹)「あれ?泉大きくなってない?」

泉「そう言う愛姉こそ!ってか老けてない?」

愛(妹)「えっ?えっ?嘘!」←体を触ったり、自分の姿を見る

泉「えっ?なんで?嘘だって言って!」←鏡で自分の姿を見る

愛(妹)・泉「ギャアアアア!!!!!」

愛(妹)「もしかして・・・」

泉「私達・・・」

愛(妹)・泉「おばさんに成っちゃったんだ!」

モワモワモワ・・・

妄想終了

愛(妹)「ううっ・・・」

泉「ううっ・・・」

愛(妹)「おばさんなんてヤダ!」

泉「おばさんになんか成りたくない!」

鶴「零!」

零「ほら、嫌でしょ!だから我が儘言わないの!分かったらもう赤ちゃん欲しいなんて言わないのよ!」

愛(妹)・泉「うん、分かった」

零「はい!この話はおしまい!」

理「コラ!」

零「あっ、理さん!」

理「ちゃんと説明しなさい!」

零「ちゃんと説明しましたよ!『お姉ちゃんに子供出来たら理さんのように伯母さんになる』と!」

理「誰がおばさんよ!」

零「伯母さんじゃん!どっちにしても!」

愛海「零ちゃん、その説明だと2人は多分、鶴ちゃんに子供出来たら自分達もうちのお母さんみたいに成長すると思ってると思うよ!」

零「そんな人がいきなり成長するわけないじゃん!」

理「あんたの説明だとそう聞こえるのよ!ちゃんと説明しなさい!」

鶴「愛、泉、たとえお姉ちゃんに子供が出来ても、いきなり大人には成らないからね!」

泉「そうなの?」

愛(妹)「おばさんに成らない?」

鶴「いきなりあんたらがおばさんみたいな姿になったらお姉ちゃんビックリして、引っくり返って気絶するわ!おばさんみたいな姿に成るんじゃなくて、『叔母さん』って呼ばれるだけだから」

愛(妹)「やっぱりおばさんなんだ!」

泉「おばさんなんて嫌だ!」

鶴「あくまで甥っ子と姪っ子だけだからね!それに兄弟姉妹は絶対叔父さんや叔母さんに成る運命だから!」

愛(妹)「そうなの?」

泉「絶対?」

鶴「お姉ちゃんだっていつか結婚するんだから、それにお姉ちゃんの方が先に生きてる分、結婚する日が早いのは当たり前よね?」

零「それまでに私が先に結婚する可能性も・・・」

鶴「黙って!普通は兄姉の方が早いの!それに今私に子供出来たって、呼び方を『お姉さん』にすれば良いじゃない!未成年の叔父・叔母は世の中探せば100人位居るんだから!」

愛海「居るの?」

鶴「大家族は普通です!」

愛海「あっ、確かに!」

零「下手したら同い年もあり得る!」

鶴「そもそも2人は理さんには成らないから!」

全員「えっ?」

鶴「私が1番年上なのに、私の子供が生まれたら伯は使えないわ!伯が100%使えるのは私だけよ!だからお母さんと同じってことに成るわ!」

愛(妹)「お母さんと・・・」

泉「一緒・・・」

理「それでなんでそんな話に成ったのよ?」

零「2人がクリスマスプレゼントに赤ちゃんが欲しいってねだったので・・・」

理「まったく、プレゼントに子供を渡す人がどこに・・・」←コーヒーを飲む

愛(妹)「お母さんは私達を零姉にプレゼントとして渡したよね?」

泉「お兄ちゃんは鶴お姉ちゃんのプレゼントだよね?」

理「ブー!」

愛(妹)「だったら赤ちゃんの1人や2人貰えますよね?」

泉「ねえ?頂戴!」

愛(妹)「あっ、伯母さんは確かお母さんのお姉さんだから居場所してますよね?」

理「教えないわよ!」

泉「お母さんに赤ちゃん頼んどいてください!」

理「頼まないわよ!」

泉「でも頼んだら貰えるかもしれないって!」

鶴「誰が言ってたのよ?」

泉「お兄ちゃんが!」

ガラガラ

鶴「有!妹に何を教えてるの?!」

この後有は、鶴にこっぴどく叱られたのは言うまでもない。


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