二次創作小説(新・総合)
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- 少年教師有!
- 日時: 2024/10/16 18:51
- 名前: いくちゃん (ID: E8lgSYnB)
いくちゃんです!
ナンバーズ更なるスピンオフ作品!
このお話の主役は鶴の弟・有!
あの有が帰ってきて教師になった所から始まります!
時系列は八期が絶対命令を持った生徒会長として認められた直後からです。
先にメインとなる登場人物だけを紹介します!
例えるなら魔法先生ネギま!と暗殺教室を混ぜたお話に成ります!
ぜひ、読んでください!
担任・岡田有
副担任・岡田栞
出席番号
1番・幽霊生徒・相坂冷子
2番・影主人公・石井悠馬
3番・サブ主人公・石田陽斗
4番・人気ヒロイン・岩村江子
5番・助太刀ヒロイン・岩村小
6番・影ヒロイン・氏家流
7番・メインヒロイン・大西楓
8番・正ヒロイン・岡朝子
9番・対抗キャラ・岡崎友人
10番・禁断ヒロイン・岡田泉
11番・主人公・窪一輝
12番・見守りヒロイン・久永春
13番・百合っ子・木谷心乃枝
14番・定ヒロイン・小宮春奈
15番・謎ヒロイン・桜咲愛
16番・分析ヒロイン・佐々木歩
17番・空気ヒロイン・田中莉桜
18番・一時期ヒロイン・谷川燕
19番・噂主人公・千葉雄樹
20番・準一時期ヒロイン・長野渚
21番・準空気ヒロイン・難波千里
22番・隠れヒロイン・牧野恵花
23番・モブヒロイン・牧野恵子
24番・噂ヒロイン・博士瞳
25番・疑惑ヒロイン・長谷川千桜
26番・悪キャラ・真鍋絵理
27番・昇格ヒロイン・宮里刹那
28番・準ヒロイン・麦田午希
29番・対抗ヒロイン・麦田部子
30番・肝っ玉お母さん・四葉寿美鈴
31番・謎キャラ・モア・ワコール
32番・裏ヒロイン・岡村冥
33番・悪主人公・寺坂糸成
34番・悪ヒロイン・新井蘭
35番・未来ヒロイン・牧瀬凛
36番・ミイラヒロイン・真中ルン
37番・サポーターキャラ・前田恋
38番・サブヒロイン・前川ロン
39番・お嬢様ヒロイン・高橋舞桜
40番・準対抗ヒロイン・佐藤愛美
41番・サポートキャラ・茂本紬
※今後増える可能性あり(随時載せる予定!)
- Re: 少年教師有! ( No.15 )
- 日時: 2022/12/18 23:11
- 名前: いくちゃん (ID: q1JDM65v)
出席番号14番・絵里の過去と博士のお願い
有「僕の従兄妹にヘンゼルとグレーテルがいるんですけど、2人もかつてお菓子が置いてある工場の誘惑に負けて、強制労働されてたそうなんです!それで、最後はグレーテルがその責任者のお婆さんを釜戸に放り込んで皆を助けたそうなんですけど・・・」
朝子「そうなんだ、あれグレーテルって女の子だったんだ!」
瞳「まさか、工場の火事の犯人が身近な人だったなんて・・・」
有「グレーテルを逮捕とか止めて下さい!あの人は必死だったそうです!」
瞳「大丈夫よ!私が調べてるのはその親玉よ!」
3人「えっ?」
瞳「グレーテルさんが潰した工場は子会社の1つに過ぎない!しかも、焼けたのは地下と2階までで、その上はほとんど燃えてなかったから、工場関係者は全員捕まってるわ!ただ、あまりにも残酷過ぎて世に広まってないの!」
有「どうして?」
瞳「さっき言ったでしょ!絵里さんも朝子さんも怪物いや珍獣とでも言えばいいかな?そんな薬を注射されて、それが世に広がればそれを打たれた子供達は住みにくくなるの!」
絵里「ああ、確かに吸血鬼と言われて物凄くいじめられてきた、だから私はそいつらの血を全部吸ってやったよ!」
有「ええっ?それでよく捕まりませんでしたね?」
絵里「警察官の血も吸ってたからな!」
有「どうやってここに?」
絵里「ある日、とある奴から、自分の行いを聞かれたんだ!『なぜ?そんなことをする?』ってな!だから私は『こいつが私の容姿を見てから怪物とか妖怪とか言うからだ!』って言った!そしたらなんて言ったと思う?」
朝子「なんて言ったの?」
絵里「『理解できません!私はあなたが怪物や妖怪と言われる理由が!』って言ってきたんだ!」
有「えっ?」
絵里「私が吸血鬼である姿を見せたらそいつは言うんだ!『あなたが怪物とか妖怪と言われて人間でないと言うなら私は何でしょう?』って!」
有・朝子「?」
絵里「そいつは実はアンドロイド、いわゆるロボットだったんだよ!」
有・朝子「ええっ!!!!!!ロボット?」
絵里「しかもそのロボはかつて悪いことをしてたけど、それを許してくれる仲間や友達が居るから幸せだってな!だから、私にとってあのロボは人生の転機だよ!」
朝子「なのに、私達のクラスを襲うって?」
絵里「アホすぎるからだよ!私はこんな頭良いのに、いつもいつもバカやって鬱陶しかったんだよ!それに逆に怖かった!仮に吸血鬼だって明かして、妖怪や怪物扱いをされたらって・・・」
朝子「そんなに血が欲しいなら分けてあげるわよ!」
瞳「朝子さん、献血は16歳以上でないと出来ません!」
朝子「じゃあ博士は?」
瞳「あれは先生に頼んで、貰ってるんです!誰かは毎回ランダムです!」
絵里「じゃあ、おっさんの血を飲んでた可能性もあるのか?」
瞳「そうだね・・・」
絵里「なんて物飲ませてんだ!」
有「それはそれで失礼な・・・」
朝子「私はどうなの?ってか、クラスの中にも本当にあの工場に連れられた人居るの?」
瞳「居るには居ますが、プライバシーのこともあるので言えません!ただ、私が掛けてる眼鏡で真の姿的なものは見えます!」
朝子「何それ!」
瞳「えっと、岡さんは猿ですね!」
朝子「猿?」
絵里「ハハハ!面白い!お前猿のように身体能力高いからな!頭は最悪だが・・・」
朝子「何ですって!」
絵里「おいおい、誉めてるんだぞ!」
朝子「そんなことで誉められたくない!」
瞳「あっ!今日先生を呼んだのはお願いが合ったからです!」
有「どんなお願いですか?」
瞳「これをどうぞ!」
有「何ですか?これは?」
瞳「契約の指輪です!」
有「それが?」
瞳「この指輪を使って、世界を守って欲しいんです!」
有「えっ?」
瞳「この指輪はあなたに2つの力を捧げます!」
有「その力とは?」
瞳「パンチ力とキック力です!」
有「えっ?それだけ?」
瞳「先生が武道を習得すれば技のバリエーションは更に増えます!更には剣技でも大丈夫ですよ!」
有「はあ・・・」
瞳「あと、誰かと契約して一緒に戦う従者を作ることも出来ます!」
有「へー!そうなんですか!それでその方法は?」
瞳「キスです!」
有「えっ?」
瞳「誓いのキスをすれば契約成立です!」
朝子「何よそれ!」
瞳「ただし、気をつけてほしいことがあります!」
有「何ですか?」
瞳「安易にキスをしないこと!そして、キスをする位置によって、強さも服従の度合いもカードの価値も変わってくるということです!」
有「えっ?」
瞳「まず、指輪をしていれば誰とでもキスは出来ます!」
有「はい」
瞳「ただ、場所によって価値が変わります!そしてその場所も決まってます!」
有「それはどこですか?」
瞳「間接キスならブロンズのカード、
体のどこかにキスならシルバーのカード、
唇にキスならゴールドの契約カードが出てきます!」
有「へー!」
瞳「ただし、ゴールド程レアなカードです!」
有「どういうことですか?」
瞳「ただキスをすると出てくるわけではなく、相手との気持ちが大事になってきます!」
有「えっ?」
瞳「間接キスは能力アップ位の程度なので、ただ普通の人より体が頑丈になるだけです!体を鍛えてた場合は鍛えてる物の能力がアップします!例えば空手なら空手技、剣道なら剣裁きと言う風に!
体のどこかにキスはキスした場所によって様々なアイテムに変化します!それは場所と人の能力などで変わるので、やってみるまでどんなアイテムが来るかは分かりません!
唇のキスは愛情!つまり、あなたの事が大好きですって事だから、お互いの気持ちが一致しないと出てこないのよ!」
有「つまり、場所や人の普段の生活によって能力が変わるんですね」
瞳「ただ・・・」
有「ただ?」
瞳「先生はまだ未成年だから、ゴールドはお試し期間的に仮契約機能に自動的になるわ!」
有「仮契約とは?」
瞳「何人でも選び放題よ!」
朝子「何それ!?」
瞳「ただ、先生が30歳の誕生日を迎えるまでには必ず1人と本契約しないといけないんだけどね!」
有「なぜ30歳何ですか?」
瞳「20代は若いから、まだ生活にゆとりを持てない期間だから、30代から生活に安定というか土台がある程度出来てるからね!」
有「仮に選ばれなかった人は?」
瞳「銀に格下げよ!日本では1人しか結婚相手は選べないから!海外の一夫多妻の国なら別だけどね!」
朝子「待って!間違って誰かとキスしたりしたら?」
瞳「じゃあ、先生私とやってみる?」
有「えっ?」
瞳←有とキスする
ピカーン!
有「わあ!」←床に尻餅
朝子「大丈夫?」
瞳「これが契約失敗のパターンよ!大切なのはお互いの気持ち!まあ、未成年の場合だと、先生自身の好みかつ相手が先生に少しでも好意を持っていたら契約成立ね!」
有「そうなんですか!」
瞳「これで強制わいせつを避けれるのよ!」
朝子「なるほど!」
瞳「誰を従者にするのは先生次第!勿論この世界を守るのも先生次第よ!まあ、ゆっくり考えといて!」
有「分かりました」
朝子「あのさ、間接キスってどうするの?まさかコップの飲み回しをする訳じゃあるまいし・・・」
瞳「基本は従者のアイテム例えばハンカチとか服とか!そんなものに先生の指紋や唾液やらがあれば仮契約です!」
朝子「怖!」
- Re: 少年教師有! ( No.16 )
- 日時: 2022/10/18 22:20
- 名前: いくちゃん (ID: JgiXnGnD)
有「それで、真鍋さんは僕のお父さんに会った事があるんですか?」
絵里「ああ、実は・・・」
瞳「あなたのお父さんも私がお世話になってる研究所の所員の1人よ!」
有「えっ?」
瞳「物凄く優秀だったんだけど、酒癖と女癖が悪くてね・・・まさか亡くなったと聞いた時はビックリよ!」
絵里「本当に居ないのか?」
瞳「絵里さんは初耳でしたか!」
絵里「噂には聞いてたが、中々信じられなかったんだ!」
有「でも、どうして僕のお父さんと一緒に行動してたんですか?」
絵里「まあ、好きだったからだよ!そもそもこの学校に入れたのもお前の父親だった!そしてこれを持たせて貰った!」
出席番号15番・有の両親
有「これは!お姉ちゃん?」
絵里「お前はまだ生まれてないから多分お前の姉だ!勝也は俺の一人娘だって自慢してたよ!だから『結婚出来ない』って言われた」
朝子「でも、他にもいない?」
有「多分、ヘンゼルとグレーテルだと思います!そして、これが2人の弟のゼロとフリーかと・・・」
朝子「じゃあ、この人は?」
有「おばさんじゃないですか?」
絵里「おいおい、自分の母親だろ!」
有「この人は僕のお母さんじゃありませんよ!」
絵里「えっ?この写真の裏に書いてある成海ってのがお前の母親じゃないのか?」
有「違いますよ!僕のお母さんの名は栞ですから!」
朝子「じゃあ、もしかして栞先生がお母さん?」
有「だと思うんですが、相手にされないと言うか、『私はあなたのお母さんじゃない』って言われました」
絵里「じゃあ、違うんじゃないのか?」
有「でも、成海おばさんと裁判になった時、証言台に立ったのは栞先生なんです!それはちゃんと覚えてます!」
朝子「あんた母親の顔は?」
有「見たことありません!そもそも僕はお姉ちゃんのプレゼントでしたから!」
3人「?」
有「だから、お姉ちゃんが11の時の誕生日プレゼントとしてお母さんがお姉ちゃんに『可愛い弟だよ!』って僕を渡したんです!」
3人「重!」
朝子「何よその重いプレゼントは!」
絵里「言っておくが、お前それはプレゼントなんかじゃなくて、母親から捨てられてるって事だからな!」
有「捨てられてませんよ!僕は鶴お姉ちゃんのプレゼントです!それにそれにその5年後僕も妹貰いました!」
3人「はあ?」
朝子「あんた母親に会ったの?」
有「貰ったのは零姉ですよ!双子だったので、もう1人を貰いました!」
絵里「だから、それは捨てられてるんだ!お前の両親最低だな!」
有「最低じゃありませんよ!本当に最低なら僕はお姉ちゃん達にも妹達にも会ってないんですよ!」
瞳「お姉さん達と一緒に暮らしてるんですか?」
有「はい、僕のお母さんは僕らを離れ離れにさせなかったのです!だからこそ、そんなお母さんに会って、僕らを離れ離れにさせなかったこと、僕らを作ってくれた事の、感謝の気持ちを伝えたいんです!」
朝子「それをそのまま栞先生に言えば?」
有「僕を子供と認めてない人に言えるわけないじゃないですか!言っても、知らんぷりされるだけです!だから、栞先生に僕があなたの優秀な子供だと気付かせるために先生をやってるのです!」
絵里「私達を守ることは?」
有「勿論、それを含めてです!お母さんをアッと!驚かせられる教師になって、凄いと認められるのが僕の夢です!」
朝子「あんたの夢は良いけど、あんたみたいなチビで武道も知らないのが、私達を守れるの?」
絵里「私の相手にもならないのが・・・」
有「あっ、そうでした・・・、それより真鍋さんとお父さんとの関係は?」
絵里「私は喧嘩早くて、揉め事を起こしてたから家出をしてた!その時に声を掛けたのがお前の父親だった!」
有「そうなんですか?」
絵里「何を話したかは覚えてないが、私にとっては幸せな時間だった!そして、夕方になり掛けて家に帰るように促されて別れた後にあの工場の誘惑に負けた!そもそも帰る気なんて無かったしな!」
有「そうなんですか・・・」
絵里「その後は最悪だったよ!吸血鬼になるわ!朝から晩まで働かせられるわ!外にも出られないわ!」
朝子「そうだったわね・・・」
絵里「お前のその従兄妹に感謝だな!そいつのお陰であの工場は失くなったし!」
有「でも、真鍋さんと朝子さん以外にも変な体にされて嫌な思いをしてる人がいるかもしれないんですよね?」
瞳「そう!だから先生!1番の注意は差別しないことです!」
有「差別?」
瞳「この2人も元々は人間です!ちょっと変わった特殊能力を持つ人間と認識した方がまだマシでしょ!決して彼女達を人間外の扱いをしてはいけません!」
有「はい、分かりました!」
瞳「あと、契約の相手は特殊能力を持つ人間とでも契約出来ますので!」
有「ありがとうございます!」
瞳「また、何かありましたら何でも聞いてください!そしてこれはプライバシーのこともあるので極秘任務です!決して無闇に他人にこの任務の事を話さないで下さい!先生や私達だけでなく他の周りの人たちにも迷惑が掛かるかもしれないので!」
有「はい!」
こうして有の生徒達を守る戦いが始まった。
- Re: 少年教師有! ( No.17 )
- 日時: 2022/10/19 22:14
- 名前: いくちゃん (ID: JgiXnGnD)
次の日
有(この指輪が僕を強くする、武道を習えば技のバリエーションが増えるか・・・)
心乃枝「何ボーっとしてんの?」
有「心乃枝さん!」
心乃枝「何その指輪?おもちゃかなにか?」
有「これは大切なものなんです!」
心乃枝「もしかして有君の小さい時の友達と将来を誓ってたり?」
有「違いますよ!この先で誓うんですよ!」
心乃枝「えっ?」
有「ええっと、これはお守りなんですが、指輪の意味を教えて貰って、僕にも将来そんな女の人が居たらなあって!」
心乃枝「へー、それやったらうちのクラスだけで20人以上居るし選り取り緑やね!」
有「ハッ、ハハハ・・・、良いパートナーが出来たら良いなあなんて・・・」
ガチャン
心乃枝「皆!有君が彼女募集してるって!」←大声
有「ちょっと心乃枝さん!」
朝子「何やってるのよ!」
心乃枝「ハハハ、冗談や!冗談!」
朝子「朝から止めてよね!」
心乃枝「ああ、朝子!ちょっと・・・」
朝子「呼ばれてるんでしょ!もっとバシッと言ってやれば良いのに・・・」
心乃枝「うち、朝子みたいに強く物言えへんもん!じゃあ行ってくるわ!」
ガチャン!
恵花「ねえ、聞いた?」
恵子「うん、聞いた!」
恵花「大変です!」
恵子「有先生がパートナーを求めてるですよ!」
出席番号16番・学園大騒ぎ!有争奪戦と心乃枝奪決戦!
有「心乃枝さん何の用ですか?」
朝子「お見合いよ、お見合い!あんた、さっきの漏洩気を付けなさいよ!」
有「はい、それでお見合いとは?」
朝子「ガキのあんたにはまだな話ね!結婚相手を見定める顔合わせって言ったらいいかしら?まあ、心乃枝ってお金持ちのお嬢様で、まだ未成年にも関わらず、どこかの御曹司から結婚を持ちかけられてるのよ!」
有「へー!どういう事ですか?」
朝子「簡単に言うと、好きでもない相手と勝手に結婚させられるってとこね!」
有「そんなのダメですよ!結婚は好きな人同士でしないと幸せに成れないってお姉ちゃん言ってました!」
朝子「お金持ちにはお金持ちの理由があるのよ!」
有「朝子さんは心乃枝さんみたいな結婚は?」
朝子「私もそんなのごめんね!やっぱり好きな人と一緒に過ごすのが結婚であり夫婦でしょ!」
有「僕、心乃枝さんを連れて戻して来ます!」
朝子「大丈夫なの?」
有「無理だとしても、こんなやり方間違ってると伝えたいのです!」
ガチャン!
朝子「行っちゃった!まあいっか!(場所分かってるのかしら?)」
一方その頃
部子「有先生がパートナー募集?」
小「パートナーってやっぱり彼女の事かな?」
流「えっ?恋人とかじゃないの?」
莉桜「じゃあ結婚相手とか?」
楓「早いから許嫁じゃないの?」
江子「普通に考えればそうでしょうね」
冷子「それが普通だよね!」
春奈「これは噂だけど有君は栞先生の息子なんだって!」
歩「たしか、栞先生ってお嬢様だよね?」
永春「そうなると玉の輿アルか?」
刹那「先生と結婚・・・」
噂は15分で寮内を駆け巡った
有「あっ、場所聞くの忘れてた!誰か知ってる人いないかな?」
Dクラス女子達「有先生(有君!)」
有「はい、ってええっ!!!!!!」
部子「ぜひ、私を先生のパートナーに!」
歩「私が相手に成ってあげる!」
莉桜「有お坊ちゃん待って!」
永春「パートナーを探してるアルって?」
春奈「それって恋人なの?結婚相手なの?」
刹那「あの・・・、舞踏会は?」
有「何の事ですか?そしてなぜパートナーの事を皆さんが?」
恵花「先生お坊ちゃんって本当?」
恵子「栞先生の息子なんだよね?」
有(栞先生お金持ちだったの?)
ピピー!
香「皆!寄って集って何をやってるの?」
部子「星田先生!」
歩「先生のパートナーに成ろうと・・・」
香「そんな強引に迫る人がパートナーになんか成れません!ちゃんと相手の気持ちを知ろうとしない限り恋人なんて出来っこないわ!」
Dクラス女子達「あっ、すみませんでした・・・」
香「ほら、解散、解散!」
有「あの・・・」
香「何か言いたいことあるの?」
有「誰か木谷さんのお見合い場所を知ってる方は居られますか?」
部子「木谷さんのお見合い場所ですか・・・」
歩「知らないなあ・・・」
永春「渚なら知ってるかも!」
ピー!←永春が笛を吹く
トオッ!シュタン!
渚「呼んだでござるか?」
永春「渚、心乃枝のお見合い場所を知りたいって有坊主が言ってるアル!」
渚「ああ、愛の話を聞いたことがあるでござる!ちょっと待つでござる!」
数分後
渚「こちらでござる!この地図を見れば分かるでござるよ!」
有「長野さんありがとうございます!」
渚「どういたしましてでござる!何なら送って行くでござるよ!」
有「ならお言葉に甘えて、お願いします!」
とある屋敷
渚「さあ、ここが心乃枝がお見合いしてる家の庭でござるよ!何の用でござるか?」
有「お見合いを潰します!」
渚「気を付けるでござるよ!」
有「はい!」
渚が帰った後
有「どこから入ったら良いんだろ?」
シュッ!
有「えっ?」
愛「曲者!今すぐ出ていきなさい!」
有「あなたは!」
愛「話はすぐそこで聞いてました!お嬢様の邪魔をする者は誰であろうと敵!」
有「桜咲さん!」
愛「たとえ先生であっても容赦はしません!」
有「待って下さい!お見合いの内容は?」
愛「勿論、互いの会社の存続を確実にするための政略結婚!戦国時代とかではよくあった事です!」
有「そんな結婚、今の時代に合いません!」
愛「合う合わないの問題でなく、お嬢様の将来、会社の将来が掛かってる大事な商談なんです!」
有「そこに心乃枝さんの意思は無いじゃないですか!そんな結婚で良いんですか?」
愛「言っても無駄です!私達子供が文句言ったところで大人達の意見が変わることなどあり得ませんから!」
有「えっ?」
愛「だから、私があなたを切るまでにさっさとここから出ていって下さい!私だって好きで先生を切りたくて向かってるんじゃないんです!怪我したくないなら早く出ていって下さい!」
有「そんな言いなりで良いんですか?」
愛「はい?」
有「大人の言いなりになって、大切な人を守らなくて良いんですか?」
愛「聞く耳持ちませんから!」
有「八期お兄さん言ってました!『絶対命令を持ったら、自由貰って自由奪わず!』皆を自由に命令出来る権利を貰っても、決して人の自由は奪うな!と、自由を求めるために助けに来た僕よりも自由を奪う大人を切ったらどうなんですか?桜咲さんはどっちの味方なんですか?その剣は何のためにあるんですか?!」
愛「くー・・・」
ドン!
部子「有先生!心乃枝さんとお見合いとはどういう事ですか?」
歩「有君結婚なんて早いよ!」
有「皆さん?」
部子「って、桜咲さん!それは・・・」
有「皆さん、この家にいる心乃枝さんを連れ戻して下さい!桜咲さんは私が止めますので・・・」
恵花「なんだか分からないけど行くぞ!」
恵子「お姉ちゃんに続け!」
Dクラス女子達「わあーーーーー!!!!!」
次の日
理「皆、何やってくれたの!」
Dクラス女子達「すみません・・・」
理「有!」
有「僕は悪くない!悪いのは心乃枝さんの気持ちも聞かずに結婚を持ちかけようとした心乃枝さんのご両親が悪いんです!」
理「だからって、生徒達に屋敷をめちゃくちゃにさせるなんて・・・」
愛「理事長、先生は悪くありません!先生は私の代わりにお嬢様の為に奮闘しただけなんです!どうかクビにしないで下さい!」
理「それは勿論クビにするつもりも無ければ、私の内心の気持ちは『よくやった!』よ!」
有・愛「えっ?」
理「だけど、やり過ぎ!あのあと木谷家の使用人全員が身体中の骨が折れて使い物に成らないそうだって苦情が来てね・・・、一応『未成年に結婚の計画を立てるあなた方の自業自得です!娘の事を思うなら、結婚相手くらい娘の気持ちを尊重したらどうですか!』って言ってやったわ!」
愛「理事長・・・」
理「私も娘を持つ母親だしね!世の中お金だけが幸せじゃないのよ!取り敢えず今回の事は不問よ!」
有「ありがとうございます!」
理「だけど、今度同じようなことを聞いたら真っ先に私に相談しなさい!子供だけでは危ないから!」
有「分かりました、お姉さん!」
次の日木谷家からお詫び品が渡され、心乃枝のお見合いも、許嫁も失くなった。
- Re: 少年教師有! ( No.18 )
- 日時: 2022/10/22 23:29
- 名前: いくちゃん (ID: JgiXnGnD)
出席番号17番・武闘四天王・久永春への弟子入り
次の日の登校
有「はあー・・・」
心乃枝「何を落ち込んでるの?」
有「昨日は愛さんに対して何も出来なかったなって思って・・・」
心乃枝「愛ちゃん言うてたで!『武道が出来なくても先生の心に負けました』って!有君のうちの心を代弁する想いが愛ちゃんに届いたから、お見合いも失くなったんや!昨日は本当にありがとうな!」
有「いいえ、結局生徒の皆さんに暴れさせた挙げ句、使用人の人達を・・・」
心乃枝「気にせん、気にせん!お父さん達の自業自得や!」
有「ああ、強く成りたいな!」
朝子「そう言えばBクラスの星田先生が強かった筈よ!体格の大きな男の先生を3人も背負い投げした伝説があるし!」
有「ヒエー、強い!」
心乃枝「ただ、それと引き換えにうちらの学校の修学旅行先が難航してるんやけどね・・・」
朝子「栞先生も強いわよ!小さい頃私に絡んだ不良6人くらいをボコボコにしたことがあるから!」
有「強すぎ!」
朝子「2人の強さとその想いはある学園ドラマから来てるらしいわよ!」
有「どんなお話何ですか?」
朝子「えっと、極道の娘がとある男子校の不良しか集まってないクラスを担任して卒業目指して頑張る話!ただ、極道の事は秘密にしないといけないことが条件!」
有「なぜですか?」
心乃枝「世間の中では極道はイメージ悪いからね!」
有「へー!」
朝子「2人共、その世代らしい!」
心乃枝「だから、口癖が『生徒を守るためならどんな喧嘩でも受けて立つ』とか『喧嘩は自分の大切な物を守る時だけ!』って言ってた!」
朝子「言っとくけど、喧嘩は決闘罪だから!」
有「ってことは・・・」
朝子「バレたら普通は捕まるわね!」
有「星田先生は嫌だな・・・」
心乃枝「どうしてや?」
有「いつも、怒られてばかりだから!」
心乃枝「どんな風に?」
有「机の上や引き出しの中をキチンと整理しなさいとか、忘れ物しないように確認しなさいとか!」
朝子「お母さんか!」
心乃枝「それ怒られてるんちゃうで、叱られてんねん!」
有「何が違うんですか?」
心乃枝「叱るは、間違いを指摘したりするときの事!怒るは人の嫌がることをした時のその人の反論かな」
朝子「まあ、そんな感じじゃない?」
ざわざわ・・・
有「何か騒いでますけど大丈夫でしょうか?」
朝子「大丈夫よ!よくあることだから!」
有「えっ?」
アチョー!
男子A「わー!」
永春「弱すぎアル!もっと強い奴はいないアルか?」
男子B「おのれ・・・」
男子C「部長の敵!」
ドン!
男子達「わー!」
有「これはどういう状況ですか?」
男子D「久部長、覚悟!」
有「永春さん危ない!」
永春「フッ!」
男子D「ウッ!」←腹にダメージ
有「つ、強い!」
渚「久は格闘大会で優勝する実力者だから、こうやって勝負を挑む挑戦者が後を絶たないでござる」
永春「おお、有坊主!」
有「おはようございます永春さん!」
男子E「今日こそ勝つぞ!永春部長!」
有「うひゃあ!」
心乃枝「有君危ない!」
ドン←腹パン
男子E「ウッ!」
永春「大丈夫アルか?有坊主!」
有「はい、ありがとうございます
それにしても永春さん強いですね!」
永春「いやいや、それ程でも・・・、それに燕や渚よりはまだまだアル!」
有「そうなんですか?」
朝子「そうよ!この学校の武闘四天王って言われてる4人が居るんだけど、永春はその4人の中でも下っ端よ!」
有「永春さんで1番下なら上どんだけ強いんですか?!」
永春「そもそも、私燕や渚に勝ったこと無いし!」
有「へー、こんなに強いのに・・・」
永春「そもそも、私の持ち技は10種類あるかないかアル!」
有「へー、中国拳法にも色々あるんですね!(ヨ~シ!)」
キーンコーンカーンコーン!
有「今日の授業はここまで!」
流「起立!礼!着席!」
有「あっ、永春さんは放課後僕の所に!」
永春「何あるか?まさか私だけワンツーマン補習アルか?」←勉強苦手
部子「羨ましいですわね!もしそうなら変わって下さい!」
有「いえ、個人的な話ですので・・・、場所は学園で1番目立つ大きな木の下で!」
全員「ええっ!!!!!!」
部子「どういう事ですか?」
歩「有君が久ちゃんに個人的な話?」
莉桜「これは絶対告白ね!」
刹那「ええっ!!!!!!何で?」
春奈「久ちゃんはノーマークだったわ!」
冷子「でも、なぜいきなり?」
心乃枝「もしかしたら今日の朝の事かもしれへんな!」
部子「朝に何が合ったのですか!」
心乃枝「有君、久ちゃんに助けてもらってたねん!」
歩「ええっ!!!!!!逆に!」
春奈「でも、9歳なら強い女の子に憧れてもおかしくないわ!」
歩「あれ?8歳じゃなかったっけ?」
莉桜「どっちでも良いわよ!どうせあと1、2ヶ月で9歳なんだから!」
流「しかも誘った場所は学校で恋愛成就で有名な大きな木!」
朝子「いや、アイツが知るわけ無いでしょ!来たばっかなんだし・・・」
午希「でも、久ちゃんってバカだよ!」
春奈「色気も無いし!」
歩「脳筋だしね!」
恵花「いや、歩は人の事言えんだろ!」
心乃枝「そうやな、普通候補に挙がるなら愛ちゃんやろ!」
部子「なぜ桜咲さん?」
心乃枝「何となく」
放課後
永春(あそこアルね!しかし有坊主が私に話って何アルか?)
朝子「それで皆で尾行って多すぎよ!」
部子「静かにしなさい!見つかるじゃないですか!」
江子「こんな尾行がありますか!」
有「永春さん!」
永春「おお、それで何アルか?」
春奈「静かに2人の距離が無くなったよ!」
莉桜「これは絶対告白だね!」
有「え~と、失礼します!」
永春「ん?」
パン!←右拳を出す
パッ!ガチッ!←防いで左腕を首に回して固める
莉桜「えっ?抱き合った?」
春奈「今のどっちから?」
心乃枝「分からんわ!」
歩「じゃあ、2人はいつの間にか相思相愛に?」
部子「そんなの認めませんわよ!」
朝子「多分、違うけど認めたらどうなの?」
永春「いきなり生徒を襲うのはどうかと思うアル!」
有「すみません、まずはどれくらいの強さかを見てみたかったんです!これは完敗!」
永春「ただ、センスはあるアル!有坊主が本気でやりたいなら私の教えで1年くらいで上達するアル!」
有「そうですか?」
刹那「何を言ってるのでしょうか?」
歩「よく聞こえない!」
小「見た感じは告白に見えるけど・・・」
零「あっ、おーい!有!」
有「あっ、零姉!」
零「有、ボーリング行かない?クーポン余ってるの!」
有「ボーリング?行きたい!永春さんもどうですか?」
永春「いいアルよ!」
有(話は後でいいよね!)
ところが
部子「あら、奇遇ですわね!」
八期「悪役か!」
部子「誰がですの!」
歩「久ちゃん、有君を掛けて勝負だよ!」
永春「どういう意味アルか?」
歩「ボーリングで戦って、スコアが1番高い人が有君を自由に出来るの!」
零「うちの弟を勝手にあなた達の勝負の景品にしないで!お姉ちゃんに言うよ!」
八期「1日デート券とか?」
零「人の修羅場を楽しまないで!」
八期「不倫よりは遥かにマシだよ」
永春「それでいいアルよ!」
部子「分かりましたわ!さあ、他にも対戦する方挙手!」
歩「勿論やるよ!こんなんで勝てなきゃ女が廃るよ!」
春奈「あんたも行きなさい!」
刹那「ええっ、ボーリングなんて勝てないよ!」
寿美鈴「あの皆さん、これは一体?」
モア「何をやってるんですか?」
朝子「ああ、実は・・・」
物陰
寿美鈴・モア「永春さんと先生が相思相愛?」
朝子「私は違うと思うんだけど、春奈達が・・・」
春奈「あれは絶対相思相愛よ!さっきなんて抱き合ってたんだから!」
寿美鈴「でも、久さん色恋苦手だよ!」
モア「とても恋する乙女には見えませんが!」
朝子「私も春奈の言うことは信じられない!」
春奈「何でよ!」
江子「多分、勘違いかと・・・」
春奈「絶対間違いない!」
江子「ただ、あまり外野が言うことではないと思います」
朝子「それもそうよね」
寿美鈴「久さんにも言わない方が良いですね!」
モア「では、様子見ということで!」
結果
刹那・10
歩・250
部子・279
永春・300
朝子「パーフェクト!!!!!!?」
心乃枝「凄いやん!」
八期「話に成ってない!」
零「私も初めて見た!」
歩「こんなの勝てるわけ無いよ!でも、負けは負けか!いくらご褒美とはいえたった1日デートするだけだもんね!それでも悔しい!行きたかった!」
刹那「ああ、やっぱりダメだった・・・」
江子「刹那、何アホなことやってるですか!」
春奈「そうよ!負けたからってくよくよするな!」
刹那「春奈が勝手に・・・」
パチン!
春奈「馬鹿者が!今有君はフリーよ!今のうちにキスやら押し倒すやら、デートの予約やらを入れておけば・・・」
江子「春奈、多分勘違いかと・・・、そして8歳を押し倒してどうする気ですか!何か合ったら刹那が捕まりますよ!」
刹那「でも、勝負の意味が・・・」
春奈「今の状況が勝負なの!このまま永春に取られても良いの?」
刹那「嫌です!」
春奈「じゃあ、今のうちに既成事実でも作りなさい!」
江子「何言ってるんですか!何か合ったら誰が責任取るんですか!」
刹那「あの、有先生!」
有「はい!なんでしょうか?」
7分後
春奈「あっ、戻ってきた!これは脈ありか?」
江子「どうでしたか?」
刹那「世間話楽しかった!(もう私死んでいい!)」
春奈「違うでしょうが!」パチン!
刹那「ごめんなさい!」
江子「そうこうしてる間に先生が永春さんのところに!」
有「永春さん!」
永春「おお、何アルか?」
全員(忘れてた!)
有「改めてお願いがあります!」
永春「フムフム!」
有「僕と付き合って下さい!」
全員「ええっ!!!!!!」
朝子「まさか!」
莉桜「ほら、やっぱり!」
部子「ああ、なんて事でしょう!」
春奈「ほら、ぐずぐずしてるから!」
永春「ええっ!!!!!!付き合う?それって・・・?」
有「永春さんの中国拳法を教えて欲しいんです!」
全員「えっ?」
有「だから、練習に付き合って下さい!」
永春「もう、一瞬ビックリしたアル!それならお安いご用アル!いくらでも教えてやるアル!あっ、何ならうちの部活に来るアル!」
ズコーン!
永春「強い男に成りたいアルね?」
有「はい!」
永春「応援するアル!十分に強く成ったら私の婿に成るアル!」
有「えっ?」
永春「フフフ、冗談アル!」
部子「この人騒がせ!」
歩「何なのよ!」
春奈「私の信頼返せ!」
永春「なぜ、私が怒られるアル?私が何をしたって言うアル?」
江子「やっぱり違いましたね!」
朝子「こんなことだろうと思ったわよ!」
- Re: 少年教師有! ( No.19 )
- 日時: 2022/10/25 22:40
- 名前: いくちゃん (ID: JgiXnGnD)
有が永春に弟子入りして一週間後
心乃枝「有くん頑張ってるかな?」
朝子「ちょっと覗いて行きましょう!」
中国拳法部部室
心乃枝「お邪魔します!」
朝子「あれ?有は?」
永春「あっ、朝子、大変アル!」
朝子「どうしたのよ?」
永春「有坊主が家出したアル!」
2人「えっ?」
出席番号18番・長野渚のアドバイス
『探さないで下さい有より』
朝子「アイツ!自分から弟子入りした癖に!」
絵里「全くだ!弱虫が!」
心乃枝「絵里ちゃんも居ったんや!」
絵里「真っ先にコイツ(永春)に呼び出されてな!」
朝子「あんたなんか心当たり無いの?」
永春「取り敢えず、有坊主がどうしても中国拳法をやりたいと言ったから、1番簡単な基本的要素から教えていたんだけど・・・」
回想
永春「さあ、まずはバランス感覚を養うトレーニングアル!」
有「ああ、久師匠!僕逆さに吊られるなんて聞いてないんですけど!」
永春「さあ、この木切れを全てくぐり抜けよ!」
有「うわあ!」←体に絡まる
永春「次はロボット研究部から借りたこの自動木人を、倒すアル!」
有←ぼこぼこ
回想終わり
永春「という訳でアル!」
絵里「アホか!」
朝子「あんな初心者同然の奴がそんなこと出来るわけ無いでしょ!」
永春「だって、早く習得したいと聞かなくて・・・」
愛「久ー!話は聞いたぞ!」
永春「愛?」
愛「たく、お前は昔から教えるのが下手だなぁ!」
心乃枝「愛ちゃん久ちゃんとそんな昔から?」
永春「昔って、愛と会ったの小学生の時アル!それに私が教えようとしたのは小学校高学年の時アル!」
愛「そんなことはいい!師匠を名乗るのであれば、時に厳しく、時に優しく、初心者にはまず有無を言わせるな!」
心乃枝「厳しすぎひんかな?」
愛「お嬢様、こう言う武道と言うものは、まず怪我をしないことが大事なのです!」
絵里「確かにその通りだな!」
愛「相手が何を言おうと、まずは基礎の基礎を叩き込ませ、それから段々と能力を上げていく!お前の行き当たりばったりじゃ成長なんて一生掛かっても出来ないぞ!」
永春「すまないアル・・・」
愛「謝るのは後だ!まずは先生の身元を探さないと!」
朝子「って言っても、普通考えるならお姉ちゃんの所よね!アイツお姉ちゃんっ子だし!」
心乃枝「でも、違ったらどうする?有君のお姉さんめちゃくちゃブラコンやし・・・」
想像
鶴「有が家出!あなた達何をやってたの?全く!もし会えなくなったらどう責任取るつもり!」
朝子「怖!」
一方その頃
有「ううっ、あんなの勝ってこないよ!それを話したら・・・」
回想
香「何、弱音吐いてるのよ!男の子でしょ!ましてや自分から弟子入りした癖に!初心者がいきなりやろうとするからそうなるのよ!仕事は良いから武道の方に行きなさい!」
回想終わり
有「って星田先生に怒られた!帰れない!ってかここどこ?」
ガサガサ
有「えっ?何?熊か何か?」
渚「おっ、誰かと思えば有坊主ではないか!」
有「長野さん?ウワーん良かった、良かった!」
渚「よしよし、落ち着くでござる」
しばらくして
有「へー、長野さんは週末はここで修行してるんですね!」
渚「そうでござるよ!何の修行かは秘密でござる」
有(多分、忍者だよね!むしろその見た目で違ったら何?だよ!)
渚「有坊主はここに何を?」
有「えっ?ええっと・・・」
渚「言いたくなければ別にいいでござる」
有「実は・・・」
話を聞いて
渚「成る程、それは久に失礼でござるな!」
有「やっぱりそうなんですか?」
渚「久だって、自分の修行があるでござる!その時間の中で有坊主を教える時間を作ってくれた!星田先生がきつく叱ったのも当然の事でござるよ!」
有「ううっ、先生なのに情けないです・・・」
渚「ハハハ、8歳なら大体そんな年頃でござる!拙者も厳しい修行が嫌だった時だって合ったでござるよ!」
有「そうなんですか?」
渚「人生は、何事も経験でござる!」
有「何事も経験・・・」
渚「そうでござる!なんならこの3日間拙者と修行をしないでござるか?」
有「ええっ!!!!!!」
ギュルルルル
渚「腹の虫も成ってるでござるからまずは腹ごしらえするでござる!」
川
有「うわあ!綺麗な川!」
渚「ここには岩魚が住んでいるでござる!」
有「確かに、上から見ても分かりやすい!」
渚「ただ、警戒心が強く足音を立てれば逃げちゃうでござる!」
有「へー、じゃあ、どうやって?」
渚「こうするでござる!」
ビシュッ!
渚「ほら、後は焼けば食べられるでござる!」
有「僕もやりたい!」
エイッ!
有「もう一度!」
エイッ!
渚「ローマは1日にして成らず!何度も練習しない限り上手くなれないでござるよ!」
その後焼き魚にして美味しく頂きました!
渚「それでは拙者が稽古を付けるでござる!」
有「はい!」
渚「まずは準備運動からでござる!」
有「久師匠もここからが大事って言ってました」
渚「有坊主、それだと怪我をする恐れがあるでござる!」
有「えっ?」
渚「どんな修行も準備運動から始まってるでござる!準備運動合っての修行でござる!」
有「分かりました!準備運動にもちゃんと理由があるんですね!」
腕立て
有「きつい!」
渚「腕立ては体力作りの基本でござるが、無理にやると逆に体を壊してしまうでござるから、自分のペースでやることをお薦めするでござる!そして何より継続が力となるでござる!」
有「はい!」
腹筋
渚「腹筋も基本の1つ!起き上がるのが無理な時は、まずは反動を付けて起き上がる練習をすれば形が分かるでござるよ!」
有「はい!」
運動が終わり
有「きつい!」
渚「ハハハ、どんなものもきついのが当たり前でござる!ただ・・・」
有「ただ?」
渚「やり遂げた時は楽しいと感じないか?」
有「確かに!」
渚「それに継続できる秘訣としてライバルが必要でござるよ!」
有「ライバル?それは敵ですか?」
渚「敵とは違う!自分と同じ事をやっていて、その同じ事で負けたくない相手!相手が居るから、相手より強くありたいと言う気持ちがあれば、自然と闘争心が芽生えて修行が楽しくなるでござるよ!」
有「へー、僕ライバルって物凄く嫌な相手と思ってました!」
渚「そういう人もいるでござるが、そうでない人も居る!世界は広い!皆バラバラでござる」
夕方
渚「湯加減はどうでござるか?」
有「大丈夫です!(頭洗わないならこう言うお風呂も良いなあ!)」
渚「やっと笑顔に成ったでござるな!」
有「長野さんありがとうございます!(長野さん頼もしいなあ、長野さんみたいな人が僕のパートナー・・・、いやいくら彼女が強くても出来れば巻き込みたくないなあ、生徒を守るのが教師の務めなんだから!)」
渚「それでは拙者も!」
有「えっ?」
渚「まさか意識してるでござるか?拙者から見たら有坊主なんて弟みたいなものでござる!」
有「いや、僕出ますよ!」
渚「良いではないか!」
有「狭いですよ!」
渚「まあまあ!」
渚「あうっ!」←ショート
渚「いい湯でござるなあ!」
有「長野さん凄いですね?」
渚「胸の事でござるか?」
有「違います!って何で?」←今気付いた
有「まだ、14歳なのに、大人びてると言うか、頼り概があるというか、尊敬します!今日だって僕の修行に付き合ってくれて・・・」
渚「ハハハ、有坊主はいくら先生と言ってもまだ8歳なんでござるよな?」
有「はい・・・」
渚「8歳はまだまだ未熟で、色んな知識を増やしていく時期でござるからな!」
有「これでも飛び級せいですよ!」
渚「だけど、学校で教えてもらってないことは分からない!有坊主に足りないのは教科書に載ってない事柄についてでござるね」
有「教科書に載ってない・・・」
渚「拙者が勉強が苦手なのはそこからでござる!拙者は教科書を読めるほど集中力がないでござる!だが、自然の世界で学んだ事柄はすぐ覚えられるでござる!」
有「長野さんって、合ってる答えと間違ってる答えに差がありましたね!その理由そこだったんですね!」
渚「先生も日々勉強でござる!人は絶対1人では生きて行けないでござるから!」
有「そうなんですか?」
渚「そうでござるよ!まあそれを知るときが有坊主が成長した証でござる!だから、1人で悩むくらいなら、拙者やクラスの皆を頼るでござる!」
有「えっ?」
渚「何が合っても、拙者や皆は有坊主の為に成ろうと思ってる筈でござるから!1人で悩むな!でござる」
有「もし、僕に何かあったら?」
渚「いくらでも助けてあげるでござる!何なら稽古でもいいでござるよ!」
有「ありがとうございます!」
渚「兎に角、帰ったら久には謝らないとな!むしろ帰って久をビックリさせてやろう!(ちゃんと教えれば有坊主は飲み込み早いのに、久は相変わらず教えるのが下手だなぁ・・・)」
有「はい!」
日曜日の夕方
寮
有「ただいま」
鶴「有!勝手にどっか行って!お姉ちゃんめちゃくちゃ心配したんだから!」
零「星田先生と喧嘩してたもんね!」
香「有、私もきつい言い方してごめんなさい」
有「いえ、長野さんに教えてもらいました!あれは僕のわがままです!ごめんなさい」
永春「良かった!有坊主が居なくなって、骨にでも成ってたら校長先生から殺されるとこだったアル!」
心乃枝「良かったな!」
鶴「殺しはしないわよ!ちょっと首を絞めるだけよ!」
零「お姉ちゃん、窒息死させる気?」
渚「久!相変わらず教えるのが下手だなぁ!私が基礎を叩き込んで置いた!有坊主は元々飲み込みは早いタイプだから、丁寧に教えれば習得は早いぞ!」
香「なら、有!私のお腹を思いっきり殴って良いわよ!」
全員「ええっ!!!!!!」
有「良いんですか?」
香「遠慮無く思いっきりね!」
有「では・・・」
エイッ!
香「ううっ!」
有「ああ、すみません」
香「何、謝ってるのよ!私が良いって言ったんだし気にしないわよ!」
栞「そう言いながら、香ちゃん泣いてない?」
香「泣いてないわよ!」
零「嘘じゃん、涙普通に出てるよ!」
香「たとえ泣いてても、これは痛くて泣いてるんじゃないの!有の成長を感じて泣いてるの!」
朝子「お母さんか!」
有「後、久師匠勝手に出ていってすみませんでした!」
永春「無事で良かったでアル!私もきつい修行させ過ぎたアル!すまなかったアル!」
朝子「これってなんて言うんだっけ?」
心乃枝「雨降って地固まるやろ!」
朝子「そうそう!」
絵里(チッ、まあ良い!やるなら少しは強くなってないとな!)
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