二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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kskと世界の仲間達
日時: 2013/10/09 00:04
名前: 旧世界の神 ◆qG6Aph5m22 (ID: H1c8Uwl2)

クリックありがとうございます。
始めまして、旧世界と申します。
今回執筆させて頂く「kskと世界の仲間たち」は、ポケモンのリレー小説です。
この小説は「kskと愉快な仲間たち」の続編となりますので一読推奨します。
もちろん、前作を読まなくても楽しめるよう努力していくつもりです。

※現在前作はご覧になれません、ですが今作とは全くもって世界観から違うので読まなくても問題ありません

先述しましたがこちらは「リレー小説」です
多少のグダりはあるものだと思って御容赦ください

感想・意見大歓迎!
辛口意見お待ちしてます

※この作品はフィクションです。
実際の人物、事件、団体とは一切関係ありません。
どっか似てたとしてもそれは他人の空似です。
幻想です。


冬の小説大会では皆様の応援のお陰で金賞を頂く事が出来ました!
読者の皆様にはこの場を借りて作者一同より感謝の意を表させていただきます!

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Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.166 )
日時: 2012/12/16 03:15
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: Tf5VGYTU)

その日の夜。
ネオキャスフィ某所で、フミキの所有物であるリムジンを一つ発見。
フミキによると、「ガソリンが残り少なくなったので放置してたらすっかり忘れてた」との事。
それに突っ込みを入れたのは五月雨ではなくバハムートだった。
「こんの……最早ボンボンが主食になってボンボンで腹ポンポンになったボンボン野郎がッ!」
感性は五月雨と似てるのかもしれない。
全員これに乗り込み、まずはガソリンスタンドに向かう。
運転は当然フミキ。
程なくして。
「お……あったあった、あれが『HOERU石油』だ」
吠える石油ゥ? とバハムートが怪訝そうに聞いたのに、フミキは珍しく答えた。
「ああ、ガソスタはこれと『HUKITOBASHI石油』、『SUTERO石油』、『MUDOU石油』の四強だな……まぁ、この四つは全部『KOMBU石油財団』が設立したんだがな」
全員が話半分で聞いていると、ガソリンスタンドに到着した。
「らっしゃーせー」
店員の決まり文句が聞こえる。
ここがガソリンスタンドだからだ。
「おい店員、ハイオク満タンまで入れろ」
パワーウィンドウを開けて店員に注文するとその店員はいきなり、「君、高校生?」と意味不明な質問を投げ掛けてくる。
そして何故か握手しようとしてくる店員の手をパワーウィンドウを上げて払い除けながらフミキは、「高校生が車を運転するかよこのタコ!」と言い捨てた。
窓が閉まり終わると、「……高校なんてあって無いようなモンだしな」と言ったのを危機逃さずkskが、「そいつは一体どういう事だ?」と聞いた。
「いや、この高度経済成長期だとな、どこの家庭も学校に入れるより家業を継がせる為に仕事の勉強をさせるんだ……俺は思う、子供の意思をもっと尊重すべきだ、そして成長期が終わったらどうする? 失業者が増えるぜ? 今だからこそ、しっかりと学校制度を整えるべきだ……アラシ討伐に一区切り付いたら、各地に学校建てる資金援助でもすっか」
手を叩いて称賛したのは、珍しくたまだった。
「さっすが社長……言う事が違うぜ、分かってるな」
誉めても何も出ないぜ、とフミキが言うのと同時にリムジンは高速道路に突入した。
「世の中クソだな」
誰かがポツリと言ったが、リムジンの走行音に消された。
その後一行が立ち寄ったパーキングエリアでは、『ベトベトンカレー』というバハムートですら口に運ぶのを躊躇するゲテモノランチを発見したが、それはまた別の話。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.167 )
日時: 2013/01/03 20:37
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: 5YBzL49o)

それにしても、とたまが呟く。
「思っては居たが車内は暇だな……景色は見飽きたし、まだ眠くなる時間でもないし……第一の提案だが、しりとりでもするか?」
「……いや、俺とトムはちとお前に聞きたい事があってな……お前が先日戦ったというアラシについてだ」
kskはリクライニングシートを後ろに少し倒す。
今の今までボーッとしていたり外を見ていた全員が、急にハッとしてたまに視線を集める。
「いやいやいやいやオメーは視線集めんじゃぁねーッ! 運転しろーッ前みろッ!」
「そう言えばそうだった」
バハムートにシャウトされてフミキはハンドルを握り直す。
「そういえば……あまり詳しくは話していなかったな、奴はアラシの幹部クラスで、影に潜ったり周囲の物を破壊する能力があった……というのは言ったか……それで、そいつは自分をキティ、と名乗っていたな……」
「「キティだとーーーォォォッッ!?」」
ほぼ同時に、kskとトムが叫んだ。
「ヘイたま野郎ッ! それは確かなんだな?! そいつは確かに『キティ』と名乗ったんだな?!」
「おい……何だたま野……」
「うるせーーーッ! いいから答えやがれッ! そいつは本当に『キティ』と名乗ったのかッ!? 違うのかァァーッ?!」
「あ、ああ……第一の回答だが、確かだぜ……戦闘中なんで確証は持てんがな……」
「オオオオォォォォマイッガッ! クソッ!」
車の中で座ったまま地団駄を踏む。
「おいッ車に乱暴するんじゃねーぜ」
やっぱりフミキは怒る。
「kskもトムも、その名前に聞き覚えがあるみたいだね……ボクと不知火も聞いた事があるよ……キャスフィの裏側の反転世界、反物質の帝王……伝説だけなんだけどね」
トムが口を開いた。
その顔は珍しく冷や汗で濡れており、口元は震えていた。
「キャスティ……別名『国立おかか消五病患者隔離病棟兼動物園』……この世の裏側、反転世界ッ……その世界の王がキティこと『キャスティのヒエラルキー最上位』だ……」
kskが続いて話す。
「前回の対戦中に目覚めた最強の悪魔ッ魔物ッモンスターッ! 俺達二人を殺したのは実質あいつだと言ってもいい……消し去った筈だ……奴は……消し去った筈なんだッッ……」
二人共に声が震えている。
二人を包んでいたのは、恐怖そのものだった。
「そ、そんな強い奴でさえ幹部レベルなんですか? アラシと契約し、悪霊と能力を手に入て更に強くなっている筈なのに!」
「そ、そうだぜ……白……奴は確かに自分を幹部と言っていた……心臓部に魂があったから奴は恐らく人間かそれに準ずる生物である事も間違いないし、魂の波長は圧倒的に……触らずとも分かる位に『自信と自惚れ』に溢れていたッ! とても謙遜する様な奴じゃないし、組織構造も理解出来ているような奴ッ! そして何より……第一の感想だか、奴はとにかく強い……たまたま、本当にたまたまフミキが奴の死角に居たから何とか撃退出来たものの、俺一人では為す術も無く負けていた……倒そうとするんなら全員で掛かっても厳しい戦いになるのは必須だ……」
全員が全員、ごくりと唾を飲む。
あのバハムートでさえ、今回は真面目に聞いていた。
一方で、kskは葛藤していた。
(お……俺は一体どうしたらいい? まだ奴と決まった訳ではないと言い聞かせて落ち着くべきか? 目の前の事に集中するべきか? それとも、奴の復活を驚けばいいのか? 奴がさらに強くなり、それと同じ程度の強さやそれ以上の奴がアラシには居る事に恐怖すればいいのか? ワットのパーツは一つも見つかっていないとりかけいから聞いた……ワットももしかしたら生きているかも、と思い喜ぶべきか? 俺はどうしたらいいッ…?!)
おそらくトムも、同じ様な事を考えているのだろ。
各々の思いはどうあれ、リムジンは次第に次第に山の麓に近付いている。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.168 )
日時: 2012/12/17 02:21
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: Tf5VGYTU)

そして明朝。
ksk一行のリムジンはようやく山に到着した。
「りかけいか? 俺だ、フミキだ……山に到着した、気象データはどうだ」
「おはようございますキング様……ええ、データ上、今日から一週間程度吹雪や落雷、嵐の心配はほぼ0と言っていいでしょう、ではお気をつけて」
ああ、と答えフミキは電話を切る。
その隣にはやまおとこが居た。
「ほへーっ! でっかい車さ持ってるだなぁ〜おらこんな車初めて見ただよ……」
まあな、と適当に答えるフミキ。
キングダムの事を言ったらやまおとこが卒倒しそうなので止めた。
「それはそうと、中腹辺りまでの登山ルートはもう決めておいただよ、出発は昼だぁよ、昼食を摂ってから登るだよ」
了解した、とフミキは言い、そしてやまおとことの間合いを一気に詰めた。
「いいか……? この登山で何かおかしな事があっても、何も見るな、見ても見なかった事にしろ……俺達はある人物に会いに来ただけだ、そいつを見付けたらそこでお前とは別行動だ、俺が走って行けと言ったら振り返らずに走れ」
「ん、んでもぉ……」
「つべこべ言うなッぶっ放すぞッ!」
怒鳴り散らすと、フミキは腰から自分で改造に改造を重ねた自慢の銃を引き抜いてやまおとこの脇腹に突き付けた。
「ひ、ひィィィ〜や、約束するだよォォ〜!」
(や、やっぱこん人達は恐ろしすぎるだよ……いくら寂れてる町だからと言って急にハジキ引き抜いていいわけじゃないだよ〜……下手すれば撃たれてただよ……)
それならいいんだ、と言ってフミキは銃をしまう。
そしてそれから暫くの間休息を取り、いよいよ登山の時。
「よし、それじゃあ点呼を取るだよー……って、見るからに二人ねーちゃんが増えてるだよ……」
「お? ねーちゃんってあたしの事かァ〜? あんた女見る目あんなー! 将来良い家庭持つぜ! あたしはバハムート、こいつの……」
と言い掛けた所で、五月雨はバハムートの足を踏みつける。
(いってーッ! このチビ! なんて事しやがる!)
(チビは余計だバカ! 一般人に精霊とか言うんじゃないぞッ! ただでさえアホなのにもっとアホだと思われる!)
(誰がアホだッ! じゃあ……何て言おうか……)
少し考えた末、バハムートが出した答えは。
「こ、こいつの……姉ですッ!」
場は一瞬静寂に包まれたが、やまおとこは明るく、
「そぉーだっただかー、道理でどっかしら似てると思っただよぉ〜、お姉さんとして弟君の面倒をしっかり見てあげるだよ〜。ほら、弟君、山は危険がいっぱいだぁよ、お姉さんの言うことをしっかり聞くだあよ〜」
まぁ身長的にも見た目的にも、バハムートが姉だと言われて信じないのは少数だろうが。
(あ、あんのデブ〜ッ! クソッ! たまもケフィもクスクス笑うんじゃねーよ! 後kskとMysonはバカ笑いすんな! こっちの身にもなれ! チクショーッ、今晩あいつらがテントで寝る場所の床だけ『雨』で冷たくしといてやっからな〜ッ! 覚悟しとけよ!)
ふっふーん、と満面のドヤ顔でバハムートは五月雨に近付く。
「疲れてもグズらないてくれよォォォォ〜〜〜ン、さ・み・だ・れ・くう〜〜ん?」
(こんのバカムートッ! 後で覚えとけッ!)
登山前から火花を散らす二人を他所に、もう一人増えた者が居た。
「初めまして、私、ねーちんと申します……白の保護者です、本日はよろしくお願いしますね、やまおとこさん?」
「は、はいやぁぁぁ〜〜、ベッピンさんだがや〜〜〜……」
いえいえ、と謙遜するねーちんの足に寄り掛かり、少し不機嫌そうな白。
「……ねーちん、心配しすぎ……私、一人でも登れます」
そんな白の頭を撫でながら、ねーちんは「いけませんよ」と言った。
「山は危険がいっぱいなんですよ? 白にもしもの事があったらと思うと……大丈夫ですよ、白? 疲れたら私がおぶってあげますから」
白はそっぽを向いた。
ねーちんは多分自分の為にと思ってやって来てくれてるのだろうし、ねーちんの言っている事も分かる。
でも白は、遠足にお母さんが同伴するような微妙な気分なのだった。
「いいもん、たまさんにして貰うから」
それを聞いたねーちんは、いかにも面白くない、といった風に「ふーん……」とだけ返した。
笑ったりそっぽ向いたりしてる連中を遠目にフミキは、(これからが大変だってのに緊張感の無い奴等だ……まあ、俺らはピリピリシリアスしてるよりこっちの方が合ってるんだよな……アラシとの戦いが終わったら、皆で思いっきり遊びたいぜ)なんて事を考えていた。
そしてフミキが全体に集合の合図をかけたが、一行に集まらないのでフミキが直接近付いて行った。
そんな中、タートナックだけは、ただ一人山頂をじっと見つめていた。
多くの思いや勘違いを抱えたまま、『巨人の山岳』登山作戦は決行された。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.169 )
日時: 2012/12/17 21:02
名前: ノポキ (ID: QiHeJRe.)

太陽が段々上に昇り、気温も高くなってきた頃……
ksk達は昼飯をとる為に山の麓で調理をしていた。

「ぎゃははははははははははははは」
「ったく……だから言っただろ。そこら辺にあるものホイホイ食うなって」
こんな会話(会話になっていない)をしているのはバハムートと五月雨である。どうやらバハムートがワライダケを食べて笑いが止まらなくなったらしい。
山男は山で採れる山菜を取りに行ったらしい。
他の者達が料理をしてる中、フミキは1人、テントの中にいた。
「はあ、何で飯を作る時くらい静かに出来ないかねぇ」
そう言ったフミキは自身の銃のメンテナンスをしていた。
例の巨人が悪霊だったら戦うことになる。
ちなみにフミキが行っているのは銃の完全分解整備だ。
銃を分解し、1つ1つの部品を丁寧にクリーニングしていく。
単調作な作業だが時間を潰すのにはもってこいだった。

粗方銃のメンテナンスが終わった頃、フミキはテントから出た。
「あんじゃコリャーァァ!」
五月雨の怒鳴り声が聞こえてきた。どうせバハムートが変な食べ物でも作ったのだろう。こういう時はそっとしておくのが一番だ。
そっとしておこう……

フミキはベースキャンプから少し離れた所にある川を訪れた。ここなら静かである。
しかしどうやら先客がいたようだ。
タートナックだ。
木刀を握りしめ、素振りをしている。
どうやら剣術のトレーニングをしているようだ。
フミキは声をかけるか迷った末、声をかけることにした。
「こんなところで何をしてるんだ?」
フミキが声をかけるとタートナックが素振りをやめ、振り向いた。
「あ……フミキさん……」
「お前だけ居ないと思ったらこんな所にいたのか。剣のトレーニングか?」
「はい、以前たまさんから聞いたんです。フミキさんの射撃能力はとんでもないって」
「あいつ……そんなこと抜かしやがってたか」
フミキはどこか照れ臭そうな表情を浮かべる。
「それで思ったんです。僕も何か1つのことに秀でていれば、もっと皆さんの役に立てるんじゃないかって」
「へえ、成程ね」
フミキは何かを思いついたような表情を浮かべ、タートナックに言った。
「よし、昼飯の時間まで俺が稽古つけてやる」
「え……でも……」
「遠慮すんな、ほらかかってこい」
フミキは木に立て掛けてあったもう一本の木刀を手に取り、構えた。
「はいっ、お願いします!」
タートナックもやる気を見せたのか木刀を構えた。

山に、木刀がぶつかり合う音がこだまする——

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.170 )
日時: 2012/12/17 22:21
名前: タピオカ (ID: NPNDmgZM)

——その男は、眼鏡をかけたその男は静かに呼吸を整える。
ほぼ垂直の崖の上から、男がレンズ越しに見ているのは、馬鹿騒ぎをしている幾人かの男女。そう、ksk一行である。
「あんじゃコリャーァァ!」
響いた声を合図に、男は走り出す。



第八話 THE POKEMON MαSTER



「辛いッ!辛すぎるうぅううッ!」
「ぎゃはははは! なーに食ったんだよ五月雨っはははははは! バーカ! ぶはははははははは!」
まだ笑い続けているバハムートだが少しは会話が出来るようになってきたらしい。
自分と同じミスを犯したと思われる五月雨に対してのバカ呼ばわりが何を意味するのか、と言う点に頭が回らない辺りはキノコの影響ではないだろう。
「トマトだよ! ここに缶詰のトマトが置いてあったから空けて食ってみたんだがなんだこりゃあ! タバスコでも入ってんのかよーッ!」
「第一の質問だが、精霊に似て実はお前も馬鹿なのか?」
「ぶはははははは! お前っ! ははは、アタシに似てってどういうことだよッ!」
「俺はともかくお前は馬鹿だろーが! そんなことより水をくれ! ベロが痺れちまった!」
ここで急に白が後ろを、まっすぐ崖の方を指差した。
「五月雨さん! 後ろ!」
「おっ、水か!?」
振り返った五月雨が目にしたのは水ではなく、目の前に迫る靴だった。
普段なら避けられたかもしれない。しかし胡坐をかいていたからだろうか、五月雨の反応が遅れた。
「がッ ! ?」
五月雨の前歯が一本、宙を舞った。


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