二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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kskと世界の仲間達
日時: 2013/10/09 00:04
名前: 旧世界の神 ◆qG6Aph5m22 (ID: H1c8Uwl2)

クリックありがとうございます。
始めまして、旧世界と申します。
今回執筆させて頂く「kskと世界の仲間たち」は、ポケモンのリレー小説です。
この小説は「kskと愉快な仲間たち」の続編となりますので一読推奨します。
もちろん、前作を読まなくても楽しめるよう努力していくつもりです。

※現在前作はご覧になれません、ですが今作とは全くもって世界観から違うので読まなくても問題ありません

先述しましたがこちらは「リレー小説」です
多少のグダりはあるものだと思って御容赦ください

感想・意見大歓迎!
辛口意見お待ちしてます

※この作品はフィクションです。
実際の人物、事件、団体とは一切関係ありません。
どっか似てたとしてもそれは他人の空似です。
幻想です。


冬の小説大会では皆様の応援のお陰で金賞を頂く事が出来ました!
読者の皆様にはこの場を借りて作者一同より感謝の意を表させていただきます!

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Re: 【人気投票開始!!ポケモン配布アリ!】kskと世界の仲間達 ( No.216 )
日時: 2013/03/16 21:53
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: U7zErvcm)

【能力者の項】
一週間程度間が空いてしまったな。
暇だから手記を始めたというのにここ最近仕事が大量に舞い込んできて手記を書く暇が無かった。(まぁジジイなのに山登っちゃうような性分だし出来そうな事は積極的にやるけどな。座ってるのヒマだし。だから手記始めたんだっけ、そういや)
能力者、という存在を知ったのはかれこれ13年前。
kskとトムを私が拾った年だな。
その年に丁度truthが我が軍に入隊した。
彼こそがその能力者であり、幻を操る力を使い演習や制圧作戦で多くの功績を残し、当時一番の戦力を誇る部隊であった私の部隊に編入して来たのだ。
彼はそれからも大いに活躍し、今では一小隊を率いるまでとなっている。
部下を持ってもその勢いは衰える事はなく、今年中には曹長になれるんじゃないかな。(何事もなければね)
それで、その能力者のお話だ。
ウルムによると、遥か昔にこの地方を征服しようとする者が居たらしい。
そいつせいで、この地方の『パワーバランス』が崩れ、本来存在しない生物が生まれたり、普通は適応出来ない場所で生物が活動したりしていたらしい。(昔って怖い。今もだけど)
キャスフィではたまーに喋る岩とか火を吹く草とか変身する雲とかを見る事が出来る。
普通だと思っていたが、これもパワーバランスが崩れた影響らしい。
当然このバランスの崩れは人間にも影響し、この地方ではごく稀に人間離れした異能を持つ者が生まれる。
生まれた時から持っている者も居るし、成長に連れてだんだんと開花して行く者も居る。ある日突然使えるようになった、という例もあるらしい。
ウルムや精霊達もこのバランスの崩れから生まれたらしく、精霊達の言い伝えによるとそのキャスフィ地方を征服しようとしていた者はバランスの崩れによって生まれた能力者と精霊のコンビ、つまり精霊使いによって封印された。(自業自得ってヤツだね、ざまあない)
それから精霊は、力を持つ者と契約して共に過ごすようになったらしい。
当然能力者は力の塊だから精霊と契約を結びやすい。
だが私のように無能力でも精霊に力を認められれば契約が可能だ。
しかし最近、このルールを覆し、戦争に利用する為『人工精霊』を作る、という話を聞く。
私は軍隊担当の司令官なので研究班には口を出せず真相は分からないが、一応研究班と関わる事の多いtruthの小隊には注意を促しておく。

Re: 【人気投票開始!!ポケモン配布アリ!】kskと世界の仲間達 ( No.217 )
日時: 2013/03/18 01:07
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: U7zErvcm)

今日も会議の後は自由時間だった。
とは言ってもグレイフィアは現在進行中の作戦を担当している為、他の幹部と違って遊んでる暇はない。
部下の作戦進行度を確認したり、作戦のシュミレーション、そして自身の鍛練に時間を割いた。
今日もそうするつもりだった。
無駄に長いテーブルに不必要なまでの椅子が並べてある会議室を抜け、ただ単調に真っ直ぐ伸びているだけの廊下に出る。
特に風など吹いている訳でもないのに振り子の如く揺れる古いシャンデリアも合わさって、グレイフィアは自分達のアジトの内装を『不気味で悪趣味』だと思っていた。
飾り気もなく、繊細さもなく。
言ってしまえば古くに建てられた屋敷をそのまま使っているだけの、ただの廃墟である。
この屋敷を建てたのはどこの金持ちか知らないが、荒んだ悪趣味野郎なのだろうとも思っていた。
山での戦いで靴がダメになった。
滑走移動の欠点で、今のグレイフィアにはこういう所も異様に腹立たしく思えた。
靴は近くの町で買えばいい。だが、行くのが億劫だ。
グレイフィアは基本的に戦い以外に興味がない。
その戦いの結果が満足でなかったのだ、不機嫌も仕方ない事である。
もう満足に動くようになった右腕を苛つきながらぶらぶらと動かした。
気は晴れない。
ふと、外で枝の折れる音がした。
雪でも積もったのかと、窓辺へ駆け寄る。
雪は嫌いではない。
白銀の世界を見ると、妙な安心感を得られるからだ。
だが、単調な廊下に何の工夫も無く一定感覚で取り付けられた窓は全て曇っており、外の様子は伺えなかった。
腹立たしかったので、全ての窓のカーテンを閉めてやった。
廊下に闇が落ちた。
「随分と荒れていらっしゃる……」
カーテンレールの立てる音に紛れて、背後で声がした。
ワットだ。

Re: 【人気投票開始!!ポケモン配布アリ!】kskと世界の仲間達 ( No.218 )
日時: 2013/03/28 18:47
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: W.5mAcGt)

「ワット……」
無意識の内に、グレイフィアはワットに対して敵意を向けていた。
ワットのあの言葉に、自分が少なからず怒りを感じているのも確かだった。
あの日以来会議でしか顔を会わせて居ないが、何があったのか今日は自分の目の前に姿を見せたのだ。
「ワット……『貴方ではkskを殺せない』……あの言葉は」
そこまで言うとワットは無言でグレイフィアに歩み寄る。
カーテン越しに届く薄い光がワットの純白の手袋を映し出し、それが漆黒のハットを頭から外した事をグレイフィアは理解した。
「あの言葉? 言った通りの意味でしょう……なんなら今ここで」
ワットは自らのハットを投げ出し、左手に持っていたステッキの先端を地面に叩き付けた。
コン、という乾いた音と共にステッキは二つに割れ、中から大振りの刀が一本、姿を表した。
「証明するか? グレイフィア」
ワットが刀の柄に手をかけたのが開戦の合図だった。
グレイフィアは即座に地面を滑り、窓際から離れワットの後ろに回り込む。
「グレイシアちゃん! 『氷の礫』!」
水分凝結させた氷の塊を飛ばし、ワットを牽制する。
ワットは一歩二歩と無駄のないステップで氷をかわし、徐々にグレイフィアとの距離を詰める。
「氷技! 『氷投』(コールスロー)!」
近付いて来たワットに、一際大きな塊をグレイフィアが投げ付ける。
自分のイライラの根源の一つがワットだ、容赦はしない。
一方ワットは、技の姿勢を取っていた。
鞘から刀を引き抜き、構えを作る。
一流の戦闘者にはだれしも、『ペースを作る技』がある。
攻撃を受けきってからペースを奪う技、開幕の流れを引き寄せる技、と色々場面はあるが、ワットはある技に一番の信頼を置いていた。
プロボクサーの繰り出すジャブの如く、何度も何度も使ってきた。
だからこそ他の技にはない絶対的な自信と性格さがあった。
一番の信頼を寄せる技で一気に自分のペースをたぐり寄せる。
それがワットのスタイルだ。
「紳士一刀流……『乱れ桜』ッ!」
刀を二度素早く振り抜く。
たったそれだけ、しかし洗練された一流の動き。
氷塊は真っ二つになった。
しかしグレイフィアはそうそう怯まない。
「死角が出来た……氷技『金剛氷乱舞』(ダイヤモンドダンス)!」
八方に氷を出現させ、一気に攻撃する技。
フミキに使った時とは違い、砕けた氷が視界を阻む為死角が異常に多い。
「『見ない』つもりさ……そんな攻撃……紳士一刀流! 『霧雨』!」
刀を超高速で動かす事によるソニックブームを調節し、周囲の氷を全て弾き飛ばした。
「読めていた……氷技『巨氷弾丸』(フロストミサイル)!」
グレイフィアの四倍はあろう巨大な氷をグレイシアと共に作り出し、ワットをめがけて吹き飛ばす。
「これは……紳士的には少し予想外……しかし!」
持っていた刀を瞬時に構え直し、地面と平行にする。
「ウィスキーに入れるロックアイスの様に砕き散らしてやる……紳士一刀流! 『百烈剣』!」
目にも止まらぬ突きの連打を繰り出し、氷をガリガリと削る。
削り尽くした時、ワットは攻撃を仕掛けるつもりだったが、視界からグレイフィアの姿が消えていた。
「隠れたか? 『サーモグラフィー』アンド『動体感知センサー』作動! これで奴の居場所……!」
やられた、とワットは感じた。
グレイフィアは天井を凍らせて張り付いており、周りにはグレイフィアの作る『見えない氷』が多数存在していた。
グレイシアは『氷の牙』の体制に入っており、グレイフィアは今にも氷の刃で切り付けて来る。
(こいつ、成長している……! このワットともあろう者が完全に奴の術中にッ! こうなれば仕方ない……アレをやるッ!)
「とどめを……いやッ! グレイシアちゃん戻りなさい! ワットの様子がおかしいッ!」
「紳士一刀流……刀刃刄スタイル『二枚刃』ッ!」
突然ワットの刀の柄の反対側から刃がもう一本出現し、ワットはそのまま刀を回転させる。
「紳士一刀流……『乱れ桜・夜咲』!」
倍となった刃で周りの氷を全て切り裂き、ワットは数歩後退した。
「ほう……相変わらず戦闘のカンは冴えていらっしゃる……あそこで攻める手を止めるとは」
散らばった氷の残骸を一つ踏みつけて粉々にし、ワットは上にいるグレイシアを見下す様に言った。
「それで? まだ続けます?」

Re: 【人気投票開催中】kskと世界の仲間達 ( No.219 )
日時: 2013/03/31 22:52
名前: 野沢菜漬け (ID: Q9lf3bu6)

キャラクター部門
[グレイフィア]
理由(異常なしぶとさ。これ倒せるのかと読みながら毎度毎度思った)
[バハムート(人間体)]
理由(どこかに行けば何かやらかす。そのうちMysonを恐れそうで面白そう)
精霊部門
【鬼畜丸】
理由{何をどうすればこんな名前になるのか……}
【オメガ】
理由{ピンチのタイミングで現れれば『カッケー!』と思ってしまう}
セリフ部門
『そんな起こし方で大丈夫か?』〜『大丈夫じゃねぇ、問題だ』のやりとり
理由「少し前の『神は言っている……』のくだりも合わさって吹いた」

Re: 【人気投票開催中】kskと世界の仲間達 ( No.220 )
日時: 2013/04/08 12:32
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: W.5mAcGt)

「続けるか、ですって? 愚問ですわね……当然の事!」
グレイフィアは天井に大穴を開けながら降下し、ワットに対して向き直った。
「氷技『女神復讐細剣』(ブリュンヒルデ・レイピア)……」
大気を凍らせて細身の剣を作り出し、それを右手ごと凍らせて接着する。
右手を振るい、余裕を見せるワットに向かって右足を踏み出した。
ココン、と乾いた靴音が三度、廊下に響いた。
この時点で、ワット何か強烈な違和感を覚えた。
グレイフィアが続けて左足を踏み出す。
今度は、正確には分からないが7.8回は靴の音がしたと感じた。
(お、おかしい……おかしい! 音がおかしい! 何だ? この女……何をした!)
そこで始めてワットはグレイフィアと目を合わせ、驚愕した。
既に目からは光が消えており、目線はこちらを見てはいるもののどこを見ているのか、眼差しは虚ろだ。
(こいつ……もう戦いの事しか考えていないでしょう! いや考えられないのか! し、紳士的にもこれはかなりオゾましさを感じるでしょう! 戦闘狂とはまさにこの事! 圧倒的な力の差を見せ付けたにも関わらず、諦めるどころかむしろ戦いに没頭して恐怖や屈する気持ちを押し殺す! 狂っている! 紳士的に見ても狂っているでしょう! 見てる紳士が狂いそうでしょう!)
次にグレイフィアが足を踏み出した時、靴音は最早数えられない程になっており、足が地面に着く時とズレている音さえあった。
(な、何だこいつ……何をした……何を……紳士的に考えろ……紳士は冷静……紳士の思考回路なら分かるでしょう……)
その時、ワットは理解した。天井の穴から光が差し込んでいるのを理解した。
考えてみれば、グレイフィアの開けた穴から上階に差し込む光がこの廊下にも漏れており、その光がグレイフィアに当たってから足音がおかしくなったのだ。
(光? 上階には『兵器班』の物など何も置いていないでしょう……何かおかしな光ではないのは確かでしょう、普通に照明の光と見て間違いない……しかし、一体何故……)
そしてワットが目線をグレイフィアに戻すと、そこには大量のグレイフィアが居た。
廊下を埋め尽くさんばかりのグレイフィアがそこには居た。
その時、ワットは自分が恐怖している事を感じた。
元々ワットはキャスフィ軍の開発した感情、思考を持ち自立行動を行う高性能な機械であったが、終戦時に機能停止し放置されていたワットをアラシが自らの高い知能を生かし、修復、そして人型に改造し性能を大幅にアップさせた物である。
ワットはそれに恩義を感じ、何より機械なのだから主人に忠義を尽くすのは当然、と言いアラシの忠実な部下となり幹部達を束ねるアラシの右腕として世界の征服にその身を尽くす。
しかしワットにはもう一つアラシに尽くす裏の理由があるらしいが、それは彼の他に誰も知らない。
今上げた通りワットは機械であり、震えも起こさなければ涙も流さず、汗もかかない。
しかし、今目の前にある一つの恐怖だけはハッキリと感じていた。
グレイフィアが増えた事に対する恐怖ではない。
(この女……『入って来た』……『登って来た』……いや、今まさに『到達しよう』としているのか? 『会得する』寸前なのか? 何にせよ……『見付けた』としたら……紳士的に手加減などしている場合ではないでしょう! 命が危ないでしょう! 全力で向かわねば! 今の自分に出来る最大をぶつけねばッ!)
「紳士一刀流、刀刃刄スタイル『森羅万象の構え』……!」
二枚あった刃を一つに戻し、刀を自分の前に向けて前を見据える。
大量のグレイフィアを見据える。
現在ワットは多くの『構え』を習得しているが、あらゆる場面に対応出来、隙が少ないのがこの『森羅万象の構え』である。
刀を高く構え、姿勢を落とし、どの方向からの攻撃にも強い。
『二枚刃』や『構え』などの『スタイル』が、ワットの『辿り着いた』形である。
一流の戦闘者には誰しも自分だけの『形』があり、『道』がある。
それを見付けた時が戦闘者としての真の始まりである。
ワットの見付けた『形』こそが、『スタイル』だったのである。
今目の前に居るグレイフィアも、かつてのワットと同じく自らの『形』を今まさに見付ける寸前であり、自分と同じ高みに到達する寸前である。
グレイフィアは無自覚だろう。いや、むしろ無自覚だからこそか。
戦闘に没頭し、戦闘の事だけを考え、遂に真の戦闘の域に達しようとしているのだ。
こうなってしまってはどうしようもない、ワット自身も油断すれば死の危険がある。
全力で相手をする他ないのだ。
「来い、グレイフィア……」
少しづつ近づく大量のグレイフィアに、ワットは宣戦布告した。


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