二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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kskと世界の仲間達
日時: 2013/10/09 00:04
名前: 旧世界の神 ◆qG6Aph5m22 (ID: H1c8Uwl2)

クリックありがとうございます。
始めまして、旧世界と申します。
今回執筆させて頂く「kskと世界の仲間たち」は、ポケモンのリレー小説です。
この小説は「kskと愉快な仲間たち」の続編となりますので一読推奨します。
もちろん、前作を読まなくても楽しめるよう努力していくつもりです。

※現在前作はご覧になれません、ですが今作とは全くもって世界観から違うので読まなくても問題ありません

先述しましたがこちらは「リレー小説」です
多少のグダりはあるものだと思って御容赦ください

感想・意見大歓迎!
辛口意見お待ちしてます

※この作品はフィクションです。
実際の人物、事件、団体とは一切関係ありません。
どっか似てたとしてもそれは他人の空似です。
幻想です。


冬の小説大会では皆様の応援のお陰で金賞を頂く事が出来ました!
読者の皆様にはこの場を借りて作者一同より感謝の意を表させていただきます!

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Re: kskと世界の仲間達 ( No.226 )
日時: 2013/10/14 22:09
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: H1c8Uwl2)

「で? 聞きたい事ってのは? そっちからでいいぜ」
「はい、単刀直入に申し上げますと、ここについて何か知っている事は?」
ポケットから何枚かの写真を取り出し、kskの前に並べる。
すると、あっという間にkskの目が丸くなる。
「おい待てよ! こりゃあ、キャス軍の生物研究班の本部!」
「はい。本日フミキング様達は、ここの廃墟に行く事になっております」
開いた口が塞がらないまま、kskは手でりかけいを制した。
「ま、待った! タンマ! ここ、廃墟になっちまったの?」
「ええ」
マジかよ……と、項垂れながらkskは溜息を一つ。
「まぁ、戦争も終わっちったし仕方ないと言えば仕方ないんだろうけどさ……」
はぁ、と肩を落としたのも束の間、ピタリと動きが止まって、再び右手を突き出した。
「え? フミキ達俺ら置いてくの?」
「ええ」
マジかよ……と、項垂れながら二つ目の溜息。
「まぁ、行っても足手まといだし仕方ないと言えば仕方ないんだろうけどさ……」
顔を上げて、悪い、続けてとkskが言うと、再びりかけいが口を開いた。
「フミキング様は他の方々に事情を説明しに行っております」
「そっか、たまを説得すんのは大変だろうな、絶対「白は置いてけ! 危険だ!」の一点張りだろーし、あいつ何故か白の保護者ヅラすんのよね」
ははは、と笑うkskを横目に、りかけいはメガネを再び直した。
それに気付いたkskは、悪い、写真の話だったな、と言って目の前に置かれた写真を手に取る。
「うーん……悪いけど、俺とトムは軍のトップのレジさんっつー人の直属の部隊にいてずっと前線で戦ってたからさ、生物研究班は建物と名前は知ってても入った事ねーのよ。当然何やってたのかも知らねー」
「ふぅむ……何か少しでも手がかりがあれば……」
「俺が思うにさぁー、ヤモリかなんか捕まえて観察でもしてたんじゃねぇ? もしくは小鳥チャンに言葉教えたりさぁ〜〜っ! ギャハハハヒ、こりゃあ傑作!!」
はぁ、と溜息を吐いて、バフバフとベッドを叩いて爆笑しているkskを睨みながら、りかけいは「まったく面白くないです」と言い放った。

Re: kskと世界の仲間達 ( No.227 )
日時: 2013/10/15 20:46
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: H1c8Uwl2)

「まぁ、この半年間で俺達は色んな所に行って色んなアラシと戦ったが……前回の山が一番キツかったな、一刻も早い戦力の補強は必要だろう」
笑いおさまったkskが急に真面目ぶって言うので、りかけいは多少何だコイツと困惑したが、咳払いをして一応合わせておいた。
「そうですね。度重なる戦いでアラシ側にこちらの情報が漏れてますが、こちらもアラシ幹部の情報を持ち帰れたのは大きな進歩です。タートナックさんの覚醒やフミキング様が精霊を解禁出来た事も大きな進歩になるでしょう」
ただな……とkskが眉を顰めた。
「師匠が言うには、グレイフィアはあの山で何かを探していたらしい。俺達と出会ったのは全くの偶然だそうだ……。師匠曰く、「事前にもっと準備が出来ていたならお前らを一人残さず暗殺していたさ」、との事だ。俺達をあの山に誘い込んで始末する気なら土砂崩れに巻き込まれたり夜まで山に隠れていたりは出来ない筈だろう? 山での戦闘スペースは把握しとかなきゃならないんだからな」
「つまり、奴らの本当の目的は達成されてしまった……と?」
kskは無言で頷いた。
二人の間に重苦しい空気が流れる。
りかけいは写真をしまい、その反対側のポケットから一つの小さな箱を取り出した。
「……これは?」
何も言わず、りかけいはその箱をkskに押し付けた。
「……これは、『ジェネシス』のパワーを最大限まで発揮するトランプ……名付けて『バーストランプ』です」
「…………」
「『ジェネシス』は、今のままでは本来のパワーの10分の1も発揮する事が出来ません。しかし、そのトランプの『セキュリティ・シール』はジェネシスのバージョンロックになっています。それを剥がせばジェネシスはパワーアップする」
ただし、とりかけいはメガネをまた直して言った。
ゴクリ、とkskが唾を飲む音が部屋に響く。
「ジェネシスのパワーにトムさんとkskさんが着いて来られなければ……待っているのは『死』のみ、故にピンチの時以外は絶対にそれを剥がさないで下さい」
分かった、と無言の言葉を発してkskは深く頷く。
「二人分の命、預けましたからね」
渡したい物は以上です、と言ってりかけいはkskに背を向けた。
「では、フミキング様達のお見送りに行って参りますので」

Re: kskと世界の仲間達 ( No.228 )
日時: 2013/10/15 20:51
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: H1c8Uwl2)

んんーっ、とkskは伸びをして息を吐き出すと、ベッドの下から漫画本を取り出してそれを開いた。
「あー、カタッ苦しい話の後はこれに限るね!」
チラリ、とドアの前で振り返ったりかけいは、「何読んでるんです?」と尋ねた。
「マンガだよ! マンガ! いやー、こんな面白い物を教えてくれた師匠にはマジで感謝したいね……最近の娯楽はすげぇや……」
どれどれ、と言わんばかりに戻って来たりかけいはページを覗き込んだ。
「あーこの青髪の女性僕結構好みですね、こっちの桃色の方はちょっと」
それを聞いて顔を上げたkskは、「はぁ?」と言わんばかりに首を振って、肩をすくめた。
「なーんで女単体を見ようとするかねぇ……五月雨なんかは外で女を見かけるとすぐはしゃいでバハに小突かれたりしてるが……俺にはサッパリわからん」
kskはグッと拳を突き上げ、声を上げて力説した。
「女が一人で居るのを見たって俺はなーんも面白いとも思わないし全然楽しくないね……それこそ例えるならバチュルの小便程にな……『女は二人で居てこそ芸術になる』! これα師匠の受け売りの一つな!」
さっすが師匠だぜ、言う事が違う、と一人で頷いているkskを尻目に、りかけいはそそくさと部屋を出て行った。
「いや……漫画の全部が全部そういう類の物じゃないと思いますけど……『言わぬがキレイハナ』、か」
というかいつからそんな関係になってたんですか、と独り言ち、りかけいはフミキを見送るため再び迷路の様な病室棟をフラフラと彷徨い始めた。

一方その頃。
「おうよぉフミキ、あたし達は今回何に乗ってその『幻の廃墟』ってえ所に行くんだ?」
新調した拳銃を取り付ける場所を何度も確認しながら、フミキはそっけなく答えた。
「んー、電車」
「っ! この……え?」
勢い余った五月雨が目を見開いてフミキを二度見し、バハムートは七面鳥が丸ごと食べれるくらい大きく口を開けた。
「お……おい聞いたか! この『春分の日』すら『ボンボンの日』に変えちまえるくらいのボンボンのこいつが……そーとーへーボンな事言ってやがるぜ! 明日はヒトツキが降るッ!」
収まりのいい位置を見つけたらしく、腰に拳銃を据えて満足気なフミキはフフンと鼻をならして答えた。
「ウワサのスポットに行くんだからな、いくらキングダムの偽事業で交通規制しているとは言えリムジンで突っ込んだら目立つし幻覚の主にも怪しまれるだろ? 最寄り駅からは歩くぜ」

何はともあれ、再び出発。

Re: kskと世界の仲間達 ( No.229 )
日時: 2013/10/15 19:54
名前: エコト ◆6d5g6Wa6eM (ID: q1JDM65v)

ーネオキャスフィ駅ー
前回の戦闘で負傷したksk,ケフィ,たま、そして新たなメンバーとなったαを病院に残し、フミキ達は新たな精霊使いを求め廃墟を目指していた。
「ところでだ……お前らこれから電車に乗ることになるが」
駅に着くまでたわいもない話をしていたが、駅前まで来たところでキングが他のメンバーに尋ねる。
「乗り方わかるよな……?」
「知ってるよ!アレだろ?キヨスクだろッ!」
バハムートが即答した。
「菓子なら後で買ってやる」
「白とバハムートはともかく、俺とフミキには無理だろ?」
五月雨が横から口を挟む。
「俺は背も高くないし行けるかもしれないがフミキは乗れないだろ……女性専用車両なんて」
「フミキさん何言ってるんですかこの人?」
五月雨の発言に白が引いている。
「戦闘の疲れが残ってるんだろう。何も言ってやるな。というかお前ら……実は知ってるな?」
フミキのこの質問に対してバハムートはドヤ顔をしながら、
「私達だってこれくらいは知ってるんだよ!なかまになってから勉強してるんだぜェー!さっさと切符買ってキヨスク行こうぜッ!」

この後一行は無事電車に乗ることができた。
目指すは幻の廃墟!

Re: kskと世界の仲間達 ( No.230 )
日時: 2013/10/26 14:36
名前: 旧世界の神 ◆kkr9m4c7Y6 (ID: H1c8Uwl2)

中年男性の声であろう車内アナウンスが流れる。
フミキが席を立つと、他の四人も続いた。
幻の廃墟最寄り駅(実際の駅名は違うが)に停車した列車の扉が開いたが、先程までどの駅でもたどたどしい足取りで我先にと扉から飛び出していた乗客達に動きは見れず、降りたのはフミキ達だけであった。
「僕ら以外、誰も降りませんね」
乗車中ずっと噛んでいたガムをティッシュに包んでくずかごに投げ入れ、誰にともなくタートナックが言った。
「こんな何も無い所で降りるのなんてよっぽどの物好きくらいだろうよ」
精霊使いを見つけたらその物好き達には感謝しねーとな、と言いながらトレンチの前ボタンを一つ一つ、手袋をした手で外しながらフミキが返した。
「車内でくらい上着脱いとったらええんに」
ボタンを外し終わり、露わになったズボンの腰回りをフミキは両手でトントンと叩いて見せた。
意味が分からない、という風に怪訝な顔をするMysonに、五月雨が変わりに答えた。
「一般人に拳銃なんて見せたら騒ぎになるだろ? だから俺は置いて来た」
「……なるほど。せやな」
それなんだよな、とフミキが首を捻る。
「本来なら全員に銃を持たせるべきなんだよ。戦闘向きじゃない能力の奴も居るわけだし、いつだって精霊や能力が使える訳じゃないし……ただ、こういう世間体とか素人に持たせる危険性とかが問題なんだな」
私なんかじゃ引き金も引けなそうですしね、と笑いながら白が言って、改札を通過した。
五月雨、Myson、タートナック、フミキの順で続く。
「あっ、そうだ」
他に通る客が居ないのをいい事に、改札を通過した途端フミキの足が止まる。
「ここから廃墟がある森まではすぐだから、今の内にバハムート起こしとけ」
了解、と五月雨が苦笑した。


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