二次創作小説(紙ほか)
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- バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 お知らせあり>>270
- 日時: 2016/03/25 21:41
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)
初めましてな方は初めまして。そうでない方はお久です。こちらはバカとテストと召喚獣の二次創作であり以下のスレッド
【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】及び【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】
の続章となっています。読まれていない方はそちらもよろしくお願いします。
暑い夏も乗り切ってやってきました二学期編!夏休みを満喫したいつものメンバーとFクラスの前に立ちふさがったのは……無敵の鉄人による持ち物検査!?
『お願いします、西村先生!僕らにその本を返してください!』
『僕らには———僕らにはその本がどうしても必要なんです!』
『お願いです!僕たちに、保健体育の勉強をさせてください!』
『西村先生、お願いします!』
『『『『お願いします!』』』』
「黙れ。一瞬スポ根ドラマと見紛うほど爽やかにエロ本の返却を懇願するな」
『『『『鬼っ!悪魔っ!!鉄人っ!!!』』』』
毎日バカやる明久たちがそんな教師たちの横暴を黙っているはずもなく。正々堂々鉄人に挑むFクラスだったけど……(正々堂々の意味、今すぐ調べてください皆さん by造)
「ええい!こうなりゃ実力行使だ!僕らの大事な参考書(エロ本)を守るため、命をかけて戦うんだ!」
「ほう?良い度胸だ、かかってこい……シメるついでに夏休みで緩んだ頭のネジをキッチリ締めなおしてやる」
明久たちの必死の抵抗虚しく、鉄人に阻まれ大事なもの(エロ本)を取り上げられるFクラスメンバー。このまま為すすべがないのか?否、まだ手はある……!召喚野球で教師を蹴散らし、取り戻せ僕らの聖典(エロ本)!
体育祭に召喚野球。そしていよいよ試召戦争が解禁となり恋に嫉妬に勉強に、ますます楽しくそして忙しくなる造や明久たち。そんないつものメンバーの非日常的な日常をどうかよろしくお願いします。
———目次———
序章 1〜4章及び各種設定【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】>>6参照
5〜5.5章及び各種設定 【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】>>7参照
6章 体育祭&召喚野球編>>1-117
102時間目>>1-5 103時間目>>8-11 104時間目>>12-16 105時間目>>20-23
106時間目>>24-28 107時間目>>29-32 108時間目>>33-36 109時間目>>37-40
110時間目>>41-44 111時間目>>45-48 112時間目>>49-52 113時間目>>53-56
114時間目>>59-62 115時間目>>63-66 116時間目>>67-70 117時間目>>73-76
118時間目>>80-83 119時間目>>84-87 120時間目>>91-94 121時間目>>98-101
122時間目>>104-107 123時間目>>110-113 124時間目>>114-117
覚えよう野球のルール〜スクイズしてください!〜>>77-79
6.5章 文化の秋・食欲の秋・文月学園の秋編>>120-221
酔いと造と幼児返り!?〜お酒は大人になってから〜
前編>>120-122 中編>>125-127 後編>>130-132
週刊☆文月学園ラジオ放送 特別企画・文化の秋!
前編>>135-136 後編>>137-138
ワシと自分と演劇と〜演目はバカテス童話!?〜
その①>>141-143 その②>>146-148 その③>>149-151 その④>>154-156 その⑤>>157-159
その⑥>>164-166 その⑦>>167-169 その⑧>>170-172 その⑨>>173-175 その⑩>>176-178
召喚実験シリーズ〜自分と本音と暴露大会〜
その①>>179-181 その②>>182-184 その③>>185-187
その④>>188-190 その⑤>>191-193 その⑥>>194-196
寒い日は鍋が一番!〜闇鍋?病み鍋?暗黒鍋デス〜
その①>>197-199 その②>>202-204 その③>>209-211 その④>>214-216 その⑤>>219-221
7章 二学期試召戦争開幕&Fクラスの変編>>224-330
125時間目>>224-226 126時間目>>229-231 127時間目>>234-236 127.5時間目>>241-242
128時間目>>243-245 129時間目>>246-248 130時間目>>251-253 131時間目>>256-258
132時間目>>261-263 133時間目>>264-266 134時間目>>267-269 135時間目>>271-272
136時間目>>273-274 137時間目>>275-277 138時間目>>280-282 139時間目>>283-285
140時間目>>286-288 141時間目>>289-291 142時間目>>292-294 143時間目>>295-297
144時間目>>298-299 145時間目>>300-302 146時間目>>303-305 147時間目>>306-307
148時間目>>308-309 149時間目>>310-311 150時間目>>312-313 151時間目>>314-316
152時間目>>317-318 153時間目>>319-321 154時間目>>322-323 155時間目>>324-326
156時間目>>327-330
7.5章 とあるお休みの一日:同棲生活は命がけ編
召喚実験シリーズ:〜みんなの子どもシミュレーション〜
その①>>334-336 その②>>337-338 その③>>339-341
その④>>342-344 その⑤>>345-347 その⑥>>348-350
文月学園新聞&特別補習:鉄拳先生の情報講座>>353-355
彼と彼女のとある日の出来事
〜明久と瑞希編〜
前編>>356-358 中編>>359-361 後編>>362-365
〜雄二と翔子編〜
前編>>366-368 中編>>369-372 後編>>373-377
〜造と秀吉と優子編〜
前編>>378-380 中編 後編
〜明久と美波編〜
前編 中編 後編
〜造と葵編〜
前編 中編 後編
〜康太と愛子編〜
前編 中編 後編
おいでませ文月学園!久保弟の学校見学
前編 中編 後編
8章 最終決戦!Aクラス対Fクラス試召戦争編
———バカテスト集———
その⑦>>18-19 その⑧>>240 その⑨>>278
———各種設定———
文月学園レポート:腕輪編その①>>17 その②>>279
お知らせ>>270
- Re: バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 ( No.259 )
- 日時: 2016/02/12 22:08
- 名前: ユウ (ID: dAqIO9B5)
いや、違うんだよ糖分さんに造ちゃん。
だって、もうすぐ馬簾他陰でしょ?
自分もFFF団も所詮おにゃの子からチョコレートなんて貰えないんだよ。
だからこそ、自分も野郎共もうずめがプリンを持ってきてくれた時にこう思ったんだよ。
…女の子の手作りチョコレートが貰えないなら、自分のキャラからの手作りプリンを貰えば良いのだと
…言い訳してて、悲しくなって来た。
と、取り合えず今日は真面目の真面目に感想に移ろうと思います!
成績が上がったことにより上位クラスに見事にレベルアップすることが出来たFクラス主力陣!
…まあ、一部の『バカ』二人と『幼女』1人は外見が少し変わった程度でしたが…
所で明久と造は『ケルト神話』に登場する『ダグザの大釜』については知っているかな?
何でも、ケルト神話における四大秘宝の一つであって、この世全ての料理を無限に釜の中から出すことが出来るらしいのです。(ちなみに自分はつい最近これについて知りました。)
もしそんな、アイテムがあったら、明久だったら精が沢山つく料理が、造だったらこの世全てのお菓子を頼みそうですよね。
…まあ、所詮は神話の話ですけどね。
そして、海の向こう側では、絶賛暴走中の造母とサクヤさん。
その中に姫路さんの天然母と腹痛父も参加してさあ大変。
…蒼よ。がんばれ。超がんばれ。
そして、FFF団が暴走するであろうことを予見する雄二
…暴走所では済みませんよ?皆さん本気と書いてガチで3人の命を狙いに行ってるからね?(かく云う自分もロケットランチャーのメンテナンス中)
十六夜「…って云うかFFF団の連中が完全に暴走状態に入ったのはお前の嘘情報のせいなんじゃねえのか?」
飛鳥「そ、そうよ!貴方!良くもこんな健全な作品に、そ、そんな…ひ、ひひひ卑猥な言動を」(言ってて恥ずかしくなって来たのか顔を真っ赤にする飛鳥)
…飛鳥もFFF団の皆様も何か勘違いしているようだから本当の事を言うけどさ、明久達が夜中にしている激しい運動ってのは、原作でもあったリモコン型の卓球TVゲームで姫路さんと美波が一進一退の白熱なバトルを繰り広げていたって言うことだし、霧島さんのお腹に赤ちゃんが宿ったって言うのは赤いドッチボールに使うようなサイズのボールが、服の中に入っていたり、ムッツリーニが大人の階段を昇ったって言うのは巨乳のエロい本を読んでも鼻から出血過多の血は流すけど、辛うじて意識を持てるようになったことを少しぼかして言っただけだよ?
飛鳥「んな!?」
十六夜(ユウの周りから10メートル離れる)
…あれあれ〜?どうしっちゃたのかな飛鳥ちゃん?急に黙りこくっちゃって?
…もしかして〜、まだ15歳なのに彼らがほわ〜んな事でもしているとおも…
耀「飛鳥をからかったユウはその後、飛鳥のディーン(金剛石と言う硬い霊石で作られた30メートルの巨人)に押しつぶされてしまった為、今回はこれにて終わろうと思います。それじゃあ…ハフハフ(またね)」(プリンのお礼にと造君から貰ったチョコレート100個を10個食いしている耀)
- Re: バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 ( No.260 )
- 日時: 2016/02/19 20:54
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)
>ユウさん
読んでいただきありがとうです!
HAHAHA!バレンタイン?何それ美味しいんです?
造「糖分毎年言ってますよねそのセリフ……あ、チョコ無事にユウさんたちのところに届いて何よりです♪」
明「そういえばこの人去年は煮干しの日がどうのこうの言ってたね」
いいもん……安くなったチョコ美味しかったもん……友チョコは貰ったもん……と言うか造さんや。自分にはくれないの……?
造「糖分は煮干しでも食べててください」
…………ケチ。さて、それは一旦置いておくとして。試召戦争前に戦力アップは出来た仲良しメンバー。強化(?)しているかちょっと微妙な連中もいますが……
雄「あのババァの嫌がらせじゃねぇだろなマジで……」
秀「流石にそれはない———と言い切れぬのう」
ダグザの大釜……明久の場合は何かの間違いで精の付く姫路さんの必殺料理が出てくるかもですよねー。よかったね明久!愛妻料理が無限に出てくるYO!
明「やめて……やめて……」
美「アキしっかり!?目が虚ろよ!?」
康「…………精はつくけど生は尽きるな」
造「誰が上手いことを言えと……そして豊穣の神様は何故そんなものを無限に出すんですか……?そういえば糖分ってケルト神話好きでしたっけ」
うん好き。神々のお話もク・ホリンとかフィンとかの英雄のお話も好き。特にク・ホリンの物語超好き。駆け抜けた英雄談かっこいいですからねー
瑞「……それにしても何やっているんでしょうねお母さん」
造「早くスト何とかなってほしいですよね……ホント蒼兄さん頑張って……」
海の向こうも楽しそうで何よりです。さて一応は元神童。FFF団の行動もある程度予想はしているようですが———見通し甘い、甘いぞ雄二よ……そして異端者二人よ……泣かす、今回泣かせてやる。ユウさんの意思はこの糖分が受け継ぐ……!
造「書き手の糖分が嫉妬で暴走しないでくださいね!?話収集つきませんよ!?」
- 132時間目 いよいよ再開試召戦争〜宣戦布告と優先権〜 ( No.261 )
- 日時: 2016/02/19 21:34
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)
造Side
「……これはまた。どうしましょうかねゆーさん」
「どうもこうも……まあ、ある意味予想通りと言えば予想通りだが……いや、予想以上と言うか」
「おはよー……って造に雄二、何これ?」
ゆーさんやこーさん曰く現在同棲ハーレムの愛の巣になっているアキさんのお家でプチお食事会兼今後の試召戦争の予定と対策した日から一日休日を開けて今日は水曜日。今週の後半からいよいよ待ちに待った試召戦争解禁というところですが———
「あ、おはようですアキさん。えっとですね……何と言いましょうかねゆーさん」
「おう、相も変わらずバカっぽいな明久。ま、予想通り早速大量に釣れたってところか」
「そう言う雄二は毎日アホ面だよね。っていうか、釣りの話?雄二たち釣りなんかするの?」
「「いや、試召戦争の話だ(です)」」
前回ゆーさんが説明してくれた通り、Fクラスは他のクラスから宣戦布告される可能性が高く、こちらもその状況を逆手に取り防衛戦で戦力と戦術の強化を図る予定でした。ですからこの展開はゆーさんの言う通り予想通りと言えば予想通りですが……
「私たちが先よっ!こいつらが来る2時間前には私たちは来てたのよ!だから引っ込んでなさいよDクラスっ!」
「こっちだって随分待ってたんだぞっ!それに2時間前に来てたって、単に朝練終わったついでに待ってただけだろ!?クラスの成績評価でいうなら俺たちが上位クラス!だから上位クラスに譲れEクラスっ!」
「Fクラス如きに負けたDクラスが偉そうにするんじゃないわよ!」
「お、おまっ……!?Eクラスも得意分野の(召喚)野球でFクラスに負けたのに何言ってやがるっ!?」
「やれやれね……困りましたね先輩に坂本君」
「だな。いくら今週末から始まるからってがっつきすぎだろコレ。さて、ホントどうすっかな」
———まさかこんな早朝からこんなにも熱い宣戦布告のお誘いがあるとは流石に予想外でして。朝来てみると何やらFクラスの教室前で口論が行われていました。声の主はDクラス代表平賀くんとEクラス代表中林さんを中心としたD,E両クラスの数名の使者。どうやらどちらが先に自分たちFクラスに宣戦布告するかで揉めているそうですね。そしてCクラス代表の小山さんがそんな両クラスの様子を腕を組んで値踏みするかのごとくジッと眺めています。
「えっと……そうですね。とりあえず廊下で騒いでいると他の登校してくる生徒さんとかの邪魔になっちゃいますし、Fクラスの教室に入ってもらいますか?」
「それが良いな。一体何を騒いでいると鉄人に目を付けられて試召戦争が更に延長されるのは勘弁だしな。話は教室で聞くからとっとと全員中に入れ」
「あ、なら折角だし僕も交渉聞こうかな」
これ以上騒ぎが大きくなると他の皆さんに迷惑ですし、先生方に怒られる可能性もありますのでFクラスに入ってもらって交渉してもらうことに。
「———さて、つまり早い話アレか。お前らは俺らFクラスに試召戦争解禁後に早速勝負を挑みたい、と」
「ああそうだ。このクラス設備を是非とも頂きたい。あとはアレだな、一学期の雪辱を果たしたいと思っている」
「なるほどな。ま、Dクラスは俺らと試召戦争で最初に戦ったクラスでもあるし、ライバルクラスとして俺らを見ていたって話は聞いてるしな。その気持ちもわからんではない」
Dクラス平賀くんがそのように意気込みを語りつつ宣戦布告します。一学期最初の試召戦争にて自分たちFクラスと戦ったのがDクラス。彼らはその敗北以来、打倒Fクラスの為に今日まで戦力を上げてきていることはこーさんの調査でわかっていました。そういう意味では今すぐにでも自分たちと戦いたいのもわかりますね。
「私たちは設備は勿論のこと、吉井に坂本……アンタらから受けた屈辱を晴らしたいからよ……体育祭の件、忘れたとは言わせないわ」
「すまん、忘れた」
「今すぐ表出なさいっ!坂本に吉井っ!」
「えっ!?何で僕まで!?」
「こらこらゆーさん、そんなに挑発しないこと。話が進まないじゃないですか。すみません中林さん。うちの代表が……」
「い、いいえ……先輩はお気になさらず……(ボソッ)坂本、吉井。アンタら絶対いつかシメるわ……」
ゆーさん(と何故かアキさん)に対抗意識を持ちつつ、ゆーさんの挑発もあってか怒りの表情で宣戦布告するのはEクラス代表中林さん。Eクラス、そして体育祭と言えば忘れもしない召喚野球で成人指定本を取り返すと言うちょっとアレな動機の為に、反則ギリギリの行為でEクラスを倒したことがありましたものね。それもあってEクラスはFクラスを目の敵にしているらしいです。
「D,Eクラスの言い分は分かった。で?Cクラス代表さんも宣戦布告か?」
「あ、私は違うわ。単にFクラスの試召戦争の予定を聞きたくて来たのよ」
「へ?僕らのクラスの試召戦争の予定を?」
「そ。メンテナンスも終わったらしいし、今週後半の朝にはいよいよ試召戦争解禁でしょう?その時にFクラスがどう動くのか教えてもらおうと思って来たんだけど……」
「この二クラスが俺らに宣戦布告していて話を聞く余裕もなさそうだった、ってことか。にしてもCクラス代表さんは随分と慎重なもんだな」
- 132時間目 いよいよ再開試召戦争〜宣戦布告と優先権〜 ( No.262 )
- 日時: 2016/02/19 21:01
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)
ゆーさんがそんな感じでからかう様に小山さんに言います。そんなゆーさんの言葉に、小さく笑みを浮かべて小山さんはこう返します。
「それはそうでしょ。だってFクラスは一学期の試召戦争、そしてその他でも色々と学園全体を揺るがした脅威だから。私はAクラス以上に貴方たちFクラスに脅威を感じているわ。警戒して当然よ」
「あら、それは光栄ですね小山さん」
「ふふっ、先輩謙遜なさらずに」
「ま、それは純粋に褒め言葉として受け取っておくが……いいのか?折角二学期に入って元のCクラスの設備にリセットされたのに、いきなり試召戦争のこと考えるなんてよ」
ゆーさんの言っていることは、試召戦争のルールの一つ。“戦争に負けてランクを落とされた設備は学期が変わる毎にリセットされる”というものです。上位クラスが下位クラスに負け設備を入れ替えられた場合はそのままですが、下位クラスが負けた場合設備ランクが落とされれば学期が変わったら元に戻してもらえると言うことですね。
「あ、そう言えばそっか。Cクラスは一学期のAクラス戦で負けたからDクラス程度の設備に落とされて、それがこの前元の設備に戻ったんだったっけ」
「そうね、坂本君と吉井君の言う通りようやく二学期に入って設備が戻ったわ。確かに折角戻った設備のまま二学期を過ごしたい気持ちは私たちCクラス全員一緒よ。でも、いいえだからこそ。安心できる日々を送るためにも試召戦争の中心となるであろうFクラスの動向を知りたくてここに来たってわけ。と言うわけで私たちCクラスは“まだ”宣戦布告はしないから安心していいわよ」
何もいきなり私たちから戦争を仕掛ける、なんてことは言っていないわと小山さんが続けます。なるほど、確かにFクラスは早速試召戦争の準備に取り掛かっていましたし、警戒されるのは当然でしょう。巻き込まれる可能性だってあるわけですし。———実際ゆーさんはCクラスも巻き込んで自分たちの戦力として動かす気満々でしたし。
「……ほう。“まだ”宣戦布告はしない、か。OK、良く分かった」
「まあ、そう言うことよ。それで善は急げということもあって、Fクラスの今後の予定を聞こうと来たんだけど……まあ、これは聞かなくてもわかるわ。当面はDクラス及びEクラスとの試召戦争になるんでしょうね」
「そうなるだろうな。さて、んじゃ本題に戻るとするか。D、Eクラスどっちと戦争するかだが……」
「俺らが先だっ!」
「私が先よ!」
そのゆーさんの言葉で再び口論になるDクラスとEクラスの皆さん。……それにしても不思議です。何でまたこんなに順番に拘るのでしょうかね……?急ぐ理由も特段あるわけでもなさそうですのに。と言いますか、寧ろ疲労したところを狙うために、他のクラスに先に戦ってもらうように狙うのが普通の戦術だと思いますのに……どうしてまた口論になるほど自分たちと先に戦いたがるのでしょうか?
それは置いておくとして、そんなD、Eクラスを眺めながら顎に手を当て少し考えていたゆーさんが、両クラスを宥めつつこんな提案をしてきました。
「……OK,わかった。ならルールに則って順番を決めるとすっか」
「「え、ルール?」」
「おう、試召戦争のルールだ。お前らも覚えているだろ、“上位クラスは宣戦布告を断る事は出来ない”ってやつを。俺らはお前らより上位クラスだし、このルールが適用されるわけだが……」
「上位?え、何言っての雄二。僕ら自慢じゃないけど最下層クラスじゃないか」
「バカか明久。いや、バカなのはわかっているが……やはりお前は最上級のバカか」
「よーし、朝から喧嘩売ってくれるね雄二。表出よっか?」
「まあまあ落ち着いてくださいアキさん。ゆーさんの言っていることは昔のクラス評価ではなく現段階のクラス評価の話ですよ」
一学期の試召戦争の結果、クラス間の評価が大分変更されましたからね。自分たちFクラスはB・Dクラスに勝利し(ただクラス評価並びに設備の変動が無いように交渉しましたが)Aクラスとは引き分け。AクラスはCクラスに勝利と言う勝負の結果から二学年のクラス評価はA〜F順の評価からA>F>B>C≧D>Eという具合になっています。
「つまりFクラスは一学期の立場と逆転して、Aクラス以外のクラスからは宣戦布告を受けた場合基本的には断れないようになっているわけですね」
「なるほどそう言うことか。んで雄二、そのルールと順番に何の関係があるのさ」
「現段階のクラス評価を見てみると、今はFクラスではなくEクラスが最下層に当たる。つまりはEクラスが優先的に俺らに宣戦布告できることになるな。だから今回はEクラスの宣戦布告を受けることになるってわけだ」
「よしっ!なら私たちEクラスがアンタたちFクラスに対して試召戦争解禁日の朝から宣戦布告するわ!」
なるほど……ルール的には下位クラスに宣戦布告の優先権がありますからね。その理屈だとDクラスよりEクラスの方が先に宣戦布告できるはず。ですがその提案に納得いかないのがDクラスでありまして。
「待てよ!それは納得できない!俺たちだって随分待ってたのに……」
「まあ、落ち着け平賀。お前たちの言い分もわかっている。だから———“Eクラス戦が終わったその日の午後からDクラス戦をやる”ってことで手を打ってほしい」
「「「「「…………は?」」」」」
このゆーさんの発言には抗議していた平賀くん、納得していた中林さんだけでなく一緒に話を聞いていた小山さんや仲間である自分とアキさんでさえも呆気にとられます。え、ゆーさん一体何を言っているんですか……?
- 132時間目 いよいよ再開試召戦争〜宣戦布告と優先権〜 ( No.263 )
- 日時: 2016/02/19 21:23
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)
「だから試召戦争解禁日の午前中がEクラス。午後からDクラスと試召戦争をするって言ってるんだ。不満はあるかDクラス代表?」
「い、いや……それならこっちがめちゃくちゃ有利だし、Fクラスがそれでいいなら俺らは別にいいけど……」
「ふ、ふざけないでよっ!?坂本ッ!アンタ、やる前から私たちが負ける前提で話しているじゃないのっ!?それってつまり私たちEクラスとの試召戦争は前座に過ぎないってこと!?」
「事実だからな、悔しかったら俺らに勝てばいいだけだろEクラス代表」
今度は逆に中林さんがゆーさんに抗議します。ですがその猛抗議に対してゆーさんは軽くいなしながら更に挑発。ゆーさん、貴方は一体何を考えて……?
「ど、どれだけバカにすれば気が済むのよアンタに吉井は……!いいわ!その言葉絶対に後悔させてやるわっ!解禁後、すぐに挑んでやるから覚悟なさいっ!」
「いや中林さん、だから何で僕まで目の敵にされて———聞いてないしもう行っちゃった……」
「んじゃ、俺たちはその日の午後に試召戦争ってことか。……こんなこと言うのもアレだけど、俺たちの前にEクラスに負けるなよ?」
「おう、お前らDクラスごと返り討ちにしてやるから安心しな平賀」
「それじゃあ先輩、それからFクラスの皆さん。私も戻りますね。お騒がせしてすみません」
「あ、いえ。こちらこそ大したおもてなしも出来ず申し訳ないです。小山さん、お疲れ様です」
そう言って中林さん平賀くん小山さんの三人は一緒に来ていた使者を連れて、それぞれのクラスに戻っていきました。それを確認した後、念のため情報を先ほどの皆さんに聞かれないようにアイコンタクトを利用してアキさんと二人でゆーさんに詰め寄ります。
「(雄二、一体何考えてんのさ。あんな約束しちゃっていいの?)」
「(一日で二戦もするなんて……かなり無茶じゃないですか?ルール上点数補充期間を設けることは可能ですし、せめて補充の為一日だけでも間を空けるべきでは)」
「(まあ待てお前ら、確かに一見無茶そうだが考えもあるからな)」
奇抜な作戦を駆使して戦うゆーさんのこと、絶対何かしらの策があるとはわかっていても不安になるのは自分もアキさんも一緒。信頼してはいますが説明はしてほしいですからね。そんな慌てて詰め寄った自分たちの疑問は想定済みと言いたげに余裕でそう答えるゆーさん。
「(一日で二戦する理由としてはいくつかあるが……一つはあのままDクラスに納得いかんとゴネられて話がややこしくなるのを避けたかったからだ。それともう一つは実戦経験を増やしておきたいからだな)」
「(いや、確かに朝からあれだけ揉めてた人たちだし、ややこしくしたくないって雄二の言い分もわかるよ。それと実践経験がどうのこうのって話は前にも聞いてたし納得してたけどさ、それにしたって何でこんな短時間勝負みたいな流れにしちゃうのさ。造の言う通り補充期間使った方がいいじゃないの)」
「(それだ明久。それが一番の理由になる。“短時間勝負”に慣れておくために、敢えてこんなことをしているんだ)」
短時間勝負に慣れる……?あ、少しゆーさんの言いたいことがわかってきたかも。
「(それってゆーさん……もしかして敢えて厳しい条件付けをしておくことで自分たちの“特性”を飛躍的に引き延ばすためにってことでしょうか?)」
「(理解が早くて助かるぜ造。その通り、この前説明したが俺らのクラスの大きな特徴は“短期決戦型”だったろ。短時間勝負の戦い方をクラス全員で一度体験しておきたかった。そう言った意味で午前にEクラス、午後にDクラスと明言しておくことは意味が大きいもんだ。午後までに倒さなきゃならんと宣言しちまっているんだから、時間までにクラス全員必死になって戦わざるを得なくなるだろ)」
それが例え、戦力が明らかに俺らの方が上だろうとな。とはゆーさんの言葉。ただ単に試召戦争をするだけなら前に説明した通りいつものメンバー七人だけで十分やれます。ですが時間制限を設けることでクラス一丸となり必死に戦わなければならなくなり、結果それぞれの戦闘経験値がぐんっと上がると理にかなったことをゆーさんが説明します。
「(実戦に勝る訓練なしって言うしな。いくら俺らの方が戦力的に上とは言え、どのクラスとの戦いもやはり緊張感をもって試召戦争に挑むべきだ。その点でいうならこう言っちゃ身もふたもないが、こいつらD.Eクラス戦は良い実験場になる。奴らは強すぎるわけではない、だが決して油断も出来ない相手だからな。格下相手だからって気を抜けない戦いをすることで、更にレベルアップするだろう)」
「(なるほど……敢えて一日で二戦すると明言しておくことで、自分たちに時間制限を課して緊張感と時間配分を考えた戦い方を学ぶってことですか)」
「(あー、確かにそれなら雄二曰く格下の相手との試召戦争も何倍も頑張ってやらなきゃならないし戦闘経験値もかなり上がるかもね)」
「(そう言うこった。まぁあとは何だ、これ以上Aクラスとの再戦を伸ばすのは危険だと判断したからだな)」
そう言ってちらっと自分たちに各クラスの個人データが書いてあるであろう資料を見せるゆーさん。
「(昨日ムッツリーニにAクラスの個人データをもらったが、一学期以上に個々の学力が上がってやがった。一応予想の範囲内ではあるがな。これから先もまだまだAクラスの奴らの成績が上がるなら、手が付けられなくなる可能性も出てくる)」
「(ふむ……防衛戦にばかり力を入れていられない状況になりつつあるようですね)」
「(うぇ……つまり雄二、それはあんまりのんびりもしていられないってことかな?)」
「(ああ。他クラスとの防衛戦が長引けば長引くほど、成績の差が開いていくことになりますます俺らが不利になるだろう。だからこれはまだ誰にも説明していないが……そのことを踏まえると試召戦争解禁から一週間———遅くとも二週間以内にAクラスに攻め込む予定だ)」
遅くても二週間以内……そのゆーさんの言葉にアキさん共々ごくりと唾を飲みます。そうか、遅いようでその実かなり差し迫った期限ですね。確かにあまりのんびりもしていられません。気を引き締めて防衛戦並びにAクラス戦対策をしていかなければならないようです。
「(ここまで言えば俺の意図もわかったろ二人とも。本来ならじっくり時間をかけて召喚獣を慣らしたり戦力強化を行いたいが……俺らはあんまし悠長に準備している暇がねぇんだ)」
「「(だからこそ……足りない時間や経験値は、緊張感のある実戦で補う、と)」」
「(そういうこった。まあ、俺も状況に応じて色々予定変更や時間調整するつもりではあるがな。お前らもガチガチに緊張されても困るが、程よい緊張感をもっておけ。決戦の時は近いぞ。これは後で姫路たちにも説明しておく)———さて、そろそろめんどくせぇ朝礼の始まりだし鉄人が来る前にとっとと席に着いておくか」
「(了解ですゆーさん)そうですね、朝礼と授業の準備をしましょうかねー」
「(わかったよ雄二)うぇー……授業かぁ、また勉強漬けの日々が始まるね」
そこまで説明すると、アイコンタクト会話術を終えて自身の席に戻るゆーさん。自分とアキさんもその言葉を聞いて席に着くことに。……今週の後半に試召戦争解禁日。CDEクラスも動きを見せ始め、自分たちもよりしっかりと自身のなすべきことをなさねばならないと再確認。一体どうなる二学期試召戦争。さあて……不安なことは多々ありますが———面白くなってきましたね♪
『———面白くなってきたな。ちょっと情報を流しただけだがD、Eクラスはもう動いてくれたか』
『本命のクラスではないものの……奴らもきっと我々の為に良い働きをしてくれるでしょうね、会長』
『うむ。こんなに早く動いてくれたんだ、我々の出来る範囲でD、Eクラスを援助してやろうじゃないか』
『“あのお方”もその二クラスの戦いでなるべくFクラスを消費しておくようにと命じられていますからね』
『“彼女”に相談して正解だったな。さて……きたる“あのクラス”との試召戦争、そしてその日こそ———“Fクラスの変”の始まりだ。楽しみにしていろ吉井・坂本・ムッツリーニ(異端者共)よ……』
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