二次創作小説(紙ほか)

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バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 お知らせあり>>270
日時: 2016/03/25 21:41
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

初めましてな方は初めまして。そうでない方はお久です。こちらはバカとテストと召喚獣の二次創作であり以下のスレッド

【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】及び【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】

の続章となっています。読まれていない方はそちらもよろしくお願いします。


暑い夏も乗り切ってやってきました二学期編!夏休みを満喫したいつものメンバーとFクラスの前に立ちふさがったのは……無敵の鉄人による持ち物検査!?

『お願いします、西村先生!僕らにその本を返してください!』
『僕らには———僕らにはその本がどうしても必要なんです!』
『お願いです!僕たちに、保健体育の勉強をさせてください!』
『西村先生、お願いします!』

『『『『お願いします!』』』』

「黙れ。一瞬スポ根ドラマと見紛うほど爽やかにエロ本の返却を懇願するな」

『『『『鬼っ!悪魔っ!!鉄人っ!!!』』』』

毎日バカやる明久たちがそんな教師たちの横暴を黙っているはずもなく。正々堂々鉄人に挑むFクラスだったけど……(正々堂々の意味、今すぐ調べてください皆さん by造)

「ええい!こうなりゃ実力行使だ!僕らの大事な参考書(エロ本)を守るため、命をかけて戦うんだ!」
「ほう?良い度胸だ、かかってこい……シメるついでに夏休みで緩んだ頭のネジをキッチリ締めなおしてやる」

明久たちの必死の抵抗虚しく、鉄人に阻まれ大事なもの(エロ本)を取り上げられるFクラスメンバー。このまま為すすべがないのか?否、まだ手はある……!召喚野球で教師を蹴散らし、取り戻せ僕らの聖典(エロ本)!


体育祭に召喚野球。そしていよいよ試召戦争が解禁となり恋に嫉妬に勉強に、ますます楽しくそして忙しくなる造や明久たち。そんないつものメンバーの非日常的な日常をどうかよろしくお願いします。


———目次———
序章 1〜4章及び各種設定【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】>>6参照

5〜5.5章及び各種設定  【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】>>7参照

6章 体育祭&召喚野球編>>1-117
102時間目>>1-5   103時間目>>8-11  104時間目>>12-16  105時間目>>20-23
106時間目>>24-28  107時間目>>29-32  108時間目>>33-36  109時間目>>37-40
110時間目>>41-44  111時間目>>45-48  112時間目>>49-52  113時間目>>53-56
114時間目>>59-62  115時間目>>63-66  116時間目>>67-70  117時間目>>73-76
118時間目>>80-83  119時間目>>84-87  120時間目>>91-94  121時間目>>98-101
122時間目>>104-107 123時間目>>110-113 124時間目>>114-117
覚えよう野球のルール〜スクイズしてください!〜>>77-79

6.5章 文化の秋・食欲の秋・文月学園の秋編>>120-221
酔いと造と幼児返り!?〜お酒は大人になってから〜
前編>>120-122 中編>>125-127 後編>>130-132

週刊☆文月学園ラジオ放送 特別企画・文化の秋!
前編>>135-136 後編>>137-138

ワシと自分と演劇と〜演目はバカテス童話!?〜
その①>>141-143 その②>>146-148 その③>>149-151 その④>>154-156 その⑤>>157-159
その⑥>>164-166 その⑦>>167-169 その⑧>>170-172 その⑨>>173-175 その⑩>>176-178

召喚実験シリーズ〜自分と本音と暴露大会〜
その①>>179-181 その②>>182-184 その③>>185-187
その④>>188-190 その⑤>>191-193 その⑥>>194-196

寒い日は鍋が一番!〜闇鍋?病み鍋?暗黒鍋デス〜
その①>>197-199 その②>>202-204 その③>>209-211 その④>>214-216 その⑤>>219-221

7章 二学期試召戦争開幕&Fクラスの変編>>224-330
125時間目>>224-226 126時間目>>229-231 127時間目>>234-236 127.5時間目>>241-242
128時間目>>243-245 129時間目>>246-248 130時間目>>251-253 131時間目>>256-258
132時間目>>261-263 133時間目>>264-266 134時間目>>267-269 135時間目>>271-272
136時間目>>273-274 137時間目>>275-277 138時間目>>280-282 139時間目>>283-285
140時間目>>286-288 141時間目>>289-291 142時間目>>292-294 143時間目>>295-297
144時間目>>298-299 145時間目>>300-302 146時間目>>303-305 147時間目>>306-307
148時間目>>308-309 149時間目>>310-311 150時間目>>312-313 151時間目>>314-316
152時間目>>317-318 153時間目>>319-321 154時間目>>322-323 155時間目>>324-326
156時間目>>327-330

7.5章 とあるお休みの一日:同棲生活は命がけ編
召喚実験シリーズ:〜みんなの子どもシミュレーション〜
その①>>334-336 その②>>337-338 その③>>339-341
その④>>342-344 その⑤>>345-347 その⑥>>348-350

文月学園新聞&特別補習:鉄拳先生の情報講座>>353-355

彼と彼女のとある日の出来事
〜明久と瑞希編〜
前編>>356-358 中編>>359-361 後編>>362-365
〜雄二と翔子編〜
前編>>366-368 中編>>369-372 後編>>373-377
〜造と秀吉と優子編〜
前編>>378-380 中編 後編
〜明久と美波編〜
前編 中編 後編
〜造と葵編〜
前編 中編 後編
〜康太と愛子編〜
前編 中編 後編

おいでませ文月学園!久保弟の学校見学
前編 中編 後編

8章 最終決戦!Aクラス対Fクラス試召戦争編

———バカテスト集———
その⑦>>18-19 その⑧>>240 その⑨>>278

———各種設定———
文月学園レポート:腕輪編その①>>17 その②>>279

お知らせ>>270

バカテスト集その⑦ ( No.18 )
日時: 2015/07/23 21:26
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

バカテスト 世界史)
次の文章を読み、問に答えなさい。

19世紀の終わり、“ドイツの宰相”は世界最初の社会保険制度を創設し、貧困者たちの救済を図った。また、この救済と同時に、社会主義者鎮圧法を制定した為に、この政策は『(  )とムチの政策』と呼ばれた。

問1“  ”内の当時のドイツ宰相の名前を答えなさい
問2(  )に当てはまる単語を答えなさい


姫路瑞希・月野造の答え
『問1 ビスマルク
 問2(アメ)とムチの政策』

教師のコメント
正解です。ビスマルクは政策として、社会保険制度をご褒美——つまり“アメ”として民衆に与え、一方で社会主義者鎮圧法という“ムチ”で人を叩いたというわけです。甘やかすだけでもなく、叩くだけでもない。政治のみならず、様々な場面で用いられる手法ですね。


木下秀吉の答え
『問2(愛)とムチの政策』

教師のコメント
“愛の鞭”とごちゃごちゃにしてますね。ちなみに“愛の鞭”とは、愛するがゆえに厳しく叱りつけること・その人のためを思ってする叱責という意味です。


土屋康太の答え
『問1 エリザベス』

教師のコメント
ムチ → 女王様 → エリザベス女王
最近君の考えが理解できるようになって、先生はとても複雑な気分です。


吉井明久の答え
『問2(ムチ)とムチの政策』

教師のコメント
叩きすぎです。

姫路瑞希&島田美波のコメント
明久君(アキ)って……Sなのでしょうか(なのかしら)、Mなのでしょうか(かしら)……“今後の生活”の為にも気になります(気になるわね)

吉井明久の返答
ノーマルだよ!?てか二人とも、今後の生活って何の話!?

異端審問会の皆さんの返答
今後の性活……だと……!?吉井、今すぐ羨ま死刑。




バカテスト 古典)
次の文章を読んで問に答えなさい。

項王軍壁垓下。兵少食尽。
漢軍及諸侯兵囲之数重。
夜聞漢軍四面皆楚歌、項王乃大驚曰、
「漢皆已得楚乎。是何楚人之多也。」
項王則夜起飲帳中

この時の項羽の境遇から生まれた四字熟語を答えなさい。


姫路瑞希・月野造の答え
『四面楚歌』

教師のコメント
正解です。本来ならば見方が歌うはずの“楚の歌”が四方を囲う敵兵の陣から聞こえててくる。それはつまり、味方の兵が敵陣に降ってしまったことを示します。このことなら“敵に囲まれて孤立すること”を【四面楚歌】と言うようになったのです。


島田美波の答え
『問題が暗号になってます』

教師のコメント
気持ちはわかります。


土屋康太の答え
『先手必勝』

教師のコメント
後手です。


吉井明久の答え
『先手必勝』

教師のコメント
しかも負けています。




バカテスト 数学)
次の等式を数学的帰納法を用いて証明しなさい。

1+3+5+……+(2n-1)=n2……①
(但し、nは自然数とする)


姫路瑞希・月野造の答え
[1] n=1の場合、①式は
(左辺)=1
(右辺)=1
より成立します

[2] n=k の場合成立すると仮定します
1+3+5+……+(2k-1)=k2……②

ここでn=k+1 の場合①式の左辺は1+3+5+……+(2k-1)+(2k+1)=(k+1)2となり、n=k+1 のときも①式は成立します

[1][2]より、①式は全ての自然数nにおいて成立すると言えます

船越先生のコメント
正解です。数学的帰納法とは、n=1の時に成り立ち、n=kの時に成り立つと仮定して、n=k+1のときにも成り立つと証明することで、命題が全ての自然数nにおいて成り立つと証明する手法です。意外とn=1で場合の証明を忘れてしまうことがあるので、解答の際は充分注意しましょう。造くんは正解のご褒美として、補習(コスプレ)をしましょうね♪

月野造の返答
……もうツッコミませんよ?


土屋康太の答え
『①式は正しいことをここに証明します
                 土屋康太』

船越先生のコメント
証明書の体裁を気取っても駄目です。数学的帰納法を用いて、と問題文にもあるので、n=kの場合成立するという仮定のもと、n=k+1の場合でも成立すると証明しましょう。


吉井明久の答え
『成立すると断定します』

船越先生のコメント
せめて仮定して下さい。

バカテスト集その⑦ ( No.19 )
日時: 2015/07/23 21:29
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

バカテスト 化学)
①〜④の説明に当てはまる元素記号を次から選び、それぞれ正しい名称を書きなさい。

『Mn O S Na I Pb Ne』
①体心立方構造で、水と激しく反応する。炎色反応では黄色を呈する。
②沸点184.25℃、融点113.75℃。これの溶液にデンプンを加えると反応を起こし藍色を呈する。
③原子量54。過酸化水素の水と酸素への分解反応において、これの酸化物が触媒として用いられる。
④希ガス族・第二周期。空気を液化、分留して作られる。

姫路瑞希の答え
『①Na:ナトリウム ②I:ヨウ素 ③Mn:マンガン ④Ne:ネオン』

教師のコメント
正解です。それぞれの特徴を覚えておくと、化学反応の説明などにもつながります。基礎的な特徴はしっかりと覚えておきましょう。


月野造の答え
『①Na:ナトリウム ②I:ヨウ素 ③Mn:マンガン ④Ne:ネオン
 ※えっと……問題の順番を変えませんか、先生?』

教師のコメント
???一応正解なのですが、どう言う意味ですか?


島田美波の答え
『書きたくありません』

木下優子の答え
『書く気になれませんでした』

教師のコメント
どうしましたか。テストのボイコットとは感心しませんね。島田さんも木下さんも真面目で良い子だと思っていたのに、先生はがっかりです。わからないのであればまだしも“書きたくない”“書く気になれない”というのは理由にもなっていません。そういった姿勢は、学力以前に人としての考え方において問題があります。今後はそのような態度を改めていかないと、いずれ社会に出たときに苦労を———


土屋康太の答え
『①Na:ナ ②I:イ ③Mn:ム ④Ne:ネ
 ※貧乳もステータスの一つ。誇っていいハズ』

工藤愛子の答え
『①Na:ナトリウム ②I:ヨウ素 ③Mn:マンガン ④Ne:ネオン
 ⇒ナ イ ム ネ ※需要はあると思いますよ〜♪』

教師のコメント
————島田さんと木下さんに全力で謝ってきます。それにしても、土屋君と工藤さんの仲の良さに感心しました。




バカテスト 国語)
次の文章を読み、“複雑な表情”の理由として誤っているものを選びなさい。

若くして夫婦になったジムとデラは、貧しくも互いを愛して暮らしていました。
ジムの宝物は代々伝わる金の時計、デラの宝物はその美しい髪の毛でした。
クリスマスの前日、デラは愛する夫にプレゼントを買う為、自慢の美しい髪を切ってかつら屋に売ってしまいます。そしてそのお金で、ジムの金の時計につけるプラチナの鎖を買ったのでした。
ジムは家に帰ると、デラの姿を見て……怒りでも、驚きでも、不満でも、恐怖でもない“複雑な表情”をしました。
ジムがデラに用意したプレゼントは、デラがあこがれていた、美しいくしだったのです。

(ア)買ってきたプレゼントがデラにとって必要のないものになってしまったから
(イ)デラが自分を想っていてくれたことが嬉しいから
(ウ)美しいデラが髪を失ってみすぼらしい姿になり、がっかりしたから
(エ)デラからのプレゼントをつけるはずの時計を売ってしまっていたから


霧島翔子の答え
(ウ)

教師のコメント
正解です。これはクリスマスにまつわる有名な話の一つですね。お互いに買ってきた物は役に立たなくなってしまったけれども、相手を思う気持ちが伝わってくるという心温まるお話です。是非とも皆さんには将来そういった家庭を築いて欲しいと思います。

霧島翔子の返答
……もう、幸せ家庭を築いています♪

教師の返答
…………ゑ?

坂本雄二・月野造の返答
翔子(霧島さん)?なぜ俺ら(自分ら)を見て幸せ家族って言っているんだ(言っているんですか)……?


工藤愛子の答え
(ウ) ※ショートヘアだって可愛いですよ!

土屋康太の答え
(ウ) ※ショートが可愛くないと誰が決めた!

教師のコメント
えっと……お二人とも正解ですが、どこか求めている答えと違う気がします。ともあれ《誤っているものの選択》という問題に対しては(ウ)という回答なので、一応正解です。それにしても、本当にお二人は仲がよろしいですね?


須川亮の答え
(ク)リスマスはキリストの誕生を祝う日であり、男女が乳繰り合っとること自体が間違っとるんじゃぁあああああああああああっ!!

教師のコメント
選択肢に《ク》はありません。

異端審問会の皆さんの返答
須川会長に続けええええええええええええええっ!クリスマスは廃止じゃぁああああああああっ!!


———回答終了後———


造 「……霧島さんは相変わらずですね」
雄 「……もうツッコむな造」
明 「坂本家の皆さんは、ホント仲が良いよね」

造・雄「「…………(もう絶対にツッコまないっ!)」」

秀 「仲が良いと言えば、ムッツリーニと工藤もじゃの」
造 「あー……確かに息ぴったりな回答でしたね。微笑ましかったですよこーさん」
康 「…………ただの偶然」

造・雄・明・秀「「「「ふーん♪そーなんだー(棒)」」」」

康 「…………何だお前ら」
明 「いやいや、別にー?」
康 「…………それより明久、姫路と島田の言ってた今後の性活について詳しく」
明 「いや、だから僕はノーマルだからね!?皆もそう思うでしょ!?」
雄 「ああ、そうだな。頭に“アブ”のつくノーマルだな。明久はムチとムチって公然で言える立派なHENTAIだもんな」
明 「雄二、今すぐ表出ろ」

美 「…………ハァ」
優 「…………ハァ」
瑞 「え、えっと?どうして美波ちゃんも優子ちゃんも、私の胸を見て溜息を吐くんですか?」
美 「ナイムネ、ね(せめて瑞希の三分の一でもあればアキも喜んでくれるかしら……)」
優 「ナイムネ、ね(造くんの周りって、何故か妙に胸が大きい人達が多いのよね……)」
瑞 「ふ、二人ともやっぱり目が怖いですよ!?」

美・優「「…………ハァ」」

翔 「……愛子、土屋と仲良い。私と雄二みたい」
愛 「ちょっ!?ちょっと待って!?ボ、ボクは別に!?」
翔 「……照れなくていいのに」
愛 「い、いや……た、確かにこーたくんと一緒の答えなのは嬉しいけどさ……」

異端審問会『『『とりあえず、吉井と坂本とムッツリーニは————死刑』』』

宗 「“とりあえず”でそんなことを言っている暇があるなら、お前らはさっさと課題を提出せんか。遊ぶ余裕があるものと見なし、問題集を追加されたくないならな」

105時間目 初戦と野球とEクラス〜開幕!召喚野球大会〜 ( No.20 )
日時: 2015/07/24 21:15
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

明久Side


そんなこんなでいつも通りFFF団に全力で追われたりする毎日の連続だったけど、気がつけば体育祭の当日となった。

『———時より、第二グラウンドにて召喚野球を行います。参加する生徒は———』

退屈な開会式も無事終えて、校庭に取り付けられたスピーカーからアナウンスが響き渡りいよいよ待ちに待った僕たちの聖典奪還の闘いの始まり始まり。そんなわけで僕らは野球大会の行われる会場へと向かっているところだ。

「雄二。最初の相手って何処だったっけ?」
「確か一回戦は同学年の隣のクラスが相手だって話だから、Eクラスのはずだ。ほら、コイツが対戦表だ」

と、雄二が対戦表を渡してくる。それにしてもEクラス、Eクラスか……。隣のクラスなのに、実はあんまり交流がなかったりする。試召戦争を起こしたって話も聞かないし。一体どんな人たちだろうか……?

「ねえ、Eクラスってどんなクラスなの?」

一応クラス代表として最低限の交流があるであろう雄二に聞いてみる事に。まあ無いとは思うけど、危ないクラスじゃない事を祈ろう。

「ん……そうだな。ま、安心しな。別に危険なクラスってわけでもない。さっき代表同士で挨拶をしたが、対応も可愛いものだったな」

ふーん?…………ん?ちょっと待った、コイツのこの口振り……まさか代表の癖に今まで交流をしていなかっただろうか?それって代表としてはどうなんだろう。雄二らしいっちゃ雄二らしいけど。まあそれはともかく、

「ちなみに可愛いってどんな感じだったの?」
「確か……『押忍!自分はEクラス代表の中林であります!本日は絶対に勝たせて頂くであります!』ってな感じで」
「ソイツ絶対に全身筋肉だよね!?絶対可愛くないよね!?」

思わず声を荒げてツッコむ僕。い、いや待て……もしかしたらそう言う感じの喋り方なだけの可愛い子かもしれない。最近はほら、秀吉みたいな独特の喋り方をする子だっているし、流石に言い過ぎたかな……?

「冗談だ。本当は『今日はヨロシクねっ。絶対負けないんだから☆』って感じで喋る代表だった」
「何だ……良かったよ……」

全く、雄二の冗談は質が悪いね。ほっと胸を撫で下ろす僕。

「言い忘れてたが、ソイツはラグビー部所属だな」
「…………」

今時のラグビー部はそう言う喋り方するのだろうか……?わからない、色んな意味でわからなくなってきた……

「こらこらゆーさん。嘘言っちゃダメですよ。Eクラス代表の中林さんに失礼ですし」
「そうじゃの。雄二よ、明久をからかうのも大概にするのじゃ。話をややこしくするでない」

と、何だか苦笑している二人の美少女が僕を見かねて話に加わってきた。おのれ雄二、またしても僕に嘘を教えてたんだな?このペテン師め。

「って、あれ?そもそも二人はEクラス代表のこと知ってるんだ」
「ええ、知ってますよ。ほら、アキさんたちがこの前職員室を襲撃したじゃないですか」
「その後お主ら指導室に監禁されておったじゃろ?その間、ワシらはEクラスで授業を受けておったからの。その時に良くして貰ったのじゃ」

……ああ、僕らが鉄人に問題集をやらされまくった時の事か。そう言えばこの二人と瑞希と美波はその間Eクラスと合同授業をしてたらしいもんね。この二人の言う事なら信頼出来る。雄二のバカは後でぶちのめすことにして二人の話を聞くことに。

「それで?そのEクラスとEクラス代表ってどんな感じの人かな?」
「んー……クラス代表の中林さんは女子テニス部のエースをやっていらっしゃると聞きました」
「ふむふむ、テニス部のエースね」

へぇー確かうちのテニス部って結構強いらしいし、そのエースってことは余程の実力者なのだろう。

「彼女自身の性格はサバサバしてて、とても活発そうな方ですね。自分とヒデさん、それに姫路さんに島田さんがEクラスで勉強する事になっても、問題なく受け入れてくれる懐の大きいとこもありましたし」
「なるほど、サバサバで大きいのか」
「ちなみにEクラスは……そうじゃの、言うなれば『体育会系クラス』と言った方が良いな」

???何それ、体育会系のクラス?

「ワシが言えたものではないが、部活を中心に学園生活を送っておる者たちが多いようじゃな。その分少々成績が振るわぬようじゃが、体力や運動神経は中々のものじゃぞ」

ああ、なるほど。だから試召戦争をやったとかの話を聞かなかったわけだね。確かに文月学園は進学校だけど、学業よりも部活動中心に頑張っている人たちも勿論いるわけだし。ここにいる秀吉とか良い例だよね。え、じゃあ部活にも入っていないのに何で僕が成績悪いのかって?……ノ、ノーコメントで。

105時間目 初戦と野球とEクラス〜開幕!召喚野球大会〜 ( No.21 )
日時: 2015/07/24 21:05
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

「なるほどなるほど……って、あれ?それなら今回結構強敵になるんじゃないの?」

体育会系ともなれば当然野球にも詳しいだろうし、野球部員だっているかもしれない。実は初戦から結構強いクラスと当たるのかな。と、そんなことを考えながら何気に呟くと……

「良くわかっているじゃない!悪いけど勝たせて貰うわよ!」
「…………へ?」

突然ヘアバンドが特徴的な女の子が、まるで僕に突っかかる勢いで話しかけてきた。ど、どちらさまで……?

「確かにアンタたちFクラスは強いでしょうが、アタシたちの得意分野で負けるわけにはいかないのよ!絶対勝つわっ!」
「え、えっと……?だ、誰……?」

どうしよう……このヘアバンドをした人、僕の記憶が正しければ初対面なハズなんだけど?困ったな……

「明久、コイツがEクラス代表の中林ってやつだ」

頭にクエスチョンマークを浮かべていると、雄二が助け船を出してきた。あ、そっか。この人が————

「この人が、代表がエースをねらってサバサバの大きいを受け入れるって定評がある———」
「待ちなさい。アンタの中の私のイメージってどんなのよ……!?」

ゴメン。流石に造と秀吉からの情報を詰め込みすぎた。

「ま、まあいいわ……私たちEクラスはここでアンタたちを倒すわっ!特に吉井!」
「は、はいっ!?」
「アンタは……私のライバル……絶対負かして見せるわ……っ!そしてあの人を振り向かせて見せるっ!」
「えぇ!?な、何の話!?」

わからない……僕中林さんに何かしたっけ……?今日この場で会ったばかりの人にライバル宣言されても困るんだけど……

「(おい、秀吉。何であんなにEクラス代表は明久にライバル心を燃やしているんだ?お前何か知ってるか?)」
「(う、うむ……実はの。話を聞く限り中林は久保に憧れを抱いておるようなのじゃ)」
「(オーケーわかった、そう言うことか。大方久保の本性を知ったんだろうな)」
「(そのようじゃの。で、中林は明久を一方的に恋のライバルじゃと決めておるらしい)」
「(当の明久本人は何の事かさっぱりなわけか。随分一方的な三角関係だな、おい)」
「(正確には、姫路&島田⇔明久←久保←中林じゃの。明久たち以外は入る余地のない一方通行な恋模様じゃな……中林が不憫で堪らぬわ)」

「「(やれやれだな(じゃの)……)」」

それと何だろう?雄二と秀吉の僕と中林さんを見る目が妙に優しい気がする。と同時に、一瞬怖気が……?

「あ、中林さん。今日はよろしくお願いしますね。お互い全力を尽くしましょう」

ここで造が困惑している僕と燃え上がる中林さんの間に入りフォローしてきた。ありがと造、相変わらず空気読んでくれて助かるよ……

「はいっ!今日はよろしくお願いします月野先輩っ!」

「「…………」」

……造が挨拶すると僕の時とは打って変わってきちんと礼(ご丁寧に90度の礼)をして対応する中林さん。こ、今度は一体何だろうか?

「あ、あの……中林さん?自分は確かに一応歳は上ですが、あくまで今は中林さんたちと同学年ですし“先輩”はちょっと恥ずかしいのですが……」
「そんな!先輩は先輩でしょう!?去年引退した先輩達から“月野君には頭が上がらないねー”“あの子の応援ですっごい盛り上がってさー”って言っているのを聞いていましたしっ!」

なるほど。部活動をしっかりしているだけあって、上下関係はしっかりとしているんだね。その点は流石だ。それも造にとっては、すっごく恥ずかしいことみたいだけど。

「で、ですから、自分はそんな大した人間では……(ボソッ)そ、それにテニス部の先輩ってことは———(ごにょごにょ)お世話になったってそれ無理やり自分をチアとして参加させられた時のことですよね、きっと……」
「今日はよろしくお願いします、月野先輩っ!いい試合をしましょう!」

と、造が何かボソボソ呟いているのも聞かず、再び一礼してからEクラス側のベンチに去っていった中林さん。

105時間目 初戦と野球とEクラス〜開幕!召喚野球大会〜 ( No.22 )
日時: 2015/07/24 21:09
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

「うぅ……聞いていませんね……」
「そだね。てか、中林さんは随分造のこと尊敬しているみたいだけど、何かしたの?」
「い、いいえ。この前会ったばかりですけど」

「「うーん……?」」

これには造も僕も頭にクエスチョンマークを浮かべて、首を傾げることしか出来ない。何だかよくわからない人だなぁ。

「(ん?おい、秀吉。中林のヤツは造には対抗意識は持たんのか?確か久保は造にも興味があったと記憶してたんだが?)」
「(……久保が『月野君は弟を見ているような気分なんだよ』と言うておったらしくての。それで中林は“造は問題ない”と判断したらしい。それどころか、Eクラスを持ち上げる発言をしておったこと、部活の応援に来てくれたこともあり“先輩”として好感が持てるそうじゃ……)」
「(そうか……にしても秀吉?お前なんか少し不機嫌じゃねえか?)」
「(…………気のせいじゃ)」
「(いや、気のせいってお前……)」
「(…………別に、造の義兄弟はワシと姉上だけじゃとは、思うておらんからの?)」
「(…………ひ、秀吉?)」
「(思うておらぬからの?別に、久保に負ける気はないなど思うて————)」
「(い、いやもういい……わかった、俺が悪かった)」

???何やらこそこそ話している雄二たちの方向から、何故か黒いオーラが見えたような?てか、秀吉がちょっぴり黒く見えるけど……気のせいかな?


造Side


一応中林さんやEクラスの方たちへの挨拶も終わり、一回戦の為に準備を始める事に。ゆーさんと中林さんの先攻後攻決めにより、自分たちは後攻攻めになりました。ちなみに最初の科目ですが、グラウンドに向井先生がいらっしゃると言う事は————

「———まず一回は古典勝負ってことだね」
「そですね。あ、先生がフィールドを張るみたいですよ」

『そろそろ始まりますね。それでは……起動(アウェイクン)っ!』


キィイイイイイイイイイイン ボンッ!


向井先生が手を空へと挙げ設定すると同時に召喚フィールドがグラウンドに張られ、お馴染の起動音と共に自分も召喚獣へと成り替わりました。

「あ、造も召喚獣になったね。んじゃ僕も召喚しようかな。試獣召喚(サモン)っ!」
「なら俺も召喚すっか。試獣召喚(サモン)っ!」


ボンッ!×2


自分が召喚獣と成ったことを確認すると、アキさんたちも試獣召喚(サモン)のキーワードを口にします。同時にアキさんたちの足元に幾何学模様が浮かび上がり、その中からアキさんたちをデフォルメした姿の召喚獣が現れます。

《ふむふむ。これが野球仕様の召喚獣の姿何ですね〜》
「今回は野球のユニフォームか。やれやれ、学園長も変なとこに労力を割いてるよね〜」

現れた召喚獣はバットとグローブを持ち、ユニフォームを着た本格的な野球仕様。あはは♪それだけ学園長もこだわりがあるってことですよ。

「操作の一部は自動的になっているらしいな。ま、そうじゃなきゃ野球なんて出来っこねえだろうしな」
《まあ、自分とアキさんは別系統のシステムで動くそうですがね》
「あ、そうなんだ。……それにしても造。今回はちゃんとバットとグローブが出たね」
「む、そのようじゃの。ワシも明久と同じくまた箒で野球をするとばかり……」
《さ、流石にそれは厳しいですよ……まあ一応、いつもの箒と特性は一緒で召喚されたバットとグローブに『点数を消費して風を起こす能力』は付属されていますがね》

……ん?ってことは、自分は腕輪で空を飛ぶなら————バットかグローブに跨らければならないのでしょうか?しゅ、シュールですね……?

「まあシステムについてはワシらが気にしても詮のない話じゃろうし、ワシらはワシらの目の前の試合に集中しようぞ」
「それもそうだね。経緯はどうあれ、没収品がかかっているワケだし……まだ雄二から、どうやって攻略するのかは全く聞いてないけどね」

確かに……さて、Fクラスの策士:ゆーさんはどう攻略するのやら?

「ん?そういやそうだったな。んじゃそろそろ守備位置、打順、作戦を発表するぞ!お前らよく聞いておくんだ」

と、皆さんに話しかけるゆーさん。やっぱりゆーさんは凄いです。こう言う時の皆さんをまとめ上げる手腕やカリスマ性は、見事としか言いようがありません。皆さん文句も言わずに付いていっていますし。

「基本の守備位置と打順はこんな感じだ」


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