二次創作小説(紙ほか)

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バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 お知らせあり>>270
日時: 2016/03/25 21:41
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

初めましてな方は初めまして。そうでない方はお久です。こちらはバカとテストと召喚獣の二次創作であり以下のスレッド

【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】及び【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】

の続章となっています。読まれていない方はそちらもよろしくお願いします。


暑い夏も乗り切ってやってきました二学期編!夏休みを満喫したいつものメンバーとFクラスの前に立ちふさがったのは……無敵の鉄人による持ち物検査!?

『お願いします、西村先生!僕らにその本を返してください!』
『僕らには———僕らにはその本がどうしても必要なんです!』
『お願いです!僕たちに、保健体育の勉強をさせてください!』
『西村先生、お願いします!』

『『『『お願いします!』』』』

「黙れ。一瞬スポ根ドラマと見紛うほど爽やかにエロ本の返却を懇願するな」

『『『『鬼っ!悪魔っ!!鉄人っ!!!』』』』

毎日バカやる明久たちがそんな教師たちの横暴を黙っているはずもなく。正々堂々鉄人に挑むFクラスだったけど……(正々堂々の意味、今すぐ調べてください皆さん by造)

「ええい!こうなりゃ実力行使だ!僕らの大事な参考書(エロ本)を守るため、命をかけて戦うんだ!」
「ほう?良い度胸だ、かかってこい……シメるついでに夏休みで緩んだ頭のネジをキッチリ締めなおしてやる」

明久たちの必死の抵抗虚しく、鉄人に阻まれ大事なもの(エロ本)を取り上げられるFクラスメンバー。このまま為すすべがないのか?否、まだ手はある……!召喚野球で教師を蹴散らし、取り戻せ僕らの聖典(エロ本)!


体育祭に召喚野球。そしていよいよ試召戦争が解禁となり恋に嫉妬に勉強に、ますます楽しくそして忙しくなる造や明久たち。そんないつものメンバーの非日常的な日常をどうかよろしくお願いします。


———目次———
序章 1〜4章及び各種設定【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】>>6参照

5〜5.5章及び各種設定  【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】>>7参照

6章 体育祭&召喚野球編>>1-117
102時間目>>1-5   103時間目>>8-11  104時間目>>12-16  105時間目>>20-23
106時間目>>24-28  107時間目>>29-32  108時間目>>33-36  109時間目>>37-40
110時間目>>41-44  111時間目>>45-48  112時間目>>49-52  113時間目>>53-56
114時間目>>59-62  115時間目>>63-66  116時間目>>67-70  117時間目>>73-76
118時間目>>80-83  119時間目>>84-87  120時間目>>91-94  121時間目>>98-101
122時間目>>104-107 123時間目>>110-113 124時間目>>114-117
覚えよう野球のルール〜スクイズしてください!〜>>77-79

6.5章 文化の秋・食欲の秋・文月学園の秋編>>120-221
酔いと造と幼児返り!?〜お酒は大人になってから〜
前編>>120-122 中編>>125-127 後編>>130-132

週刊☆文月学園ラジオ放送 特別企画・文化の秋!
前編>>135-136 後編>>137-138

ワシと自分と演劇と〜演目はバカテス童話!?〜
その①>>141-143 その②>>146-148 その③>>149-151 その④>>154-156 その⑤>>157-159
その⑥>>164-166 その⑦>>167-169 その⑧>>170-172 その⑨>>173-175 その⑩>>176-178

召喚実験シリーズ〜自分と本音と暴露大会〜
その①>>179-181 その②>>182-184 その③>>185-187
その④>>188-190 その⑤>>191-193 その⑥>>194-196

寒い日は鍋が一番!〜闇鍋?病み鍋?暗黒鍋デス〜
その①>>197-199 その②>>202-204 その③>>209-211 その④>>214-216 その⑤>>219-221

7章 二学期試召戦争開幕&Fクラスの変編>>224-330
125時間目>>224-226 126時間目>>229-231 127時間目>>234-236 127.5時間目>>241-242
128時間目>>243-245 129時間目>>246-248 130時間目>>251-253 131時間目>>256-258
132時間目>>261-263 133時間目>>264-266 134時間目>>267-269 135時間目>>271-272
136時間目>>273-274 137時間目>>275-277 138時間目>>280-282 139時間目>>283-285
140時間目>>286-288 141時間目>>289-291 142時間目>>292-294 143時間目>>295-297
144時間目>>298-299 145時間目>>300-302 146時間目>>303-305 147時間目>>306-307
148時間目>>308-309 149時間目>>310-311 150時間目>>312-313 151時間目>>314-316
152時間目>>317-318 153時間目>>319-321 154時間目>>322-323 155時間目>>324-326
156時間目>>327-330

7.5章 とあるお休みの一日:同棲生活は命がけ編
召喚実験シリーズ:〜みんなの子どもシミュレーション〜
その①>>334-336 その②>>337-338 その③>>339-341
その④>>342-344 その⑤>>345-347 その⑥>>348-350

文月学園新聞&特別補習:鉄拳先生の情報講座>>353-355

彼と彼女のとある日の出来事
〜明久と瑞希編〜
前編>>356-358 中編>>359-361 後編>>362-365
〜雄二と翔子編〜
前編>>366-368 中編>>369-372 後編>>373-377
〜造と秀吉と優子編〜
前編>>378-380 中編 後編
〜明久と美波編〜
前編 中編 後編
〜造と葵編〜
前編 中編 後編
〜康太と愛子編〜
前編 中編 後編

おいでませ文月学園!久保弟の学校見学
前編 中編 後編

8章 最終決戦!Aクラス対Fクラス試召戦争編

———バカテスト集———
その⑦>>18-19 その⑧>>240 その⑨>>278

———各種設定———
文月学園レポート:腕輪編その①>>17 その②>>279

お知らせ>>270

116時間目 応援・平手・翔子の涙〜すれ違いの決勝前〜 ( No.68 )
日時: 2015/08/16 21:19
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

よくよく見るとサイズがちょっと(?)合っていません。まあそりゃそうですよね。特注か優姉さんたちが作りでもしない限り、自分に合った服なんて用意できないでしょう。……べ、別に背の低い事なんか悔しくないですからね!?

「でも待って、アンタの妹の文ちゃんってチア服着てたわよね。身長同じくらいだしあれは借りれないの?」
「……あー、無理だと思います。色んな意味で」

何せ文さんのアレは、文さんご自身が創造して創った“データの服”です。……文さんのことですしちょっと調整すれば行けるかもしれませんが。

「くっ……なら仕方ないわね。ここは木下だけで我慢するしか……」
「待つのじゃ島田よ。ワシも着らぬと言っておるじゃろうに」

とりあえず何とか島田さんは自分は諦めてくださった様ですが、ヒデさんにターゲットを絞ったようですね。ヒデさん、島田さんの説得頑張ってください。

「あらら……美波も大変だね」
「そうですね……って、アキさん?何だか少しだけ顔色が悪くないですか?大丈夫です?」

自分の横でヒデさんと島田さんの問答を見ているアキさんは、何だかお昼に会った時よりも若干顔色が悪い気がします。どうしたんでしょうか?ひょっとして体調悪いとかでしょうか?

「ん、そう?……あー、多分瑞希のお弁当の“当たり”を食べたからだと思う。油断してたら思わぬトラップがあったよ」

体調が悪いとかそんなレベルじゃなかった件について。よ、よくぞ生き残ってくれました。

「……まあ、安心してよ。耐性が出来てたせいか何とか帰還出来たし、問題ないよ」

「「「…………あー」」」

この場にいる姫路さんの殺人料理被害者の会全員納得。なるほど耐性が……って言うか、やっぱり姫路さんのお料理ってとことん油断ならないんですね……

「あ、お弁当で思い出したけど……雄二にムッツリーニ。貴様らよくも逃げてくれたな……?」
「逃げたとは心外な。俺はただ次の教師戦に備えて策を練っていただけだ。別に“こう言う時、姫路は必ずお手製の弁当を持ってくる”とは思っていなかったぞ」
「…………俺は工藤に呼び出されて」

あ、やっぱりこーさんは工藤さんとご飯を食べてたんですね。ふふっ♪最近本当に仲が良いようで何よりですね♪

「ってことは、ゆーさんは霧島さんとご飯食べたんですね♪」
「ん?いや、俺は一人で食ったんだがな」

「「「…………え?一人で?」」」

あら?意外ですね。霧島さんの性格からして、こう言う時は絶対ゆーさんと一緒にご飯を食べると思ったんですが……?

「何だお前らそんな意外そうな顔は。まあ、アイツも別に始終俺と一緒ってわけじゃねえし、そう言う時も偶にはあるんだろ」

「「「…………うーん?」」」

それはそうですが、何だか霧島さんらしくない気がします。普段もクラスが違ってあまり一緒にお弁当が食べられない分、こういう時はゆーさんと(半ば強制的にでも)一緒にお弁当を食べるのが彼女らしいと言いますか……何か用事でもあったのでしょうかね?

「???あの?明久君。美波ちゃんは木下君に何をお願いしているんですか?」

と、こちらにやってきた姫路さんが、島田さんとヒデさんのやり取りに首を傾げつつアキさんに尋ねてきました。えっと……

『なんでそんなに嫌がるの?こんなに可愛いのに』
『可愛いから嫌なのじゃ!ワシは男なのじゃから、可愛いのは着ないのじゃ!』
『ああ、そう言うこと。それなら……えっとね、木下。これ、後で月野にも教えてあげようと思ってたんだけど……ここだけの話ね———』
『む?なんじゃ?』
『———実は、チアリーダーの衣装って……すごく男らしいのよ?』
『ほう?さてはお主、ワシと造を明久レベルのバカじゃと思っておるじゃろ?』

……何て言ったらいいのでしょうね?

「あー……美波が秀吉にチアガールをやってみないかって誘ってる最中なんだ」
「???チアガールを、ですか……どうしてでしょうね?」
「あはは……きっと女子の数が少ないからだよ」
「あ、そういうことでしたら———明久君もアキちゃんに」
「待った瑞希!?どうしてもう一着チア衣装を取り出してジッと僕のほうを見るの!?」

……ひ、姫路さんが物凄く良い笑顔でチア衣装をアキさんに渡そうとしていますね。どうして姫路さんや優姉さんたちは、男子にそう言う格好をさせたがるのでしょうかね……

「ははっ!良かったじゃないか明久。俺も女子が少ないのを心配してたんだ。これで少しは見栄えも良くなるだろうな!」
「…………売り上げも伸びる」
「あ!でしたら坂本君と土屋君も良かったら……」
「…………(ブンブンブン)!?」
「待て姫路。何故チア服を取り出して俺らを見る?」
「それに月野君はどうして学ラン何かを———」
「だから自分は男ですって!?これで合っているんですよ姫路さん!?」

どうしましょう……ひょっとしてこの学園には、男の子を女の子にさせたがる呪いでもあるのでしょうか?このままではツッコミきれませんよ……

116時間目 応援・平手・翔子の涙〜すれ違いの決勝前〜 ( No.69 )
日時: 2015/08/16 21:28
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

「そ、それはそうと瑞希。応援の練習すごく頑張ってるらしいね」
「あ、いえ。それほどでもないですよ?」
「…………あまり無理はするな」
「そうだぞ、あんなもの俺らの没収品のかかった召喚野球に比べれば適当でいいんだしな」

そんな感じで暴走気味の姫路さんからご自身に妙な白羽の矢が立ってしまわぬよう、必死に話題を変えようとする皆さん。

「あー、そうですね。無茶して身体を傷つけないようにしてくださいね。アキさんも島田さんもとても心配していますし」
「ちょっ!?つ、造っ!?」

姫路さんにそう教えてあげると、アキさんが物凄く焦った顔で自分のその言葉を遮ろうとします。HAHAHA!今更ですし、別に恥ずかしがる事ないでしょうに。

「それに応援合戦はあくまで余興で体育祭の点数とは関係ないしな」
「あ、はい。なるべく無理はしないようにはします。けど——」
「けど?何かな瑞希?」
「私は私の出来る事で役に立ちたいって、そう思って」

「「「「…………おお」」」」

へぇ……?何だか姫路さんって、前と良い意味で印象が変わりましたね。以前よりもとても前向きになっている気がします。心なしかそんな彼女の心の変化にアキさんも誇らしそうですね。

「明久君。私、応援頑張りますからっ!応援の応援、してもらえますか?」
「うん!勿論だよ!精一杯瑞希の応援の応援をしてあげるね!」
「良かったです!では早速————これを着てくださいね!きっと私も美波ちゃんも応援に力が入ると思いますので!」
「HAHAHA!瑞希は冗談が上手いなぁ!」

そう満面の笑みでアキさんにチア服を渡そうとする姫路さん……ま、まあ別の意味でも前向きになっている気がしますがこれも立派な(?)成長ってことでここはひとつ。とりあえず姫路さんのチア服攻撃(?)からどう逃げ出すべきか全員で考えていると……

「…………」
「あれ……?霧島さん?」

……何だか一瞬誰かわからなくなるくらい、物凄く落ち込んでいる霧島さんがとぼとぼと歩いているのが目に映りました。ど、どうしたんでしょう?霧島さん、何だか随分元気がないですね……?

「ん?ホントだな。おい翔子。どうかしたのか?」
「……あ……雄二……」

何だかゆーさんが話しかけても霧島さんは上の空。とてもじゃないですが、いつもの凛々しい霧島さんの姿はそこにはありません。

「……野球、負けちゃった」
「ああ。そうらしいな。だが安心しな、一応仇は討ったぞ」

と、ゆーさんはニッと笑いかけますが……それでも霧島さんの表情は戻りませんね。

「……でも、私の没収品返してもらえない……」
「没収品?ああ、あれか。ったくお前な……」
「……結婚式まで、大事に保管しておくつもりだったのに……」
「バカ言うな。あんなもん、没収されてなくても見つけたら俺がかわりに捨ててやる」
「…………え……?」

……むう。何だか嫌な空気ですね。何でしょうか……何かおかしいような?ゆーさんと霧島さんの会話、噛み合っていない感じじゃ?霧島さんの表情も何か困惑したものに変わっていますし……

「いや。『…………え……?』じゃないだろ。あんな物没収された程度でそこまでショックを受けるなって」
「…………あんな物、って……」
「そうやってつまらない物を没収されたくらいで凹むなってこと————」

そのゆーさんの一言に、霧島さんは目をカッと開き……

「…………っ!!」


———パシンッ!


……乾いた平手の音が響き渡りました。

「「「「……っ!?」」」」

「…………な、に……?」
「……つまらない物なんかじゃ、ない……!」

ゆーさんを叩いた霧島さんは目に涙を溜め、唇を噛んでいます。何か良くわかりませんが、霧島さんの表情から見て、何やらただ事ではない事は確かです。

「雄二にだけは、そんな事言って欲しくなかった!」

頭に響くような大きな声を上げ、霧島さんはこちらに背を向け走り出してしまいました。……あまりの唐突な出来事に、自分を含め当事者のゆーさん、そしてアキさんこーさん姫路さんは固まってしまいます。

「「「「「…………」」」」」

彼女が立ち去りようやく動けるようになった自分たち。思わずアキさんゆーさん、姫路さんこーさんと顔を見合わせます。一体どう言うことでしょう……?

「わ、私、ちょっと翔子ちゃんのところへ行ってきます!」

そんな中姫路さんが真っ先に我に返り、霧島さんを追って行きます。……そ、そうですね。まずは状況を確認に行きませんと。

「じ、自分もちょっと様子を見てきま「待て……造……」———ゆーさん?」

と、駆けだす前にゆーさんも我を取り戻したのか、自分の肩を掴んで制止させます。ゆ、ゆーさん……?

116時間目 応援・平手・翔子の涙〜すれ違いの決勝前〜 ( No.70 )
日時: 2015/08/24 22:02
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

「…………お前まで、行く必要ねえよ……子の……ヤツ……!」

まるで地の底から響いてくるような———そんな低い声。そして……

「翔子のヤツ……!な・に・が『つまらない物なんかじゃない!』だ!俺本人が同意していない婚姻届なんか、つまらない物以外の何物でもないじゃねえか!俺にだけは言われたくないだと!俺だから言うんじゃねえか!こっちは何も承諾してないんだぞ!悪く言うのは当然だろうが!」

霧島さんも何だかゆーさんに怒っていたみたいですが……こっちも烈火の如く怒りを露わにします。これは……ダメだ、ちょっと手が付けられませんね……

「造っ!翔子の事なんざ気にかけるんじゃねえぞ!明久、ムッツリーニ。お前らもだっ!いいなっ!」

そう言って、ゆーさんは獣のような雰囲気のまま、もうすぐ応援合戦が始まると言うのに2−Fの待機場所に戻ってしまいました。これは重症ですね……ゆーさんをこれ以上刺激するわけにもいきませんし、姫路さんに続いて霧島さんを追うことのできないこの状況。とりあえずアキさんこーさんと集まって緊急会議開始です。

「どう思います?二人とも」
「どうって……まあ確かに、霧島さんにとっては大事でも、同意した覚えのない婚姻届とかであそこまで怒られても困るよね?」
「…………雄二の言い分もわからなくはない」
「……あの、本当にそうでしょうか?」
「え?いやだってそうでしょ造?ちょっとだけ怒るならともかく引っぱたくのは流石にね」
「…………普通はな」
「……お二人ともよく考えてみてください。そもそもですよ、霧島さんが婚姻届くらいであそこまで取り乱すと思いますか?本当に必要なら———そんなものまたすぐに作れば良いだけでしょ。それこそ霧島さんならすぐに用意できますよ」

「「あれ……?」」

そう。ただ婚姻届を没収されただけでは、霧島さんの行動を説明できません。彼女が大好きなゆーさんを引っぱたくですって?そんなの……それこそとんでもないミスをゆーさんがしてしまったと考えるのが普通ではないかと。

「それにですね、流石に書類物は没収品に含まれないと思うんです。大体仮に何かの間違いで本当に没収されたのが婚姻届だったとしても“すみません、没収品の中に誤って大事な書類が中に入ってました”って先生方に言えば済む問題じゃないでしょうか」
「そう……だよね。確かにそうだ」
「まあこれはあくまで自分の推測ですし、今回皆さんも知っての通り厳しめの持ち物検査でしたからそう言う言い訳は通らなかった可能性もありますので間違った推測なのかもしれませんが……」
「…………だが、造の言う通り婚姻届が没収されたにしては何かおかしい」
「そうだね……でも、だったら一体霧島さんって何を没収されたんだろ?」

「「「…………うーん」」」

どれだけ三人で頭を捻っても手元に情報が何もない以上推測くらいしか出来ません。弱りました……これから大事な教師戦だと言うのに、2−Fの要であるゆーさんがあんな感じでは————

雲行きが怪しくなりつつある召喚野球大会決勝。不安だけが募るこの状況で、このままで何とかなるんでしょうか……?


———同時刻の翔子———


『(グスッ)…………雄二の……バカ……』
『……あら?どうかしました?大丈夫ですか?』
《んにゅ? 大丈夫ー? 泣いて いるのー?》
『……え?』
《痛い のー? だったら サクヤに 痛いの 治して もらおー!》
『こらこらダメですよ文さん。こういう時はまずはどうしたのか事情を聞かないとね。……はい、ハンカチをどうぞ。———ああ、思い出しました。貴女確か二学年の学年主席の霧島さん、でしたっけ?』
『……いつかの、先輩と……造……?』
《ツクル? 違う よー? 文は 文 だよー!》





〜シリアスブレイカーな余談〜


「仕方ないわね、じゃあこうしましょう木下!ウチが学ランを着るから、アンタがチア服を」
「それはワシにとって何の解決にもなっておらぬのじゃが!?」
「って、まだやってたんですか島田さん……」

もうすぐ応援合戦が始まると言うのに、島田さんはヒデさんにまだ諦めずに交渉(?)していたようです。まあ、コンプレックスを刺激される痛みやその気持ちはわからなくもないですが、やっぱり自分やヒデさんがチアをやるなんてどう考えてもおかしいわけでして。我慢して姫路さんと二人で踊って頂くしか……

「あ、わかったそういう事ね……木下、アンタやっぱり月野にも出てほしいって言いたいんでしょ?いいわ、ちゃんと月野にも付きあわせるからやりましょう!」
「ちょっ!?じ、自分のこと諦めてくれたんじゃなかったんですか!?」

またもや島田さんは自分もターゲットに入れる始末。ですから絶対に出ませんってば。

「島田よ……いい加減にするのじゃ。ワシらは絶対に踊らぬからの」
「申し訳ありませんが無理なものは無理ですので。では、そろそろ始まるので準備しましょ———」

そう言って、二人で立ち去ろうとすると———


ガシッ!


「———まあ待てやお二人さん。ここは美波っちの言うことを聞いてやんなよ。それとも何かい?お前ら二人は可愛い女の子のお願い一つ聞けないような“小さい男”なのかい?なあ、造にヒデっちよ」

———立ち去ろうとする自分とヒデさんの肩を力強く捕まえる一人の女性の姿が。…………この……声……は……っ!

「女の子のちょっとしたお願いを聞けないような男は、もう男じゃねぇと思うんだがねぇ?ま・さ・か、造たちはそんなヘタレな男じゃぁねえよなぁ?」

振り解こうと必死に抵抗するも全く抵抗できない自分とヒデさん。さ、最悪です……よりにもよってこんな時にこの人に捕まるとは……っ!?そうこの人、いいえこの変態淑女———

「「サクヤさん(日高先生)……何故ここに」」

「美波っち!後は任せな〜♪アタシがちゃんとコイツらの着付けしておくからね♪」
「あ、はい!ありがとうございます、先生!」
「おっし!んじゃまずは保健室で着替えるか!……さあ行くぞ二人とも!」

「「ヒィ!?離して下さい(離すのじゃ)!?い、嫌あああああああああああ!?」」

———サクヤさんの肩に担がれて、拉致られる自分とヒデさん。どれだけ暴れようともサクヤさんの拘束から逃れられるわけもなく、抵抗虚しく保健室にて強制的にメイクアップさせられた自分たちはと言いますと。






その日の応援合戦。姫路さんと島田さんの横で、チア姿でなければ勿論学ランでもない———サクヤさんと優姉さん曰く、ながーいうさ耳+まーるい尻尾のせくちーバニーガールの格好をした自分とヒデさんが虚ろな目でボンボンを持って踊っている(踊らされている?)光景が見られたとか。

「…………バニーガール?HAHAHA!違いますよ?断じて認めません。もう一度言います。バニーガールなんかじゃないです……」
「ははっ……造よ、ワシはもう疲れてしもうた……バニーにちなんで今ならワシ、4階くらいからぴょんと跳べそうじゃぞい」
「自分もあいきゃんふらーい出来そうです……」

「「ははは…………ハァ」」

まあ、悲しいことではありますが、自分たちの登場に観客席が大いに沸いたとかなんとか。それと同時にあまりに刺激的過ぎて(※優姉さん談)観客の三分の二は鼻血を出して倒れたとのこと。後でこーさんが呟いていましたが、その時の写真は飛ぶように売れてムッツリ商会なるものの売り上げは、過去の最高記録を塗り替えられかけたとかなんとか。売るこーさんもこーさんですが、買う人も買う人ですよ……もうやだこの変態たち……

Re: バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 ( No.71 )
日時: 2015/08/16 22:46
名前: ユウ (ID: JnUv6JO9)

率直に言おう、造と秀吉のバニーガールの応援は、俺達変態の最高のご褒美だぜ!!

WRAYUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUU!!!!!!!!(奇声)+鼻血

だが、此処であえて言おう。どうせならオプションで汗をかくと、バニースーツが透けていく仕様にすれば更にさいK…(熱弁するユウの後ろで仁王立ちする造の(自称)保護者達)

バキゴキベキ!!アアーン!!!

青年拷問中…

ふっ、今日の拷問も何とか乗り切れたぜ。これ以上保護者達に目をつけられる前に感想を終わらせよう。

さて、まずは美波ちゃん?秀吉にチアガールを着せようとするのは別の意味で大いに賛成だけど、そんなことをすると明久の視線を全て秀吉に奪われちゃうぞ(ハート)

…まあ、隣でボインボインって擬音が聞こえそうなほどの、全男子煩悩殴殺兵器(という名の姫路さん)と一緒だと、気持ちは分からなくはないけど…

いやー、まさしくあのポヨンポヨンは兵器ですな…(そういって、高性能連射機能付きカメラで取ったプルプル写真かなりギリギリのもあるよのフィルムを内緒でムッツリリーニのカバンに収納するユウ←やっぱりこやつにも出血死という名の罰を与えねば)

そして、霧島さんにビンタ(原因は雄二にあるけど)をされ、更に理不尽(本人はそう思っているらしい)怒られた事によって、ミノタウロスよろしく、暴走状態に陥ってしまった雄二と司令官が冷静ではない状態で決勝に挑むこととなった造達Fクラス、一体この先どうなるのでしょうか!?

…以上で感想は終わりですが、やはり感想を書くのが自分だけって糖分さんにとっては寂しいですよね?

Re: バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 ( No.72 )
日時: 2015/08/17 22:28
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)

>ユウさん
いつも感想ありがとうございます。サクヤさんたちにご用心、と言うか可愛いの着せてチアやらせたのサクヤさんたちじゃないですかヤダー!

サ「造の可愛い姿は見せたいけど、エロい目で見るのは禁止だかんな!」
優「弟たちを堪能していいのは姉だけなのよ……残念ながらね」
造「……うん、それ残念なのはお二人の脳内なのでは?」

美波に関しては大丈夫!ここの明久は瑞希&美波しか見えてませんからね、モゲろ明久爆発四散しろ。

明「何で僕恥ずかしい事暴露された上で罵倒されてんの!?」

二人にモテるバカだから悪い。ぽよんぽよんなπの娘にもスレンダーなモデル体型娘にもまとめてモテるバカだから悪い。

さて、それはさておき問題の雄二と霧島さんの気持ちと気持ちのすれ違い。冷静でない司令塔を抱えた波乱の決勝の行方はいかに。……野球自体はすっごい苦手でルール確認等が危ういですが、頑張って書きますね。金曜辺りに更新します多分。

それから感想に関しては大丈夫ですよ。自分のこの作品一学期編・夏休み編・ここの二学期編と無駄に長いので読むだけでもかなり時間かかっちゃうので、皆さんには時間のある時にのんびり気軽に暇つぶしとして読んで貰いたいですし、こうも長いと感想書くのかなり大変そうですからね……それと情けないことに自分って感想の返信すっごい遅いですし。

勿論感想を書いていただけるのはとても嬉しいです。モチベーション上がりますし読んでいただき評価して頂けるのは書いた甲斐がありますからね。いつも色々とありがとうございますユウさん。

ユウさんも、それから読んでくださってくれている皆さんも、自分自身少し忙しいのであまり更新できない時もあったり感想の返信遅れたりすることもありますが、これからもお付き合いいただけると幸いです。では。


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