二次創作小説(紙ほか)
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- バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 お知らせあり>>270
- 日時: 2016/03/25 21:41
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)
初めましてな方は初めまして。そうでない方はお久です。こちらはバカとテストと召喚獣の二次創作であり以下のスレッド
【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】及び【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】
の続章となっています。読まれていない方はそちらもよろしくお願いします。
暑い夏も乗り切ってやってきました二学期編!夏休みを満喫したいつものメンバーとFクラスの前に立ちふさがったのは……無敵の鉄人による持ち物検査!?
『お願いします、西村先生!僕らにその本を返してください!』
『僕らには———僕らにはその本がどうしても必要なんです!』
『お願いです!僕たちに、保健体育の勉強をさせてください!』
『西村先生、お願いします!』
『『『『お願いします!』』』』
「黙れ。一瞬スポ根ドラマと見紛うほど爽やかにエロ本の返却を懇願するな」
『『『『鬼っ!悪魔っ!!鉄人っ!!!』』』』
毎日バカやる明久たちがそんな教師たちの横暴を黙っているはずもなく。正々堂々鉄人に挑むFクラスだったけど……(正々堂々の意味、今すぐ調べてください皆さん by造)
「ええい!こうなりゃ実力行使だ!僕らの大事な参考書(エロ本)を守るため、命をかけて戦うんだ!」
「ほう?良い度胸だ、かかってこい……シメるついでに夏休みで緩んだ頭のネジをキッチリ締めなおしてやる」
明久たちの必死の抵抗虚しく、鉄人に阻まれ大事なもの(エロ本)を取り上げられるFクラスメンバー。このまま為すすべがないのか?否、まだ手はある……!召喚野球で教師を蹴散らし、取り戻せ僕らの聖典(エロ本)!
体育祭に召喚野球。そしていよいよ試召戦争が解禁となり恋に嫉妬に勉強に、ますます楽しくそして忙しくなる造や明久たち。そんないつものメンバーの非日常的な日常をどうかよろしくお願いします。
———目次———
序章 1〜4章及び各種設定【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】>>6参照
5〜5.5章及び各種設定 【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】>>7参照
6章 体育祭&召喚野球編>>1-117
102時間目>>1-5 103時間目>>8-11 104時間目>>12-16 105時間目>>20-23
106時間目>>24-28 107時間目>>29-32 108時間目>>33-36 109時間目>>37-40
110時間目>>41-44 111時間目>>45-48 112時間目>>49-52 113時間目>>53-56
114時間目>>59-62 115時間目>>63-66 116時間目>>67-70 117時間目>>73-76
118時間目>>80-83 119時間目>>84-87 120時間目>>91-94 121時間目>>98-101
122時間目>>104-107 123時間目>>110-113 124時間目>>114-117
覚えよう野球のルール〜スクイズしてください!〜>>77-79
6.5章 文化の秋・食欲の秋・文月学園の秋編>>120-221
酔いと造と幼児返り!?〜お酒は大人になってから〜
前編>>120-122 中編>>125-127 後編>>130-132
週刊☆文月学園ラジオ放送 特別企画・文化の秋!
前編>>135-136 後編>>137-138
ワシと自分と演劇と〜演目はバカテス童話!?〜
その①>>141-143 その②>>146-148 その③>>149-151 その④>>154-156 その⑤>>157-159
その⑥>>164-166 その⑦>>167-169 その⑧>>170-172 その⑨>>173-175 その⑩>>176-178
召喚実験シリーズ〜自分と本音と暴露大会〜
その①>>179-181 その②>>182-184 その③>>185-187
その④>>188-190 その⑤>>191-193 その⑥>>194-196
寒い日は鍋が一番!〜闇鍋?病み鍋?暗黒鍋デス〜
その①>>197-199 その②>>202-204 その③>>209-211 その④>>214-216 その⑤>>219-221
7章 二学期試召戦争開幕&Fクラスの変編>>224-330
125時間目>>224-226 126時間目>>229-231 127時間目>>234-236 127.5時間目>>241-242
128時間目>>243-245 129時間目>>246-248 130時間目>>251-253 131時間目>>256-258
132時間目>>261-263 133時間目>>264-266 134時間目>>267-269 135時間目>>271-272
136時間目>>273-274 137時間目>>275-277 138時間目>>280-282 139時間目>>283-285
140時間目>>286-288 141時間目>>289-291 142時間目>>292-294 143時間目>>295-297
144時間目>>298-299 145時間目>>300-302 146時間目>>303-305 147時間目>>306-307
148時間目>>308-309 149時間目>>310-311 150時間目>>312-313 151時間目>>314-316
152時間目>>317-318 153時間目>>319-321 154時間目>>322-323 155時間目>>324-326
156時間目>>327-330
7.5章 とあるお休みの一日:同棲生活は命がけ編
召喚実験シリーズ:〜みんなの子どもシミュレーション〜
その①>>334-336 その②>>337-338 その③>>339-341
その④>>342-344 その⑤>>345-347 その⑥>>348-350
文月学園新聞&特別補習:鉄拳先生の情報講座>>353-355
彼と彼女のとある日の出来事
〜明久と瑞希編〜
前編>>356-358 中編>>359-361 後編>>362-365
〜雄二と翔子編〜
前編>>366-368 中編>>369-372 後編>>373-377
〜造と秀吉と優子編〜
前編>>378-380 中編 後編
〜明久と美波編〜
前編 中編 後編
〜造と葵編〜
前編 中編 後編
〜康太と愛子編〜
前編 中編 後編
おいでませ文月学園!久保弟の学校見学
前編 中編 後編
8章 最終決戦!Aクラス対Fクラス試召戦争編
———バカテスト集———
その⑦>>18-19 その⑧>>240 その⑨>>278
———各種設定———
文月学園レポート:腕輪編その①>>17 その②>>279
お知らせ>>270
- 番外編:寒い日は鍋が一番!〜闇鍋?病み鍋?暗黒鍋デス〜その① ( No.198 )
- 日時: 2015/12/18 21:15
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)
———前日の夜:月野家———
『つーちゃんつーちゃん!なんか寒いわ!』
『え、そうですか?まだそこまで寒いとは……母さん、そんな真夏のような恰好じゃそりゃ寒いでしょう。寒いならちゃんと衣替えしてください』
『やーよ、面倒だもの。なら服着せてよつーちゃん』
『ワガママすぎる!?』
『つーちゃんの“我が”“ママ”なだけにね!…………うぅ、余計寒くなってきたわ。助けてつーちゃん』
『母なのに親父ギャグ……と言うか自爆しといてそれですか……いいからさっさと暖かい服自分で着てくださいね母さん』
『むー……つーちゃん何か冷たーい……いいわ、わかった。つーちゃんが冷たい分、暖かいとこ行く』
『はいはい、早く暖かい服着て暖かいところで休んでくださいね。風邪をひいても知りませんよ』
『うん、そうする。と、言うわけで———つーちゃんはお留守番よろしくね!シンガポールとかペルーとかがいいかしら〜♪あの辺はきっとまだあったかいわよね〜』
『…………は?』
『いや、その……申し訳ありません造さん。奥様のいつもの思い付きでして。一週間もすれば飽きて戻ると思いますので』
『うぅ……造っ!寂しくなったらすぐ電話しろぉ!アタシはすでに寂しいっ!困ったことあったらすぐ戻るかんな!?あ、あと造が一人で辛いと思って我が弟子優子っちに連絡しといたからなっ!』
『は、はぁ…………はぁ!?』
〜回想終了〜
———と、まあ“いつもの”母さんの突拍子もない思い付きで、今朝早くに何だか寒いからと言う理由で暖かいところ……つまり暖かい“国”に飛んでいきましたとさ。サクヤさんと蒼兄さん、その他たくさんの執事さんやお手伝いさんも連れてね。数人の信頼のおける執事さんとメイドさんを残してくれたのはせめてもの情けだと思いたいです……あの母さんはホントに……
で、サクヤさんがアタシがいないと寂しいだろうとヒデさんと優姉さんに連絡した結果、土日だけでも木下家に泊まらないかと提案されたと言うわけでして。
「本当に申し訳ないです……サクヤさんが、と言うかうちの母がご迷惑を」
「いいってそれは。寧ろ嬉しいわ、初めてよね造くんがアタシ達の家に泊まるなんて」
「ワシらの家も今日明日は姉上と二人だけじゃったからの。造が泊まってくれるなら大歓迎じゃ」
と、快く自分を迎え入れてくれたお二人。朝と昼はサクヤさんが作り置きをしていたご飯を三人で仲良く食べ、夕食の材料調達兼各々のお買いものをすることに。あ、一応料理は自分が担当。あまり上手に作れるわけではありませんが……人並には作れると思いますので。
ちなみに先ほどのあの店ではヒデさんは演劇用の小道具を、優姉さんは裁縫用の品々(何に使うのかものすごく気になりますが)を購入したとか。自分は特に買うものが無かったので荷物持ちとゆっくりウィンドウショッピングを楽しんでいたのですが、それだけでは面白くないだろうと気を遣ってくれたお二人に福引券を頂いた……結果がさっきの鉄パイプでしたが。
「ありがとです、お二人とも。さて……温かいものですか。何が良いでしょうね。鍋焼きうどんとか麻婆豆腐とか……うーん」
「あまり凝ったものでなくてよいぞ造」
「そうね、何ならいっそ外食でもいいわ」
「何も思いつかなかったらたまにはそれもいいかもですね。うーむ、こういう時アキさんたちならパッとメニューを思いつくんでしょうけどねー」
いつもはサクヤさんが作るので、こういう時普段から料理を作り慣れているアキさんたちのようにすぐには何を作るべきか思いつかないんですよね。デザート関連なら自信がありますしすぐに思いつくのですがね。と、アキさんの名を口にしたその瞬間。
『ななな、何を言っているの瑞希!?おおおお客さんにそんなことさせられないじゃないか!?』
『でも、それじゃあ私の気が済まなくて』
「「「ん?」」」
前方から、アキさんそっくりな声が聞こえてきます。いいえ、と言いますかそっくりではなく———
「あら、噂をすればなんとやら。アキさんじゃないですか」
「おお、姫路もおるの」
「玲さん、お久しぶりです」
「へ……?ああっ!造!」
「こんにちは木下君」
「ああ、優子さんも。こちらこそお久しぶりです」
何やら荷物を載せた台車を押しているアキさん玲さんの吉井姉弟とクラスメイトの姫路さんがそこにはいました。
「何やらいっぱいありますけど、アキさんたちもお買い物でしたか?」
「そ、そうなんだ!この通りね」
何故か若干焦りながらもアキさんがそう言って台車に載ったオーブンや生活雑貨、そして海の幸詰め合わせセットと書かれた発泡スチロールの箱を見せてくれます。何だか随分量がありますね。
「何じゃ明久。お主何やらごちそうでも作るのかの?」
「たくさん買ってますね。パーティか何かするんですか玲さん」
「いいえ、オーブンはともかくそれはアキくんが運よく福引で当ててくれたんですよ」
え?……福引……?福引、かぁ……
「……はぁ」
「って、どしたの造。溜息なんかついちゃって」
「いえ、福引……いいえ、鉄パイプ思い出しまして。すっごく損した気分の鉄パイプ福引を思い出しまして」
「鉄パイプ福引……?———まさか、造それって五等以上の?」
「っ!?ど、どうしてそれを———って、この海の幸詰め合わせセットってもしかしてあの福引の賞品ですか!?」
「う、うん。六等賞でこれだった……で、何等賞だった?」
「…………一等と特賞でした」
「……うん、ゴメン。聞いた僕が悪かった」
何やら自分のその言葉だけで多くを察してくれたアキさん。なるほど、アキさんたちもあのお店の福引を引いたんですね。ちなみにアキさんも地味に外れのティッシュと4等の“鉄パイプ三千円分”(勿論アキさんも辞退したとか)を何度か引いたとか。ティッシュの方が使えるけどねと、アキさんも同じことを考えていたようです。
- 番外編:寒い日は鍋が一番!〜闇鍋?病み鍋?暗黒鍋デス〜その① ( No.199 )
- 日時: 2015/12/18 21:09
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)
「それで、姫路はどうしたのじゃこんなところで」
「あ、えっと。実はちょうどさっき明久君と玲さんに会いまして」
「何でも瑞希さんのご両親が遠くに行っているそうでして。それならご一緒に我が家で夕食でもと誘ったのですよ。ちょうどアキくんが良い物を当ててくれましたし、この量は流石に二人では食べきれないと思いまして」
「そ、そうなんだよ……瑞希に来てもらおうかなーって話してたんだーははは……」
ふむふむ、確かにこの量はお二人だけではさばききれないですよね。生ものですから日持ちするものではありませんし、そういう意味では確かに姫路さんに食べてもらった方がアキさんたちも助かるのでしょう。……その割には何故かさっきからアキさんが何かに怯えているご様子ですが。どしたのアキさん?
「あら瑞希も親がどこかに行ってるの?実はアタシ達や造くんもなのよ。造くん今日はアタシたちの家で泊まる予定なの」
「そう言うことじゃ。ワシらも夕食の準備をするためにスーパーにこれから行こうと思っての」
「お料理は一応自分担当です。まあ、普段から作っているわけじゃないのでアキさんみたいに上手にはいかないでしょうけどね」
ここにいるアキさん、それにゆーさんこーさんがいつもの仲良しメンバーの料理上手三人衆。普段から作り慣れているからか三人ともとっても美味しい料理を作ってくれるんですよね。自分もお菓子作りだけじゃなくて普通の料理ももう少し精進せねばね。
「あらあら。でしたらいっそ造くんも秀吉君も優子さんもご一緒に我が家で夕食でもいかがですか?」
「え、ですがいいのですか?」
「ええ。余らせるのも逆に困ってしまいますので」
「ふむ……なら折角じゃし。姉上はどうじゃ?」
「うん、玲さんや吉井君がいいならアタシもごちそうになっちゃおうかしら」
と言うわけで、急遽夕食はアキさんのお家で食べることに。ああ、ですが良かった。こういうメニューはアキさんの方がレパートリーも多くてきっと良い案を出してくれるでしょう。自分はアキさんの手伝いをするとしましょうかねー♪———なんて、甘いことを考えていた矢先。
「あっ!それで思い出しました!明久君、人数も多くなりましたしやっぱりここは———」
ゾクッ! ×3
「「「……っ!?」」」
「———私に料理を作らせてくださいっ!」
まるで脊髄に氷の刃が突き刺さるかのごとく。アキさん・ヒデさん・自分を戦慄させる姫路さんの魔法の言葉が襲います。そ、そうかわかった……!さっきから何かアキさんが震えていると思いましたが、その理由が今わかった……!
「だ、だからね瑞希!慣れない調理器具だと怪我しちゃうかもしれないじゃない!?だから僕に任せてほしいかなって!?」
「そ、そうですね!アキさんが手慣れているでしょうしここはアキさんに任せた方がいいのではないでしょうかっ!?」
アキさんとヒデさんで、即アイコンタクト。これは是が非でも止めなければ———海の幸を味わうどころか海の藻屑になりますからね、自分たちが。
「それなら私、一度お家に戻って道具を持ってきます」
「いやいや、待つのじゃ姫路よ!それは少々効率が悪いと思うのう。慣れている明久に任せるのが一番じゃと思うのじゃがなっ!?」
「いいえ。この前お邪魔した時も明久君や美波ちゃんに作ってもらっちゃいましたから。今日は順番と言うことで」
「で、でしたら今日は自分が———」
「つ、月野君はダメですっ!(女の子として、負けられませんっ!)」
ぐぬぬ……おっとりとしてはいますが、芯の強さがある姫路さんは意見を曲げる気が無いご様子。これからどう説得すべきか……
「まあまあ皆さん、そういうことでしたら———」
と、そこに自分たちの言い争いを鎮めようと玲さんが割って入ります。こ、ここは大人の玲さんに何か助言をしてもらうしか———
「———そういうことなら、間を取って私と瑞希さんでお料理をするということで」
「「「(((考え得る限り最悪の事態っ!?)))」」」
さ、サクヤさんのお陰で多少はマシになったとアキさんは言っていましたが、それでも必殺料理人の名を持つお方が一人加わってしまう事態に。いかん、状況がどんどん悪化している……!?
「玲さんと一緒にですか!それなら喜んで!」
「「「どうしてその提案は反対しないの(ですか)(じゃ)!?」」」
こちらに都合の良い提案は呑まないのに、こちらに都合が悪い提案は快く受け入れてしまうのはどういうわけです姫路さん……さ、流石に二人分の必殺料理人の攻撃に耐えられる自信はないのですがね!?
「?どうしたのよ三人とも、そんなに慌てちゃって」
事情を知らない優姉さんがよくわからないと言ったお顔で自分たちを眺めています。ええ、そうですね。優姉さん、慌てざるを得ないんですよ。下手したら貴女まで三途の川で遠泳大会しないといけなくなるんですから。
「ではそういうことで。よろしくお願いしますね瑞希さん」
「はいっ!よろしくお願いします玲さんっ!」
「ま、待つんだ瑞希!姉さんも!全然よろしくないよ話を聞いて———待った!?ホント待って!?君たちのその足はどこに向かっているのさ!?」
「ちょ、ちょっと待つのじゃ!?何故姫路はその店に入ろうとするのじゃ!?」
「あ、玲さんっ!?そっちにスーパーはありませんけど!?そこに食料は売っていないんですけど!?」
哀しいことに、自分たちの心からの叫びは全くもって届かずに材料調達へと向かうお二人。…………そして恐ろしいことに、姫路さんは大急ぎで薬局へ。玲さんはその反対側にある雑貨屋へと駆けていきます。何故?どうして?お二人は料理の基本中の基本の“食べられるもの”を根底から覆すのでしょうねホント。
「あら?あっちにスーパーあったかしら?……ん、三人ともどうしたのよそんなに呆然としちゃって」
「「「…………」」」
事情を全くもって知らない優姉さんに見守られる中、自分たち三人は道端で呆然と立ち尽くすのみ。敵は姫路さんと玲さんの最強戦力。自分たちの胃袋が勝てる確率は……あるわけないじゃないですかそんなもの……
「「(ぶわっ)…………っ!」」
「ちょっ!?ど、どうしたのよ二人とも!?な、泣かないでよ!?は、ハンカチあげるから、ね?何か辛いの?ほら、お姉ちゃんに話してみなさい」
お二人が去ってすぐ、自分とヒデさんの目からぽろぽろと涙がこぼれ落ち始めます。そんな突如泣き出した自分たちを優姉さんが慰め、そしてただ一人あらゆる意味で覚悟を決めたアキさんはと言うと。
「えーっと、電話電話っと———あ、もしもし雄二?うん、実はさ、福引で良い物当たったんだけど僕と姉さんだけじゃ食べきれなくてね。うん、造や秀吉も今ここにいるよ。ムッツリーニにもこの後連絡する。うん———是非来てほしい」
覚悟を決めた目で、自分たちの生存率を高めるために運命共同体(まきぞえ)を増やすことを専念し始めました。
- Re: バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 ( No.200 )
- 日時: 2015/12/19 00:15
- 名前: ユウ (ID: CsX7ElZd)
明久…お前はないても良い…泣いても良いんだぞ。
(そういって、特効薬(Fクラスの人数分)と医療費1万円を渡すユウ)
十六夜「まあ、あれだ、生きてたらまた会おうや」
アベル「そんな殺生な…」
耀「アベルは話ちゃ駄目」
アベル「何で!?」
飛鳥「…貴方もそろそろ姫路さん達と同類の必殺料理人だと自覚するべきよね」
エル「エル、この間試食して、死に掛けたもん…しかもゆで卵で!!」
アベル「…ごめんなさい」
…まあ、折角だから造もこの際皆でパーティーするんだったら、自分所の執事とメイドも呼んであげたらどうだい?きっと皆造からのご招待に歓喜すると思うよ(そして、生贄が増えることによって、生存確率も増える…やったね造!一石二鳥だね!)
そうだ、久保君にも明久の家でパーティがあるってことを知らせないと!!
(そう言って、明久×雄二の同姓本を脇に抱え久保君の家に突撃しに行くユウ)
アベル「…ただでさえ、混沌としそうなのに更に業が深まりそうだね…」
耀「私も…造達とお鍋したい」
飛鳥「…本当は海の幸が一杯食べたいだけじゃないのかしら春日部さん。」
耀「そうとも言う(ジュルリ)」
エル「あはは!それじゃあ今から牡蠣鍋を作るから皆で食べよっか!」
耀「いただきます!」(そう言ってこたつを用意しに行く耀)
飛鳥「ちょっ!?春日部さん!?行動に移すのが早すぎるわよ!?」(耀の後を追う飛鳥)
十六夜「やれやれ、相も変わらずお嬢様と春日部は元気だな」
エル「十六夜はこれからどうするの?」
十六夜「…(ニッ)、折角だしうちのコミュニティ一番のシェフの料理を手伝いながら技術を盗まさせてもらうぜ」
エル「フッフーン。そう簡単に盗めるかな。楽しみだよ」(そう言って胸を前に押し出すように自信を表すエル)
アベル「それじゃあ、僕も料理の手伝いを…」
二人『おまえ(アベル)はそこから動くな(動かないで)!ゲテモノ料理ができるから!!』
アベル「…ショボン(´・ω・`)」
- Re: バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 ( No.201 )
- 日時: 2015/12/20 21:14
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)
>ユウさん
感想ありがとうです。
姫路さん&玲さんVS殺人料理被害者の会オールスターズ。勝てるのか明久に造たち、と言うか生き残るすべはあるのか……?
明「涙を流す暇すらないんだよね……薬とお金ありがと頑張るよ……」
造「死ぬ気で生き残らねばなりませんよね……自分、生き残ったらエルさんの美味しいご飯食べるんだ……」
秀「造よ、それは死亡フラグじゃぞ……まあワシももうすでに生きた心地がせぬし気持ちはわかるが……」
優「ねえ、三人とも何でそんなに取り乱してるのよ?」
知らずに巻き込まれた優子さんたちを護りつつ、なんとしても生き残れ三人+雄二&ムッツリーニ。と言うか生贄———コホン、みんな来たがってるけどどうするの造?生き残る確率上がるよやったね!
造「いのち、だいじに———と言うわけで絶対に来ちゃダメですからね皆さん!?死の晩餐会ですからねコレ!?」
明「てかなんで久保君も呼ぼうと……?」
秀「(そんな本を見せられたら、久保は暴走するじゃろうな……鍋どころではなくなるぞい)」
必殺料理人たちに作らせなかったら呼べたんだろうけどねー……耐性ないとえらいことになるわーこわいわー……ねぇアベル聞いてる?
さてここからはちょっとしたお知らせです。23日と31日。それから一月の1日は時間がとれそうなのでいつものように金曜日の21時更新に加えて今言った日の21時ごろに一話ずつ更新したいと思います。と言うわけで23、25、31、1日が次の更新予定日になります。
この鍋回を一気に消化したら次はいよいよ7章に入る予定です。以前はこの章の途中でこちらに移動することになったので糖分にとっても未知の領域。更新ペースもなるべく一定に保ちたいと思いますが、構成等で時間がかかって遅くなったらごめんなさいです。
少し気が早いですが、今年一年も皆さん読んでいただき本当にありがとうございました。かなり長い期間更新できなかったり、未だに誤字脱字等あり申し訳ありません。日々精進しますのでこれからもよろしくお願いしますです。長々とすみません。ではそろそろ一話更新しますね。
- 番外編:寒い日は鍋が一番!〜闇鍋?病み鍋?暗黒鍋デス〜その② ( No.202 )
- 日時: 2015/12/20 21:16
- 名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: Thm8JZxN)
———吉井家———
造Side
『おーっす、ご馳走貰いに来たぞ明久』
『…………お邪魔する』
『いやぁ待ってたよ二人とも。良く来てくれたね』
ヒデさんと二人、絞首台に立たされる死刑囚の気持ちを味わいながら、すでに頬を伝う涙も枯れ果て始めた頃、何も知らない友人のお二人の声が玄関から聞こえてきました。
『どうせお前じゃなくて玲さんが提案したんだろうが、何にせよ感謝はするぜ。今日は遠慮なく食わせてもらうぞ』
『…………メシ抜いてきた』
『そっかそっか、そんなにも食べたいんだ二人とも。じゃあ是非とも今日は楽しんで逝ってね!』
ガチャッ! ジャララ……
『あ?何だ明久鍵なんかかけて』
『…………チェーンまで必要か?』
『ん?ああ、最近物騒だからちゃんと戸締りするようにって管理人さんから言われててさ。造“たち”も待ってるし、先行っててよ』
そんなことを言いつつ、しっかりとゆーさんこーさんの脱出経路を塞ぐアキさん。
『……お、おう。先行っとく……か』
『…………どうした雄二』
『……いや、何か嫌な予感がしてきたんだが。お前は何か感じないかムッツリーニ?』
『…………特には。嫌な予感って海の幸が?フグとかはないらしいし別に毒はない———』
いえ、毒以上かと。流石に勘の良いゆーさんは何かしらの違和感を感じ始めたようですが……申し訳ありません、もう遅いかと。こーさんがそう言いながらリビングの扉を開けると。
「……すまぬお主ら」
「……ごめんなさいですお二人とも」
「あ、坂本君に土屋君。こんばんは」
沈んだ顔の自分とヒデさん、そして必殺料理人である姫路さんがエプロン姿でお出迎え。
「「———っ!!」」
「逃がすかぁ!」
「「———っ!?」」
その瞬間すべてを悟ったお二人は咄嗟に踵を返して撤退しますが、その行く手を廊下の壁にダンッ!と力強く叩きつけたアキさんの足が遮ります。
「ハッ……遅いよ、腑抜けたようだね二人とも。ここから先は地獄への一方通行。逃げられるとでも?」
「て、テメェ!?やけに気前がいいと思ったら“そういうこと”か!?」
「…………死ぬなら独りで死ね……!巻き込むな……!」
「いやぁ、思い出しちゃってさ。最近雄二もムッツリーニも瑞希の料理を食べる機会がめっきり減ったじゃない?僕か美波、そして気を遣ってくれる造に任せっきりだったじゃない?……君たちにも瑞希の愛情たっぷりの料理の味を思い出してもらおうと思ってね☆」
「「自分の嫁の料理くらい、自分で処理しろ……!」」
隠しても隠しきれない明久殺すと言いたげな視線をアキさんにぶつけるゆーさんとこーさん。
「いやぁ仲間って良いよね!二人とも僕や造や秀吉のピンチを見捨てられるのが心苦しんでしょ?ここは皆仲良く切り抜ける方法を探そうよ!」
「「…………(じー)」」
「や、止めろ造に秀吉!?そこのバカがどうなるのかは知ったことじゃないが、そんな捨てられた子犬の目をすんなっ!?」
「…………み、見るな……そんな目で見るな二人とも……」
頼りになる友人たちの襲来に、アイコンタクトでたすけてと訴える自分とヒデさん。これでも多少は姫路さんの料理に耐性が付き始めている自分ですが、玲さんまで緊急参戦した料理を食べるのは流石に厳しいものです。誰だって死ぬのは嫌ですし、出来ることなら全員で知恵を出し合い、全員で生き残りたいハズ。
「こ、こうなりゃ明久を今ここで滅し造たちも連れて脱出するしか……」
「…………雄二、暗殺は任せろ」
「ははっ!ナイスジョーク二人とも」
「「冗談が一生言えないように今ここで消してやる明久……!」」
そんな自分の気持ちとは裏腹に、早速アキさん抹殺計画を立て始める友人たち。ただその抹殺計画を間近で聞いても切り札を持っているアキさんは余裕な様子。そうですね、どの道ゆーさんとこーさんはここに残るしかないですものね。だって———
「……まあまあ落ち着いてよ二人とも。これを聞いた後でも、君たちはここを降りるとでも言うの?僕はある意味で“君たちのためにも”二人を呼んだと言うのに」
「やかましいバカ久、テメェの戯言なんざ聞かねぇよ……!」
「…………今すぐ塵となれ」
「この言葉を聞けば、きっと二人も考えを改めるよ。何せ———」
そう言って、一度大きく息を吸い込んで、アキさんは次の言葉を紡ぎます。
「……悲しいことに瑞希がすでに“霧島さんと工藤さん”も呼んじゃったんだよ……っ!そういうわけで君たちもこの地獄から降れないのさ……っ!」
「「…………っ!(ぶわっ)」」
———アキさん必殺の切り札に、最早引けないことを悟ってしまいただただ涙を流すしかないゆーさんとこーさん。そう、本来自分もゆーさんたちを巻き込むことは不本意でしたが……耐性のない優姉さん、そして霧島さんと工藤さんが下手に食べてしまえば命にかかわってしまうため、死ぬ気で自分たちで処理する他に道はないこの状況。
「一応誤解無いように言っておくけど、霧島さんと工藤さんの二人を死なすわけにもいかないから止めたんだよ僕らは。それも全力でね」
「ただその……折角ですから皆さんに食べてほしいですっ!と姫路さんが聞かなくてですね……」
「玲殿もそれはいいですね、と賛同し姫路は満面の笑みを浮かべたままあっという間に全員に連絡しての」
「姫路はホント、行動早くて偉いなぁ……!」
「…………工藤を死なすわけにはいかない……」
こうして姫路さんの料理被害者の会男子メンバーは、自分たちの身を守るため、そしてそれ以上に他の大切な友人や家族、大事な人を守るため泣く泣く作戦を練ることになりました。……今日は楽しい楽しい土曜日だったはずなのですがね……何がどうしてこうなったのやら。
〜男子諸君作戦立案中〜
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