二次創作小説(紙ほか)

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バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 お知らせあり>>270
日時: 2016/03/25 21:41
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

初めましてな方は初めまして。そうでない方はお久です。こちらはバカとテストと召喚獣の二次創作であり以下のスレッド

【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】及び【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】

の続章となっています。読まれていない方はそちらもよろしくお願いします。


暑い夏も乗り切ってやってきました二学期編!夏休みを満喫したいつものメンバーとFクラスの前に立ちふさがったのは……無敵の鉄人による持ち物検査!?

『お願いします、西村先生!僕らにその本を返してください!』
『僕らには———僕らにはその本がどうしても必要なんです!』
『お願いです!僕たちに、保健体育の勉強をさせてください!』
『西村先生、お願いします!』

『『『『お願いします!』』』』

「黙れ。一瞬スポ根ドラマと見紛うほど爽やかにエロ本の返却を懇願するな」

『『『『鬼っ!悪魔っ!!鉄人っ!!!』』』』

毎日バカやる明久たちがそんな教師たちの横暴を黙っているはずもなく。正々堂々鉄人に挑むFクラスだったけど……(正々堂々の意味、今すぐ調べてください皆さん by造)

「ええい!こうなりゃ実力行使だ!僕らの大事な参考書(エロ本)を守るため、命をかけて戦うんだ!」
「ほう?良い度胸だ、かかってこい……シメるついでに夏休みで緩んだ頭のネジをキッチリ締めなおしてやる」

明久たちの必死の抵抗虚しく、鉄人に阻まれ大事なもの(エロ本)を取り上げられるFクラスメンバー。このまま為すすべがないのか?否、まだ手はある……!召喚野球で教師を蹴散らし、取り戻せ僕らの聖典(エロ本)!


体育祭に召喚野球。そしていよいよ試召戦争が解禁となり恋に嫉妬に勉強に、ますます楽しくそして忙しくなる造や明久たち。そんないつものメンバーの非日常的な日常をどうかよろしくお願いします。


———目次———
序章 1〜4章及び各種設定【バカな自分は召喚獣?〜一学期編〜】>>6参照

5〜5.5章及び各種設定  【バカな自分は召喚獣?〜夏休み編〜】>>7参照

6章 体育祭&召喚野球編>>1-117
102時間目>>1-5   103時間目>>8-11  104時間目>>12-16  105時間目>>20-23
106時間目>>24-28  107時間目>>29-32  108時間目>>33-36  109時間目>>37-40
110時間目>>41-44  111時間目>>45-48  112時間目>>49-52  113時間目>>53-56
114時間目>>59-62  115時間目>>63-66  116時間目>>67-70  117時間目>>73-76
118時間目>>80-83  119時間目>>84-87  120時間目>>91-94  121時間目>>98-101
122時間目>>104-107 123時間目>>110-113 124時間目>>114-117
覚えよう野球のルール〜スクイズしてください!〜>>77-79

6.5章 文化の秋・食欲の秋・文月学園の秋編>>120-221
酔いと造と幼児返り!?〜お酒は大人になってから〜
前編>>120-122 中編>>125-127 後編>>130-132

週刊☆文月学園ラジオ放送 特別企画・文化の秋!
前編>>135-136 後編>>137-138

ワシと自分と演劇と〜演目はバカテス童話!?〜
その①>>141-143 その②>>146-148 その③>>149-151 その④>>154-156 その⑤>>157-159
その⑥>>164-166 その⑦>>167-169 その⑧>>170-172 その⑨>>173-175 その⑩>>176-178

召喚実験シリーズ〜自分と本音と暴露大会〜
その①>>179-181 その②>>182-184 その③>>185-187
その④>>188-190 その⑤>>191-193 その⑥>>194-196

寒い日は鍋が一番!〜闇鍋?病み鍋?暗黒鍋デス〜
その①>>197-199 その②>>202-204 その③>>209-211 その④>>214-216 その⑤>>219-221

7章 二学期試召戦争開幕&Fクラスの変編>>224-330
125時間目>>224-226 126時間目>>229-231 127時間目>>234-236 127.5時間目>>241-242
128時間目>>243-245 129時間目>>246-248 130時間目>>251-253 131時間目>>256-258
132時間目>>261-263 133時間目>>264-266 134時間目>>267-269 135時間目>>271-272
136時間目>>273-274 137時間目>>275-277 138時間目>>280-282 139時間目>>283-285
140時間目>>286-288 141時間目>>289-291 142時間目>>292-294 143時間目>>295-297
144時間目>>298-299 145時間目>>300-302 146時間目>>303-305 147時間目>>306-307
148時間目>>308-309 149時間目>>310-311 150時間目>>312-313 151時間目>>314-316
152時間目>>317-318 153時間目>>319-321 154時間目>>322-323 155時間目>>324-326
156時間目>>327-330

7.5章 とあるお休みの一日:同棲生活は命がけ編
召喚実験シリーズ:〜みんなの子どもシミュレーション〜
その①>>334-336 その②>>337-338 その③>>339-341
その④>>342-344 その⑤>>345-347 その⑥>>348-350

文月学園新聞&特別補習:鉄拳先生の情報講座>>353-355

彼と彼女のとある日の出来事
〜明久と瑞希編〜
前編>>356-358 中編>>359-361 後編>>362-365
〜雄二と翔子編〜
前編>>366-368 中編>>369-372 後編>>373-377
〜造と秀吉と優子編〜
前編>>378-380 中編 後編
〜明久と美波編〜
前編 中編 後編
〜造と葵編〜
前編 中編 後編
〜康太と愛子編〜
前編 中編 後編

おいでませ文月学園!久保弟の学校見学
前編 中編 後編

8章 最終決戦!Aクラス対Fクラス試召戦争編

———バカテスト集———
その⑦>>18-19 その⑧>>240 その⑨>>278

———各種設定———
文月学園レポート:腕輪編その①>>17 その②>>279

お知らせ>>270

Re: バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 ( No.249 )
日時: 2016/01/29 22:18
名前: ユウ (ID: zQJPnDCy)

…漸く毒物の浄化が終わり久々に現世に戻ってきてみれば…マジで許さん。

今すぐ消し炭にしてくれr

黒ウサギ「た、大変、大変なのですよーーーー!!」

うおっ!?びっくりしたー。なんだ黒ウサギか、急に病室に入ってきてどったの?

黒ウサギ「じ、実は問題児の皆様が、問題児の皆様が…!!?」

…十六夜達?彼らがどうかしt(病室のドアを開くユウ。…そこには)

飛鳥だったもの「ドイツの科学力は世界一ーーーー!!世界一ーーーー!!世界一ーーーー!!世界一ーーーー!!」(壁に向かって世界一−−−−!!を連呼し続ける飛鳥)

耀だったもの「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」

うずめだったもの「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!」

(何故かラッシュの突き合いをしている耀とうずめ)

アベルだったもの「熱くなれよ!!暑くなれよ!!厚くなれよ!!篤くなれよ!!」(白目向きながら意味不明な発言を続けるアベル)

ナニコレ?

黒ウサギ「じ、実は黒ウサギにも何がどうなっているのか分からなくて…」

エル「……」

あっ、エル!お前は大丈夫だったのか!?

エル(?)「エル?違うね。私は…」

…私は?

エルだったもの「筋肉大好きモリモリマッチョマンの変態さ」(言った途端急激に筋肉達磨になるエル)

エルーーーーー!!?お前まで一体何があったんだ!?

エルだったもの「大丈夫だ、問題ない」

そっか。それならよか…って、全然大丈夫じゃないし!!

黒ウサギ「アワワワ、な、何が如何なって…そう言えば十六夜さんはどこに…」

ポンポン(ユウの肩に誰かが手を置く音)

…ちっ!?誰だこんなクソ忙しい時

十六夜だったもの「アハン」(阿部高和みたいな顔つきで上半身を脱いだ状態でユウを見つめる十六夜だったもの)

………あの〜?十六夜さん?

十六夜だったもの「(感想を)やらないか?」

あ、うん、感想はするよ?でも、なんで『ウホッ』『アッー!』で有名な人の顔付きになって

十六夜だったもの「(感想を)やらないか?」

………

あの〜?十六夜さn

十六夜だったもの「やらないか?」


…………

飛鳥だったもの「世界一ーーーー!!世界一ーーーー!!」

耀だったもの「エーリンエーリンエーリンエーリン!!!」

うずめだったもの「エーリンエーリンエーリンエーリン!!!」

アベルだったもの「熱くなれよ!!アツくなれよ!!アツクなれよ!!あつくなれよ!!」

エルだったもの「ムキ!!……マッチョ!!………二重の極み!!!」

十六夜だったもの「やらないか?」

感想に移りたいと思いまーす(晴れやかな表情でツッコミを放棄したユウ)

黒ウサギ「ユウさーーーーん!!?」











































と言う悪夢を見た。

十六夜「バルス」(物理)

目が〜!?目が〜〜!!?

飛鳥「まったく、漸く目が覚めたと聞いて、来てみれば…」

エル「まさか、あんなネタだらけのお話を聞かされるとは思わなかったよ」

耀「…結局ユウは私達に何が言いたかったの?」

アベル「この感じから行くとただ夢の話を聞いて欲しかっただけみたいだね」

うずめ「ちぇ、何だよ。聞いて損しただけじゃねえか」

…うう、問題児の皆の言葉の端々が痛い。

これは制服の半脱ぎとスク水(女子)の格好が両面で描かれた造ちゃん(酔っ払い状態)等身大枕で心を癒そう

とまあ、色々と茶番がモリモリ入っちゃいましたけど。ここからは本当に感想を始めようと思います!!

さて、まずは…明久にスッポンドリンクとバイアグラでも送って置くとしますか。

アベル「ちょっと待って!?君は吉井君に何をさせるつもりなの!?」

何おって?…決まっておる。奴に姫路さんと美波との既成事実を作らせてFFF団の憎悪の燃料にするために決まっておろうが。

うずめ「…うわ、キモ〜イ。うずめ、ユウのその行動に凄く引くわ」

ウグッ!?心に傷が…

ま、まあ、これは置いておいて、

いや〜それにしても造ちゃん?造ちゃんみたいな子でもやっぱりそういうことは想像しちゃうんだね〜?

いや〜その羞恥の感情美味ですわ〜。取り合えずご馳走様!

飛鳥「…最低」

エル「こんな『小さな女の子』にそんな危ないこと考えてたなんて…見損なったよ!」

いや、違うからね?エル?ちょっと造君をいじっただけだったからね?

そして、最後に雄二から諺のもう一つの意味を知り汗ダラダラの明久。

…二人が暴走する前に見つけられたら良いね…。

耀「ユウの言うとおり、見つけられるといいね。ハフハフ」

十六夜「…おい春日部?お前、どっから、秋茄子を出して焼いて食べてるんだ…?」

耀「秘密……ハム。モグモグ……美味!(グッ!)」

さて、それでは今回の感想は此処までにしたいと思います!!

また次回も楽しみに待ってますね!!

Re: バカな自分は召喚獣? 〜二学期編〜 ( No.250 )
日時: 2016/02/05 21:11
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

>ユウさん
感想ありがとうです。

そりゃ明久があんなに幸せならそんな悪夢も見ますよねー……おのれ明久、ただでは済まさん。

明「なんで……!?そしてなんてもの送ってきたのさ!?ぼ、僕ら学生だしその……だ、ダメだよね……?」
康「…………FFF団に聞かれてたら羨ま死刑ものだな」

ちなみに造は見た目通りのお子ちゃまなので、何だかんだでそう言う話の耐性はありませぬ。だからこそ小暮さんにも勝てませんし、ついでに英語にばかり目を向けられがちですがこやつ保健体育も実は不得意教科なんですハイ。

造「…………あぅ」
秀「らしいと言えばらしいがの」
雄「ああ、そういや造保体が若干点低いなと思ってたがそういう事か」


130時間目 分けられる3つのタイプ〜戦闘タイプと戦術は〜 ( No.251 )
日時: 2016/02/05 21:13
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

造Side


「さ、さてさて!それでは無事に食料調達も出来たことですし、アキさん家に行きましょーっ!雨降る前に行きましょー!」
「造、その妙にハイテンションなのは照れ隠しか?顔がまだ買っておいた完熟トマト並みにアレだが」
「…………ゆーさん、放っておいてくださいよぅ」

スーパーでは……まあ、色々ありましたが何とか無事に買い物も終えて、雨も降りそうだということでアキさんのお家に足を速める自分たち仲良しメンバー。

「そ、そうだね!造の言う通りさっさと帰らないと!雨降る前に料理を取り込みたいし、洗濯物も作らないとだし!」
「明久よ、それはもしや“雨降る前に洗濯物を取り込みたいし、料理も作らないと”———と、言いたいのかの?混乱しておるのもわかるが混ざっておるぞい」
「…………落ち着け」
「わ、わかってるよ……」

あぅ……それにしても顔がまだ熱いです……アキさんのお家に着く前に精神が擦切らされた気分ですね。だって仕方ないじゃないですか……姫路さんたちが、その……あー、恥ずかしかった……

『そ、そうですよね、あと二年くらいは待たないといけませんよね』
『そ、そうよ!?こ、こういうことはちゃんと段階ってものがあるのよ瑞希……まずはホラ、玲さんやアキのご両親にきちんとした挨拶をしてから———』

……ちなみに自分やアキさんが顔を赤くしなきゃならなくなった理由のお二人は、後ろの方で何やら非常に気になるような気にしちゃいけないような話をしている気がします。正直ツッコミたいけどツッコんだら負けと思う複雑な気分ですが……ま、大変でしょうがその辺はアキさんに任せることにしましょうか。自分は馬に蹴られたくないですしー?

「それはそうと、葉月ちゃんはちゃんと帰れたかな……道に迷ったりしてなきゃいいけど」
「ん?ああ、そういや島田の妹のチビッ子も同棲してんだったな。ま、平気だろ。チビッ子は明久より頭が良いからな」
「…………明久よりしっかりしてるし心配ない」
「葉月ちゃんが頭良くてしっかりしてるのは同感だけどさ、君たちの言い方だとまるで僕が小学生より頭悪くてしっかりしていないって聞こえる気がするのはどういうことかな?」

「「気のせいじゃないから安心しろ、知能レベル小学生以下の明久」」

「よく言った。君たちとりあえず後で覚えておきなよ」
「相変わらずじゃなこやつらも」
「仲の良い証拠ですよヒデさん」

そうこうしているうちにアキさんの家のマンションに到着。ここに来るのも今ではすっかり慣れましたねー

「やれやれ、やっと着いたのう。一雨降る前で良かったがの」
「ですね。折角の買い物が濡れてはマズいですもんねー」
「そだね。んじゃ早速入ってよ。ただい———」


ダダダダダ……ダンッ!


鍵を開け自分たちを迎え入れるアキさん。そしてそんなアキさんの声を聞きつけたのか、玄関に向かって文字通り跳んでくる黒い影が一つ。それは……

「おかえりなさいですー!」
「———まグボホォッ……!?」
「あ、アキさああああああああああん!?」

アキさんが扉を開けた瞬間、人間ミサイルの如く島田さん家の妹さんの葉月さんがアキさん(の鳩尾)目がけてダイビング。直撃を喰らったアキさんはその場で悶絶します。おおぅ、急所を的確に突くなんて……あれは痛い。

「あ、明久君!?“また”ですか!?しっかりしてください!?」
「こ、こら葉月!アキが帰って来てくれて嬉しいのはわかるけど、“毎回”それやったらアキの身体が壊れちゃうでしょ!?ほら、ちょっと離れてあげなさい!」
「ま、また?毎回?……アキさん毎回あれを喰らっているんですか……?」

学園に行けばクラスメイトに暴行を受け、家に帰ればこの傍から見ていれば微笑ましい急所を突いた愛の突撃を喰らうアキさん。モテる男って辛いんですねー

「うー……ごめんなさいですバカなお兄ちゃん」
「だ、だいじょうぶ……だいじょうぶだから、ね。ただいま葉月ちゃん……」

姫路さんと島田さんに介抱されながら、ちょっぴり涙目になりつつもそう気丈に気にしないようにと葉月さんに微笑むアキさん。漢です……漢ですよアキさん……っ!

「そうだぞチビッ子。このバカなお兄ちゃんは丈夫だけが取り柄のバカだからな。寧ろ遠慮せずドンドン殺っていいからな」
「…………バカなお兄ちゃんはドMだし、寧ろ喜ぶと思う」
「雄二、ムッツリーニ。葉月ちゃんの教育に非常に悪いから余計なこと言うなら帰って、ホント今すぐ帰って」

そしてそんなアキさんを更に追い込む友人たち。さっきの買い物といい今といい自分、時々アキさんたちの関係が一体どういうものなのかわからなくなってしまいます……

「ま、まあそれはともかく。葉月さん、お久しぶりです」
「元気にしておったか?」
「はいっ!召喚獣のお姉ちゃんも演劇のお姉ちゃんも元気でしたかー?」

「「いやだからお姉ちゃんじゃなくて……」」

そして未だに解けぬ誤解。この前やった召喚獣版人形劇のお陰(?)で、どうやら葉月さんに更に自分たちが女の子であると認識されてしまった模様。出会う度に自分もヒデさんも男だと言って矯正しているつもりなんですけどね……

130時間目 分けられる3つのタイプ〜戦闘タイプと戦術は〜 ( No.252 )
日時: 2016/02/05 21:17
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

「こらアキくん。また玄関で騒いで、一体何事です———あら?皆さんこんにちは♪遊びに来てくれたのですか?」

と、そんなアキさんの声を聞きつけたのか、アキさんのお姉さんの玲さんが自分たちをエプロン姿で迎えてくれま———何あれ……?

「ああ、なんでもないよ姉さ———姉さんっ!?アンタまたなんて恰好してんの!?おかしいでしょ!?」
「?なんて恰好って……失礼ですねアキくんは。エプロン姿のどこがおかしいのですか?」
「おかしいに決まってるよ!?バカなの?その恰好でお客さんを対応するとかバカなの姉さんっ!?」
「あの、玲さん。多分世間一般的にはスクール水着の上にエプロン姿って恰好はどう控えめに見てもおかしいかと」

迎えてくれた玲さんは……相変わらずの凄い恰好。その、何と言いましょう……ある種の特殊な趣味の方が喜びそうな……うん。スクール水着だけでもアレなのに、その上にエプロンを着るなんて自分たちはどんな反応をするべきなんでしょうかね。

「いえ、裸エプロンより健全で且つ安全でしょう?裸エプロンでは油が跳ねたとき危ないですが、これなら油が跳ねても火傷することもありません」
「そもそも裸エプロン自体間違っているんだよ姉さんっ!?」
「ですが日本はこういうエプロンの使い方がオーソドックスだと先輩が」
「サクヤさぁああああああああああん!?あの人何言ってんですかっ!?」

何を教えてるんですかうちの育ての親は……思わず現在海の向こうで泣きべそかいている育ての親のサクヤさんのいるであろう方向に向かって大きな声でツッコミをしてしまう自分。サクヤさん、帰ってきたら説教です。

「姉さんっ!雄二とムッツリーニ以上に葉月ちゃんに悪い影響を与えかねないから、そんなもの今すぐ脱いでよ!?」
「あら……アキくんったら……脱げだなんてダイタンな♪良いですよ、後でゆっくり、ね♪」
「実の姉にそう言うプレイをさせるとは、明久は実に変態だな」
「…………シスコンのド変態」
「ああもう違うっ!?いいからさっさとまともな服を着てってことだよ姉さんっ!そしてそこのバカ二人はもうとっとと帰れっ!というか、ムッツリーニに変態扱いされるのは納得いかないっ!」
「……玲さん、ダイタンね」
「……やっぱりあれくらい攻めた方が、明久君も喜んでくれるのでしょうか」
「美波、瑞希っ!このバカ姉の真似だけはしちゃダメだからね!?」

アキさんのお家に入る前からこの騒ぎ。怒涛のツッコミでアキさんの精神はボロボロ。アキさん、強く生きるのですよ。

「???召喚獣のお姉ちゃんと演劇のお姉ちゃん、どうして葉月の目と耳を塞ぐのですかー?」
「あー……その、葉月さんの教育に悪いお姉さんとお兄さんの暴走がですね」
「今更じゃが、この明久たちの同棲生活……葉月ちゃんの将来に悪影響を及ぼしかねんな」

ヒデさんと二人、葉月さんにこの状況を見せない&聞かせないためガードをしつつ、未だにギャーギャーと騒いでいる皆さんを置いて先にアキさんのお家にお邪魔することに。……お隣の人に後でお茶菓子もって謝りに行かねばね……


〜しばらくお待ちください〜


「ぜぇ……ぜぇ……さ、さて。それじゃあまずは夕食でも作ろうかな……」
「全くアキくんはまた玄関先で大声を上げて。ご近所迷惑ですよ、反省なさい」
「(一体誰のせいだと……!)」

数分後、何とか玲さんに普通の服を着るよう説得したアキさん。精神的にも肉体的にもかなり疲労してますね。そんなアキさんを気遣って、アキさん大好きなこの人がこんな提案を。

「あ、でしたら明久君!是非私も夕食の手伝いを———」
「あぁっ!そうでした!?姫路さんと島田さんってお昼にまともに試召戦争の話を聞いていませんでしたよね!?アキさんやこーさんにお料理を任せて、お二人は対策会議に参加してもらうのはどうでしょう!?」
「流石造は良い事言うなっ!?つーわけで昼に話聞いてなかった姫路と島田はこっちに来て話を聞けっ!メシよりも試召戦争の話が大事だからなっ!」
「そ、そう言えばそうだったわ!大切な話はちゃんと聞かなきゃね瑞希!」
「…………料理は俺たちに任せろ!」
「そ、そう言うこと!雄二の言う通り料理より試召戦争の方が何千倍も大事だからね!」
「えっ、ですが明久君と土屋君だけでは人手が……」
「わ、ワシも手伝う!姫路たちは話を聞いてくるといい!」
「は、はあ……わかりました。では料理はまた今度と言うことで」

咄嗟に全員とアイコンタクトで話を合わせます……危なかった。そうか、傍から見れば羨ましくとも死と隣り合わせの同棲生活でしたか。姫路さん(と玲さん)をキッチンに上げたその時は、恐らくすべてのモノは息絶えるでしょうし。


〜雄二再度説明中〜


「———と言うわけだ。つまりAクラス戦の前に防衛戦にしっかり備えるってことだな」
「こうすることで戦闘経験値の上昇と戦力戦術の強化を図る寸法だそうです。ここまでで何かわからない事とかありますか姫路さんに島田さん?」
「大丈夫です、大体わかりました」
「ウチも把握したわ。それにして今更だけどよくもまあこんなこと思いつくわよね坂本」

(殺人料理を作らせないため)姫路さんと島田さんにはお昼にやった試召戦争関連の説明をしている隙に、アキさんたちにご飯を作ってもらうことに。お昼は精神がトリップしてまともに聞いていなかった二人に今後の計画を説明します。

「褒めても何も出ねえぞ。……さて、ここからはまだ話していない作戦の細部を説明すっか。その前に———おい、明久・ムッツリーニ・秀吉!今いいかー?」
「呼んだかの雄二よ」
「おう。っと、そういやメシは出来たのか?」
「うん。葉月ちゃんも、それから(一応)姉さんも手伝ってくれたし、後はご飯が炊き上がるのを待ってからちょっと仕上げるだけかな。ありがとね葉月ちゃん」
「あら、偉いじゃない葉月。お手伝いありがとね」
「えへへ〜」

そう言って料理組を呼び出すゆーさん。料理組はもう大体作り終えているようですね。葉月さんもしっかり手伝ってくれたようでアキさんとお姉さんの島田さんに褒めてもらっています。うんうん、とても微笑ましい光景ですねー

「…………で、何か用?」
「ああ、昼話しきれなかった作戦の細部の説明を始めようと思う。ここにいる七人はクラス代表及び各科目の部隊長だからな、全員“真面目に”聞いておいてほしい」

姫路さんと島田さんを一瞥しつつ“真面目に”を強調してゆーさんが作戦細部の話を始めます。

130時間目 分けられる3つのタイプ〜戦闘タイプと戦術は〜 ( No.253 )
日時: 2016/02/05 23:07
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

「まず最初に確認しておきたいことは、俺たちFクラス———と言うよりこの場にいる7人は大きく3つのタイプに得意な戦闘方法が分けられる点だ」

「「「「「「3つのタイプ?」」」」」」

そう言うと、ゆーさんは最初に姫路さんと自分を指差します。

「一つ。姫路と造の“一対多数の乱戦タイプ”。お前ら二人は勿論一対一の戦闘も強いんだが……その真価を発揮するのはやっぱ乱戦だろう」

そう言って手元のルーズリーフに『姫路・造 乱戦タイプ=金の腕輪や能力で敵陣をまとめて殲滅し士気高揚を図る』と皆さんに見えるようにしながら書き始めるゆーさん。

「やることは単純明快。姫路の金の腕輪の能力【熱線】と造の点数消費型の箒の能力でまとめて敵陣を叩く、ただそれだけだ。それだけだが敵はたまったもんじゃねえだろな、何せこの二人の攻撃は召喚フィールドにいる限り実質防御も回避も不可能な広範囲超火力。うちの主戦力兼切り札と言っていい」
「うわぁ……それってつまり引くに引けない全体攻撃ってことかぁ……瑞希と造が敵じゃなくて良かったよ」
「確かに味方なら非常に心強いが、もし敵として戦うなら初めから白旗を揚げざるを得んのう」
「…………敵も気の毒に」

召喚フィールドいっぱいに広がる一撃必殺の【熱線】と召喚獣を切り裂く吹き荒れる突風が襲ってくるのですからね。たまらずフィールドから出たら戦闘放棄とみなされ戦死と同じ扱いになるという、発動さえすればほぼ敵なしの全体攻撃と言ってもいいかもしれません。

「次。島田・ムッツリーニ・秀吉は一対一の戦い、つまり“一騎打ちタイプ”だな」

先ほどのルーズリーフに続けて『島田・ムッツリーニ・秀吉 一騎打ちタイプ=得意科目でそれぞれの部隊を引っ張り敵を各個撃破』と書き綴るゆーさん。

「昼にムッツリーニが説明してくれたが、お前らは各々の得意科目では上位クラスにも匹敵する力を持つ。各々の担当する部隊を引っ張りつつ、部隊長らしく敵と一対一の状況を作ったら必ず敵を仕留めるよう心掛けてほしい」
「こーさんの保健体育や島田さんの数学、ヒデさんの古典や現国なら一対一ではかなり有利に戦えるでしょうからね」
「三人も召喚獣を扱いなれているしな。一対一の戦いになれば必ず勝ってくれると期待してるぜ」

唯でさえ上位クラスレベルの点数を持っているうえに、普段から何かと召喚獣を使役している皆さんです。数で押し込まれるならともかく、その得意科目でなら一騎打ちすればそうそう負けることは無いとゆーさんが断言するほどですからね。

「で、最後。明久と俺……それからさっき乱戦タイプに分類した造もか。俺ら三人は“イレギュラータイプ”だな。状況に合わせて“乱戦タイプ”にもなれば“一騎打ち主体タイプ”にもなり、そのどちらでもない働きもする」

自分とアキさん、そしてご自身を指差しつつルーズリーフに『俺・明久・(造) イレギュラータイプ=手持ちの腕輪を最大限活かし、あらゆる状況に対応していく』とゆーさんは書き込みます。

「白金・黒金の腕輪を持つ俺らは少々特殊な動きをする。乱戦・一騎打ち戦に参戦するのは勿論、状況に応じて味方のサポートや昼に説明したように俺が回復地点を作ったり明久の二重召喚(ダブル)による敵のかく乱や造の代理召喚の腕輪による教師のフィールドを干渉させて場を仕切りなおすなど、とにかく場を荒らしまくって敵に予測も出来ない一手を打つ」
「そっか、アンタら三人とも特殊腕輪を持ってるもんね。他のクラスにはないウチらのクラスの強みよね」
「それに腕輪だけじゃなくて明久君も月野君も坂本君も、召喚獣の動かし方が一番上手ですからね。きっとすっごく活躍すると思います!」

試召戦争において召喚獣と召喚フィールドを自在に操ることが出来る腕輪を持つ自分たちは、とにかく相手クラスにとってはイレギュラー中のイレギュラー。出来る限り早めに討ち取りたいと思うでしょうが、自分も含めたこの三人は召喚獣の操作技術もトップクラスという理不尽さも持ちます。風の噂では色んな意味で自分たち三人は各クラスのブラックリストに載っているとか。

「以上で3つのタイプの説明終了だ。そして基本戦術は姫路と造を攻撃の起点とした短期決戦型となる。“乱戦タイプ”→“イレギュラータイプ”→“一騎打ちタイプ”→“イレギュラータイプ”→“乱戦タイプ”のローテーションで戦っていく形になるだろう。このローテーションは昼に説明した俺らのクラスの弱点を補うためのものでもある」
「ん?どういう事?」
「俺らの弱点・課題は各々の点数回復のタイミングだって説明したろ明久。そこを補うのは他でもないお前や造、それに俺のイレギュラータイプだ」

昼にゆーさんが言った弱点対策。そのカギとなるのはイレギュラータイプの自分たちだとゆーさんが説明します。それはつまり……

「あ……なるほど。姫路さんと自分が場を一掃。その後すぐに点数回復と体力温存のために姫路さんを下がらせる。姫路さんを安全に本陣に引かせるために二重召喚(ダブル)が使えて小回りの利くアキさんや干渉による仕切り直しのできる自分、回復地点を生成できるゆーさんが敵を足止めする……ってことですか」
「その通り。そして姫路と交代で今度は撃ち損じたり追加で送られた敵を討つために一騎打ちタイプの島田たちを投入。各々が各個撃破したら点数回復の為引き———」
「一騎打ちタイプの美波たちを安全に下がらせるために、また僕たちが間に入り込んで敵を足止め、ってこと?」
「そういう事だ。腕輪・体力・戦闘技術に最悪の場合にその場から逃げ出せる逃走技術。このすべてを持った俺ら三人でFクラスの弱点をカバーするってこった」

むぅ……これはまた責任重大ですね。弱点を補うための自分たちとゆーさんは言いますが、裏を返せば自分たちが———特にクラス代表のゆーさんが倒されればゲームセットの諸刃の剣的な戦術。ですが……

「上手く動くことが出来れば———課題である点数補充のタイミングもコントロール出来そうですし、面白そうですね」
「うん。まあ大変そうだけど———勝つためだもんね。やってやろうじゃないか雄二」
「良い根性だ二人とも。ヘマすんなよな?期待してんだから。てなわけでこの基本戦術と俺ら7人だけでB〜Eクラスと互角以上にやれる上、他のFクラスの連中も部隊につけていく。後はそれぞれのクラスに合わせた戦術を宣戦布告を受け次第、随時作戦を指示するからな」

そこまで説明すると最後にゆーさんはルーズリーフに———

【基本戦術】
乱戦タイプ:敵本陣に向けて腕輪や能力で全体攻撃。雑魚を一掃
  ↓
イレギュラータイプ:体力回復と点数補充の為に姫路と造を本陣に下がらせる間、敵をかく乱(造は腕輪でフィールドを変更してそのまま残ってもらう場合も)
  ↓
一騎打ちタイプ:散り散りとなった敵を一騎打ちで各個撃破
  ↓
イレギュラータイプ:次の敵陣に向い先行・偵察・かく乱・陽動
  ↓
乱戦タイプ:イレギュラータイプが引きつけた敵陣を再び全体攻撃で一掃

以下ローテーション 状況に応じて戦術変更も視野に入れ臨機応変な戦いをすること

———このように書いて、自分たちを見まわして締めに入ります。

「まあ、今書いた通りこれはあくまで基本中の基本戦術。多分他クラスも俺らがこの戦術で来ることを予想してそれぞれが対策をしてくるだろうし、この戦い方だけで勝てるほど試召戦争は甘くはない」
「一学期も良いとこまで行ったのにあと一歩の詰めが甘かったせいで引き分けた雄二が言うと説得力あっていいね」
「やかましい明久……と言いたいが、事実だから甘んじて受けてやる。俺もこんな誰でも思いつくような戦術でAクラス———翔子を倒せるなんて思っちゃいないが……ともあれ各々の基本戦術を頭の片隅に入れておけば、緊急時も自分がどう戦えばいいか自ずとわかってくると思う。後は本番に強い俺らだからな、ぜってぇ乗り切れるって信じてるぞ」
「はいはい、わかってるって。そもそもこれだけ戦力が整ってて負けるなんてありえないもんね。当たり前だけど……僕らは強いんでしょ雄二?」
「ですね、何せ自分たちは……強いんですよね、クラス代表さん?」

アキさんと二人、一学期の最初の試召戦争でゆーさんがこの場にいるメンバーに言った言葉を思い出させるよう茶化します。そうあの———

『———いいか、お前ら。ウチのクラスは……最強だ』

———自分たちを勇気づけ、試召戦争に駆り立てたあの言葉を。そして、今も同じように自分たちを奮い立たせるべく代表のゆーさんはあの時……そう一学期以上に自信に満ちた表情でこう返してくれました。

「おうよ、当たり前だ。なんせウチのクラスは……最強だからな」


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