複雑・ファジー小説
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- 黒の魔法使い*108話更新
- 日時： 2013/03/10 19:52
- 名前： 七星 （ID: oaGCnp6S）
こんにちはっ！七星といいます。
高校生がバトってるのがどうも好きなので、魔法使いになって戦いに巻き込まれてく高校生のお話です。
[世界観]
遠い昔、魔者というものがいる世界と、サミスタリアという国とずれた世界を繋ぐ穴を作ってしまった魔法使いがいた。
その魔法使いを自らの命を持って封印した伝説の英雄。それが、黒の魔法使い。
だが、穴は小さく出来たが塞ぎきれず、姿を消し、いまだ存在して、魔者が流れ込んできている。そしてそれは、この世界にサミスタリアから魔者が紛れ込む。
そして真路玖市真路玖高校二年生の黒葉シキトは、その戦いに、巻き込まれていく——。
登場人物
黒葉シキト（識徒）
主人公。高校二年生。
人が良い。お人良し。
頭がそれほど良いという訳ではないが、切羽詰ったときなどに冷静に分析でき、機転もきく。
切ない（緋月談）くらいに鈍感。
黒の魔法使い。
ビリカ（コヴィリカ・クレリア・アルスタヴァンズ）
ドジっ娘。シキト曰く『ダメな美少女』
回復・補助魔法が得意。
朱華（はねず）の魔法使い。
御門悠（ミカドハルカ）
生徒会所属。金髪蒼眼ハーフ美少年。女顔だと揶揄されることも。
シキト達以外のところでは猫かぶり。
シキトいわくツンデレ。
炎系統魔法が得意。
紅（くれない）の魔法使い。
天坂緋月（アマサカヒヅキ）
シキトの親友。少し不運。かなり不運。やっぱり不運。
魔力抗体ができていてたまに巻き込まれる。
頭が異常に良い。
矢畑政十郎
魔法補助協会第一連合管理庁幹部、真路玖市範囲およびその周辺の管理を勤めているナイスミドル。
怒ると怖い。
架波藤雅（カナミトウガ）
高校三年生。
関西弁で喋る男。
山吹（やまぶき）の魔法使い。
イルルク・マーベン・アーモルド
喋り方が何かおかしい。
シキト曰く『ダメな人』
菫（すみれ）の魔法使い。
白詩夜真（ハクシヨマ）
白の魔法使いで、白の魔道士。
協会内の人間なのだが、協会の人間に冷たい。
いろいろ謎が多い美少年。
虚乃桐零（コノキリゼロ）
教団の幹部。赤い目をしている。
神を信仰している。
灰の魔法使い。
リュフィール・エルクディア・クルス
教団の幹部。金髪でオッドアイ。
宣教師のことをあまりよく思っていない。
錬金術が使える。
黄の魔法使い。
春環空乃（ハルワソラノ）
少し苦労性の少女。
神崎章戯（カンザキショウギ）
シキトのクラスメート。
嘘をつくのが上手い。
煉と仲がいい。
沫裏煉（マツリレン）
シキトのクラスメート。
上下ジャージで喋り方に特徴ある女の子。
章戯と仲がいい。
- Re: 黒の魔法使い*31話更新 ( No.75 )
- 日時： 2011/04/04 09:59
- 名前： 七星 （ID: sicBJpKD）
ネズミ様
ちょｗｗｗさすがのフーマちゃんも空気よんでくれたのでしょうか…？
もうちょっと魔法とか使わせてあげたいんですけど…、ボウガン気に入っちゃったので、詠唱なんかいらないんですよね？
もう少しこのバトル続くので、応援してくれるとすごく嬉しいです！
- Re: 黒の魔法使い*31話更新 ( No.76 )
- 日時： 2011/04/04 10:25
- 名前： ネズミ ◆IK1D6r/C5g （ID: zuIQnuvt）
詠唱いらないって結構すごいｗｗ
っていうか、何回もどうでもいいコメントして申し訳ありません。
もちろん、応援しますよ！！
更新が楽しみだぁぁぁぁry←
- Re: 黒の魔法使い*31話更新 ( No.77 )
- 日時： 2011/05/31 20:45
- 名前： 七星 （ID: sicBJpKD）
Episode 32 [炎よ風を食え]
シキトが一歩足を踏み出し、襲ってくる風の矢をその手に持つ黒い鎌で薙ぎ払った。それと同時に微かに漏れた魔力が巻き起こり、風を起こす。
「ふーん、これだけじゃ、だめってことか？」
独り言のように呟くフーマ。ボウガンを振りかざす。
「抗え。」
ふい、と力の篭った声をボウガンに向かって投げかける。するとその瞬間ボウガンそのものの大きさが変わり、シキトの鎌ほどに匹敵するものとなった。
フーマがビルの資材を使って、高く飛び上がる。フーマの魔力が高ぶるのがわかった。シキトは鎌を握りなおし、悠は炎の輪を広げる。
「我黄櫨染、この名の下で聡明なれ！」
不可視の矢が強大な魔力を放ち、ボウガンに集まる。くるくると矢の回りに風が巻き起こり、それは台風とでも言うように威力があった。
強い風。
「っ、シキト、あれはさすがに防げないぞ！？」
「…俺もそう思います。」
魔力を完全に溜めるまで時間が掛かるようで、それがさらに不安を倍増させる。
たとえ今攻撃しても、吹きすさぶ風に邪魔されてしまうだろう。いやむしろ、跳ね返ってくるかもしれない。
「お、おい悠…！」
「うるさい、今考えている！」
ふと悠の方を見ると、じっとフーマの姿を見つめ、必死に答えを模索していた。
「ははっ！もう遅ぇよ！」
魔力が十分に溜まったのか、標準をこちらに向ける。
「っち…こうなったら、賭けだ。」
そう悠が半ばやけくそ気味に言うと、シキトに近づき、その鎌の刃にに触れる！
「お、おい…！」
「伝説の英雄のローブを纏ってるんだろ？今はお前に頼るしかないんだ非常に不本意だが。」
「いや、でも俺ローブなんか出せてないし…。」
「構わない。」
悠が何やら呟きながら、その刃を撫ぜる。すると、その撫ぜた場所が発光し、次の瞬間には炎が溢れ出していた。
高純度の魔力を帯びた炎。それが鎌に纏わり付く。
「は、悠、これ…、」
「所詮風は風だ！炎の方が強ければ、風は炎を強くする。今の僕の魔力じゃ足りない。お前の意味がわからない魔力に賭けた。」
「んなっ…！」
思わず絶句するシキト。でも悠はどうやら本気なようで、真っ直ぐシキトを見てくる。
それで思った。悠は、自分のことを、自分の可能性を、信じてくれてると。
ばしゅ、と空を切り裂く音がして、不可視の矢が襲ってくる。悠は放たれるそのときに素早く自分の下の地面の砂を取り、それを投げつけた。
風に砂が舞い、位置がしっかりと正確にわかる。
フーマは強力な魔法を使ったためか、うっすら額に汗を滲ませている。
これを止めれば。
全神経を集中させて、力を鎌に流し込むイメージをする。大丈夫。俺なら出来る。そう、シキトは自分を信じて。
シキトの周りに魔力の波が巻き起こる。自分の中の蓋が外れ、莫大な魔力が溢れ出す。十分な魔力を持った炎にもシキトの魔力が蹂躙し、燃え滾る。自分でも、なんなんだ、と驚くくらいに。
「シキトっ、…行け!!」
炎を纏った鎌を風の矢に向かって切り裂くように鎌を振り下ろす。シキトと悠の魔力が溢れた炎は、一瞬だけ風に押される、けれど。
「うおりゃあああああっ!!!!!」
盛大な叫び声と共に、炎が風を飲み込み、威力を上げる。フーマが目を見開くのがわかった。
お前の炎は、すげえな。
思考の淵で感じる。
「食らえええええ!!!!!」
炎がそのまま、フーマを飲み込んだ。
「…わざと外しただろ。」
ローブは焦げ、ボロボロになり、体中に火傷を負っていた。けれど、それは軽度のもので。
ぎり、と睨みつけるようにシキトを見たフーマ。
「なんだ？情けのつもりか？うちはそんなくそったれなもんいらねえんだよ。気持ち悪ぃ。」
まるで自分に止めを刺さなかったことに対して怒ってるようだった。
「その通りだ。」
悠がフーマに同意するように呟く。冷たい声。
どうしてだ？そう言いたげにシキトを見る。
「僕たちは、こいつに殺されそうになったんだぞ？」
「えー、まぁ、そうだけど、さぁ。」
困ったような笑みを浮かべ、戦う意欲が無いのか、睨みつけたままで何もしようとしないフーマを見る。
「でも、結局、俺たち死んでないし…。生きてるし…、まぁ、いっかなって…。」
「そ、そうです！」
賛成するようにビリカが手を上げて叫ぶ。いちいちリアクションがオーバーだなぁ、と思う。
「…甘いな。こいつはまた、僕たちを襲ってくるかもしれないじゃないか。」
「まぁ、そうなんだけど、さ。」
悠の方を向き、ゆらりと瞳を細める。
「敵でも、味方でも…、戦いなんてさ、誰も傷つかないほうがいいんだよ。そもそも、戦う、なんてことが無ければいい。」
悠の後、フーマを見つめた。
「俺としては、教団なんてもの、悲しい奴らとしか思えないよ。」
もちろんあいつらが誰かを傷つけたなら、俺だって怒るけど。
そんなことを言うシキトに、悠は苛立つようにはぁ、とため息をつく。
「お人よしだな…、馬鹿みたいに。」
「よく言われるよ。」
そんなシキトの様子に、フーマは目を丸くする。
「…くそありえねぇ。こいつ馬鹿だわ。絶対馬鹿。」
「…馬鹿馬鹿言われてんだけど俺。」
「正解だろ。」
ふと、フーマは考え込むように、黙り込む。
ふむ、と軽く声をあげた。
「いいこと教えてやるよ。」
「…はぁ？」
「サプライズのこと。」
次の瞬間には、シキトたちの目の前にいたフーマの姿は無く、鉄骨の上にその足を置いていた。
「身近にいる人に、気をつけな。」
それだけ言い残して、その姿は消える。微かな魔力の風を残して。
「…今の、どういう意味だったんだ？」
シキトの口から声が漏れる。
『身近にいる人に、気をつけな。』
ざわり、と寒気がした。
- Re: 黒の魔法使い*32話更新 ( No.78 )
- 日時： 2011/04/04 13:14
- 名前： ネズミ ◆IK1D6r/C5g （ID: zuIQnuvt）
「なんだ？情けのつもりか？うちはそんなくそったれなもんいらねえんだよ。気持ち悪ぃ。」
うわぁぁ、負けたけどなんかかっこいい☆
シキトおめでとう！！
フーマも1対2でよくやったよ！！
（お前はどっちの味方だよおい。）
また、フーマでてきますか？
次でてくるときはもっと強くなれよｗｗ
- Re: 黒の魔法使い*32話更新 ( No.79 )
- 日時： 2011/04/04 13:33
- 名前： 七星 （ID: sicBJpKD）
ネズミ様
はい、フーマちゃんも二人相手に頑張ってくれましたｖ
一応、もうちょっと後ですが出てきますので、気長に待ってくれると幸いです。
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