二次創作小説(紙ほか)
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- 薄桜鬼×緋色の欠片
- 日時: 2012/09/26 13:48
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
はい。
初めましてな方もそいうでない方もこんにちは。
またさくらが何か始めたで。と思っている方もいると思いますが
薄桜鬼、緋色の欠片好きの方には読んで頂きたいです
二つの有名な乙女ゲームですね
遊び感覚で書いていくので「なんやねん、これ」な心構えで読んでもらえると嬉しいです←ここ重要
二つの時代がコラボする感じです
あたたかい目で見守ってやって下さい
それではのんびり屋のさくらがお送りします^^
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.180 )
- 日時: 2013/10/17 22:25
- 名前: さくら (ID: 7hab4OUo)
こころさん
はじめまして
そちらの小説は先日お邪魔させていただきました^^
私も薄桜鬼では沖田、原田が
緋色の欠片では真弘が大好きです♪
こころさんも更新頑張って下さいね
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.181 )
- 日時: 2013/10/17 22:31
- 名前: さくら (ID: 7hab4OUo)
「俺達をいつまでおとりに使うつもりだ」
その言葉に拓磨と祐一は目を瞬いた。一体真弘は何を言っているのか。話が読めずに困窮している二人に一瞬視線を送って真弘は再び言葉を続けた。
「誰もいない今しか話ができねぇからな。言わせてもらうけどよ、いつまで俺達はあの山南って野郎の尻尾を掴むための餌でいればいいんだ」
真弘の言葉を最後まで聞いていた土方はその目に強い光を宿す。
「俺達はおとりになるためにここに残ったわけじゃねぇ。典薬寮の尻尾を掴むためであって、お前達に利用されるなんざまっぴらごめんだ」
「…お前達はここに残って働きたいと言った。それを俺は許可した。他に何の話がある」
土方の冷たい言葉に真弘は一瞬怒りが腹の底から湧き上がったが、ここで声を荒げては話が進まず土方の思う壺だ。じっと堪えて言葉を選ぶ。
「俺達を快く思っていない奴らだっているのにあえて俺達をまた屯所に置くなんざ、裏があるに決まってる。俺達みたいな厄介者は迷惑でしかないからな。俺たちを他の利用価値があると見出したからここに置いてるんだろ」
「真弘。さっきから何を言っているのかわからない。俺たちにもわかるように説明してくれ」
祐一が真弘の言葉を遮り、説明を求める。何か不穏な空気が漂うこの局面に戸惑っているのは祐一と拓磨で、土方と真弘はどこか別の場所にいるような気がした。
「まだわからねぇのかよ。俺たちみたいな面倒くさい存在を簡単にまた受け入れた。その裏には…俺たちを山南のおとりにするためだよ」
真弘は忌々しげに呟いて土方を見た。土方は相変わらず無表情で口を引き噤んでいる。その態度が余計に真弘の勘に障ったが、それも我慢して相手を睨み据える。
「こいつら新撰組はあの山南を追い詰めるために俺たちを使おうとしてるんだよ」
「どういうことっすか、真弘先輩。俺たちとその山南さんがどうして関係してくるんだ…」
更に疑問に思ったのか拓磨は真弘に問うた。後輩の疑問を解いてやるために真弘は漸う言葉を吐き出した。
「山南ってのは新撰組でも腫れ物みたいな存在らしい…上手くあいつを暴く術が今までなかった…けど今回、拓磨お前の血が狙われた。新撰組は拓磨や俺たちをここにまた置くことで、あの夜の悲劇を再び起こそうとしている。目的は山南を摘発するため」
真弘の言葉に祐一と拓磨は目を瞬いた。それは事実なのか。視線は自然と土方に向かっていた。
「…誰にそんなことを吹き込まれたのかは知らねぇが、馬鹿なこと考えてる暇があるなら働け。以上だ」
土方はそれだけ言い残すと立ち上がった。そしてそのまま退出しようとする。
「逃げんのか!!」
障子に手をかけようとしていた土方の動きが止まる。振り返れば怒りに燃える真弘の蒼い瞳があった。
「俺の質問の答えをまだ聞いてねぇ。さっさと出て行こうとすんじゃねぇよ」
「…じゃぁお前の望む答えを俺が言って、お前はそれでどうするんだ。俺はさっきから言っているとおり、何も考えていない。お前達には力がある。その力を新撰組に役立ててくれるならここに置くことを許した。それ以外の何が必要だ。何が不満だ」
土方の表情がみるみる鋭いものとなり、その表情を子供が見れば泣き出すほどの畏怖を感じる。
だが真弘にはそんなものは効かない。怯える様子もなく言葉を続けた。
「腹を割って話もできねぇのかって言ってんだよ。本当のことを俺は聞きたいんだ」
「…さっき言ったことが全てだ。くだらない問答ごっこに付き合う暇はない」
土方はそう言い残すと障子を開けて出て行った。その足音が完全に遠ざかったときに祐一は真弘を見た。苦悶の表情のまま土方が出て行った後を見つめるその姿が、自分の知っている真弘ではないような気がして祐一は眉を顰める。
「…先輩。何をそんなに怒ってるのか知らないすけど、あんまりあの人に逆らわないほうが…」
「…わからないならわからなくていい…」
真弘はそう言うと立ち上がって部屋を出て行った。残された二人は先ほどのやりとりに疑問を感じながらもその場を解散した。
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.182 )
- 日時: 2013/10/20 20:19
- 名前: さくら (ID: 7hab4OUo)
深夜。草木も眠る静かな夜。冷え込みが増すこの時間帯は火鉢で暖をとらないと耐えられないほどだった。
だが調べ物に没頭している大蛇にはそんなことは気にならない。とり憑かれたように大蛇は燭台の元、様々な書物や文献を畳に広げその中心に座っている様はまるで書物に溺れているようだった。
大蛇の呼吸と時折書物の頁を捲る音だけが部屋に響く。ただひたすら書物に視線を落としていた大蛇は近づいてくる足音に気が付けなかった。
その足音は大蛇の部屋の前で止まるとすっと襖を開けた。
「おや、君は…」
襖が開いた音でやっと来室者の存在に気が付いた大蛇は顔を上げて微笑んだ。
来訪者は静かに襖を閉めると大蛇との間に敷き詰められた膨大な資料に目を奪われた。
「あぁ、散らかっていてすみません。今片付けますね」
大蛇は手際良く畳に散らばる書物を片付け始めた。来訪者ははその間手にしていた湯飲みを少し離れた所に置くと、部屋の隅で無用となっていた火鉢を引っ張り出し炭を取りに一度部屋を出る。そして炭を手に戻ると部屋は綺麗に片付いていた。
「すみません、わざわざ炭を取りに行かせてしまって…」
部屋を訪れた青年は首を横に振ると火鉢に炭を入れた。そして脇に置いてあった湯飲みを大蛇に渡す。
「あぁ、何から何まで…本当は居候であるわたしがすべきことなのに…」
青年は笑って再び首を横に振った。そのとき彼の海を思わせる青い髪がさらさらと揺れる。大蛇は淹れたての温かい茶を啜ると自分の体が冷え切っていたことを知る。その茶は体に染み渡るようで、かじかんでいた手先の感覚が戻ってきた。
「ありがとうございます。いけませんね、時間を忘れてこんなことをしていては…」
大蛇が苦笑すると青年は小首を傾げて資料の山を指差した。
「何を調べているのか、ですか?そうでしたね、貴方にはまで説明していませんでしたか」
大蛇は湯飲みを置くと真剣な眼差しで青年を見つめた。
「実は私はここの人間ではありません。あぁ、もっと具体的に言うと私はこの時代の人間ではないんです。と言っても信じられないですよね」
青年は一瞬目を丸くしたが大蛇の眼差しを真剣に受け止めて言葉の先を促す。
「おや、続きを聞いてくれますか?では。私は未来から来た…のですが今は戻る方法を調べているんですよ」
大蛇の言葉を聞いて青年は書物の山の一つを手に取った。どれも古い文献で文字が掠れている。かろうじで読めても古い言葉遣いや見たことがない漢字が並んでいて読めたものではない。青年は顔を上げて大蛇を見た。こんなものが読めるのか、と。
大蛇はにこやかに笑って肩をすくめた。
「これでも歳をとってますから。読書は好きな方ですし…本来居候である私が部屋に篭りきって調べ物など…松本先生のお手伝いもしなければいけないのに…」
青年はその言葉を受けて近くにあった墨と紙を借りてもいいかと視線だけで大蛇に問う。大蛇はどうぞと彼にそれを手渡すとすらすらと何かを書き始めた。
書き終えるとその紙を大蛇に手渡す。
「えっと…『大蛇さんにはいつも助けられてるから多少の休暇は構わないと松本先生が言っていた』ですか…これは、貴方だけでなく松本先生にも迷惑をかけてしまっているんですね」
青年は大蛇が文字を読み終えたのを確認してからまた字を書き始める。
「今度は…『昼間は松本先生の仕事をこなしているから夜何をしてようが構わないと俺は思う。むしろあんたはいつ休んでるんだ』…ふふっお気遣いありがとうございます、井吹君」
目の前に座る青年、井吹に大蛇は微笑みかけると優しい語調で続けた。
「どうしても…早急に調べなくてはならないことがあって…探し物をしているんです…その足取りが掴めるまでは貴方にも迷惑をかけるでしょうが…」
井吹は首を横に振って大丈夫だと頷いてみせる。その眼差しの強さがどこか健気で大蛇は自然と笑みを零していた。
「そう言えば井吹君は今まで松本先生の使いで方々飛びまわっていたそうですが…帰ってきたのは昨日でしたよね。いつから先生の下に…?」
大蛇の問いに井吹は再び筆を走らせる。その紙を大蛇に見せた。
「『もうすぐ二年になる』ですか。そんなに前から…では私の先輩になりますね」
井吹は先輩という単語の意味がよくわからなかったのだろう。小首を傾げる。
「先輩というのは先駆者…もっと砕けた言い方をすると先人…様々なことを先に知っている敬うべき人のことをさします。これからよろしくお願いしますね」
頭を下げる大蛇に井吹も慌てて頭を下げる。また筆を走らせて井吹はその紙を大蛇に見せた。
「『俺の声が出ないことは気にならないのか』ですか…」
その紙を手渡した井吹はどこか悲しい影を落とした顔をしていた。それを見た大蛇は紙をくしゃくしゃに丸めると火鉢の中へと放り投げた。
「人には語りたくない過去があります。井吹君にも…そして私にもね」
朗らかに微笑む大蛇と燃える紙を交互に見やって井吹は目を瞬いた。この人は———
「ここにいるのは“松本先生に拾われた身よりなき男二人”です。他に何が必要ですか?いえ…必要となるならまた時間をかけて知っていけばいいじゃないですか」
大蛇の物言いと言葉回しが気に入ったのか井吹は声こそ出ないが腹を抱えて笑った。
そして新しい紙に筆を走らせるとそれを大蛇に見せる。
「『何か手伝えることがあれば俺も手伝うよ』あぁ、ありがとうございます。井吹君にそう言ってもらえると心強いですね」
それから二人は朝まで調べ物に精を出した。その日の朝、松本が大蛇の部屋に向かうと目を瞬いた。男二人が書物や書類に溺れるように眠っていたからだ。
松本は呆れて微笑んだ後、二人に掛け布団をかけて部屋を後にしたことは二人は知らない。
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.183 )
- 日時: 2013/10/29 22:32
- 名前: せな (ID: Jolbfk2/)
お久しぶりです゜+.(・∀・)゜+.゜
龍之介が出てきてますますおもしろくなりそうです!!!
あと拓磨と珠紀のやりとりもニヤニヤしてしまいました…!!!
緋色では拓磨と珠紀の組み合わせが大好きなのでこれからも見たいですー(((o(*゜▽゜*)o)))!!
ではでは更新頑張ってください!!
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.184 )
- 日時: 2013/11/03 14:31
- 名前: 竜胆 ◆9em8Fxk8ho (ID: /w7jENjD)
さくら様
お久しぶりです
気温が一気に下がり、秋に変わっていきもう紅葉の季節ですね
今年は気温の上がり下がりや台風などの気象以上で色々と大変でしたがお変りはありませんでしょうか?
さて、しばらく見ていない間にまたもや急展開ですね
千景様が珠紀ちゃんと再会(?)し、何やらとてもお優しいことに驚きを隠せません
それはやはり彼女が神に近い存在であり、千景様と同じく人ではないということが関係しているのでしょうか?
それと彼女が千景様に感じる恐怖は彼が鬼斬丸を持ち去った者だということを本能的に感じているからなのでしょうか?
千景様の何気に珠紀ちゃんを気遣う姿に心が温まったのは秘密です(笑)
そしてさりげなく呼び捨てしていますね、彼
千景様と拓磨君があったときの反応がとても楽しみになりつつあります
そして冴鬼さんの忠誠心にとても感動しました
守護者に成りきれないという劣等も抱えながら仕える彼の姿がとても眩しく感じました
そして謎の青年の頭の切れること切れること・・・とても敵なのが恐ろしい人物ですね
彼の抱える思いはなんなのか・・・彼の玉依姫と守護者に対するあの態度はなんなのか・・・とても気になります
正直言えば、珠紀たちの敵側だというのに彼のことを憎みきれないのです
彼が鬼斬丸を求めて自滅していった者達と同じ運命を辿らないことをただ願うばかりです
・・・珠紀ちゃんの芸者姿、絶対可愛いですよね
守護者にとっては・・・色んな意味で一番つらいお話になってしまうでしょうね(汗)
だって全員珠紀ちゃんに対してある意味過保護ですし
それにその場にはあの方もいらっしゃったので・・・
何かと問題がないかと不安になります
真弘先輩の葛藤はとても見ていてはらはらします
彼が先走った行動を起こさなければよいのですが・・・
ですが、彼は何かに縛られたり、利用させられ仲間を傷つけられるという事が最も嫌なことだと思うので仕方もないかと思います
これは個人の考えなのですが、守護者の方々にとっては新撰組の皆様はとても羨ましい存在だと思えるのです
なぜかと言いますと、彼等は鬼斬丸を封じた季封村に生まれ、守護者として生まれてしまった瞬間に運命を決められたも同然となっているので、百姓は武士には慣れないという前例を破り武士になり自分の意思で生き方を決め自らの力でその道を切り開いて進んでいく『自由』な新撰組の皆様はとても理想だと思ったからです
真弘先輩は何度も生まれ変わり鬼斬丸を封じるための贄、慎司君は言蔵に生まれた男児として不吉だと犬養の家の遼の身代わりにされ非道な仕打ちを受けた、大蛇さんは贄の儀にて母を失い、祐一先輩は化け物と呼ばれ友を失い、拓磨は先祖がえりの異常な力を持ちそれに悩み、遼は遼で季封村のしきたりを逃れたくも逃れられない運命を恨み・・・と言った風に色々と悩んでいたようなので・・・
そして井吹君が出たことに喜びを隠せません
しかも、大見さんとなかなか仲が良いことにニヤニヤしっぱなしです
みたいという事を叶えて下さりとても嬉しく思います
しかも、一番好きな土方さんルート・・・幸せです
本当に有難う御座いました
そして今回も長々と申し訳御座いません
関係の無い考えも綴ったことに深くお詫びを申し上げます
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