二次創作小説(紙ほか)
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- 薄桜鬼×緋色の欠片
- 日時: 2012/09/26 13:48
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
はい。
初めましてな方もそいうでない方もこんにちは。
またさくらが何か始めたで。と思っている方もいると思いますが
薄桜鬼、緋色の欠片好きの方には読んで頂きたいです
二つの有名な乙女ゲームですね
遊び感覚で書いていくので「なんやねん、これ」な心構えで読んでもらえると嬉しいです←ここ重要
二つの時代がコラボする感じです
あたたかい目で見守ってやって下さい
それではのんびり屋のさくらがお送りします^^
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.34 )
- 日時: 2013/01/18 21:12
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
店から飛び出すように現れた少女は珠紀達を見て、目を丸くした。
「まぁ…変わった方々ね。あ、失礼しました。私はお千。ここの店の主人とは知り合いで、千鶴ちゃんとはお友達です」
優雅な所作で一礼するその姿を見ただけで、良い育ちをしていることがわかった。
「そちらの殿方は…以前私と千鶴ちゃんを会わせてくださった原田さん、ですね」
「あぁ。この間は有難うな」
「こちらこそ」
二人だけの会話が終わるとお千は珠紀達に向き直った。
「今日は貴方達の採寸を行ってから着物を選んでくださいね」
お千がそう言ってにこやかに微笑んだかと思うと、拓磨と真弘に視線を移して一瞬目を細めた。
「さ、立ち話はなんですから中に入ってください」
お千に促され一同は店の中に入る。そこには土間に板間の質素な店だったが、広い店だった。人の良さそうな笑みを浮かべる店主らしき男が板台から立ち上がった。横に控えている数人の男女はここで働いている者らしい。皆同じ羽織を着ていた。
壁には所狭しと箪笥が並べられ、反物も並べられていた。
板間にもあつらえた着物が飾られ、見上げれば天井にも着物を吊るしている。
初めて見る光景に驚く三人をお千が板間に上がるように促した。
「さ、お三方。まずは採寸から始めましょう」
お千の声で控えていた男女が奥の部屋の襖を開けた。
「殿方はこちらへ」
「姫君はこちらへ」
珠紀達は恐る恐る別れて部屋に入った。
三人を見送った千鶴達はしばらくの間待機することになる。原田は土間に腰掛け、感嘆の溜息をこぼした。
「こんな立派な店を無償で貸しきるたぁ、千姫さんには驚きっぱなしだな」
「こんな高そうなお店で…お、御代の方は…」
「ふふっ。そんなこと気にしなくていいのよ、千鶴ちゃん。私この店の主人とは古い付き合いなの。このくらいの頼みごとどうってことないわ」
古い付き合いと言うものの、お千はまだ若く見える。一体この店とどういった関係かはわからないが、取りあえずその件に関して触れないことにした。
「ところで…文にも書いてあったけど…あの人達、本当に未来から来たの?」
「うん…私も詳しくは知らないんだけど…」
「あぁ、そうか。千鶴はあのとき片付けしてくれてたんだったな。あの三人、元居た時代で知り合いの姿が見えなくなったから探している途中で、眩暈がして気がついたらここにいたらしい。ま、どこまでが本当の話かわからねぇけどな」
原田の説明を聞いて千鶴とお千は目を瞬いた。
「一体どれくら先の未来から来たのかしら」
「あいつ等がいうには百四十年」
「百四十年!?それは…また…」
驚きを隠せないお千は目を見開いた。そんな話が本当にあるのだろうか。
そうこうしていると三人の採寸が済んだらしい。奥の部屋から三人が出て来た。
その時千鶴は拓磨に視線を向けた。拓磨も千鶴の視線に気が付き、ふと目を瞬く。
「さ、次は着物を選びましょう!あぁ何がいいかしら!楽しくなってきたわ!あ、殿方はこっちに」
本人よりお千が楽しんでいるようにも見えるが、店の主人は珠紀の前に様々な反物を並べ始めた。
「わぁ…綺麗な色」
「でもこいつは男装だろ?袴も持ってきてくれ、主人」
主人は頷くとすぐに袴と長着を持ってきた。その辺りの配慮もお千が先に手を回してくれたのかもしれない。主人は女である珠紀のために男装の着物を用意してくれたのだ。それも全く男の長着ではなく少し愛らしい装いの長着を手配していたことに原田は内心驚く。
千鶴とともに珠紀は着物選びに取り掛かる。
それを確認したお千は拓磨と真弘が入った部屋に入った。
その部屋にも沢山の長着や袴。そうして襦袢や帯まで揃えてあった。
「さて、と。着物を選んでもらう前に…」
お千は二人の前に座った。部屋には三人意外誰もいない。
「驚きました。まさかこんなにも色濃く異形の血を継いでいる方々がいたなんて」
「…!!」
お千の言葉に耳を疑った拓磨と真弘は姿を見破られたことに驚いた。
「どうぞお座りください。混乱されているとは思いますが、安心して下さい。この時代には異形の血が流れている人は稀ですが、確かに存在します。例えば…」
お千はうっそりと言葉を続けた。
「私や、千鶴ちゃん…とか」
「何!?お前、一体…」
真弘は目を剥いた。現代では異形の血族は自分達だけだと思っていた。まさか幕末にそんな人がいるなど知りもしなかった。自分達の先祖ならまだしも、こんな京都に異端の者がいるなど予想していなかったのだ。
「自己紹介を改めて。私は鈴鹿御前の血をひく鬼。そちらの方も鬼の眷属とお見受けします」
「わかるのか!」
「同属の血が流れていれば。鬼は古代、一つの一族でした。時代が流れるにつれ、血族はちりじりになり各所で一族の血を細々と受け継いできた。貴方に流れる鬼の血は相当古のものとお見受けします。そちらの方も…鳥…いえ鴉の血をひいているようですね。あなたも相当古いご先祖をお持ちのようですね」
お千に言い当てられはったりではないことに気が付く。
「お前さっき、あの子も異形だって…」
「千鶴ちゃんですか?はい。彼女も鬼の血をひいています。それも大きな血族の血です。彼女自身鬼であることはおそらく知りません。訳あって彼女は人間に育てられたので…」
「だから…」
拓磨は合点がいった。千鶴と出会って目が合うたび、互いに何かを感じ取っていたのだ。千鶴が拓磨に視線を送っていたのはそういう訳だった。血が叫ぶ本能がお互いを同属だと確認していたのかも知れない。
「教えてください。なぜ貴方達のような方がその血を受け継いだのか」
お千の凛とした声が部屋に響いた。
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.35 )
- 日時: 2013/01/29 20:42
- 名前: さくら (ID: hRUsQYie)
「…なるほど…その玉依姫を守護するために…」
一通りの話を聞いたお千は真摯に頷いた。
拓磨と真弘は包み隠さず話してはみたが、一抹の不安があった。
今日初めて会った少女にこんな信憑性の低い話をそう易々と理解できたのだろうか。否、信じてもらえたのだろうか。
二人が黙ってお千の反応を待っていると、彼女は顔を上げて微笑んだ。
「大丈夫です。私はあなた方に疑念など抱いていません。むしろ同胞がいて嬉しいくらいです。同族が近くに居ると安心しますしね」
その笑みは本物だった。作り笑いや、無理やりにつくろったものではない。それをみて拓磨と真弘は胸を撫で下ろした。
人とは違う身である二人にとって身の内を話すことにはどうしても抵抗と不安が付きまとってしまう。
話して信じてもらえなければそれは自分を否定されたことと同じ。
だが、お千は違った。同胞というのも事実なのだろう。
「私もはっきりとは記憶していないのですが…その村には古くから妖の血をひく者がいるとは聞いたことがあります…」
「本当か!?」
「ってそりゃぁそうだろうよ。この時代にも俺達の先祖がいるだろうし…」
よく考えれば自分達の先祖は古から続くものだ。この時代にも当然先祖となる守護者がいることになる。
「その村のことについて調べてみます。何か元の時代に帰る手がかりが見つかるかも知れませんしね」
「あぁ、よろしく頼んだ」
頷く真弘を見ると、険しい表情をしていた。気になって拓磨が首をかしげる。
「先輩?」
「いや…今更思ったんだけどよ。俺達はアレを封印した。いや、壊した…けどこの時代は…?」
「…まだ封印だけで破壊していない———」
「アレとは、“鬼斬丸”のことですか?」
お千に一通り話したため二人が何を話しているのかわかった。
守護者と玉依姫を血で縛った元凶。この世を脅かす不吉の刀がまだこの時代では健在することになる。
それを思うと拓磨は居てもたってもいられなくなった。
「こうしていられないっ」
「待てって。この時代にも玉依姫も守護者もいる。世界がまだ平和ってことはちゃんと封印されてるってことだろ。そう焦るなよ」
「そうですね。けれど急いで私も調べることにします。あちらの近くには風間もいますし…」
お千の目が細められる。二人は首を傾げた。
「かざま?誰だ?そいつ」
「話しておく必要がありますね。風間はここにも京洛しています。いずれ会うことになるかもしれません」
居住まいを正してお千は先ほどとは打って変わって厳しい表情に一転した。
「風間家は東に住む鬼の血族です。そしてその棟梁が風間千影。あなた方の村のそう遠くない場所に確か里を構えていたはずです」
「俺達の他にもそんなにいるのか」
「細々とですが、確かに受け継がれています。風間千影は少々厄介な男で…鬼としての血も濃く、力も絶大…奴と接触する際は十分に気を付けて下さい」
お千の真剣な眼差しはいかにその鬼が危険人物であるかを物語っていた。
しかし、二人はふっとはにかんだ。
「心配いらねぇよ!どんなに強かろうが俺様に勝る奴なんて存在しない!」
「先輩、あとで痛い目みないうちにその口上撤回した方が身のためじゃ…」
「うっせぇぞ拓磨!俺様に敵はいないんだ!!鬼だろうが何だろうがどんとこいだ!!」
会話をしたことで僅かながら二人の性格が垣間見え、お千は微笑んだ。
この人たちは強い。力だけではなく心も。どこかそう確信したお千は安心した。
「せんぱーい。たくまー。まだー?」
隣の部屋から急かすような珠紀の声に三人は本懐を思い出した。
「あっ。いけない!本来の目的を忘れるところでしたね。さ、お好きな着物を選んで下さい」
部屋を埋め尽くすほどずらりと並べれらた着物を指差してお千は二人を促す。
二人は着物選びに取り掛かった。選び終えればそのままそれを着用して帰ることになっている。お千はそっと部屋を後にした。
そして奥の部屋へと進み、誰も居ないことを確認してからそっと口を開いた。
「君菊」
「ここに」
どこから現れたのか、忍装束をまとった妖艶な女性が音も無く現れた。
お千に傅くその女性は口を開いた。
「あの者達は…」
「大丈夫よ。彼らも同族だった。私は彼らの力になりたいわ。君菊」
「はい」
「至急、調べてほしいことがあるの。頼めるかしら」
「もー遅いよ、二人とも!」
「悪い、悪い。ちょっと拓磨が優柔不断でよ」
「うわ、責任転嫁かよ」
部屋から現れた拓磨と真弘は着物に着替えていた。拓磨は髪の色に映える鴨頭草の重ね着を。真弘は黄菊の重ね着で季節を意識した色合いだ。
一方珠紀は莟菊の橙色に淡い梅色を重ねた袴姿だ。
髪も頭の低い位置に一つに束ね、一見男に見える。
「似合ってるな。その着物」
「そうかな?拓磨も綺麗な色の着物だね」
拓磨が優しい笑みを浮かべて珠紀に寄る。二人の雰囲気が違うことに気がついた原田は目を細めた。その空気の違いに気付いているのはおそらく原田だけだろう。傍で千鶴は真弘に絡まれていてそれに気付く予知もない。
「なるほどな」
「皆、お着物は決まったかしら?あら、いいわね!素敵よ」
三人を一瞥してお千は満足したように頷いた。
「でも、本当にもらっていいの?お金私達持ってないんだけど…」
「大丈夫よ。そのあたりは一切心配しないで。それよりいい着物が見つかって良かったわ」
会心の笑みを浮かべるお千は本当に親切心からの行為のようだった。
お千と店の主人に礼を言って暇を乞う一行を外まで見送っていたお千は拓磨と真弘の耳元でそっと囁いた。
「また何かわかったら何らかの方法で連絡するわ。何かあったらいつでも頼って下さいね」
一行を見送っていたお千は姿が見えなくなった後、小さく呟いた。
「何も起こらなければいいけど…」
その声は風に掻き消されていった。
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.36 )
- 日時: 2013/01/31 00:12
- 名前: さくら (ID: hRUsQYie)
風が木々を揺らし、梢の音だけが聞こえる。
静かな昼下がり。夏が終わりを告げ、季節は秋を知らせる済んだ日差しは部屋に優しく降り注ぐ。
ざわざわと森の音がすぐ近くで聞こえた。
森だけでなく空気も同調して騒いでいるようにも聞こえる。否、森全体、連なる山々が騒いでいる。
「嫌な風だ…」
秋の木漏れ日とは打って変わって不穏に凪ぐ風に拓魅は、開けていた障子を静かに閉めた。
ちらりと視線を落とせば床に就く少女がいる。
さきほど体調を崩したばかりで、その回数は日に日に増えているようだった。その度に彼が介抱し、彼女を慮っていた。
「…また…“贄”が必要か」
彼女が倒れるたび、それと同時に“贄”が必要になっていた。
拓魅が少女を見つめてつぶやくと、少女の瞼が動いた。
「拓魅…?」
「ここにいる。どうした?」
少女が視線をさ迷わせる。拓魅は腰を下ろして少女の視界に入るように背中を折った。
「…森が…妖が騒いでいます…落ち着かない様子で…私の胸を撫で回します」
「あぁ。つらくはないか?」
「まだ、大丈夫です。こうして横になっていれば負担はありません」
まだ。という少女の言葉に拓魅は眉根を寄せた。
森が騒いでいる原因は妖が騒いでいるせいだ。その空気が社の周りの森全体を包み込み、不穏な空気を漂わせている。
「アレの…鬼斬丸の封印が弱くなっているんですね…」
「…」
拓魅は答えなかった。だが少女は拓魅が答えなくともわかっていた。妖が騒ぐ理由を。
「封印が弱まれば鬼斬丸の力はまず妖や神をも侵し始めます。こうしてはいられません…」
体を起こそうと細い腕を突く少女に拓魅は無言で待ったをかけた。
彼女が何をしようとしているのかわかっていたからだ。
「ならん。少しは休め。お前は体が弱いんだ。もう少し自分を大切にしろといつも言って———」
少女は何が可笑しいのかくすくすと笑った。拓魅が不服そうに口をつぐんで少女を見つめる。
「貴方は少し心配しすぎよ。いつも言っているでしょ?もっと私を信じてって」
「それとこれとは別だ」
「別じゃありません。一緒です」
「いいや違う」
「いいえ同じです」
しばらく二人の視線がぶつかり合う。一歩も譲らない互いの視線は頑なに相手を見つめかえした。
そして暫くの後、拓魅が大きな溜息をついた。
「…全く。昔から強情だな、お前は」
「ありがとう、拓魅。私は結局最後には折れてくれる拓魅が好きよ」
「わかってるくせに」
どう彼女を説得しても聞き入れてくれないことは昔から知っている。
これと決めたら誰にも一歩も譲らないその頑固さにはいつも悩みの種だった。
だが、今回は譲れない。
「いいか、封印の強化には俺が向かう。お前はここにいて、大人しく養生するんだ。わかったか?」
「あらあら駄目よ、拓魅。せっかくの美男が眉間にシワなんて寄せて…」
「人の話を聞けっ!璞玉(あらたま)!」
話を逸らそうとする璞玉に拓魅は一喝する。外見からわかるように拓魅の方が年上だ。だがその年上が年下である璞玉に良いように扱われていれば黙っているわけにもいかない。
拓魅は大きく息を吸って璞玉に向き直る。
「姫。俺はお前が大切だ。己の命よりも大事だ。だから頼むから、大人しくしてれ」
その目には慈愛と悲哀が混ざった複雑な色が映っていた。
璞玉は微笑して、そっと白い手を拓魅のそれに重ねる。
「ごめんなさい。私は貴方に心配させてばかりね」
小さな手は優しく大きくて骨ばった拓魅の手を撫でる。
「…わかったわ。今日は大人しくする」
「そうしてくれると助かる」
渋々引き下がった璞玉にほっと安堵する。頑固である彼女を説得するには気力を使う。拓魅が立ち上がろうとする手を璞玉が引き止めた。
「拓魅」
「ん…」
細い腕で拓魅にしがみつくように彼女は抱きついた。
「つらい思いをさせてばかりでごめんなさい」
「構うな。俺はどうってことない。それにこの状況を打開するために姫をお呼びしたんだ…まだまだこれからだろう?」
少女は小さく頷いてその腕を解いた。拓魅はそっと璞玉の頭を撫でて、再び立ち上がる。
「行って来る」
「はい…」
拓魅の背を見送った後も璞玉はしばらく動かなかった。
「因果など…なければ良いのだがな…」
拓魅は境内に出て、ざわめく風にそう呟いた。
赤い髪を揺らし、拓魅は頭を振って目を細める。その目には光さえも映さない堅固な色があった。
「さぁ…贄を捧げに行こうか」
「何だこれは」
不満と怒りが滲んだその声音は配下である天霧に投げられた。
主人の機嫌取りに慣れていた天霧は淡々と答える。
「おそらく封印を施されているものと思われます」
「ならその封印とやらを解け」
「封印はいくつか点在し、全てを解くことができませんでした」
「話にならん」
興味が失せたとばかりに手にしていた刀の一振を床に投げ捨てる。
天霧はそれを何も言わずに拾い上げ、再び主人の前に膝を折る。
「ですがあの社の結界を破って手に入れた代物です。持っていれば何か力になるとは思いませんか?」
「鞘から抜けぬ刀をどう扱えというのだ。興が失せた」
先ほどから何度も抜刀しようと試みているが、その刀はびくともしないのだった。
「噂を聞いてどんな刀かと思えば、ただの古刀だったとはな。とんだ手間だった」
風間はふっと薄い唇から溜息を零した。
京都の一角。そこを根城にしている旅館には風間達以外に客はいない。
「何か理由があるのやも知れません」
「ふん…」
強靭な力を秘めた秘刀があると聞いて取ってきたものだが、鞘から抜けないとなればそれは刀として扱えるものではない。
期待した分落胆は大きかった。
そんな二人を少し離れたところで見ていた青年が風間と同じ赤い目を細めた。
「お前ならこれの原因が何かわかるか?」
灰色の袖口の小さな衣服に身を包んだ一風変わった青年に風間が半ば冗談で問うた。答えられないとわかっていたから、風間は無理な質問をしたのだ。
だが青年の口から思いがけない言葉が返ってきた。
「知っているさ。何せその刀を守護していたのはこの俺だ」
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.37 )
- 日時: 2013/01/31 18:08
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
久しぶりだね、さくら!!
最近更新してるね、続きが楽しみだよ!!
私の方もよければ見に来てね♪
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.38 )
- 日時: 2013/02/05 16:48
- 名前: アゲハ (ID: db3Hcctt)
わ〜!!
めっちゃ面白い!
あっ!自己紹介がおくれました。
はじめまして!アゲハデス^^
ところで、これめっちゃおもしろいですね^^
早く、続きが、読みたいデス!!
更新がんばってください!
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