二次創作小説(紙ほか)
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- 薄桜鬼×緋色の欠片
- 日時: 2012/09/26 13:48
- 名前: さくら (ID: cPNADBfY)
はい。
初めましてな方もそいうでない方もこんにちは。
またさくらが何か始めたで。と思っている方もいると思いますが
薄桜鬼、緋色の欠片好きの方には読んで頂きたいです
二つの有名な乙女ゲームですね
遊び感覚で書いていくので「なんやねん、これ」な心構えで読んでもらえると嬉しいです←ここ重要
二つの時代がコラボする感じです
あたたかい目で見守ってやって下さい
それではのんびり屋のさくらがお送りします^^
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.230 )
- 日時: 2014/09/10 22:42
- 名前: さくら (ID: x2W/Uq33)
「祐一先輩…」
朝の日差しは眩しく、祐一の銀髪に反射して神々しい光を帯びているようだった。
いつもの朝。いつもの様子の祐一。変化はどこにもないのに、目の前に立っている祐一がどこか遠い存在に思えた。
祐一は口を開いた。
「俺と真弘はここを出て行く。以前から決まっていたことだ」
「…以前…から…?」
「そうだ。それが今日になっただけの話だ。真弘、準備を整えて来い」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!!!」
祐一の淡々とした物言いはいつも通りで、それが怖かった。
どうしてそんなことを飄々として言えるのか。わからない。
「珠紀がさらわれたんだっ!!それだけじゃない、鬼斬丸は!?信司のことはどうするんだよ!!?」
「拓磨。同じことを言わせるな。俺たちがここを出て行くのは決定事項だ。真弘、部屋に戻って準備しろ」
拓磨の脇をすり抜けて祐一は真弘を促す。隣に立っていた藤堂も真弘の腕を引いて部屋へ向かおうとする。
「ちょっと待てって言ってんだろッ!!!!」
拓磨は叫んだ。幹部達が何事かとこちらに視線を向けてくるが、そんなことを気にしている場合ではない。
「決定事項だ!?だったらどうして俺たちに一言も言わなかったんだよ!!!鬼斬丸のことも、信司のこともまだ何も解決してないのにッ!!それに、珠紀が典薬寮にさらわれたんだっ!!守護者だろうッ!!俺たちはッ!!!!」
力の限り叫んだ。一晩走り回って疲労困憊の自分でもよく声が出たものだと感心するほどだ。
「……行くぞ」
祐一はしばらく拓磨を見つめた後、真弘の背を押した。真弘は何か言いたげにしていたが、祐一に先行されて廊下を歩き出す。
「待てよッ!!!ふざけんなッ!!!!」
「拓磨っ」
二人を追いかけようとしたが、身体に上手く力が入らない。拓磨はそのまま均衡を崩して倒れ込む。原田が駆け寄り彼を助け起こした。
「何でっ!!何も言ってくれないんだよ!!!祐一先輩ッ!!真弘先輩ッ!!!」
「お前も行くのか…平助」
歩き出した真弘達の後を追おうとしていた藤堂は動きを止めた。
「…ごめん…左之さん…」
小さく呟かれた言葉は虚しく朝の空気に消えて行く。藤堂は踵を返して歩き出した。
話がついたのか、伊東が広間から出てくる。
「何も悲しむことはありませんわ、少年?場所が違えど我々は同志。ただそれだけのことじゃありませんか」
うるさい。うるさい。
伊東の慰めは拓磨の神経を逆撫でするだけだった。怒りで身体が震える。この理不尽とも言える状況はなんだ。自分は彼らと仲間だったはず。それがどうして。その自分に何の相談も無く唐突に出て行こうとするんだ。
顔を上げるとどんどんと真弘達は廊下の向こうへと歩いて行く。
「こうなることは決まっていたんです。鴉取君は言っていましたよ。ここにはいられない。羅刹の実験を伏せていたこんなところにいつまでも居られない。不信感しかない、信じられない、とね。それは私も同感できますわ」
わざと広間にいる幹部に聞こえるように、伊東は拓磨を慰めるふりをして言いのけた。
その言葉に一同はざわめく。そして拓磨も目を見開いて真弘を凝視した。
「お、俺は…!」
黙っていた真弘は拓磨を見つめて言葉を紡ごうとした。だが、その言葉をすぐに飲み込む。
拓磨を支えている原田の目が失望の色をしていた。
当然だ。新撰組に不信感を抱いていたのは事実。ここを出て行く決心もつけていた。ここにいては何もできないと思ったからだ。
だが。錯覚だったかもしれない。勘違いだったかもしれない。それでも少しずつ幹部達と和解していくような、引いていた境界線を取り払うような、そんな気がしていた。
原田は特に自分のことを気にかけてくれていた。それを知っていたのに。わかっていたのに。
「…ごめん…拓磨…」
完全に居場所をなくした。きっと幹部達全員が思っているだろう。あいつらは裏切り者だと。こうなる覚悟を決めていたはずなのに。
もう前に進むしかない。ここを去るしかない。
真弘は背を向けて再び歩き出す。
「くそ…ッ!!何で…!!どうして…ッ!!」
板張りの廊下に拳を叩き付ける。真弘達はすでに見えない。伊東はほくそ笑むとその場を後にした。
その場は解散となり、幹部達が立ち上がる。
「…拓磨…」
膝を折って沖田は拓磨の肩を叩く。
これはどうしようもないことだ。同時に、わかっていたことだ。いずれこうなることが。それが、唐突だったというだけの話だ。だが、今の彼には受け入れないのだろう。
「俺たちはっ…一体…な…の…ため……に…—————」
「拓磨っ!」
拓磨はそこでぐらりと上体を崩した。沖田が咄嗟に彼を受け止めて、顔を覗く。
「…眠ったみたいだね…」
「一晩中走り回ったしな…立ってるのもやっとだってのに…帰って来たらこの有様だ…眠らせてやってくれ…」
どろにまみれた顔は苦痛に歪んでいる。目の端に涙を溜めているその表情に二人は胸が痛んだ。
「…この時代にこいつらが来なかったら…こんな酷い仕打ちを受けなくてもよかったんだろうがな…」
「物事には理由があるはずだよ、左之さん」
「総司にしては正論を言うじゃねぇか」
苦笑し合う二人はすぐに笑みを消した。
「大変だったそうだな、原田。珠紀はやっぱりその典薬寮とやらにさらわれたのか…」
「あぁ…羅刹を解放してその騒ぎに乗じて…って感じだな…そっちは…」
「心配ねぇ。昨晩の大雨のおかげで騒動は他の平隊士に勘付かれはしなかった…」
「伊東さんには勘付かれたけどね」
沖田の揚げ足取りにも土方は笑ってしまうほど、ことは大きく進んでしまったことを実感する。
「本当に…都合のいい人だ…」
「どうするんだ、土方さん。隊士が引き抜かれるのはかなりの痛手だろう」
「あぁ、そうだな…」
「そんな顔をしても何も良いことはないぞ?起こってしまったことは起こっていしまったことだ。これからのことはゆっくり考えよう」
土方の隣に立った近藤は朗らかに笑った。笑っている余裕などないはずなのに、近藤が笑うと事態を見つめ直すことができるから不思議でならない。
「昨晩は皆大変だったろう。一睡もできずにこんな話になってしまってすまなかった。今は休んでくれ。これからのことは起きてからまた考えよう…」
近藤は眠りに落ちた拓磨を見つめて切ない声音で言った。
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.231 )
- 日時: 2014/09/27 21:34
- 名前: せな (ID: ysgYTWxo)
こんにちは!お話読まさせていただきました!
珠紀がさらわれて、守護者も分裂しちゃって本当に大変な事態ですね…
今は疎遠になってしまっているけどいつかかならず元の仲のいい仲間に戻れますように…!
これから寒くなりますのでお身体に気を付けてこれからも更新がんばってください!!!
楽しみにしてます*\(^o^)/*
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.232 )
- 日時: 2014/10/17 23:02
- 名前: Carry Blossm (ID: esFsElNI)
- プロフ: http://sakura.mikaduki@fundays
初めまして。
小説読まさしていただきました。
今回も感動しましたし、続きが早く読みたいと思いました。
これからも貴方様の小説楽しみにしています。
ところで、私は学生ですが、タメOK?でしょうか?
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.233 )
- 日時: 2014/10/19 09:47
- 名前: 相沢千誠 (ID: 6vEo4atf)
どうも、はじめまして千誠です。
さくらさんの書いている小説、すべて読ませていただきました!
すごいです!尊敬の一言しかありません!!
これからも楽しみにしています!!
ところで質問なんですが、薄桜鬼 沖田総司の小説は更新はもうしないんでしょうか?とても続きが気になるので聞いてみました。
- Re: 薄桜鬼×緋色の欠片 ( No.234 )
- 日時: 2014/10/22 01:45
- 名前: さくら (ID: Ti.DGgQd)
せなさん
おひさしぶりです^^
いつもコメントありがとうございます!!
またまた大きな分岐点に来ましたね
これからの展開がまたややこしくなっていきますが読みやすいように書いていけたらと思っています!!
体調まで配慮頂いてありがとうございます泣
最近更新できなくて申し訳ないですッ
いつも励みになってます!!頑張りますね^^
Carry Blossmさん
はじめまして^^
コメントいただきありがとうございます
恐縮です!
最近更新が遅れていて申し訳ないです
ゆっくりですが更新していこうと思っているので温かく見守っていただけたら幸いです^^
もちろん!大歓迎です
わたしも学生なのでタメ歓迎です^^
わたしもタメでいいですか??
相沢千誠さん
はじめまして^^
コメントいただきありがとうございます
全部ですか!!ありがとうございます!!
さくらの小説は字数が多い上に誤字脱字があって読みにくいというのに…大変じゃなかったですか??w
作者として感激であります…!!
読んで頂いてありがとうございます^^
…その話題はいつか誰かに突っ込まれると思っておりましたw
そちらの作品は思入れが強く、何より作者自身が沖田が大好きで始めた小説でした
ですが作者はダメダメな性格でして…展開に悩むと更新が遅れがちになり…
決して放棄したわけではないのです
もう少し待って頂けると大変嬉しいです^^
今はこっちの作品を目標のところまで話を進めてしまおうと思っております
いずれ沖田の小説も更新します^^
楽しみにして頂いているとわかって凄く嬉しいです
長々と失礼しました;;
始めたものは終わらせなくちゃダメですよね^^
ぼちぼち更新していきます
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