コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 最強次元師!!【※新スレ作成におけるお知らせ有り】
- 日時: 2015/03/15 09:40
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: u/FYQltH)
- 参照: http://ncode.syosetu.com/n5050ci/
運命に抗う、義兄妹の戦記。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
基本毎週日曜日に更新!
※追記
実は、本作を一から書き直そうと思いまして別サイト様にて“完全版”を再連載し始めました。
やりたい話が多くて一度断念してましたが、やっぱり優先しようと思ってもう一度記載致します。
ご興味のある方はどうぞ! 上記のURLで飛べます*
とってものんびりと、更新する予定です。
Twitterの垢をつくってみました→@shiroito04
イラストとか宣伝とかを呟いてます!
※注意事項
・荒らし・中傷はお控え下さい。
・チェンメなんかもお断りしてます。
●目次
prologue >>001
第001次元 >>002第011次元 >>012第021次元 >>048
第002次元 >>003第012次元 >>013第022次元 >>050
第003次元 >>004第013次元 >>019第023次元 >>052
第004次元 >>005第014次元 >>020第024次元 >>055
第005次元 >>006第015次元 >>021第025次元 >>059
第006次元 >>007第016次元 >>025第026次元 >>060
第007次元 >>008第017次元 >>027第027次元 >>063
第008次元 >>009第018次元 >>030第028次元 >>065
第009次元 >>010第019次元 >>044第029次元 >>070
第010次元 >>011第020次元 >>046第030次元 >>071
第031次元 >>072第041次元 >>146第051次元 >>224
第032次元 >>077第042次元 >>169第052次元 >>230
第033次元 >>081第043次元 >>176第053次元 >>234
第034次元 >>082第044次元 >>179第054次元 >>241
第035次元 >>090第045次元 >>180第055次元 >>245
第036次元 >>097第046次元 >>189第056次元 >>260
第037次元 >>104第047次元 >>191第057次元 >>262
第038次元 >>108第048次元 >>203第058次元 >>264
第039次元 >>109第049次元 >>209第059次元 >>268
第040次元 >>138第050次元 >>216第060次元 >>274
第061次元 >>298第071次元 >>359第081次元 >>385
第062次元 >>300第072次元 >>361第082次元 >>388
第063次元 >>308第073次元 >>365第083次元 >>391
第064次元 >>337第074次元 >>369第084次元 >>393
第065次元 >>338第075次元 >>370第085次元 >>399
第066次元 >>339第076次元 >>371第086次元 >>402
第067次元 >>345第077次元 >>377第087次元 >>403
第068次元 >>346第078次元 >>378第088次元 >>413
第069次元 >>352第079次元 >>380第089次元 >>414
第070次元 >>353第080次元 >>383第090次元 >>417
第091次元 >>420第101次元 >>448第111次元 >>480
第092次元 >>421第102次元 >>450第112次元 >>484
第093次元 >>422第103次元 >>458第113次元 >>489
第094次元 >>427第104次元 >>459第114次元 >>495
第095次元 >>431第105次元 >>467第115次元 >>499
第096次元 >>432第106次元 >>472第116次元 >>501
第097次元 >>433第107次元 >>475第117次元 >>502
第098次元 >>436第108次元 >>477第118次元 >>504
第099次元 >>444第109次元 >>478第119次元 >>507
第100次元 >>445第110次元 >>479第120次元 >>508
第121次元 >>509第131次元 >>544第141次元 >>558
第122次元 >>510第132次元 >>546第142次元 >>560
第123次元 >>511第133次元 >>547第143次元 >>563
第124次元 >>512第134次元 >>551第144次元 >>564
第125次元 >>520第135次元 >>552第145次元 >>565
第126次元 >>521第136次元 >>553第146次元 >>576
第127次元 >>528第137次元 >>554第147次元 >>590
第128次元 >>533第138次元 >>555第148次元 >>595
第129次元 >>534第139次元 >>556第149次元 >>608
第130次元 >>536第140次元 >>557第150次元 >>623
第151次元 >>631第161次元 >>683第171次元 >>759
第152次元 >>632第162次元 >>711第172次元 >>760
第153次元 >>633第163次元 >>719第173次元 >>762
第154次元 >>637第164次元 >>726第174次元 >>764
第155次元 >>643第165次元 >>739第175次元 >>766
第156次元 >>655第166次元 >>749第176次元 >>768
第157次元 >>659第167次元 >>753第177次元 >>769
第158次元 >>664第168次元 >>754第178次元 >>770
第159次元 >>665第169次元 >>755第179次元 >>771
第160次元 >>680第170次元 >>758第180次元 >>772
第181次元 >>773第191次元 >>788第201次元 >>813
第182次元 >>775第192次元 >>789第202次元 >>814
第183次元 >>776第193次元 >>792第203次元 >>826
第184次元 >>777第194次元 >>793第204次元 >>832
第185次元 >>778第195次元 >>794第205次元 >>835
第186次元 >>781第196次元 >>795第206次元 >>841
第187次元 >>782第197次元 >>798第207次元 >>853
第188次元 >>783第198次元 >>802第208次元 >>854
第189次元 >>784第199次元 >>803第209次元 >>855
第190次元 >>785第200次元 >>804第210次元 >>858
第211次元 >>862第221次元 >>883第231次元 >>897
第212次元 >>868第222次元 >>884第232次元 >>898
第213次元 >>873第223次元 >>888第233次元 >>901
第214次元 >>874第224次元 >>889第234次元 >>902
第215次元 >>875第225次元 >>890第235次元 >>903
第216次元 >>876第226次元 >>892第236次元 >>904
第217次元 >>877第227次元 >>893第237次元 >>905
第218次元 >>878第228次元 >>894第238次元 >>906
第219次元 >>879第229次元 >>895第239次元 >>907
第220次元 >>882第230次元 >>896第240次元 >>908
第241次元 >>909第251次元 >>929第261次元 >>955
第242次元 >>913第252次元 >>930第262次元 >>956
第243次元 >>914第253次元 >>933第263次元 >>957
第244次元 >>915第254次元 >>947第264次元 >>958
第245次元 >>916第255次元 >>948第265次元 >>959
第246次元 >>917第256次元 >>949第266次元 >>960
第247次元 >>918第257次元 >>951第267次元 >>961
第248次元 >>919第258次元 >>952第268次元 >>962
第249次元 >>921第259次元 >>953第269次元 >>963
第250次元 >>926第260次元 >>954第270次元 >>964
第271次元 >>965第281次元 >>977第291次元 >>988
第272次元 >>966第282次元 >>978第292次元 >>989
第273次元 >>967第283次元 >>979第293次元 >>990
第274次元 >>968第284次元 >>981第294次元 >>991
第275次元 >>969第285次元 >>982第295次元 >>992
第276次元 >>970第286次元 >>983第296次元 >>993
第277次元 >>973第287次元 >>984第297次元 >>994
第278次元 >>974第288次元 >>985第298次元 >>995
第279次元 >>975第289次元 >>986第299次元 >>996
第280次元 >>976第290次元 >>987第300次元 >>997
※第301次元〜は新スレにて連載予定
●おまけもの●
●資料集など
皆のプロフィール1 >>218
皆のプロフィール2 >>278
皆のプロフィール3 >>287
皆のプロフィール4 >>288
皆のプロフィール5 >>289
皆のプロフィール6 >>503
主な登場人物 >>852
さいじげテスト。 >>843
最強次元師!! について >>58
●番外編
キールアの想い >>41
メイド喫茶祭り① >>327
メイド喫茶祭り② >>331
メイド喫茶祭り③ >>341
友達の証① >>492
友達の証② >>493
友達の証③ >>494
疎外少年と次元少女① >>810
疎外少年と次元少女② >>811
疎外少年と次元少女③ >>812
蛇梅隊DE☆大集合!! >>829
E FIEDLA >>941
英雄と妖精 >>945
●外伝
第001時限 >>942
第002時限 >>943
第003時限 >>944
●キャラ絵(1人)
奏様が描いて下さったルイル >>116
奏様が描いて下さったティリ >>105
奏様が描いて下さったロク >>119
奏様が描いて下さったロク(舌出しVer.) >>185
奏様が描いて下さったロク(ポニテVer.) >>523
奏様が描いて下さったキールア >>127
奏様が描いて下さったアリル >>141
奏様が描いて下さったリリアン >>148
奏様が描いて下さったミル >>154
奏様が描いて下さったフィラ副班 >>162
奏様が描いて下さったレト >>168
奏様が描いて下さったレト(メイド服Ver.) >>329
奏様が描いて下さったガネスト >>304
奏様が描いて下さったガネスト(メイド服Ver.) >>318
奏様が描いて下さったアルア >>460
●キャラ絵(複数)
奏様が描いて下さったレト、ロク、キールア >>693
奏様が描いて下さったエン、ミル、リルダ >>737
☆奏様には毎度ご感謝しております!!
すごく似ていて、イメージ通りです
キャラの絵が分からない場合には奏様の絵を見て下されば納得します!!
これからも描き続けてほしいですね、是非とm((黙
●お知らせなど
* 2009 11/13 執筆開始
* 2013 09/01 執筆中断
* 2014 01/17 執筆再開
* 2014 10/19 別サイトにて再連載開始 >>980
* 2015 03/15 新スレ作成におけるお知らせ >>998
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- Re: 最強次元師!! ( No.9 )
- 日時: 2010/03/31 17:40
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: 9H03YzTC)
- 参照: 紅兎です(>ω<。)
第008次元 ラミアとの大食い勝負
「この牛丼五十人前でお願い!」
「「五十人前!?」」
ロクは笑顔で特大の牛丼を五十人前頼んだ。
その姿に三番隊のガネストとルイルが驚く。
レトは慣れてるのか、気にもしなかった。
「なぁなぁ、ラミア帰ってきたのか?」
「あいつ、すげぇ任務でまだ帰ってきてないらしい」
ロクがガタンと椅子から起き上がった。
「ふぁみあふぁくぁえっぺきふぁお!」
「あぁそうだったな。あいつ、いつの間に帰ってきたんだ」
ロクの異国語にすんなりレトが答える。
「何で通じるんだ・・・?」
「レトは、ロクの異国語が分かるのか・・・」
「「「流石兄妹・・・」」」
「ん?あぁ、ロクは『ラミアは帰って来たよ!』と言ってるぞ」
「だからなんで分かるんだよ」
「レトって別の意味ですごい・・・」
「っていうかラミアちゃん帰ってきたんだ」
「ついこの間帰ってきてたわよ?っていうかなんでルイルは『ちゃん』をつけるのかしら?」
この凛とした綺麗な声を響かせるのは・・・。
「フィラ副班長!!」
フィラ・クリストンだ。
藍色の短い髪の毛を持っている若い女性。
二番隊、つまりロクの隊の副班長。
「フィラさん帰ってたんだ」
「んー?ルイルはちゃんづけ大好き♪」
「あーそうなのね・・・」
そこで、何処かで青年の大きな声がした。
「ロクと同じ量頼みます」
「・・・・マジでラミアだ!」
皆が机をばんッと叩き声をそろえて叫んだその名は『ラミア・ミコーテ』。
13歳にしてこの蛇梅隊に所属している少年。
青く、長い髪を持つ。
女装させたらきっとすごく可愛いだろう・・・。
ロクと同い年で、しかも非常に仲が良いという。
「ラミア!帰ってたの?」
「あぁ、一勝負するか?ロク」
一勝負というのは大食い大会の事だ。
だけど、やはりというか、何と言うか、ロクが勝ってしまった。
「またロクの勝ちかよ〜〜〜!」
「へっへーんだ!あたしは強いぞー?」
当たり前だ。
ラーメンを20分で253杯おかわりする少女が何処にいるのだ。
この目で見ないとやはり納得は不可能だ。
このロクの食事の量は半端がないと言われている。
と言っても、ラミアとの差はおよそ1杯差。
どちらもすごいと言われる。
「ラミア、次はロクと任務行ってみれば?」
「フィラ副班!あたしは用事があるんです!」
「用事?」
すると、食事中のレトも立ち上がった。
「ちょっと故郷へ調べ物に行くんだ」
「ついでに可愛い幼馴染にも会いに行くの!」
「へぇ〜。それってレトの恋人?」
フィラがその言葉を言った瞬間、
レトが口に含んでいた紅茶思いっきり吹いた。
「な、んなわけないじゃないですか!あれはただの幼馴染です!!///」
「レトも照れる時があるのね〜」
「だから違うって言ってるでしょうが!」
「ふふ。お幸せにね♪」
「ああぁあぁあ!!もうどう言ったら分かってくれるんだよ。二番隊の副班長さんは!」
「でも、実際キールア可愛いじゃん」
「キールアはただの幼馴染だ」
「キールアが知ったら怒られるよ?」
「知るか!!///」
ここの食堂にいた皆がいっせいに思った事が、
(そんなに可愛い子と恋人同士なのか・・・)
という恋愛思考のものだった。
ちなみに男子隊員は、鋭く、裏切りのような目でレトを睨んでいた。
「でも、本当に久しぶりだね」
「だな」
レトとロクは支度をして、いざ、生まれ故郷『レイチェル』へと向かった。
そこで待っている、可愛いと思われる幼馴染と全ての真相のために。
- Re: 最強次元師!! ( No.10 )
- 日時: 2010/02/16 18:35
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: hap96gvm)
- 参照: 紅兎です(>ω<。)
第009次元 幼馴染『キールア・シーホリー』
大樹に付いている濃い緑色の葉が風に大きく揺らされていた。
そこで、ロクが大きい声を出すために自然の美味しい空気を思いっきり吸い始めた。
「ただいまーーーッ!レイチェルーーーッッ!!」
「・・・・何やってんの?」
「見ての通り、挨拶」
「・・・・・・」
レトは一つ大きなため息を吐いた。
ロクは、気の遠くなりそうな長い坂道を両手を広げながら走りながら下っていった。
その姿は、何処かの映画に出てきそうなやんちゃな幼い女の子を想像させる。
屋根が燃えるような真っ赤な色で、壁がクリーム色になっている大きな一軒家に、辿り着いた。
「キールアーー!来たよーーーッッ!」
その家から出てきたのは、真っ白なワンピースを着込んでいる金髪の少女だった。
「おかえり、ロク、レト」
「うん!ただいま」
「ただいま」
彼女の名は、『キールア・シーホリー』である。
紫色のゴムで二つ結びにしている。
だが、ツインテールではない。
上の方で小さく二つに結んでいるだけだ。
医者の娘であり、見習いの医者だ。
この家で暮らすために、こんなにも若い時から働きに出ているのだ。
「キールアー!二階で遊んでいいー!?」
「うん。でも、あんまり散らかさないでね」
「あいあいさぁーッ!」
ロクがバタバタと階段を上がっていった。
レトが頭を動かして家の中をきょろきょろ見渡した。
「この家も久しぶりだな」
「疲れたでしょ?紅茶淹れてあげる」
「あぁ、すまねぇな」
「だっていつもの事だったじゃん」
レトとキールアが必要最低限の会話をし終わると、キールアがエプロンを着て、何かを作り始めた。
「ねぇ、レト」
「何だ?」
「来るなら来ると、連絡頂戴よね」
「まぁ、それはミスという事で」
「あんた、あたしがどれだけ苦労してくるか、知らないでしょ?」
キールアが少し怒ったように言った。
無理もない。
大変な仕事をしているのだから。
「あぁ、知らねぇな」
衝撃の一言。
しかも半分笑顔を見せている。
その言葉を聞いたキールアは、頭で何かが切れる音が鳴った。
そして、白衣の内ポケットから薬品の入った試験管を取り出し、思いっきりレトに投げつけた。
パリーンッッ!というガラスの音と共にレトが椅子からひっくり返る。
レトは、額から流れる血を抑えながら起き上がった。
「・・・・ッッ!てめぇキールア何しやがる!!」
「何?あんた医者の大変さを知らないわけ?」
「知らねぇよ・・・」
「なのにそんな軽い口叩かないの!!」
・・・・これが本来のキールアの性格だ。
一見、清楚な感じが漂うのだが、怒らせるとものすごく怖いという。
レトは、キールアを怒らせると怖い、という事を知っておきながら逆らったのだ。無理はない。
「でも、元気そうで良かったわ」
「あの薬、なくなったから欲しいんだけど」
「いきなり言ってもないから、作ってからになるよ」
「それでもいい」
「・・・・そう」
キールアは、何かを乗せたトレーを持ってきた。
「はい、あんたアップルパイ大好きでしょ?」
「おぉ!俺ちょうど腹減ってたんだよ」
「ロクも呼んでくる」
「待った。ロクを呼んだら俺の分がなくなる」
・・・・そこまでロクを信用してないのか。
キールアは心の中でそっと呟いた。
「レト」
「何だよ」
「ロクはやっぱり・・・・」
キールアが何か言いかけた。
だが、その顔は、何故か悲しそうだった。
「やっぱり、何でもないや」
「ロクには、何も言わないつもりだよ」
「そっか」
キールアは顔を隠しながら台所に向かった。
「・・・・心配か?」
キールアは、その言葉に、少し笑顔を見せた。
「ううん。そんな事ない。大丈夫、あたし、信じてるもん」
「信じてるって?」
「あたしの知ってるエポール義兄妹はそんなに弱い奴じゃない。そう、信じてる」
「そうかい。でも信じてもらうのって結構プレッシャーなんだぜ?」
「ははは。そっか」
「もうすぐロクの誕生日じゃない?」
「でも、あいつの誕生日、俺知らないし」
「そう、だけどさ・・・」
ロクの誕生日は、実は皆知らないのだ。
そう、ロクはクリスマスの日に拾われた捨て子だったから________。
ロクは、クリスマスの日にレトのお母さんに拾われ、レトと義兄妹になった。
でも、ロクとレトは本当の兄妹のように、お互いを信じあい、思いあっていた。
「ロク、下りてこないのかな」
「あいつ、久しぶりで、遊びまくってんじゃねぇの?この頃任務続きだったし」
「そうかもね」
キールアの家に泊まる事になったレトとロクは、お風呂に入り、すぐに安眠についた。
キールアはその時何を思っただろう。
この二人の義兄妹の見て、何を感じたのだろう。
キールアが自分の部屋に戻ろうとした瞬間、
彼女の背後に、誰かの姿が見えた。
- Re: 最強次元師!! ( No.11 )
- 日時: 2010/02/16 18:35
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: hap96gvm)
- 参照: 紅兎です(>ω<。)
第010次元 次元師同士の戦い
「まだロクは起きてないのかよ」
まぁ当たり前だ。
今午前六時。
ロクの平均起床時刻が十時だ。
起きたら奇跡に近い。
「キールアー朝飯プリーズー」
レトが欠伸をしながら言った。
だが、キールアの返事は聞こえない。
「ん?キールアーいないのか?」
返事は返ってこなかった。
そこで、レトはテーブルの上にあったメモ用紙を見つけた。
「な・・・・。どういう、事だよ・・・」
レトが手に持っていたメモ用紙には、こう書かれていた。
レトヴェール・エポール
お前の家にいた娘は預かった。
返して欲しくば裏山に来い。
もし七時までに来なかったらこの娘を俺の次元技で殺す。
では、待っているぞ。
シャラル・レッセル
「キールアが、さらわれた・・・?」
(しかも俺の名前しか書いてない。どういう事だ)
「こうしちゃいられねぇ!」
レトは、家の扉を荒々しく開け、飛び出ていった。
「相手は次元師か・・・。めんどくせぇな・・・」
あと約束の時間まで一時間ある。
その間に何とか裏山に着かなければならない。
シャラル・レッセルとは一体どんな人物なのだろうか。
レトはずっとそう思っていた。
「早く離しなさいよ!!朝ご飯の準備が送れちゃうでしょ!?」
「少しは黙れないのか?お前。朝ご飯は抜いても死なん」
「それでもあたしには朝ご飯を作る義務があるの!」
シャラルは怒っているキールアをじっと見つめた。
「・・・・お前、結構可愛いな」
「は、はぁ!?///」
「俺の彼女にしてやってもいいんだが・・・」
「ふざけないで!!」
太い樹木に縛られているキールアは、何とか動く足で、シャラルを蹴った。
「いってぇな!別にいいだろ!?」
「良くないわよこの変態!」
「俺さぁ、可愛い女に目がないんだよね。マジで彼女にならないか?」
「だから・・・!」
「おいおい、キールアを彼女にすると後が怖いぞ?」
大きな木が風に揺らされた瞬間、キールアの耳に聞き慣れた声が響いた。
「レ、ト・・・・」
「やっと来たかレトヴェール」
「あぁ、バリバリ走ってきてやったぞ。こんにゃろー」
「なんだ、この娘はキールアって言うのか」
「あぁ、凶暴だからやめた方が・・・」
キールアはまたしてもレトに実験薬を投げつけた。
頭を抱えながらゴロゴロ転がるレトを見てキールアがため息をつく。
「おいキールア!俺今から勝負なんだぜ!?なのに薬品ぶっかけるたぁいい度胸じゃねぇか!」
「何あんた、後で 死 にたいの?」
キールアはすごい笑顔で言った。
その声は何処か凄まじい殺気を放っている。
「・・・・・すいませんでした」
「っていうかレトヴェール!俺はお前と勝負したい!」
「・・・・なんでだ」
「それは、俺に勝ったら教えてやる!!」
「どういう事だ!」
シャラルには何があったのか。
シャラルとレトはどういう関係なのか。
その場にいたレトとキールアにはまだ分からなかったのだ。
- Re: 最強次元師!! ( No.12 )
- 日時: 2010/02/20 09:55
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: RAGGUceS)
- 参照: 紅兎です(>ω<。)
第011次元 ロクいきなり参戦!?
「俺はお前と勝負したい!」
「だからなんでだ!?」
シャラルが走りながら言った。
レトは、シャラルの足の速さに戸惑っている。
「第、六次元発動____!」
「おい、待てって!」
レトの声は、シャラルには届かない。
「氷撃ーーーーー!!」
無数の氷がレトに的中する。
その鋭い氷は、周りの木々をも凍らせた。
「レト!!」
「よく、やってくれたじゃねぇか・・・」
「さぁ立て!お前の力はそんなもんじゃねぇだろ!!」
「・・・・・お前は俺を知ってるのか?」
レトが息を切らせながら言った。
「あぁ、この頃じゃ有名だぜ?エポール兄妹は、なぁ」
「俺らも有名になってきたわけか」
「そこで、俺は思った」
「何をだ」
「何で蛇梅隊とかいうへんりくりんな所に所属しているのかを」
「総合次元師収集所蛇梅隊本部。が本当の名前だが?」
「そんな事どうでもいい。俺は何故そんな所に入るかが疑問になっただけだ」
「そんなの元魔を倒すために決まってるだろ」
「元魔なんてそんな所にいなくても倒せる。それでしかも報酬までもらってるんだろ?」
「そうだ。元魔は次元師にしか倒せない。しかも蛇梅隊入ってりゃ情報も集まる」
「情報っていうのは神族のか?それとも元魔のか?」
「両方だ」
「俺はそんな無意味だと思うぜ?だってそんな事して報酬貰えるなら俺はもう一億いってる」
「だったら入ればいいじゃねぇか」
「だから嫌なんだよ。せこい真似して金貰って嬉しいのか?」
「俺は別に金は欲しくない」
「じゃあ何のためにやってるんだよ」
「神族を倒す事。それだけだ」
レトが言った瞬間、シャラルの顔が険しくなった。
「・・・・そうか。やっぱりお前は俺が見込んだ男だぜ!」
「はぁ!?」
「第八次元発動!!」
「は、八次元だと!?お前殺す気か!?」
「氷げ・・・・・!」
「雷撃ーーーーー!!!」
何処からか少女の声と共に大きな雷がシャラルへと放たれた。
「ぐああぁぁぁぁ!!」
その雷の煙の中から現れたのは皆も良くご存知・・・。
「あたしの朝飯返せーーーー!!」
・・・・ロクアンズ・エポールだ。
「ロク・・・・。お前・・・」
「ロク、ご、ごめん・・・・」
「だ、誰だてめぇ!?」
ロクが険しい顔でシャラルに近づいた。
「『誰だてめぇ』?」
「だ、誰、だ・・・」
ロクがにやりと口で微笑んだ。
「いいよ、そこまで聞きたいなら教えてあげよう」
ロクは満面の笑みで大声を張り上げる。
「皆ご存知!!蛇梅隊所属、第二部隊隊員!ロクアンズ・エポールだああぁぁぁ!!」
その瞬間、三人の口は一斉に開いた。
レトが恥ずかしい目線で呆れている。
その目線も無視に盛大に笑い続けるロクを見てキールアが小さく笑っていた。
「な、なんだ・・・?」
「エポール兄妹って聞いた事ないの?」
「あ、あるが・・・」
「そこにいるレトの妹があたしなんだけど」
「ええええぇぇぇ!?お前がロクアンズ!?」
「うん。何?ちょっとがっかりしたわけ?」
「い、いや、もうちょっと背が高くて清楚で美しい人かと・・・」
「雷撃ーーー!!」
「ぐああぁああ!!ってちょ・・・。待てよおい!」
「悪かったね、背が低くて美しくも清楚でもなくて!!」
「・・・・いや、何でも、ない」
ロクの怒りは大爆発。
まだ名も知れぬ相手にいきなり襲い掛かる程警戒心はないのだ。
「さぁ、返してもらおうか」
「何をだ?言っておくがレトヴェールは返してやらんからな!」
「レトはどうでもいいからあたしの朝飯返してーー!!」
「「「え゛」」」
そう、ロクの狙いはずばり朝飯だ。
そのためにここまで必死に走ってきたのだ。
無理もない。
「さぁ、そこの奴!あたしに朝飯を返しなさい!」
「あーいや、俺、レトヴェールと戦いたいんだが・・・」
「早く」
「いやだから・・・」
「は・や・く!!」
「え・・・と・・・」
「ロクはご飯の事なると相当怖いぞ?」
さてと。
このレトとシャラルの戦いの間に朝飯のために入ってきたロク。
この戦いは長引きそうだ・・・。(特にロクのせいで。
「さぁ、朝飯を返しなさい!!」
- Re: 最強次元師!! ( No.13 )
- 日時: 2010/02/16 18:36
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: hap96gvm)
- 参照: 紅兎です(>ω<。)
第012次元 人族代表
「朝飯ってお前なぁ・・・」
「どうしたの?返しなさいよ!」
「・・・・俺はどうすればいいんだレトヴェール」
「知るかよ。お前の問題だろ」
ロクがずんずんとシャラルに近づく。
その顔は、半分笑顔で半分怒っているように見える。
「・・・・分かった。そこのキールアを返せば俺らを二人きりにさせてくれるんだろ?」
「本当!?あっりがとう〜!」
「「え・・・」」
レトとキールアは呆れ始めた。
まぁロクはこんな性格だからしょうがないのだが。
「それじゃあごゆっくりー!」
「あ、助けに来てくれて有難うね、レト」
「あ、あぁ・・・」
レトはあんまり嬉しそうではないようだ。
「んじゃ俺も帰るかな」
「待った。俺の話は終わってない」
「俺の話は終わったし」
「いやいやいや!待てよちょっと」
「・・・・んで、何だ?また蛇梅隊を貶すつもりか?」
「いや、人族代表についてだ」
「!?」
「お前も知ってるだろう?二年後の戦争の事くらい」
「・・・・あぁ、知ってる」
戦争。
千年に一度だけ、神族と人族が戦う戦争がある。
その戦争に参加するのは神族六名と次元師全員のみ。
そして、その戦争に、『人族代表』、『神族代表』というものがある。
人族代表というのは、次元師の人族の中でたった一人だけ選ばれた存在。
『人族代表決定戦』という企画で、人族代表の他に、『次元師代表』というのも決める。
次元師代表は三名。人族代表が一名で、合計四名の次元師がこの戦争で代表者となる。
「俺はその戦争で人族代表になる」
「俺もだな」
レトもシャラルも、いや、世界中の次元師が代表になりたいと思っている。
全ての事の元凶、神族を倒すために・・・。
神族代表も、いつかは決まる。
二年後、
たったあと二年で、世界大規模の大戦争が始まるのだ。
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