コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 最強次元師!!【※新スレ作成におけるお知らせ有り】
- 日時: 2015/03/15 09:40
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: u/FYQltH)
- 参照: http://ncode.syosetu.com/n5050ci/
運命に抗う、義兄妹の戦記。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
基本毎週日曜日に更新!
※追記
実は、本作を一から書き直そうと思いまして別サイト様にて“完全版”を再連載し始めました。
やりたい話が多くて一度断念してましたが、やっぱり優先しようと思ってもう一度記載致します。
ご興味のある方はどうぞ! 上記のURLで飛べます*
とってものんびりと、更新する予定です。
Twitterの垢をつくってみました→@shiroito04
イラストとか宣伝とかを呟いてます!
※注意事項
・荒らし・中傷はお控え下さい。
・チェンメなんかもお断りしてます。
●目次
prologue >>001
第001次元 >>002第011次元 >>012第021次元 >>048
第002次元 >>003第012次元 >>013第022次元 >>050
第003次元 >>004第013次元 >>019第023次元 >>052
第004次元 >>005第014次元 >>020第024次元 >>055
第005次元 >>006第015次元 >>021第025次元 >>059
第006次元 >>007第016次元 >>025第026次元 >>060
第007次元 >>008第017次元 >>027第027次元 >>063
第008次元 >>009第018次元 >>030第028次元 >>065
第009次元 >>010第019次元 >>044第029次元 >>070
第010次元 >>011第020次元 >>046第030次元 >>071
第031次元 >>072第041次元 >>146第051次元 >>224
第032次元 >>077第042次元 >>169第052次元 >>230
第033次元 >>081第043次元 >>176第053次元 >>234
第034次元 >>082第044次元 >>179第054次元 >>241
第035次元 >>090第045次元 >>180第055次元 >>245
第036次元 >>097第046次元 >>189第056次元 >>260
第037次元 >>104第047次元 >>191第057次元 >>262
第038次元 >>108第048次元 >>203第058次元 >>264
第039次元 >>109第049次元 >>209第059次元 >>268
第040次元 >>138第050次元 >>216第060次元 >>274
第061次元 >>298第071次元 >>359第081次元 >>385
第062次元 >>300第072次元 >>361第082次元 >>388
第063次元 >>308第073次元 >>365第083次元 >>391
第064次元 >>337第074次元 >>369第084次元 >>393
第065次元 >>338第075次元 >>370第085次元 >>399
第066次元 >>339第076次元 >>371第086次元 >>402
第067次元 >>345第077次元 >>377第087次元 >>403
第068次元 >>346第078次元 >>378第088次元 >>413
第069次元 >>352第079次元 >>380第089次元 >>414
第070次元 >>353第080次元 >>383第090次元 >>417
第091次元 >>420第101次元 >>448第111次元 >>480
第092次元 >>421第102次元 >>450第112次元 >>484
第093次元 >>422第103次元 >>458第113次元 >>489
第094次元 >>427第104次元 >>459第114次元 >>495
第095次元 >>431第105次元 >>467第115次元 >>499
第096次元 >>432第106次元 >>472第116次元 >>501
第097次元 >>433第107次元 >>475第117次元 >>502
第098次元 >>436第108次元 >>477第118次元 >>504
第099次元 >>444第109次元 >>478第119次元 >>507
第100次元 >>445第110次元 >>479第120次元 >>508
第121次元 >>509第131次元 >>544第141次元 >>558
第122次元 >>510第132次元 >>546第142次元 >>560
第123次元 >>511第133次元 >>547第143次元 >>563
第124次元 >>512第134次元 >>551第144次元 >>564
第125次元 >>520第135次元 >>552第145次元 >>565
第126次元 >>521第136次元 >>553第146次元 >>576
第127次元 >>528第137次元 >>554第147次元 >>590
第128次元 >>533第138次元 >>555第148次元 >>595
第129次元 >>534第139次元 >>556第149次元 >>608
第130次元 >>536第140次元 >>557第150次元 >>623
第151次元 >>631第161次元 >>683第171次元 >>759
第152次元 >>632第162次元 >>711第172次元 >>760
第153次元 >>633第163次元 >>719第173次元 >>762
第154次元 >>637第164次元 >>726第174次元 >>764
第155次元 >>643第165次元 >>739第175次元 >>766
第156次元 >>655第166次元 >>749第176次元 >>768
第157次元 >>659第167次元 >>753第177次元 >>769
第158次元 >>664第168次元 >>754第178次元 >>770
第159次元 >>665第169次元 >>755第179次元 >>771
第160次元 >>680第170次元 >>758第180次元 >>772
第181次元 >>773第191次元 >>788第201次元 >>813
第182次元 >>775第192次元 >>789第202次元 >>814
第183次元 >>776第193次元 >>792第203次元 >>826
第184次元 >>777第194次元 >>793第204次元 >>832
第185次元 >>778第195次元 >>794第205次元 >>835
第186次元 >>781第196次元 >>795第206次元 >>841
第187次元 >>782第197次元 >>798第207次元 >>853
第188次元 >>783第198次元 >>802第208次元 >>854
第189次元 >>784第199次元 >>803第209次元 >>855
第190次元 >>785第200次元 >>804第210次元 >>858
第211次元 >>862第221次元 >>883第231次元 >>897
第212次元 >>868第222次元 >>884第232次元 >>898
第213次元 >>873第223次元 >>888第233次元 >>901
第214次元 >>874第224次元 >>889第234次元 >>902
第215次元 >>875第225次元 >>890第235次元 >>903
第216次元 >>876第226次元 >>892第236次元 >>904
第217次元 >>877第227次元 >>893第237次元 >>905
第218次元 >>878第228次元 >>894第238次元 >>906
第219次元 >>879第229次元 >>895第239次元 >>907
第220次元 >>882第230次元 >>896第240次元 >>908
第241次元 >>909第251次元 >>929第261次元 >>955
第242次元 >>913第252次元 >>930第262次元 >>956
第243次元 >>914第253次元 >>933第263次元 >>957
第244次元 >>915第254次元 >>947第264次元 >>958
第245次元 >>916第255次元 >>948第265次元 >>959
第246次元 >>917第256次元 >>949第266次元 >>960
第247次元 >>918第257次元 >>951第267次元 >>961
第248次元 >>919第258次元 >>952第268次元 >>962
第249次元 >>921第259次元 >>953第269次元 >>963
第250次元 >>926第260次元 >>954第270次元 >>964
第271次元 >>965第281次元 >>977第291次元 >>988
第272次元 >>966第282次元 >>978第292次元 >>989
第273次元 >>967第283次元 >>979第293次元 >>990
第274次元 >>968第284次元 >>981第294次元 >>991
第275次元 >>969第285次元 >>982第295次元 >>992
第276次元 >>970第286次元 >>983第296次元 >>993
第277次元 >>973第287次元 >>984第297次元 >>994
第278次元 >>974第288次元 >>985第298次元 >>995
第279次元 >>975第289次元 >>986第299次元 >>996
第280次元 >>976第290次元 >>987第300次元 >>997
※第301次元〜は新スレにて連載予定
●おまけもの●
●資料集など
皆のプロフィール1 >>218
皆のプロフィール2 >>278
皆のプロフィール3 >>287
皆のプロフィール4 >>288
皆のプロフィール5 >>289
皆のプロフィール6 >>503
主な登場人物 >>852
さいじげテスト。 >>843
最強次元師!! について >>58
●番外編
キールアの想い >>41
メイド喫茶祭り① >>327
メイド喫茶祭り② >>331
メイド喫茶祭り③ >>341
友達の証① >>492
友達の証② >>493
友達の証③ >>494
疎外少年と次元少女① >>810
疎外少年と次元少女② >>811
疎外少年と次元少女③ >>812
蛇梅隊DE☆大集合!! >>829
E FIEDLA >>941
英雄と妖精 >>945
●外伝
第001時限 >>942
第002時限 >>943
第003時限 >>944
●キャラ絵(1人)
奏様が描いて下さったルイル >>116
奏様が描いて下さったティリ >>105
奏様が描いて下さったロク >>119
奏様が描いて下さったロク(舌出しVer.) >>185
奏様が描いて下さったロク(ポニテVer.) >>523
奏様が描いて下さったキールア >>127
奏様が描いて下さったアリル >>141
奏様が描いて下さったリリアン >>148
奏様が描いて下さったミル >>154
奏様が描いて下さったフィラ副班 >>162
奏様が描いて下さったレト >>168
奏様が描いて下さったレト(メイド服Ver.) >>329
奏様が描いて下さったガネスト >>304
奏様が描いて下さったガネスト(メイド服Ver.) >>318
奏様が描いて下さったアルア >>460
●キャラ絵(複数)
奏様が描いて下さったレト、ロク、キールア >>693
奏様が描いて下さったエン、ミル、リルダ >>737
☆奏様には毎度ご感謝しております!!
すごく似ていて、イメージ通りです
キャラの絵が分からない場合には奏様の絵を見て下されば納得します!!
これからも描き続けてほしいですね、是非とm((黙
●お知らせなど
* 2009 11/13 執筆開始
* 2013 09/01 執筆中断
* 2014 01/17 執筆再開
* 2014 10/19 別サイトにて再連載開始 >>980
* 2015 03/15 新スレ作成におけるお知らせ >>998
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- Re: 最強次元師!! ( No.505 )
- 日時: 2010/08/07 20:17
- 名前: 夏乙 ◆NzgJJhxPAQ (ID: Mcv4ElBd)
えぇー、瑚雲を馬鹿といった奴は、
血の池地獄にご案な〜いの刑だぞ?w
両次元はすごいぞ!!使ってみたい(黙
だが十次元も凄い!!!!!!!
あー雪合戦…!
去年男子に顔にブチ当てられた事を思い出す
しかも、ロクが親族だと!?
いや、嘘だwきっと夢オチか何かだ!!
きっと嘘だああぁぁぁぁあぁぁ!(黙
- Re: 最強次元師!! ( No.506 )
- 日時: 2010/08/08 10:25
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: TV9sr51/)
>>夏乙
ご、ご案内の刑ッ!?((
あ、それあたしも使ってみt((無r
十次元はもはや禁忌の領域だからなぁ・・・w
あ、あたしもぶつけられたわwww
しかも近くで顔面にねwww
ロクは神族でしたーw
笑える事じゃないけどね・・・w
嘘じゃなかったりする(´・ω・`)
これから神族として生きていくロクにどうか応援をぉぉおぉぉッ!!!!。(゜´д`゜)。((黙
- Re: 最強次元師!! ( No.507 )
- 日時: 2010/08/09 11:18
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: TV9sr51/)
第119次元 騒乱
「・・・・・」
元魔が消え去ると、街の人々は帰ってきた。
恐る恐る、ちらちらとレトに目をやりながら。
「・・・さ、流石レトヴェール・エポールだよ、な?」
「うんっ!あ、あんな怪物を1発で倒しちゃうんだもんっ!」
「千年前から続く正義の英雄だもんな、エポール家は・・・」
「本当に助かっ・・・」
「それだけか?」
街の人々がレトを煽て上げている時に、レトは冷たくそう言った。
住民は黙り込み、俯いてしまった。
「だ、だってあの怪物を倒したのはレトヴェールさんだろうっ!?」
「それ以上に何か言う事でもあるの!?」
「そうだそうだっ!!あの神族が何かやらかそうとも、神族に変わりはねぇっ!!」
「何でわざわざ子供を助けただけの神族を褒めなくちゃいけないのよッ!!」
「そうだそうだッ!!」
いきなりの住民達の反発に少し驚くレト。
その横でロクが荒い息を立てながら寝そべっていた。
そう、なんとコールが始まったのだ。
「かーえれッ!!、かーえれッ!!」
「かーえれッ!!、かーえれッ!!」
「かーえれッ!!、かーえれッ!!」
「な・・・・、な・・・ッ!?」
「さぁ帰れよ神族ッ!!」
「神族の場所があるんでしょうッ!?」
「かーえれッ!!、かーえれッ!!」
「かーえれッ!!、かーえれッ!!」
「かーえれッ!!、かーえれッ!!」
次第に住民全員がレトとロクを囲むようにして現れた。
そのうちに声は大きくなり、蛇梅隊本部にも声は響き通った。
「班長ッ!!街で何やら騒乱が・・・ッ!!」
「・・・私は知らん」
「班長ッ!!!、レトとロクが責められてるんですよッ!?」
「それはあいつらが回避するものであって私には一切関係ない」
「・・・・班長、隊員達が危ないというのに、本当にそれでいいんですかッ!!!」
「・・・・・フィラ」
「・・・?」
「ああいう道は大人達が案内するものじゃない。自分達で歩んで行く事だ」
「どう・・いう・・・」
「まぁ任せてみたらどうだ?未来の英雄に」
「・・・?」
「あいつらは絶対に挫けない。私はそう思うけどな?」
「・・・・分かりました」
「・・・あ、ところでフィラ」
「何ですか?」
「見ないうちにちょっと髪の毛伸びた?」
「・・・・・それ、今関係あるんですか?超ド級のロリコン班長さん」
「・・・毒舌だねぇ、君も」
班長は手を出すな、と令を下した。
だが本当に2人だけであの場を乗り越える事はできるのだろうか。
「かーえれッ!!、かーえれッ!!」
「かーえれッ!!、かーえれッ!!」
まだ反発は続く。
「・・・・レ・・・ト」
「・・・?」
「もういいよ・・・、あたし、精一杯・・・やったし・・・」
「・・・そういうわけにもいかないだろ。義妹が責められてるっていうのに」
「はは・・・レトはそこまで義兄になりたい・・・のかな?」
「どういう意味だ?」
「なんなら・・・ここで縁切ってもいいよ?」
「・・・・ッ!?」
「だって血が繋がってるわけじゃ・・・・ないし。あたし・・・レトとは釣り合わない・・・」
「・・・・嫌だね」
「・・・・レト・・・」
「誰が今更になって縁切るんだよ。第一お前がいなくなったら俺はあの糞親父としか縁ねぇじゃん」
「で・・・・も・・・」
「まぁ頼りないかもしれないが義兄を信じてみねぇか?」
「・・・・」
「血は繋がってなくても、お互いが違う種族でも、」
「・・・?」
「俺達は列記とした兄妹、だろ?」
「レト・・・」
「誰が何と言おうが俺とロクは兄妹だ。胸張って兄妹だって言えなくちゃ、意味ねぇだろ?」
「・・・・そ・・・か」
「・・・だから落ち込むなって。世界中を敵にまわしても、俺勝てる自信あるよ?」
「はは・・・レトらしい」
「・・・何だそれ」
全ての住民がロクに対して反発を繰り返している時、
1人の少女がロクの目の前に花を突き出してきた。
それは紛れもなく、先ほどロクが救った少女だった。
「え・・・・」
「お姉ちゃん、さっきはありがとうっ!!」
「な・・・」
「このお花、ママの店のお花でとっても綺麗なんだよ?だからお礼であげるねっ!」
「・・・・先ほどは娘を助けて頂いてありがとうございました」
「い、いや・・・そんな・・・」
「お詫びと言ったら恥ずかしい物ですが、どうかうちの店の花を1輪どうぞ」
「あ・・・ありがとうございます・・・」
その時だった。
街が、驚くほどに静まり返ったのは。
ロクは体を抑えながら立ち上がった。
「お姉ちゃん、今度うちに遊びに来てねっ!」
「・・・うん、分かった」
「本当にすみません・・・私の不注意で・・・」
「いえ、私はこういう子を護りたかっただけなんです。お礼を言うのはこっちですね」
「そうですか・・・」
「この花はあたしが責任持って活けますから。大事にしますね」
「本当に・・・ありがとうございました」
「ありがとうっ!優しいお姉ちゃんっ!」
2人の親子は笑顔で帰っていった。
その光景に、誰も口を開かない。
ロクは深呼吸を1度して、服についている土を掃った。
「帰ろう?レト」
「あ・・・あぁ」
「ねぇ皆さん」
「・・・・?」
「何だ・・・?」
「私が裏切り者だと言うなら、それでも構いません」
「・・・・っ!?」
「でも、兄のレトまでも巻き込む事は絶対にしないで下さい。約束、できますね?」
「・・・・・」
「・・・・まぁ、ね?」
「それじゃあ行こう、レト」
「あ、あぁ・・・」
ロクは優しく微笑みながら、蛇梅隊へと足を運んだ。
先ほどの少女の顔を思い浮かべているのだろう。
レトも、ロクの微笑みにほっとして、ロクと並んで帰っていった。
住民達も怒りを忘れたのか、自分達の家やお店に戻っていった。
ただ、まだ納得はいかなかったようだが。
- Re: 最強次元師!! ( No.508 )
- 日時: 2010/08/09 11:57
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: TV9sr51/)
第120次元 新しい仲間
「・・・フィラ」
「何ですか?突然」
「すごいぞ、良い収獲だ・・・」
「はい?」
「また新しい次元師が我蛇梅隊に入ったんだぁぁああああッ!!!」
「・・・・そ、そうなんですかッ!?」
「あぁ、今から全員の蛇梅隊次元師を集めろーーーッ!!」
「は、はいッ!!」
と、いう事で未だ昼食をとっていたレトとロク、それに他の次元師を急遽集めた。
場所はもちろん、第二班長室。
「此処、結構使うよねー・・・」
「あぁ。気に入ってんのか?」
「まぁ良く聞きたまえ諸君」
「何何ー♪」
「なんと、第一部隊と第二部隊に新しい次元師が入る事になった」
「はぁッ!?」
「第一と第二って・・・レトと・・・・」
「・・・・ロク・・・だよねぇ?」
「そうだ。実は2人には特例で1人ずつになってもらっていた」
「うんうん」
「だが、今この戦争の時代に1人では厳しいのかと思っていた矢先、ちょうど2人入ってきたんだ」
「すご・・・」
「そこで私はこの2人を別々にして振り分ける、という事に」
「それで、新しい次元師はぁ??」
「まぁ待て。さぁ入って良いぞー」
「?」
班長の声により、2人の次元師が入ってきた。
1人は身長が140前後で、いかにも冷たそうな顔をしている深い藍色の少年。
2人目は頭にバンダナを巻いているせいか紅色の髪の毛が少し隠れている大工さんのような少年。
どちらも同い年に見える。
「さぁ自己紹介を頼む」
「・・・・」
「ま、まぁ許せ。こっちはあんまり喋らないんだ・・・はは・・・」
「先に言って下さいよ」
「こわー・・・」
「まぁ名前は私が言おう、『エン・ターケルド』、だ」
「なんかかっこいい名前だねぇ」
「本人は何か睨んでいるようですが・・・ね」
「・・・・・?」
ロクは、エンに対して何か不信感を抱いた。
何か隠しているような、そんな感じを。
「んじゃお次は・・・」
「おうっ!俺は『サボコロ・ミクシー』。ま、宜しくな」
「元気で何よりじゃないですか」
「良かったー、なんか馴染み難かったらどうしようかと思ったよぉー」
「・・・・ま、そうだな」
(あれ・・・あの男・・・)
ロクはまたしても、今度はサボコロに不信感を抱き始めた。
サボコロは何も気にせずに笑顔でルイルの頭をぐしゃぐしゃに撫でている。
「んじゃあこれで自己紹介はいいよな?エンは第一部隊、サボコロは第二部隊だ。仲良くしろよー?」
「はぁーい♪」
「これなら仲良くできそうですね」
「ちょっとあっちの冷血の方が困りそうだけどな」
「・・・ま、いいと思うけど」
「どっちもかっこいいけどー・・・、やっぱ眼鏡かけてないから嫌かもー・・・」
「な・・・仲良く・・・かぁ・・・・」
皆ががやがやとしている中、ロクだけは険しい顔をしていた。
その顔に気付いたレトはロクに話しかける。
「おい、どうした?」
「いや・・・なんかね」
「なんかって・・・・、まぁわかった事があれば・・・」
「あの小さい方の少年、いるじゃん?」
「小さいって・・・まぁ」
「人の事言えないだろ、とか思った?」
「いや、全然」
「・・・・それでね、ちょっと可笑しいんだ」
「何が?」
「目の色とか、まるで光沢を失った宝石みたいにドス黒いの」
「・・・?そうか?」
「何かある気がして・・・」
「まぁあんまり考えすぎても始まんないぞ?俺は生憎あの少年とだけど」
「そう・・・だね」
「お前も慣れておいた方がいいぞ?馴染み易そうだし」
「うん・・・」
レトはエンの方へ行き、なにやら1人で話をしていた。
サボコロは何かに気付いたのか皆と話を切り上げてロクの方へ歩み寄ってきた。
「ようっ!お前がロクアンズなんだってなぁ?」
「ま・・・まぁ」
「ああ1つ言うのを忘れてたよ」
「何ですか?班長」
「ちょっとそこの新入りにね」
「・・・?」
「そのロクアンズ・エポール。紛れもなく神族だからね?」
「なッ!?」
「やっぱ言うんだ・・・」
「それはそうですよね・・・」
「そ、そうなのかッ!?お前」
「うん。心の神、妖精だよ」
「へぇー・・・つうは事フェリーか」
「ま・・・まぁ」
「おっとついでにもう1つ」
「何ですか?また」
「班長って言い忘れ多いよね・・・」
「その新入り、2人とも元霊の持ち主だから♪」
「え・・・・」
「そうだったのッ!?」
「有り得ない・・・そんな・・・・」
「だってレトとロクが2人とも元霊だろ?なのに更に2人入るかっ!?」
「そうそう、俺の次元技まだ言ってなかったな」
「・・・?」
「俺は『炎皇』。炎の次元技だ」
「炎・・・?って事は【紅き炎の殺し屋】か?」
「・・・良く知ってるな、お前」
「まぁこの間ロクと家に帰ったとき見つけてな」
「へぇー・・・」
「んで、エンは?」
「・・・・」
相変わらずというかエンは口も開かない。
愛想つかされたのか、とレトはため息をついた。
「あぁ、エンの次元技は『光節』だそうだ」
「光節?」
「弓の事だよ」
「・・・班長って何でも知ってるんだな、おい」
「まぁねー」
「んで、サボコロ。その元霊を見せてもらいたいんだが」
「あぁいいぞ?おい出てこい炎皇ー」
「・・・何だよ〜、せっかく眠ってたのにさぁ〜」
「んじゃロク、俺らも紹介すっぞ」
「う、うん・・・」
「双斬、いいぞー」
「雷皇ー出ておいでー」
双斬と雷皇が出てきた瞬間、炎皇は表情を切り替えた。
「お・・・お前ら・・・」
「炎皇だぁーーっ!久しぶりだねー?」
「炎皇、あんた見ないうちにすっかりへっぴり腰になったんじゃないの?」
「双斬・・・雷皇・・・。千年前以来、だな」
「うんっ!」
「まぁそうなるな」
「あ・・・そういえばロク」
「ん?」
「お前確か・・・風皇があるんじゃ・・・」
「ッ!?」
「うん・・・でも、【白銀の天使】の元霊ではないみたいで・・・出てこないの」
「風・・・皇・・・・?」
「嘘・・・あの風皇がいるのッ!?」
「へ?」
「その次元技、絶対風皇なんだろうなッ!!」
「うん・・・風皇・・・だけど?」
「風皇・・・」
「会えるんだね・・・・風皇・・・」
「・・・・?」
双斬、雷皇、炎皇が一瞬にして表情を変えた。
『風皇』という、次元技の名を聞いて。
風皇というのは一体どういう人物なのか。
それはまだ、ロクにも分かりえぬ存在だった。
- Re: 最強次元師!! ( No.509 )
- 日時: 2010/08/09 12:37
- 名前: 瑚雲 ◆6leuycUnLw (ID: TV9sr51/)
第121次元 偽りの笑顔
「・・・・なぁロク」
「ん?」
「何でお前、さっきからサボコロを目、合わせないんだよ」
「うん・・・・、何かある気がしてね・・・」
「・・・にしても、まさかこれで4人の英雄大六師が揃うとはなぁー・・・」
「風皇を入れれば、5人なんじゃない?」
「でも・・・出てこないぞ?」
「そうなんだよねー・・・」
「・・・んじゃ俺もう1回エンに話しかけてみっから」
「う・・・ん」
ロクは何か思いつめた顔で返事をした。
目線の先にはサボコロがいた。
「・・・・・」
「あ、そういえばお前、何で神族なのに此処にいるんだ?」
「も・・・目的の・・・ため」
「そうなのかー・・・、ま、俺あんまり気にしないからな」
「・・・・」
「おい、人と話す時は目を目を合わせてアイコンタクトをだなぁー・・・」
「・・・————————————ッ!?」
ロクは初めてサボコロと目を合わせた。
ロクは何かに気付いたように驚き、サボコロの手を振り払った。
「そんな目で・・・そんな目で笑わないでッ!!!」
「え・・・」
「どうしたの?」
「さ・・・・さぁ?」
ロクは遂に怒り、部屋から颯爽と消えていった。
手を振り解かれたサボコロは非常に驚いていた。
(ロク・・・・?)
「まぁ気を落とさないで下さい」
「きっと何かあるんじゃない・・・かな」
「そう・・・か」
(ロクは何か感づいていたって言うのか・・・?でも何に・・・)
レトはロクが言った言葉を不思議に思い、サボコロの目を見てみた。
だが何の変哲もない普通の目をしていて、ロクが怒った理由も分からない。
「・・・・・気のせいか」
「レトヴェール、だっけ?」
「あ・・・あぁ」
「ロクアンズってお前の妹なんだろ?」
「いや・・・詳しく言えば義妹だ」
「そう・・・なのか」
「それより、長かったらレト、とかロク、とかでいいからな」
「わ、分かった」
「・・・・」
レトも考えていた。
『そんな目で笑うな』と言ったロクの言葉を。
あれは一体どういう意味だったんだろうか。
「俺、自室に戻るわ。何か分かんない事あったら言えよ?俺結構常連だし」
「そうか。道に迷ったら助けてくれ」
「あぁ、了解」
レトも部屋から出ていった。
後に全員の次元師が出て行く事になったのは、およそ10分後だったが。
ロクは暗い部屋でベッドに寝そべっていた。
サボコロのあの笑顔に不満を抱いていたロクは、未だに険しい表情をしていた。
「・・・・おいロク」
「・・・・何?レト」
「何って・・・・さっきの言葉だよ。どういう意味だ?」
「そのまんま」
「そのまんまって・・・、何か思い付いたんだろ?」
「・・・・うん」
「言ってみろ。俺が兄として聞いてやるから」
「・・・・サボコロ、いるじゃん」
「あぁ、いるね」
「あの人、どうも笑顔が本物じゃないの」
「本物?」
「そう。あれは作り笑いな気がしてならない。だからずっと違和感を感じてた」
「なるほどね・・・」
「だから目を合わせた時に気付いたの。絶対に無理して笑ってるって」
「・・・・なぁ、お前って心の神、だよな?」
「うん・・・多分」
「だから分かるんじゃねぇのか?あいつが心から笑ってないって」
「そう・・・かもね」
「エンも何も喋ってくれなかったし、あいつも何か・・・」
「エンは分かった」
「ッ!?」
「エン、多分無次元に行ったんだと思う」
「はぁッ!?無次元にッ!?」
「うん・・・まぁ悪魔で推測なんだけどね」
「あぁ」
「運命に、心を奪われたんだと思う」
「心・・・・」
「感情、表現、心、全てにおいて奪われたとあたしは見る。違うかな?」
「・・・確かに、それだと納得行くけど・・・」
「でも何かひっかかるんだよねー・・・」
「どっちだ?サボコロか?エンか?」
「今はどっちもだけど。許せないのはサボコロ」
「あいつだって悪気があるわけじゃなさそうだし・・・」
「・・・んじゃ此処は心の神として、2人の心を180度回転させてみせますか」
「へ?」
「付き合ってくれる?レト」
「・・・・俺にできる範囲なら、な」
ロクとレトはロクの部屋から何やら2人を求めて出て言った。
いきなり謎の入隊をした2人の次元師。
藍色の髪の無口で冷酷な少年と、
紅色の髪の偽りの笑顔の少年。
その2人を救うべく、心の神としてのロクの戦いは、
とっくに火蓋を切っていた。
そしてレトは、その横で人間を救おうと一生懸命なロクに、
仕方ないと一言添えてついていく。
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