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ハイキューBL!
日時: 2015/06/13 22:43
名前: くるる (ID: rd7NbV2E)

初めまして。くるると申します。このスレを見て頂きありがとうございます。
最近、ハイキューにはまってしまい、
「月菅やっほい!」と思ったのがキッカケです。
どうでもいいですね。書けるのが、これです。

・月菅
・影月
・月影
・月山
・木赤
・黒大
・菅大
・及影
・及岩
・黒月
・及月

うん...誰も見ないな。お付き合い頂けたら幸いです。それでは宜しくお願い致します。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.354 )
日時: 2015/03/27 21:06
名前: くるる (ID: pGxW5X.O)


及影

ああ、喉が渇く。
女だけの血じゃ足りない。もっと、もっと、濁っていなくて綺麗な血が欲しい。少し飲むだけで、喉が潤う様な。

「及川さん...?血、飲まないんですか?」
「ん?あ、ごめん。のむのむー」

その女は腕を差し出してきた。白く、醜い腕。今の俺にはそう見えた。吐き気がする。気持ち悪い。だから、俺は、嫌いな奴の血を飲む。

「ん...!いた...っ」
「ごめんごめん。美味しかったよ、ごちそうさま」
「は、はい!.....あの、岩泉さんの血は吸わないんですか?」

沈黙。一瞬だったが、沈黙が生まれた。女はそれに気付く様子は無く、ただ純粋に聞いたのだろう。

「ね、君さ。本気で言ってんの...?俺が岩ちゃんの血を?そんな訳ないじゃん。それ以上喋ったら動けなくなるまで血、吸うよ?」
「え.....及川さん?ど...した...んですか...」
「それ以上喋ったら死ぬまで血吸うって言ってんの。分かったならさっさと消えろ」

女はヒッ、と小さく悲鳴を上げ、逃げるように俺の前から姿を消した。
岩ちゃんの血?なに言っているんだ。そんなこと出来ないし、したくもない。彼は俺の一番の理解者で、誰よりも大切な存在だ。そんな存在の血を吸う?有り得ない。それこそ、一番嫌いな奴の血を飲むべきだ。

「ムシャクシャするなー...。あ、そーだ」

一番大切な存在が否定されたんだから、一番嫌いな奴を犠牲にするしかない。
もう随分と使い果たしたタッチパネル式のそれを取り、『ムカつく後輩』と名前を換えた連絡先に『今すぐ来て』と、メールを送っておいた。

するとすぐに返信が来た。『了解』とまるで義務的な返事。口角があがる。これから彼奴の血を思う存分吸えると思うと笑いが堪えられない。



そいつは、十分後に来た。走ってきたのか、息が荒い。呼吸を落ち着かせたところで、俺に問う。

「またっすか?随分と久しぶりな気しますけど」
「そーだねぇ。まあ、最近他の女の子の血吸ってたからさ。飽きちゃった。飛雄、お前の血、どーせいっぱい余ってるでしょ?いいよね?」
「......別に。構わないっすけど」

そいつと俺は路地裏に向かった。誰も来ない少し寒さがある路地裏。そいつは慣れた様子で首筋を見せてきた。相変わらず雑だなあ、と呆れるがそこが一番美味しい。奴の血は、とてもうまい。綺麗で濁っていない血。そんなのは初めてだから、捨てるに捨てきれないのかもしれない。

「ぐっ...ぁ.....!」

そいつから悲痛な叫びが漏れるなか、喉が潤っていく。血の特有の味と匂いが、口の中をいっぱいにする。
ムカつくんだよ、飛雄。俺はお前が大嫌いだから。無駄にうまい血が大嫌いなお前の中にあるんだから。イライラする。

「や、だ...及川さっ...!」
「まだまだだよ...ばーか」

嘘。本当はもう十分なのだ。だけど、何故か離したくなくてまだそいつの血を欲しがっている。そんな自分が嫌い。大嫌い。

「は...っ、は...、はっ」
「飛雄...?」

息が荒くなり、顔がだんだんと青白くなっていくそいつ。大丈夫、と苦し紛れに言っているが全然大丈夫じゃなさそうだ。ついには、倒れた。

「は?ちょ、おい!飛雄!」

叫んでも、返ってくる返事は無かった。体を揺すぶっても閉じた目は開かない。脈はあった。微かに息遣いも聞こえる。まだ、生きている。

「運ばないと...」

世間一般で言われるお姫様抱っこというのをした。そいつは軽かった。かなり高い身長のはずなのに、体重はあまり無かった。心配になった。こいつ、俺のせいで食べられていないんじゃ?俺が血を吸うから栄養足りてない?
心臓が一気に冷たくなった。けれど、今はそんなことを考えている場合じゃない。一刻も早くこいつの目を覚まさせなければ、手遅れになるかもしれない。



___目を覚ましたのは、それから五時間も経った後だった。

怠そうな体を無理矢理起こしたそいつが、また倒れてしまいそうだったから、強制的にベットに横にさせた。ぼーっと天井を見るそいつにまた心配になって、しばらく話しかけたけど、返ってくる返事はいつも通りだったから、安心した。

「及川さん。.....すみませんっした」
「は?なんでお前が謝るの?」
「俺、こんな体になっちゃったから。もう、血吸えないかもしれない.....だけど、頑張ってちゃんと強い体になるからっ、だから、お願い...します」


____俺を、捨てないで。


「ほんと、つくづく馬鹿だよね」


捨てるわけないじゃん。お前は俺の大嫌いな奴だよ?死ぬまで俺の傍に置いといてあげる。逃げられない。お前がそれを望んだんだから。ね、飛雄。いいでしょう?



言葉はいつもすれ違う。
だから、本当のことは伝えられない。
君が好き、なんて。そんな甘ったるい言葉は、伝えられない。
愛してる、と伝えられない。



『大嫌い』は愛言葉。



end


Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.355 )
日時: 2015/03/27 21:08
名前: くるる (ID: pGxW5X.O)


ミーナ様
お久しぶりです。
びっちですよ!びっち!考え方やばいですよねw
自分で書いててえっ、てなりましたw
いつもありがとうございます。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.356 )
日時: 2015/03/30 13:51
名前: 紅華 (ID: DgEDzvxC)

初めまして、紅華といいます。

いつもくるるさんの小説を読んでは、なんでこんなにも綺麗な小説がかけるんだ…!と思っています(笑)

くるるさんの小説は、キャラクターの心情がこと細やかに書かれていて、読んでいてなんかグワァァってきました←
…日向みたいですね(笑)私、説明が下手なので…

それと、リクエストでクロ月の甘ーいやつをお願いしてもいいでしょうか?
無理にとは言いませんので、書いて頂けたら嬉しいです!

これからも頑張ってください。応援しています!

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.357 )
日時: 2015/04/01 22:45
名前: くるる (ID: AxfLwmKD)


黒月

それは彼の一言から始まった。

「ツッキー!ツッキーは好きな子とかいる!?」
「なにその質問。いるわけな...いデショ......」
「そっかー。ごめんツッキー!」
「というか、合宿中にそういう事言わないでよ。誰かが聞いてたらどうすんの」

合宿中じゃなくてもそういう事は言われて欲しくないのだが。今は、ダメだ。今僕には好きな人がいる。その人と付き合ってもいる。けど、やはり抵抗はあるのか、つい人前では否定する。その度に彼の悲しんだような苛ついているような顔を見るのが怖くてたまらない。

ここでもやはり、彼は聞いていた。


「あ、くろお、さん」
「...よっ。朝から恋バナ?青春だな〜」
「ツッキーは恋バナによく出てるもんね!」
「うるさい山口」
「ごめんツッキー!」

と、お馴染みの会話を繰り広げている中、彼は一人、笑みを浮かべていた。目は一切笑っていなかったが。

「で、さ。俺ちょーっとツッキーに用あるんだけど。いい?」
「...構いません。山口、先行ってて」

こういう時、幼馴染みというものはいいと思う。雰囲気で何となく察した幼馴染みは、わかった、と笑って先へ先へ走っていった。

「ツッキー、行こ」
「どこ、に、ですか」

彼は歩き始めたかと思えば、振り返り、笑った。酷く意地の悪い笑みを浮かべながら、彼の口から零れた言葉に僕はただ驚くしか無かった。

「決まってんじゃん。ホテル、だよ」
「......っ!?な、え、なん、でっ...。ダメです!」
「何がダメ?いーじゃん。おたくの主将には話つけてるし」

そうじゃない。そうじゃなくて。
次に続けようとした言葉は自分の頭に追い付かず口をパクパクと開閉させるしかなかった。そのまま、彼に深くキスされた。

「ん、ぁ、や...っ!?っ、ふ...ん......っ」

無理矢理捩じ込まれた舌は自分と舌と絡まり、耳まで犯されるような水音が響く。

「な、ツッキー。俺は怒ってるわけよ。なんでか分かるか?」
「ぼく、が...いつまでも認めないからですか」
「せーかい。まあ、まだあるけどさ。お前色んな奴とイチャイチャしすぎ。烏野のセッター君とか、赤葦とかさ」

だから、と。彼は言葉を続けた。
あの、意地の悪い笑みで。どこか不敵で一歩間違えばみとれてしまいそうな、あの笑顔。あの声。あの体温。

「だから、俺の愛がどんなもんか、知らせてやろうって、な」
「そんなの、知ってますよ。誰よりも僕が、知っています」

先程の余裕のある顔とは違い、少し驚いたような呆気にとられたような表情をしていた。目は少し見開き、いつもの挑戦的な言葉や笑顔は失われていた。

「黒尾さん?」
「あー、もう、ツッキー可愛すぎ。今すぐホテル行こ」
「え、あ、なっ!?」

何度も重ねた体に、また、愛が降り注ぐ。


言葉なんていらない。お互いの呼吸だけでいい。

痛くてもいい。あなたを感じられるなら。

その細く大きな指で、体で、僕を乱して。

指なんかよりも、もっと熱く大きな愛をちょうだい。

これが夢ならば、それでもいいから、醒めたくない。



愛しています。誰よりも深く。深く。



夢見草が散る季節に、二人の愛はもっと深く実る。




end

紅華様
初めまして。
おお...!見て下さりありがとうごさいます。とても嬉しいです。
説明ですか...私も大嫌いです。下手なので。面と向かってね。うん。
いじめだわ、あれ。
黒月はどうでしたでしょうか?あまーくできましたか?
何かご要望がありましたら書き直します。
頑張ります。ありがとうございます!






Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.358 )
日時: 2015/04/01 22:58
名前: みい (ID: 1DXeiWDK)

ツ、ツッキーの激甘だあああ!

・・・

・・・っは!

見入ってた(´∀`;)

やっぱりくるるの小説はカキコに来たら見に来ないとね♪

あ、忘れてた久しぶり〜♪(*´∀`)ノ←遅い


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