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ハイキューBL!
日時: 2015/06/13 22:43
名前: くるる (ID: rd7NbV2E)

初めまして。くるると申します。このスレを見て頂きありがとうございます。
最近、ハイキューにはまってしまい、
「月菅やっほい!」と思ったのがキッカケです。
どうでもいいですね。書けるのが、これです。

・月菅
・影月
・月影
・月山
・木赤
・黒大
・菅大
・及影
・及岩
・黒月
・及月

うん...誰も見ないな。お付き合い頂けたら幸いです。それでは宜しくお願い致します。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.254 )
日時: 2015/01/01 21:11
名前: 陽姫 (ID: kY71cFa4)

リクにこたえてくれてありがとうございます。恐縮です。二人の天使具合に胸がキュンとしました。くるるさんの小説は本当にすごいですね。これからも頑張ってください。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.255 )
日時: 2015/01/03 11:37
名前: くるる (ID: wJnEuCOp)


及岩

そんな事、無いと思っていた。
例え彼奴の独占欲が凄くとも、まさか、
手錠をはめられ体は縄で縛られ目の前は
真っ暗。
そんな状態を、作ったのは、お前だよな。


「おい、かわ」
「ん、目ぇ覚ました?」
「......ッざけんな...!放せよっ!」
「ただの幼馴染みでいられると思ったら
大間違いなんだよ、岩ちゃん」


瞬間、頬に鋭い痛みが走った。
そこから生暖かい、液体が流れた。

「岩ちゃんの血は、綺麗だね...」
「ひっ...!やだ...助け、助けて....ッ!」
「だーれも来ないよ。岩ちゃんと俺だけ」





______ずーっと一緒。



また、痛みが走る。次は腕だった。
その次に肩、足、腹、もう数えるのも
面倒くさくなって。
だけど、否定の言葉だけはまだしっかりと
ついてきた。


「やっ、やだッ!おい....かわ...」




見えないという事による恐怖。
次は何をされるのかという恐怖。




及川、違うだろ。お前はそんな奴じゃない。
誰よりも俺を、愛して大切にしてくれた。
だから、お願いだ。もうやめてくれ。



「及川...やめて、くれ......」
「もー、岩ちゃん。泣いたら折角の顔が
台無しでしょ?」



頬に涙が伝う。
塩っぽいそれは傷口に当たり、ズキズキと
痛んだ。及川はタオルらしき物で涙で濡れた
顔を拭いた。
その時の及川は、優しかった。
大切な物を扱うかの様な、長く、細い指で
優しく、優しく。



「ん、もう止まった?」
「.......あぁ」
「そんなに怖がらなくても、大丈夫だよ?」



及川は、ふと、呟いた。
もう終わるから、と。
それを聞いた時思わず心が踊った。
視界への不安も痛みへの不安ももうない。
帰ろう。及川と一緒に、帰ろう。


「岩ちゃん、目隠し外すからね」


乱暴に、目隠しを取られた。
まだ慣れていない目で捉えたのは及川の、





「びっくりした?」
「な、にしてんだよ!やめろ!!及川!」
「もう、ダメなんだよ。岩ちゃん」
「ふざけてんのかよ!おい!やめろ!」



俺の目に映ったのは、及川が





自殺しようとしている最中だった。





手に持っていたのは先程俺を切った物で
あろう、ナイフ。
それを首筋に当てていた。
やめろ、及川、やめてくれ、やめろ。


「やめてくれ!!及川!及川!」
「岩ちゃんは優しいねこんな俺でも心配
してくれて。......好きだよ、岩ちゃん」
「ずっと一緒って言ったじゃねぇか!
なんでだよ!なんで...ッ...!」



何もいらないから。お前以外、何もいらないから。
だから、死なないでくれ。



「やめろ、おいかわ......」
「岩ちゃん、」



及川は俺の眼前に立ち、笑顔を向けた。
そうして、俺の頬を撫でて、優しくキスした。
触れるだけの、キス。甘くてしょっぱくて
俺も及川も泣いていた。


「泣くんじゃねぇよ...頼むから、逝くな...」
「ごめん、ね。愛してるから、岩ちゃん」



及川は背を向けて、歩き出した。
不意に、立ち止まり、ナイフを


「及川ッ!!!」




ナイフを、自分の首筋に切りつけた。





立ち崩れて、そのまま倒れて動かなかった。
及川の周りは赤く染まっていた。
血は、止まることなく、流れ続けた。



俺は縄を力ずくで引きちぎり、及川の元へと
向かった。
足がもつれ、何度も転びそうになる。
やっと辿り着いた時には及川の血は止まり
死んでいるんだ、と気付いた。

ずーっと一緒。

あの言葉は、嘘なのか。確かにいつも及川は
冗談が多いけれど、大事な時だけはいつも
約束を必ず守った。
何、約束破ってんだよ、お前。
お前が約束守れないんなら、俺が果たす。



及川の血で染まったナイフを持つ。
それを首筋に当てて、それで、







「ずっと一緒だ、及川」







薄れ行く意識の中で見たのは、及川の、
幸せそうな、顔。
俺も幸せだよ、及川。





紅く染まっている君と俺。








ずっといっしょ







end
菅日は初めて書きました。
こちらとしても新しい経験ができました!
ありがとうございます。
はい、頑張らせて頂きます。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.256 )
日時: 2015/01/03 22:44
名前: くるる (ID: atRzAmQi)


一生枯れることの無い、華。
その隣に座り込み、書物を携えている
女性。
微笑み、染まることのない栗色の髪を
横に纏めて何かを物語るような瞳を
している彼女はとても綺麗だった。


例えるなら、何だろう。
雪の女王、とか一つの華、とか
小説家の様な表現をするつもりは
無かったのだけれど、それ程に
美しく、妖しく、艶やかに。
見惚れる。その瞳が、自分を
捉えるまで、僕はそれ程までに
見惚れていた。


「......どうかした?」


彼女の声は、細く、けれどしっかりと
芯を持ち、よく通る声だった。
もし神がいるならこの彼女に一体
どれ程の能力を与えたのだろうか。


「...あの?」
「あっ、や、すみません。迷ってしまって...」


自分の沈黙に耐えられなかったのか、訝しげに
眉間に皺をよせ、聞いてきた。
そんな表情も様になるのだから、文句は言えない。
彼女は、そう、と呟くと考え込む仕草をして
暫くすると、こう言った。

「それなら、私が案内してあげる。家はどこ?」
「えっ、と...」


そういえば、どこだろうか。
今まで自分はどの道を辿って来たのか。
寧ろ自分の家はどこだ?何故ここにいる?
僕の家族構成はどうなっている?



「分からないです.....」
「そう。それなら、分かるまでここにいて?」





一人は嫌いじゃないけど、少し寂しいから。







悲しげに、そう言った。
この人はどうして此処にいるのか。
どういう生まれなのか。此処で何をしているのか。
そういうのは聞かなかった。聞くより、はい、と
返事をしていた。






「あの、隣、いいですか?」
「ええ。是非」






笑った。
微笑みでは無い、純粋な笑顔。
けれどその笑みは消えて、また書物に
目を移した。
この静寂が何となく好きになった。
堅苦しい静寂じゃなく、居心地のいいもの。
何にも縛られない、空間。




段々と眠たくなり、目を閉じた。
起きた場所は自分の部屋だった。
飛び起き、辺りを見回す。特別な変化は
無く、体には何もない。


「夢オチかよ...」




ふと、手に、何かを持っていた。
それは、彼女の隣にあった華。




信じてもいいだろうか。





例え、誰に批判されようとも
あの時間だけは、あの時だけは





嘘じゃ、ないと。






end
ただの、詩。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.257 )
日時: 2015/01/04 16:30
名前: くるる (ID: atRzAmQi)




episode 5.5



『あのさ、』


何か礼をする事は無いかと、聞いた。
最初こそは断っていたその人は僕の押しで
考え込み、不意に声をかけた。

「あのさ、」

真っ直ぐとした目で、しっかりと前を....
ケイを見つめていた。
それにケイは目を逸らした。
昔から、人と目を合わせる事には慣れていない。
人付き合いが得意では無いので、いつも見るのは
相手の鼻辺り。
クロはそれに気付いているのか、何も言わなかった。
代わりに長い指で髪を弄んでいた。次にシャツを
捲り上げる。腕が、露になった。引き締まり、見ようによっては色っぽく見える。
ケイはごくり、と喉を鳴らし、俯いた。
顔は赤くなり手の甲で口元を押さえる。指先は微かに
震えて、落ち着かせるかの様にギュッと袖を掴んだ。


「えっと、ケイ?」
「あっ、はい。それで、何ですか」
「それがさ、これと言って思いつかなくて。
どうしようかなーっと......」
「.....はぁ...」




この人ならすぐに決めそうなのに。先程の服選びや、物事をすぐに言うところ。
何となく、そんな感じがしたから。



「それで、えと...あの...先延ばしで?」
「あ、うん。悪いけど、そうしてもらえるか。
決まったらまた言うから」
「はい、分かりました」
「ん、じゃあ、いこうか」


歩き出す。
昼にもなってくると人通りが多くなり、賑やかに
なってきた。
ケイにとっては騒がしいでしか無いのだけれど。
先導を切っていたクロもケイが心配なのかちら、と
たまに後ろを振り返る。
ケイがだんだんと顔が青ざめてきた頃にケイの手を
取り、絡めた。
恋人繋ぎ。
世間一般ではそう言うのだろう。けれどクロにとって
は知り合いにもやっていた事なのでごく自然にしていた。
一方ケイは顔が青くなっていたのを今度は赤く染めて
クロの後ろでは奇妙な声があがった。


「んだよ、不満?」
「あっ、や...そんなんじゃなくて。ちょっと驚いた
だけです.....」


まあ、彼が言うのだから、そうだろう。


「ふぅーん。ま、いいや。........あ゛ッ!!」
「え?」
「うっわぁー。くっそ...!彼奴等帰ってる、よな」
「えっと.....?」
「ウシワカと、及川」



悪寒がした。
背筋が凍りつく様な、そんな感じ。
及川、その名を聞いただけで寒気がして、吐き気が
して頭痛を起こし、目眩がする。
二度と会いたくない、あの、悪魔。
震える。内側から外側、全部の神経があの人に
恐れて、震えている。
それをクロは感じ取り、抱き締めた。


「......っ、あ、の?」
「ごめんな。不本意にその名を出さないようにする」


路上の真ん中とか皆が見てるとかそんなのは関係なしに、クロは抱き締めた。
それは本当に安心して、心の底から暖かくなった。
抱き締めていた腕は離れて、代わりに頭に置かれた。
ポンポンと頭を撫でられる。柔らかな髪をクロは
自分にしていた様に弄んだ。
くすぐったいのか、ケイは身を捩らせる。

「ん...悪い悪い。それじゃ、いこうか」
「はい...」

そこからは無言だった。
ホテルに着くまでずっと、絡めた手はそのままで。
時折、ケイが転びそうになるのをクロが心配そうに
見てくるが、大丈夫なのを確認すると、からかう様に
笑った。目は少し釣り上がり、口角が上がる時には
ゆっくりと上げて、舌で唇を舐める。
それが堪らなく艶っぽく、色っぽくしているものだから、その度にケイは俯いた。



ホテルに着き、部屋に向かう。
それまでずっと無言でその沈黙も心地よかった。
今までは、息苦しくて、どうにか話題を探そうと必死になっていたしな。
そんな事を考え、また、クロは笑った。


「たっだいまー」
「え」
「んだよー、今は自分の家だろ?」
「いや、そうかも知れないですけど....」


妙に大人っぽく妙に子供っぽい。
そんなクロを見て、ケイも笑った。
ケイの笑い方は静かで時折聞こえる声も落ち着いている。
そんな笑い方がクロは好きだった。
美しく、愛しい。
何度思っただろうか。ケイの動作に魅せられた。
恋だと分かってから、そんなに変化は無いが、そう認識すると、意識してしまう。


「クロ、さん?」



ほら、もう。
そんな顔で見つめられたら、我慢効かないんだよ。







「ケイの所為だからな...?」




ベットに押し倒す。
足を絡め、手首を押さえる。身動きの取れない状態にすると、ケイはようやく分かったのか、抵抗を始めた。



だから、そういうのが、ダメなんだよ。







「んっ...ふ....ぁ...」




キスをした。舌を無理矢理捩じ込ませて、歯列を
なぞる。
それだけで十分感じるケイは声を上げた。
体はピクピクと震えて、足はまだ抵抗を試みている。
まあ、無駄なんだけど。

唇を放して、服に手をかける。
ケイは青ざめていた。さぁーっと、血の気が引いて
抵抗の力は弱まった。




「大丈夫、痛くないから」











抵抗、しなければね。








可愛い声で啼けよ?ケイ。







俺はまたケイに深く深くキスをした。









ケイの涙で濡れた瞳が輝いた。









to be contented...

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.258 )
日時: 2015/01/04 17:08
名前: 鑑識 (ID: xLaEhu2C)

こんばんは。実はコメントはすごく久しぶりかもしれません。いつもお世話になっております、鑑識です。

久しぶりに見たけど、なんだか前より文体というか、色々変わった気がします。綺麗で読みやすいなぁと、いやどこから目線なのかという話なんですけど、前よりもっと素敵になられたと思います!
月島くん相変わらず好きなんですねw
何げに牛島さんがちょいちょい紛れ込んでるのが嬉しかったりします。

ただの、詩。であとがき終わってるやつ、あれすごく好きです。個人的な感想として、うふふのふ。

応援してます!頑張って!


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