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ハイキューBL!
日時: 2015/06/13 22:43
名前: くるる (ID: rd7NbV2E)

初めまして。くるると申します。このスレを見て頂きありがとうございます。
最近、ハイキューにはまってしまい、
「月菅やっほい!」と思ったのがキッカケです。
どうでもいいですね。書けるのが、これです。

・月菅
・影月
・月影
・月山
・木赤
・黒大
・菅大
・及影
・及岩
・黒月
・及月

うん...誰も見ないな。お付き合い頂けたら幸いです。それでは宜しくお願い致します。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.314 )
日時: 2015/02/15 14:33
名前: くるる (ID: b9lAghYk)

NeBa2様

いえいえ。駄作なんてそんなことはありませんよ。
罵る...www
文才なんて皆ありますよ。私の初期の小説とか短いし変だし駄作だし。いや、今もですけど。

えぇっと、お名前は何て呼んだらいいですか?

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.315 )
日時: 2015/02/15 19:25
名前: くるる (ID: b9lAghYk)


及影

君は、華の様だった。綺麗で、華やかさは慎んでいて、それでいて、孤独を帯びていた。だから、俺はそれが放っておくことはできなくて。無意識に話しかけていた。それが、恋、というくすぐったい表現だという事は知らなくて、知ろうとしなかった。君といられるのなら何でも良かった。けれど、段々と自分の背中を捕まれるようで、焦りを覚えていた。
俺は才能のあるそいつが羨ましくて態度も目に見えるくらい険悪になっていった。それは本人も気づいていた。けれど何も言わずに、ただ俺のプレーを、見て、奪っていった。お願いだから、もう、やめろ。こっちに来るな。


気づけばそこには幼馴染みがいて、頭突きされた。ジンジンと痛む鼻が、目を覚ますには十分だった。相変わらずそいつに対する態度は自分でも分かるくらい最悪だったけれど。中学を卒業した。そいつの最後の試合を見た。.....コート上の王様、なんて呼ばれていたそいつは酷く辛そうで。孤独の王様。そんな言葉がぴったりだった。いや、というより、孤独の、華。そうだ。君は華だった。触れれば壊れる。ヒラヒラと花びらは落ちていく。もう戻れないから、大事に大事に扱って、枯らすことはできない。なのに、俺が、壊した。きっと、こいつは、俺のせいだ。孤独の華は俺という存在によって、壊れた。壊した。戻れない。狂った。


「ねぇ、岩ちゃん」
「......んだよ。影山か?」
「うん。俺の、せい?」
「てめぇのせいじゃ、無い。だから、そんな顔すんな」


この時ばかりは俺の不安を感じたのか、優しく背中を擦ってくれた。それでも、罪悪感という吐き気が治まることは無かった。試合が終わった。俺はすぐにそいつの元へ向かった。そいつは泣いていた。いつも眉間に皺を寄せている彼が、今、泣いていた。助けなんか、求めたことの無いそいつは、今のこの悔しさを共有する友なんかいなかった。だから、俺が。
最悪だと思う。壊したのは俺なのに。狂わせたのは俺なのに。それなのに自らそれを埋めにいくなんて。溝なんか、埋まるはず無いのに。

「おい、かわさ...」
「おつかれ」
「ごめ...なさ...俺、俺は」
「......うん、もういいよ。大丈夫。泣いていいよ。俺の前だけなら、泣いていい」

助けを求めたことの無い孤独な華が、今、俺の胸の中で泣いている。アーモンドの様な目で、大粒の涙を溢しながら、声を張り上げて泣いている。さらさらとした髪や、ユニフォームからは汗っぽい臭いがした。けれど、そこから覗く花の匂いが、俺の理性を、狂わせる。

「すみませんでした。もう、大丈夫っす」
「ん、そっか。何なら家まで送ろっか?飛雄危なっかしいし」
「や、そこまでは」
「うん、分かった。じゃあね」

ここはあっさりと引き返した方がいいだろう。少し心残りがあるが、大人しく幼馴染みと帰ることにした。

「で、影山は大丈夫なのか?」
「うーん...ま、大丈夫だと思うよ」

そうか、と安心そうに呟き、それからは一言も喋らなかった。



「じゃ、俺こっちだから」
「うん。じゃーね」

ふと、玄関を見ると、体育座りで踞る君がいた。飛雄、と声をかけると肩が揺れた。何かに怯えている様な君が、おかしいかも知れないけれど愛しかった。今すぐ抱き締めてぐちゃぐちゃに壊して、そうして、君の体を奪ってしまいたい。心まではいかずともそれは容易いはずだから。

「及川さん」
「ん?なに?」
「俺は、あんたが、嫌いです」
「は...?何いってんの?」

笑ってみせようと唇を歪ませてみるがひきつった笑みしかできなかった。冗談でしょ?と細い声で言えば、揺るぐことの無い瞳が真っ直ぐに俺を捕らえていた。そうして目線を伏せ、フルフルと首を振った。信じられなかった。先程まで俺の前でわんわんと泣いていた彼が、今は自分の足でしっかりと立ち、俺を嫌悪しているんだから。無性に腹が立って、肩を掴んだ。痛い、と顔をしかめた君なんか気にせずに、叫んだ。

「ねえ!なんで!?俺は、俺はこんなにもあいしてるのに!お前は!?お前は俺のこと嫌いなの!?ねえ、教えろよ!」
「あい、して...?」
「やっぱり気付いてなかったんだね!そりゃそうか!人の気持ちにも気付けないような、鈍感で孤独で、最悪な王様だもんね!?」
「や、やだ...っ、その、名前で、」

君が嫌がるなら何でもしよう。それが鈍感なこいつに唯一できる愛情表現なのならば。俺はそのまま貪るようなキスをして、無理矢理家に引きずり込んだ。そうして、行為をしてやった。制止の声なんか聞かずに、ただ腰を振り、打ち付けた。愛してる。愛してるよ。だからこそ、君にはそれを分かって貰わなきゃいけない。
そんな、最低で最悪な言葉を散々吐き続けて、君の体内に愛を出すと、報われたような気がした。込み上げてくる笑いが抑えられなくて、歪んだ笑顔を、愛してる、という言葉を君の前で溢した。

君は腰の痛みなんか気にせずに、家を飛び出した。目に涙が浮かび、それを拭おうと必死になっている君にキスをした。突き飛ばされるのは承知で。予想通りだった。激しく突き飛ばされ、君は、もう俺の前に現れるな、とそれだけ言うと、荒々しく玄関の扉を閉めた。それから、俺と君が会うことは無かった。



次にあったのは君が烏野というバレー部に入部して間もない頃だった。成長していた君を見るのが楽しみで楽しみでしょうがなかった。君は警戒心を思いっきり俺に見せながらも、いつも通り、ムカツクくらいに正確で繊細なプレーをしていた。変わっていた。孤独な王様じゃ、華じゃ無かった。そいつの花びらはもう、戻っていた。前より美しい華をしていた。ああ、戻したのは、あいつらか。あいつらが、俺の、飛雄を。
ふつふつと沸き上がる怒りを抑え込みながら、試合は終わった。烏野というチームに少しばかりの挑発をして、携帯にある一本の連絡を入れた。名前は『飛雄』
だ。しばらくすると、少し低くなった声が出た。

「もしもし」
『...なん、ですか』
「ねえ、飛雄。愛してるよ」
『.........俺は、愛してません』

むしろ嫌いだ、とくぐもった声で呟いていた。やはり、以前の行為を忘れられないのか。蘇るあの夜の数々。思い出せば思い出すほど笑いが止まらなくなる。最低だな、なんて、そんなのはとっくに知っているから。

「そっか。ならいいや。いつか奪いに来るからね?」
『...さよなら』

知っている。分かっているよ。飛雄、俺は本当にお前を愛している。どんなに拒まれても、この気持ちが消えることなんて無いんだよ。愛してる、なんて叫んでも君はきっと気づかないふりをして、聞こえてないように振る舞って。そうしたら、今までおれを支えていたものはドロドロにぐちゃぐちゃにぼろぼろに崩れるんだ。ねえ、そんなのは見たくないでしょう?白くて美しい華の様な君が、俺みたいなドス黒い色に染まるのなら、それは本望だ。俺はそれを素晴らしいほどに歓迎するよ。だから、飛雄。俺を愛してよ。いや、愛さなくたっていい。俺のそばにいてくれるだけでいい。体だけでも君を奪う。ああ、喉が渇く。求めているのは君の体温。声。香り。美しく愛らしい体。顔。早く、どうか早く潤してほしい。俺が君で満たされるように、君も俺に満たされればいいんだ。俺に縋ればいいんだ。大丈夫。大事に大事に扱うから。そうして、大事に大事に、壊して、狂わせていくから。ね、飛雄。楽しみでしょ?俺もだよ。

「だから、早く、行かなきゃね」

君の元へ。
狂ってるなんて、知っているんだから。


「徹...、何で、アイツばっかり...」


そんな苦しそうな幼馴染みの声など聞こえず、俺は足を早めた。



墜ちて墜ちて墜ちて。
そうして、狂えばいい。




『逃がさないようにね?君があの子を失ったら、待っているのは死、だけなんだからさ』








俺の中の悪魔が、微笑んでいた。









孤独な華に、狂った悪魔を。





end






Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.316 )
日時: 2015/02/15 19:45
名前: NeBa2 (ID: DDShUS1b)  

『ネバ』でw

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.317 )
日時: 2015/02/15 20:05
名前: 芳香ちゃん (ID: sFi8OMZI)

こんにちは。クルルさんの小説大好きです!読みやすくて内容も完璧!尊敬してます(≧∇≦)
そんなくるるさんに及菅をお願いしたいのですが・・・大丈夫でしょうか?
よかったらぜひお願いします‼︎

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.318 )
日時: 2015/02/15 20:12
名前: 芳香ちゃん (ID: sFi8OMZI)

すみませんバネさんに変わってましたか・・・あと、文末の変なの気にしないでください。失礼しました。


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