BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ハイキューBL!
日時: 2015/06/13 22:43
名前: くるる (ID: rd7NbV2E)

初めまして。くるると申します。このスレを見て頂きありがとうございます。
最近、ハイキューにはまってしまい、
「月菅やっほい!」と思ったのがキッカケです。
どうでもいいですね。書けるのが、これです。

・月菅
・影月
・月影
・月山
・木赤
・黒大
・菅大
・及影
・及岩
・黒月
・及月

うん...誰も見ないな。お付き合い頂けたら幸いです。それでは宜しくお願い致します。

Re: ハイキューBL! ( No.406 )
日時: 2015/07/25 11:47
名前: くるる (ID: VhEnEiwQ)


コメントありがとうございます!
発想力なんて無いですよ妄想で成り立ってますふへへ
ファッ、ファン!ありがとうございます!!
嬉しい限りです!!!!

弓道しているんですか!私もです!嬉しい!
と言ってももう引退したんですけどね...悲しい

Re: ハイキューBL! ( No.407 )
日時: 2015/07/25 15:04
名前: くるる (ID: VhEnEiwQ)


「好きだよ、アンタのこと」

「...は」

冷房の効いた部屋に二人、向き合うように座る俺達。先輩の俺と、後輩のコイツはたった二人で部を存続させている。と言っても、俺はもうすぐ卒業で、コイツと一緒に笑い合うことも無くなる。お互いその事は触れずに今まで通りの日常を送ってきたのに、今何故か、コイツに告白というものをされた。

「っふ、ははっ。冗談ですよ、すみません」

「敬語、使うなって言ってんだろ...」

「あ、ごめん。さっきの冗談だから、気にしないで」

そうか、と適当に相槌を打って最近買った本に目を戻した。今読んでいるのは恋愛物の本で、自分でもこういった類のものは読まないのだが、好きな作家が書いていたので買ってみた。淡々とするようなテンポが好きで、この本もそんな感じ。あっさりとした様な恋愛物で、時々、人間の愚かさを見せつけるような。丁度今の、俺達の様な。

いや別に、俺達はお付き合いとなるものをしている訳でもないのだけれど。それでも拒否反応が出た。『同性』に告白された。世の中にとっては騒がれる程なのだが俺にとってはさしてどうでもいい。そう、思っていたのに。その程度のことなのか。俺は、こんなちっぽけな男だったか。

「先輩?」

「っえ、あ...なんだ」

「だーから、嘘告だっての。さっきからこっちじーっと見てて怖い」

嘘?それがか?そんな憂いを帯びたような笑顔が、潤んだ瞳が、嘘だなんて、

「ちげぇだろ...」

「....え?」

今更、お前のことが分からなくなるなんて、そんな格好悪いことがあってたまるか。約二年間、お前を見てきたんだ。いつもうざったらしくて、笑顔を絶やさず、時々一歩引いて此方と彼方を隔てるような境界線を引くお前が、美しく、恐ろしく、いっそ甘美なものにさえ思えてきていた。

いっぺんに言うことは慣れていない。言葉が上手くまとまらないし、それで相手を傷つけたくはないから。だけど、これからする行為は多分、いやきっと、いっぺんに言うよりお前を傷つけてしまうかもしれない。



ごめん、ごめんな。




(そのキスは、酷く甘すぎていて)




「ねぇ先輩、俺のこと好き?」

「...まぁ、お前が思ってるよりは」

「ふふ、そっか」









二文字の愛の告白は蝉の喚く音に掻き消された。





end

Re: ハイキューBL! ( No.408 )
日時: 2015/07/25 22:30
名前: くるる (ID: VhEnEiwQ)


「なにここ、暑いんだけど」

「文句言うなよ...、ここら辺しか涼しいとこ無いし」

体育館裏の隅に二人。少し高めのアイスを頬張る俺達に容赦なく照りつけてくる太陽が憎たらしい。色素が薄く、肌の白い彼女はそんな太陽を睨みつけていた。それだともっと眩しいんじゃないのか。

「ってか、なんで学校?」

「お前が補習って言うからアイス持ってきたのに学校閉まってるしお前熱中症っぽくなってんのにいつまでも待ってるし...」

「だって、今日無かったなんて知らなかったし!」

ぷりぷりと怒る彼女にアイス溶けるぞ、と言ってみれば急いで食べ始めるのだから面白い。いや、可愛い。
俺達は別に付き合っていない。ただの幼馴染み、と言うべきだろうか。それ以上の関係では無いのだ。クラスメイトにからかわれる事もあるけれどその度に彼女が否定する。それで俺は少し悲しくなる。
そんな否定するなよ、うっかり泣きそうになる。

「何アンタ、もう食べたの?」

「ん、まぁ。お前イチゴ味で良かったろ?」

「抹茶も、食べたかった」

「無茶言うなよ...。もう無いんだけど」

瞬間、彼女のシャンプーの匂いがした。ふわ、と長い髪を揺らし、白い肌によく映える赤い舌をチロリと出しながら。
彼女が向かった先は俺の手のその先の、先程まで抹茶アイスを頬張っていたスプーン。今、彼女の口と小さなスプーンが口付けされた。さっきまで俺が口付けていたそれが彼女の口によって。関節、キス。

「ふぅん。普通に美味しいわね。...何、どうしたの?」

「なん、でも」















唇を奪われたのではないのに。




震える。揺れる。






愛しくて、泣きそうで。








君のその笑顔に、背筋が震えたんだ。








君のその仕草に、心が、揺れたんだ。










真夏日、君に一歩踏み込んだ日。





end

Re: ハイキューBL! ( No.409 )
日時: 2015/07/26 09:45
名前: くるる (ID: VhEnEiwQ)


繊細で、綺麗な、貴方に心を惹かれていました。喉を震わせて出てくるその声が、ふにゃりと笑ったときのその愛しい顔が、大好きでした。ねぇ先輩、貴方はもういないのですね。
あんなにも強く、美しかった貴方はもういないのですね。海に攫われて、泡となり出ていってのですか。それとも深い深い闇と一緒に溶けてしまいましたか?あぁそれとも、ほかの男に染まりましたか。
そうですか、そうですか。貴方の生き方を責めるつもりは勿論ありません。最後まで手が出せなかった私が悪いのです。意気地なしで、決めたくても決められない。そんな、格好悪い男が、悪いのです。

「お前に会えてよかった。お前は本当に可愛い」

可愛いというのは、後輩としてでしょう?私がもしあそこで想いを伝えたら、多分貴方、可愛いなんて言えないだろうに。
貴方には好いた男がいましたね。名前も顔も分かります。だって、好いた男の好いた奴ですから。ええ、もちろん憎みました。涙が出なくなるのではという位には泣き喚き、憎み、いっそのこと殺してやろうかと考えましたよ。その男ではなく、貴方をです。先輩。
けれど、そんなこと出来るはずがありません。あの時は時代が時代でしたから。もし、人を殺めても罰が下されない時代なら。その時私は多分、貴方を殺して、笑って、泣いて、そうして一緒に逝きますよ。

ねぇ先輩、貴方にとって私がただの後輩なら、私にとって、貴方は、






「愛して、いました」





そうです。愛していたのです。愛なんて重々しい言葉を、軽々しく何でもない様な先輩という人間に使えることが出来るでしょうか。これは一人の男性として見ているのです。好いた者だから言っているのです。あぁそれなのに、それなのに、貴方はもういないのですね。海に攫われてしまったのですね。闇と一緒に溶けてしまったのですね。他の好いた男に、染まってしまったのですね。もっと私を見て欲しかった。欲を言うなら愛してほしかった。欲しかっのです。貴方の愛が。それだけで良かった。...いえ、やはり、欲は言いません。愛さなくたって良いから、せめて体だけでも、貴方に。私のこの醜い体が、貴方の鬱憤を晴らすために使われるのなら本望です。私は喜んでこの身を貴方に捧げます。貴方がもし、私に死ねと言うのなら、貴方が見えるところでこの身を投げ出します。






けれどもう、時間切れみたいです。
さようなら先輩。貴方に会えて良かった。







どうかしんでください。









(醜い男の悲哀恋歌)






end

時代が分からなくなった

Re: ハイキューBL! ( No.410 )
日時: 2015/07/28 21:56
名前: くるる (ID: lMEh9zaw)


声が聞こえたんだ。君の。

ハスキーで少し低めな、言葉では言い表せないくらいの声。それで君は僕の名前を呼んで、その声で笑って、その声で僕を求めて。



なのに、君はもう、いなくなった。



これからもずっと、君に会えない。その声で僕の名前を呼んでくれない。笑ってくれない。その声で僕を求めてくれない。
どうして、どうして、どうして、


「な、んでだよ、なぁ、なんで、なんで....?」

「泣かないでください...あいつのこと、探し出すんでしょ?」

「...っあぁ、すまない。取り乱した」



ずっと俺の傍にいてくれた彼にも恩を返さないといけない。待っていてくれ。君が見つかったら必ずまた三人で笑い合おう。
必ず、三人で。



「....っ?」

「どうしました?」

「今、声聞こえなかったか?」



彼はいや、と首を振ったが確かに聞こえたのだ。少し低めのハスキーボイスが。それとも気のせいだろうか。疲れているんだろう。少し休まないと、君に会うとき笑顔でいたいから。



「楽しみですか?あいつに会うの」

「あぁ。早く会いたい」

「.........それならよかった」






日が少しずつ傾いている。もうそろそろこの辺りは闇に包まれ、深い夜が待っている。君に会えるまで後何日だろう。もしかしたら、明日じゃないか。


「じゃ、俺はここで」

「あ、すまない。今日もありがとう」




彼に別れを告げ、自宅へ戻った。
君と共に過ごしたこの部屋に、また帰ってこれたよ。




「っんー...!風呂でも入るか」


















__________背景、お元気ですか。



僕は、僕は、






「良い子にしてたァ?」

「っひ...!」









君の、可愛い可愛い後輩に、監禁されています。










「っなんで、僕を...」

「はぁ?んなの決まってんだろ。お前をあの人に会わせない為」

「そんな...ッ、やだ、ねぇ!痛いよ!苦しいよ!たすけっ...!?」

「っせーんだよ。殴らないと静かになんねぇのか?あ?」

「ごめ、なさ」





助けて。助けてください。






君の可愛い可愛い後輩は、








「今日も可愛がってやるよ♪」












悪魔でした。








end



Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。