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ハイキューBL!
日時: 2015/06/13 22:43
名前: くるる (ID: rd7NbV2E)

初めまして。くるると申します。このスレを見て頂きありがとうございます。
最近、ハイキューにはまってしまい、
「月菅やっほい!」と思ったのがキッカケです。
どうでもいいですね。書けるのが、これです。

・月菅
・影月
・月影
・月山
・木赤
・黒大
・菅大
・及影
・及岩
・黒月
・及月

うん...誰も見ないな。お付き合い頂けたら幸いです。それでは宜しくお願い致します。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.243 )
日時: 2014/12/29 14:38
名前: こかげ (ID: gm13TSFC)

上手すぎる…
てか二人のやり取りかわいいですっ!!

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.244 )
日時: 2014/12/29 22:13
名前: くるる (ID: PyqyMePO)


影菅


「別れよう」


そう、言われた。
静かに、大きくは無いけどよく通る声で。
理解ができなかった。だって、言ってくれたじゃないか。
「一緒だよ、ずーっと」
そう、笑顔で言ってくれたじゃないか。

「な...で.....っ?」
「病気、になったらしいんだ、俺。
よくは分からないけど脳に悪性の腫瘍が見つかったらしいんだ。だから、別れてくれ」
「何でですか!!それならっ、それなら俺が看病します!!ずっと一緒にいます!何度も先生に頼んで治してもらいましょうよ!!ねえ、菅原さん!」



どうして、何で離れなきゃいけない。
そんなんで、俺らの関係は終わるのかよ。




「影山、」
「嫌ですよ!!俺、ずっとずっと菅原さんと!」
「影山!!!」


肩が揺れる。貴方がこんなに大声を出したのを
初めて見た。




「仕方ないんだ、影山。
な?別れよう....」
「............」


貴方の目は、いつもより潤んでいて、だけど
すごく真っ直ぐとしていて、抱き締めたくなった。
ねぇ菅原さん。なにいっても無駄なんでしょう?
だけど、だけど...諦めきれない。
嘘なんじゃないかって、全部夢なんじゃないかって
頬を力の限り引っ張ると痛みが広がって、それが現実
なんだと分かると、泣きたくなった。



「影山、別れてくれ...」
「わかりました」



そう言うと、貴方は微笑んで、ありがとうと頭を下げた。やめてくれ。お願いだから、どうか、嘘だよと言って。
ねえ、菅原さん、嘘だと、全部嘘だと言って。





結局、その言葉は訂正される事もなく俺達は別れた。
部にも、菅原さんが病気と伝えられた。
涙を堪えている者。もう泣いている者。苦しみが
辛さが顔に出ている者。
俺は、ぼーっとしていた。泣くわけでもなく、涙を
堪えるでもなく、ただただぼーっと。無表情で何も
思うことなんか無くて。





俺達は見舞いへ行った。だがもう、面会謝絶になっていた。ガラス張りの窓から、菅原さんの様子を見させてもらった。眠っていた。いつもの笑顔は消えて苦しいのか悲しいのか、そんな表情はわからなくって
誰かの、帰ろう、という呟きで俺達は帰った。







死んだのは、一週間後だった。
病気の進行は思ったより速くて、医者も最善を尽くしたが、手遅れだったという。
最善って、なんだよ。本当に最善尽くしたのかよ。死ぬもの狂いで、菅原さんを診たのかよ。
俺は何だか、疲れて、その場に倒れ込み、泣いた。
疲れた、本当に、疲れた。泣いてもいいですか、菅原さん。貴方言ってましたよね。



「我慢して我慢して、限界って時に泣くんだ。そしたら、なーんか、許された気ぃするんだよな。泣いても
いいぞって、許された感じ?」


いつもの笑顔でいってましたよね。
今、その瞬間です。泣いてます。何度も我慢して
今、泣いています。許されてますよね、俺は、泣いてもいいって、許されていますよね。



「影山、行くぞ...」
「......ッス」


澤村さんは、泣かずに、だけど凄く泣き出しそうな
顔で、俺の腕を引いてくれた。





菅原さんの顔を見た。元々白い肌はもっと白くなっていて、閉じた目は、開くんじゃないかって思ってしまった。だけど、やっぱり菅原さんの目は開く事は無くて。




ねえ、菅原さん。
デート、一回しかしてません。手を絡めるのも数回
しかしてない。キスも、名前を呼ぶのもまだまだ
これから、いっぱいするって言ってたのに。



「なん、で」
「王様...?」
「何でだよッ!!?」


叫んでいた。叫びながら、泣いていた。
他の皆も、堪えきれずに泣いていた。病室は泣き声が
響いていた。
しばらくすると、おずおずと看護師が入ってきた。
見せてきたのは、見覚えのあるタッチパネル式の携帯。



「これ、スガの...」
「これを、影山さん?に渡してほしいと... 」


それを受け取り、画面を見てみる。
あまり使わないと言っていたそれは俺との交際により
頻繁に使うようになったらしい。
パスワードも俺だけに教えてくれた。
画面にはメールの送信ボックスが開かれていた。
見ると、それは俺へのメッセージだった。
それを見て、俺はまた泣いてしまった。
何回、俺に泣かせればいいんですか、菅原さん。




「......すんません、菅原さんと二人にしてもらって
いいスか。すぐ戻ってくるんで帰っててください」




顔を見合わせた皆はわかった、と言い残して
病室を後にした。








菅原さん、愛していますよ。貴方が消えてしまっても
俺は、愛しています。ずっと忘れません。
だから、貴方も忘れないでください。
例え生まれ変わっても、俺を覚えていてください。
俺ともう一度会って、今度こそずっと一緒にいてください。








====================

影山ー!
ごめんな、別れようとか言って
結局俺はあの後未練残ってずっと泣いてた
恥ずかしいから、内緒な(笑)
病気は治らないらしい。進行思ったより
速くてさ、もう、無理なんだって
だから、覚えていて欲しいことあるんだ








ずっと俺を忘れないでくれ
ずっと俺を愛していてくれ
生まれ変わったら飛んでくるから
生まれ変わったらまた俺を愛してくれ



俺も、忘れない。愛している






影山、ずっと好きだぞ。愛してる



==================
















「今、行きますからね。菅原さん」










皺だらけの手で抱き締めたのは







貴方です。







end
ちい様
ありがとうございます!
素晴らしいなんて、本当嬉しいです。

こかげ様
ツッキーと山口のやり取りですか。
私はあんまり、休まないでよ、が一番((

春介様が月山と影菅どちらかと仰られましたが
やっぱりどっちも書きました満足です(о´∀`о)

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.245 )
日時: 2014/12/30 11:29
名前: 陽姫 (ID: w1UoqX1L)

くるるさん
ありがとうございます。なんかものすごくくだらないことを聞いてしまい申し訳ありません。

えっと、リク大丈夫ですか?もしよかったら菅日をお願いします。無理にとは言いませんので、ご都合があった時にお願いします。

Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.246 )
日時: 2014/12/30 11:45
名前: くるる (ID: PyqyMePO)

影菅の菅原さんsideです

影菅

病気、らしい。


「脳に、悪性の腫瘍が見つかりました。
我々も最善を尽くしますが、恐らく後...」


医者の声は聞こえるが内容なんて耳には
入ってこなかった。
何度も耳を塞ぎたくなった。聞きたくなかった。
自分はもうすぐ死ぬのか、とそんな事考えたく
無かった。

「それでは、詳しい事はお話しましたので
分からないことがあったらお聞きください」
「はい...ありがとうございました...」




母は泣いていた。
医者の話を聞いている時、冷静になりながらも
泣いていた。俺は不思議と泣かなかった。
何でだか、分からないけれど。

「部活にも...言わなきゃね...」
「あ、うん」

部活。そうだ、部活。俺がいない部活はどうだろ
うか。あいつら、また大地に怒られてそうだな。
思い出すと、少し元気が出た。
だけどもう、あのコートには行けないんだな。
もう、皆と笑い合う事、できなくなるんだ。
考えれば考えるほど、頭痛が、目眩がして、どうにか
なってしまいそうだった。


「母さん...ごめん。俺行くとこあるから」

母の返事を待たずに俺は走った。
せめて、あいつには先に言っとかなければ。
向かった先は1年の教室。今は昼休みだから...

「あ、すみません。影山、いる?」


一人の男子生徒に声をかける。しばらくすると、
君が不思議そうにやって来た。


「オス、菅原さん」
「影山、ちょっといい?」

君はまた、不思議そうな顔を浮かべて一つ返事を
して、俺についてきた。



向かったのは屋上。告白されて付き合ったのも
ここが始まりだった。
だから、ここで終わらせよう。影山。


「話って... 」
「うん。あのさ、」




息を大きく吸い、吐く。
何を言われるか、どんな事を思うか。
嫌われるかな、ずっと一緒、って言ったから。



「別れよう」





影山は、大きく目を見開いた。
パクパクと口を開閉させて、細い声で何かを
呟いていた。


「な... で.....っ?」




それから全部話した。すると、影山は困惑と
した表情で叫んだ。



「何でですか!!それならっ、それなら俺が看病します!!ずっと一緒にいます!何度も先生に頼んで治してもらいましょうよ!!ねえ、菅原さん!」




嬉しい事言ってくれるなぁ。
だけどな、影山。


「影山、」



仕方ない、そう言おうとした瞬間君の声が
重なった。


「嫌ですよ!!俺、ずっとずっと菅原さんと!」




やめてくれ、そんな事言われたら甘えてしまうから。
君に、助けて、とすがってしまうから。
だから



「影山!!!」



大声を出していた。初めての気がした。
こんなにも自分の感情を制御できないのは、初めてだった。



「仕方ないんだ、影山。
な?別れよう....」


悲しみも苦しみも、紛らす為に声を弾ませてみた。
弾んで、いただろうか。少しでも君をこの苦しみから
解放できているのか。
君は無言で、俯き、頬を引っ張っていた。力の限り
何度も何度も、手を離した後頬は赤く染まっていた。



「影山、別れてくれ」



もう一度言う。
早く承諾してくれないと俺はもう壊れそうだった。
ボロボロに泣き崩れて、君に助けを求めてしまいそうだった。




「わかりました」



俺は微笑んだ。笑えていたか分からないけれど、
笑って頭を下げた。ありがとう、と。






俺は頭を上げて、じゃあな、と手を振り、屋上を
出た。





「....っあー、情けない.....」





泣きそうな顔を影山は見ていた。泣かないと決めて
いたのに、弱い所は見せないと決めたのに。






家についた俺は早速入院の準備をした。
服、歯磨き、貴重品。それと、影山と一緒に
撮った写真。



「孝支、いくよ」
「うん」



俺はその写真に口付けを一つ、落とした。






俺の病室は個室だった。相当病気は悪いらしい。
その日から面会謝絶と言われ、俺は思わず嫌だ、と
呟いていた。聞かれる事の無かったその声は空気中に
掻き消され、俺はベットに寝かされた。
それからはもう、泣いていた。
別れたことに後悔していた。それなら、別れなければ
良かったと思った。だけど、あいつに迷惑かける訳にはいかなかったから。



「畜生....ッ.....!!」




泣き疲れた俺はそのまま引きずり込まれるように深い
眠りについた。




起きたのは、朝7時。あいつら部活ちゃんとやってる
かな、影山と月島はまた喧嘩してないかな。
考えるのはそんな事ばっかりで。また、泣いた。

そうして泣いていると看護師が朝食を届けにきたが
何も食べる気になれず結局食べたのは少量。
腹が空くことは、無かった。





昼過ぎ、医者が入ってきた。


「今日から薬を使います。酷い副作用が出ると思います。それでも、宜しいですか?」
「......使わないと、どうなりますか」
「気付かない内に、眠って行きます。恐らく、そのまま目を覚ますことは無いでしょう」



それはすなわち『死』を指していた。

それでもいいかな、と思った。辛いより、痛いより
ずっとましだと思った。薬を使っても使わなくても結果は同じなんだから。



「薬、使いません」
「........分かりました」




医者の話では、一度眠くなり、寝てしまうとそのまま
だという。だから、死ぬのは、一週間後かもしれないしその直後かもしれない。
俺はそうなる前にメールの送信ボックスを開いて
あいつにメールを届けようとした。
だけど、手足が麻痺して思うようにできない。
やっとできても送信ボタンを押すことは出来なかった。看護師に頼んだ。これを、影山に見せてくれと
看護師は頷き俺の携帯を預かった。
よかった、これで、安心して.....










そこからの記憶はない。









影山、愛してくれ。俺を忘れないでくれ。
生まれ変わったら、やって来るよ。飛んでくる。






愛してるから、だから、生きてくれ。









影山


お待たせしました。菅原さん。










何十年も待ち続けた約束の屋上で









抱き締められたのは










君だよ。








end









Re: ハイキューBL!リク受け付けてます ( No.247 )
日時: 2014/12/30 11:48
名前: くるる (ID: PyqyMePO)

陽姫様
いえいえ。

菅日ですね。リクありがとうございます。


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