二次創作小説(紙ほか)

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ポケットモンスター 星と旋風の使徒
日時: 2017/01/28 12:25
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=22078

どうも、初めましての人は初めまして、そうでない人はこんにちは。パーセンターです。
えー、また始まってしまいました。四作目ですね。
今作は前作の完全続編となっております。
参照をクリックすれば、前作に飛びます。
レオの新しい冒険が、始まります。

※注意
・例によって例のごとくノープランです。
・パーセンターは大学生でございます。現在数々の課題に追われて更新頻度が非常に低いですがご了承ください。
・登場するポケモンが色々とややこしいです。詳しくは近々やるオリキャラ募集のときに説明しますが、簡単に言うと『プラチナのシンオウ図鑑に載っているポケモン+ベガでのみ登場するポケモン』となります。

これくらいですね。
内容としては、前作と同様、オリジナルの地方でのゲームのような冒険ものとなります。

それでは、よろしくお願いします。

登場人物
味方side >>25
N・E団side(ネタバレ注意)>>153
用語(ネタバレ注意)>>342

プロローグ >>1

シラハタウン&メガキタウン編
>>6 >>20 >>22
ハスバナシティ編
>>27 >>31 >>32 >>34 >>36
デンエイシティ編
>>39 >>40 >>41 >>42 >>45 >>46 >>50 >>53
アカノハシティ編
>>55 >>57 >>58 >>62 >>63 >>64 >>65 >>68 >>70 >>72 >>74 >>75 >>79 >>80
コウホクシティ編
>>81 >>82 >>83 >>84 >>87 >>88 >>89 >>93 >>94 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>106 >>107 >>108 >>111 >>112 >>115 >>116 >>117 >>118
ツクモシティ&スティラタウン編
>>121 >>122 >>123 >>126 >>127 >>128 >>129 >>130 >>133 >>138 >>145 >>152 >>157 >>158 >>159 >>162 >>163 >>164 >>165 >>166 >>167 >>168 >>171 >>172 >>173 >>175 >>176 >>177
シヌマシティ編
>>178 >>179 >>180 >>185 >>186 >>188 >>189 >>190 >>193 >>194 >>195 >>199 >>200 >>206 >>207 >>210 >>211 >>214 >>215 >>216 >>217 >>218 >>221 >>222 >>223 >>224 >>227 >>229 >>230 >>233
ヨザクラタウン編
>>234 >>235 >>236 >>242 >>243 >>246 >>247 >>248 >>251 >>254 >>255 >>256 >>257 >>258 >>259 >>260 >>261 >>264 >>266 >>267 >>268 >>269 >>270 >>271 >>272 >>273 >>274 >>275 >>276 >>277 >>280 >>281 >>283 >>284 >>285 >>288 >>289 >>290 >>291 >>294 >>295 >>296 >>297 >>298 >>299 >>300 >>301 >>303 >>304 >>305
テンモンシティ編
>>306 >>309 >>310 >>311 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>322 >>324 >>325 >>326 >>327 >>328 >>331 >>332 >>333 >>334 >>335 >>336 >>337 >>340 >>341
四天王&チャンピオン編
>>343 >>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>352 >>355 >>356 >>357 >>358 >>359 >>360 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>373 >>378 >>379 >>380
N・E団編
>>383 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>390

決戦編
零節 都市
>>391 >>392
一節 碧天
>>393 >>400
二節 緋天
>>394 >>401
三節 蒼天
>>395 >>404
四節 破天
>>396
五節 夜天
>>397
六節 輝天
>>398
七節 聖天
>>399


非公式(ベガ)ポケモン図鑑 >>5

Re: ポケモン 星と旋風の使徒 【今さら復活】 ( No.320 )
日時: 2016/05/15 23:42
名前: プツ男 (ID: u26piNha)

お久しぶりです。いやはや、本当に本当の意味でお久しぶりです。大事な事なので三回言いますけど本当の本当の本当にお久しぶりです。いかがお過ごしでしょうか、プツ男です。
受験期に白猫プロジェクトなるものにハマッてしまい、見事よびこうぐらし!がスタート・・・・はせず、ふつうに第一志望受かりました。

約一年は顔を出してないのでもはやお話自体最初の方がごっそりぬけてたので、とりあえずママル撃破辺りまでは見返してみました。こうして読み返してみるとレオの旅路もかなり長く壮大なものになってきましたね。某マサラの民族のように装いも新たに再出発した旅もなんやかんやバッジを集めてネオイビルともかなり重要な局面を迎えてますね。

さて、昔のことに思いを巡らせるのもいいですが、一年間分の止まった時を動かすために最近の話の感想書きたくてしかたないので書いちゃいますね
ビル襲撃、宝玉防衛戦となるこの戦い、ダイアモンド・パールでいうギンガ団のエムリット、アグノム、ユクシー捕獲くらいにはネオイビルにとっては重要な作戦なのでしょうかね。深刻なキャラ的なかませ犬というかサクラの濃すぎるキャラに飲まれがちだったガーネットパイセンもここでは悪の女帝(?)に返り咲き、ストーリー開始当初のガーネット様〜!!って感じが戻ってきている気がしますね。

おっと、メジストがなんというかちょっとヤバげな雰囲気になってますね。飼い主に同調してティラノスも今回ばかりは暴れそうですし、これはリュードウさんもピンチか・・・?とちょっとこの二人の戦いは楽しみです。単純火力だけならラピスよりも上を行くメジストと、リュードウ、この二人の間の因縁も重要なカギかなぁって読んでて思いました。

レオのレントラーがドラゴンボールレーダーみたいなことやってブレイズと遭遇してそのままバトルにもつれこみですか・・・最初、この戦いでオパールが覚醒するかと思いましたが、考えてみればあの人ビル襲撃の前に出てきたばっかりでしたからそう早々と覚醒したりはしませんね。オパールの覚醒がぶっ飛んでいると聞いてからはいろいろ予測したりしていますが、果たして彼女の覚醒するときはいつになるのか楽しみです。

と、久しぶりに書いたので随分スッカスカの感想となってしまいましたね・・・このまま書いてもただ冗長なものになってしまいますので、ここで。
最近の気候は不安定で扱ったり寒かったりしますので、パーセンターさんもお体にお気をつけて、執筆頑張ってくださいね!
では!

Re: ポケモン 星と旋風の使徒 【今さら復活】 ( No.321 )
日時: 2016/05/16 10:47
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: zD2qn3Qf)

>>プツ男さん
お久しぶりです。いやはや本当にお久しぶりです。
というかもうそれ以前に一年近く更新していなかったのが本当に申し訳ないです。またこれから頑張って更新するんで、たまにコメントとか頂けると嬉しいです。
おお、第一志望合格おめでとうございます! とっても楽しい大学生活、4年間楽しく過ごしましょう。

そうですね。レオの新しい旅も、そろそろ終盤に差し掛かってきています。
レオのここまで進んできた道を振り返ってみても、それはもう壮大な道のりです。
ネオイビル、マターとの因縁の決着も、もう少しです。

ネオイビルの連中がここまでしつこく狙ってくる時点で、この宝玉がどれだけ彼らにとって重要なアイテムなのかが分かると思います。何しろ戦闘特化のトパズにメジストを二度も出撃させていますからね。
ガーネットも久しぶりにその力を存分に発揮しています。腐っても天将の一員ですからね、サクラさえいなければ彼女も相当な使い手です。

オパールの役目は主(マター)の守護なので、常にマターの側にくっついてます。
ですので、オパールがどこかに出撃することはほとんどありません。仮にオパールが戦地に出てくるとしたら、その後ろには必ずマターの影が潜んでいます。
オパールの覚醒もなかなかにぶっ飛んでますので、楽しみにしていてください。

いえいえ、コメントをいただけるだけでも嬉しい限りです。
ありがとうござきます、プツ男さんも、体調に気をつけて頑張ってください。

Re: 第百七十三話 狂気 ( No.322 )
日時: 2016/06/03 09:52
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: BceVEIca)

こちらは屋外での戦い。
「我が誇りにかけて、エルレイド!」
「行ってきなさい、ユニサス!」
ガーネットの繰り出すエルレイドに対し、アスカのポケモンは黄金の角を持つ馬のようなポケモン。どことなくペガーンに似ている。
角馬ポケモンのユニサス。ペガーンと同じくマホースから進化するポケモンで、こちらは鋼・エスパータイプを持つ。
「さあ始めるわよ。エルレイド、インファイト!」
両拳を握り締め、エルレイドは大地を蹴り、一気にユニサスとの距離を詰めてくる。
「ユニサス、サイコバレット!」
対して、ユニサスの周囲に念力が渦巻く。
念力の渦は尖った弾のような形を作り出し、銃弾のように一斉に撃ち出される。
「エルレイド、そのまま突っ込みなさい! 全て打ち砕くわよ!」
弾幕の中に自ら飛び込み、エルレイドの百烈の拳が念の銃弾を全て捌き切る。
そして肘の刀を瞬時に伸ばし、ユニサスに締めの一太刀を浴びせる。
「ユニサス、反撃よ! ギガスパーク!」
ユニサスの角に電気が迸る。
黄金の角の先に巨大な電撃の砲弾を作り上げ、それをエルレイドに向けて放つ。
「エルレイド、躱しなさい! 上からサイコカッター!」
大きく跳躍してエルレイドは電撃の砲弾を躱し、念力を帯びた両肘の刀を伸ばす。
しかし、
「跳んだわね。ユニサス、メタルブラスト!」
ユニサスの黄金の角が白く輝き、強大な鋼エネルギーの砲撃が撃ち出される。
空中にいるエルレイドは自由に動けず、吹き飛ばされてしまう。
「チャンスよ。ユニサス、メガホーン!」
吹っ飛ぶエルレイドを追い、ユニサスは駆ける。
起き上がったエルレイドに対し、黄金の角を向けて突進する。
「エルレイド、間に合うわ! 冷凍パンチ!」
エルレイドの拳に冷気が宿る。
ユニサスの黄金の角と、エルレイドの冷気を込めた拳が激突する。
威力は互角、激しく競り合った末、お互いに押し戻される。
「ガキのくせにやるじゃないの。エルレイド、サイコカッター!」
「絶対に負けられないもの! ユニサス、サイコバレット!」
エルレイドの両肘の刀が伸び、念力を帯びる。
ユニサスの放った念力の弾丸を二太刀で切り落とし、
「インファイト!」
両拳を握り、守りの態勢を捨て、一気にユニサスの懐へと飛び込む。
そのまま百烈の打撃を浴びせ、最後に肘の刀を伸ばすが、
「メタルブラスト!」
その直前、ユニサスの黄金の角から鋼エネルギーの砲撃が放たれる。
エルレイドも砲撃に対抗しようとするものの、流石にこの一撃に打ち勝つことは出来なかった。
最後の一撃を食らわすことは出来ず、砲撃を浴びて吹き飛ばされてしまう。
「ユニサス、ギガスパーク!」
ユニサスの黄金の角の先に、再び電撃の砲弾が作り上げられる。
激しい破裂音を立てる電撃の砲弾を、エルレイドへと撃ち出す。
「同じ手は通用しないわよ。エルレイド、リーフブレード!」
今度は砲弾を躱さず、エルレイドの淡い緑の光を帯びた肘の刀が伸びる。
刀が一閃し、電撃の砲弾が真っ二つに裂けた。
「よし、エルレイド、ここから仕切り直しよ」
「ユニサス、油断しないで行くわよ。このまま落ち着いて勝ちを狙っていこう」
ガーネットとアスカ、双方一旦立て直し、相手の姿をその目に捉える。


「コモラゴン、穴を掘る!」
素早くコモラゴンは大地に穴を掘り、地下に潜む。
戦いが始まった、この時点で。
リュードウはまず、激昂する宿敵の腕前を測ろうとしていた。
素早い動きで小回りも利くコモラゴンをわざわざ相手の切り札にぶつけたのもそのため。
勿論、戦力を測るためでも手は抜かない。本気でぶつかって、相手の戦力を分析する。
しかし。
目の前の宿敵は、リュードウが想像していたよりも、はるかに強大になっていた。

「はぁ? ティラノス、グランボールダ!」

ティラノスが右脚で思い切り地面を踏み付ける。
たったそれだけでティラノスの周囲の大地が揺らぎ、割れ、吹き飛ばされる。
当然、地中のコモラゴンも吹き飛ばされ、地上に姿を晒すことになる。
直後、割れた大地から無数の岩が出現し、瞬く間にコモラゴンを覆い、その動きを完全に封じてしまう。
「砕け散れ! ティラノス、ぶち壊す!」
ティラノスが咆哮し、その尻尾を振り下ろす。
コモラゴンのパワーを持ってしても砕けない無数の岩を容易く砕き、鉄槌のような靭尾がコモラゴンを叩き伏せた。
「……ッ!」
一撃。
たった一撃で、コモラゴンは戦闘不能にまで追いやられてしまった。
「……コモラゴン、済まなかった。休んでいろ」
コモラゴンをボールに戻し、リュードウはメジストの方に向き直る。
メジストの眼光が、猛獣のように鋭く光る。
「ククク、ゲヒャヒャ、ギャヒャヒャヒャハハハハハハハ!!! 何だ何だよ何ですかぁ!? 俺様の切り札を前に、よくもまぁそんな雑魚を出せたもんだ! それともあれか? ひょっとして俺様のこと舐めてました? こっちはこの五年間、てめぇをぶっ潰すためにわざわざイビルの軍門に下ってひたすら力を手に入れてきたったのによぉ! 」
狂ったように笑い、叫び、怒鳴る。
激昂と嘲笑、狂気に塗れたグチャグチャの感情が、龍の顔面の刻印を刻んだ顔を染め上げる。
「んだぁ今のふざけたバトルは? さっさとてめぇの切り札を出しやがれよ。こちとら一秒でも早くてめぇを叩き潰したくて仕方がねえんだよぉ!」
(……挑発に乗るつもりはないが、止むを得んな。私のポケモンでは、ドラドーンを除いてこいつを止められるポケモンなどいないだろう。仕方あるまい、私も切り札を出すしかないようだ)
「いいだろう。私も私とてお前に負けるつもりはない。私の切り札でお前とそのティラノスを倒し、お前達を制圧する」
顔を上げ、リュードウはボールを取り出す。

「天界に臨め、ドラドーン!」

巨体を誇るメジストのティラノスをさらに上回る巨大な影が、テンモンシティ上空に降臨する。
リュードウの切り札、ドラドーンが現れたのだ。
「ギャヒャヒャヒャ! これを待ってたぜ、この瞬間を! てめぇを倒して、五年間の屈辱を終わらせる。覚悟しろよ!」
「それはこちらの台詞だ。今度こそ、お前を逃しはしない。ここでお前の闇に終止符を打つ」
刹那。
「ティラノス、グランボールダ!」
「ドラドーン、流星群!」
ティラノスが大地を揺らし、無数の岩をドラドーンへと撃ち出す。
ドラドーンは龍のエネルギーを天に打ち上げ、破裂させ、無数の流星を落とす。
空中で双方の攻撃が衝突し、大爆発を起こす。
爆風が巻き起こるが、それを直に受けても、メジストもリュードウも顔色ひとつ変えない。
「これだ、これでこそだ! ただ倒すだけじゃ物足りねえ、全力を出させた上で、その上からさらに叩き潰す。そこまでやんねえと、この復讐は達成できねえ。頼むぜリュードウさん、俺を失望させないでくれよなぁ! ギャヒャヒャヒャヒャヒャ!」
破天を司る狂人メジストの雄叫びが、テンモンの戦場に響き渡る。

Re: ポケモン 星と旋風の使徒 【今さら復活】 ( No.323 )
日時: 2016/05/19 11:15
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)

「真実を、その目で確かめるのです」

オパール(女)年齢不明
容姿:容姿端麗という言葉を具現化したような女性。髪は薄緑の長髪で、腰くらいまで届く。様々な色を放つ無数の宝石が散りばめられたドレスを着ており、耳には白い宝石を填め込まれたピアス、首には虹色の輝きを放つ宝石を填め込まれたネックレスを掛けている。
性格:誠実で律儀。だが善悪の概念が欠如しており、自身が仕えるマターに絶対忠実。口調は優しく滑らかで、柔和な笑みを浮かべて話すが、その一方で彼女の話し方は聞いている側に安心感を全く感じさせない。
備考:聖天将、序列第一位。

手持ちポケモン

サンダース(♀)
特性:蓄電
技:十万ボルト ミサイル針 シャドーボール 磁力線

カバルドン(♀)
特性:砂起こし
技:サンドソニック 噛み砕く グランボールダ 砂嵐

フーディン(♂)
特性:マジックガード
技:シャドーボール ダイヤブラスト フラッシュ サイコキネシス

Re: 第百七十四話 如何様 ( No.324 )
日時: 2016/05/20 10:50
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: PprBnMey)

「ミロカロス、まずは冷凍ビーム」
先手を取ったミロカロスが、凍える冷気の光線を放つ。
「パンプッチ、シャドーボールだ!」
手にした木の葉の杖を振り、パンプッチは黒い影の弾を放って冷凍ビームを防ぐと、
「続けてエナジーボール!」
その杖をもう一振りし、今度は自然の力を溜め込んだ念弾を放つ。
「効きませんよ。ミロカロス、ドラゴンテール」
対してミロカロスはその身を捻り、龍の力を込めた尻尾を振り下ろす。
エナジーボールは容易く跳ね返され、逆にパンプッチに命中する。
「ハイドロポンプです」
間髪入れずにミロカロスが大量の水を噴射する。
「パンプッチ、シャドーボール!」
パンプッチは杖を構えて、影の弾を飛ばす。
シャドーボールの勢いがやや弱かったが、威力は互角。一旦退いて、体勢を立て直す。
「ふむ、攻撃力はこちらが劣っているようですね。技の威力が劣り、しかも無理した体勢から互角にまで持ち込みますか」
「当たり前だろ。直属護衛如きに遅れをとってたまるかよ」
レオのそんな言葉を受けてもなお、ブレイズは不敵に笑うのみ。
「あまり甘く見てもらっては困ります。我ら直属護衛も『覚醒』を使った天将の方々に直々に鍛えられている身。強くなっているのは貴方達だけではないのですよ」
お喋りはこの辺にしておきましょうか、とブレイズは続け、
「再開しましょう。ミロカロス、ドラゴンテール」
ミロカロスの尻尾が龍の力を帯び、パンプッチ目掛けて振り下ろされる。
「パンプッチ、落ち着いていけ。躱してエナジーボール!」
パンプッチはミロカロスの横へと回りこみ、ミロカロスの尻尾を躱して杖を構える。
パンプッチを逃した龍の尾は床に叩きつけられ、硬い床にヒビを入れる。
「躱せませんね。ミロカロス、一発耐えてください。その後ハイドロポンプです」
正面からエナジーボールを受け、ミロカロスは大きく押し戻される。
「パンプッチ、ハイドロポンプ!」
ミロカロスの放つ水柱に合わせ、パンプッチも杖を振って大量の水を噴射する。
双方の水柱が衝突し、水飛沫が飛び散る。
「やはり上々の火力。侮れませんね」
「耐えてから反撃なんて、そんなのを許すほど僕のパンプッチの攻撃は甘くないぞ。シャドーボールだ!」
両手で杖を握り、パンプッチは連続で何発もの影の弾を発射する。
「それならば、ミロカロス、躱して冷凍ビーム」
口元に冷気を溜め込み、ミロカロスは長い体をくねらせて影の弾を躱しつつパンプッチへと接近し、冷気の光線を至近距離から撃ち出す。
「耐えてから反撃ってのはな、こうやるんだよ。パンプッチ!」
背中のマントを翳して、パンプッチは冷気を受け止める。
多少ダメージは受けるも、パンプッチはその場に踏み止まり、
「よくやった! そのままエナジーボール!」
返す刀で杖を振り、自然の力を込めた念弾を撃ち出す。
効果抜群の攻撃がクリーンヒットし、ミロカロスを吹き飛ばす。
「押されていますね……。しかし、私のミロカロスが一番秀でるのは特防。まだまだやられはしませんよ」
事実、エナジーボールを二連続で受けてもなお、ミロカロスはすぐに起き上がってくる。
「さあミロカロス、仕切り直しですよ。ドラゴンテール!」
「このまま押し込むぞ。パンプッチ、ハイドロポンプ!」
ミロカロスが龍の力を纏った尻尾を振るい、対してパンプッチは杖から大量の水を放つ。
お互いの一撃が激突し、激しく競り合う。


黒焦げになったルナバインをボールへ戻し、ラピスは次なるポケモンを出す。
「ブラッキー、優雅なひと時を」
ラピスの二番手はブラッキー。相手を選ぶが、型にはまれば相当な力を発揮する厄介なポケモンだ。
そしてそのブラッキーを見て、セイラが苦い顔になる。
「……だめだな。そのブラッキーが曲者だということは聞いているが、それ以前の相性が悪すぎる。すまないがホムロソク、戻れ」
ホムロソクを一旦戻し、セイラは別のボールを取り出す。
「とはいえ私の手持ちは全体的に悪タイプが不得手だが……こいつならやってくれるだろう。行け、ペガーン!」
代わりにセイラが出したのはペガーンだ。
「ふぅん、本当に悪タイプに弱いのね、貴女の手持ち」
「ふふ、勘違いするなよ。不得手ではあるが、決して弱くはないぞ」
「へぇ、じゃあ見せてもらおうかしら。ブラッキー、悪の波動」
先に動いたブラッキーが、悪意に満ちた波動を放つ。
「ペガーン、躱してブレイブバード!」
対するペガーンは大きな翼を広げて飛翔する。
華麗に舞い上がり、悪の波動を躱すと、炎の如き勇気のオーラを纏い、ブラッキーに突撃する。
躱す隙も与えぬ素早さで突貫し、ブラッキーを吹き飛ばす。
「ペガーン、続けてギガスパーク!」
さらにペガーンは電気を一点に集め、羽ばたきと共に巨大な電撃の砲弾を放つ。
「っ、ブラッキー、サイコキネシス」
ブラッキーは体勢を崩したまま強い念力を操り、電撃の砲弾に念力を掛ける。
精一杯念力を操り、電撃が体を掠めたものの、何とかギガスパークの軌道を逸らす。
「あら、思ったよりも攻撃力が高いのね。でも」
ブラッキーが立て直したのを確認し、
「そのペガーン、物理主体なのね。いい情報を得たわ」
表情を変えないラピスの口元が、わずかに緩む。
「ほう。それならペガーン、熱風!」
激しく羽ばたき、ペガーンは灼熱の風を吹かせる。
「特殊技も備えている、と。それならブラッキー、バークアウト」
対して、ブラッキーは怒鳴るような咆哮を放つ。
技の威力で勝るはずの熱風だが、咆哮の前に掻き消されてしまう。
「ペガーン、もう一度ブレイブバード!」
熱風が効かないのを見るや、セイラは直ちに次の指示を出す。
大きく飛翔したペガーンが上空で勇気のオーラを身に纏い、凄まじい勢いで突貫する。
しかし、
「来たわね。ブラッキー、イカサマ」
突っ込んでくるペガーンの攻撃力を逆に利用し、ブラッキーはブレイブバードを受け流し、ペガーンの横から打撃を仕掛ける。
予想外の一撃を受け、ペガーンは大きく吹き飛ばされる。
「悪の波動よ」
さらにブラッキーは悪意に満ちた波動を撃ち出す。
これもペガーンに直撃。効果抜群の技を二発も受ければ、ダメージはかなりのものだろう。
「っ! ペガーン、まだやれるか」
何とかペガーンは立ち上がり、セイラの言葉に応えるように頷く。
「……なるほど、イカサマか。こちらの攻撃力が下がるわけではないが、やりにくい事に変わりはないな。厄介だ」
「今回のブラッキーは珍しく全て攻撃技。バークアウトで特殊技主体の、イカサマで物理技主体の相手を倒す、対アタッカーの調整をさせているわ」
その分耐久してくるポケモンには弱いけど、とラピスは続ける。
「貴女のポケモンの残りはホムロソクとあと一体。エースは絶対最後に出したいでしょうし、かなり辛いんじゃないかしら?」
「むー、チェキッドがやられたのは痛かったな。言いたくはないが、正直苦しい状況だよ」
かと言って、勝機がないわけではない。
「だが、相手の手の内が分かればまだいくらでもやりようはある。ペガーン、ここからだぞ」
優雅に翼を広げて、再びペガーンは飛翔する。


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