二次創作小説(紙ほか)
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- ポケットモンスター 星と旋風の使徒
- 日時: 2017/01/28 12:25
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=22078
どうも、初めましての人は初めまして、そうでない人はこんにちは。パーセンターです。
えー、また始まってしまいました。四作目ですね。
今作は前作の完全続編となっております。
参照をクリックすれば、前作に飛びます。
レオの新しい冒険が、始まります。
※注意
・例によって例のごとくノープランです。
・パーセンターは大学生でございます。現在数々の課題に追われて更新頻度が非常に低いですがご了承ください。
・登場するポケモンが色々とややこしいです。詳しくは近々やるオリキャラ募集のときに説明しますが、簡単に言うと『プラチナのシンオウ図鑑に載っているポケモン+ベガでのみ登場するポケモン』となります。
これくらいですね。
内容としては、前作と同様、オリジナルの地方でのゲームのような冒険ものとなります。
それでは、よろしくお願いします。
登場人物
味方side >>25
N・E団side(ネタバレ注意)>>153
用語(ネタバレ注意)>>342
プロローグ >>1
シラハタウン&メガキタウン編
>>6 >>20 >>22
ハスバナシティ編
>>27 >>31 >>32 >>34 >>36
デンエイシティ編
>>39 >>40 >>41 >>42 >>45 >>46 >>50 >>53
アカノハシティ編
>>55 >>57 >>58 >>62 >>63 >>64 >>65 >>68 >>70 >>72 >>74 >>75 >>79 >>80
コウホクシティ編
>>81 >>82 >>83 >>84 >>87 >>88 >>89 >>93 >>94 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>106 >>107 >>108 >>111 >>112 >>115 >>116 >>117 >>118
ツクモシティ&スティラタウン編
>>121 >>122 >>123 >>126 >>127 >>128 >>129 >>130 >>133 >>138 >>145 >>152 >>157 >>158 >>159 >>162 >>163 >>164 >>165 >>166 >>167 >>168 >>171 >>172 >>173 >>175 >>176 >>177
シヌマシティ編
>>178 >>179 >>180 >>185 >>186 >>188 >>189 >>190 >>193 >>194 >>195 >>199 >>200 >>206 >>207 >>210 >>211 >>214 >>215 >>216 >>217 >>218 >>221 >>222 >>223 >>224 >>227 >>229 >>230 >>233
ヨザクラタウン編
>>234 >>235 >>236 >>242 >>243 >>246 >>247 >>248 >>251 >>254 >>255 >>256 >>257 >>258 >>259 >>260 >>261 >>264 >>266 >>267 >>268 >>269 >>270 >>271 >>272 >>273 >>274 >>275 >>276 >>277 >>280 >>281 >>283 >>284 >>285 >>288 >>289 >>290 >>291 >>294 >>295 >>296 >>297 >>298 >>299 >>300 >>301 >>303 >>304 >>305
テンモンシティ編
>>306 >>309 >>310 >>311 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>322 >>324 >>325 >>326 >>327 >>328 >>331 >>332 >>333 >>334 >>335 >>336 >>337 >>340 >>341
四天王&チャンピオン編
>>343 >>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>352 >>355 >>356 >>357 >>358 >>359 >>360 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>373 >>378 >>379 >>380
N・E団編
>>383 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>390
決戦編
零節 都市
>>391 >>392
一節 碧天
>>393 >>400
二節 緋天
>>394 >>401
三節 蒼天
>>395 >>404
四節 破天
>>396
五節 夜天
>>397
六節 輝天
>>398
七節 聖天
>>399
非公式(ベガ)ポケモン図鑑 >>5
- Re: 第二十五話 碧天将 ( No.70 )
- 日時: 2013/08/15 13:49
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
レオとカンタロウが、ジムを出ようとしたとき、唐突にライブキャスターの着信音が鳴った。
「?」
自分のライブキャスターを確認するレオだが、どうやら自分のではないようだ。
カンタロウの方を見るが、カンタロウも首を横に振る。
「あらあら、ソライト博士からでございますね」
後ろでモミジの声がした。どうやらモミジもライブキャスターを持っているようで、そっちに着信があったようだ。
しかも、
「ソライト博士だって?」
思わずレオは振り返る。
「レオ、どォした? 知り合いだか?」
「ああ、僕のトゲチックは卵から生まれたんだけど、その卵をくれた人なんだ」
とりあえず、ソライト博士に一言お礼も言いたいので、レオはこの場でお礼を言えないだろうかとモミジに駆け寄る。
レオの話が聞こえていたようで、モミジは特に気にせず、
「まぁ。ソライト博士、お久しぶりでございますね」
レオも画面が見えるように腕を動かす。
モニターの向こうに写っているのは、懐かしい蒼い髪のメガネをかけた博士だ。
しかし、
『たっ、大変です!』
ソライト博士の様子がおかしい。
「まぁ。どうしたのでございますか?」
『アカノハの研究所がN・E団の襲撃を受けました! い、今すぐ増援を……うわあぁぁぁ!』
「!? ソ、ソライト博士!」
レオが叫ぶが、モニターの画面はテレビの砂嵐のような画面となり、ザーザーと音が響く。
あらぁ? とモミジは首をかしげるが、その直後。
『お前がアカノハシティジムリーダーか』
モニターの画面に、別の顔が映った。
緑色の髪を立てており、瞳は若草色で、顔だちの整った美男子だ。
「お前は誰だ?」
真っ先に反応したのはレオだった。カンタロウは先ほどから一言も発さず、じっと画面を見据える。
『俺はN・E団七天将の一人、碧天のセドニー。アカノハ研究所は占領した。ジムリーダーよ、研究所を開放したければここに来い』
レオとカンタロウの表情がわずかに引きつる。
対して、モミジの表情はにこやかなままだった。
「まぁ。ソライト博士の、お友達でございますか?」
モニター越しに写る、碧天将セドニーと名乗った男を含め、モミジ以外のその場にいた全員が凍りついた。
「私はアカノハシティジムリーダーのモミジでございますよ。よろしくお願いしますね」
『……ちょっと待て。俺の話を聞いていたのかお前——』
「そうそう、今日は週に一度の木の実の入荷日でございますよ。ソライト博士を誘っていっしょにいかがでございますか?」
恐るべきモミジのマイペース。
ユカリとは違い、たとえどんな状況においても笑顔とペースを崩さない。
相手を自分のペースへとどんどん引き込んでいってしまう。それがアカノハシティジムリーダー、モミジ。
『くそっ、こっちの話を——』
「あ、あらあら、ソライト博士へ頼まれていた花を買いわすれていたのでございますよ。申し訳ありませんが、ソライト博士に言っておいてほしいのでございますよ」
セドニーの言葉が途切れる。レオとカンタロウは別の意味で驚いた表情を浮かべ、モミジを見つめる。
『……ちっ、とにかく、町のはずれにある研究所に来い!』
面倒くさそうにセドニーは怒鳴り、一方的に通話が切られてしまう。
「……あらぁ?」
不思議そうにモミジは首を傾げるが、
「ソライト博士にも楽しいお友達がいるのでございますね」
いかにも天然な笑みを浮かべる。
「……モミジさん、あいつはN・E団ですよ」
「しかも天将とか言ッてたべな。確か幹部的立ち位置だッたか」
レオとカンタロウの言葉を聞いて、ようやくモミジは先ほどの相手が誰だったか理解したようだ。
しかし、ユカリとは違ってニコニコ顔を崩すことは無い。
「あらあら。でしたら、助けに行かなければいけないみたいでございますね」
そう言うとモミジは畳から立ち上がる。意外と背が高い。
しかし、
「待ッた」
モミジをカンタロウが止める。
「まぁ。どうしたのでございますか?」
「オラの予想だが、多分こりゃ罠だべ。奴ら、多分町の中心のジムリーダーさ誘い込んで、集団で叩いて、一気に町さ支配すッて戦法よ」
だから、とカンタロウは続け、
「ここはオラとレオが行く。モミジさンはここで待ッとるべ。レオ、いけッか」
「そういう事なら僕も行くぞ。モミジさんを危険に晒すわけにはいかないぜ」
任せてください、と二人はモミジに告げる。
「まぁ。それでは、お願いするのでございますよ」
モミジは笑顔でそう返す。
そして二人は、モミジから研究所の場所を聞き、その研究所へ向かう。
モミジの話によると、ソライト博士はあちこちの町に研究所を設けているらしい。
アカノハ研究所はその中の一つ。
「ここか」
入口の近くには、たくさんの足跡がある。
「ッし。じゃ、まずオラが先入る。多分たくさんの下っ端が一斉に襲い掛かってくッから、そこをお前が纏めて薙ぎ払う。大丈夫か」
「よし、任せとけ。ルクシオ、出て来い」
レオはルクシオを出し、まずはカンタロウが先に入る。
ドアを開けて、一歩踏み入れた瞬間。
大勢の下っ端が、カンタロウ目掛けて襲い掛かってきた。
「やッぱな! レオ、今だべ!」
「任せろ! ルクシオ、メガショック!」
そこにすかさずレオが跳び込む。
下っ端がポケモンを出すよりも早くルクシオは弾ける電撃を周囲へと放ち、下っ端をまとめて感電させ、地に伏せさせる。
「……ケッ、ジムリーダーかと思えば、ガキが二人か。つまんねえな」
その様子を見て、奥にいる碧天将ことセドニーは呟き、立ち上がる。
胸にN・E団の紋章が入った青い服を着、迷彩柄のコートを羽織っているが、背が高く、スタイルもいい。
N・E団でさえなければ、間違いなくモデルくらいはなれるだろう男だ。
そして、奥にソライト博士とは別の影が。
その影は人間ではなく、ポケモンだった。
人間の女性を思わせる姿をした、白と黄緑を基調とした色のポケモン。
サーナイトという、エスパータイプのポケモンだ。
「あれはお前のポケモンか?」
レオの言葉に、セドニーは頷く。
セドニーの後ろには、後ろ手に縛られたような感じで座らされている、ソライト博士がいた。
「本当はジムリーダーを直接叩き、この町の権力者を倒すことで町の征服に利用しようとしたのだがな」
淡々とセドニーは語る。
「残念だったな。僕たち二人が来たせいで、お前の作戦は失敗みたいだな」
「大人しく観念するべ。そこの博士さ解放すれば、見逃してやらンこともねェべ」
レオとカンタロウは強気な姿勢で出るが、セドニーの表情は変わらない。
「構わねえ。二対一のダブルバトルといこうじゃねえか」
セドニーは二つのボールを取り出し、不敵に笑う。
「あくまで衝突は避けられないか……いいじゃねえか。カンタロウ、やるぞ!」
レオもボールを取り出す。
この時、レオはカンタロウの返事、および彼の動きが無いことに気づいていなかった。
- Re: ポケットモンスター 星と旋風の使徒 ( No.71 )
- 日時: 2013/02/28 18:14
- 名前: 大光 ◆HynV8xBjBc (ID: vICfGmIs)
定期テスト初日で、ヤバい点数を出しそうな大光です。
一時は、サムラダケの攻撃により、追い詰められたかに見えたアカノハジム戦ですが、ポッチャマの新たな技で、何とか勝つことができましたね。
そういえば、ウチセトにありましたね。あっちは確かジムリーダーの切り札が、無茶苦茶強かったんですよね。
モミジのマイペースには、驚くばかりです。相手がN・E団で、しかも物騒なことを言っているのに、話の流れをぶった切る言葉が飛んでくるとは。
さて、碧天将のセドニーの登場ですが、何の根拠もないんですが、セドニーはなんかヘタレ化しそうな気がするんです。僕の勝手な妄想ですみませんが、何かそんな気がしてしまいました。思い過ごしだといいですが....
- Re: 第二十六話 蒼天将 ( No.72 )
- 日時: 2013/08/15 13:50
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「頼んだぞ、ルクシオ」
レオがそういうと、後ろに控えるルクシオが進み出る。
「やるか。サーナイト、来てくれ」
セドニーはサーナイトを呼び、サーナイトはテレポートでセドニーの前に来る。
しかしカンタロウはボールを持ってはいるが、ポケモンを出す気配がない。
「どうした。ここに来て怖気づいたか、ガキが」
「いやいや」
セドニーが挑発するが、カンタロウは不敵に笑い、
「テメェなンざ、ポケモンを使うまでもねェべや!」
いきなりカンタロウは地を蹴って跳び出した。
「!?」
咄嗟のことに、セドニーは反応できなかった。
「おおァ!」
怒声と共に、カンタロウは拳を振り上げ、セドニーの頬をぶん殴った。
全体重が乗った渾身の拳を振るい、セドニーを殴り飛ばした。
セドニーは声を上げる暇もなく吹っ飛ばされ、壁に頭を打ちつけ、気を失った。
突然のことにレオも身動きできなかったが、それに反応する者がいた。
セドニーのポケモン、サーナイトは主人の撃沈に気づくや、すぐさまテレポートでカンタロウへと接近し、強い念力を放つが、
「ドンカラス、オラさ守れ!」
もう片方の手に持っていたボールから、カンタロウはテンガロンハットを被った大きなカラスのようなポケモン、大ボスポケモンのドンカラスが現れる。
悪タイプを持つドンカラスには念力が効かず、サーナイトの放った念動力は打ち消される。
「レオ、博士を!」
「あ? お、おう、分かった!」
呆然としていたレオだが、この隙に急いでソライト博士へと駆け寄る。
まさかカンタロウがこんな一面を持っていたとは知らなかった。とは言え、ウチセトではポケモンリーグでしか会っていなかったため当たり前ではあるが。
「ソライト博士! 大丈夫ですか? 出て来てくれ、トゲチック」
ソライトの口や手に巻かれたテープを引きはがしながら、レオはトゲチックを出す。
「マジカルリーフだ」
手だけでは取り外せない拘束具は、トゲチックの光る葉で切り裂き、ソライト博士は無事解放される。
その様子を見て、サーナイトは不利を察したのか、テレポートで気を失っているセドニーの元へと移動し、肩を叩いてセドニーの目を覚まさせようとするが、セドニーの目が覚める気配はない。
「ふう、レオ君、助かりました。熱心に調べごとをしていたところ、突然この人たちが襲ってきて……ありがとうございました」
そう言えば、とソライト博士は続け、
「そのトゲチックは、私があげた卵ですね」
「ええ。トゲピーが孵って、進化しました。ありがとうございました」
改めてお礼を言うレオ。
「それはよかった。それではレオ君とそこの白髪の男の子、ありがとうございました。一刻も早く、ここを出ましょう」
「はい、さっさとここを出て、こいつも捕まえちまいましょう」
そして、ソライトに背を向け、先に研究所を出ようとしていたカンタロウとドンカラスを追うレオ。
カンタロウは振り向き、
「おい、レオ。急ぐ——」
突然、カンタロウの動きが止まった。何故か驚愕の表情を浮かべ、そして、
「レオ、飛び退け! ドンカラス、悪の波動!」
いきなりレオに向けて、ドンカラスは悪意に満ちた波動を放つ。
「!?」
咄嗟に、レオはカンタロウに言われた通り、倒れるように横に飛び退いた。
対して、
「おやおや。これはいけませんね」
波動でよく見えないが、ソライトの前にいる何かが灼熱の火を噴いた。
しかし、その炎の放たれた速度から見るに、その炎は先ほどから溜め込まれていたようだ。
そう。
まるで、背後からレオを焼き尽くすように。
「……どうなってんだよ!」
波動と炎がぶつかり合い、砂煙が起こる。
煙が晴れると、その後ろ側には蒼い長髪に白衣を着た男、すなわちソライト博士がいた。
その前にいるのは、オレンジ色のフサフサの体毛に包まれた、炎を纏っているようにも見える、四足歩行のポケモン。
ブースター、炎ポケモン。文字通り炎タイプ。
「ソライト……博士?」
全く状況がつかめないレオ。
対して、真っすぐにソライトを睨むカンタロウの目つきは鋭い。
そして、ソライトは今まで見たことのないような不気味な笑みを浮かべ、カンタロウを見下ろしていた。
「フハハ! 面白い、一筋縄ではいかないようですね!」
ソライトは両手を広げ、今まで聞いたことのないような声を上げる。
「……まさか」
恐る恐るレオは呟く。まさか、こいつの正体は、
「私は、こういう部隊に所属しています」
ソライトは白衣のボタンを外し、大きく広げる。
その下のTシャツに大きく描かれているのは、N・E団の紋章。
「私の名はソライト。N・E団七天将、蒼天のソライトと申します」
ニヤリと笑みを浮かべ、ソライトはそう名乗った。
「……研究所さ占領スたッてのも、全部嘘だッたンだなや」
「セドニーが今のようにヘマした時の保険として私も来たのですが、惜しかったですね。レオ君一人だったら、完全に上手くいったのですが。貴方、なかなかの切れ者ですね」
ようやくレオは把握した。こいつは、このソライトは、N・E団一員だったのだ。
「だけンど、二対一だべ。お前に勝ち目さねェべ」
「ですね。確かに私は序列としては第七位、天将では最弱です。ですが、二対二です」
ソライトが指を二本立て、そう言った直後。
「……痛ってえな」
腫れ上がった頬をさすりながら、セドニーがゆっくりと立ち上がった。
「んでムカついた。そこの白髪、俺と勝負だ」
カンタロウとレオは、顔を見合わせる。
「戦いは避けられないみたいだな」
「せやな。オラはそこの碧天将さやるけン、お前はあッちの博士さやれ」
「おう」
カンタロウとレオは、それぞれの敵を見据え、ボールを取り出す。
- Re: ポケットモンスター 星と旋風の使徒 ( No.73 )
- 日時: 2013/02/28 19:09
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: gpFiwkqb)
>>大光さん
返信がすれ違いになってしまったようで申し訳ありません。
僕もテストがピンチです。
はい、相も変わらずホクリクジムは強敵揃いですが、今回のジムも何とか勝利しました。
今回はフィールドが焼けただけですが、ウチセトではフィールドが草木もろとも吹っ飛びましたからね。
あれはちょっとポケモンの実力的にも吹っ飛びすぎたと反省しております。
モミジはあれですね、とにかくマイペースの一言に尽きますね。
こいつの前ではどんな状況もコメディ・ハッピーへと変わってしまいます。
さて、こいつはどうなるでしょう。とは言え二十六話で思いっきりぶん殴られてましたけどね。
- Re: 第二十七話 虹光線 ( No.74 )
- 日時: 2013/08/15 13:51
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「よくもやってくれたな、このガキが」
赤く腫れた頬をさすりつつ、セドニーはボールを取り出す。
「サーナイト、下がっててくれ」
ボールに戻せばいいのに、セドニーはわざわざサーナイトを後ろに控えさせ、
「バトルは二対二と行こうじゃねえか。さあ行って来いや、シャワーズ!」
セドニーが繰り出したのは、
魚類と哺乳類が混ぜ合わさったような姿で、尻尾は魚の物とそっくりで、耳は魚のヒレのような形状になっているポケモン。
シャワーズ、泡吐きポケモン。見ての通り水タイプ。
「上等だァ! ンならドンカラス、そンまま行くべ!」
カンタロウが言うと、ドンカラスが進み出る。
「よおし行くぞお! シャワーズ、冷凍ビーム!」
シャワーズは口から冷気を込めた光線を発射する。
「ドンカラス、サイコキネシス!」
対してドンカラスは強い念力の波を放ち、冷気の光線を相殺し、
「悪の波動だべ!」
悪意に満ちた黒い波動を放って反撃する。
「シャワーズ、躱して熱湯だ!」
シャワーズは跳び上がって波動を躱すと、煮えたぎる高温の熱湯を浴びせかける。
「ええンかァ? こッちの攻撃さ躱しツまッたら、研究所さ壊れツまうべや!」
「ソライトが正体を明かした時点で、この研究所はもう使えねえ。もうここは用済みだから、配慮する必要もねえのさ」
シャワーズが放った熱湯をドンカラスは横へと飛んで避ける。
「ドンカラス、襲撃だべ!」
ドンカラスは体勢を少し屈める。
次の瞬間には一気にシャワーズの目の前まで接近しており、翼でシャワーズを切り裂くような一撃を喰らわせる。
「甘い! シャワーズ、溶ける!」
しかし、ドンカラスの翼の一撃が直撃する寸前、シャワーズの体が急に液体へと変化する。
翼は液体を切り裂くが、ダメージが入ったような手ごたえは無い。
「さあ反撃だ! シャワーズ、熱湯!」
シャワーズはすぐに元の姿に戻り、ドンカラス目掛けて煮えたぎる熱湯を勢いよく放つ。
この至近距離では流石に躱すことは出来ず、ドンカラスは熱湯を正面から喰らい、吹っ飛ばされる。
「負けンなよ。ドンカラス、悪の波動!」
熱湯は一定確率で火傷状態にする追加効果も持っているが、今回はその効果は発動しない。
ドンカラスは頭を振って体勢を整え、再び飛び上がると、悪意に満ちた波動を発射する。
「悪いがそれは相殺できるぜ。シャワーズ、もう一度熱湯だ!」
シャワーズは煮えたぎる水を波動目掛けて放ち、黒い波動を打ち消す。
「ンならサイコキネシスだべ!」
すかさずドンカラスはシャワーズの周囲に強い念力を発生させ、シャワーズの動きを操る。
「ここの機械はどンだけ壊スても構わねェッつッただな。そげならドンカラス、そいつを叩きつけろ!」
念力を操り、ドンカラスはシャワーズを壁へと叩きつける。
機械が破壊され、小さい爆発が起こる。
「ハハッ! ドンカラス、襲撃だべ!」
さらにドンカラスはシャワーズへと一瞬で近づき、翼でシャワーズを殴り飛ばす。
「ケッ、シャワーズ、シグナルビーム!」
シャワーズは何とか体勢を立て直すと、カラフルに光を放つ光線を発射する。
「躱して悪の波動だべ!」
「甘いわ! 冷凍ビーム!」
ドンカラスは上昇して光る光線を避けるが、そこにシャワーズは冷気を込めた光線を放つ。
ドンカラスの右翼を光線が貫き、右翼が凍り付く。バランスを崩したドンカラスは、地面へと落ちる。
「こげな氷くらい怖かねェべ! ドンカラス、熱風!」
強引にドンカラスは両翼を羽ばたかせ、熱い風を吹かせて翼の氷を溶かす。
「反撃の隙を与えるなよ! シャワーズ、シグナルビーム!」
「そォはさせねッぺ! ドンカラス、悪の波動!」
シャワーズが撃ち出した光を放つカラフルな光線と、ドンカラスの放つ悪意に満ちた波動が激突する。
「バトルは二対二で行きましょう。ブースター、戻っていなさい」
ソライトは一旦ブースターを戻し、別のボールを取り出す。
「電脳化せよ、ポリゴン2!」
ソライトが繰り出したポケモンは、全体的に丸っこい、赤と青を基調としたアヒルのようなポケモン。表面はなめらかだが、無機質さを持っている人工ポケモンだ。
ポリゴン2、バーチャルポケモン。ノーマルタイプ。
「ポリゴン2か……格闘技を使えるポケモンはいないから、ルクシオ、頼んだ」
ルクシオがレオの後ろから進み出る。
「では行きますよ! ポリゴン2、シグナルビーム!」
ポリゴン2はゆっくりと首を動かす。目の前にいるルクシオを敵性と認識し、ポリゴン2は光を放つカラフルな光線を発射する。
「ルクシオ、躱して帯電だ!」
ルクシオは横に飛び退いて光線を避けると、体に電気を溜め込み、攻撃と特攻を上げる。
「メガショック!」
すかさずルクシオはバチバチと音を立てて弾ける電撃を放つ。
電撃はポリゴン2をまともに捕らえるが、ポリゴン2の体勢に特に変化はない。
体から煙を発してはいるが、先ほどと変わらない姿勢でルクシオを見据える。
「このポリゴン2は耐久に重点を置いて育て、さらにダメージを感じないようにプログラミングしました。体力が無くならない限り、同じ動きで戦闘が出来ますよ」
ポリゴン2は人工ポケモン。ある程度であれば、プログラムを加えることも可能なようだ。
「それがどうしたんだ。要は体力を削りきればいいだけだろ! ルクシオ、アイアンテール!」
ルクシオは尻尾を硬化させ、ポリゴン2目掛けて振り下ろす。
「甘いですよ。ポリゴン2、ダイヤブラスト!」
対してポリゴン2は周囲に煌めく爆風を放ち、逆にルクシオを押し戻す。
「続けてチャージビームです!」
ポリゴン2は電気エネルギーを溜め込み、そのエネルギーを光線に変えて撃ち出す。
ルクシオに命中するが、効果は今一つ。大きなダメージではない。ないが、
「チャージビームかよ。厄介な技だな」
「おや、知っていましたか。それでしたら、説明は不要ですね」
チャージビームは、技の威力自体は低いものの、かなりの高確率で自身の特攻を上げる技だ。
これを連続して受けると、見る見るうちに相手の特攻が上がっていくのだ。
「攻撃してこないならこちらから行きますよ! ポリゴン2、トライアタック!」
ポリゴン2は炎と氷と電撃の光線を発射する。
「ルクシオ、躱して辻斬りだ!」
ルクシオは素早い動きで光線を躱すと、一瞬でポリゴン2へと接近し、すれ違いざまに伸ばした爪でポリゴン2を切り裂く。
「特に痛くはありませんが? ポリゴン2、ダイヤブラスト!」
「危ねえ! ルクシオ、跳べ!」
慌ててルクシオが跳び上がる。その直後、ポリゴン2の放った煌めく爆風が、先ほどまでルクシオがいた場所を吹き飛ばす。
(こいつ……最弱とはいってるが、なかなかやるぞ……!)
かつてのイビルの七将軍には、カペラという男がいた。
下っ端に毛が生えた程度の力しか持たない、七将軍最弱の男だった。
しかしこのソライトは違う。最弱と言えども、その実力はなかなか高い。
「さあポリゴン2、相手に攻撃の隙を与えませんよ!」
無機質な眼を動かし、ポリゴン2はルクシオへと迫る。
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