二次創作小説(紙ほか)
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- ポケットモンスター 星と旋風の使徒
- 日時: 2017/01/28 12:25
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=22078
どうも、初めましての人は初めまして、そうでない人はこんにちは。パーセンターです。
えー、また始まってしまいました。四作目ですね。
今作は前作の完全続編となっております。
参照をクリックすれば、前作に飛びます。
レオの新しい冒険が、始まります。
※注意
・例によって例のごとくノープランです。
・パーセンターは大学生でございます。現在数々の課題に追われて更新頻度が非常に低いですがご了承ください。
・登場するポケモンが色々とややこしいです。詳しくは近々やるオリキャラ募集のときに説明しますが、簡単に言うと『プラチナのシンオウ図鑑に載っているポケモン+ベガでのみ登場するポケモン』となります。
これくらいですね。
内容としては、前作と同様、オリジナルの地方でのゲームのような冒険ものとなります。
それでは、よろしくお願いします。
登場人物
味方side >>25
N・E団side(ネタバレ注意)>>153
用語(ネタバレ注意)>>342
プロローグ >>1
シラハタウン&メガキタウン編
>>6 >>20 >>22
ハスバナシティ編
>>27 >>31 >>32 >>34 >>36
デンエイシティ編
>>39 >>40 >>41 >>42 >>45 >>46 >>50 >>53
アカノハシティ編
>>55 >>57 >>58 >>62 >>63 >>64 >>65 >>68 >>70 >>72 >>74 >>75 >>79 >>80
コウホクシティ編
>>81 >>82 >>83 >>84 >>87 >>88 >>89 >>93 >>94 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>106 >>107 >>108 >>111 >>112 >>115 >>116 >>117 >>118
ツクモシティ&スティラタウン編
>>121 >>122 >>123 >>126 >>127 >>128 >>129 >>130 >>133 >>138 >>145 >>152 >>157 >>158 >>159 >>162 >>163 >>164 >>165 >>166 >>167 >>168 >>171 >>172 >>173 >>175 >>176 >>177
シヌマシティ編
>>178 >>179 >>180 >>185 >>186 >>188 >>189 >>190 >>193 >>194 >>195 >>199 >>200 >>206 >>207 >>210 >>211 >>214 >>215 >>216 >>217 >>218 >>221 >>222 >>223 >>224 >>227 >>229 >>230 >>233
ヨザクラタウン編
>>234 >>235 >>236 >>242 >>243 >>246 >>247 >>248 >>251 >>254 >>255 >>256 >>257 >>258 >>259 >>260 >>261 >>264 >>266 >>267 >>268 >>269 >>270 >>271 >>272 >>273 >>274 >>275 >>276 >>277 >>280 >>281 >>283 >>284 >>285 >>288 >>289 >>290 >>291 >>294 >>295 >>296 >>297 >>298 >>299 >>300 >>301 >>303 >>304 >>305
テンモンシティ編
>>306 >>309 >>310 >>311 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>322 >>324 >>325 >>326 >>327 >>328 >>331 >>332 >>333 >>334 >>335 >>336 >>337 >>340 >>341
四天王&チャンピオン編
>>343 >>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>352 >>355 >>356 >>357 >>358 >>359 >>360 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>373 >>378 >>379 >>380
N・E団編
>>383 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>390
決戦編
零節 都市
>>391 >>392
一節 碧天
>>393 >>400
二節 緋天
>>394 >>401
三節 蒼天
>>395 >>404
四節 破天
>>396
五節 夜天
>>397
六節 輝天
>>398
七節 聖天
>>399
非公式(ベガ)ポケモン図鑑 >>5
- Re: ポケットモンスター 星と旋風の使徒 ( No.170 )
- 日時: 2013/08/09 07:55
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
>>白黒さん
僕もですよ。課題提出、校内模試……
はい、ついに輝天隊が侵攻開始です。こういうたくさんのバトルを書いていくのは久しぶりです。
とりあえず高貴そうなポケモンを選びました。サーナイトとかミロカロスも考えましたが、他と被ってしまうからと、いろいろ考えました。
確かに似てますね。フライングボードは何となく意識してたりしますが、口調は偶然です。
トパズはこういうターゲット回収の時には基本的に戦線に出て来ず、艦内で指示をするだけです。
本人は『戦場での略奪行為』をあまり好まないので。
ソライトの見つけたもの、つまりN・E団の今回のターゲットはまだお楽しみです。ここまで書いてると分かるかもしれませんが。
N・E団の様子とか入れると、ちょっとテンポが悪くなるかなとか思ってたので、そう言っていただけるとありがたいです。
もう少しで分かるので、お楽しみくださいね。
- Re: 第七十六話 眼光 ( No.171 )
- 日時: 2013/08/15 14:39
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「ルクシオ、まずは帯電!」
ルクシオは電気を体に溜め込み、攻撃と特攻を上げる。
「十万ボルトだ!」
帯電を生かし、ルクシオはより強力な高電圧の電撃を発射する。
「グレイシア、冷凍ビーム!」
対して、グレイシアは冷気の光線を放ち、電撃を相殺。
「それならルクシオ、アイアンテール!」
ルクシオは尻尾を鋼のように硬化させて跳び上がる。
上空から、勢いをつけてグレイシアへと尻尾を叩きつけるが、
「グレイシア、守る!」
グレイシアは防御の結界を作り出し、ルクシオの尻尾を完全に防いでしまう。
「シャドーボール!」
ルクシオの尻尾が元に戻り、結界が消えた瞬間を狙って、グレイシアは影の弾を撃ち出し、ルクシオを吹っ飛ばす。
「まだ終わらないわよ! シャドーボール!」
「来るぞ! 辻斬りだ!」
さらにグレイシアは影の弾を放ち、追撃を狙うが、ルクシオはすぐに起き上がると、爪を振り抜いて影の弾を破壊する。
「ルクシオ、十万ボルト!」
ルクシオは高電圧の強烈な電撃を放つ。
「だから効かないわよ。グレイシア、冷凍ビーム!」
グレイシアは冷気の光線を放ち、電撃は再び相殺される。
「グレイシア、アクアテール!」
「それならルクシオ、アイアンテール!」
グレイシアは尻尾に水を、ルクシオは尻尾を硬化させ、尻尾を振るう。
双方が競り合うが、威力は互角のようで、互いに一度退く。
「ルクシオ、辻斬りだ!」
次の瞬間にはルクシオはグレイシアのすぐそこまで接近し、再び爪を振るう。
「無駄よ! グレイシア、守る!」
再びグレイシアは守りの結界を作り出し、爪の一撃を防ぐ。
「どうかな! ルクシオ、十万ボルト!」
辻斬りで結界が消えた瞬間、ルクシオは高電圧の強烈な電撃を
「だから無駄って言ったのよ」
撃ち出せなかった。
より性格には、撃ち出す標的がいなかった。
「!? ど、どこだ!」
「上よ! グレイシア、冷凍ビーム!」
いつの間にかグレイシアは真上に跳び上がっていた。
上空から、グレイシアが冷気の光線を撃ち出し、ルクシオは氷漬けにされてしまう。
「アクアテール!」
落下の勢いのまま、グレイシアは尻尾に水を纏わせ、その尻尾を振り下ろす。
ルクシオを覆う氷ごと砕き、ルクシオを吹っ飛ばした。
「ここで逃げられても厄介ね。グレイシア、冷凍ビーム!」
グレイシアは冷気の光線を放ち、ルクシオの四肢と尻尾を凍り付かせる。
「これで逃げられないわね。グレイシア、とどめを刺しなさい! シャドーボール!」
グレイシアは影の弾を溜め込み、通常よりも強力なシャドーボールを放つ。
「くそっ! ルクシオ、何とかして氷を!」
ルクシオは氷を割ろうとするのだが、四肢、尻尾を凍り付かせられた状態では動けないのは明らかだった。
「ルクシオ!」
影の弾が、動けないルクシオをまともに捕らえる。
その瞬間、ルクシオの体が光り輝いた。
「これは!」
水色の中で、ルクシオのシルエットが変化していく。
ルクシオの進化が始まったのだ。
「……ッ、忌々しい!」
光るルクシオを睨みつけ、ガーネットは呟く。
顔にはより立派な鬣が生え、体つきもやや猫のような面影があったルクシオの姿から、完全に猛獣のようながっしりとした体つきとなる。
シルエットが完全に変わり、そこに現れたのは、黒い立派な鬣を生やした、威厳のあるライオンのようなポケモン。
体を覆う黒い体毛はさらに増え、前足に持つ発光器官も増えている。
レオはすぐに図鑑を取り出す。
レントラー、眼光ポケモン。電気タイプで、分類の通り、ルクシオと比べても非常に鋭い目つきが特徴。
勿論、能力や技も強化されている。
「レントラーか……よく進化してくれた。この勝負、絶対勝つぞ! さあガーネット、ここから仕切り直しだ!」
ガーネットを見据え、レオは叫ぶ。
ガーネットは苛立ちを募らせていたが、それを聞くと再び笑みを浮かべる。
「例えそっちが進化したところで、私は負けないわ。かかっておいでなさい!」
ドラゴンタイプ最強の技、龍星群をまともに浴びたビビッドンは、これで戦闘不能になってしまう。
「ビビッドン、ありがとう。戻って休んでて」
シーアスはビビッドンを戻し、最後のボールを取り出す。
「さあ行くよ、ヤミクラゲ!」
シーアスのポケモンは、青い大きなクラゲのようなポケモン。
目は無く、代わりに赤いコアを持ち、四本の黄色く長い触手と、白い髭のような無数の触手を持っている。
ヤミクラゲ、クラゲポケモン。水・悪タイプ。
「ヤミクラゲか……なら、ガブリアス、戻ってくれ」
ガブリアスを一旦ボールに戻し、ホロは別のボールを取り出す。
「頼んだぜ、ジバコイル!」
ホロのポケモンは、蒼天将も持っていたジバコイル。
「タイプ相性だけで勝てると思わないでよ! ヤミクラゲ、ハイドロポンプ!」
ヤミクラゲは大量の水を撃ち出す。
目が無いが、性格にジバコイルを狙ってくる。
「ジバコイル、躱して帯電!」
ジバコイルは上昇して水を躱し、体内に電気を溜め込んで攻撃と特攻を上げる。
「エレキネットだ!」
続いてジバコイルは網状に拡散する電撃を放つ。
電気の網はヤミクラゲに絡みつき、ヤミクラゲにダメージを与え、素早さも下げる。
「エレキネットならそんなに怖くないよ。ヤミクラゲ、ギガドレイン!」
「ジバコイル、エレキネット!」
ヤミクラゲの長い触手の二本が光り、ジバコイル目掛けて伸びてくるが、ジバコイルは網状の電撃を放ち、触手を止める。
「エレキネットが怖く無いなら、怖くなるまで能力を上げてやるぜ。ジバコイル、帯電!」
再びジバコイルは電撃を体内に溜め、攻撃と特攻を上げる。
「だったらヤミクラゲ、ダークリゾルブ!」
ヤミクラゲの体が、闇に覆われる。
次の瞬間、その闇のオーラが放出され、ジバコイルに襲い掛かる。
ジバコイルを覆った闇は、その体力を少しづつ蝕む。
効果今一つだが、悪タイプの大技なだけあり、ダメージは大きい。
しかも、
「そのヤミクラゲ、特性は免疫だな!」
「そうだよ。だからヤミクラゲはダークリゾルブをいくら使っても毒状態にはならないよ!」
本来、ダークリゾルブは強大な闇の力を扱う代償として、自らが毒に侵されてしまう。
しかし、ヤミクラゲの特性は毒状態にならない免疫。
タイプ一致であることも重なり、ヤミクラゲとは相性が抜群なのだ。
「ジバコイルが鋼タイプで助かったぜ。悪技を今一つに出来るからな。ジバコイル、こっちもそろそろ攻めるぞ! ジオインパクト!」
ジバコイルは銀色の鋼エネルギーのオーラを纏い、それを衝撃波として放出する。
しかし、
「これを待ってたよ! ヤミクラゲ、ミラーコート!」
ヤミクラゲの体が、光を放つベールに包まれる。
ジオインパクトの衝撃を吸収し、威力を二倍にしてそのまま弾き返す。
「まず……ッ! ジバコイル!」
鋼技が水タイプに効果今一つだったことが幸いし、まだ何とかジバコイルは戦闘不能ではない。
しかし、ここからジバコイルでヤミクラゲに勝つのは難しいだろう。
(よし、もうこの手しか無いな。このためにガブリアスを一旦戻したんだ。これで決めてやるぞ!)
覚悟を決め、ホロは顔を上げる。
- Re: 第七十七話 火事 ( No.172 )
- 日時: 2013/09/28 18:09
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: dfg2.pM/)
「見せてもらうわ。グレイシア、冷凍ビーム!」
グレイシアは冷気の光線を撃ち出す。
「レントラー、お前の力を見せてやるぞ! 十万ボルト!」
レントラーは大きく吼え、高電圧の強烈な電撃を放つ。
お互いの技が激突するが、やがて電撃が冷気を打ち破り、電撃がグレイシアを捕らえる。
「ふっ、どうせ帯電込みの威力でしょ。グレイシア、アクアテール!」
グレイシアは尻尾に水を纏い、その尻尾をレントラーへ叩きつける。
「レントラー、馬鹿力!」
対して、レントラーは全力でグレイシアへと激突する。
グレイシアの尻尾を弾き飛ばし、さらにグレイシアごと弾き飛ばした。
「くっ、グレイシア!」
大きく吹っ飛ばされ、グレイシアは地面に叩きつけられる。
「レントラー、十万ボルト!」
「グレイシア、守る!」
レントラーが電撃を放ったところを、グレイシアは守りの結界を張り、電撃を防ぐ。
「もう一度だ!」
結界が消えたところに、再びレントラーの電撃が命中する。
今度こそ電撃をまともに浴び、グレイシアは戦闘不能になってしまう。
「グレイシア、よくやったわ。休んでなさい」
グレイシアをボールに戻したガーネットは、怒りの形相を浮かべ、レオを見据える。
「よくも……よくもやってくれたわね! 時間稼ぎだけして、とっとと済ませようと思ったけど、最近負け続けだし、もう我慢できないわ」
そして、ガーネットは最後のボールを取り出す。
二重の鎖の模様が描かれた、封印されたようなボールを。
そして、その鎖の模様から赤い光が放たれている。
「……おい。まさか」
「ええ、そうよ。もう許可は出てる。貴方に、地獄を見せてやるわ!」
刹那、ガーネットの瞳が紅色の輝きを放つ。
同時に、ガーネットのドレスの裾が太腿の辺りまで吹き上げられ、脚に龍の尾のような紅色の模様が浮かび上がる。
ガーネットが、覚醒を使ったのだ。
「さあ、バトルの続きよ。緋色の炎に、焼き尽くされてしまえ!」
思い切り叫んで、ガーネットは鎖の模様が描かれたボールを掲げる。
「緋天に舞い上がれ、フィニクス!」
ガーネットが繰り出したのは、もはや龍にも見えるほどの大きな火の鳥のようなポケモン。
体は青く、額と翼は灼熱の炎で出来ており、脚の爪は鋭く、炎のように赤く長くしなやかな尾羽を持つ。
フィニクス、不死鳥ポケモン。炎・ドラゴンタイプ。
「……っ」
僅かに息を呑むレオ。
一年前、レオはフィニクスを使っていたが、このフィニクス、もしかするとレオのより強いかもしれない。
フィニクスは一旦飛び上がり、空を旋回する。
羽ばたくだけで火の粉が飛び散り、地上に降り注ぐ。
そして、その火の粉は当然、地面や森に飛び、
突如、森から火が上がった。
「!?」
目を見開き、レオは森の方を振り向く。
炎は木々に燃え移っていき、次第に広がって行く。
これはもう、山火事も同然だ。
「ふふふ! いいざまだわ。貴方のポケモンもろとも、貴方をこの森のように焼き尽くしてあげるわ!」
「てめえ、ふざけんなよ! この森の中には、たくさんの命があるんだぞ!」
「知ったことじゃないわ! 私をここまで怒らせた貴方が悪いのよ! さあ、バトルの続きよ! フィニクス、大文字!」
フィニクスは一声啼き、大の字型に煌々と燃え盛る炎を放つ。
しかしその威力が、桁違いだ。
「レントラー、十万ボルト!」
レントラーは高電圧の強烈な電撃を放つ。
双方が競り合ったが、やがて大文字に打ち破られ、レントラーは大の字型の炎に包まれる。
「レントラー!」
炎が消えると、レントラーは体を焼かれ、戦闘不能となっていた。
「嘘だろ……!? レントラー、よくやった」
レントラーをボールに戻し、レオは苦い顔でフィニクスを見据える。
「ああっもう、どうも調子が出ないわね。普通ならそれくらいの電撃、こんなに競り合うことなく突破出来るのに」
まだ悪態をつくガーネット。
「マジかよ……だけど、ここまで来たらもうやるしかない」
森の火事を見据え、小さく舌打ちし、レオは最後のボールを取り出す。
「コーシャン、躱して火炎放射!」
ハッサムの鋏の一撃を、コーシャンは素早く後ろへ跳び、すかさず灼熱の炎を放つ。
「しまった、ハッサム!」
ハッサムは躱せるはずもなく、炎に焼かれ、戦闘不能になってしまう。
「おやおや。不意を突かれましたね。ハッサム、よくやりました」
ブレイズはハッサムを戻し!次のボールを取り出す。
「ここまでは、なかなかやるようですね。ですが、私の切り札に勝てますか?」
「勝てるのか、じゃない。私は、勝つんだ」
エフィシの言葉を聞くと、ブレイズは静かに笑い、最後のボールを取り出す。
「魅惑せよ、ミロカロス!」
ブレイズの最後のポケモンは、テレジアも持っていた、慈しみポケモンのミロカロス。
「水タイプか。ですが私のコーシャンには対抗策がある。コーシャン、ギガスパークです!」
コーシャンは破裂音を立てる電撃の砲弾を作り上げ、ミロカロス目掛けて放つ。
「ミロカロス、ドラゴンテール」
ミロカロスは青く光る尻尾を思い切り振るい、砲弾を逆に弾き飛ばす。
コーシャンは、砲弾を逆に喰らうことになる。
「ミロカロス、ハイドロポンプ」
そこにすかさずミロカロスが大量の水を噴射し、コーシャンを吹っ飛ばす。
効果抜群の一撃を喰らったコーシャンは、戦闘不能となってしまった。
「コーシャン、よくやりました。戻ってください」
コーシャンを戻し、エフィシは最後のボールを取り出す。
「お願いしますよ、アルデッパ!」
エフィシの最後のポケモンは、巨大な口を持つ植物型のポケモン。
手は水草のような形をしており、脚は蔦のようになっている。
アルデッパ、水草ポケモン。草・水タイプ。
「草タイプ……なるほど、私のミロカロスには有利ですね。ですがそれくらいで私に勝てると思わないことです。ミロカロス、ハイドロポンプ」
「アルデッパ、ハイドロポンプ!」
ミロカロスとアルデッパは、同時に大量の水を噴射する。
お互いの一撃が激突し、威力は互角。
「ミロカロス、ドラゴンテール」
ミロカロスは尻尾を青く光らせ、アルデッパ目掛けて叩きつける。
「アルデッパ、捕らえるのです!」
アルデッパは巨大な口を大きく開き、ミロカロスの尾を噛みつき、受け止める。
「パワーウィップです!」
さらにアルデッパは脚の蔦を伸ばし、ミロカロスに叩きつける。
「やりますね。ミロカロス、冷凍ビーム」
ミロカロスは体勢を立て直すと、冷気の光線を放つ。
「アルデッパ、凍える風です!」
アルデッパはこおりのましった風を噴き出すが、威力は冷凍ビームの方が高く、アルデッパは冷気の光線を受ける。
体の一部が凍り付くが、アルデッパは蔦でその氷を破壊する。
と、その時。
「おや」
ブレイズが、妙な声を上げた。
「どうしたんだ」
「いえいえ。私の上司が、暴れているようです」
「なに?」
「後ろを見てみてはいかがですか」
ブレイズにそう言われ、エフィシは振り返る。
森の一部から火が立ち、煙が上がっている。
「火事!?」
慌ててエフィシは二つのボールを取り出す。
「出て来てください、メガヤンマ、ナマズン!」
エフィシが繰り出したのは、緑色の大きな体を持つ、古代のトンボのようなポケモン。
鬼蜻蛉ポケモンのメガヤンマ。虫・飛行タイプ。
さらに、青い体と長い髭が特徴のナマズのようなポケモン。
ナマズン、髭魚ポケモン。水・地面タイプ。
「メガヤンマ、ナマズンをあの火事のところまで運んでください。ナマズン、貴方は火事の消火をお願いします」
二匹のポケモンにそう言うと、メガヤンマはナマズンを六本の足で抱え、飛んでいった。
「さあ、バトルの続きだ。一刻も早くお前を倒し、私も消火活動に参加しなければならないのでな」
「バトルを決める前から勝った後の算段ですか。随分と余裕ですね」
エフィシとブレイズは、再び戦闘体勢に入る。
- Re: 第七十八話 手紙 ( No.173 )
- 日時: 2013/08/15 14:40
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「やるぞ、ジバコイル!」
ホロの声に答えるように、ジバコイルはユニットを回転させる。
「よーし! ジバコイル、思いっきりヤミクラゲに近づけ!」
指示通り、ジバコイルはヤミクラゲに急接近する。
「近づいてくれるなら好都合! ヤミクラゲ、ハイドロポンプ!」
ヤミクラゲが大量の水を溜め込み、それを放つ、まさにその直前。
「ジバコイル、大爆発!」
ジバコイルの目がカッと光り、次の瞬間、文字通り大爆発した。
爆発したジバコイルは勿論戦闘不能。
そして爆心地のすぐそこにいたヤミクラゲも盛大に吹っ飛ばされ、同じく戦闘不能となった。
しかし、ホロにはまだガブリアスがいる。
「君、まさか、この時のためにガブリアスを……!」
「へへっ、ねーちゃん察しがいいな。その通りだぜ。これで俺の勝ちだ! N・E団に好き勝手させるわけにいかないからな。ちゃんと勝ったぜ」
さて、とホロは呟き、N・E団の下っ端の殲滅にかかろうとしたその時。
突然にして、森から火が上がった。
「火事か!?」
咄嗟にN・E団の仕業と判断し、シーアスの方を振り向くが、シーアスは既にフライングボードに乗って空高く飛び上がり、『ホエール』へと向かっていた。
「とりあえず、火を消さないと!」
ボールを取り出し、ホロは火の元へと向かう。
テレジアが加わった事により、流れは大きく『ブロック』側に傾いた。
テレジアが出した、人型の、物凄い筋肉と四本の手を持つ、怪力ポケモンのカイリキーは、N・E団の下っ端のポケモンだけでなく下っ端本人たちも次々となぎ倒していく。
しかし、そこに森の火事が起こった。
『ブロック』の一部が消火に向かったが、戦況は変わらない。
テレジアのカイリキーを、誰も止められないのだ。
そこに、
「テレジア!」
ボールを持ったホロが走ってきた。
「ホロさんですか。見ての通り、火事が起こっています。今すぐ——カイリキー、爆裂パンチ!——消火に向かってください。私は先にここを何とかします」
「分かった! だけどそっちも無理はすんなよ!」
「ええ。あと、火はどんどん広がっています。私の部下たちも消火に——カイリキー、横から来ますわ! 吹っ飛ばしなさい!——行っていますから、協力をお願いします!」
「よし、任せろ! すぐに消してやるぜ!」
そして、ホロは奥へと走っていった。
「ミロカロス、冷凍ビーム」
「アルデッパ、躱してメタルニッパーです!」
ミロカロスが冷気の光線を放つが、アルデッパはそれを躱し、歯を鋼のように硬化させると、ミロカロスの体を連続で三回噛み付く。
「ミロカロス、ドラゴンテール」
メタルニッパーは鋼技。あまりダメージは無く、ミロカロスは青く光る尻尾をアルデッパへと叩きつける。
「そこです。ミロカロス、ハイドロポンプ」
ミロカロスはすかさず大量の水を撃ち出す。
「くっ、まだだ! アルデッパ、パワーウィップです!」
すぐに体勢を立て直し、アルデッパは蔦を伸ばし、ミロカロスへと叩きつける。
「これは手痛い。ではミロカロス、自己再生」
「させない! アルデッパ、パワーウィップ!」
ミロカロスは自らの細胞を回復させ、体の傷を癒すが、すぐにアルデッパが伸ばした蔦を叩きつけたため、完全に回復は出来なかった。
「やってくれますね。ミロカロス、ドラゴンテール」
「アルデッパ、受け止めなさい!」
ミロカロスが青く光る尻尾を振るうが、再びアルデッパは噛み付き、尻尾を受け止める。
「同じ手は喰らいませんが。ミロカロス、冷凍ビーム」
しかし、アルデッパが反撃をたたき込む前に、ミロカロスは冷気の光線を放ち、アルデッパを引き剥がす。
「アルデッパ、パワーウィップです!」
「ミロカロス、ドラゴンテール」
アルデッパは蔦を伸ばし、思い切り叩きつける。
対してミロカロスは尻尾を青く光らせ、バットのように振り抜く。
双方の一撃が激突し、威力は互角。
(くっ……早くこいつを倒して、森の火を消さなければ! そうしなければ、マリアさんが!)
少しづつ焦りを感じていくエフィシ。
火は今や、森の奥まで広がっている。
「何を焦っているのです? 勝てるものも勝てませんよ?」
エフィシが焦っている事は、ブレイズも気付いているらしい。
「お前には関係のない事だ! アルデッパ、パワーウィップです!」
「関係ありますよ、そちらが不調ならそれだけこちらが勝ちやすくなりますから。ドラゴンテール」
アルデッパの蔦と、ミロカロスの尻尾が再び激突する。
しかし、その時、一羽のクロッチが飛んで来た。
エフィシの前で止まると、一枚の大きな葉を差し出す。
葉には、文字が刻まれていた。
『わたしは だいじょうぶです。ひが こわくない ところにいるから しんぱいしないでください』
全てひらがなで書かれている。
間違いない。これはマリアからの手紙だ。
枝か何かで、葉に文字を彫り、クロッチに送らせたのだろう。
「マリアさん……無事でしたか。よかった」
思わず、エフィシはそう呟いていた。
ブレイズが怪訝な表情を浮かべるが、エフィシは気にしない。
自身を焦らせる要因はなくなった。これで心置きなく戦える。
「アルデッパ、申し訳ありませんでした。私が焦ってしまい、貴方の力を引き出せませんでした。ですが、もう大丈夫です。さあ、覚悟しろよN・E団。ここからが本番だ」
「ようやく目が覚めましたか。後は私の事を名前で読んでいただければ完璧なのですが」
エフィシは自信に満ちた表情を浮かべ、顔を上げる。
ブレイズは相変わらずの薄ら笑いを浮かべる。
そして、『ホエール』のはるか上空に、一つの影があった。
N・E団のレーダーにも引っかからないような高さに、小型の飛行機が来ていたのだ。
「ふっふーん、ようし、いい位置ね」
その飛行機の中にいるのは五人ほど。
その中の一人、リーダーと思われる女が上機嫌で言う。
「ここでいいわ。さあ、行くわよ」
「ほ、本当に、ここから行くのですか?」
部下と思われる男が不安げに尋ねる。
それもそうだ。リーダーの女は、パラシュート等、安全器具など全く付けていないのだ。
桃色の髪を左右で団子にし、着ている中華風の服と短いスカートは共に赤。さらに服をある程度捲り、腹は露出させている。
腕や足、腹には、ピンクと黄色のリボンが絡みついている。
「あ、そうだ。ここから落ちて、下のクジラに激突しないでしょうね」
「風の流れから見て、その心配はありません。しかし、本当に……」
「しつこいわよー。じゃ、早速行こうかしら。さあ、出撃よ」
その女が飛行機の床に立ち、両腕を広げる。
刹那、飛行機の床が開いた。
「いぃぃぃぃぃぃやっほぉぉぉぉぉぉう!」
満面の笑みを浮かべて叫びながら、女は落ちていった。
- Re: ポケットモンスター 星と旋風の使徒 ( No.174 )
- 日時: 2016/06/20 15:04
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 9K3DoDcc)
「ガーネット様の命令に従い、貴方を倒すまで」
ブレイズ(男)22歳
容姿:黒い執事服を着、白い手袋をしており、朱色の髪を少し伸ばした美青年。胸にはN・E団の紋章がついている。
性格:丁寧で礼儀正しい口調で話すが、実際は嫌味な一面を持ち、強い敵と戦うよりも弱い相手を叩き潰す方が好み。ガーネットとはN・E団に所属する前からお嬢様とその召使いという関係であり、ガーネットの命令だけはどんなものでも素直に聞き入れる。
備考:緋天将直属護衛
手持ちポケモン
オオイナリ(♀)
特性:貰い火
技:熱風 サイコキネシス シャドーボール 瞑想
ハッサム(♂)
特性:テクニシャン
技:バレットパンチ 馬鹿力 襲撃 ???
ミロカロス(♀)
特性:不思議な鱗
技:ハイドロポンプ 冷凍ビーム ドラゴンテール 自己再生
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