二次創作小説(紙ほか)

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ポケットモンスター 星と旋風の使徒
日時: 2017/01/28 12:25
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=22078

どうも、初めましての人は初めまして、そうでない人はこんにちは。パーセンターです。
えー、また始まってしまいました。四作目ですね。
今作は前作の完全続編となっております。
参照をクリックすれば、前作に飛びます。
レオの新しい冒険が、始まります。

※注意
・例によって例のごとくノープランです。
・パーセンターは大学生でございます。現在数々の課題に追われて更新頻度が非常に低いですがご了承ください。
・登場するポケモンが色々とややこしいです。詳しくは近々やるオリキャラ募集のときに説明しますが、簡単に言うと『プラチナのシンオウ図鑑に載っているポケモン+ベガでのみ登場するポケモン』となります。

これくらいですね。
内容としては、前作と同様、オリジナルの地方でのゲームのような冒険ものとなります。

それでは、よろしくお願いします。

登場人物
味方side >>25
N・E団side(ネタバレ注意)>>153
用語(ネタバレ注意)>>342

プロローグ >>1

シラハタウン&メガキタウン編
>>6 >>20 >>22
ハスバナシティ編
>>27 >>31 >>32 >>34 >>36
デンエイシティ編
>>39 >>40 >>41 >>42 >>45 >>46 >>50 >>53
アカノハシティ編
>>55 >>57 >>58 >>62 >>63 >>64 >>65 >>68 >>70 >>72 >>74 >>75 >>79 >>80
コウホクシティ編
>>81 >>82 >>83 >>84 >>87 >>88 >>89 >>93 >>94 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>106 >>107 >>108 >>111 >>112 >>115 >>116 >>117 >>118
ツクモシティ&スティラタウン編
>>121 >>122 >>123 >>126 >>127 >>128 >>129 >>130 >>133 >>138 >>145 >>152 >>157 >>158 >>159 >>162 >>163 >>164 >>165 >>166 >>167 >>168 >>171 >>172 >>173 >>175 >>176 >>177
シヌマシティ編
>>178 >>179 >>180 >>185 >>186 >>188 >>189 >>190 >>193 >>194 >>195 >>199 >>200 >>206 >>207 >>210 >>211 >>214 >>215 >>216 >>217 >>218 >>221 >>222 >>223 >>224 >>227 >>229 >>230 >>233
ヨザクラタウン編
>>234 >>235 >>236 >>242 >>243 >>246 >>247 >>248 >>251 >>254 >>255 >>256 >>257 >>258 >>259 >>260 >>261 >>264 >>266 >>267 >>268 >>269 >>270 >>271 >>272 >>273 >>274 >>275 >>276 >>277 >>280 >>281 >>283 >>284 >>285 >>288 >>289 >>290 >>291 >>294 >>295 >>296 >>297 >>298 >>299 >>300 >>301 >>303 >>304 >>305
テンモンシティ編
>>306 >>309 >>310 >>311 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>322 >>324 >>325 >>326 >>327 >>328 >>331 >>332 >>333 >>334 >>335 >>336 >>337 >>340 >>341
四天王&チャンピオン編
>>343 >>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>352 >>355 >>356 >>357 >>358 >>359 >>360 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>373 >>378 >>379 >>380
N・E団編
>>383 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>390

決戦編
零節 都市
>>391 >>392
一節 碧天
>>393 >>400
二節 緋天
>>394 >>401
三節 蒼天
>>395 >>404
四節 破天
>>396
五節 夜天
>>397
六節 輝天
>>398
七節 聖天
>>399


非公式(ベガ)ポケモン図鑑 >>5

Re: ( No.375 )
日時: 2016/09/06 09:46
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: tzLa/xcX)

「命を投げ捨てる覚悟くらい、私はとうに出来てるよ」

セイラ(女)15歳
容姿:髪型は黄色に染めた鮮やかなセミロングで、服装は紫とピンクを基調とする派手な服に、それと同じ色合いのスカート。全体的に派手だが、瞳だけは死んだように暗い灰色。
性格:年齢の割に非常に大人びており、どこか達観したような口調で物事を語る。嘘に対して非常に敏感で、少しだけ人間不信な面があるが、レオのことは全面的に信頼している。
備考:一年前にウチセト地方でシャウラという名前で『イビル』の七将軍を務めていた。現在は罪を償い終えている。

使用ポケモン

チェキッド(♀)
特性:早起き
技:影分身 シャドークロー 氷柱落とし ぶち壊す

ペガーン(♂)
特性:自然回復
技:ギガスパーク 熱風 サイコキネシス ブレイブバード

ホムロソク(♂)
特性:炎の体
技:火炎放射 シャドーボール サイコキネシス 熱風

キルギシア→シルドール(♀)
特性:カブトアーマー
技:道連れ ??? ??? ???

ミカルゲ(♂)
特性:プレッシャー
技:影撃ち 不意打ち 岩石封じ 道連れ

ヒョウカク(♀)
特性:貯水
技:守る ハイドロポンプ ドリルライナー 吹雪

Re: ポケモン 星と旋風の使徒【お知らせ&人気投票】 ( No.376 )
日時: 2016/09/02 00:09
名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: L0JcGsyJ)

オリキャラありがとうございました。パーセンターさんのような大御所から送られるとは思いもしませんでした……。大切に使用させて頂きます……!

最後の四天王は地面のセンドウさんですか。地面の使い手とはちょっと吃驚しました。服装が燕尾服、となると、地面というイメージはあまり無かったので……
ガブリアス戦から凄いですね、パンプッチやトゲキッス、ディザソルを追い詰めるとは……
どうでも良いんですが、パンプッチの攻撃の仕方が可愛いですね。南瓜に乗って、杖で技を繰り出すなんて……可愛いw 自分もパーセンターさん同様パンプジンよりパンプッチ派です

トリトドンの特性、そんな活かし方があったんですね。思えば納得しました。粘着を使ってフィールドに貼り付く……そういうこともありましたか
それで最後はレオ君のエース、エンペルト。前も書きましたが、レオ君のエンペルトって本当に凄いですね
ドサイドンと言えば、ホロ君のドサイドンとポッチャマが戦ったことを思い出しました

センドウさんに見事勝利し、次はチャンピオンのリカルド戦に突入……。後半戦となり、エルレイドがトゲキッスを追い詰めてますが、どうなるんでしょうか。トゲキッスの他に、レントラーやエンペルトの戦いも気になるところですね

それと、金賞おめでとうございます。やはりパーセンターさんが凄い作者であることに気付きました……!
人気投票面白そうですね、パーセンターさんのキャラは被りも無いし特徴がよくわかりやすいのでキャラは好きです。マルガリータなんかが投票しても良いのだろうか……

ともあれ、金賞本当におめでとうございます。これからも素敵な作品を書けるように願っています!

http:// ( No.377 )
日時: 2016/09/06 09:48
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: tzLa/xcX)

>>マルガリータさん
大御所なんてお恥ずかしい……カキコで活動している期間が他の人よりちょっと長いだけですよ。ちょくちょく失踪もしてますしね。

センドウは地面タイプ使いにしたかったわけではなく、使わせたいポケモンに地面ポケモンが多かったため地面タイプ使いになりました。ガブリアスとかトリトドンとかですね。
ガブリアスはドサイドンにも匹敵するセンドウのナンバー2ですからね。タイプ相性もありますが、リカルドのファマインよりも強い設定です。
パンプッチに限らず、得物を持っているポケモンは動きを表現しやすいので好きですね。特にパンプッチはカボチャに乗って宙に浮けるので、かなり自由に描写が出来ます。

地面に張り付く特性は本来は「吸盤」なのですが、今回は粘着を応用させていただきました。実力者センドウのポケモンならではということで、ここは一つ。
レオのエンペルトはどの距離でも戦えるので、ディザソルとは違った方向で攻防の隙がありません。ハイドロカノンの威力も一級品ですしね。
スティラタウンでのホロ戦ですね。確かあの時はドサイドンを下すも、テペトラーに負けてしまいましたね。リベンジの日は果たして来るのでしょうか。

いよいよ最後の一人、チャンピオンのリカルドです。
彼の手持ちはセンドウとは違い、エース以外の全てのポケモンがほぼ均等に強い、という設定です。そのせいか個々で見ると四天王のポケモン達より弱く見えることもありますが、総合力で四天王を上回っています。

ありがとうございます。正直、まさか金賞を取れるとは夢にも思っていませんでした。
いえいえ、寧ろ是非投票してください。お願いします。
今回ばかりは読者の皆さんが協力してくれないと成り立たない企画なので、是非。

Re: 第二百十五話 波導 ( No.378 )
日時: 2016/09/03 13:41
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: xX7v3Fbw)

連続攻撃の引き金となるエルレイドの拳が、トゲキッスを狙う。
その寸前。
「トゲキッス、地面に大文字だ!」
フィールドに倒れたまま、トゲキッスは真下へと炎を放つ。
ミトリ戦でも見せた戦法。地面に放たれた炎は周囲へと広がり、トゲキッスを中心として大の字型の火柱が上がる。
「……! エルレイド、目標変更! 炎のパンチ!」
対するエルレイドの対応は早かった。
トゲキッスへの攻撃は中止し、拳に炎を灯して足元に拳を叩きつけ、火柱を止める。
しかし、
「トゲキッス、サイコバーン!」
その隙を逃さず、トゲキッスが念力を体内に溜め込んで爆発を起こし、念力の衝撃波でエルレイドを吹き飛ばす。
「空を飛ぶポケモンは地上に落とされると一気に不利になりますからね。その対策は万全ですよ! トゲキッス、波動弾!」
翼を広げて再び飛翔し、トゲキッスは体の奥から生み出した波動の力を凝縮し、波動の念弾を放つ。
「なるほど……! エルレイド、雷パンチ!」
吹き飛ばされながらエルレイドは拳に電撃を纏わせ、その場で拳を突き出して雷の弾を飛ばし、波動弾を相殺。
「だったらエアスラッシュ!」
「それも打ち消す。インファイト!」
高速旋回しながらトゲキッスは無数の空気の刃を飛ばすが、エルレイドは着地するとすぐに拳を構え、激しく、かつ正確な連続攻撃で刃を全て砕く。
「炎のパンチ!」
刃を砕くと、エルレイドは拳に灼熱の炎を灯し、一気にトゲキッスとの距離を詰める。
「トゲキッス、迎え撃て! 大文字!」
大きく息を吸い込み、トゲキッスは激しく燃え盛る大の字型の炎弾を撃ち出す。
放たれる大の字の巨大な炎に対し、エルレイドはその中央へと炎の拳を叩き込み、競り合った末に何とか炎を打ち破った。
しかし、
「エアスラッシュ!」
今度はトゲキッスの方が次の動きが速かった。。
既にトゲキッスはエルレイドの頭上まで飛び上がっており、上空から無数の空気の刃をエルレイドへ落とす。
遂にエルレイドは数多の刃に切り裂かれる。
効果抜群の連続攻撃を受け、まだ何とか立ち上がろうとするもそこで力尽き、エルレイドはフィールドに倒れた。
「エルレイド、よくやった。休んでいろ」
エルレイドをボールに戻すと、すぐにリカルドは別のボールを取り出す。
「さて、あと二体か。それでは、次はこのポケモンだ」
「さあ、次はどんなポケモンですか? 何が出てくるのかが楽しみです」
レオの言葉にセンドウは小さく笑うと、次なるポケモンを繰り出す。
「猛る波導の王と成れ、ルカリオ!」
リカルドの五番手は、波導ポケモンのルカリオ。アスカやコウホクジムリーダーのカラタチも使っている、鋼・格闘タイプのポケモン。
両掌からは、目視できるほど強い、蒼い波導の力を放っている。
手に纏う波導の力はカラタチの個体やアスカの個体よりも力強いものに見える。それだけこのルカリオが強いということだろう。
「では行くぞ。ルカリオ、波導弾!」
「トゲキッス、こっちも波動弾!」
ルカリオが両手を構え、トゲキッスは体の奥から波動の力を生み出し、同時に念弾を放つ。
両者の念弾が正面から激突するが、結果は明白。明らかにルカリオの波導弾の方が強かった。
ルカリオの放った念弾はトゲキッスの念弾を容易く打ち破り、その奥にいるトゲキッスを捉えた。
「波導の勝負で我がルカリオに勝つことなど出来んぞ。ルカリオ、サイコバレット!」
ルカリオが掌を突き出し、蒼い念の銃弾を連射する。
空中で体勢を崩すトゲキッスへ無数の銃弾が襲い掛かり、躱す隙も与えずにトゲキッスを貫いた。
「っ、トゲキッス!」
念の銃弾を叩き込まれて蜂の巣にされ、トゲキッスは戦闘不能となって地に落ちた。
「トゲキッス、よく頑張ってくれたな。後は休んでてくれ」
トゲキッスを戻すと、レオは次のボールを手に取る。
「頼んだぜ、レントラー!」
レオの五番手はレントラー。フィールドに立つと大きく咆哮し、ルカリオを威嚇して攻撃力を下げる。
「威嚇の特性は厄介だが、それくらいはルカリオの障害にはならん。ルカリオ、ボーンラッシュ!」
ルカリオの左手の波導が増幅し、細く長い骨の形をしたロッドを形作る。
その骨を掴むと、ルカリオは地を蹴って飛び出し、レントラーへと狙いを定めて骨のロッドを振るう。
「地面技……! レントラー、怒りの炎!」
対するレントラーは咆哮と共に憤怒の感情の如く荒れ狂う灼熱の業火を放つ。
だがルカリオは片手で骨を振り回しながら炎の中へと自ら突っ込み、炎の波を強引に突っ切り、手にした骨のロッドをレントラーへ叩きつけた。
「なにっ……!? レントラー、大丈夫か!?」
押し戻されたレントラーはすぐに体勢を立て直し、レオの言葉に頷く。
(炎技は効果抜群なはず。まさかその炎の中を突っ込んでくるなんて……だけど、炎のダメージは受けたはずだ)
ルカリオの方を見れば、所々体に煤が付いている。流石に怒りの炎の中をノーダメージで突っ切ることは出来ないようだ。
が、
「ん……?」
そこでレオは気付く。
「ボーンラッシュが、消えてない……?」
先程までと変わらず、ルカリオは得物として左手に骨のロッドを手にしている。
「その通り。俺のルカリオは戦闘中、半永久的にボーンラッシュを作り出したまま戦うことが出来る。波導の扱いを鍛え抜いた我がルカリオだからこその芸当だ」
ますますこのルカリオの強さを実感するレオ。
「それでは次だ。ルカリオ、波動弾!」
右手を構え、ルカリオは波導の念弾を撃ち出す。
ボーンラッシュに波導の一部を使っているはずなのだが、念弾の威力は先程のものと全く変わらない。
「レントラー、壊せ! 氷の牙!」
レントラーが牙に長く鋭い氷を纏わせる。
氷の牙が波導弾を貫き、氷は砕け散るが念弾も破壊される。
「サイコバレット!」
「ギガスパーク!」
ルカリオが右手を突き出し、蒼い念の銃弾をマシンガンのように撃ち出す。
対してレントラーは一点に電気を集めて巨大な電撃の砲弾を作り上げ、ルカリオへと放つ。
念の銃弾を叩き込まれても打ち消されることなく砲弾は突き進み、ルカリオを捉えて吹き飛ばす。
「よっし! レントラー、怒りの炎!」
続けてレントラーはもう一度荒れ狂う業火を吹き出す。
「ルカリオ、メタルブラスト!」
ルカリオは素早く起き上がり、強大な鋼エネルギーの砲撃を放つ。
薙ぎ払うように砲撃が放たれ、ルカリオは襲い来る怒りの炎を打ち消した。
「ルカリオ、ボーンラッシュ!」
「レントラー、馬鹿力!」
再びルカリオが手にした骨のロッドを構えて突っ込み、レントラーは力のリミッターを外して渾身の力の突撃を繰り出す。
ルカリオが骨を叩きつけ、レントラーは正面から激突。
正面から双方の一撃がぶつかり、激しく競り合うも、威嚇が効いているのか、少しずつルカリオが押し戻される。
「よし、レントラー、そのままだ! 吹き飛ばせ!」
さらに力を込め、レントラーはルカリオを押していく。
だが。

「ルカリオ、波導弾!」

ルカリオが手にしている骨の形状をとっていた波導が、一瞬で蒼い念弾を形作った。
その波導の念弾をルカリオはレントラーの額へと叩き込み、逆にレントラーを吹き飛ばした。
「忘れているかもしれないが、骨のロッドもルカリオの波導で作り出したものだ。ルカリオの手元にある限り、自由自在に形を変えて扱うことが出来る」
波導弾は特殊技ゆえ威嚇の影響も受けず、加えてタイプ一致のルカリオの主力技。馬鹿力の勢いで多少威力を削ったとはいえ、ダメージは大きい。
「ルカリオ、もう一度波導弾!」
両手を構え、ルカリオは掌に波導の力を凝縮し、再び波導の念弾を放つ。
「くっ、レントラー、立て直すぞ! ギガスパーク!」
対するレントラーは体から電撃を発し、それを一点に集めて作り上げた巨大な電撃の砲弾を撃ち出す。
電撃の砲弾と波導の念弾が激突し、フィールド中央で爆発を起こす。

Re: 第二百十六話 巨人 ( No.379 )
日時: 2016/09/06 09:49
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: tzLa/xcX)

砲弾と念弾が激突し、爆発とともに爆煙を巻き起こす。
「チャンス! レントラー、ギガスパーク!」
通常のポケモンなら煙によって視界が塞がれてしまうが、レントラーの場合は敵の視界が塞がれているため寧ろ好機。
レントラーの瞳が金色に輝き、透視能力が発動する。
煙に隠れるルカリオの位置を正確に突き止め、ルカリオに向けて巨大な電撃の砲弾を放つ。
しかし、

「甘いな。ルカリオ、ボーンラッシュ!」

無傷。
砲弾を受けた様子もなく、骨のロッドを形作った波導を手にしたルカリオが煙の中から飛び出して来る。
そのまま立て続けに骨を振るい、レントラーを殴り飛ばした。
「なっ……!?」
「残念だが、物陰の相手を見つけるのは、何もレントラーだけの特権ではないぞ」
不敵な笑みを浮かべ、リカルドが口を開く。
「波導というのは、何もルカリオだけの持つ能力ではない。波導とは言わば全ての生命が持つ気、オーラのようなもの。ルカリオだけでなく君のレントラーや君自身、そして私も波導を持っている。ルカリオはその波導の力を自由に操るだけでなく、他者の持つ波導も感知出来るのだよ」
つまり、ルカリオは煙の奥のレントラーの位置を波導によって探り当てたということだ。
ギガスパークはボーンラッシュで打ち破ったのだろう。地面技は電気タイプには滅法強い。
「くっ……レントラー、まだ終わってないぞ。怒りの炎!」
立ち上がると、レントラーは瞳に怒りを浮かべて憤怒の感情の如く荒れ狂う灼熱の業火を放つ。
「ルカリオ、波導弾!」
対して、ルカリオは片手を天に掲げ、上空に波導の念弾を打ち上げると、
「突っ切れ! ボーンラッシュ!」
骨のロッドを携え、再び炎の波の中へと飛び込んでいく。
鋼の体には炎は相当効くはずなのだが、レントラーの放った炎を物ともせずにルカリオは突き進み、骨のロッドを思い切り振り抜き、レントラーを叩き飛ばした。
「ルカリオも炎のダメージを受けているはず! レントラー、ギガスパーク!」
まだ何とか起き上がり、レントラーは身体中から電気を放出する。
だが。
刹那、上空から流星のように波導の念弾が飛来し、レントラーの額に直撃した。
「レントラー!?」
先程ルカリオが頭上に放った波導弾が弧を描いて戻って来たのだ。
ルカリオへの攻撃を優先するあまり、レオも完全に失念していた。
波導弾の直撃を受け、レントラーの体がぐらりと傾き、そのままフィールドに倒れた。
「くっ……レントラー、よく頑張った。ゆっくり休んでくれ」
レントラーをボールへと戻し、レオは最後のボールを手に取る。

「これで最後だ! 頼んだぜ、エンペルト!」

満を持して、レオのエース、エンペルトが登場。
フィールドに立つと大きく啼き、戦闘の構えに入る。
「なるほど、そのエンペルトが君のエースか。その力、この俺にどこまで通じるか見せてくれよ!」
「望むところです! エンペルト、ハイドロポンプ!」
大きく息を吸い込み、エンペルトは大量の水を放出する。
「ルカリオ、メタルブラスト!」
骨のロッドを消し、ルカリオは両手から強大な鋼エネルギーの砲撃を放つ。
両者の一撃が正面から激突するが、結果は明白。
エンペルトの放つ水柱が鋼の砲撃を打ち破り、ルカリオを吹き飛ばした。
「っ! ルカリオ、ボーンラッシュ!」
吹き飛ばされたルカリオはすぐに体勢を立て直し、長い骨の形をした波導を手に取り、地を蹴って一気にエンペルトとの距離を詰めるが、
「エンペルト、ジオインパクト!」
エンペルトの両翼が銀色の光を纏う。
振り下ろされる骨のロッドを片翼で防ぐと、もう片方の翼を振るい、衝撃波を放つと共にルカリオを弾き飛ばす。
「ハイドロポンプ!」
間髪入れずにエンペルトは再び大量の水を吹き出す。
吹き飛ぶルカリオを水柱が直撃し、そのまま壁へと叩きつけ、ルカリオの残りの体力を削り取った。
壁にめり込み、ルカリオは戦闘不能となる。
「ルカリオ、よくやった。休んでいろ」
ルカリオをボールへと戻し、いよいよリカルドも最後のボールを手に取った。
「ルカリオの力を持ってして傷一つ付けられないとは、流石はエースポケモンだな。こうなれば、俺もエースを出すしかないな」
リカルドが天高く、最後のボールを掲げる。

「森羅万象の王と成れ、レジギガス!」

地響きを立てて現れたのは、白い巨人のようなポケモン。
腕や顔など、所々に黄色い箇所があり、肩には苔むしたように植物が生えている。
顔には点字のような意匠があり、体の前面には岩石、氷、鋼を模したような謎の三色の球体が左右対称に存在している。
巨大ポケモンのレジギガス。ノーマルタイプの伝説のポケモンだ。
「レジギガス……伝説の、ポケモン……!?」
「そうだ。こいつこそが俺の切り札であり、俺の力。今までの五体も勿論強いが、こいつはその五体を相手取って一歩も引かない実力を持つ」
「……!?」
その巨体と実力に圧倒されそうになるレオ。だが、
「……いや、今さら怖気付く必要なんてない。ここまで来た以上、何としても勝つ! エンペルト、やるぞ!」
ここまで来ればもう怖いものなどない。レオがやることは、戦って勝つこと。それだけだ。
「それじゃあ、行きます! エンペルト、ハイドロポンプ!」
「全力でかかって来い! レジギガス、冷凍パンチ!」
エンペルトが大きく息を吸い込み、大量の水を放出する。
対してレジギガスは大きな腕をゆっくりと振り上げる。
拳に冷気を纏ってその拳を振り抜き、太い水柱を一瞬で凍結、粉砕した。
「レジギガス、メタルブラスト!」
さらにレジギガスの点字のような意匠が点滅し、鋼エネルギーの砲撃が撃ち出される。
タイプが一致していないはずなのに、先程のルカリオのものよりもずっと強い。
「エンペルト、ジオインパクト!」
だがエンペルトも負けていない。
両翼に輝く銀色の光を纏い、その翼を剣のように振り下ろし、鋼のエネルギーを両断してしまう。
「ドリル嘴!」
メタルブラストを捌くと、エンペルトは嘴を伸ばしてドリルのように高速回転しながら飛び出していく。
「レジギガス、ストーンエッジ!」
レジギガスが拳を握り締めると、その拳の周りに白い光が迸り、無数の尖った岩を形作る。
その拳を開くのを合図に、無数の尖った岩がエンペルトへと一斉に撃ち出される。
「エンペルト、躱して突っ込め!」
だがエンペルトは止まらない。
降り注ぐ岩の雨を掻い潜って一気にレジギガスとの距離を詰め、ドリルの如き突撃がレジギガスの顔面に激突した。
「逃すな! 冷凍パンチ!」
直後、エンペルトが吹き飛ばされた。
ドリル嘴を食らっても一歩も引かず、レジギガスは冷気を込めた拳を振るい、エンペルトを殴り飛ばしたのだ。
「俺のレジギガスはちょっとやそっとの攻撃では怯まん。センドウのドサイドンの岩石砲クラスの攻撃でなきゃな。レジギガス、メタルブラスト!」
レジギガスの点字の模様が激しく点滅し、鋼エネルギーの砲撃が放たれる。
「くっ、エンペルト、ジオインパクト!」
吹き飛ばされながらも、エンペルトは両翼に輝く銀色のオーラを纏い、その翼を構える。
直後に鋼の砲撃がエンペルトへと襲い掛かり、エンペルトを地面に叩きつけるが、エンペルトは銀色の翼で何とか身を守り、ダメージを最小限に抑えた。
「攻撃を緩めるな! レジギガス、ストーンエッジ!」
「エンペルト、立て直すぞ! ハイドロポンプ!」
レジギガスが掌を突き出して無数の尖った岩を一斉に撃ち出し、エンペルトが口から水柱のように大量の水を放出する。
無数の岩の刃を、凄まじい勢いの水柱が迎え撃つ。


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