二次創作小説(紙ほか)
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ポケットモンスター 星と旋風の使徒
- 日時: 2017/01/28 12:25
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=22078
どうも、初めましての人は初めまして、そうでない人はこんにちは。パーセンターです。
えー、また始まってしまいました。四作目ですね。
今作は前作の完全続編となっております。
参照をクリックすれば、前作に飛びます。
レオの新しい冒険が、始まります。
※注意
・例によって例のごとくノープランです。
・パーセンターは大学生でございます。現在数々の課題に追われて更新頻度が非常に低いですがご了承ください。
・登場するポケモンが色々とややこしいです。詳しくは近々やるオリキャラ募集のときに説明しますが、簡単に言うと『プラチナのシンオウ図鑑に載っているポケモン+ベガでのみ登場するポケモン』となります。
これくらいですね。
内容としては、前作と同様、オリジナルの地方でのゲームのような冒険ものとなります。
それでは、よろしくお願いします。
登場人物
味方side >>25
N・E団side(ネタバレ注意)>>153
用語(ネタバレ注意)>>342
プロローグ >>1
シラハタウン&メガキタウン編
>>6 >>20 >>22
ハスバナシティ編
>>27 >>31 >>32 >>34 >>36
デンエイシティ編
>>39 >>40 >>41 >>42 >>45 >>46 >>50 >>53
アカノハシティ編
>>55 >>57 >>58 >>62 >>63 >>64 >>65 >>68 >>70 >>72 >>74 >>75 >>79 >>80
コウホクシティ編
>>81 >>82 >>83 >>84 >>87 >>88 >>89 >>93 >>94 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>106 >>107 >>108 >>111 >>112 >>115 >>116 >>117 >>118
ツクモシティ&スティラタウン編
>>121 >>122 >>123 >>126 >>127 >>128 >>129 >>130 >>133 >>138 >>145 >>152 >>157 >>158 >>159 >>162 >>163 >>164 >>165 >>166 >>167 >>168 >>171 >>172 >>173 >>175 >>176 >>177
シヌマシティ編
>>178 >>179 >>180 >>185 >>186 >>188 >>189 >>190 >>193 >>194 >>195 >>199 >>200 >>206 >>207 >>210 >>211 >>214 >>215 >>216 >>217 >>218 >>221 >>222 >>223 >>224 >>227 >>229 >>230 >>233
ヨザクラタウン編
>>234 >>235 >>236 >>242 >>243 >>246 >>247 >>248 >>251 >>254 >>255 >>256 >>257 >>258 >>259 >>260 >>261 >>264 >>266 >>267 >>268 >>269 >>270 >>271 >>272 >>273 >>274 >>275 >>276 >>277 >>280 >>281 >>283 >>284 >>285 >>288 >>289 >>290 >>291 >>294 >>295 >>296 >>297 >>298 >>299 >>300 >>301 >>303 >>304 >>305
テンモンシティ編
>>306 >>309 >>310 >>311 >>312 >>313 >>314 >>315 >>316 >>317 >>318 >>319 >>322 >>324 >>325 >>326 >>327 >>328 >>331 >>332 >>333 >>334 >>335 >>336 >>337 >>340 >>341
四天王&チャンピオン編
>>343 >>344 >>345 >>346 >>347 >>348 >>349 >>350 >>351 >>352 >>355 >>356 >>357 >>358 >>359 >>360 >>363 >>364 >>365 >>366 >>367 >>368 >>369 >>370 >>371 >>372 >>373 >>378 >>379 >>380
N・E団編
>>383 >>384 >>385 >>386 >>387 >>388 >>389 >>390
決戦編
零節 都市
>>391 >>392
一節 碧天
>>393 >>400
二節 緋天
>>394 >>401
三節 蒼天
>>395 >>404
四節 破天
>>396
五節 夜天
>>397
六節 輝天
>>398
七節 聖天
>>399
非公式(ベガ)ポケモン図鑑 >>5
- Re: ポケットモンスター 星と旋風の使徒 ( No.105 )
- 日時: 2016/06/22 10:05
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)
「今こそ、我が軍神たる力を解き放とう」
トパズ(男)36歳
容姿:色に染めた髪を無造作に跳ねさせ、橙色の軍服を着ている。背中には赤いマントを羽織っており、襟にN・E団の紋章がある。体格がよく、背が高い。
性格:高圧的で、負け知らず。どんな敵であろうと、絶対に臆することなく立ち向かっていく。ボスに次ぐリーダーシップを持ち、かつ七天将の中では一番まともな性格。かつては軍の指揮官を務めており、『軍神』と呼ばれて恐れられていた。
備考:輝天将、第四位。覚醒すると首に龍の逆鱗のような金色の模様が浮かび上がる。覚醒した中では序列二位であり、天将の中では唯一自力で覚醒率を操作できる。
手持ちポケモン
チリーン(♂)
特性:浮遊
技:ハイパーボイス シャドーボール サイコバーン 神秘の守り
ガルラーダ(♂)
特性:石頭
技:襲撃 悪の波動 熱風 ブレイブバード
エーフィ(♀)
特性:マジックミラー
技:リフレクター シャドーボール サイコショック 電磁砲
マカドゥス(♂)
特性:静電気
技:ダイヤブラスト 磁力線 雷 ???
- Re: 第四十五話 熱血 ( No.106 )
- 日時: 2013/08/15 14:06
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
N・E空中輸送ドッグが飛び去って行ったあと、八階からマゼンタが登って来た。
「マゼンタ! そっちは大丈夫だったか?」
「……んー、まあ何とか勝ったで」
壁が破壊されたあの後、ラピスが外に気を取られた隙を突いて悪巧みで特攻を上げ、すかさず気合玉を放ってブラッキーを倒していた。
しかしそのあと、ラピスはすぐに空中輸送ドッグに乗り込んでしまった。
「こっちもギリギリで勝ったけど、かなり強かったぜ。やっぱり侮れないな、N・E団」
「そやね。あれで六位と四位なんやから、その上は……」
その時、複数の人間の階段を駆け上がる音が響き、カラタチとジムトレーナー三人衆が駆けあがってきた。
「二人とも、無事だったか!?」
荒い息をつきながら、カラタチが言う。
「ええ、まあ何とか」
「そっちはどうやったん?」
「途中で逃げられた。下っ端とは言え、流石にあの人数はきつかったな」
だが、とカラタチは続け、
「『ブロック』のリョーマ……だったか? から連絡があった。とりあえずこの町は解放されたそうだ。町にいた下っ端も全員撤退したそうだ」
ふとレオが前を見ると、先ほどトパズが立っていたところにいくつかの鍵が落ちていた。
「カラタチさん、あの鍵はもしかして」
「ああ、おそらくはこの町の住民が閉じ込められている部屋の鍵だろう。二人とも、よく頑張ってくれた。後は私たちに任せて、先に戻っていてくれ」
カラタチにそう言われ、レオとマゼンタは一回に降り、高層ビルを後にする。
ビルを見ると、三階、八階、九階の壁がなくなっていた。
ポケモンセンターに戻ると、中で待機していた者たちが二人を迎える。
リョーマとテレジアは、既に帰ってしまったらしい。
「二人とも、大丈夫だった? 心配したんだからね」
真っ先にアスカが二人の元へ駆け寄ってきた。
「まあな。何とか親玉は倒したし、この町も解放したぜ」
レオがそう言うと、それを聞いていた周りの者たちがそろって歓声を上げる。
とりあえずは、コウホクシティは解放された。
「マゼンタは、この後どこにいくんだ?」
翌日。
レオとアスカは、次の町へと向かうマゼンタを見送っていた。
「次のジムがある町やから……ツクモシティやな。レオくんはこの後ジム戦なんか?」
「ああ。この後、すぐジムに行くつもりだぜ」
「カラタチさんの格闘ポケモンはえらい強いでー。頑張りいや。アスカちゃんも、元気でな」
「うん、またどこかで会いましょう」
ほななー、とマゼンタは手を振り、次の町へと歩き出していった。
「さて、ところでアスカは、ここのジム戦は?」
「この前行ったわ。もちろん勝ったわよ」
自慢げにアスカはコウホクジムバッジを取り出す。
「一つ言っておくけど、カラタチさんの格闘ポケモンは強敵揃いよ。飛行タイプやエスパータイプを持ってても油断しないことね」
「当たり前だろ。ジムリーダーが弱かったら、面白くないじゃんか」
「ふうん。じゃ、ポケモンセンターで勝利報告を待ってるわよ」
そう言って、アスカはポケモンセンターへと戻っていく。
「……やってやるぜ」
レオはそう呟き、気持ちを入れなおすと、ジムへと向かっていく。
コウホクジムは、体育館か武道館のような外観をしている。ジム自体も大きい。
「お願いします!」
ジムの扉を開けると、シンプルなバトルフィールドと、その向こう側に立つ赤いジャージの大男。
「コウホクジムによく来たな、レオ」
カラタチは腕を組み、笑みを浮かべてレオを見据える。
「昨日はN・E団撃退の協力をしてくれてありがとう。おかげで町もすぐに復興しそうだ」
「それはよかったです。だけど、それとバトルは勿論別ですよね」
「ガハハハハ! そう来なくてはな。勿論、このカラタチ、全力で相手をしようではないか」
カラタチは豪快に笑い、ボールを取り出す。それを見てレオもボールを手にかける。
「いざ、尋常に勝負!」
カラタチが叫んだのを引き金に、二人は同時にポケモンを繰り出す。
「頼んだぜ、トゲチック!」
「根性見せろ、ハンタマ!」
レオの一番手はトゲチック。
対するカラタチの一番手は、振袖のような武道着を着た、白いオコジョのようなポケモン。その後ろには黒くひょろ長い魂が出ている。
ハンタマ、半霊ポケモン。ゴースト・格闘タイプ。
「ハンタマか、懐かしいぜ。僕のハンタマは元気にしてるかな」
一年前、レオはハンタマを持っていた。今は幼馴染に預けてあるが、それ故愛着のあるポケモンでもある。
「では、行くぞ! ハンタマ、まずは氷柱パンチ!」
ハンタマの拳に冷気が込められる。
その冷気は鋭く尖った氷柱のようにハンタマの拳を覆い、その拳を構えてハンタマはトゲチックへと突っ込む。
「トゲチック、マジカルリーフ!」
対してトゲチックは不思議な光を放つ葉の刃を飛ばす。
しかし、ハンタマは素早い動きで葉を回避し、必中であるはずのマジカルリーフを掻い潜ってトゲチックまで接近、その氷柱のような拳でトゲチックを殴り飛ばす。
「来るぞハンタマ、シャドークロー!」
先ほどまでハンタマの拳を覆っていた氷柱は一瞬で消え、代わりに拳は爪のように鋭い影をまとっていた。
振り向きざまにハンタマは影の爪を振るい、後ろに迫っていた葉を切り裂く。
「ッ、何て機動力だ!」
マジカルリーフを掻い潜り、トゲチックを攻撃し、さらにはそのマジカルリーフをも破ってしまう。
このハンタマ、なかなかの曲者だ。
「僕のハンタマと戦ってきた人たちは、皆今の僕と同じ思いをしてたんだろうな」
過去を思い出し、レオは小さく笑うが、すぐに気持ちを切り替える。
『コウホクシティジム ジムリーダー カラタチ 愛と根性の熱血漢』
- Re: 第四十六話 弾丸拳 ( No.107 )
- 日時: 2013/08/15 14:06
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「トゲチック、神通力!」
トゲチックは神々しい力の念動力を操作し、ハンタマの動きを止める。
「甘いな。ハンタマ、スカイアッパー!」
しかし、ハンタマは俊敏な動きで念力を躱していた。
そのままトゲチックの下まで駆けると、そこから拳を上へと思い切り振り上げる。
「させるか! トゲチック、エアスラッシュ!」
トゲチックは羽ばたいて空気の刃を下へと飛ばし、跳び上がってくるハンタマを切り裂く。
「追撃するぞ! トゲチック、マジカルリーフ!」
体勢の大きく崩れているハンタマへと、トゲチックは不思議な光を放つ葉の刃を放つ。
「こういう時の必中技は困る。ハンタマ、氷柱パンチ! 出来るだけ相殺せよ!」
拳に氷柱をまとい、体勢を崩しながらもハンタマは拳を振るって葉を打ち消していく。
全ては打ち消せず、葉の刃の残りがハンタマを切り裂くが、ダメージは少ない。
「神通力だ!」
「させんぞ! 辻斬り!」
トゲチックはさらに念動力を操ってハンタマを攻撃するが、その時には既にハンタマはそこから消えており、トゲチックの横へと現れていた。
そのまま爪を振り抜き、すれ違いざまにトゲチックを切り裂く。
「続けていくぞ! ハンタマ、氷柱パンチ!」
「来るぞ! トゲチック、原始の力!」
拳に氷柱をまとって、ハンタマはトゲチックに殴りかかるが、トゲチックは周囲に浮かべた岩を操作し、その岩を盾にして拳の一撃を防ぐ。
そのまま岩を放ち、逆にハンタマを吹っ飛ばす。
「効かんぞ! ハンタマ、スカイアッパー!」
岩技の原始の力は、格闘タイプを持つハンタマには効果は今一つ。
すぐさまハンタマは拳を構え、地を蹴って跳び、トゲチックを下から殴り飛ばす。
「トゲチック、立て直せ! エアスラッシュ!」
吹っ飛ばされて回転しながら宙を舞うトゲチック。しかし何とか体勢を立て直し、羽ばたいて空気の刃を飛ばす。
「そんな体勢からの攻撃は喰らわん! ハンタマ、辻斬り!」
弧を描いて空気の刃が飛んでくるが、それよりも速くハンタマはトゲチックの横を駆け抜け、すれ違いざまに鋭い爪でトゲチックを切り裂く。
「くっそ、やっぱ速え……! トゲチック、マジカルリーフ!」
「私のハンタマの機動力を舐めるなよ。ハンタマ、シャドークロー!」
襲い来る、光を放つ葉を、ハンタマは影の爪を振るって次々と破壊していき、
「氷柱パンチ!」
すぐさま氷柱で拳を覆い、トゲチックへと突っ込んでいく。
「そこだ! トゲチック、神通力!」
向かってくるハンタマ目掛けて、トゲチックは神々しい念力を起こし、今度こそハンタマの動きを止める。
「引き寄せてエアスラッシュ!」
念力を操り、トゲチックはハンタマを思い切り引き寄せ、間髪入れずに羽ばたいて空気の刃を飛ばし、ハンタマに刃を直撃させる。
「やるな。ハンタマ、辻斬り!」
「その軌道はもう読めましたよ! トゲチック、躱してマジカルリーフ!」
ハンタマが一瞬でトゲチックの近くに現れるが、爪を振り抜く前にトゲチックは横へと飛び、不思議な光を放つ葉の刃を放つ。
「むっ、ハンタマ、シャドークロー!」
「させるか! トゲチック、神通力!」
ハンタマが影の爪を振るうよりも速くトゲチックは神々しい念力を放ち、ハンタマの動きを止めてしまう。
直後に、葉がハンタマの体を切り裂く。
「とどめだ! 叩きつけてエアスラッシュ!」
ハンタマを地面に叩きつけ、そしてすかさず羽ばたいて空気の刃を飛ばす。
避けられるはずもなく、ハンタマは刃の一撃をまともに喰らう。
機動力に優れるハンタマは、耐久面は非常に脆い。
効果抜群の技を連続で受け、ハンタマは戦闘不能になってしまう。
「むう、ハンタマ、よくやったな。戻って休んでいろ」
ハンタマでもう少し勝つ作戦だったのか、少々惜しげな表情を浮かべて、カラタチはハンタマをボールに戻す。
しかし、すぐに気を取り直し、次のボールを取り出す。
「そのトゲチック、なかなかやるな。まさか私のハンタマが一体も倒せずに負けるとは」
だが、とカラタチは言葉を続け、
「ここからはそう簡単には勝たせんぞ! 気合入れて行けよ、チャーレム!」
カラタチの二番手はチャーレム。合掌するように掌を合わせ、片足で立っている。
「チャーレムか。神通力は抜群にならないけど、それならトゲチック、エアスラ——」
「バレットパンチ!」
トゲチックが羽ばたくよりも早く、チャーレムは動いた。
一瞬でトゲチックの正面へと跳び、弾丸のような連続パンチでトゲチックを吹っ飛ばす。
「速いッ……! トゲチック、マジカルリーフ!」
「躱してバレットパンチ!」
体勢を崩しながらも、トゲチックは光を放つ葉の刃を飛ばすが、再びチャーレムは神速で動き、トゲチックを弾丸のようなパンチで吹っ飛ばしていた。
ハンタマ戦でのダメージも蓄積していたトゲチックは、ここで戦闘不能となってしまう。
「トゲチック、よくやった。ハンタマを倒したのはでかいぜ」
トゲチックを労い、ボールに戻し、レオは次のボールを取り出す。
「次は頼んだぜ、ルクシオ!」
レオの二番手は、ルクシオだ。
「電気タイプのルクシオか。見たところ、お互いに有効打はなさそうだが?」
「そうですね。ということは、どっちの戦術が相手を上回るか、ってところですね」
合掌と片足立ちの体勢を一切ブレさせず、チャーレムはじっとルクシオを見据える。
ルクシオは牙を剥き出し、低く唸ってチャーレムを威嚇する。
- Re: 第四十七話 念刃 ( No.108 )
- 日時: 2013/08/15 14:07
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Q1X0ZXes)
「ルクシオ、まずは帯電!」
ルクシオは体内に電気を溜め込み、攻撃・特攻を高める。
「なるほど、まずは積み技で下準備か。チャーレム、バレットパンチ!」
チャーレムは一瞬でルクシオとの距離を詰めると、弾丸のように速い連続パンチを浴びせる。
しかしバレットパンチは鋼技。電気タイプのルクシオにはさほど大きなダメージは無い。
「それくらいどうってことありませんよ。ルクシオ、メガショック!」
ルクシオはバチバチと音を立てて弾ける電撃を放出する。
「チャーレム、サイコカッター!」
対して、チャーレムは腕を縦に振って、床へと垂直に飛ぶ念力の刃を飛ばす。
しかし、帯電で攻撃力が上がっているメガショックが、刃に突き破られてしまう。
「何だと? ルクシオ、躱してもう一回帯電!」
少し驚いたレオだが、すぐに気持ちを切り替える。
ルクシオは再び電気を溜め込み、さらに決定力を上げていく。
「はっきり言っておくが、このチャーレムの攻撃を相殺するのは難しいぞ」
そこでカラタチがこんなことを言った。
「どういう意味ですか?」
「このチャーレムの特性はヨガパワー。攻撃力が通常の二倍になる特性だ」
「!?」
思わずレオは目を見開く。それはそうだ。
攻撃力が二倍になる特性など、聞いたことが無い。
「だからこのチャーレムの攻撃を相殺しようとするのは止めた方がいいぞ。チャーレム、サイコカッター!」
つまりこのチャーレム、見た目に似合わず、相当な攻撃力を持っているようだ。
再び腕を横に振り、チャーレムは今度は床と水平の念力の刃を飛ばす。
「だったらルクシオ、躱してアイアンテール!」
身を屈めてルクシオは刃を躱し、鋼鉄のように硬化させた尻尾をチャーレムへと叩きつける。
しかし。
「チャーレム、リフレクター!」
両手を前にかざし、チャーレムは薄く光り輝く、透明の壁を作り上げる。
その壁によってルクシオの尻尾の一撃は威力を削がれ、
「サイコカッター!」
縦に振られたチャーレムの腕から念力の刃が発射され、ルクシオは押し負け、吹っ飛ばされる。
「くっそ、またしてもリフレクターか!」
輝天のトパズのエーフィ戦では、このリフレクターに相当苦しめられた。
しかもルクシオの技のうち、攻撃技は三つ。そのうち二つは物理技。メガショックだけで戦うのは難しい。
「くっそ……ルクシオ、辻斬り!」
ルクシオは爪をかざすと、一瞬でチャーレムの横を通り過ぎ、すれ違いざまにチャーレムを切り裂く。
威力は半減してしまうが、チャーレムに攻撃を与えることは出来る。
「メガショック!」
「躱してバレットパンチだ!」
ルクシオは破裂音を放ちながら弾ける電撃を放つが、それよりも速くチャーレムがルクシオに接近しており、弾丸のような連続パンチでルクシオを吹っ飛ばす。
「サイコカッター!」
さらにチャーレムは腕を横に振り、水平に飛ぶ念力の刃を飛ばす。
「くっそ、躱すしかないか! ルクシオ、躱してメガショック!」
体勢を低く屈め、刃を躱すと、ルクシオはバチバチと弾ける電撃を放ち、チャーレムに命中させる。
帯電で強化されているため、威力は高い。
「やるではないか。ならばこれならどうだ? チャーレム、サイコカッター!」
両腕に念力を込め、チャーレムは両腕を×の字に振るい、十字型の念力の刃を飛ばす。
「アイアンテールで相殺も出来ないし……躱すしかないか……!」
大きく跳び上がり、ルクシオは念力の刃を躱すが、
「バレットパンチ!」
避けたところにチャーレムが跳んでくる。
「ッ、メガショック!」
ルクシオは電撃を放とうとするが、チャーレムの動きは非常に速く、電撃を放つよりも前に、弾丸のような連続の拳がルクシオを捕らえた。
「やっぱり先制技には勝てないか……ルクシオ、メガショック!」
「させんぞ! チャーレム、サイコカッター!」
ルクシオは体勢を立て直し、バチバチと弾ける電撃を放つが、チャーレムも腕を横に振って念力の刃を飛ばす。
電撃は打ち破られ、刃がルクシオに命中する。
「決めるぞ! チャーレム、サイコカッター!」
両腕を×の字型に振り、チャーレムは十字型の刃を発射する。
体勢の崩れているルクシオでは、避けきることは出来ない。
「くっそ、少しでも威力を軽減するぞ! ルクシオ、メガショック!」
何とかルクシオは立ち上がる。ルクシオも回避は不可能と分かっているようで、最大火力で電撃を発射する。
しかし、それは破裂音を放ち、弾けながら放たれる電撃ではなかった。
より勢いのある、光線のように一直線に飛ぶ強烈な電撃が、ルクシオの体内から発射された。
「!?」
「これは……十万ボルト!」
突然の一撃に驚くカラタチと、図鑑を取り出し、歓喜の声を上げるレオ。
突破とまではいかなかったまでも、ルクシオの放った電撃は、念力の刃を相殺した。
「馬鹿な……そうか、奴は先ほど帯電を!」
「その通りですよ! 決めるぞルクシオ、十万ボルト!」
ルクシオはもう一度、強烈な電撃を発射する。
「くっ、チャーレム、躱してバレットパンチ!」
チャーレムは跳び上がって電撃を避け、弾丸のような連続パンチを浴びせる。
その時、チャーレムを包む光の壁が消えた。
「よっし、行けるぞ! ルクシオ、アイアンテール!」
連続パンチを耐え切り、ルクシオは尻尾を硬化させ、その尻尾をまだ近くにいるチャーレム目掛けて横なぎに振るう。
だが。
「そう甘くはないぞ! チャーレム、跳び膝蹴り!」
突如、チャーレムは地を蹴って跳び、渾身の膝蹴りを繰り出す。
ルクシオの硬化された尻尾を容易く弾き飛ばし、さらにはルクシオにも必殺の膝蹴りが叩き込まれる。
「ッ!? ルクシオ!」
予想外の一撃を喰らい、ルクシオは派手に吹っ飛ばされ、戦闘不能となってしまう。
地面に落ちたルクシオは、戦闘不能となっていた。
「ルクシオ、よくやってくれた。後は後続に任せてくれ」
レオはルクシオを労い、ボールに戻す。
「まさか跳び膝蹴りを隠し持っていたとはわかりませんでした。流石です」
「まあな。バトルは最後まで分からない。それこそがポケモンバトルの醍醐味だからな」
そう言って、豪快にカラタチは笑う。
そして、カラタチとチャーレムをじっと見据え、レオは次のボールを取り出す。
- Re: ポケットモンスター 星と旋風の使徒 ( No.109 )
- 日時: 2013/04/05 16:11
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: H6B.1Ttr)
お久し振りです。春休みなのに夏休み級の課題を処理している白黒です。
街を占拠しようとしたN・E団との戦いはどう決着するものかと思いましたが、最後はソライトですか。
しかし、トパズが使用するブイズはエーフィでしたか。白黒はサンダースだと読んでいましたが、輝天将→輝く→光→太陽でエーフィってことなんですかね?
ラピスはやっぱりブラッキーでしたか。白黒はブイズの中ではブラッキーが一番好きです。次点でリーフィアかブースターです。
それにしても、ラピスが六位なのは相手を選ぶからなんですね。てことは、ブイズ抜いた実力だとどのくらい強いんだろ……?
まあラピスの実力が如何ほどでも、マゼンタは今回、相性が悪かったですね。フローリアとポリゴンZじゃあどうしたってブラッキーには敵いそうにないですし……そういえばラピスのプラネムは黒い霧も使ってたから、もしかして積み技や能力上げる技を多用するマゼンタとラピスって、相性悪い?
それはともかく、街も救われ、いよいよジム戦ですね。
最初の相手はレオも以前所持していたハンタマですが、同種のポケモンと初めて戦って、その強さを理解するというのは良かったです。
ハンタマを倒してカラタチの二番はあのチャーレムですか。白黒的にチャーレムは……まあ、普通ですかね。ただ、ヨガパワーの特性は素直に凄いと思いましたが。最初、白黒はあの特性の意味が分からなくて、チャーレムとか力持ちのマリルリとかは見向きもしなかったです。
ちなみに白黒も格闘タイプは好みが分かれますね。エルレイドやルカリオなどは鉄板だとして、あとはキノガッサ、ズルズキン、コジョンドあたりですか。改造ならレディバルとかが好きです。
さて、二番手のチャーレムから強敵ですが、レオはどうやって攻略するのか……ポッチャマのドリル嘴は有効ですけど、チャーレムにはリフレクターもありますから、そう簡単には倒せそうにないですね。
カラタチの三番手やエースも気になるところです。次回も楽しみにしていますが、無理はなさらずに更新してほしいです。それでは。
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