二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
日時: 2016/01/11 01:36
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 21getbfq)

クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。

そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。

『1日1レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。

執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。

ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。

※この作品はフィクションです。
 実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
 どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。


追記:形だけですが次スレを作りました
   www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916

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Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.420 )
日時: 2015/06/14 22:21
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: QCG7hJgu)

初手に決まったのはまずksk。
割り箸をマグマのようなスープに浸らせると、辛さが浸透してくるようでもある。
そしてそこから麺を引き釣り出すと、跳ねた汁が周囲の観客に悲鳴を上げさせた。

ゆっくりと慎重に箸を口に近付け、ヒリヒリの止まらない口を恐る恐る開ける。
辛さに汚染された空気が一気に雪崩れ込んで来るように感じ、思わずkskはむせ込む。

「これ……は……」

kskがゆっくりと口を近づけていく。
熱さこそは問題無いものの、辛さがkskの口内を酷く刺激した。
そこからは一瞬だった。kskは一気に麺を啜った。

「ングッ……!! ゲホッ……ゲホッ……」

麺を吐くことも箸を下ろすことも無いが、kskの目が花粉症末期患者の如く赤く滲む。
そしてすかさずコップに手が伸びるが、自身の手を光糸で縛り付けて自粛する。

「正しい選択だ、その水は飲むのなら次ターンに飲むべきだからな……」

「早くしろ……ッ!! この麺が……スープが通った器官がすべて痙攣している……
今にも口から火を吐けそうだ……一生分の頭痛を味わっている……ッッ!!」

「早くするかどうかは自由だぜ、こっちは時間を指定してないからな……」

血走った目で今にも光線を放たんとするkskをイエナは手で制する。

「ルール抵触は『死』も同然だぜ、命賭けて食い比べしようじゃねぇか……」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.421 )
日時: 2015/06/14 22:24
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: QCG7hJgu)

勝負では一見イエナが有利なように見えるが、事実を言えばイエナはまだ一口も食べていない。
それどころか、イエナは実は前にこのラーメンに対して敗北を喫している。
最高記録はラーメンの半分程度である。
その後一週間は腹痛や眩暈に悩まされたのも思い出に新しい。
だからこそ、イエナはこの勝負をジェネシス'sルーレットに記入した。
昔地獄を見たからこそ、相手に地獄を見せる器量が少なからずイエナにはある。

イエナの持つ割り箸にドス赤い麺が重々しく圧し掛かる。
この地獄絵図を褒められるリポーターは全国どこを探してもいないだろう。
蓮華を巧みに使って麺を纏まりにするイエナ。

「こうすれば麺を啜る必要も無いからな、このラーメンを舐めてかからねぇことだ。
ちなみにだがスープを飲むのも1ターンに含んで良いぜ…命が惜しく無ければの話だけどなッ!!」

イエナは蓮華に乗った水分を限界まで切ると、一気に喉の奥に麺を放り込む。
瞑っているイエナの瞳から涙が垂れ、発汗が怒涛の勢いで促進される。

「ぐ……効くねぇ……流石に……次はお前の番だぜ……ksk!!」

「そうかい、じゃあ俺はこうさせてもらうぜ!!」

kskは冷気の立ち込めるコップに手を伸ばし、恭しく結露した水滴を指でなぞる。
そしてそのままコップを持ち上げ、少量の水を喉に入れた。

「これでも1ターンの経過なんだろ? 随分とヌルゲーだな……」

イエナはそれに対し何も抗議しない、どころかニヤニヤと笑みを浮かべるのみだ。
そのkskの行動に対し、ジェネシスが機械流の汗を垂らしながら意見する。

「おいksk……お前は辛さと水の相性を一切分かっちゃいないのか!!
水だけは……特に『冷たい水』だけは絶対に飲んじゃあダメなんだ!!
一時的に辛さは凌げる……だが舌の成分が洗い流されて次から感じる辛味は相当だぞ!!」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.422 )
日時: 2015/06/14 22:33
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: QCG7hJgu)

「なんだって、そんなことが……!?」

ジェネシスの言葉が真実であることはksk自身の身を通してすぐに実感出来た。
勿論先ほどまでも、舌を炎で縫い付けられたような辛さの殿堂は存在した。
だが水を口に含み飲み干してみると、そこにはまた別の世界が広がる。
水分が乾いて味覚を取り戻した部分から順番に、ポツポツと辛さの雨が降り注ぐ。
やがてスコヴィル集中豪雨は舌全域に広がり、微量の苦しみを定着させた。

「成程ね……辛さが一定量緩和される代わりに残った辛さずっと定着するってワケか……」

強がりの笑みを辛うじて保つksk。それに対しターンが回ってきたイエナは
むさ苦しい店内に入っても頑なに脱がなかったテロリアンハットを脱ぎ捨て、
額に矢継ぎ早に浮き出る汗で木製のテーブルを濡らしている。

「しかも水には今後辛さを感じさせやすくする効果もある、
頼んでも無いラッキーだぜ……ksk……!!」

細かに震える箸でマグマの権化のようなスープを掻きまわし、掴んだのは

「メンマか……悪く無い……辛さが浸透していない部分もあるかも知れないからな……」

イエナが一思いにメンマを噛むと、イエナの顔が苦痛一色になり、顔面は真紅である。
その顔に観客全員が涙と息を飲んだ。
恐らく辛さが浸透していた、どころかもうすでにメンマはクリムゾンなのだ。
表面だけと思うなかれ、ラーメンのすべての具が二人を地獄に誘うのだ。

「イエナさんよォ……そんな真っ赤なメンマを率先して頬張るなんて頭オカシイのか?」

「真っ赤に見えなかった……俺の目には通常色のメンマに映っていた……
もうすでに辛さ故の幻覚が発生してやがるぜ……」

続いてkskも『白の赤』以上に濃い赤をしているスープに箸を突っ込む。
kskの手が震えているのか、それとも割り箸が悲鳴を挙げているのか。
その箸が掴んで戻って来たものはなにやらネギのような形をしている。

というよりも、器の底に沈んでいる食物(食べられるかは別として)は、
ありとあらゆる方角から赤くて辛そうななにかを付着させており、形でしか判別出来ないのだ。

それをkskが口に含んだ瞬間、kskは火を噴いた。
基本的に辛いものを辛さを感じさせずに食べるときは、舌に食物を触れさせないようにするのだが、
ネギは筒状のフォルムの中に激辛の液体を隠し持っており、それをkskの舌に垂らしたのだ。
炎の蛇のような感覚はkskの舌を襲い続け、kskは危うく箸を落としかける。

「くそッ……どれ食っても同じじゃねぇか……殺人兵器かよこのラーメンは……」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.423 )
日時: 2015/07/19 16:17
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: PUqaVzEI)

イエナが箸でラーメンを掻き回し、次にkskが掻き回す。
気付けばもう二人はラーメンの20%という所まで食べ進んで来ていた。
目や鼻は刺激的な空気に慣れたというよりも、もう汚染されてしまったのかも知れない。
映る景色は『赤』に対して非常に鈍感になっており、もう何が深紅なのかも分からない。
鼻で呼吸をする度にトゲトゲした酸素が脳内を駆け回って、思考回路をボコボコにする。
イカサマをしようと思えば出来るのに余裕が無い。脳がそれをさせてくれないのだ。
部屋の奥で繰り広げられる戦争に観客は俯瞰の余裕を失い、遠く離れた店長ですら汗を掻く。

汁を大量に含む癖に中々口の中から離れて行ってくれない卵の黄身は
歯や舌やちょっとした隙間に意地悪く潜入して咀嚼者を悶絶させる。
そして海苔は石橋を叩きすぎて割る程慎重にならねば。口蓋に引っ付けば一巻の終わりだ。
そして辛さの前に霞んでいただけで、ニンニクの量も相当だったのだ。
これが『ラーメンに近付くだけで呼吸困難に陥る現象』の黒幕であり、
深紅に染まったニンニクは両者の胃袋に着実に蓄積されていく。

なによりkskが苦戦していたのはチャーシューである。
イエナがどれ程箸を酷使しようとも、チャーシューらしきものは見当たらない。
きっと見つかっても全部が深紅なのでそれをチャーシューだとは一目では思わないだろう。
kskが掬いあげてしまったチャーシューは深紅の肉身から朱色の肉汁を迸らせ、
ただひたすらに『俺を食ったら死ぬぜ、マジで』と警告を繰り返すようでもある。
しかしそんな忠告も無視してチャーシューを齧るksk。
地獄の苦しみを覚悟して臨んだkskに、それ以上の苦しみを植えつけるチャーシュー。

「温度が高いから……ッ!! それが口内を酷く刺激している……ッ!!」

kskの苦しみに連動してジェネシスの処理速度もだんだん下がっていく。
ラーメンを20%食べ進めるのにかかった時間は30分。
やはり最初に水を飲んでしまっているkskは、その30分が幾時間にも感じる。

「せめて温度が低ければ……すべてがキンキンに冷えていたら……」

kskの呟くことは、チャーシューを引き当てていないイエナには分からない。
が、ここでイエナはちょっとした思案をしていた。

(一先ず何もアクションを起こさなければこのまま俺の有利が続くだろう。
だがこいつは何か持っている……ディープ・C・フィッシーズでも今は覗けないが、
何か隠し玉を持っているはずなんだ……全力で潰すしか無いぜ……)

イエナは自分のズボンのポケットをポンポンと叩いた。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.424 )
日時: 2015/06/15 23:32
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: QCG7hJgu)

するとイエナの背中側に居る観客が、懐から何かを取り出した。
kskは朦朧とした意識の中でイエナの向こう側に『オアシス』を見つけた。

「オイオイオイオイそれは……ビールじゃあねぇか……!!」

イエナの後ろ側の客は、ビールのプルタブを音を立てて弾き、一気に飲み干す。
そしてもう一人の客もビールを取り出した。缶が冷気で結露している。

「そんな勝負なんてやめてさー、こっちで冷たいビールでも飲もうじゃん?」
「そうそう、賭け事なんだろ? 命賭けるこたねぇって!」

一部の野次馬の声が大きくなる、そしてイエナはその方向を決して見ずに佇んでいる。

「ビール……ビールだと…………」
「そっそ、ビールだぜ、奢ってやっても良いぜ」

客がkskの顔の限界にまでビールを近づける。この客はもちろん。

(決まった……予め客の数人を買収しておいて助かった……
飲みたいに決まっているさ……だから俺も耳塞いでんだよまったく……ッ!!
これは効果覿面だろう、kskはビールを飲んで反則負け……それで決める……!!)

「誰が飲むかビールなんぞ飲むか……お前のターンだぞイエナッ!!」

kskはそう言って指から光針を発射し、ビールの缶を穴ボコだらけにした。
客は悲鳴をあげてトポトポと零れるビールに慌てて唇を当てる。

その客が持っている最後のビール缶もブチ破ってやろうとしてkskがテーブルに手を付くと、
予想以上に腕の力が抜けており、テーブルに重力任せの頭突きをした。
しかしその隙を狙って攻撃出来る程イエナも余力を残している訳では無い。

「おいksk……こんな辛い勝負は初めてなんじゃねぇのか?
今まで一緒に旅をしてきたけどよー……これは見るに耐えん……」


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