二次創作小説（映像）※倉庫ログ
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- 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
- 日時： 2016/01/11 01:36
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 21getbfq）
クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。
そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。
『１日１レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。
執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。
ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。
※この作品はフィクションです。
実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。
追記：形だけですが次スレを作りました
www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916
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- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.921 )
- 日時： 2015/11/26 21:41
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: fxhCNxuy）
ティガレックス、モンスターハンターのエネミーである。
橙色の皮膚に青色の紋様が特徴の竜で
翼はあるが地上を走る事に特化した骨格である。
非常に獰猛で、捕食された対象は骨すらまともに残らない。
白は今にも追いつかれそうだった。
たま白に向けて走り、素早く手を引っ掴んだ。
そして半分空中に浮かすような形で白を導いた。
「ごめんなさい!! ケフィさんが……」
「……!! 今は敵に集中するんだ」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!」
ティガレックスの走りには一直線上では勝てそうに無い。
堅牢な爪で美術館の床に傷を付け、高速で迫って来る。
「私知ってるんです!! このゲームを!!
有名だからちゃんと分かってるんです、人間じゃ勝てないんです!!」
「きっと勝てる、まずはあいつの視界を妨害しないと……」
白はハッとしてたまに引きずられながらポーチを開き、
青色を取り出してティガレックスの顔面に投げつけた。
ティガレックスは自分の目が青色に染まっているのに気付くと、
長い舌で自分の目の周りを乱雑に舐めた。
だが、舐めども舐めども青色は取れる気配が無い。
そもそも『青』が液体なので、唾液と混じるだけで一向に青なのだ。
「視界は封じました……!!」
「よくやったぞ、こっちだ」
たまはカウンターまで戻ると、ティガレックスに対する死角に身を潜めた。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.922 )
- 日時： 2015/11/26 21:43
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: fxhCNxuy）
「…………」
カウンターの内側で気配を殺す二人を、ティガレックスの足音が刺激する。
鼻息はもうそこまで迫って来ているようであり、
二人はカウンターや床と接触してしまわぬように筋肉に力を込める。
さっきまでの獰猛な風貌や雰囲気はどこへ行ってしまったのか、
二人は勿論静かにしているが、ティガレックスの鳴き声も聞こえない。
もともと獲物の鼓膜を攻撃する時ぐらいしか咆哮を上げないモンスターなのだが、
ここまで動きが音として伝わらないと、逆に緊張感があった。
「……まだいますね」
「動かない……そして音を立てないことだ……」
ティガレックスが少しだけ唸り声を出す。
未だに視界を封じられている事への苛立ちか、
それともこのカウンターの奥への違和感が目立ってしまったのか。
答えは残酷な事に後者だった。
バギイイイィィィイイイ……
たまと白が隠れていたカウンターが尻尾で薙ぎ払われる。
あまりに唐突な事すぎて白はたまのすぐ近くで固まってしまった。
だが、たまも同じくカウンターが吹き飛ばされたのに微動だにしない。
「……白、動くなよ。
きっと鼻は効かない、動かなければ大丈夫だ」
「………………」
白は恐怖で顔が引きつってたまに返事が出来ない。
それも当たり前で、振り返ればティガレックスがそこに居るのだ。
それなのに二人は美術館の床に座り込んでジッとしている。
「大丈夫だ、俺を信じろ」
たまは極限な小声で白に命令する。
ティガレックスの鼻息が白の背中に触れるが、
その頃には白の肝はある程度まで据わっていた。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.923 )
- 日時： 2015/11/27 21:37
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: fxhCNxuy）
「……………………」
ティガレックスの鼻息が二人に当たり続ける。
鼻の利かない生物だというのも憶測でしか無いので、
たまも白も額に真珠のような汗を浮かべている。
だが、二人は微動だにする事が無い。
たまには気付いている事があった。
（この能力……射程距離がある……
この美術館の外には様々な通行人が歩いている。
それなのにティガレックスがそっちに気を取られないということは、
能力者の位置によってか、はたまた絵によってか射程距離がある……）
その時だった、たまの頬を汗が伝った。
汗は実に滑らかに肌を滑り、地面に落下する。
そして非常に小さく『ピチャン』と音を立てた。
ティガレックスはそのコンマ何秒後かにその汗の落下地点に頭を重ねる。
たまや白にとっては、いつでもティガレックスの頭を触れる位置だ。
ティガレックスが汗をごわごわした舌で舐め、液体である事に気付くと、
どこかから垂れたのかと思い、上の方を見る。
（まずいなコイツ……予想以上に頭が良い。
でもここで動くわけには行かない、攻撃されそうになったら動く。
それ以外には、十分振り切って射程の有利を取ってからだ）
たまは目線を美術館の入り口に向けると、衝撃のあまり体を動かしかけた。
そこにはスケッチブックを持った女が立って居たのだ。
栗色の髪に紫の瞳、たまにはそれが一瞬で『祐』だと分かった。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.924 )
- 日時： 2015/11/27 21:41
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: fxhCNxuy）
「こんにちは、ケフィ君の友人さん。
僕の絵を見てってよ、きっと気に入るよ？」
目の前でスケッチブックをパラパラと捲る祐に対し、
ティガレックスに探られている二人は一切動けない。
「ほら、このゲーム知ってる？ ケフィ君は知ってたよ」
そこに描かれていたのはロボットだった。
丸く大きく不安定な頭に、頼りない胴体が下からくっ付いている。
鋭く伸びたアンテナに梅干しのような電波発信機が乗っけられて、
それは白の記憶さえ正しければ『ゆだんロボ』だった。
白がたまの方にパッと視線を移すと、たまの目がゆらりと燃えていた。
燃えているように錯覚しただけだが、それが『殺意』だと白には分かった。
「お前が……」
たまは自分の置かれた状況を忘れたかのように、
パッと立ち上がって祐の方に駆け出した。
唐突だったのか、ティガレックスは遅れてたまを追いかける。
向かって来られると思っていなかったのか、祐は即座に街に消えた。
残されたゆだんロボを、たまはバイオレンスに蹴り飛ばした。
だがそのせいで、ティガレックスに今にも追いつかれそうである。
「あ……ぁ……」
白はティガレックスの突進にこそ巻き込まれなかったが、畏怖していた。
だがそれに反して白の体は何かに突き動かされる。
たまの殺意と同列なものを、白も少なからず蓄積していたからだ。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.925 )
- 日時： 2015/11/27 21:46
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: fxhCNxuy）
「ヴウウウウウウウゥゥゥ……」
ティガレックスは追いかけるのをやめて唸り声を上げる。
全身が電撃のようなエフェクトに包まれて震えているのだ。
「麻痺状態です……黄色をぶつければゲーム上では麻痺になるんです!!」
たまは振り返ってティガレックスの苦しむ様を見、
更に振り返ってゆだんロボの故障寸前の挙動を見、
そして攻撃対象をティガレックスに絞ると、イノシシの魂を投げた。
魂はティガレックスの顔面を抉るように大暴れするが、
何故だろうか、血が出るばかりで外面から見える損傷は一切無い。
「なんだこれは……？」
「たまさん!! こういうゲームなんです!!」
ティガレックスの尻尾の方から白の声が聞こえる。
頭の方に居るたまは使い切らないうちにイノシシを元に戻す。
「第四の質問だが、こいつは不死身ということか？」
「いえ、ゲームと同じ倒し方をするんです。
今のイノシシ、ちゃんと意味がありました、ありがとうございます。
トドメは……私がさします!!」
白はポーチから緑色を取り出して、ティガレックスに投げつける。
色はティガレックスのさぞ堅いであろう皮膚にじわじわ浸透していき、
次第にティガレックスは獰猛さが抜け落ちて痺れながら眠りに落ちた。
ファンファーレが鳴りそうな状況下だが、ティガレックスは絵具のようにドロドロ消えた。
「捕獲完了です、報酬は……無いですけど……!!」
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