二次創作小説（映像）※倉庫ログ
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- 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
- 日時： 2016/01/11 01:36
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 21getbfq）
クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。
そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。
『１日１レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。
執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。
ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。
※この作品はフィクションです。
実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。
追記：形だけですが次スレを作りました
www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916
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- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.595 )
- 日時： 2015/08/14 00:31
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 7TIhQdvp）
（ここで歩みを止めるのが一番バッドな選択肢だ!!
止まっても何も良い事なんか無いに決まってるんだ!!）
αは蹴り上げられたカラーコーンを手探りで探し、それを固定した。
そしてそれを支点にして、転ぶのを阻止!! 左足の靴を脱ぎ捨てた!!
靴下が血に浸っているのも、ラットの足音が近付いているのも分かった。
「もっと……もっと遠くに逃げる!!」
「そうか、『固定する』お前なら浮く物すべてに掴まれるわけだな？
でも支点はあっても視点がねぇんじゃよぉ!! 殺されるしかないわけだッ!!」
αが決意を固めて姿勢を取り直したその瞬間、急にαの視界が元に戻った。
今まで瞬きをしようと目を閉じようと目の前は砂嵐が吹き荒れるのみだったが、
砂漠を踏みしめる自分の足が見える!! 背中の血を浴びた手も見える!!
「……ッッ!!」
αは咄嗟に振り向き、ラットに向けてゴーレムの拳を準備した。
改めて見ると、ラットの顔は笑顔に満ちている。
戦闘を純粋に楽しんでいるような、（αは会っていないが）グレイフィアのような笑顔だ。
「目が……合ったな？ 兄貴の視線上から離れやがったか、運が良いな」
「このまま胴体をブチ抜いてやるぜッ!!」
ラットは前のめりの姿勢でαを追いかけるのをやめず、
αの拳はラットの胴体に西瓜並みの風穴を開けるかに思われた。
が、ラットは掴みかかる姿勢のまま勢いを失い、
停止するどころか巻き戻しのように地面に吸い込まれていく。
時間にして2,3秒で、ラットは砂漠に空いた小さな穴へと消えていった。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.596 )
- 日時： 2015/08/14 22:18
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 7TIhQdvp）
「ハァ……ハァ……!! こ、こえええぇぇ……!!」
「警戒を解くな、動揺や油断を恐れるが故かそれは？」
「俺の師かよあんたは……」
「闘いにおいてはそうだ」
αは自分がコンテナの日陰に居ることに気が付くと、コンテナに凭れかかった。
しかしいつでも憑依が発動出来るようにして、周囲への警戒を怠らない。
「過酷な状況におかれると、普段意識しない事がありがたく思えるアレ。
例えば料理のまっずい国へ旅行に行くと帰ってからの飯が旨かったり、
ジュースしか飲まないアイドルも労働環境次第で水をおいしく飲めるようになるアレ。
今こうして『目』で周囲を見張れている事に感謝を忘れない俺だ」
「……敵の分析はどうだ」
「サッパリだ……能力ってのは一人一つのはず。
恐らくラットの能力は『斬る』ということに関係している。
首にナイフが刺さっても死なないことと、人を斬らずして斬れる事。
これを一能力として数えられるとしてもだ……
『視点の移動』と『砂漠の穴』という二つが存在するのはどう考えてもおかしい!!
悪霊が居たとしてもだ、三つの能力ってのはアブノーマルなんだ」
「儂も正直検討がつかんが、その理論で行くなら敵は二人だな」
「二人……確かに兄貴だどうだ言ってたけどよ……あー信じたくねぇ!!」
ガンッ!!
突如、砂嵐の止んだ砂漠に乾いた音が鳴り響いた。
歯をハンマーで殴ったような、痛々しい音がαのすぐ傍で鳴った。
「……耳での警戒もするべきだなこりゃ……」
ガンッ!! バララララ……
次はさっきと同じような音の後に、砂の零れる音がした。
ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!!
「コンテナの裏から聞こえる……叩いてる……のか？
そういえば、ラットは最初にコンテナをテニスボールで破壊もしてたな……
固定してみて分かったが、あれは正真正銘のテニスボールだ。
ゴムとフェルトを使ってあって、あれ以降触っても何も無かった。
まぁつまり、あの能力は手から離れた後の持続力がーーー」
αは急に手に危機を感じ、自分の右手をバッと挙げる。
その瞬間、右手があった位置に、コンテナを突き破って銃弾が飛来してきた。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.597 )
- 日時： 2015/08/14 22:20
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 7TIhQdvp）
砂漠に突き刺さった弾丸は既に砂に埋もれ、穴を塞ぐように砂が流動する。
αはあまりの衝撃に固まっていたが、やがて砂の中から銃弾を取り出した。
「勢いはもう死んでるから固定には利用出来んな……
銃の知識は無いから弾丸で銃を特定する事は出来ないが……
確かに『銃』だ……俺は今コンテナ越しに狙撃された」
ヒュンッ!! ヒュンッ!!
立ち上がったαの顔のすぐ横を銃弾が掠め、次に来た一発は更に近くを掠めた。
「ま、まずいいいぃぃぃぃッ!! 射線を計算している暇も無……ッ!!」
その瞬間!! αの胸に弾丸が命中し、隙間から赤い液体が染物のように滲み出る。
一瞬、αは天を見上げて背中を砂漠に許しかけたが、踏みとどまった。
「あ……危ねええええぇぇぇ……ゴーレムの腕を胸に回していたから固定が間に合った!!」
αは自分の胸を貫きかけた弾丸を指でつまみ、あちこちに捻ってみる。
その曖昧な動作は『射撃元がどこなのか分からない』故の行為だが、
そうしているうちにαに比較的近い場所に銃弾が四発着地した。
うちの二発は最初の一発と同じく、コンテナを貫通している。
「どっからだこりゃ……銃の勉強しとくべきだったな。
一応……一応だがコンテナの硬さを調べよう……ウオリャッ!!」
αが憑依でコンテナを殴ると、いとも簡単に穴が空いた。
どうやら作業員の活動は停滞気味で、コンテナも大分昔の物らしい。
そして、コンテナの破壊音に乗じて動き始めた『何か』が、
着実に裏切り者の、αの始末を遂行しようとしている。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.598 )
- 日時： 2015/08/14 22:24
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 7TIhQdvp）
少し間を置いて銃弾の群れがαに襲い掛かるが、
大体の射線は予測出来ていたのか、αは憑依を巧みに使ってそれを避ける。
「あんまり狙いは正確じゃ無いっぽいな……にしてもあの方角……
さっきまで俺の目が移動していた位置と同じな気が……」
ヒュンッ!! ヒュンッ!! ヒュンッ!!
「おいおい……だんだん狙いが正確じゃ無くなってるぜ。
今の3mは離れたなぁ俺から!! まぁこの煽りが聞こえる位置には居ないだろうけどな。
こんな狙いじゃスナイパーやってけねぇぞ、盲目か？」
αが完全に油断しきって横を向くと、地面の隆起を発見した。
その隆起はもぞもぞと移動し、やがて土を押し退かして正体を現した。
「あれは……なんだ、ディグダか」
αが見たのは砂漠や洞窟ではポピュラーなディグダである。
洞窟名に因まれる事もあるような馴染みの深いポケモン。
妙に凛々しい目と幼稚さを感じさせる鼻、そして謎に満ちた下半身。
αから5m程離れた地点で、αをジーッと眺めている。
他には何もしない。大きなキャンディを舐める子供のように、他の事には興味が無い様子だ。
「おい、野生ポケモンのお前には聞こえないだろうけど、ここは危ないぜ。
下手クソなスナイパーがここら一帯を闇雲に撃ってんーーー」
αはあまりの眩しさにほんの一瞬だけ目を閉じたが、
直後には自分がなんで目を閉じたのかすらも覚えていなかった、印象に残らなかった。
「一瞬だが、あのディグダの目が俺とバッチリ合ったような……
その眩しさで俺は目を一瞬閉じたんだっけか……」
αの意識は一向に自分に命中しそうも無い弾丸にはもう向いていなかった。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.599 )
- 日時： 2015/08/15 22:02
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 7TIhQdvp）
その時だった。
「ッ!!??」
風を察知したのか、それとも弾丸から殺気を感じたのか、
αは自分の足への狙撃を蚊一匹程のギリギリで避けた。
「さっきまで俺から5,6m離れた地点を滅多撃ちしてやがったのに……!!
急に狙いが正確になったっつーことは俺が見えたってことか？
だとしたら俺からもスナイパーが見えるはずだな？」
αが射線を沿うように視線を動かしていくが、砂嵐は寧ろ今までで一番酷い。
この砂嵐でスナイパーが見えないのだから、スコープ込みでもαが見えるはずなど無いのに、
αが動き続けていなければ、今にもαは蜂の巣になりそうですらある。
「なんだなんだ本当に!! 砂嵐になると逆に見えやすい能力とかか!?
いずれにせよ確信した……敵は二人だ!! 理に適ってないぞこれは!!」
αはコンテナの陰に隠れ続ける事も敵わず、ついにコンテナから砂漠へと姿を現した。
それを待ってか、単にαを追いかけるような狙撃だけでは無く、
先を読んだような狙撃や、追いつめるような狙撃が増え始めた。
「さっきとまるで違うッ!! まるで状況が整ったかのようなこれは一体……」
αの頭に浮かんだのはさっきのディグダだった。
「まさか……な、相手のスナイパーの弾丸は避けようが無いかも知れないぞ……」
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