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【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
日時: 2016/01/11 01:36
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 21getbfq)

クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。

そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。

『1日1レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。

執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。

ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。

※この作品はフィクションです。
 実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
 どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。


追記:形だけですが次スレを作りました
   www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916

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Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.560 )
日時: 2015/08/06 01:37
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: PUqaVzEI)

イッシュ地方へのコール音は、現在空港に居る曹長隊にはもちろん聞こえていない。

「あー、とぅーちゃん裏切り者なんだし、せめてとぅーちゃんだけでも殺さないと……
ねぇユウケくんー……パッとやってパッと帰ってくるからさー」
「もうすぐ飛行機が来るよ。
しかもカントー地方に行くのは、美華のためでもあるし。」

不意に名前を呼ばれた美華が、寝ぼけ眼で空港のベンチから立ち上がる。
幻道は突っ立って飛行機の到着時刻の遅さにイライラしており、
ハデスはその足の元でジッと鎌を銜えている。

「ああ……ああ……!! 本当に可愛いな……愛しい。」

悠咼はそんな一同を無視して、『ウルガモス』とじゃれ合っている。
この世のすべてを不満気に思う顔だが、その中にも幸せがあるような顔だ。

「ちょっと悠咼!! 空港では大きい悪霊を出してはいけないと幼稚園で教えられませんでしたの!?」
「空港ではそういう大きい声も禁止だ。
そして何より、禁止されてるからと言ってやっちゃいけないということはない。」
「もう……お腹空いたから何か買って来てですの」
「お前のワガママなんて聞いてやるものか。」
「美華ちゃーん、飛行機の中でも食べ物は売ってるからねー」
「それに……」

悠咼は空港の電子案内板を見ながら話を続ける。

「もう一度言うけど『美華のため』の旅だからな。
美華の今の能力……『鉱石に入り込む能力』だけじゃこの先はやっていけないかも知れない。
ん、じゃあロビーに行くよ。」
「俺、飛行機酔いするから普通にカントー行って良いか」
「幻道!! あなたお酒以外で酔わないでしょ!! 嘘付きは良くないんですの!!」

こうして、曹長隊は宝玉を保持したまま飛行機に乗ってしまった。
青膜に囲まれたホテルに居るksk達は、ついに完全に曹長隊を見失った。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.561 )
日時: 2015/08/06 15:17
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: PUqaVzEI)

イッシュ地方。
空にはスワンナやコアルヒーが飛んで羽をブリッジに散らし、
地上ではイシズマイやハーデリアが独自の生態系を築いている。
カントーやジョウトより気候の変化が激しく、そして地形の起伏や差異も大きい。
そのため移動手段が成立し辛く、車や船などで長距離を移動出来ないのも特徴の一つ。
大都市もあればリーグもある反面、砂漠や渓谷もあるのがここ、イッシュ地方だ。

そしてその広大なイッシュ地方の『スカイアローブリッジ』
物凄く巨大な橋で、その規模たるやホエルオーすらも驚くだろう。
家庭の多いシッポウやサンヨウと、会社の多い都会であるヒウンを結ぶ架け橋だ。
そこを徒歩で歩いている男が一人。
キャスファーが夜ならイッシュは昼なので、太陽に照らされ姿はよく見える。


「昔はプレミアだったヒウンアイスも……今じゃシッポウシティで手に入るのな……
にしてもうまいなぁ、人間とかポケモンとか関係無く旨いんだろうな……」

一人で太陽の光を浴びながらヒウンアイスを舐めているのが、あの『α』だ。
長身で割りと筋肉質だが、枠が極限に薄い眼鏡をかけている。
汗ばんだ体を、服をパタつかせて誤魔化している。

「ったく……どこにあるんだ……ストレイヘルボーは……
イッシュ地方にある事は分かっているんだけど……な」

αは現在、『ストレイヘルボー』というぬいぐるみを探している。
いや、『捜している』と言った方が良いのかも知れない。
この時代は、あまりにありふれすぎたポケモングッズの反動で、
逆に原生種のグッズが流行し始めた時代。
ストレイヘルボーもその流行に乗ったグッズで、白い魚のぬいぐるみだ。
だが、生産ミスで一体だけ背中に切り込みの入ったぬいぐるみが社会に放られ、
『前衛的』、『逆に平和』、『センス良すぎてダサい』などの感想が相次ぎ、
その猟奇的な魚はオークションを散々賑わした後、行方不明になった。

「欲しいんだよなーストレイヘルボー!! 蒐集家よりも先に……」

αは生まれの地方はイッシュでは無いが、ここまでして捜索するのには理由が『無い』

彼は『人間の面白さ』を見つけることを、人生の目標にしている。
何かに夢中になること自体に意味があると考えているのだから、目的が目的では無いのだ。
そして更に、彼は他人の人生に関わる事は苦手でも、他人の人生を見るのが好きだ。
『興味こそが人生』だと彼は思っているし、自分を傍観者という立場に置きたがっている。
知れる限りの人生を知って死んでいくことを彼は望んでいるのだ。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.562 )
日時: 2015/08/06 15:19
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: PUqaVzEI)

「んん……?」
αが不意に橋の下を見ると、平べったい建造物が見えた。
「あれは確か……マローン刑務所か……」

マローン刑務所。その名の通り刑務所であり、
αはこの刑務所について知っていることは何も無い。だが、

「囚人に人生論尋ねるっつーのも悪く無いな……一旦ストレイヘルボー諦めよう……」

αは目を閉じて精神統一すると、一気に橋の下に飛び降りた!!
その距離は約55メートル!! 落下の衝撃を和らげる海とは離れすぎている!!
だが、αはなんのことなく刑務所の前にスッと着地すると、刑務所を一望した。

「ふむ……ちゃんと刑務所への出入り用に、ブリッジの支柱に梯子があるのか……
わざわざ飛び降りることも無かったか……まぁ良いか」

αは刑務所の正面ドアをゆっくり開ける。
鍵が掛かっていないことに多少戸惑いつつも、αは刑務所に入った。
内装はまるでどこかしらのゲームのダンジョンのようにレンガ作りで、
面談室、所長室、看守室、制服室、貯蔵庫、食堂などが続き、
やっと牢屋感を醸し出す檻が見えた。

「おお、やっぱ生活の機能を一つの施設で全部やろうとなると、
やっぱり部屋ってそれなりに多くなるのな……見取り図からするにィー……」

αが壁に貼られていた見取り図を引っぺがし、凝視する。

「ここ狭いのな……見取り図からするに通路は『日』みたいな形をしてるんだな。
んでもって、俺は今『日』の真ん中の線の右端に居るってことか。
よし……決めた、囚人と語らって飽きたらヒウンに行くか」

αは他人の人生や経験論を聞くのが大好きなのだ。
今日もその異常な癖は抜けることなく、αは潜伏のために制服室に向かった。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.563 )
日時: 2015/08/06 23:01
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 7TIhQdvp)

「サイズがけっこう幅広いな……ここの看守がこまめに揃えてるんだろうな」

αはご丁寧に取り付けられた鏡で自分の服装を確認し、
若干似合ってしまっていることにショックを受けたが、私服はロッカーにしまいこんだ。
砂作りでは無いものの、レンガのザラザラとした感触を楽しみながら廊下に出た。

「にしても、こっからどうすれば上手く溶け込めるかね?
そういう至らない点も含めて侵入とは胸躍るモンだな……
なんでこんな事してのかね……? まぁ高校で馬鹿やるノリだろうな」

αが誰の目にも触れないように牢屋を慎重に観察する。

「ほのかに酒のニオイがしやがる……刑務所って酒が許可されてたりするのか?
まぁでもそのお陰で助かった……一番酔ってそうな牢屋にいけば良いんだからな。
酔ってるヤツにまともな話なんて聞けないだろうけどな。
どうでも良いしな……? 犯罪者達の巣窟に一般人がお邪魔してやってんだ」

αが道沿いに歩き、死角の壁に凭れて会話を伺う。
酒を喉に流し込むトプトプという音と、ツマミを小気味良く噛み砕く音。
最低でも二人以上が酒を飲んで喉を気のままに鳴らしている。

「さて、じゃああの牢屋に潜入取材だな。
リスクを孕んだ暇潰しはこれだからやめられねーーー」
『いやー、お前も中々抱えてる事あるもんなんだなぁー』
『それほどじゃねぇって、やめろって』

αの後ろから聞こえてくる二人の男の会話。
恐らくだが、看守か囚人のどちらかが会話しながらこの通路にやってくる。

(マッズイ!! 俺は『日』の真ん中に居るわけだし、当然形からして刑務所は一周している。
一番見つかりやすい通路に俺はいるわけだし、話し声が聞こえて助かった……)

二人の囚人が雑談をしながら角を曲がり、真ん中の通路を歩き始める。
だがそこにαの姿は無く、囚人二人は何にも気付かずに通路を通り過ぎていった。
それを見送ったαが天井から落下し、着地した。

「アブネ〜〜!! って、全然焦ったりしてないんだけどな。
俺の『シグナルゲート』は応用の効く便利な能力だからな……」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.564 )
日時: 2015/08/07 01:10
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 7TIhQdvp)

「カッハ〜〜〜〜!!! こうやって酒飲んでる瞬間が一番だ。
嫌な事ぜ〜〜〜んぶ洗い流して酒に浸れるっつーのはよぉー」
「んだ、忘れちゃならんことも忘れちまうのが欠点だぎゃね」
「良いだろ〜〜〜? 俺には忘れちゃならんことなんぞ無いッ!!」

部屋の中では、二人の囚人が酒を飲み干している。
異常に小さい目で歯並びの悪いその二人の前に、男が、αが立っていた。

『お二人さん、どうして捕まっちまったんだ?』
「「あ……?」」

二人の酔っ払いはαをまじまじと見つめ、互いが互いを見つめる。
が、互いが互いにこのαという存在に匙を投げた。

「新入りか〜〜?」
「まぁそういうこったな、酒飲めんの? ここの刑務所って」
「酒の飲めない刑務所に入った事があるんぎゃ?」
「……そういや無いな」
「まぁでも酒はやめとけって、後悔するぜ〜〜?
酒飲むような人間は駄目なんだよ、幸せ求めてっから」
「んだ、幸せっつんは多ければ良いわけじゃねぇ。
幸せは『種』だぎゃ。育てる土と水は人間の方だぎゃ」

αは他人の持論に対して興味を持ちすぎる性格で、
だからこそ本人は『酔っ払いの戯言』ほど素晴らしい物は無いと思っている。

「幸せを求めるのが悪い事なのか?」
「ちゃんと話聞いてたか〜〜? 無駄だっつってんのよ。
酒はおいしいから飲むと幸せさ、でも幸せを求める奴って不幸だろ〜〜?」
「そういうもんか?」
「んだ、酒飲むと幸せなはずなのに、元から酒飲まない奴の方が幸せだぎゃんさ」
「じゃあ何故酒を飲む?」
「不幸だからだ〜よ」
「幸せでも飲むかもだぎゃ」


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