二次創作小説（映像）※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました！使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例）鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
- 日時： 2016/01/11 01:36
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 21getbfq）
クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。
そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。
『１日１レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。
執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。
ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。
※この作品はフィクションです。
実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。
追記：形だけですが次スレを作りました
www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.961 )
- 日時： 2015/12/11 19:33
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: s1MJ3Tu0）
次なる石礫を前に、五月雨の目に走馬燈が映る。
バハムートと一緒に過ごした盗みの日々の事。
殺せと頼んだらフミキに茶化された時の事。
白がどうしても好きになれずに、仲間と喧嘩した事。
タートや白など、最初は根性無しだと思っていた奴が以外に出来た奴だった事。
そして今、五月雨の眼前に映るものは……
石では無く、蹄だった!!
カーネルが身を挺して石から五月雨を守ったのだ。
「第一の質問だが、無事か？」
実の所、カーネルの声を五月雨が聞くのは初めてだった。
それでもその声は、五月雨の心にひどく滲んだ。
「……無事だ、膝までしか刺さって無い。
アンタは……たまが傷付いている時に本気出せるんだっけ？」
「そうだな、第二の質問だが俺の背中に乗れるか？」
見ると、カーネルは四つの蹄を器用に棘の上に乗せていた。
だが、たまとリンクしているのか後ろ脚の負傷は酷い。
五月雨が手を伸ばしてカーネルの尻尾を掴むと、背中まで思い切り引き上げられた。
カーネルの背中で息絶え絶えになっている五月雨に次の石が斬り飛ばされるが、
10万ボルトで撃退し、美華にまで10万ボルトを放つ。
美華は舌打ちをしながら地面の中に沈んでいった。刀も同様だ。
「慎重に戦わなくてはならない相手だな」
「すまん……俺はまだ戦えるが、この地形はキツイ……」
「だろうな、今からお前を遠くまで運ぶ」
カーネルは棘の先端をタンと蹴り、高精度な動作で針地獄を走り進んで行った。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.962 )
- 日時： 2015/12/11 19:35
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: s1MJ3Tu0）
「……助かった……ありがとよ、カーネル」
「お前がお礼とは珍しいな」
（良かった……明珠美華よりはカーネルの方が早い……）
五月雨はカーネルの背中で揺られながら安堵していた。
その安堵は次第に眠気へと変わっていき、五月雨は頭の中でボヤリと思考した。
（傷が回復したらまた向き合わなくちゃダメだな……
正直、勝てる要素が見当たらねぇや。俺やバハみたいな暴力タイプだと猶更。
やっぱり、仲間を頼る事が一番重要だったんだな……
カーネルは色んな属性の攻撃持ってるし、たまには……
…………たまには………………ちょっと待てよ……？）
「ゲホッ!! カーネル……」
「あまり喋るな…………なんだ？」
五月雨は疲れ切った声で、カーネルの背中で声を出す。
「たまは……たまはどうした？」
「…………」
「おい、聞こえたか？ カーネル？」
「…………」
「おい!! たまはどうしたんだよッ!? 背中には俺一人しか乗ってないだろ……？」
「たまは……もう助からない、あと少しでリンクも切れる」
この答えは、五月雨の中ではもう出ていたのかも知れない。
だが言葉として聞き入れた瞬間に、五月雨の目から涙が溢れた。
しばらくの無言が続き、その代わりにキャスファーに雨が降った。
五月雨の雨ではない。しとしとと勢いも無く、街を包み込むような雨だった。
カーネルはデーパトビルの内部駐車場に入り込み、そこで五月雨を下ろした。
「……移動中にも言ったがーーー」
「もういいよ、俺はちゃんと『後ろを見た』んだ。
お前ももうすぐ居なくなっちまうんだろ、カーネル……」
「そうだな、もう居なくなる。
俺もたまも、恥ずかしい事に素直に生きる事には慣れていなくてな。
……まぁでも、最後に言わせてもらうなら……楽しかったよ」
カーネルが透明度を増し、カーネルの後ろに薄っすらとたまが見える。
たまは微かに微笑んで親指を立て、カーネルはその場に屹然と立った。
そして、最初からそこに居なかったかのように消えていった。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.963 )
- 日時： 2015/12/12 14:05
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: s1MJ3Tu0）
五月雨の目にはもはや、一滴も涙は流れなかった。
消えて行った仲間の前で膝を付いて黙り込むのみ。
美華は、たまが自らの死を悟った数秒後にはたまの死期を悟り、
それ故に逃げの一手で五月雨を監視していた。
（さて……後は一人だけ、落ち着くんですの。
きっと殺せますわ、祐の死を無駄にはしませんの）
美華は地面に潜ったり出たりを繰り替えしながらビルに近づく。
時折レンガブロックに向けて恨めしげな目を向ける。
宝石に比べて地面の色はあまりにも汚いらしい。
（このデパートビル……鉄骨が入ってますのね。
合間の壁も薄くて潜伏には向いて無い、上から奇襲が出来ませんわ）
ビルの柱の影に隠れながら、美華はクロバットを発現させた。
五月雨は全く動いておらず、充電が切れたような雰囲気を漂わせている。
「……行ってらっしゃい」
「キシシシ!!」
クロバットが最大限のスピードで五月雨にエアスラッシュを仕掛けに行く。
だが、その瞬間にバハムートが五月雨から飛び出してクロバットに斧を振った。
クロバットは急旋回して上空へと逃げていく。
美華の元に戻ると、美華の居場所が五月雨にバレてしまうからだ。
だがその施しも今の五月雨達に対しては無駄だった。
「柱の影だろ、明珠美華……」
「……ッ!!
（なんでバレたんですの……この柱は鉄骨があるから完全には入り込めない!!
早く地面に逃げーーー）」
バハムートが隠れていた美華を発見すると共に殴りかかる。
美華は柱の中に入れるだけ入り込んで、そこを伝って地面に逃げた。
（あと少し遅かったらやられていたんですの……髪が少し散りましたわ……
あの二人、肉弾だけですが油断は禁物……ですの）
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.964 )
- 日時： 2015/12/13 00:09
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: s1MJ3Tu0）
美華が柱を利用してそのまま地面に潜行した直後に、
柱が鉄骨ごと破壊されたような轟音が鳴り響いた。
（あっぶないなんてもんじゃないんですの……!!
一人だけになった途端にあの凶暴さ、先に殺す方を間違えたかも知れませんわ）
美華は地表近くを移動して逃げるが、そこに斧が食い込んで来る。
それはあわや美華の足を切断しかけたが、
前方にも下にも逃げる事でそれは僅かに美華の靴を掠るだけで済んだ。
だが、それでもやはり美華の心臓はキュッと縮む。
（靴の先が濡れている……？ きっと雨を斧に使ったんですわ……
掠ってもダメ、どころか飛沫に触れてもダメですのね）
「バハムート、無駄に力を使うな」
「うるせぇッ!! なんだって冷静だなてめぇはッ!!」
「……ごめん」
「ッ!! …………アタシ馬鹿だからさ……なんで分からないんだろうな。
白が死んだ時も、たまが死んだ時も、全然分からないんだ。
なんでこいつ等が死ななきゃダメだったんだって……アタシ馬鹿だから」
「俺にも分かんねぇよ……でもよ、馬鹿でも分かる事がある。
『後悔しない道』が俺には分かる、あいつを殺すために生きる……」
五月雨はゆらゆらと歩いて駐車場を脱出した。
喪失的だった瞳は、静かに炎を携えていた。
雨の中で瞳は輝いていた。まるで宝石のように。
右足はほとんど使えておらず、左足だけでゆっくりと移動する。
バハムートも、右足の変わりに斧を使って移動している。
次の瞬間、五月雨は左足を地面に引き込まれた。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.965 )
- 日時： 2015/12/13 00:13
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: s1MJ3Tu0）
「足を固定しましたわ、後は……」
再びガウィイイイイイイィィィィィイイインッッと音が鳴り、地面が割れる。
たまの生命に終止符を打った石の棘が五月雨に迫る。
だが、その流れをバハムートは斧で牽制し、無理矢理中断させた。
五月雨にも、微かに刀の軌跡が見えた。
「またあの刀だ」とバハムートが呟き、五月雨は正体を間接的に知る。
石の処女の進行は止まり、五月雨はその棘をまじまじと見つめる。
「『石さえも斬らない』という選択肢は選べないようだな。
おまけに、やっぱり本体が近くに居ないと刀は何も出来ないみたいだな」
「悪いけど、アタシの斧じゃあの刀のスピードに追いつきやしないぜ」
「分かってる、本体を叩くぞ」
五月雨達を取り囲み、フェイントを混ぜつつ石の処女地帯が近づく。
だが、バハムートも五月雨も一切惑わされずにどんと構える。
牽制と迎撃を繰り返すうちに、CoCは攻撃を諦めて高速でビルの裏に逃げて行った。
「なるほど、確かに刀自体は地面に潜らないな。
潜ると五月蠅い音が立って位置がバレるから、常に浮遊してる」
「アタシの言った通りだろ？ 音と同じぐらいの速さで動くぜ。
だから音が聞こえたらそこに斧振るだけで当たりそうになるんだ」
「恐ろしい相手だな、ニダンギルを手下にしてるわけだろ？
あれは相当な『カリスマ』だぜ、ただの子供だと思わない方が良い」
その時、急にビルの壁面が崩れたかと思うと、
綺麗な正方形に切り抜かれたコンクリートの塊が高速で五月雨の方に飛んで来た。
五月雨の動かせない右足にそれが命中し、五月雨の右足から血が飛び散る。
「……やばいな、頭が冴えてやがるぞ」
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200
この掲示板は過去ログ化されています。