二次創作小説（映像）※倉庫ログ
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- 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
- 日時： 2016/01/11 01:36
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 21getbfq）
クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。
そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。
『１日１レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。
執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。
ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。
※この作品はフィクションです。
実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。
追記：形だけですが次スレを作りました
www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916
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- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.956 )
- 日時： 2015/12/08 22:00
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: fxhCNxuy）
ドゴォ……
遠くの方で建物が倒壊する音が聞こえる。
音の聞こえかたからして100m程度の距離だろうか。
「決定だな、確実に追い詰められてるぜ」
「第一に、あいつは石に入ってその中を自由に移動する。
第二に、あの二刀流が地面をいとも容易く断ち切って地形を変動させる。
建物の倒壊も恐らくは刀によるものだ」
「……ブン殴るまでが難しい相手だな、クソ……」
「だが弱点は恐らく存在するだろうな。
第一に、明珠美華の近くに居なければ刀は本領を発揮しない。
もしくは操作精度がガタ落ちするだろう。
第二に、石以外を斬る事は出来ない。これは確実だ。
もし出来るならとっくに俺たちは死んでいるからな」
たまの説明の終わり掛けに、またもや倒壊音が聞こえる。
音は後ろから聞こえたと思いきや横から……といった具合に、
たま達を中心に円を描くように、着々と半径は縮まっていく。
「早いとこ離れなきゃマズイんじゃないか？
取り囲まれて全部針地獄にされたら一たまりも無いだろ？」
「第一の回答だが、こればかりは分からないな。
子供の有する精神力が大人に比べて大きいのか小さいのか」
「アタシは追いかけて殴りたい、許せないんだよ。
こっちだってあっちだって怒ってるだろ、なのにあの籠り方……」
「第二の回答だが仕方ないだろう。
能力は過去で、過去は人格で、人格はそいつのすべてだ。
……動くか、相手の円周運動から脱出するぞ」
こうして三人は全力ダッシュでの移動を開始した。
たまが先頭を切り、それにほぼ並んで五月雨とバハムートがついていった。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.957 )
- 日時： 2015/12/09 18:17
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: fxhCNxuy）
五月雨が目の前に広がる無数の牛柄地面を見つめ、
やがて慎重かつ大胆なジャンプをして、それにたまが続く。
勿論さっきまでの全力疾走の半分以下の進行スピードだが、
それでも五月雨達はもう少しで牛柄地帯から抜け出せそうな所まで進んでいた。
「前向いてくれ」「第一の確認だが後ろを向け」
二人の声が重なり、しばらくして五月雨が振り返る。
だが、五月雨の目にはどこに振り向く要素があったのかが分からない。
たまは人差し指を円の中心部に向けた。
「円周運動は俺たちが動き出してすぐに中止されたらしい。
その証拠に今は音が聞こえないだろう」
五月雨が目を凝らすと、確かに円の中心部はすべてが通常の地面のままだ。
すべてがフェイクという可能性は薄いだろうと見て取れた。
それは暗にたま達の進行に美華が気付いたことを示唆していた。
「んでも、今更は戻れないな。先に進もう。
……ってわけで前方を見て欲しいんだが？」
五月雨が差す前方には、針地獄が広がっていた。
フェイクの地面も、本物の地面も無い。十メートル程の針地獄。
「文字通り小細工抜きだな……バハムートもこれは越せないだろ」
「処刑器具そのものだな、まさしく鉄の処女の石バージョンだ」
たまは鳥の魂を呼び出して、三メートル地点と八メートル地点に配置した。
「早く行くぞ、魂は長くは持たない」
「おう」
五月雨とたまが並んで飛び、鳥の渾身の風を受ける。
その風力で再び八メートル地点まで飛び、針地獄を抜ける。
だが、現実はそう簡単に二人を許してはくれなかった。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.958 )
- 日時： 2015/12/10 20:53
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: s1MJ3Tu0）
ヒュンッ!!
風を切る音と共に、二人の視界にクロバットが映る。
どうやら、空中で行動不能にしようという魂胆らしい。
「たま、もう一度鳥の魂を頼めるか？」
空中で発せられた質問にたまが頷く。
「最後の鳥だ、大切に使えよ」
たまが鳥の魂で再度浮上し、クロバットのエアスラッシュを躱す。
だが、クロバットは避けられた事を確認するとＵターンして来る。
車や電車なら軽く凌駕する程度のスピードは流石悪霊といったところか。
それに対して、空中でバハムートとカーネルが姿を現した。
「近づきやがって、無防備っていうんだぜそれはッ!!」
バハムートが思いきり斧で突きを喰らわせるが、それは避けられる。
が、避けた先でカーネルの火炎放射にぶち当たった。
体が全面的に燃える事を避けたがったのか、高速で飛んで離れて行った。
「へっ、アタシ達は空中戦でも負ける気は無いぜ」
そう言い残してバハムートもカーネルも宿主の中に戻り、
五月雨とたまは地面に向けて落下する。
それを離れた地点のビルの上から美華が見ている。
「熱い攻撃でしたけど、クロバットの判断で助かりましたわ。
さて、もう終わりですのね。首を斬る以上に"イイ"方法で処刑しますわ」
「がッ!?」
「うぐッ……!!」
地面に着地した二人は、驚愕、苦痛、絶望を一瞬のうちに感じた。
ここに元から安全地帯など無く、見えていたすべてがフェイクだった。
二人の足は針地獄に深々と突き刺さったのだ。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.959 )
- 日時： 2015/12/10 21:27
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: s1MJ3Tu0）
足の向きに沿うように真っ直ぐに、石の棘が刺さる。
二人とも、あれで針地獄が終わりだと思い込んで油断していた。
そのあとに続く地面の下にも、鋭利な罠が続いていたのだった。
五月雨は右足に深々と、そしてたまは両足に。
腰の高さとまでは行かないが、深々と石が突き刺さっている。
「…………足が……ッッ!!」
「…………!!」
たまの方は顔全体を苦痛に歪め、喋る余裕も無い。
余裕で言えば五月雨も無いが、まだこの状況に抵抗する気力はあった。
五月雨は自由な上半身を動かしてどこかに手を付こうとするが、
どこに手を置こうにも辺り一面は針地獄だ。
通行人達はもう影や足音すらも一切残さずして消えてしまった。
そして気付けば、『石の処女』の範囲は轟音と共に広がっていった。
五月雨の視線の先に、少女が一人。
「良いザマですのね、まだまだ苦しませますわ」
「てめぇは……」
美華は石の処女の、たった一本の頂点に片足で立って居た。
その片足はズブズブと一本の棘に沈んでいき、
やがて全身が針地獄に沈んで頭は五月雨と同じ高さになった。
「どうせそのまま放って置いても死ぬのだから、
そのまま放って置いたりせずにキチンと殺して差し上げますわ」
「舐めや……がって……」
五月雨は、重力のせいで石にのめり込む痛みに耐え続けている。
たまは、もうほぼ気絶に近い状態だ。
「俺は絶対に屈してやらねぇからなッ!!」
「クロバット、やりなさい」
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.960 )
- 日時： 2015/12/10 21:50
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: s1MJ3Tu0）
身動きを取れない二人の元に、クロバットが急降下する。
「たま、息を止めーーー」
五月雨はたまの苦しそうな表情に絶句する。
いっそ、エアスラッシュで数秒でも意識を失った方が楽なのでは無いかと思った。
だが、たまは何かに執着するように唇を堅く結んだ。
それをみて五月雨も唇を堅く結んだ。
だが、クロバットは五月雨の頬に直接翼を打ち付けた。
「ぐううぅぅ……!!」
五月雨は思い切り息を吐き出してしまい、次に思い切り息を吸った。
その瞬間、やはり頭がボーッとしてきてしまった。
全身の自由が効かなくなる、今度はきっと長い時間だ。
耳に馴染んでいた不協和音が消えて、目の前に刀が映る。
二刀流で、フワフワ浮かんでいて、ニダンギルの姿もチラリと映る。
それは美華の頭にズバッと刺さったが、美華は平然としていた。
「もう周囲に人が立ち寄らないようにする小細工も要りませんわね。
私の能力は『囚われの巫女』、石に入り込む能力。
そしてこの刀は、『シャンデリア・オブ・カラー』……石を切り裂く能力。
五月雨、まずはお前を……まずは顔面を攻撃する」
美華は石の棘をCoCで切り裂き、それをCoCで打ち付けた。
それが五月雨の顔面にぶち当たる。五月雨には避ける余裕が無かった。
「……来いよ、本気で殺しに来い」
（駄目だ……強がりしか出てこない。
たまの意識が戻ってくれれば……倒せるかも知れないが……
もう……ダメだ……タッグは無理だ…………俺が死ぬ……）
「もう本気ですわ、見栄を張りやがって……これで最後ですの」
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