二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
日時: 2016/01/11 01:36
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 21getbfq)

クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。

そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。

『1日1レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。

執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。

ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。

※この作品はフィクションです。
 実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
 どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。


追記:形だけですが次スレを作りました
   www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916

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Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.791 )
日時: 2015/10/12 01:27
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: fxhCNxuy)

タートは5階の本屋で暇を潰そうと試みていた。
その階層には自由読書スペースがあり、幾らでも『座り読み』が出来る。
漫画や小説や果てはホットペッパーまでもが完備されており、
毎日ここに入り浸っている人間は少なくない。
タートはもはや当然のように、図鑑のコーナーに来ていた。

「これは買ったことあるし……これもだなぁ……」
「あたし漫画が読んでみたいわ、漫画は読まないの?」
「うーん……漫画かぁ……読まないなぁ」
「たまにはさぁ、そういうユーモアも取り入れたらどうなわけ?」
「そうだなぁ……」

アマテラスがタートの首から発現し、炎を抑えめに滾らせる。
タートは驚いて、アマテラスを手で押さえこもうとする。

「ちょっと!! あんまり勝手にーーー」
「今朝、フミキ達が言ってたこと……」
「敵が襲って来る確率が高いって?」
「そう、あたしを常に携帯しておいて……」

タートは周りに誰かいないかと見渡す。
フロアにこそ人は大勢いるが、図鑑コーナーには誰も居ない。
タートはアマテラスを小剣に変えて、右手に隠しもった。

「これで良し、ちゃんと周りに警戒するのよ」
「分かってるよ、僕は精霊の装者だ」

タートは漫画コーナーへとスタスタ歩いていき、商品を眺める。
『わたしにマスボを使いなさいっ!』率いる少女漫画コーナーに立ちどまり、
『アウトレイジ コジョンド』の原作率いるバトルモノには少しだけ目を惹かれ、
『本当にあった怖いトレーナー』率いるホラーコーナーには近づかないようにし、
結局、とても長い間少女漫画とバトル漫画の間をウロウロして、
そのどっちにもジャンル分け出来なかった、どっちつかずなジャンルである、
『LoveCus Buster』の1〜4巻を左手に鷲掴みして自由読書コーナーに向かって行った。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.792 )
日時: 2015/10/12 15:42
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: fxhCNxuy)

その日も自由読書コーナーは大繁盛だった。
皆椅子に座って、自分が読みたい限りの本を読み耽っている。
明らかに趣味の一致しない二人や三人が同じテーブルに掛けているのは、
恐らくテーブルが足りなくて相席になっているからだろう。
タートも、その相席の法則の例外では無かった。
タートが座ったテーブルには、既に大柄の男が座っていた。
無精髭を指でいじりながら、キャスファー観光ガイドを読んでいる。
タートはその席でしばらく漫画をパラパラと読んでいた。
1巻を広げ、残りの3巻は邪魔にならないような位置に置いていた。
だが、その大柄の男が急にタートに話しかけた。

「なぁ……」
「え、はい……何でしょう?」
「あんた右手に何か隠し持って無かったか?」

タートは心臓を射抜かれたようにその場に停止する。
額から汗が滴りかけたが、なんとか持ちこたえた。
もちろん、指摘された瞬間にアマテラスは袖に隠した。

「……いえ、何も……」
「あんたの左手が赤くなってるんだ」
「え?」
「あんたが運んできた漫画は4冊で、赤くなってるのは左手。
しかも左手は広範囲が赤いし、右手はまったく赤く無い。
つまり、あんたはその4巻の漫画を全部左手で持って来たってことだよな?」

タートは今度こそアマテラスを引っ込めようかと迷ったが、踏みとどまった。
そしてタートは決意をしてその大柄の男の質問に答えた。

「あぁ、確かに左手だけ赤くなってますね!! 気が付きませんでした!!
僕は確かに両手に二巻ずつ持ってたつもりだったんだけどなぁ……」
「僕ゥ? 僕だってェ? あんた女だろ?
まぁ女が僕っていうのはそんなに珍しい事でも無いのかも知れんがな」

タートの目は、怪しむ目から敵を見る目に変わった。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.793 )
日時: 2015/10/12 16:57
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: fxhCNxuy)

「一応聞きますけど、なんで僕の事を女って?」
「迷ってるジャンルと、最終的に選んだ本……だな。
まぁあくまで女々しいって意味でからかったんだよ、すまねぇな」

タートの頭の中には思考が渦巻いていた。
恐らくこいつは敵に違いないだろうと、タートは確信していた。
何故なら、タートには一つの疑念があったからだ。

「あなた、この街の人じゃないですよね?」
「ほぉー……どうして分かった」
「そんなに髭を生やしているのに、観光ガイドを見ているからです」
「なるほどな、でもこの街の人間じゃないからなんだって言うんだ?」
「それは…………」

タートが言いあぐねていると、遂に男の口から衝撃のワードが飛び出した。

「敵……だとでも言うか?」
「ッ!! お前!!」
「俺は曹長隊の一人、『幻道 羽太刀』だ。
タート・ナックとお見受けする、殺しに参ったぜ」
「エレメンタル・アーマーッ!!」

タートが大声で叫び、幻道に剣を突き出す。
その早過ぎる行動に幻道は反応出来ず、喉に剣が突き刺さる。
そして大声で叫んだためにタートは周囲の注目を集め、
ひ弱な『青年』が大柄な男の首を剣で貫いている光景は、周囲をパニックに陥れた。

「殺しに来たという事は、逆に殺される覚悟もあるということ……
正当に挑んでくれてありがとう、僕はお前を正当に殺したッ!!」
「あぁ〜……死んだかと思っちまったぜ」
「なっ……」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.794 )
日時: 2015/10/12 20:55
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: fxhCNxuy)

幻道は剣で首を貫かれたまま、その燃える剣をガッチリと掴んだ。
そして肌をジュウジュウ言わせながら、剣を自力で引き抜いた。
もちろんタートも剣を押し戻す努力はしたが、幻道の力に勝てなかった。
幻道は不敵な笑みのままテーブルのコミックを手に取り、
一際五月蠅く叫んでいた女子高生の集団にフルスイングした。
集団の一人にそれがブチ当たり、窓ガラスに頭をぶつけて気絶した。
辺りが騒然としたところで、幻道の声の独壇場となる。

「良いかタート、お前じゃ俺に勝てない。
俺の能力を説明してやろう、『イルシオン』という能力だ」
「……………………」
「簡単な能力だ、想像すればそれが叶う能力」
「…………え……?」
「言っただろォ? お前は俺に勝てないんだよタートォ……
でも良いじゃねぇか、お前は俺に正当に攻撃を当てたんだからよ。
争いは同じレベルの者同士でしか起こらない。
俺とお前じゃあレベルがかけ離れ過ぎてて困るよなぁ?
だから今から起こるのは、『争い』じゃなく『狩猟』だぜ」
『炎蝕士剣ッ!!』

タートが手に持っていた剣を振りかぶるが、幻道には当たらない。
既にタートから5m程遠ざかっていて、代わりにテーブルがグズグズに溶ける。

「なかなかのレベルの攻撃だな……そらよっとッ!!」

幻道は逃げ遅れた客の群れに手を突っ込み、人を一人鷲掴みにする。

「ひっ……あ、ぐ……」
「おい!! その人は関係無いだろ!!」
「あーそうだな、じゃあ離す」

幻道は一般人をタートの方向へ思い切りブン投げた。
タートは炎の盾で防ぐなどのことがしようにも出来ず、その攻撃を喰らう。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.795 )
日時: 2015/10/13 22:53
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: fxhCNxuy)

もちろんグズグズに溶けるテーブルに突っ込んで来たわけだから、
投げられた客が助かることなど無かった。
だがそれよりもタートの目を惹いたのは幻道だった。
タートの方向に向けて、今にもタックルをかましそうな姿勢である。
もちろん、幻道とタートの間には8m程度の差がある。

「おいタート、強さとは何か分かるか?
誰かを想う気持ちなんて言ったら俺はお前を殺すぜ」
「……誰かを想う気持ちが強さだ」
「ハアアァァ違うねッ!!
ボールとトラックがぶつかったらボールが負けるだろうがッ!!
それが強さだッ!! 『大きくて硬くて速い』それが強さなんだよッ!!」

ほんの一瞬の出来事だった。
幻道はタートに向けて突進した。
その大柄な体で、ジェット機並の速度で、そして鋼鉄並の硬度で。
デパートの5階の壁に穴が空いた。
肝心のタートは、その空いた穴の少し横で俯いていた。
壁に凭れて左腕を押さえているが、その左腕は変な方向に曲がっている。

「はぁ……はぁ…………はぁ……!!」

幻道が台詞を放ってこちらに突進してきた時、アマテラスは精霊の姿に戻った。
そしてタートを横に突き飛ばすと共に、タートの左腕の装甲となった。
だが左腕へのダメージは防ぎきれず、タートは腕を骨折した。

「なんだよあれ……鍛えたで済むレベルの攻撃じゃない……」
「タートしっかり!!」

アマテラスにどやされてタートはハッとする。
腕の痛みと戦いながら空いた穴を覗きこむと、そこに幻道が居た。
そう、幻道は宙に浮いていたのだ。
推定でも10mは離れているが、幻道がタートに指を差したのはしっかり確認出来た。


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