二次創作小説（映像）※倉庫ログ
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- 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
- 日時： 2016/01/11 01:36
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: 21getbfq）
クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。
そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。
『１日１レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。
執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。
ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。
※この作品はフィクションです。
実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。
追記：形だけですが次スレを作りました
www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916
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- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.275 )
- 日時： 2015/05/03 02:22
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: J69v0mbP）
「目的地が駅というからには、電車に乗っていくしか無いわけだが……」
そう言ってフミキは紙をポケットから出して膝に広げた。
「なんだーそれ？ 地図か？ 駅を中心にしてあるな」
「ああ、俺達はこれに乗る」
フミキが指差した路線を五月雨は目で追っていく。だが、
「おかしいぜフミキ……ここだけ駅がめちゃんこ詰めてある。
もしこれが各駅停車だったらストレスで死んでしまいそうだ……」
「ああ、もっとよく見ろ。ここの路線だけ縮尺が違うだろ？
ここの路線はあまりにも長いから、地図に収めようとすると周りの場所が縮小されかねないんだ。
だから逆に、ここの路線だけ縮小せざるを得ないんだよ。
もちろん、駅で配っているパンフならそこだけ別紙になってるのが主流だがな。
あと、各駅停車は金持ちが余暇を潰すために乗るもんだ。
今回は急行、止まる場所はそれなりに少ないぞ」
「えぇ〜ダリィなぁ〜……景色楽しむってのにも限度があるしよぉ〜」
いつの間にかバハムートが飛び出し、
勝手に発言していたので五月雨はそれを自分に押し込む。
「確かにだるいかもな。縮尺の幅を見てもらえれば分かるが、距離は物凄く長い。
今日の3時には出発したいが、その出発の早さでも、『ギギギ駅』は5時に着く。
つまり、調査が完了してそこから帰るとしても今日の夜ぐらいになるだろうな。
だが安心しろ五月雨もといバハムート……その列車はめちゃくちゃ豪華なんだ……
今日の晩飯……いつものホテル以上に期待して良いぜ……」
「うっがあああぁぁぁ頭がうるせええぇぇ!!!!」
頭の中で狂喜乱舞するバハムートに耳を押さえる五月雨。
三人は病院の迷惑にならないようにそれをクスクスと笑った。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.276 )
- 日時： 2015/05/03 13:31
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: J69v0mbP）
「一つ質問なんですが、危険性はどうなんですか？ もし電車ごと襲われたら……
そういう荒い大規模な攻撃に対応出来るのはよりによって怪我をしている三人です。
ただでさえ戦力が低下しているのに、電車なんかで襲われたら……」
「いや、敵に遭遇する確立は低いだろう」
フミキはタートナックを制して話し始める。
「最近、軍隊の方から『街を襲う悪霊使いが出現しなくなった』という旨の報告を受けた。
どういう意図があってか知らないが、一時休戦という奴だろう。
しかも場所が場所だから、派手には動けないだろうしな。
派手に動かれたら、そんとき考えれば良いしな……さてと、じゃあ俺は入院組に話をつけてくるぜ」
りかけいから受け取る物もあるしな、と付け加えてフミキは部屋を出て行った。
フミキはなんと残留組の病室には一切近寄ろうとせず、2階のとある部屋を訪れた。
病人が居ない部屋ということと、ksk達の部屋の真下だということぐらいしか特徴が無い。
「りかけい、居るか？」
使われていない病室のドアが開くなり、フミキも口を開いた。
部屋に入ってすぐのソファに一瞥くれるなり腰を下ろして、
そのままもう一度部屋の奥から何かを取り出しているりかけいを呼んだ。
「はいはい、居ますよ居ますってば」
そーっと、手に持った箱を落とさない様に、
いかにも抜き足差し足忍び足という言葉が似合いそうなスピードで
近づいて来るりかけいに目をやってから、フミキはフンと鼻を鳴らして「遅いぞ」と悪態をつく。
仕方ないじゃありませんか、とりかけいが言ってから
フミキの右足がパタパタと催促のリズムをきっかり丁度十八回鳴らして、
りかけいはフミキの眼前に辿り着いた。
「お待たせしました、こちらになります」
言い終わるより先にフミキは箱をりかけいから奪い取り、乱暴に開け放った。
「ああっ、丁寧に扱って下さいよ、せっかく私が慎重に運んで来たのに」
それを聞いてフミキは、バカ言え、と嘲笑する様に一つ笑みを零して、
「これから戦闘で使うのにこの程度で壊れてたまるか」と付け加えた。
箱の中から姿を表したのは、二対の龍がデザインされた白銀の2丁拳銃。
手に取って、フミキは思わず顔をしかめた。「重っ」という言葉を尻に加えて。
それを聞いたりかけいは得意そうな顔で目の前の鉄塊銃器の解説を始めた。
「何と言っても様々な機能を搭載していますからね！
この我が社特性2丁拳銃の『メタルドラグーン』には！
多少重いのもご愛嬌というヤツでございますよ！
対応特殊弾丸の増加、フックショットのスピードと距離強化、それに……」
りかけいの説明には耳も貸さず、フミキは何気無く引き金をグイと引いて見た。
すると、銃口から一筋のレーザー光線が発射され、病室の天井にピンポン玉程の穴が開いた。
「「うぉぉおぉぉおおおッッ！？」」
叫び声がほぼ同時に二つ。
一つはこの部屋から、もう一つはこの部屋の真上のkskの部屋から。
それを嬉々として見ているのがりかけい。
「驚いたでしょう！？
それこそが『メタルドラグーン』に付与された必殺技の一つ、
名付けて『零銃』(レイガン)！
弾丸が一発もない時に引き金を引くと発射出来るレーザー光線で、
連発はできませんがかなりの威力を……」
「おい」
暴走するりかけいの頭を掴み、フミキはドスの効いた声を発した。
「ロックぐらいしとけッ！」
手痛い、いや頭痛いと言った方が正しいであろう頭突きを
フミキから貰ったりかけいは、涙目になりながらkskの部屋へと向かって行った。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.277 )
- 日時： 2015/05/03 17:28
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: J69v0mbP）
りかけいは３階に上がりざまに看護婦とすれ違うが、看護婦は挨拶をしなかった。
人から無意識にヘイトを集める性分らしい。というより体質だろうか。
コンコンと形だけのノックから間髪入れずにドアを開け、
ベッドの上でコインを回しているkskと対面する。
「お、りかけいじゃねーか！ 久し振り」
「ご無沙汰ですね」
息が上がっているのを悟られないように出来るだけ静かに言うと、とりあえず開いた穴の確認をした。
「上も開いてるからさ、チェックなら忘れないでくれよ。
雨漏りする部屋で寝泊まりとかシャレにもならねぇわ」
クルクルと糸を使ってコインを回しながら、kskは天井を指差す。
指の方向をチラリと見て穴の大きさを確認し、
りかけいは白衣のポケットから出したメモ帳にサラサラと何か書き込んだ。
「……何してるんです？」
メモを取りながらりかけいが尋ねると、
kskは得意そうにコインを回しながら、「コイン技の練習」とだけ返した。
特に反応は返さず、二人の間に沈黙が落ちたが、りかけいがメモをしまうと再び口を開いた。
「フミキング様とオメガ様から聞く話では、コイン技は見るも無残に破れ去ったそうですが？」
うっせーなぁ、と顔をしかめたkskが
戦いで出来た頬の傷を右手人差し指で気にしながら言った。
「ちょいと油断しただけさ、なぁーに
『ヤナップも木からフリーフォール』ってよく言うだろ？ ……最近は言わない？」
殆ど死語ですね、とりかけいが返すなりkskはばつが悪そうに咳払いし、
とにかく次は勝つからな、と言って再びコインを回し始める。
「その為に出来る事っつったら今はこれくらいしかねーよ」
「……お身体の方は？」
「呼吸は安定してるし、もうメシもバッチリ食えるよ、激しい運動はきっついがな」
ほれこのとーり、と言わんばかりに右手から出した光糸でコインを上下左右に動かして見せた。
「ケフィは本とかを捜し求めてたびたび病室からいなくなるし、
たまの奴はうつ伏せで寝れねーってうるせーし……今は二人とも寝てるけどよ
んで、何の用？」
りかけいはメガネをクイッと直し、
右手と左手を突き出して、それぞれ人差し指を立てた。
「聞きたい事と答えて欲しい事があります」
「ほぉー……この俺にテイク&テイクを仕掛けるなんざ、
ウィルスで頭のおかしくなった感染者より命知らずのオオマヌケだなぁ？
まぁ良いだろ……テイクするかは俺が決めるんだからな」
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.278 )
- 日時： 2015/05/03 17:37
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: J69v0mbP）
「で？ 聞きたい事と答えて欲しい事ってのは？」
「はい、単刀直入に申し上げますと、ここについて何か知っている事は？」
ポケットから何枚かの写真を取り出し、kskの前に並べる。
すると、あっという間にkskの目が丸くなる。
「おぉー懐かしい。 truthと軍から抜け出してサボる時は
よくこの駅に隠れて上官達をやり過ごしてたぜ。
『都市の歯車ギギギ駅』!! っつってよぉー……今もさぞ繁盛してんだろうなぁー
あそこの自動販売機でサイコソーダを買って、駅のおばちゃんからサイコキャラメル貰って、
んで踏み切りを飛び降りて線路と駅の出っ張りの間に隠れて雑談してたのよ、しょっちゅう」
「よく貴方みたいな人が世界を救う英雄なんかにのし上がれましたね……
……今日の昼過ぎにフミキング様達は、ここの無人駅に行くために『トレーノ特急』に乗ります」
開いた口が塞がらないまま、kskは手でりかけいを制した。
「ま、待った!! タンマ!! そこ無人駅になっちまったの!?」
「ええ」
まるでデータが絶対だと言わんばかりのザ・即答。
マジかよ……と、項垂れながらkskは溜息を一つ。
「まぁ、戦争も終わっちったし仕方ないと言えば仕方ないんだろうけどさ……
truthってのは俺の友人でよ……馬が合うからっつってよく訓練抜け出して遊んだぜ？
元気にしてんのかなーあいつ……まぁ元気でもあそこには居ないよなぁ」
はぁ、と肩を落としたのも束の間、ピタリと動きが止まって、再び右手を突き出した。
「え？ で、俺達は置いてかれるの？」
「ええ……あれ？ フミキ様から聞いていませんか？」
「あいつからは『何かあっても凹むな』ってメールが来たけど……」
「……ボスも困りものですね……そうですね、あなた方三人は置いていかれます」
マジかよ……と、項垂れながら二つ目の溜息。
「そういう旨のことを俺達に伝えたい故の分かり辛い要約だったわけか……
まぁ、行っても足手まといだし仕方ないと言えば仕方ないんだろうけどさ……」
顔を上げ、悪い、続けてくれとkskが言うと、再びりかけいが口を開いた。
「フミキング様はもう既に出発の準備をしています。
にしてもボス……『俺からはksk達を説得しといた』なんて言って……」
「まぁ、ケフィはともかくたまを説得すんのは大変だろうしな!!
絶対「白は置いてけ!! 危険だ!!」の一点張りだろーし、あいつ何故か白の保護者ヅラすんのよね」
ははは、と笑うkskを横目に、りかけいはメガネを再び直した。
それに気付いたkskは、悪い、写真の話だったな、と言って目の前に置かれた写真を手に取る。
「うーん、悪いけど、この駅自体にはそんなに思い出は無いなぁ
でも昔は賑やかだったのに今では無人駅か……駅もさぞ寂しいだろうなぁ……」
「そうですか……そういえば軍の本部はここから近いところなんですか？」
「本部っつってもなぁ……軍隊の本部はキャスファーだぜ？ 軍隊基地もそこらへんにあったしな」
「ふむ、では何故ギギギ駅をそんなにも利用したんですか？」
メモにスラスラと鉛筆を走らせながらりかけいが尋ねる。
「truthって俺の友達は、途中まで軍隊に配属されてたんだけどさ。
何かある日を境に研究基地の方に盛んに呼ばれるようになってさぁー
そういや幻覚使えるんだっけか？ まぁ気が付けば配属先が研究基地に変わってたって感じだ。
truthは基地の場所も自分の能力もあまり話したがらなかったけど、
『ギギギ駅が一番会うのに適している』ってことは、キャスファーとギギギ駅との線分上かもな。
まぁ『会うのに適している』ってのは、初回に抜け出して逃げてきた駅があそこってだけの、
『一緒に会って話をするならあの駅にしよう』っていう約束事みたいなもんだったのかね。
……てか、研究基地の場所ぐらいキングダムの情報網で分かりそうなもんだけどな」
「そこなのです!!」
りかけいが若干油分の強い人差し指を上に立てる。
「我がキングダムはスパイをさせれば成績業績隠し事恋愛すべてを暴き、
並大抵のセキュリティなら粉砕、掴めない情報なんて無いはずなんです。
ですが『研究基地の場所』だけはッ!! 何をどうしても分からないのです!!
というわけで今の推測を元に、もう一度調査をしてみたいと思います。
……truthさん、でしたっけ？ 研究基地で何が行われてたか というのは喋っていましたか」
「いんや、何にも話して無いな、記憶の限りじゃ。
あの時は俺も大戦に関わる機会が多くなりつつあったから、記憶も不安定だけどな」
「ふむ……研究基地の情報があると嬉しかったのですが……」
「俺が思うにさぁー、ヤモリかなんか捕まえて観察でもしてたんじゃねぇ？
もしくはコトリチャンに言葉教えたりさぁ〜〜っ!! ギャハハハヒ、こりゃあ傑作!!」
はぁ、と溜息を吐いて、バフバフとベッドを叩いて爆笑しているkskを睨みながら、
りかけいは「まったく面白くないです」と言い放った。
- Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.279 )
- 日時： 2015/05/03 21:57
- 名前： 酩酊 ◆D2kEwyIYmo （ID: J69v0mbP）
「ようは狼が羊を食べてしまうんですよね？ じゃあ一緒のボートに乗せたらだめ……ですよね」
「羊のヤツに根性がねぇなー……あたし馬鹿だけど狼には負けねぇなー絶対」
「飼い主がキチンとしていないんですよ、川を渡るための筏を一枚しか用意しないなんて……」
「きっと飼い主じゃなくて時代がそうさせてんだぜ、世の中クソだからな……可哀想な羊」
「お前らにナゾナゾを出すと碌な事にならん……着いたぞ、『バトラナイサブウェイ』だ」
駅に着くまでに他愛も無い話をしていたが、フミキが皆を制す。
「念のために質問しとくが、お前ら電車は乗れるか？
特に、バハムートと白だ……乗り方は分かってるか？
もうすぐ三時だからゆっくりとはレクチャー出来ないのだが」
「私は大丈夫です、何度か乗ったことありますし」
白は得意気に答えるが、バハムートは
「あたしも知ってるし!! あれだよ、キヨスク!!」
「菓子なら後で買ってやる、一緒に切符買いにいくぞ」
分かる分かると意地を張るバハムートを五月雨が引っ張っていく。
一同もそれに続き、それぞれが切符を買うことに(バハムートはやっとのことで)成功した。
「よし、じゃあ全員乗るぞ」
『ちょっとお待ちくださいお客さん達』
声をかけたのは改札付近で待機していた駅員だった。
心なしか、こちらを待ち構えていたようにも見える。
「今日この時間に限り、団体のお客様は別車両に乗って頂きます」
「ほう？ それは何故？」
フミキが威圧感をMAXに放ちながら前に出る。
見ると駅員は異常に隈が出ており、仕事だけでなく、家庭にも人生にも疲れて見える。
そんな駅員は威圧感をものともせず、また浮き出た隈の割にしっかりした声で話す。
「というのも今日、『ここに爆弾仕掛けたぞー』って手紙がきまして、
電車と駅の両方の検査や探知が終わるまでは、団体のお客様による集団犯行を警戒して、
別車両に乗って頂くことになっております」
「心外だな。子供も居るんだぞ？」
「まぁまぁそう怒んないでくださいよ、電車が出発するまでには点検は完了しますんで、
そっからは自由に車両を移動してくださいませ」
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