二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
日時: 2016/01/11 01:36
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 21getbfq)

クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。

そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。

『1日1レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。

執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。

ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。

※この作品はフィクションです。
 実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
 どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。


追記:形だけですが次スレを作りました
   www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916

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Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.971 )
日時: 2015/12/15 19:15
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s1MJ3Tu0)

ー 第43話 『正義の味方』 ー

雨は風に吹かれて地面に薄く広がり、やがて乾いて消えた。
美華も五月雨もその場に倒れたまま動かない。
傍から見れば、生気があるのは五月雨の方だろう。
時々痛んだ足を抑えるべく体をもぞもぞと動かしたりしているし、
息遣いも荒々しく、なんとか動き出そうとしている。

対して、美華の方は絶望的なまでに生気が無かった。
時折、生命体である事をアピールするように体をビクッと動かす。
自発的な動きは一切無く、死に逝くのを待つだけの存在だ。

五月雨はうつ伏せの姿勢から美華を視界に捉えている。
美華は仰向けで目を閉じ、死を待っている様に見える。

「…………」

ビルの上に人影があった。それは五月雨の目に映る。
シルエットからしてマフラーをしているのだろうか。
五月雨の目が日光に慣れると、次第にシルエットが明らかになっていく。
黒いパーカーに暗い赤のマフラー、紺色のズボン。
そして何より、ただならぬ雰囲気が五月雨の緊張感を飛躍させた。
「こいつが曹長なのだ」と確信するまでそう時間は掛からなかった。
傷と疲労で立ち上がる事すら出来ない五月雨を、曹長の悠咼はジッと見つめた。

「……………………」

悠咼はビルの上からバッと飛んだ。
空中で段々と加速度を増し、足から地面に着地した。
その瞬間に、五月雨の脳を異常な恐怖が取り囲んだ。

悠咼が着地したのが、倒れている美華の胸部だったからだ。


クロバットのエアスラッシュを喰らったわけでも無いのに、
五月雨の思考回路はかつて無い程にバグっていた。

(味方をクッションにしやがった……何だあいつは……
普通の人間じゃない……!! 俺だって殺すつもりで戦ったさ……
でも仲間なんだろ!? 美華って奴とこいつは……!!
死にかけの仲間の心臓を踏むような奴は地球上にこいつしか居ない。
ダメだ……元から見えなかった勝利のビジョンが塗り潰されたッ!!)

美華はその打撃にも何らリアクションを取らない。
もはや五月雨は美華を死んだものだと思っている。
悠咼は顔だけを歪める五月雨を見ると、腰に手を当てた。
そして腰からゆっくりと、大きめの刀を取り出した。
それを五月雨に向ける。ゆっくりだが、少しも振動していない。
つまり金属の刀を扱えるだけの筋力があるという事だ。

「……曹長、悠咼聖忌だ。
五月雨さんでしたっけ? 美華を傷付けた恨みを晴らします」
「……ぐ……ぅ……」

(てめぇはその『恨み』を自分の足で無碍にしただろうが……!!
ダメだ……戦闘どころか会話も成り立つ気がしない。
きっと殺されて死ぬんだ、この『悪』に……)

「悪いけど僕は悪くないからね?
逆の立場だったら君だって僕を殺すでしょう?
だから悪じゃない。これは正真正銘の自分勝手だ」
「……お前は一体なんなんだ」
「何……? 悪だが?」

刀は無慈悲に振り下ろされた。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.972 )
日時: 2015/12/15 19:24
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s1MJ3Tu0)

その時だった。路地裏からナイフが飛んで来て、悠咼の足に刺さった。
悠咼は無言でナイフを見、路地裏を見、何も無い事を確認すると、
なんと引き続いて刀を振り下ろし始めた。

「離れろ!!」

急にナイフの位置から声が発せられた。
それに応じてナイフの近くにいきなりtruthが現れて、悠咼の顔面を蹴り上げた。
だが悠咼はそれを手で押さえ、同じような蹴りを返す。
truthはそれを避けるためにバックステップで後ずさった。

「……強くなった? 伍長をやめてからも成長しているんだね」
「お蔭さまで。抜けて正解だったわ。
というか初対面よね? 見たら絶対に覚える顔してるわよ」
「へぇ、今から『不正解だった』と思わせてみせようか」

冷静な口調で話す悠咼に対して、truthはどこかおかしかった。
さっきの戦闘で息が切れているだけでなく、声が上擦っている。
戦闘勘のある五月雨には分かる。truthは『恐怖』を覚えているのだ。
言ってみればそれはただただ当然だったのかも知れない。
どれだけ月日が経とうとも忘れない、電話での出来事。
当時から今まで、『見抜かれる』という恐怖にtruthは付きまとわれていた。
それがピークに陥っていたのだ。

ナイフと自分の位置を入れ替えて特攻し、
唐突に肉弾戦を展開して相手を切り崩す手法。
truthが最も得意とする戦法だが、それが一瞬で見抜かれ、
頼みの綱の肉弾戦でも悠咼はtruthの上を行って見せた。
五月雨も感じたturthの『恐怖心』 決して浅いものでは無かった。

だが、逆にtruthにしか感じられなかった事もある。
truthは五月雨が美華にトドメを刺した瞬間から現場を見ていた。
建物を乗り継いでいく悠咼を下から見たし、その悠咼の『着地』も見た。
その上で、truthは悠咼を『狂った人物では無い』と判断した。

(明珠美華……曹長隊のメンバーだったはず。
バハムートの突きは見事にあの女の子の首及び心臓を止めた。
あのまま行けば死ぬのは明珠美華の方、五月雨の勝利は確定していた。
でもあの『着地』で何もかもが変わって行った。
まず、明珠美華の命は残り数分だったのが、恐らく『延びた』
どういう訳か、さっきより動きが増している。本当に微妙にだけど……
悠咼が心臓に着地した……それで心臓が動き始めた!!
心臓マッサージより思い切り踏む方が効果があるのかしら……?
そんなことは医学の知識を持たない私には分からない。
予想を言わせてもらうなら踏むなんてのは常識からずっと離れた行為!!
でもあの迷いの無い目と、実際に延命が成功したという事実。
確かに潰れた首が少しだけ、ホントに僅かだけど回復した。
……仲間思いね……そして『無駄な事をしない』……!!)

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.973 )
日時: 2015/12/16 20:45
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s1MJ3Tu0)

「武器は刀だけ? 私はナイフだけ……よっ!!」

truthが語尾を強めると共にノームを発現し、
そしてほぼ同時に毒の弾を悠咼に向かって飛ばした。
だが、悠咼は刀を構えて毒をすべて刀に当てた。

「防ぎ損ねても衣服に当たる分には大丈夫か」

truthは次にナイフを投げた。先端が紫に光っている。
悠咼はそれを刀で受けて一旦宙に浮かすと、
空中で回転している毒ナイフの持ち手をバッと掴んだ。

「ちなみに僕は『武道』だとか『精神』だとかは見下してるんでね。
悟っちゃってる連中を実力で切り崩すのが好みなんだ」
「……turth、雨を降らせるぞ……」

五月雨がそう言うと、悠咼は五月雨をキッと睨んだ。
その眼力は放浪生活や盗人を長らく続けていた五月雨ですらを萎縮させた。

「君はそこに倒れているだけで何もしなくて良い。
代わりに僕は何もしない。『取引』だ、OK?」
「……くそッ!!」
「心配しないで五月雨、勝つわ」
「マジに油断すんなよtruth……能力が分からないんだ」

悠咼は毒ナイフをtruthに向けて投げ、一気に詰め寄る。
truthは毒ナイフの毒が塗っていない刀身部分を指で挟んでキャッチし、
その間に距離を詰めた悠咼の、刀の一突きを仰け反って回避した。
仰け反ると共に悠咼の顎に左足で蹴りを入れようとしたtruthだが、
刀を持って居ない方の手で足を掴まれてしまった。
truthは両手を地面に付いて、ブリッジのような姿勢になる。
掴まれている左足が刀で斬られそうになっているのが目に映ると、
すかさず右足で刀を蹴りにかかる。
悠咼は左手から刀を取り落としたが、その左手でtruthの左足を殴った。
truthは怯まずに右足で悠咼の胴体を蹴って後ずさりさせる。
地面に置き去りになった刀を奪取しようと悠咼が走ると、
truthは姿勢を正して毒ナイフを投げた。
だが、悠咼はその毒ナイフを避けると共にキャッチし、
遠心力を用いて勢いを殺さずに方向のみをtruthに向けた。
truthは避けきれずにナイフが腹に掠るが、毒は回らなかったようだ。

「……強いね」
「ええ、腕の傷にはちゃんと気付いてくれたかしら?」
「ん?」

悠咼の左腕から血が垂れる。

「右の靴にナイフを括り付けておいたわ。
もちろん、蹴る時に左右の靴を入れ替えたように見せたけど」
「……ふぅーん……」

先程と変わらないtruthと悠咼の位置。
違う事と言えば、刀の位置とtruthの息遣いだろう。
そしてこれまた同じく、悠咼はtruthに突撃した。

まっさきに刀に手を伸ばした悠咼を、ノームが牽制する。
予想に反し、悠咼は袖で手を包んで毒を防ぎ、
そのままの流れでtruthの顔を思い切りブン殴った。

「ぐっ……!!」
「解毒を!!」

ノームの体から水色の液体が分泌されて、
truthの顔に付着した毒と相殺されて消えた。
それでも悠咼の攻撃は止まず、腹に蹴りを喰らった。
加えて刀も拾われ、不利を引っ繰り返された状態で膠着する。

(まずい……恐怖もあってか立ち上がれない……
こいつとの『取引』……何かしたら間違い無く殺される……!!)
(……幻覚で行動を補っている……軍隊の経験もフルに活かしている……
それでもこの男の底が見えないのはどうして……!?)

「よし、一度だけ本気を出そう」

その声が聞こえた時には、既に悠咼はtruthに詰め寄っていた。
足を薙ぐように刀を払い、ジャンプしたtruthの膝に突きを喰らわす。
衝撃で地面にうつ伏せに倒れたtruthの首に、悠咼が刀を当てた。

その時だった、悠咼の冷たい顔に拳がヒットした。
フードに覆われていた顔は露出し、驚きに少しだけ染まる。
殴った本人は、拳を光で覆っていた。

「……ksk!!」
「すまん遅れた!!」

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.974 )
日時: 2015/12/16 20:48
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s1MJ3Tu0)

悠咼は店主の逃げだした店に激突して、品物に埋もれる。
kskは深追いせずに五月雨を抱え、truthの首根っこを掴んだ。
そして光飛と光鎖を使って一気に建物の上まで駆け上がった。
ビルの上からは街の景色が一望出来た。
悠咼の移動してきた軌跡には、幾つもの煙が上がっている。
恐らくは悠咼の働いた悪事で、kskはそれを辿って来たのだった。
ビルの上で二人を解放し、kskは五月雨の傷を確認する。

「……助かったぜ、ksk」
「動くなよ、足がひでぇ事になってんな……
……んで、truth!! 戦ってんの見えたけど大丈夫か?」
「大丈夫……だけど、ちょっとショックが大きいわね。
私は全力で応戦したつもりだけど、能力も悪霊も引き出せなかった。
今まで会った中で一番『悪』に近い人間だったわ」
「それはドSな研究員達とか、組織幹部と比べてもか?」
「ええ、おそらく。幹部には会った事は無いけど。
……五月雨は戦いから離れた方が良いわ。
どうやっても『善』の人間なんかじゃ無い。
遊びをやめて本当の戦闘に展開したら真っ先に殺されるわ」

kskはそれだけ聞くと、ビルの上から地面を見下した。
悠咼とkskの視線があった。一瞬だけ火花が散ったような気がした。
ビルの屋上と地面。その位置の差ですら関係の無い睨み合いだ。

「……久しぶりですね」
「てめぇの能力は大体察しがついてるぜ、物体移動系だろ?
『話し合おう』なんて馬鹿言うなよ? 『光銃 ver狙撃』ッ!!」

kskが光銃のフォームに合わせて手を動かす。
通常の光銃は片手だが、今回は両手を組み合わせている。

「行くぜ」

kskの人差し指からレーザー状の光線が発射され、
悠咼が足を退けると、そこのレンガブロックに焦げ目を残した。
一点集中の高威力レーザー。光狙撃銃だ。
もう片方の足を狙うと、悠咼は素早く後ろに飛んで地面に拳を打ち付けた。

「……回避ミスか?」
「いや、布石だ」

kskの足から衝撃音、そして飛び散る血。
ビルの高さは約二十メートル程度だ。つまりその程度離れている。
それなのにkskは足に重量級のパンチを喰らったような感触を味わったのだ。
ジェネシスがkskの近くに現れる。

「能力の解釈ミスったか?」
「ダウンロード完了したぜ、能力媒体は……『物質』だ」
「ヒントになんねぇな、悪霊は?」
「まだ発現していない。ダウンロード不可だ」
「一旦退くしかねぇな」

kskは自力で立ち上がろうとしている五月雨の服を鷲掴みにすると、
光飛で屋上から五十センチ程度浮かんだ。

「ksk、もし悠咼が登って来たら足止めは任せて」
「……大丈夫か?」
「ええ」

二人は十秒間ほど見つめあったように感じた。
実際は二秒と無い時間だったが、kskは五月雨を抱えて遠くに逃げて行った。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.975 )
日時: 2015/12/17 21:07
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: s1MJ3Tu0)

truthが振り向くと、既に悠咼はビルを上って来ていた。
幻覚で下準備をしておく暇も無かった。
突如、後ろから大量の光針が群れを成して飛んできて、
悠咼はパーカーを脱いで防御に転じたがバランスを崩してよろめいた。

「光銃系統は光針を発射する時の手のフォームッ!!
これはすべての指を使った荒業『光銃 ver機関銃』ッ!!
してやれんのはここまでだ、後は任せたぜ!!」

kskは光飛を最大までブーストして五月雨を運んで行った。
バランスを取り戻した悠咼がビルの屋上に仁王立ちする。

「……kskには何の躊躇も無しに能力を使うのね。
ちょっと嫉妬しちゃうかも?」
「貴方みたいな人に妬かれるなんて、僕は幸せ者ですね」
「普段冗談言うタイプじゃないのね、私が妬いてるのはkskよ」
「僕の責任でもあるからね、僕の責任じゃないけど。
お詫びにちょっとだけ手を抜かずにやろう」

truthがノーム伯爵を発現させ、悠咼も悪霊を発現させた。
静かに現れたのは巨大な炎の塊だった。
少しずつ正体が明確になっていく。
水色と白の胴体、赤々とした翅、蝶のようなフォルム。

「…………ウルガモス……!!」
「格の違うを見せてあげようか」
「グッド。こっちは幻覚を見せてあげる。
いや、これからあなたに見せるのは恐怖よ」
「行きますよ、悠咼殿」

ノームが毒の弾を悠咼にショットした。
その瞬間に、truthは持っていたナイフの刃を折った。

(毒弾で時間を稼いであのナイフで何かする気だな?
一先ず、動く事はやめて毒弾を往なすか……)

「体技、短剣技、そして幻技……すべて我流で極めた。
今から見せるのは『幻技』ッ!! 幻で現実を創るッ!!」

悠咼は服で包みこむように毒の弾を受けきった。
のつもりだったが、なんと服を突き破って毒の弾が入り込んで来た。
いや、毒の弾ではなかった。折れたナイフの先が悠咼の腹を刺したのだ。

「……セイクリッド・シークレットの先。
現実に打ち勝つこの技を『ネクスト・ステージ』と名付ける」

truthが持っているのはナイフの刃先では無く毒の塊だった。
確かに細長くはあるが、色も材質も違う。
悠咼の腹に突き刺さっているのは間違い無く金属製のナイフだ。

「一線を画して来たな……現実なのか、これ?」
「いいえ幻覚よ、現実に戻して上げるけど」

truthは手に持っている細長い毒の塊を指で真っ二つに折った。
何かを感じて悠咼が素早くナイフを引き抜くと、
次の瞬間には悠咼の腹に刺さっていたナイフは毒の塊に替わっていた。


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