二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達
日時: 2016/01/11 01:36
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: 21getbfq)

クリックありがとうございます。酩酊です。
今回私は、『ポケットモンスター』の二次小説を執筆させていただきます。
『kskと世界の仲間達』という作品は、2年程前にもこちらのサイトで執筆させて頂きましたが、
執筆メンバーの都合などにより已む無く執筆を中止致しました。

そこで今度は私一人でのリメイクとして投稿させていただきます。
題名は変わらず、『kskと世界の仲間達』です。
未だに、検索すると昔の方のスレッドがヒットしますが、
【ポケモン二次創作】←これがあるかないかで判断してください。

『1日1レス』を目標としてやっていきたいと思います。
あくまで目標なので二転三転するかも知れません。
書き溜める性格なので、余裕が出来ればもっと投稿できるかも。

執筆経験は浅く、ストーリーの展開などに多少のグダりが生じますが、ご容赦ください。
気になった点は指摘して頂けると助かります。

ジャンルはバトル物です。
痛々しい表現や卑猥な表現はなるべく避けていきます。

※この作品はフィクションです。
 実際の人物、事件、団体、秩序とは一切関係ありません。
 どこか似つかわしく感じてもそれは他人の空似です。幻想です。


追記:形だけですが次スレを作りました
   www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29916

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Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.130 )
日時: 2015/03/05 23:00
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: ObLAiJYQ)

「お待たせー」

奥のキッチンスペースからkskが現れ、
トムとバハムートの座るソファの前の、汚くない机にコップを二つ置いた。

「オレンジュースでいいか? っつーかもう注いだから変更は受け付けないがな」

えー とバハムートが不満そうな顔をする。

「あたしはモモンの方が良かったなー、甘くてうまいんだよなー、モモン出せよモモンをよー」

とか何とか言いつつも、結局コップの中身は空になる。
次の瞬間、バハムートが空のコップを机にドンと叩き付けた。

「……おかわり。あ、モモンジュースあんならそれ出せよー?」

kskとトムは顔を見合わせたが、すぐに二人揃って溜め息をついた。

(全く……ご馳走して貰って何て態度だ……
態度が悪いとかデカいとかそういう次元の話じゃあない)

トムがkskに耳打ちすると、kskは苦笑しながら、

(まあ、ああやってゴネれるのが「交渉上手」ってのになるんじゃねーの? 
ことわざにもあるだろ、『憎まれっ子世に憚る』……ってな)

それを聞いたトムは笑いを必死に堪えながら、

(ふふ……あいつの場合、『世に馬鹿る』だろうけどな)

kskは思わず吹き出したが、バハムートがあまりにもおかわりおかわりとうるさいので、
冷蔵庫に向かい、ジュースを注いでやった。

「あ、そうだトム……俺これから出掛けるからよ、そいつの世話頼むわ」

食器を適当に洗いながら、kskはバハムートの方を顎でしゃくって見せる。

「面倒見るーゥ? それじゃーあたしがガキみてーじゃねーかよ!」

トムは、デカいのは身長だけで、頭が幼稚なんだよ、
と言ってやろうと思ったが、殴られそうなのであえてkskに質問した。

「……何処に行くんだ?」

すると今度は、TVに顎を向ける。

「ホラ……その映画、観に行くんだ」

TV画面には、『アウトレイジ コジョンド』という、
多くのガラの悪そうな格闘ポケモン達が罵詈雑言を浴びせ合いながらドツき合っているCMが映っていた。
良く見ると、スポンサーの中に『FUMIキングダム』の名前もある。

「じゃ、そういう事で」

洗い物を適当に済ませたkskは、足早に部屋を出て行った。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.131 )
日時: 2015/03/06 16:08
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: ObLAiJYQ)

(全く……kskの野郎、面倒事は全部俺に押し付けやがってよ……
あいつは昔からこうだ、昔っから……はぁ、片付けも俺がやらないとな……)

心の中でブツクサと文句を言いながら、トムはテーブルを移動し、
散らばっていたイカサマ道具を片付け始めた。

「……? 工具のほーはしまわねーのか?」

トムは答えず、黙ってテーブルの下から大きなダンボール箱を出した。
中には、ガラスだの木材だのの様々な素材と、図面や型板、拳銃のレプリカが入っていた。

「……今から銃弾を作るんだよ……所謂オーダーメイドって奴さ」

そしてもう一つ、今度は工具が大量に入ったダンボール箱をテーブルに乗せた。

「ガラス製、鏡製、亜鉛製、アルミニウム製、木製……
その他諸々、特殊銃弾を作るのさ、フミキの依頼でな……
どうやら様々な銃弾を作って試してみるらしいぜ? 
ただの銃弾じゃあ『能力者』や『悪霊』に対して大きなダメージが入る訳じゃない、
それ以前に当たるかどうか……ってな訳で、
色んな素材の弾を使って幅を広げてみるらしい……まぁ、これらも効くかは疑問だがね」

ぱしぱし、とトムは図面を叩いて見せる。
銃弾が変わっても拳銃で撃てる様にしっかりと素材に合わせた製作過程が書かれているそれは、
フミキが拳銃のスペシャリストであることを無言ながら示している。

「ふーん……お前は銃弾とか作れんの?」

いかにも『興味ないね』といった表情のバハムート。
目線はTVに釘付けである。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.132 )
日時: 2015/03/06 17:35
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: ObLAiJYQ)

「俺は銃に詳しい訳じゃないが、製作のあれこれなら軍に居た頃習ったからな……
あん時の教官は誰だったか……まあいい、図面は完璧だし、作れるっちゃ作れるだろう。
役に立つかは別としてな。それにしても、あんボンボンの社長が何処でこんなん覚えたんだか……
あいつが軍に居た覚えは無いがなぁ……
フミキの奴、最近銃を独学で改造したりなんかしてやがるぜ……
あれはもう市販のモノとは比べ物になんねー完成度だよ。正直ビックリだ」

そう言われて、バハムートはギョッとする。
先程体験したフミキの射撃のとんでもなさを思い出したからだ。
拳銃なんてのは本来、落ち葉に当たっただけでも着弾点がズレる物なのに、
フミキは平然と跳ね返りを利用し、そしてそれさえもコントロールしていた。
軍を超越したレベルの銃の完成度、そして類い稀なる射撃の実力。
それに、実用性に疑問あるとは言え弾のバリエーションが増えた日には……と、
ここまで考えてバハムートはゴクリと唾を飲む。
今度ばかりは本気で自分の命に関わってくる。

「なあ、それ作るのって……止めにできねー?」
「だが断る」

トムは電動ノコギリの刃をチェックしながら即答した。
と同時に、バハムートは大事な事を思い出した。
フミキに撃たれたのも、この部屋に来たのも、全てお菓子が原因だったのだ。

「そうだ! お菓子! お菓子くれよ!」

思い出すなよ、とでも言いたそうな顔でトムはバハムートを睨んだ。

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.133 )
日時: 2015/03/06 21:59
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: ObLAiJYQ)

「また食い物か……お前はそれ以外頭に無いのか?」

ノコギリの点検を終え、次に万力の動作を確認しながらトムは言った。

「悪いかよ?」

言葉的には否定でもなく肯定でもなく、
質問を質問で返してくるバハムートに多少の苛つきを感じながらもトムは淡白に答えた。

「……別に」

嫌味や文句を言われるとでも思っていたのか、
バハムートは少し驚いたように、ふーん、とだけ返した。
それからしばらく静寂が続いた。
TVだけはこの後すぐに『ライボルトイレブン』が始まる事を告げていたが、
興味がないのでバハムートはTVの電源を消した。

「……生物の素晴らしい所は」

トムが急に突飛な事を言い出したので、バハムートはゴースでも取り付いたかと思って身構えたが、
どこぞの祈祷師の様に発狂する訳でもなく、トムが真剣な顔付きだったので黙って聞く事にした。

「生物の素晴らしい所は、『進化』する所だ……
『進化』は、この世で俺が最も尊い事象だと思っている……
何故なら、『進化』を止めた時、その種族は確実に滅びるからだ……
『進化』とは、意図して起こる物では無い。
その生物の生きようとする向上心から生まれる物であり、
『進化』なくして世界は成り立たない。そしてその『進化』に最も関わりの深い物は、
『食』だと俺は思っているッ! それはどうしてか……? 
生物は古来より『食』を求めて海を捨て、あるいは海に残り、姿を変え、
力を持ち、知恵を活用し、物を作り、自分以外の何かと交流して生きて来た……!
つまり、『食』とは生物の『進化』 の源であり、『進化』の原動力であり!
そして『進化』そのものであるッ! そして!
それを何よりも欲するお前は、何よりも『進化』の可能性を秘めた存在であるッッ!!」

座って居た椅子を蹴飛ばし、机に手を叩き付け、次第に声を大きくして力説するトム。
そんな目の前の信じ難い状況にバハムートは困惑の色を隠せない。

(い、意外な一面を見ちまったな……私なんか変なことしたっけか…?)

Re: 【ポケモン二次創作】kskと世界の仲間達 ( No.134 )
日時: 2015/03/06 23:39
名前: 酩酊 ◆D2kEwyIYmo (ID: ObLAiJYQ)

そして、とまだ口を止めないトム。

「その食を生きる目的としている所が実に素晴らしい、
何かを食べる為には手段を選ばず、危険を省みず、
そういう所が生物として素晴らしい! 
……人間としてはかな〜り駄目な部類に入るが……
生きる目的があるというのはとても素晴らしい事だ」

だが俺は、と言いかけてトムは口を止める。
しばらく口をもごつかせていたが、また語り始める。

「俺は昔から戦う事を生きる目的として生きて来た……
そして死んでからも、いや、正確には死んだかどうかは分からんが……
というか、そもそも俺は死人を生き返らせるなんて事を信じてはいない……
恐らくイエローが最期に放ったあの光線の様な物で一命を取り止めたのではないか、
と俺は推測している……だがそれでもフミキに命を救われたのは紛れもない事実だ。
そしてその恩を返す為に戦うのも当然だと思っている……
だがしかし、だがもし! この戦いでもし俺が生き残ったら次は何をする? 
戦いだけで生きて来た俺が次の目的を見付けられるだろうか? 
明確な目的を持って生きている奴を見るとな……ふとそんな事が頭をよぎるんだ……フン。
俺の昔からの悪い癖だ……十年経っても全く治りゃしない、またkskに笑われちまうな……」

今まで「何言ってんの?」とでも言うような顔でボケーッとしていたバハムートが、
ここに来てようやく口を開いた。

「ん……まあ、むつかしーコトはわかんねーけどよ、
あたしもこの町に来てさ、すっげーな、とかやっべーな、とか思う訳さ? 
そうすっと、アレもコレもやりたくなるし、目に入るモンはぜーんぶ食いたくなっちまう……
だからさ、やりてーコトなんてすぐ見つかると思うぜ?」

あくまで自分主観でお気楽だが、
これが彼女の足りない頭を捻って考えた最善の励ましの言葉なのだろう。
やれやれ、と首を(折れない程度に)振ってトムは椅子に座った。

「……俺はそんなお前みたいな思考じゃないんだが……まあいいや、一応礼は言っとく」

おーう、と上っ面だけの返事をしたバハムートは、
急に手を叩いて「そうだ!」と言いつつ飛び上がった。

「それにしても珍しーモン見れたなー、
お前があんなにカンジョーテキになんの初めて見たぜー」

座ったばかりの椅子が吹き飛ばんばかりの勢いでトムは立ち上がり、
両手で「待った」のポーズを出した。

「それは秘密にしろ……絶対にだ」

「……んどぉ〜しよっかぁぁぁ〜んなァ〜ん? ん? んん?」

弱味を握られる一方(というより弱味の結晶)だったバハムートが
人の弱味を初めて握ってつけ上がる。
一番友達にしたくないパターンの奴である。
余談だが、自分で自分を「口が固い」と言ってる奴は大体信用ならないのである。

「……ここに昨日買った『不思議なアメ』(税込580円)があるだろ?」

「話を聞こう」

ある層の方々が喜びそうな名前と値段のお菓子を賭けて、
今、最大の商談が始まろうとしていた。


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