コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 臆病な人たちの幸福論【第五部完結】
- 日時: 2016/03/05 21:35
- 名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: AO7OXeJ5)
臆病な幽霊少女は、思い出す。
人を疑いながらも、好きだったわたしを。
泣き虫な文学少年は、後悔する。
せめて、言葉にして伝えたかった。
怠惰な女性司書は、紛らわす。
子供に甘えるなんて、どうなのよ。
憂鬱な平凡少女は、自身を罵る。
どうしようもないなあ、あたし。
——愛。
それは彼らに共通したもの。
カタチは違うけど、彼らを繋ぐ。
繋がりの中で彼らは……何を見つけるのだろうか?
黒雪様の【あなたの小説の宣伝文、作ります!】に頼み込んで、作ってもらった素敵な紹介文です!! ありがとうございました、黒雪様!!
お知らせ!!>>485
ご報告!!>>198
5000いけました!!!>>390
【皆おいで! オリキャラ投稿だよ!! ついでにアンケートもだよ!】>>165(本気と書いてマジと読む。どうかよろしくお願いします!)
はい、全然完結させてない八重です。
…今回は、ちゃんと完結させるつもりでございます。…多分。
約束守れない人って、情けない…。
注意
・低クオリティ。何かありきたり。
・幽霊が出てきます。
・最初はとんでもなく暗いです。
・中傷など、常識やルールを守れない方はすぐにお帰りくだされ。
・恋物語です。でも、糖分は低めです。
・瀬戸君の佐賀弁が似非っぽい。
・宮沢賢治のお話がちょろちょろでます。
・批評大好物なので、バッチコイ! あ、でもあまり過激なモノは…(汗
・宣伝は常軌に外さなければおkです。ただ、宣伝だけはおやめください。お友達申請? カモンです!!w
・誤字脱字あったらすぐにコメを!!
では、よろしくお願いします!!
この小説に欠かせない大切な方々の名前一覧!>>430
目次
登場人物>>54(ネタバレあり。本作読むのが面倒な人はここを読んで置くのがオススメ。大体の話の筋はわかるから)
〜第一部〜
臆病な幽霊少女…>>01(挿絵>>231)>>02>>03>>08(挿絵>>431)(長いこと関わらなかった幽霊少女が恋慕を抱く話)
泣き虫な文学少年…>>14>>15>>16(挿絵>>549)>>19(一人を望んだ文学少年が『独り』になることに恐怖を抱く話)
怠惰な女性司書…>>30>>31>>32>>33(怠惰に過ごす女性司書が一人の少年を見て我が身を振り返る話)
憂鬱な平凡少女……>>39>>40>>41>>42(日常を憂鬱に過ごしている平凡少女が弱さを知る話)
【自戒予告〜字が違うよ次回予告だよ〜】>>50(ふざけすぎた次回予告です)
〜第二部〜
間章または序章>>55>>56(幽霊少女と、『声』の話)
第一章 春を迎えた文学青年>>60>>61>>62>>63(文学青年と平凡少女が、非日常に巻き込まれる話)
第二章 困惑した文学青年>>64>>67>>68>>69(幽霊少女の真実と奇跡が、垣間見えた話)
第三章 前進する文学青年>>73>>74>>75>>76(幽霊少女の周りの環境が、だんだんと変わっていく話)
間章 >>87(閉じこもってしまった幽霊少女が、やがて狂っていく話)
第四章 平凡少女の行動>>95>>96>>97>>98(諦めかけた文学青年と、行動を起こした平凡少女の話)
第五章 揺らぐ文学青年>>105>>106>>107>>108(平凡少女と、文学青年と、臆病少女は)
第六章 踏み出す文学青年>>118>>119>>120>>121(イレギュラーが入り込む話)
間章 >>128>>129(混乱する臆病少女の前に、文学青年は)
第七章 どうすればいいのか、判らないことだらけだけど>>132>>133>>134>>135>>136(泣き虫な青年の答えに、臆病少女は)
最終章 やっと、春を迎えました>>141>>142>>143>>144(さあさあ、春と修羅が始まります)
後書き>>149(とりあえず読んで欲しい)
【次回予告〜今度はまじめにやってみた〜】>>157(第三部の次回予告)
〜第三部〜
「モテたいんだ」「「「……はあ?」」」>>161>>162>>163>>164(とある男子高校生の会話)
「えっと、『おぶなが』と『たかだ神殿』が『長しその戦い』で戦って……?」「『織田信長』と『武田信玄』が『長篠の戦い』で戦った、だ」>>175>>176>>177>>178>>179(とあるリア充の話)
「あ、ダメナコ先生じゃなかー!」「ダメナコじゃない。私の名前は光田芽衣子よ」>>187>>188>>191>>192 (とある元引きこもりと不登校少女の話)
間章>>196>>197(とある不登校少女は逃走する)
「何時もより早く登校したら、校門の前にパトカーがあった」「誰に話しているの? 三也沢君」>>214>>215>>216>>217(とある文学青年が、踏み入る)
「——そこに居るのは、誰ですか?」「だあれ、君……?」>>223>>224>>225>>226(不登校少女と、やさしい想い出と苦い想い出と)
「……玲ちゃんの家は、一度離婚してるったい」>>239>>240>>241>>242(第三者が語る、不登校少女の姿)
「どうして、ないてるの?」>>252>>253>>254>>255(無表情少年と不登校少女)
間章>>258>>259(不登校少女と、不登校少女の父)
「何でこんなあつー日に走らんといけんと!?」「全くだ!」>>265>>266>>269>>270(少年少女の試行錯誤)
「い、行かせて平気なんですか!?」「平気よ」>>271>>272>>273>>274(怠惰な司書と平凡少女と臆病少女の他人事と共感と)
『この世界は、嫌なことだらけだ。悲しい事だらけだ。でもだからこそ、お前なら、小さな幸せを見つけることが、出来るはずだろう?』>>281>>282>>283>>286(結局のところは)
「……で、結局どうなったんだ?」>>287>>288>>289>>290(大団円を迎えたよ)
「きっと、何とかなるよ」>>291>>292>>293>>294(第三者だった、文学青年と臆病少女の考察)
小話>>366(第三部の後日談)
後書き>>305(とりあえず読んで欲しい)
【自戒予告〜反省なんて言葉は無いんだよ〜】>>311(シリアスばっかだったから〜…)
〜第四部〜
蛍火の川、銀河に向かって【前編】>>312>>313>>314>>315
蛍火の川、銀河に向かって【中編】>>316>>317>>318>>319
蛍火の川、銀河に向かって【後編】>>323>>324>>325>>326>>327
【あの日を誇れるように ぱーとわん】>>335>>336>>337>>338
【あの日を誇れるように ぱーとつー】>>339>>340>>341>>342
【あの日を誇れるように ぱーとすりー】>>353>>354>>355>>356
【あの日を誇れるように ぱーとふぉー】>>358>>359>>360>>361>>362
「今年の夏休み……ふざけてますよね」「だからその言葉は以下略のその一」>>367>>368>>369>>370
「今年の夏休み……ふざけてますよね」「だからその言葉は以下略のその二」>>384>>385>>386>>387
「今年の夏休み……ふざけてますよね」「だからその言葉は以下略のその三」>>393>>394>>395>>396
「今年の夏休み……ふざけてますよね」「だからその言葉は以下略のその四」>>402>>403>>404>>405
「今年の夏休み……ふざけてますよね」「だからその言葉は以下略のその五」>>407>>408>>409>>410>>411
『思い出と後悔のこの町は、また今日も』>>415>>416>>417>>418>>419
【低気圧&高気圧注意報】(方言監修:ルゥ様)>>510>>513>>514>>515>>516(Battle of youth)
〜第五部〜
序章>>426(口裂け女と労働青年の邂逅)
第一章 健全なる高校男子の昼食事情>>433>>434>>435>>436(口裂け女の噂と高校生の話)
第二章 労働少年の秘事>>440>>441>>442>>443(労働少年の家と隣の口裂け女)
記憶喪失の口裂け女の話 一>>447>>448>>449
記憶喪失の口裂け女の話 二>>454>>455>>456
第三章 文学少女と文学青年>>460>>461>>466>>469(女子トイレと橘と後輩と)
口裂け女と労働青年の日々 一>>471>>474>>479>>480
第四章 それは全てを変えるような>>483>>484>>486>>493(ぐらつく足元)
口裂け少女のたまに見る夢>>496>>497
【第五部後半 予告編】>>503(こういうの結構楽しく書ける)
口裂け女の終焉の始まり>>521>>523>>524
口裂け女 ムカシバナシ 1>>525>>526
口裂け女 ムカシバナシ 2>>527>>528>>529
第五章 瀬戸少年の意外な面について>>530>>531>>532>>536(キレる瀬戸君、笑うフウちゃん)
口裂け女のひとつの過ち>>545>>546>>547>>548
口裂け女のひとつの過ち その2>>551>>552>>553>>554
第六章 少しずつ忍び寄る>>559>>560>>561>>562(怪異と妖怪と幽霊と)
第七章 元幽霊少女と現怪異少女>>563>>564>>565>>566(諷子と千代)
口裂け女ノ邯鄲ノ夢>>567>>568>>569
第八章 間違っていること、正しいこと>>570>>571>>572
口裂け女の初めてのデート>>573>>574>>577>>578>>581
第九章 それは何も変わらず>>584>>585>>586>>591
よだかの星になった少女>>592>>593>>594
終章 泣き虫な文学少年と、憂鬱な平凡少女、臆病な元幽霊少女の>>598>>594>>604
番外編・企画・もらい物>>470(これまた多くなったので引っ越し!)
履歴>>332(多すぎてスクロールするのがめんどくなったので引越し!)
その2>>539(その2まで出来ちゃった……本当にありがとうございます!!)
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- Re: 臆病な人たちの幸福論【瀬戸君(佐賀版)登場!!】 ( No.189 )
- 日時: 2013/01/07 17:22
- 名前: ルゥ (ID: 03sTEeYC)
あははははwwwwww(笑)(笑)
要の馬鹿なお人好しっぷりがwww
さっすが八重様ですね!しかも佐賀ってwww
おしい!僕も九州生まれだし、佐賀と長崎結構近いww自分で作ったキャラに若干の親近感を覚えてしまったww
要の注文取る時とフリー時のしゃべる時の差が!
と笑いこけながらも要が出てることに感激
八重様ありがとうございます!ずっと応援し続けますよ!
- Re: 臆病な人たちの幸福論【瀬戸君(佐賀版)登場!!】 ( No.190 )
- 日時: 2013/01/07 17:26
- 名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: qgJatE7N)
- 参照: やっぱカステラ入れてよかったぜ!!!!!w
……なん……だとォ!?
ルゥ様!!
まさかまさかの長崎ですか!!
うわお……これはナニカの縁!?
チクショウ、こうなれば要君には肥前地方の人間として動いて貰わねば……!!!!w
ありがとうございます!! 後勝手に佐賀弁つけてゴメンなさい!!!
これからもよろしくお願いします!!!
- Re: 臆病な人たちの幸福論【瀬戸君(佐賀版)登場!!】 ( No.191 )
- 日時: 2013/01/07 17:29
- 名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: qgJatE7N)
「私もね、あの本好きなの。最近の子本読まないから、つい嬉しくてね。こうして、話しかけたってわけ」
「そう、なんですか……」
彼女は、トーンの落ちた声で返してくる。
……アレ?
ひょっとしてこれ、失敗フラグ?
中々会話が思うように進まず、私のこめかみには冷や汗が流れた。
「……ひょっとして、本読まない?」
まさかそんなオチがあったらどうしよう。ガクンと落ち込んだ私は、恐る恐る尋ねた。
ただ、あの本を借りただけで、読んだわけじゃないとか? ……ぶっちゃけありえる。私も借りたはいいものの、全然読まずに貸し出し期間が過ぎたことがあったから。
私の落ち込み具合に慌てたのか、無表情だった彼女は慌てて取り乱していった。
「あ、いえ! 本は好きなんですけど、その……ちょっと色々あって、話すことが出来なくて……あの! 悪く思わないでください!」
さっきの抑揚のない声は、かなり上ずっていた。どうやら私の落ち込み具合は他人から見ても半端なかったらしい。
……こんなことで落ち込むなんて、私の本好きは、骨の髄まで刻み込まれているようであった。
「そ、そうなの? なら、良かった……」
「そうです! あたしも、ヘルマン・ヘッセも宮沢賢治の話大好きですよ! 先生も宮沢賢治の話好きなんですよね、あたしもです!! 特に座敷わらしの話とか!! あと、……」
言い募ろうとする玲ちゃんは、しかしすぐに口を塞いだ。
0,1秒差で、玲ちゃんの顔は真っ赤になる。
「ご、ごめんなさい……はしゃぎ過ぎました」
「ううん、いいのよ。本好きの人との話は、苦じゃないわ」
寧ろバッチコイよ。ええ、ホント。
三也沢君も昔はしょっちゅう本の感想とか言い合ってたんだけど、今は諷ちゃんの勉強に付き合うのに忙しいからなあ。
「嬉しいのよ、同じ趣味の人と話せて。中々気の合う人が居ないからねえ」
「そう、なんですか」
「そうなのよ。人とあわせるのは苦手でねえ」
私が苦笑いでいうと、玲ちゃんは少し落ち込んだように見えた。
……なに、私なんかまたヘマした!?
ここは聞き出すべきか、それとも話してくれるまで待つか。
何処が地雷だったのか聞きたいがどうしようと悩んでいると、意外と早く玲ちゃんは話してくれた。
それは答えというよりも、問いかけだったのだけど。
「あの……先生は、怖くないんですか?」
「何が?」
「人と合わせられないで……除け者にされること、怖くないんですか?」
その目は、あまりにも真剣だった。そらすことも出来ないほど。
玲ちゃんが年下なことも忘れて、私も真剣に考えてしまう。
除け者にされること、……ねえ。
元々気の合う人しか付き合わないから、そんなことこれっぽっちも思わなかったし、ちょっと前は除け者にされることを望んでいたからなあ。
私は、昔の事を思い出す為に頭をフル回転する。
青春時代の私……ダメだ、思い出せない。
それよりも、自身の子供を亡くしてからの自分しか思い出せねえ。
ここまで来て、私はもう、息子が死んで三年も経っていたことに気付く。
あれから、三年。そんなにも昔なのに、随分と鮮明に覚えているものだ。
何度も忘れようとして、全部、息子の想い出の物は捨てたと思ったのに。
……諷ちゃんの親となっては、私はなんて最低なことをしていたのだろうと思うのだけど。
「(……あの頃は、どうなってもいいって想ったのよ)」
暴れることが出来るなら、自分がどんなに傷ついてもいいと想った。居場所が壊れていいと想った。
判らないことが多すぎて、やるせなくて、情けなくて、……凄く、悲しかった。
元々大人数で動くということ事態が嫌だったのだけど、あの時は、自分で自分を殺したかったかもしれない。
人との付き合いを絶つことで、自分の存在を消したかったのかもしれない。
何を想っていたのか、まだ心の整理が着かないのだ。
ただ、一ついえるとするならば。
「……私はね、除け者にされることを怖がるっていうより、置いていかれることが怖いかも」
その一言に尽きると想う。
「誰かが先に死んでしまうっていうのも怖いし、ふと目を離した時に誰かが成長しているっていうのも寂しいわ。周りと比べて、どうして自分だけ何も出来ないんだろうってね」
それは、とてもとても寂しいことだった。
私が閉じこもっていた時は、そんな疎外感を感じて、飛び出すことが出来ずに居たのかもしれない。
けれど、今は。諷ちゃんたちの成長を見ている今は、それを良い方向に捕らえることが、出来る様になっているかもしれない。
- Re: 臆病な人たちの幸福論【瀬戸君(佐賀版)登場!!】 ( No.192 )
- 日時: 2013/01/07 18:04
- 名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: qgJatE7N)
そういうと、玲ちゃんはちょっと考え込むような顔をした。
少し怖かったが、今回のは地雷じゃなかったらしい。でもやっぱ心臓ドキドキだ。
「……あの、先生」
「んー?」
「先生は、その……あたしが不登校だってこと、知ってますよね」
「ええ、知ってるわ」
本当のことなので、軽くうなずく。
玲ちゃんは何かをいおうとしたが、すぐに口を閉ざした。……いいたいけれど、躊躇ってる感じだ。
……ここで困ってる子を見ると、私はつい手を出しちゃうのみたい。
「私でよければ、取り合えず聞くわ。大丈夫、他言なんてしない」
ゆっくりと、(自分に)言い聞かせるように、私はいう。
……あー、何で私は厄介ごとに首突っ込むんだ。
「……本当、ですか?」
うおっと、ここで玲ちゃんの上目遣い攻撃だ! 芽衣子は逃げられない!
ぶっちゃけ取り消そうかなと思ったのだけど、それじゃ玲ちゃんがかわいそうに思えた。
……いろんなものを諦めて、私は腹くくる。
ゆっくりと、しかししっかりと頷いた。
すると玲ちゃんは、フウー、と息を吐く。
どうやら、溜め込んでいたものが沢山あるようで、心を落ち着かせているようだった。
「——実は……」
「大変お待たせ致しましたァ! こちら、コーヒーとショートケーキ、紅茶とレモンシャーベットです!」
……一瞬、空気が凍った。
隣の席でオーダーを取っている瀬戸君が、『オイ何やってんだァ!』という目で、KY店員を見ている。
……これはない。私がいう台詞じゃないけど、これはないよ。
「では、ごゆっくり!」KY店員はその場を去る。
ごゆっくりなんて出来るかバカ野郎。
「……玲ちゃん?」
恐る恐る、固まった玲ちゃんの方を見る。
ハッ、と気付いた彼女は、ガタン、と席を立った。
「ゴメンなさい、さっきのは無しで」
「え!?」
「もう帰ります、すみません!」
逃げるように、玲ちゃんは席を立つ。
颯爽とレジで支払い、そのまま逃げるように帰っていった。
置いてかれたのは、手付かずの紅茶とレモンシャーベットだけ。
KY店員は、自分が空気を壊してしまったなんてことには気付かず、笑顔のままオーダーを取っていた。
「……スイマセン、先生。オレの後輩ば……」
「……いいのよ、瀬戸君」
瀬戸君が、悪いわけじゃ、あるまいし。
……あまりの破壊力に、軽く川柳を読むほどKY店員はKYだった。
KYもほどほどに
(まあ、過ぎたことは仕方がないか……)
(ホントにすまんばい……)
まあ、そんなこともあった休日なわけだけど。
次の日は普通に、仕事する為に学校へ行く。
まだ、生徒は来ない時間。どっちかといえば私の出勤は、教師の中でも早いほうだと思う。
けれど、職員室は、何時も以上に騒がしかった。
「……どうなされました?」
「ああ、光田先生! 大変なんだ——!!」
私が聞くと、教頭先生は汗をにじませて、こういった。
「一年B組の上田が! 行方不明になってるんだよ!!」
それは、偶然の出来事だったはずだ。
ただ、創立記念日で休みだっただけで。
こんな暑い中、買い物に出かけたのはコーヒー豆が切れたからで。
けれど、偶然といえるのだろうか。
喫茶店に、泣いていた玲ちゃんが居たことは。
その時に、つい話しかけてしまったのは。
私には、判らない。
暑い、暑い、夏の日。けれど、今朝は涼しかった。
ひぐらしは、まるでこの事を起きることを予測していたかのように、
————何時もどおり、カナカナと鳴き続けるのだった。
- Re: 臆病な人たちの幸福論【瀬戸君(佐賀版)登場!!】 ( No.193 )
- 日時: 2013/01/16 18:00
- 名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: l6pfUsAS)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=28438
【参照2100突破記念感謝祭 ラジオ番組】
諷子「……この小説も、2000を越えてしまいました」
健治「ビックリ仰天だな」
諷子「2000越え……とても凄いことです。読者の人たちには感謝感謝です」
健治「これからもどうか、臆病をよろしくお願いします」
諷子「……」
健治「……」
諷子「……ボケるネタがないッッッッ!!!」
健治「今まさにボケてるよ」
* *
〜OP〜
諷子「こんにちはー、皆さん! わたしがこの番組のDJを務めさせてもらってます、宮川諷子です」
健治「どうも、三也沢健治です」
諷子「今回は杏里様作品の、『life』をご紹介したいと思います!」
健治「杏里様、ご参加していただきありがとうございます」
諷子「今回は何時もお世話になっている智子様からこの企画を知ったようで、わざわざご投稿してくださったようです」
健治「本当にありがとうございますだな」
諷子「早速作品のあらすじを少し語りましょう」
諷子「最初に、題名のlifeとは、生命、人生という意味でございます」
諷子「この作品は、その題名に相応しい、まさしく人生という言葉が合ってると思います」
諷子「中々、この臆病と似ている節があるんですよね」
健治「まあ、この臆病もコメライにしちゃ重い話だしな」
諷子「最近はあんまりそうじゃないですがね、主に芽衣子さんとか芽衣子さんとか瀬戸君とか瀬戸君とか」
健治「その二人以外しか名前出てないぞ。ってか、最新話の終盤なんか重そうだったじゃん」
諷子「肥前地方主張する産み親と作者に……」
健治「主張しているのは作者だけだ。ってか、今は企画なんだから本編のほうはやめといて紹介の話進めなさい」
諷子「中一の奥崎未零ちゃんが主人公。彼女は廃部ギリギリの柔道部(男子八人女子彼女だけ)に所属しており、序盤は彼女が寝癖の練習を」
健治「寝技!!!」
健治「寝癖に練習はいらねえし寧ろ練習しないでいい!」
諷子「寝技の練習を部長と一緒にやっている所から始まります」
諷子「ちなみに、寝技とは柔道などの格闘技において寝た姿勢での攻防を行う技のことです。立った 姿勢で展開される立ち技と対比されることが多いですね」
諷子「と、ここで、作者の魅力ポイント!」
健治「そこは『諷子』じゃないのか」
諷子「未零ちゃんは思春期らしく、様々な悩みを抱えています」
諷子「その悩みは一つ一つが等身大で、それらがこの作品の大本といってもおかしくはありません。その一部の悩みをご紹介致しましょう」
諷子「まず一つは、がり勉な母親と中々上手くいかず、勉強を強要されても中々結果を出せない自分は一体何の為に存在しているのかわからない。ってか、かなり酷い虐待まがいなことされていたみたいですね。『ママが仕事で居ないと、嬉しくなる』という地文がありますが、この一言は何だか辛く、重い感じがします」
健治「……うっわ、気持ち判るわ……」
諷子「ケンちゃんもお母さんのことで悩まされていたものね……わたしも、たまに母が怖かった記憶があります」
諷子「二つ目は、付き合っているけどあんま発展しない男の子と、優しくしてくれる部活の先輩との間にゆれる恋心に悩む、という、何だか見てるほうは「リア充バクハツしてくれ」だけど、本人に至ってはかなり深刻な悩みです」
諷子「そこで第三の男が登場。三角関係どころか四角関係になります」
健治「複雑なんだな」
諷子「やがて彼女は悩みの重圧に耐えかね、「ディープ・ リスニング・バンド」を」
健治「作曲するわけじゃないしポーリン・オリヴェロス氏でもねえよ!!」
健治「ってかあの人まだ元気なのかウィキさんでは八十歳だって書かれてあったけど」
諷子「キングストンに現在在住らしいですよ?」
健治「マジなのか……というか話を進めてください。リスカットで」
諷子「やがて彼女は、リスカットを始めます」
諷子「ここらへんは、コメライとしては中々生々しい描写ですね」
健治「臆病は自殺志願者の話は書いてもリスカットの描写はかかれなかったもんな」
諷子「まあ、第三部は不登校少女が行方不明になってますから、どんな諷になるかは……」
諷子「神のみそ美味しいですね!!」
健治「無理やりボケやがった!!」
諷子「……とまあ、前半のあらすじはここまでで」
健治「今回も次回へ引っ張るんだな」
諷子「そゆことです」
諷子「中々面白い作品ですから、是非ちゃんと紹介したいので、引き続き『life』の紹介をさせて頂きます!」
諷子「というわけでして、ゲストは次回に……」テヘペロッミ☆
健治「呼ぶのすっかり忘れていたんだな!? そうなんだなァァァ!?」
* *
〜ED〜
諷子「というわけで、現在あなたの小説を募集しています。こんな漫才に使われてもイイゾ☆といってくださる方は、下の記入表をコピペしてポチ、と送信してください。
名前「」フリガナ()
題名「」創作版「」
この小説の見所「」
この小説のコンセプト「」
ぶっちゃけキャラクターをゲストとして使ってもいいよ、という方は、キャラの名前を記入してください(二人までおk)「」
ぶっちゃけこの小説はどのように思っていますか? 質問もおkです「」
作者に一言!「」
皆様の応募を、お待ちしています。
それでは皆様、ごきげんよう〜!」
健治「何だこの無理やりな投げやり……」
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