ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

小説第二部 災厄の歌
日時: 2009/08/14 15:32
名前: 鏡 (ID: CSxMVp1E)

ま、楽しんでってください。

目次とかも張らないですがお許しください。

ココに、さまざまな文字入れると、皆さんも序盤から読む気なくしてしまうと思ってやめました。

これは続編です。URLの奴は一部作です。こっちを先に見てもらいたいです。



>>41 イメージソング


というわけで、始めてこの小説を見る方は、上の小説から見ることをお勧めします。

題名ちょくちょく変わるんで、ヨロですw


この小説は、http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=11995で更新を続けています

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60



Re: 小説第二部 災厄の歌 ( No.232 )
日時: 2009/07/28 17:43
名前: 鏡 ◆onXZCzuPrg (ID: a7WresCQ)

遂にここまで着ました!100話です!


ここから、この小説も新展開を迎えていきます!

皆さんこれからも調査隊をヨロシク!



百話   始動




「この惑星には、永くの間留まった。」

ケオデッツは玉座に座って呟いた。

頬杖をしながら向ける鋭い視線の先には、今までいた惑星ラトラスが映っていた。

戦艦の最上階にある、展望室に、ケオデッツはいた。

展望室に広がるのは、壮大なる宇宙。

漆黒の宇宙空間に散りばめられた、億千万の星。

それら全てが、まるでケオデッツを向かいいれるかのように輝いていた。


「いつ訊ねても圧巻だな、ここは。」

展望室に不意に木霊するもう一つの声。

宇宙空間に浮かぶ恒星のみが、今展望室を照らす灯りとなっている。

その薄明かりの中に浮かんだのは、9・デファーガの№2、ズディラの顔だった。

彼の両目もまた、恒星の作り出す薄明かりを反射して、恒星に照らされる惑星のように輝く。

彼の黒い瞳は、きらりと一瞬だけ輝いた。

ケオデッツはフンと鼻を鳴らす。

「奴等は?」

ケオデッツがあまりに不機嫌そうに訊ねるので、ズディラは苦笑した。

「美桜と紅夜、それに原住民の主力であるジョンは重傷を負って、ラトラスに取り残されている状況だ。流丸は俺がとりあえず拘束しておいた。氷介とダン、それに裏切り者の三人は、俺が回廊に閉じ込めた。原住民の主力、ザリとマソは死亡をカオブディッツが確認している。後艦内に侵入してきた原住民は、現在カオブディッツが対処中だそうだ。まあ10分くらいで終わるんじゃないか?」

てきぱきと告げたズディラの話を馬耳東風でケオデッツは告げた。

「危険はないんだろ?なら去れ。要らん状況報告など、無に等しい。」

彼は、腕を頭の後ろで組んで、宇宙を見上げた。

この宇宙のように漆黒で世界を包み込むような支配を、ケオデッツは自らの手で行おうとしている。

途方もなく壮大な話だが、彼ならば可能なのかもしれない。

彼の心はまるで・・・いや、彼自身が漆黒であるかのような冷たく、暗い心の所有者なのだ。

ズディラは、彼に信頼を寄せると共に、恐怖も抱いていた。

彼の持つ、禍々しい威圧感にだ。

どんな人物も、彼のもつ覇気に歯向かうことなどできはしない。

そんな彼の力があるからこそ、宇宙の征服などという絵空事でも、信じられてしまうのだ。


ズディラは、顔に浮かべた精一杯の笑みを浮かべたまま、展望室を後にした。

ここから、彼ら・・・彼の計画に益々拍車がかかることとなる。

宇宙はそんなことを知ってかしらずか、いつもよりも少し淀んで見えた。

あらゆるものの存在を拒む宇宙さえもまた、彼、ケオデッツには恐れをなしているようだった。

Re: 小説第二部 災厄の歌 ( No.233 )
日時: 2009/07/28 17:44
名前: 鏡 ◆onXZCzuPrg (ID: a7WresCQ)

百一話  遮断



「うぉらァァ!」

声をあげて反撃する対象は、軽々とカオブディッツに弾き飛ばされた。


ここは戦艦の中腹。

ここまで進んできた彼らも、9・デファーガのメンバーには流石に叶わない。

入ってきたときにいた人数の、僅か半分ほどに、数分で減らされた。

(無念・・・ここで負けてなるものか・・・)

大将は床に打ち付けられて痛む身体を無理矢理動かすが、カオブディッツはそれをさせない。

「動くと身体に悪いよ。」

そういって、大将の頭を思いっきり踏みつけた。

「ぐァァ!」

「大将!!」


顔面を床に打ち付けて、声を漏らす大将に、カオブディッツは更に攻撃を加えた。

彼の右手をやりで突き刺す。

大将は、痛みで声も出ない。

「うぁ・・・ァ・・・」

その様子を見て、ニヤリと笑うカオブディッツ。

その奥のほうから、足音が聞こえてきた。

だんだん大きくなる足音に、原住民達は戸惑う。

だが、カオブディッツはその顔を確かめることすらしないで口を開いた。


「何のよう?ズディラ。」

Re: 小説第二部 災厄の歌 ( No.234 )
日時: 2009/07/28 17:44
名前: 鏡 ◆onXZCzuPrg (ID: a7WresCQ)

百二話  喀血



「様子見だ。」

ズディラはニヤリと笑ってこたえる。

カオブディッツは腹を抱えて笑い出す。

「何が様子見?俺がこんな奴等に負けるわけないじゃんww」

その様子に、大将は憤りを感じた。

ここまで馬鹿にされて、憤慨しない方がおかしいが。

大将は再び立ち上がろうとする。

だが、カオブディッツの力はまるで重い岩にのしかかられているかのようだった。

「ぐぅ・・・う・・・」


もがく彼を見て、カオブディッツは鼻を鳴らした。

「五月蠅いよ」


どしゅっ!!


「かぁ・・・ッ!」

大将は、喀血する。彼の背中には、カオブディッツの矛が突き刺さっていた。

鋼鉄の床を、鉄の匂いの先決で濡らし、大将は血だまりの中に倒れこむ。

その様子を見て、先住民達は遂に激怒した。

「貴様よくもぉーーー!!」


だが、その瞬間に先人を切って越智b出した数人が、子を描いて後ろに吹き飛んだ。

そして、今まで走り抜けてきた通路を、後戻りして転がっていく。


ズディラにまとめて蹴り飛ばされたのだ。

ズディラは仮面を抑えて、足を地面につけた。

「仮面をつけて、力を制御した俺にさえ負けるとなると・・・論外だ。最早逃げることすら叶わん。」

Re: 小説第二部 災厄の歌 ( No.235 )
日時: 2009/07/28 17:44
名前: 鏡 ◆onXZCzuPrg (ID: a7WresCQ)

百三話  断頭




「くかカか!」

カオブディッツは不気味に笑った。

大将は、もう抵抗しない。

虫の息で、地面に伏せていた。

その様子を、ズディラがチラリと見る。

そして、原住民に視線を戻した。

「これは忠告だ。ここで最後のチャンスをやる。今からお前達と取引をする。」

その言葉に、原住民は聞く耳を持たなかった。

「うそつけ!お前たちが言い提案など出すはずがない!」

だが、ズディラもまた、同じだった。

「取引は残念ながら一方的に行う。まず、好条件だ。お前たちを脱出させるための小型宇宙船をやる。」

「何!?」

原住民達は息を飲んだ。

「大将は今、戦闘不能だ。士気も大幅に下がっているし、何より戦艦は自分達の星からもう飛立っている。」

ズディラの説得は一理あった。確かに、もうまともに戦える状況じゃない。

後ろでカオブディッツはニヤニヤとこちらをうかがっている。

「・・・だが、俺たちの目の前でザリは死んだ。星に残ったジョンとマソもどうなっているかわからん!」

「そうだ、あいつらの敵討ちもせねば!」

原住民たちが口々に言うのを尻目に、ズディラは話を続けた。


「そして、悪い条件だ。大将の首を置いてゆけ。」

Re: 小説第二部 災厄の歌 ( No.236 )
日時: 2009/07/28 17:45
名前: 鏡 ◆onXZCzuPrg (ID: a7WresCQ)

百四話  暴虐




「なんと非道な!」

「そんなことできるわけないだろう!」

口々にみなが野次を飛ばすが、彼の耳には聞こえていない。

「さて、そういうわけだ。お前等に拒否権はない。大将も含めて全員死ぬか、こいつ一人が死ぬか、どうする。」

ズディラは親指を立てて大将を指差した。

「ふざけんな!!」


ガゴッ!!

ズディラに掴みかかろうと、一人の原住民が走りこむが、いとも簡単にズディラに殴り飛ばされた。

めききききき!

アッパーを食らった彼は、天井に頭をめり込ませた。


「ァ・・・」

かすかに呻き声が聞こえるが、ズディラは聴く耳を持たない。

「さて、まずは悪い条件の方から実行しようか。」

ズディラが呟くと、カオブディッツが待ちかねたように、大将の頭に槍を突きつけた。

「やめ・・・!」


ずどッ!


原住民達が止める前に、カオブディッツは頭に槍を突き刺した。

声もあげずに、大将は突っ伏した。


頭に、槍が貫通している。頭からは、脳や血が飛び出ていた。

とても、生きているとは思えない彼の姿。

それを見て、遂に原住民は激昂した。


「オノレェええええええええええヱ!!!」


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60



この掲示板は過去ログ化されています。