ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 小説第二部 災厄の歌
- 日時: 2009/08/14 15:32
- 名前: 鏡 (ID: CSxMVp1E)
ま、楽しんでってください。
目次とかも張らないですがお許しください。
ココに、さまざまな文字入れると、皆さんも序盤から読む気なくしてしまうと思ってやめました。
これは続編です。URLの奴は一部作です。こっちを先に見てもらいたいです。
>>41 イメージソング
というわけで、始めてこの小説を見る方は、上の小説から見ることをお勧めします。
題名ちょくちょく変わるんで、ヨロですw
この小説は、http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=11995で更新を続けています。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60
- Re: 『 n i n e d e v i l s 』 ( No.22 )
- 日時: 2008/04/06 11:58
- 名前: 鏡 (ID: memccPfd)
- 参照: 調査隊宇宙同好会!メンバーは、珠依莉さん、一京さん、杉悠さん、ジャンプさん、イベント三人組さん!
第二十二話 勝利
「うグッ!」
アノデロスは、うめき声と共に落ちてきた。
「氷介が・・・勝ったのか?」
流丸が言う。
その言葉を聞いて、美桜が口を開いた。
「うん。きっと・・・」
だが、その直後に、美桜はハッとしてまた口を開く。
「って、氷介は!?」
そう、氷介が、水の中に飛び込んだまま、上がってきていなかった。
「アイツ・・・」
ダンが、水の中に飛び込んでいく。
皆も、あの時氷介があけた巨大な穴の側に集まった。
少しすると、水しぶきを上げて、氷介を抱えたダンがエウロパの氷から飛び出してきた。
氷介は、完全に気を失っている。
あの、ドルトラ戦のときのように・・・。
「まあ、しばらくしたら目覚めるだろうな・・・。」
ダンは、そういって、氷の上に這い上がる。
「きさ・・・まらなんかに・・・俺が負けるとは・・・な。」
誰かが突然言った。
その声の聞こえた方を、皆は振り返る。
アノデロスだった。
這い蹲りながら何とか喋っている。
「氷介・・・ホントにおそろしい男だ。闇の狼の中でも・・・トップクラスの実力・・・。」
闇の狼・・・戦闘中も、アノデロスは氷介のことをそう呼んでいた。
「闇の狼って・・・一体なんなんですか?」
紅夜が聞くと、アノデロスは、かすれるような声で言った。
「混沌の宝石は普通・・・もっていても・・・あまり効能はな・・・い。ただ、100億・・・人に一人の確立で・・・その力・・・を引き出す・・・事のできる人物・・・がいる。」
「それが、闇の狼と呼ばれている人間ですか?」
紅夜が聞くと、アノデロスは言った。
「飲み込みが・・・早いな・・・。その通り・・・だ。普通、闇の狼となっている人間は・・・邪悪な心を持つのだが・・・。」
流丸は笑って言った。
「確かに・・・アイツ、腹黒いトコあるしな。」
アノデロスは、笑い返す。
「普通はそれじゃすまん。他を嫌い、世界の破滅を望む。」
そういうと、アノデロスは何とか動かせる片方の手で、ベルトについているおかしなボタンを押した。
それと同時に、アノデロスの側に、おかしな立方体の鉄の塊が現れる。
そして、その固まりの一部分が、プシューという音を上げて、開いた。
そう、この鉄の塊は、アノデロスがエウロパに降り立った時に載っていた、小型宇宙船だった。
アノデロスはその開いた部分に、体を滑り込ませる。
「待てッ!」
ダンが短剣を取り出して走りよる。
だが、その開いている部分は、ダンが切りつけたと同時にしまってしまった。
そして、炎を噴射して宇宙へと飛び去ってしまった。
調査隊は、その姿を、ただ見ていることしか出来なかった。
惑星セラノト
この星は今、9・デファーガの臨時の基地となっている。
アノデロスは、そのセラノトの臨時基地に、何とか到着した。
動かない体を引きずりながら、何とか這い蹲りながら進む。
目の前に誰かが立っていた。
かすむ目の焦点を何とか合わせて自分の前に立つ男を見る。
ミンチ・ゴドンであった。
「ああ・・・お前か・・・。見事にやられたよ・・・。ちょっと・・・肩かしてくれ。」
助けを求めるアノデロスを、あざ笑うかのように、ミンチゴドンは言った。
「悪いけど・・・片足のアノデロスさんはもう用済みだそうっす。」
用済み。
アノデロスも、そのように言われる事は予想していた。
そのため、帰路の中、精一杯の気力で考えた言葉があった。
「いいさ。だが、お前より位の高い俺がやられたんだ。お前は、もう勝つ見込みはないと判断され、処刑されちまうだろうな。」
こういえば、ミンチゴドンに、いっぱい食わせてやれると思っていた。だが・・・。
「ミンチゴドン?そんな奴、9・デファーガにはいないっすよ?」
その言葉の意味が、アノデロスには理解できなかった。
「な・・に?」
「ミンチゴドン・・・任務を行う貴様等が、他と手を結び、裏切らないか監視する、いわば影の存在・・・」
ミンチゴドンの口調が急に変わった。
「どういう意味・・・」
アノデロスの不思議そうな顔を、笑いを堪えながら見て、いった。
「私は、確かに貴方より弱い。だが、それでも処刑される事はないんだよ。メンバーを監視するための存在だからね。戦闘は専門じゃない。」
「・・・て言う事は・・・」
アノデロスの言葉を、ミンチゴドンが繋げた。
「私はあいつ等とは戦わなくてもいいんだよ。つまり・・・実質、今この組織で一番弱いのは、貴方。」
アノデロスは、唇を噛み締める。
「まあ、貴方より弱いとはいっても、この状況なら、ドルトラでも貴方に勝てましたでしょうがね。」
そういって、ミンチゴドンはヌンチャクを取り出す。
「畜生・・・」
アノデロスは呟く。
ミンチゴドンは、思い切りヌンチャクを振り下ろした。
「ちくしょォおーーーー!!!!」
ドゴッ・・・!
鈍い音がなる。
こうしてこの日、9・デファーガの一員が死んだ。
- Re: 『 n i n e d e v i l s 』 ( No.23 )
- 日時: 2008/04/06 11:59
- 名前: 鏡 (ID: memccPfd)
- 参照: 調査隊宇宙同好会!メンバーは、珠依莉さん、一京さん、杉悠さん、ジャンプさん、イベント三人組さん!
第二十三話 帰還
それは、惑星セラノトの臨時基地の最深部だった。
礼拝堂のようなその部屋には、8人の男達が立っていた。
「全員そろったな・・・」
ケオデッツが、周りを見渡して言う。
そう、今、9・デファーガは会議をしているのだった。
「全員?まだアノデロスが・・・?」
カオブディッツが言う。
「アノデロスか、奴は・・・死んだ。」
ケオデッツは深く息をしていった。
氷介たちは、アノデロスを撃退後、南や高野、天野の静養のために、しばらくエウロパに残っていた。
氷介は、ドルトラと戦った時のように、すぐに目を覚ました。
だが、コレまでの戦いからわかるように、あの三人は、多大なダメージを受けた。
天野の怪我は特に酷い。
それでも、一週間ほど休むと、皆は何とか歩けるまでになった。
エウロパで氷介たちが静養を始めてから10日。
セラノトの臨時基地を、9・デファーガは飛び立とうとしていた。
これ以上この基地に滞在すると、追いつかれる危険もあるからだ。
地球に来た時に乗っていた、あの巨大戦艦に、9・デファーガは乗り込む。
その戦艦の入り口のところで、ミンチゴドンとカオブディッツが話していた。
「ズディラはやっぱ凄いね・・・。この巨大戦艦を、数時間で、一人で細部まで設計したんだでしょ。」
カオブディッツがミンチゴドンに言う。
「ハイ。造りやすく、かつ攻められにくい完璧な設計・・・設計士にでもなれば超一流っす。」
そういうと、ミンチゴドンは戦艦の中へと歩いていった。
「この機関の2戦士の座も任されるし・・・すごいな・・・ズディラは。」
カオブディッツは独り言のように呟くと、ミンチゴドンを追うようにして、歩いていった。
天野たちは、今までどおりに動けるようになっていた。
氷介たちは、天野たちの静養のために、この星で二週間を過ごしてしまった。(普通は、1年ほどの治療が必要な怪我だったが・・・)
そのため、9・デファーガが新たな星、セラノトに残っている可能性は少なかった。
「私達は、コレよりセラノトに出発する。やつ等がまだ滞在している可能性は少ないがあわよくば手がかりが見つかるかもしれん。」
天野の声に、皆が相槌をうつ。
「だが・・・」
逆接である。この単語が出たという事は、何か皆がいけないような都合でもあるのだろうか。
「だが・・・なんだ?」
氷介が聞く。
すると、天野はその氷介を睨んでいった。
「氷介、お前はここで殺す。」
「・・・え?」
それは、信じられない言葉だった。
- Re: 『 n i n e d e v i l s 』 ( No.24 )
- 日時: 2008/04/06 12:01
- 名前: 鏡 (ID: memccPfd)
- 参照: 調査隊宇宙同好会!メンバーは、珠依莉さん、一京さん、杉悠さん、ジャンプさん、イベント三人組さん!
第二十四話 人情
「殺すって・・・どういうことだよ!?」
氷介はつい声を荒げる。
それもそうだ。自分を殺すと、仲間が言い出したんだから・・・。
そんな氷介を見てか、南が天野を止めた。
「そうだよ・・・。氷介いい奴じゃん。スパイの心配なんかないって。」
スパイ・・・どういうことだ?
そんなことを疑っているんなら、最初から俺を勧誘なんかしなけりゃよかったのに・・・。
戸惑う俺を見て、天野は言った。
「アノデロスとの戦いでわかった。氷介、お前は闇の狼だ。」
・・・闇の狼?。
俺は首を傾げる。天野は話を続けた。
「闇の狼は、混沌の宝石の力を使う事の出来る数少ない人間の呼称だ。かつてから邪悪な存在とされている。」
高野が話を繋ぐ。
「実際に、闇の狼である人間は、いつも邪の道に走るわ。闇の狼でありながら正当な人間なんて見たことない・・・。」
でも・・・だからって、俺を殺すって言うのか!?
不安分子だからって・・・殺すって言うのか!?
「そんなの・・・酷い・・・」
美桜が言う。
だが、そんな美桜の言葉も、天野は聞かない。
天野は腰に付けていた銃の銃口を、氷介に向けた。
「や・・・止めろおお!!」
どがあ・・・ン!
銃の乾いた音がした。
氷介は、目を見開いた。
天野の銃から出た銃弾は、大きくそれて近くの床をへこませた。
「あ・・・まの?」
氷介は言う。天野は背を向けていった。
「すぐに地球にお前等を連れて行く。」
そう、天野は氷介を殺すのを、止めたのだ。
「コレで、お前に救われた、あの借りは返したぞ。」
不思議そうに自分の顔を見ている氷介に、天野は小さく呟いた。
エウロパを出発して、数日。
俺達は、地球にいた。
そう、天野の決定で、俺達は宇宙船を降りる事になっていたのだ。
「それじゃあな。」
天野はぶっきら棒に言うと、さっさと宇宙船にもどっていってしまった。
そんな天野を見て、南が言う。
「ごめんね、ホントは天野もこんな事したくないんだって、わかってあげて。残念だけど・・・じゃあね。」
そして南は、寂しそうにうつむいた。
高野も、それに続いて軽く会釈をする。
そして、天野を追うように、二人とも宇宙船に乗っていってしまった。
そして、宇宙船の入り口が閉まる。
それから数秒して、宇宙船は炎を吐き、轟音を立てて飛んでいく。
俺達の、あの不思議な体験や思い出を、全て乗せていくかのように・・・。
「文通しようねーー(届くはずも無いが)!南ーー!」
美桜が大きな声で言う。
でも、その声は轟音にかき消されて、おそらく南には聞こえていないだろう。
そして、宇宙船は見えなくなった。
俺の視界にあるのは、一面に広がる空だけだった。
「空が・・・青いな・・・。」
俺は、いつの間にかそういっていた。
その空は・・・懐かしいけれど、どこか寂しかった。
俺達は、そんな空を、いつまでもながめ続けていた。
コレで、俺達は、普通の人間と変わらない毎日を過ごしていく事となった。
つまり、前と同じ平和な日常を過ごしていく事になったのである。
そう、平和だが、退屈な生活を・・・。
- Re: 『 n i n e d e v i l s 』 ( No.25 )
- 日時: 2008/04/06 12:06
- 名前: 鏡 (ID: memccPfd)
- 参照: 調査隊宇宙同好会!メンバーは、珠依莉さん、一京さん、杉悠さん、ジャンプさん、イベント三人組さん!
第二十五話 徴兵
あの日から、約半年が過ぎていた。
あの日といえば、勿論宇宙から帰還した日である。
帰還と言っても、天野に脱退命令をくらったのだが。
俺達は、またそれぞれの道を歩んでいた。
ダンと流丸は、再び調査隊に戻り、活動を続けていた。
美桜は、調査隊を辞めて、バイトをしながらの、ニートのような生活を送っているらしい。
紅夜は帰還した12月から、たった一月勉強しただけで、東京大学文系第一類(だったかな?)合格。(言い忘れていたが、紅夜は現在18歳)
エリート生活を送っているという。
・・・俺?
俺は、前と同じように、適当に犯罪者とっ捕まえる生活続けてる。
何か・・・何事にもやる気がしなくなっちゃったんだよなあ・・・。
そんなある日の事だった。
突然、ダンからメールが届いたのだ。
アイツが自分からなんて、珍しい。
そう思いながら、メールの内容を見ると、次のようなことが書かれていた。
____________
氷介か?
このメールを見たならば、すぐに俺の家に来て欲しい。
出来る事ならば、このメールが来た事を誰にも知らせずに、この前に宇宙に言った時と同じだけのものを持って。
急いでくれ。
民間人にばれる可能性がある。
詳しい事は、お前がウチに来たら話す。
調査隊の一同は、お前を待っている。
‾‾‾‾‾‾‾‾‾
何が起こっているのか、俺にはよくわからなかった。
ただ、急いで欲しいという、ダンのメッセージだけは、俺に伝わった。
その言葉の真意はわからないものの、俺は言われたとおり、必要最低限のものを持って、家を出た。
ダンの家には、もう皆が集まっていた。
俺がダンの部屋に入ると、皆が真剣なまなざしでこっちを見る。
「一体、何があったんだよ。」
俺は、最も気になっていたその事を聞く。
すると、流丸が俺に妙な紙のたばを渡す。
「コレを呼んでくれ」
流丸にそういわれて、俺は目を通してみる。
一一一一一一一一一一一一一一
拝啓
調査隊の皆様へ
お元気でいらっしゃいますか。
この前は、本当にすみませんでした。
私もホントは言いたくなかったんです。
天野だってそうです。
でも、自分の中にもプライドって物がある。
それを自分で折る訳には行かない。
天野はそう申してます。
でも、それだけじゃない。
天野は、これからのあなた方の危険も考えたのかもしれません。
事実、今私達は、強大な危険にさらされています。
私達はあの後、奴等の臨時基地がある、セラノトにいったんです。
でも、一足遅かった。
9・デファーガは撤退した後だったんです。
セラノトは、少数ですが貴方達人間と同じような生き物も住んでいました。
武器なんかもありました。
それが・・・。
ただの荒地と化していました。
私達が到着するまでの1,2週間で、焼き尽くされ、破壊しつくされていました。
こんな事をする燃料は、おそらくあの巨大宇宙船間に積まれていたのでしょう。
しかし、いくらあの戦艦が巨大でも、セラノトを完全な廃墟とする燃料は乗せられません。
だとすると…
そういうことをする事のできる超強大な兵器を9・デファーガが所持している。
そして、9・デファーガのメンバー自身がそういうことをする事ができる。
そう考えるしかないんです。
どちらが正しくても、状況は思わしくありません。
もしかしたら、両方当てはまっているかもしれません。
この星の姿を見て、私達は、データは完全に隠滅されたものだと、希望を失いました。
ですが、一つだけ手がかりがありました。
混沌に住む者の遺体を見つけたのです。
よく考えたら、星を滅ぼすとなると大きな争いになります。
すると、少なからず9・デファーガにも損害が出るのは当たり前でした。
その遺体を、私達はくまなく調べました。
すると、なんと混沌に住む者の味方、つまり奴等の位置を示すレーダーを発見したのです。
残念ながら、途中で電波が届かない所まで離れてしまい、その後奴等がどの星へ向かったかはわかりません。
ですが、向かった方向はわかりました。
そちらの方面は、ブラックホールが多発する危険地帯です。
そんなあの地帯に、唯一ブラックホールにさらされることなくいける星があります。
その星が・・・
白鳥座X線星 通称ボタムス
一一一一一一一一一一一一
- Re: 『 n i n e d e v i l s 』 ( No.26 )
- 日時: 2008/04/06 12:10
- 名前: 鏡 (ID: memccPfd)
- 参照: 調査隊宇宙同好会!メンバーは、珠依莉さん、一京さん、杉悠さん、ジャンプさん、イベント三人組さん!
第二十六話 沙汰
「ボタムス?」
俺は首を傾げる。
聞いたことない・・・。
「聴いたことないのは無理もない。これは宇宙での通称のようだ。」
流丸に言われて、俺は納得してメモの続きを見る。
‾‾‾‾‾‾‾‾
私たちは、すぐにボタムスに向かいました。
しかし、やはり恐ろしい出来事が起こってしまいました。
辺りで、ブラックホールの大量発生が確認できたのです。
ブラックホールに吸い込まれたら最後。
光さえ抜け出す事の出来ない、あの脅威の渦から抜け出すなんて、不可能です。
しかし、さすが天野。
恐るべき運転能力で、何とかブラックホールに吸い込まれずにボタムスに到着できました。
ボタムスでは、何も起こっていませんでした。
何も起こっていない・・・。
つまり、9・デファーガがきていないということです。
そう、私達は罠にかかったのです。
わざと、ボタムスに行くように見せかけて、実は別の星へと急旋回して向かっていたのです。
私達は途方にくれました。
どうすればいいかわからない・・・。
そんなとき、私達はボタムスの上空に浮かぶ衛星を発見しました。
その衛星に降り立つと、一人の宇宙人がいました。
彼は名前を「アザード」と名乗り、私達に有力な情報をくれました。
ポップスターには、星の戦士と呼ばれる戦士がいて、宇宙ひろくに派遣されているそうなのです。
そして、その星の戦士の一人が、とてつもなく巨大な宇宙船を目撃したらしいのです。
その星の戦士の証言から、てきはボタムスの周りのブラックホール地帯から離れた、惑星『ラトラス』に向かったようです。
あの星は、一面が森林であり、確かに宇宙船を隠せそうな高い木々が多い茂っております。
ボタムスからは私達の宇宙船で、4ヶ月はかかる星です。
私達は、この星に最後の希望を託して飛んでいきました。
とてつもなく遠かったですが、私達は『ラトラス』に到着しました。
4ヶ月もたっています。
敵がいる確立はほぼ0でした。
それでも、何か手がかりを探すため、森林を駆け回りました。
すると・・・驚くべき光景が目に付きました。
なんと、あの宇宙船があったのです。
そう、てきはまだ、『ラトラス』にいたのです。
今から、このラトラスのナビデータを送ります。
この前初めて会った山があるじゃないですか。
あの山の地下に、もう一機宇宙船が隠してあります。
あの山の頂上にある洞窟の中に、地下に通じる通路があります。
そこから、宇宙船に辿り着いてください。
ラトラスは地球から近いので、1ヵ月後にはつくと思います。
よろしくお願いします。
敬具
‾‾‾‾‾‾‾‾
「なるほど・・・コレが来たのはいつだ?」
俺が聞くと、紅夜が答える。
「ついさっきです。地球にある宇宙船が、フラッシュウルフと同じ速さだとしたら・・・」
そういって、紅夜は計算を始める。
まもなくして、紅夜が言った。
「約2分ほど前に送られたものであるという事です。ただ、私達があっちの星につく頃には、どうなっていることか・・・」
そう、一ヶ月も、9・デファーガから逃げ切れるはずが無い。
「お前等、わからないのか?」
突然ダンが言った。
わからないって・・・何がだよ!?
俺の顔を見て、ダンは言う。
「天野達は、俺達と一回縁を切ったんだぜ。ソレを、また呼び戻す理由・・・」
俺は、ハッとする。
ダンの考えが、俺にはわかったからだ。
「天野達は、自分達が殺される事を覚悟してるんだよ。で、俺たちに敵討ちしてもらおうってわけだ。」
なんて事だ・・・。
俺は、いてもたってもいられなくなり、立ち上がった。
「すぐ行こう!」
俺の言葉に、皆が頷いた。
「だが、困った事があるんだ。」
突然流丸が切り出した。
そういえば・・・メールにも何かそんなようなことかいてあったな。
「何に困ってんだよ?」
俺が言うと、ダンが新聞を取り出した。
「今日のだ。」
俺は、その新聞の紙面に目を通した。
‾‾‾‾‾‾‾‾
謎の宇宙船!宇宙人の襲来!?
昨日の午後4時ごろ、○○県の、××山で、謎の宇宙船が発見された。
その宇宙船には、ところどころ問題はあるものの、飛ぶことすら可能な状態で残っている。
宇宙船は、当然のことでありながら、とてつもない予算と、人員、技術が必要である。
世論は、コレは宇宙人のひそかな地球侵略なのではないかと、沸き立っている。
‾‾‾‾‾‾‾‾
「この山って・・・」
「そう、俺たちが天野たちとあった・・・あの山さ」
俺は、皆が急げと言っていた意味がわかった。
「早く行こう!」
俺はそういい、みなと共に、宇宙船の元へと向かった。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60
この掲示板は過去ログ化されています。