【色々】世界でひとり、恋をしよう?【短編】
作者/ささめ ◆rOs2KSq2QU

もっと、もっと
そんな1人で悲しまなくて良いのに。
そんな言葉並べ立てる意味とか力があるんなら、さっさと泣いて助けてって言えば良いのに。そしたら私はアンタを助けてあげられるのに。なのに何でアンタは1人で笑ってられるの。何でそんなに気丈に振舞うことができるの。ねぇ、何でよ。教えてよ、誰か。
「この、卑怯者」
私はアンタを助けたいのに、仲直りして友達になりたいのに。何でアンタは今、私を睨みつけてるの。何でそんな、殺気が篭った瞳で私を見上げるの。何で、歯を食いしばって耐えているの。早く、弱音を吐けば良いのに。さっさと泣いて乞えば良いのに。何度も何度も謝って、ぼろぼろになれば良いのに。
「1人じゃ、何にも出来ないくせに」
違う、私が聞きたいのはそうじゃなくて、
「集団でしか、こうやって弱い人をいじめることでしか、友情を保てない奴等のくせに」
違うんだ、そうじゃない、私がアンタに言って欲しいことは、
「そんなアンタ達のことなんか、」
お願い、その言葉の続きを言わないで、
「大っ嫌い……!」
――――――嗚呼、嗚呼、嗚呼、嗚呼
(もっと愛せれば、良かったのに)

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